JP4775523B1 - 推定装置および推定方法 - Google Patents

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Abstract

推定装置は、二次電池の内部反応を推定するコントローラを有する。コントローラは、式(I)を用いて、二次電池の内部抵抗による電圧降下量を算出する。
ここで、ΔVは電圧降下量、Rはガス定数、Tは温度、αは電極の酸化還元移動係数(α=0.5)、βは補正係数(0<β<1)、Fはファラデー定数、Iは放電電流、Rrは内部抵抗に含まれる反応抵抗の成分、Rdは内部抵抗に含まれる直流抵抗の成分を示す。
【選択図】図5

Description

本発明は、二次電池の内部反応を推定する装置および方法に関する。
二次電池を簡易なモデルで表現することにより、二次電池の内部状態を推定する技術がある。例えば、特許文献1に記載の技術では、簡易化された電圧電流関係モデル式および活物質拡散モデル式を組み合わせることにより、反応物質の濃度分布を推定している。
特開2008−243373号公報 特開2009−097878号公報
簡易な電池モデルを用いれば、二次電池の内部状態を推定するための演算負荷を低減することができる。しかし、簡易な電池モデルを採用することにより、推定精度が低下してしまうおそれもある。
本願第1の発明である推定装置は、二次電池の内部反応を推定するコントローラを有する。コントローラは、式(I)を用いて、二次電池の内部抵抗による電圧降下量を算出する。
Figure 0004775523
ここで、ΔVは電圧降下量、Rはガス定数、Tは温度、αは電極の酸化還元移動係数(α=0.5)、βは補正係数(0<β<1)、Fはファラデー定数、Iは放電電流、Rrは内部抵抗に含まれる反応抵抗の成分、Rdは内部抵抗に含まれる直流抵抗の成分を示す。
補正係数βは、メモリに記憶することができる。コントローラは、メモリに記憶された補正係数βを用いて、電圧降下量を算出(推定)することができる。補正係数βとして、0.25を用いることができる。
二次電池の電圧を検出する電圧センサを用いることにより、電圧降下量(実測値)を測定することができる。そして、式(I)を用いて算出された電圧降下量(計算値)が、電圧降下量(実測値)と等しくなるときの補正係数βを算出することができる。これにより、補正係数βを、実際の二次電池に対応した値に設定することができ、電圧降下量(計算値)の精度を向上させることができる。
補正係数βと、二次電池の内部における界面状態との対応関係を示すデータを用いることにより、算出した補正係数βに対応する界面状態を特定することができる。これにより、補正係数βに基づいて、二次電池の内部状態を推定することができる。例えば、補正係数βが変化していれば、二次電池の内部状態も変化していることが分かる。具体的には、二次電池の劣化が進行していることを確認することができる。
本願第2の発明は、二次電池の内部反応を推定する方法であって、式(II)を用いて、二次電池の内部抵抗による電圧降下量を算出する。
Figure 0004775523
ΔVは電圧降下量、Rはガス定数、Tは温度、αは電極の酸化還元移動係数(α=0.5)、βは補正係数(0<β<1)、Fはファラデー定数、Iは放電電流、Rrは内部抵抗に含まれる反応抵抗の成分、Rdは内部抵抗に含まれる直流抵抗の成分を示す。
本発明によれば、二次電池の内部抵抗による電圧降下量を推定するときの演算負荷を低減することができるとともに、電圧降下量の推定精度を向上させることができる。これに伴い、SOC(State Of Charge)の推定精度も向上させることができる。
リチウムイオン二次電池のモデルを示す図である。 2つの活物質(正極活物質および負極活物質)で表した電池モデルを示す図である。 1つの活物質(正極活物質)で表した電池モデルを示す図である。 図3に示す電池モデルの等価回路を示す図である。 2つの活物質に皮膜が形成された電池モデルを示す図である。 図5に示す電池モデルの等価回路を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電流値および電圧降下量の関係を示す図である。 電池モデル(β=0.5)の等価回路を示す図である。 実施例2において、補正係数βを算出する回路構成を示す概略図である。 実施例2において、補正係数βを算出する処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について説明する。
リチウムイオン二次電池のモデルを図1に示す。図1において、リチウムイオン二次電池は、負荷30に接続されている。
図1において、負極10は、負極集電板11および複数の負極活物質12で構成されており、正極20は、正極集電板21および複数の正極活物質22で構成されている。実際には、集電板11,21の表面に形成される層は、活物質12,22だけでなく、導電剤やバインダー等が含まれる。負極活物質12および正極活物質22の間には、電解液を含むセパレータが配置される。なお、電解液の代わりに、固体電解質を用いることもできる。
リチウムイオン二次電池の放電を行うときの化学反応について説明する。負極活物質12の表面における電極反応により、負極活物質12内のリチウム原子Liが、電子e-の放出によりリチウムイオンLi+となり、セパレータ中の電解液に放出される。正極活物質22の表面における電極反応では、電解液中のリチウムイオンLi+が取込まれて電子e-を吸収する。これにより、正極活物質22の内部にリチウム原子Liが取込まれる。
負極活物質12からのリチウムイオンLi+の放出と、正極活物質22でのリチウムイオンLi+の取込とによって、正極集電板11から負極集電板21に向けて電流が流れる。リチウムイオン二次電池を充電するときには、負極活物質12の表面における電極反応により、電界液中のリチウムイオンLi+が取り込まれ、正極活物質22の表面における電極反応により、電界液にリチウムイオンLi+が放出される。
各活物質12,22および電解液の界面におけるLiの挿入/脱離に関するバトラー・ボルマーの式は、下記式(1)で表される。ここで、活物質からLiを脱離する方向を正としている。
Figure 0004775523
式(1)に示す変数の定義を、表1に示す。
Figure 0004775523
活物質12,22が一様に反応すると仮定すると、リチウムイオン二次電池は、図2のモデルで表される。図2では、正極および負極のそれぞれを、1つの活物質12a,22aで表している。
式(1)を電極の厚さ方向xで積分すると、下記式(2)で示すように、単位電極面積当たりの電流密度と電極過電圧の関係式が得られる。
Figure 0004775523
式(2)に示す変数の定義を、表2に示す。
Figure 0004775523
リチウムイオン二次電池では、一般的に下記式(3)が成り立つ。
Figure 0004775523
ここで、式(3)を式(2)に代入すると、下記式(4)が得られる。
Figure 0004775523
式(4)を逆変換すると、下記式(5)が得られる。
Figure 0004775523
リチウムイオン二次電池の反応抵抗は、下記式(6)で表すことができる。
Figure 0004775523
rjは、電極の面積当たりの反応抵抗(単位[Ω・cm])を示し、「j=1」は正極を示し、「j=2」は負極を示す。
リチウムイオン二次電池の内部抵抗には、直流抵抗および反応抵抗が含まれる。直流抵抗とは、電子やイオンの伝導に関わる抵抗成分である。反応抵抗とは、活物質に対するLiイオンの挿入・脱離に関わる抵抗成分である。リチウムイオン二次電池の電流値および電圧値を測定し、この測定結果から得られる抵抗は、直流抵抗および反応抵抗を含むものである。
ここで、交流インピーダンス測定を行うことにより、直流抵抗および反応抵抗を分離させることができる。すなわち、直流抵抗および反応抵抗のそれぞれを得ることができる。交流インピーダンス測定では、電池に微小な振幅(電流と電圧の関係が線形になる条件)の交流電流(あるいは交流電圧)を入力して、電圧応答(あるいは電流応答)の位相遅れと振幅の比からインピーダンスを算出するものである。周波数を掃引しながらインピーダンスを測定することにより、直流抵抗および反応抵抗のそれぞれを得ることができる。
交流インピーダンス測定から得られる反応抵抗は、電流を微小として線形化できるため、式(6)が成立する。式(6)を変形すれば、下記式(7)が得られる。
Figure 0004775523
式(7)によれば、正極および負極における交換電流密度と、電極の反応抵抗の逆数とは、比例関係であることが分かる。
式(7)を式(5)に代入すると、下記式(8)が得られる。
Figure 0004775523
式(8)に示すように、電流および電極過電圧の関係は、非線形になることが分かる。
図2に示す電池モデルは、図3に示す電池モデルに簡素化することができる。図3に示す電池モデルでは、正極および負極における活物質を統合しており、1つの活物質(正極活物質)22bだけを示している。図3に示す電池モデルでは、活物質および電解液の間に、1つの界面が存在しているだけである。
図3に示す電池モデルは、図4に示す等価回路で表すことができる。図4に示す等価回路は、交流インピーダンス測定から得られる直流抵抗Rdと反応抵抗Rrで表される。反応抵抗Rrと並列に接続されたキャパシタンスCは、活物質および電解液の界面などにおける電気二重層の容量である。
図3に示す電池モデルでは、下記式(9)が成り立つ。
Figure 0004775523
式(9)および式(8)によれば、下記式(10)が得られる。
Figure 0004775523
電圧の変化量は、正極および負極における過電圧と、直流抵抗に関するIRの和で表され、下記式(11)となる。電圧の変化量ΔVは、開放電圧(OCV)と実際の電池電圧との差分(電圧降下量)に相当する。
Figure 0004775523
リチウムイオン二次電池が常温状態(例えば、0℃以上)にあれば、直流抵抗Rdが反応抵抗Rrよりも支配的となる。このため、式(11)によれば、電圧降下量ΔVと電流との関係を示すIV挙動は、線形性を示す。一方、リチウムイオン二次電池が低温状態(例えば、0℃よりも小さい温度)にあると、反応抵抗Rrが直流抵抗Rdよりも支配的となる。このため、式(11)によれば、IV挙動が非線形性を示す。
図3に示す電池モデルでは、式(11)を用いて電圧降下量ΔVを算出することができる。ここで、リチウムイオン二次電池が低温状態にあると、式(11)に基づく計算値(IV挙動)が、実測値(IV挙動)からずれてしまう。式(11)を用いれば、電圧降下量ΔVを算出するときの演算負荷を低減することができるが、計算値が実測値からずれてしまい、精度が低下してしまう。
一方、リチウムイオン二次電池は、図5に示すモデルで考えることができる。図5に示す電池モデルでは、負極10に2つの界面が存在し、正極20に2つの界面が存在している。具体的には、負極10では、負極活物質12の表面に皮膜12cが形成されている。負極活物質12および皮膜12cの間で1つの界面が存在し、皮膜12cおよび電解液の間で1つの界面が存在する。正極20では、正極活物質22の表面に皮膜22cが形成されている。正極活物質22および皮膜22cの間で1つの界面が存在し、皮膜22cおよび電解液の間で1つの界面が存在する。
図5に示す電池モデルは、図6に示す等価回路で表すことができる。図5の電池モデルは、1つの直流抵抗Rdと、4つの反応抵抗Rrとで表すことができる。図5の電池モデルでは、4つの界面が存在するため、4つの反応抵抗Rrで表すことができる。各反応抵抗Rrと並列に接続されたキャパシタンスCは、活物質12,22および皮膜12c,22cの界面や、皮膜12c,22cや電解液の界面における電気二重層の容量である。
4つの界面における反応抵抗が互いに等しいと仮定すると、下記式(12)が得られる。
Figure 0004775523
式(12)および式(8)により、電圧降下量ΔVは、下記式(13)で表される。
Figure 0004775523
式(13)は、下記式(14)で表すことができる。
Figure 0004775523
式(14)において、補正係数βが「0.25」であれば、式(13)となる。また、補正係数βが「1」であれば、式(11)となる。補正係数βは、界面の数の逆数となる。
図7から図15には、実測値と、式(13)に基づく計算値との関係を示している。図7から図15において、縦軸は、電圧降下量ΔVを示し、横軸は、電流値を示す。ここで、充電電流を正の値としている。図7から図15では、補正係数βが「1」、「0.5」であるときの計算値も示している。ここで、図2に示す電池モデルでは、界面が2つ存在し、補正係数βが「0.5」となる。図16には、図2に示す電池モデルの等価回路を示す。図2の電池モデルでは、1つの直流抵抗Rdと、2つの反応抵抗Rrで表すことができる。
実測値としては、リチウムイオン二次電池の通電を開始して所定時間(例えば、2秒)が経過した後の電圧変化量を測定している。このような測定を行えば、リチウムの濃度分布による電圧降下や、開放電圧(OCV)の変化の影響を排除することができる。すなわち、電圧降下量ΔVに与える影響として、直流抵抗および反応抵抗の影響だけを考慮することができる。電流値を変えながら、電圧変化量を測定すれば、IV挙動(実測値)を得ることができる。一方、交流インピーダンス測定を用いて、反応抵抗Rrおよび直流抵抗Rdを測定することにより、式(14)に基づいて、電圧降下量(計算値)ΔVを算出することができる。
図7から図9は、電池温度が0℃であり、SOC(State Of Charge)を80,60,40%にそれぞれ設定している。図10から図12は、電池温度が−15℃であり、SOCを80,60,40%にそれぞれ設定している。図13から図16は、電池温度が−30℃であり、SOCを80,60,40%にそれぞれ設定している。
図7から図15に示すように、補正係数βが「0.25」であるときの計算値は、実測値と一致している。一方、補正係数βが「1」および「0.5」であるときの計算値は、実測値からずれていることが分かる。また、補正係数βが「1」又は「0.5」であるとき、電池温度が低くなるほど、計算値が実測値からずれてしまうことが分かる。
式(13)は、式(11)と同様の形式で表すことができるため、電圧降下量ΔVを計算するときの負荷は、変わらない。また、電圧降下量ΔVの計算値を実測値と一致させることができ、電圧降下量ΔVの推定精度を向上させることができる。
図7から図15に示す実験結果では、補正係数βが「0.25」であるときの計算値が実測値に一致していたが、必ずしも補正係数βが「0.25」であるとは限らない。すなわち、リチウムイオン二次電池の種類に応じて、補正係数βが「0.25」からずれる可能性がある。
本発明は、式(14)を用いて電圧降下量ΔVを算出することに特徴がある。すなわち、補正係数βを定義するだけで、図3に示す電池モデルに対応した演算負荷を維持しつつ、計算値の精度を向上させることができる。ここで、補正係数βは下記式(15)の条件を満たす。
Figure 0004775523
電圧降下量ΔVを推定できれば、下記式(16)に基づいて、開放電圧(OCV)を推定することができる。電圧値Vは、電圧センサによって検出されたリチウムイオン二次電池の電圧値である。
Figure 0004775523
リチウムイオン二次電池の開放電圧(OCV)を推定できれば、リチウムイオン二次電池のSOCを推定することができる。開放電圧およびSOCの関係を予め求めておけば、推定された開放電圧(OCV)を用いて、SOCを推定することができる。電圧降下量ΔVの推定精度を向上させることができるため、SOCの推定精度も向上させることができる。特に、リチウムイオン二次電池が低温状態にあるときのSOCの推定精度を向上させることができる。
本実施例では、補正係数βを、リチウムイオン二次電池100に応じて算出するようにしている。まず、補正係数βを算出するための回路構成について、図17を用いて説明する。
単電池100は、負荷30に接続されている。電流センサ101は、単電池10に流れる電流を検出し、検出結果をコントローラ200に出力する。電圧センサ102は、単電池10の端子間電圧を検出し、検出結果をコントローラ200に出力する。コントローラ200は、電流センサ101や電圧センサ102からの検出結果を用いて、単電池100で適用される補正係数βを算出する。
コントローラ200に内蔵されたメモリ200aには、補正係数βに関する情報が記憶されている。補正係数βに関する情報とは、補正係数βを特定するための情報であり、補正係数βを直接的に表す情報や、補正係数βを間接的に表す情報が含まれる。コントローラ200は、メモリ200aに記憶された補正係数βを用いることにより、電圧降下量ΔVを推定することができる。図17に示す構成では、メモリ200aがコントローラ200に内蔵されているが、コントローラ200の外部にメモリ200aを設けることもできる。
図18のフローチャートを用いて、補正係数βを算出する処理について説明する。図18の処理は、コントローラ200によって実行される。
ステップS101において、負荷30に接続された単電池100を放電しているとき、コントローラ200は、電流センサ101の出力に基づいて電流値を取得するとともに、電圧センサ102の出力に基づいて電圧降下量を取得する。これにより、単電池100のIV挙動(実測値)が得られる。
IV挙動を示すマップは、温度毎に取得するとともに、単電池100のSOC毎に取得しておくことができる。すなわち、単電池100の温度を変えながら、IV挙動(実測値)を測定したり、単電池100のSOCを変えながら、IV挙動(実測値)を測定したりすることができる。
ステップS102において、コントローラ200は、式(14)において、補正係数βを0〜1の間で変化させながら、電圧降下量ΔVを算出する。ここで、式(14)における反応抵抗Rrおよび直流抵抗Rdは、交流インピーダンス測定によって得ることができる。補正係数βの変化量は、適宜設定することができる。例えば、0〜1の範囲内において、補正係数βを0.05ずつ変化させながら、電圧降下量ΔVを算出することができる。式(14)における電流Iは、ステップS101において、IV挙動(実測値)を測定したときの電流値を用いる。
ステップS103において、コントローラ200は、ステップS101で得られた電圧降下量(実測値)ΔVと、ステップS102で算出された電圧降下量(計算値)ΔVとの誤差を算出する。そして、コントローラ200は、電圧降下量ΔVの誤差が最小となるときの補正係数βを特定する。温度やSOCを変えながら、電圧降下量(実測値)を測定したときには、電圧降下量の二乗平均平方根(RMS)が最小となるときの補正係数βを用いる。
ステップS104において、コントローラ200は、ステップS103で特定された補正係数βが、予めメモリ200aに記憶されている補正係数βと同じである否かを判別する。ステップS103で特定された補正係数βが、予めメモリ200aに記憶された補正係数βと同じであるときには、本処理を終了する。すなわち、メモリ200aに格納された補正係数βは、変更しない。一方、ステップS103で特定された補正係数βが、予めメモリ200aに記憶された補正係数βと異なるときには、ステップS105に進む。
ステップS105において、コントローラ200は、ステップS103で特定された補正係数βをメモリ200aに記憶する。電圧降下量ΔVを算出するときには、メモリ200aに新たに記憶された補正係数βが用いられる。
本実施例によれば、単電池100の内部状態(界面の状態)に適した補正係数βを特定することができ、電圧降下量ΔVの推定精度を向上させることができる。また、補正係数βを特定できれば、単電池100の内部状態を推定することができる。補正係数βと界面の状態とが対応関係にあるため、補正係数βを特定することにより、界面の状態を推定することができる。例えば、補正係数βが小さくなったときには、単電池100の内部において、皮膜が新たに形成されていることが分かり、単電池100の劣化の進行度合いを推定することができる。

Claims (7)

  1. 二次電池の内部反応を推定するコントローラを有し、
    前記コントローラは、式(I)を用いて、前記二次電池の内部抵抗による電圧降下量を算出する、
    Figure 0004775523
    ここで、ΔVは前記電圧降下量、Rはガス定数、Tは温度、αは電極の酸化還元移動係数(α=0.5)、βは補正係数(0<β<1)、Fはファラデー定数、Iは放電電流、Rrは前記内部抵抗に含まれる反応抵抗の成分、Rdは前記内部抵抗に含まれる直流抵抗の成分である、
    ことを特徴とする推定装置。
  2. 前記補正係数βを記憶するメモリを有し、
    前記コントローラは、前記メモリに記憶された前記補正係数βを用いて、前記電圧降下量を算出することを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記二次電池の電圧を検出する電圧センサを有しており、
    前記コントローラは、前記式(I)から算出される前記電圧降下量が、前記電圧センサの検出結果から得られる電圧降下量と等しくなるときの前記補正係数βを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の推定装置。
  4. 前記コントローラは、前記補正係数βと、前記二次電池の内部における界面状態との対応関係を示すデータを用いて、算出した前記補正係数βに対応する界面状態を特定することを特徴とする請求項3に記載の推定装置。
  5. 二次電池の内部反応を推定する方法であって、
    式(II)を用いて、前記二次電池の内部抵抗による電圧降下量を算出する、
    Figure 0004775523
    ここで、ΔVは前記電圧降下量、Rはガス定数、Tは温度、αは電極の酸化還元移動係数(α=0.5)、βは補正係数(0<β<1)、Fはファラデー定数、Iは放電電流、Rrは前記内部抵抗に含まれる反応抵抗の成分、Rdは前記内部抵抗に含まれる直流抵抗の成分である、
    ことを特徴とする推定方法。
  6. 前記式(II)から算出される前記電圧降下量が、前記二次電池の電圧を検出する電圧センサから得られる電圧降下量と等しくなるときの前記補正係数βを算出することを特徴とする請求項5に記載の推定方法。
  7. 前記補正係数βと、前記二次電池の内部における界面状態との対応関係を示すデータを用いて、算出した前記補正係数βに対応する界面状態を特定することを特徴とする請求項6に記載の推定方法。
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