JP4774402B2 - 食器洗浄機とその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄後の食器を乾燥させる乾燥機能を備えた食器洗浄機とその制御方法に関する。
特許文献1に、食器を洗浄した後に、洗浄した食器を乾燥させる食器洗浄機が開示されている。この食器洗浄機は、洗浄槽と、吸気経路と、排気経路と、吸気経路に設置されたファンと、洗浄槽内に設置されているヒータとを備えている。この食器洗浄機で食器を乾燥させるときには、ファンとヒータが作動される。ファンを作動させると、洗浄槽外の空気が吸気経路を介して洗浄槽内に導入されるとともに、洗浄槽内の空気が排気経路を介して洗浄槽外に排気される。また、ヒータの作動により、ファンが送り込む空気が温められる。したがって、洗浄槽内に温風が流れ、食器が乾燥する。
特開平11−42197号公報
特許文献1の食器洗浄機のように、ファンにより洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気するタイプの食器洗浄機では、吸気経路と排気経路の一方が塞がれる等の原因によって空気の流れが悪くなる場合がある。例えば、ユーザが排気経路の外側(食器洗浄機の外側)にタオル等をかけている場合には、排気経路が塞がれてしまう。また、ユーザが洗浄槽内の吸気経路や排気経路の近傍に大型の食器を載置すると、吸気経路または排気経路の空気の流れが悪くなる。このように、吸気経路と排気経路の一方が塞がれていると、洗浄槽内を空気が流れ難くなる。洗浄槽内を空気が流れ難い状態でヒータを作動させていると、ヒータの近傍だけが局所的に昇温されてヒータが過熱されてしまう場合がある。ヒータが過熱状態となると、過昇温防止装置が作動して食器洗浄機が使用不能となってしまう。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、吸気経路または排気経路の空気の流れが悪いときに、ヒータの過熱を防止しながら効率的に食器を乾燥させることができる食器洗浄機を提供することを目的とする。
本発明の食器洗浄機は、洗浄後の食器を乾燥させる乾燥機能を備えている。この食器洗浄機は、洗浄槽と、吸気経路と、排気経路と、ファンと、指標検出手段と、ヒータと、洗浄槽内温度センサと、制御装置を備えている。洗浄槽は、食器を収容する。吸気経路は、洗浄槽の外側から内側に達している。排気経路は、洗浄槽の内側から外側に達している。吸気経路と排気経路の少なくとも一方が、洗浄槽内の食器が収容される領域の洗浄槽の壁面に開口している。ファンは、吸気経路と排気経路の少なくとも一方に設置されており、洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに、洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気する。指標検出手段は、吸気経路から排気経路に至る経路を空気が通過するときの空気抵抗に依存して変動する指標を検出する。ヒータは、吸気経路から洗浄槽内に導入される空気を加熱する。洗浄槽内温度センサは、洗浄槽内の温度を検出する。制御装置は、指標検出ステップと、目標温度設定ステップと、食器乾燥ステップを実行する。指標検出ステップでは、指標検出手段によって指標を検出する。目標温度設定ステップでは、指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、低い目標温度を設定する。食器乾燥ステップでは、洗浄槽内温度センサで検出される温度が目標温度設定ステップで設定した目標温度となるように、ファンとヒータを作動させて洗浄槽内に温風を送り込む。
この食器洗浄機では、制御装置が、吸気経路から排気経路に至る経路の空気抵抗が高いときほど、食器乾燥ステップの目標温度を低く設定する(目標温度設定ステップ)。そして、食器乾燥ステップでは、洗浄槽内温度センサの検出温度が目標温度と一致するように、ファンとヒータを作動する。
前記経路の空気抵抗が高い場合は、前記経路を空気が流れ難いので、ヒータの近傍が局所的に高温となりやすい。すなわち、洗浄槽内温度センサの検出温度よりヒータの温度の方が大幅に高くなりやすい。この場合には、制御装置は、洗浄槽内温度センサの検出温度(目標温度)を低温に設定する。これによって、ヒータが所定温度以上に高温となることが防止される。すなわち、ヒータの過熱が防止される。
一方、前記経路の空気抵抗が低い場合は、前記経路を空気が流れ易いので、洗浄槽内温度センサの検出温度とヒータの温度とが比較的近い温度となる。この場合には、制御装置は、洗浄槽内温度センサの検出温度(目標温度)を高温に設定する。したがって、洗浄槽内がより高温となり、食器を早く乾燥させることができる。また、ヒータの近傍が局所的に高温となることもないので、ヒータの過熱も防止される。
このように、この食器洗浄機によれば、吸気経路から排気経路に至る経路の空気抵抗に応じて乾燥ステップの目標温度が設定される。したがって、ヒータが過熱状態とならない範囲で効率的に食器乾燥ステップを実行することができる。
上述した食器洗浄機では、前記経路の空気抵抗が高い場合(すなわち、目標温度を低く設定した場合)には、ヒータの周囲の温度は高くなるものの、洗浄槽全体の温度はそれほど高くならない。
したがって、上述した食器洗浄機は、以下の構成を備えていることが好ましい。すなわち、制御装置が、指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、食器乾燥ステップの実行時間を長くすることが好ましい。
このような構成によれば、目標温度が低い場合に、食器乾燥ステップが長く実行される。したがって、目標温度が低い場合にも、食器を十分に乾燥させることができる。また、目標温度が高い場合には食器が短時間で乾燥するので、食器乾燥ステップを短時間で終了させる。不要に長く食器乾燥ステップが実行されることもない。
上述した食器洗浄機では、ファンを所定消費電力で回転させているときのファンの回転数を指標とすることができる。ファンを所定消費電力で回転させる場合、前記経路の空気抵抗が高いほど送り込む空気の量が減少してファンの回転数は高くなる。したがって、この場合にはファンの回転数を指標として用いることができる。
また、ファンを所定回転数で回転させているときのファンの消費電力を指標としてもよい。ファンを所定回転数で回転させる場合、前記経路の空気抵抗が高いほど送り込む空気の量が減少してファンの消費電力は低くなる。したがって、この場合にはファンの消費電力を指標として用いることができる。
なお、これら以外の値(例えば、給気経路と排気経路の圧力差等)を指標とすることもできる。
ファンの回転数とファンの消費電力は、ファンの温度によっても変動する。すなわち、ファンは、自身の温度が低いほど、回転し難くなる。したがって、ファンを所定消費電力で回転させている場合には、ファンの回転数はファンの温度が低いほど低くなる(空気抵抗が低いことを示す方に変動する)。また、ファンを所定回転数で回転させている場合には、ファンの消費電力はファンの温度が低いほど高くなる(空気抵抗が低いことを示す方に変動する)。
したがって、ファンを所定消費電力で回転させているときのファンの回転数を指標とする場合、及び、ファンを所定回転数で回転させているときのファンの消費電力を指標とする場合には、食器洗浄機は以下の構成を備えていることが好ましい。すなわち、ファンの温度と相関関係にある温度を検出する第1ファン用温度センサをさらに有していることが好ましい。そして、制御装置は、目標温度設定ステップより前に第1ファン用温度センサによって温度を検出し、目標温度設定ステップでは第1ファン用温度センサで検出した温度が低いほど目標温度を低く設定することが好ましい。
なお、本明細書において「ファンの温度と相関関係にある温度」とは、目標温度設定ステップ前において、その温度が高ければファンの温度が高く、その温度が低ければファンの温度が低いという関係にある温度をいう。「ファンの温度と相関関係にある温度」は、ファン自身の温度であってもよい。また、ファンの周囲の空気の温度(例えば、食器洗浄機外の空気の温度、吸気経路内の空気の温度、排気経路内の空気の温度、洗浄槽内の空気の温度等)や、ファンの周囲に配置されている部材の温度(例えば、ファンが取り付けられている筐体の温度等)であってもよい。ファンの周囲の空気の温度やファンの周囲の部材の温度が高ければ、ファンの温度は高くなるので、これらの温度からファン自身の温度を検出することができる。
このような構成によれば、ファンの温度の影響によって実際の空気抵抗よりも低い空気抵抗を示す指標が検出された場合に、実際の空気抵抗に合わせて目標温度が低く設定される。温度による指標への影響を補正して目標温度を設定することができる。すなわち、吸気経路から排気経路に至る経路の実際の空気抵抗に正確に対応させて、目標温度を設定することができる。
なお、上述したように、第1ファン用温度センサは洗浄槽内の温度を検出するセンサであってもよい。この場合には、上述した洗浄槽内温度センサと第1ファン用温度センサを共通化することもできる。すなわち、洗浄槽内センサ及び第1ファン用温度センサとして機能する1つの温度センサを洗浄槽内に設置してもよい。洗浄槽内に設置された1つの温度センサの検出タイミングを調整することで、その温度センサを洗浄槽内温度センサと第1ファン用温度センサとして機能させることができる。
排気経路が完全に閉塞されている場合等のように、吸気経路から排気経路に至る経路の空気抵抗が極端に高い場合、目標温度を低温に設定してもヒータが過熱状態となる場合がある。
したがって、上述した食器洗浄機では、制御装置が、指標検出ステップで検出した指標が、基準とする空気抵抗を示す値より高い値であった場合に、食器乾燥ステップを実行しないことが好ましい。
この食器洗浄機では、吸気経路から排気経路に至る経路の空気抵抗が基準とする空気抵抗より高い場合に、食器乾燥ステップを実行しない(すなわち、ヒータを作動させない)。したがって、吸気経路から排気経路に至る経路が閉塞されている場合にも、ヒータの過熱が防止される。
上述した食器洗浄機は、以下のように構成することができる。すなわち、閾値によって上限と下限の少なくとも一方を規定した指標範囲の複数個と、指標範囲毎に決定されている乾燥温度を記憶している記憶装置をさらに有している。各乾燥温度は高い空気抵抗を示す指標範囲に対応する乾燥温度ほど低い温度に決定されている。そして、制御装置が、目標温度設定ステップにおいて、指標検出ステップで検出した指標が属する指標範囲に対応する乾燥温度を記憶装置から読み出し、読み出した乾燥温度を目標温度に設定する。
このように、目標温度の候補である乾燥温度を予め記憶させておくことで、制御を簡略化することができる。
乾燥温度を記憶させておく場合、食器洗浄機は以下のように構成することが好ましい。すなわち、記憶装置が、指標範囲毎に決定されている乾燥時間をさらに記憶している。各乾燥時間は、高い空気抵抗を示す指標範囲に対応する乾燥時間ほど長い時間に決定されている。そして、制御装置が、指標検出ステップで検出した指標が属する指標範囲に対応する乾燥時間を記憶装置から読出し、読み出した乾燥時間だけ食器乾燥ステップを実行する。
このような構成によれば、目標温度に応じて食器乾燥ステップを実行する時間を変更することができる。
乾燥温度を記憶させておく場合、食器洗浄機は以下のように構成することが好ましい。すなわち、ファンの温度と相関関係にある温度を検出する第2ファン用温度センサをさらに有している。そして、制御装置が、目標温度設定ステップより前に第2ファン用温度センサによって温度を検出し、検出した温度が低いほど各閾値を空気抵抗が低いことを示す値に補正し、補正後の各閾値により規定される指標範囲に基づいて乾燥温度と乾燥時間の少なくとも一方を読み出す。
このような構成によれば、ファンの温度による指標への影響を補正して目標温度を設定することができる。すなわち、吸気経路から排気経路に至る経路の空気抵抗に正確に対応させて、目標温度を設定することができる。
なお、第2ファン用温度センサは洗浄槽内の温度を検出するセンサであってもよい。この場合には、上述した洗浄槽内温度センサと第2ファン用温度センサを共通化することもできる。すなわち、洗浄槽内センサ及び第2ファン用温度センサとして機能する1つの温度センサを洗浄槽内に設置してもよい。洗浄槽内に設置された1つの温度センサの検出タイミングを調整することで、その温度センサを洗浄槽内温度センサと第2ファン用温度センサとして機能させることができる。
また、本発明は、食器洗浄機の新たな制御方法をも提供する。この制御方法では、洗浄槽と、吸気経路と、排気経路と、ファンと、指標検出手段と、ヒータと、洗浄槽内温度センサとを備えている食器洗浄機を制御する。吸気経路と排気経路の少なくとも一方が、洗浄槽内の食器が収容される領域の洗浄槽の壁面に開口している。この制御方法は、指標検出ステップと、目標温度設定ステップと、食器乾燥ステップを有している。指標検出ステップでは、指標検出手段によって指標を検出する。目標温度設定ステップでは、指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、低い目標温度を設定する。食器乾燥ステップでは、洗浄槽内温度センサで検出される温度が目標温度設定ステップで設定した目標温度となるように、ファンとヒータを作動させて洗浄槽内に温風を送り込む。
本発明の食器洗浄機によると、ヒータの過熱を防止することができる。すなわち、ヒータが過熱状態にならない範囲で、効率的に食器乾燥ステップを実行することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(形態1)第1実施例の食器洗浄機では、指標が、ファンを所定消費電力で回転させて、ファンの回転数が一定値に安定したときの回転数である。
(形態2)第2実施例の食器洗浄機では、指標が、ファンを所定回転数で回転させて、ファンの消費電力が一定値に安定したときの消費電力である。
(形態3)第1実施例及び第2実施例の食器洗浄機では、食器乾燥ステップにおいて、第1温度センサで検出される温度が目標温度設定ステップで設定した目標温度となるように、ヒータに供給する電力を制御する。
(第1実施例)
本発明を具現化した実施例の食器洗浄機を図面を参照しながら説明する。図1は、食器洗浄機10の縦断面図である。食器洗浄機10は、引き出し式の食器洗浄機である。食器洗浄機10は、ケース12と洗浄槽14と扉15を備えている。
洗浄槽14は、ケース12と扉15で形成される空間に収容されている。洗浄槽14は、ケース12にスライド可能に支持されている。洗浄槽14は、ケース12に対して前後方向(図1の左右方向)にスライド可能である。洗浄槽14は、扉15に連結されている。扉15を前方(図1の左方向)へ引き出すと、扉15とともに洗浄槽14が引き出される。洗浄槽14は、上部が開放された箱状に形成されている。洗浄槽14内には、ノズル22、食器カゴ61等が収容されている。ノズル22には、複数の噴射口が形成されている。食器カゴ61は、種々の食器を保持する形状に形成されている。洗浄槽14の底部には、凹部29が形成されている。凹部29の上側開口部は、残菜フィルタ17によって覆われている。残菜フィルタ17はメッシュ状に形成されている。
洗浄槽14の上方には、蓋56が配置されている。蓋56は、図示しない昇降機構によってケース12と連結されている。扉15が閉じられた状態(洗浄槽14がケース12に収容されている状態)では、蓋56は降下して洗浄槽14の上側開口部に蓋をする。洗浄槽14がケース12から引き出されるときには、蓋56は上昇して洗浄槽14の上側開口部を開放する。
扉15には、操作パネル16と、制御装置60と、排気経路18が配置されている。操作パネル16には、各種のボタンや報知ランプ等が設けられている。制御装置60は、食器洗浄機10の各部の動作を制御する。排気経路18は、洗浄槽14の内側と外側を連通している。
洗浄槽14の下方には、水路32が形成されている。水路32は、一端が凹部29の壁面に開口しており、他端がインペラ収容室31に開口している。インペラ収容室31内には、洗浄ポンプ28のインペラ27が設置されている。インペラ収容室31の上部にはノズル22が接続されている。インペラ収容室31の下部には排水管36が接続されている。洗浄ポンプ28は、内蔵する電気モータによってインペラ27を回転する。洗浄ポンプ28は、インペラ27を一方向に回転することもできるし、逆方向に回転することもできる。洗浄ポンプ28がインペラ27を前記一方向に回転させると、水路32からノズル22に洗浄水が送り込まれ、洗浄ポンプ28がインペラ27を前記逆方向に回転させると、水路32から排水管36に洗浄水が送り込まれる(前記逆方向への回転時は、洗浄ポンプ28は排水ポンプとして機能する)。
洗浄槽14の背面には、吸気経路54が接続されている。吸気経路54の他端には、ファン52が設置されている。ファン52を作動させると、吸気経路54から洗浄槽14内に空気が送り込まれる。ファン52は、制御装置60によって、ファン52に供給される電圧と電流が一定値となるように制御される。なお、図示していないが、ファン52には、ファン52の回転数を検出する回転数検出装置が設置されている。回転数検出装置が検出するファン52の回転数は、制御装置60に読み取られる。
洗浄槽14内の吸気経路54の接続部の下方には、ヒータ30が設置されている。ヒータ30は、制御装置60によって制御される。洗浄槽14に洗浄水やすすぎ水が入れられていない状態で、ヒータ30とファン52を作動させることで、洗浄槽14内に温風を送り込むことができる。
洗浄槽14の底面には、サーミスタ55が設置されている。サーミスタ55は、ヒータ30の下部に設置されている。サーミスタ55は、洗浄槽14に洗浄水やすすぎ水が入れられているときには水の温度を検出し、洗浄水やすすぎ水が入れられていないときには洗浄槽14内の空気の温度を検出する。したがって、洗浄槽14に洗浄水やすすぎ水が入れられていない状態でファン52とヒータ30を作動させると、サーミスタ55によって、ヒータ30で温められた温風の温度が検出される。サーミスタ55が検出する温度は、制御装置60に読み取られる。
洗浄槽14の底部には、ノズル22が回転可能に取付けられている。ノズル22は、インペラ収容室31に接続されている。洗浄ポンプ28がインペラ27を前記一方向に回転させると、洗浄槽14内の洗浄水が水路32を通ってノズル22に送出される。ノズル22に送出された洗浄水は、複数の噴射口から洗浄槽14内に噴射される。ノズル22の一部の噴射口は、水を噴射したときにノズル22に回転モーメントを発生させる。
また、ケース12の後方壁には、給水管43の一端が接続されている。給水管43の他端は、ケース12の外部に引き出されて給水源40に接続されている。給水管43には、水道水(冷水)が直接供給されることもあるし、給湯器によって加熱された温水が供給されることもある。給水管43の途中には、給水弁44が介装されている。給水弁44は、内蔵するソレノイドに駆動されて開閉する。
排水管36は、一端がインペラ収容室31の下部に接続されており、他端がケース12の外部に引き出されて、排水部34に接続されている。洗浄ポンプ28がインペラ27を前記逆方向に回転させると、洗浄槽14内の洗浄水が、水路32と排水管36を通って排水部34に排出される。排水管36には、屈曲部33が形成されている。洗浄水を排出していない状態では、屈曲部33に水が溜まる。したがって、洗浄水を排出していない状態では、屈曲部33に溜まっている水によって排水管36は塞がれており、排水管36内を空気が流れないようになっている。
洗浄槽14の背面には、エア抜き管37の一端が接続されている。エア抜き管37の他端は、排水管36の途中に接続されている。エア抜き管37は、排水管36がサイホンとなって、洗浄槽14内の水が排水管36から排出されるのを防止する。
次に、ファン52の特性について説明する。上述したように、ファン52は一定の消費電力で作動される。ファン52が作動すると、外部から吸気経路54を経て洗浄槽14内に空気が流入するとともに、洗浄槽14から排気経路18を経て外部に空気が流出する。一定の消費電力で作動しているときのファン52の回転数は、吸気経路54から洗浄槽14を経て排気経路18に至る空気通路(以下では、この空気通路を空気通路70という)の空気抵抗に応じて変動する。例えば、図2に示すように排気経路18を閉塞するように食器72が載置されたり、図3に示すように排気経路18の外側にタオル74がかけられたりすると、空気通路70の空気抵抗は高くなる。その他の種々の要因(例えば、洗浄槽14内の食器の配置等)によっても、空気通路70の空気抵抗は変動する。空気通路70の空気抵抗が低い場合には、ファン52の作動により多くの空気が空気通路70を流れる。すなわち、ファン52の仕事率が高くなる。したがって、ファン52の回転数は低くなる(回転速度が遅くなる)。一方、空気通路70の空気抵抗が高い場合には、ファン52を作動させても少量の空気しか空気通路70を流れない。すなわち、ファン52の仕事率が低くなる。したがって、ファン52の回転数は高くなる(回転速度が速くなる)。このように、空気通路70の空気抵抗が高いほど、ファン52の回転数は高くなる。
また、ファン52の回転数は、ファン52の温度によっても変動する。温度が低い状態では、ファン52は回転し難い。したがって、一定の消費電力でファン52を作動させる場合には、温度が低いほどファン52の回転数は低くなる。
次に、制御装置60が記憶しているデータについて説明する。制御装置60は、乾燥条件データ80と、回転数閾値補正データ82を記憶している。
図4は、乾燥条件データ80が記述している内容を示している。図示するように、乾燥条件データ80は、回転数範囲(ファン52の回転数Nの範囲)に対応させて、乾燥温度と乾燥時間を記述しているデータである。なお、上述したように、ファン52の回転数Nは、空気通路70の空気抵抗が高いほど、高くなる。したがって、図4の回転数範囲は、図4の右側の回転数範囲であるほど空気通路70の空気抵抗が高いことを示している。各回転数範囲の境界値は、回転数閾値によって規定されている。後に詳述するが、制御装置60は、乾燥ステップの開始前に、ファン52を作動させてファン52の回転数Nを検出し、検出した回転数Nに対応する(回転数Nが属する回転数範囲に対応する)乾燥温度と乾燥時間に基づいて乾燥ステップを行う。
図5は、回転数閾値補正データ82が記述している内容を示している。図示するように、回転数閾値補正データ82は、ヒータ30の作動前におけるサーミスタ55の検出温度Ta(すなわち、洗浄槽14内の温度)に対応させて、回転数閾値の補正量を記述したデータである。ファン52とヒータ30が作動していない状態では、洗浄槽14内の温度はファン52の温度と相関関係となる。後に詳述するが、制御装置60は、乾燥ステップの開始前にサーミスタ55で洗浄槽14内の温度Taを検出し、図5の回転数閾値補正データ82から、検出した温度Taに対応する回転数閾値の補正量を読み出す。そして、読み出した補正量に基づいて、図4の乾燥条件データ80の回転数閾値を補正する。図5に示すように、低温時ほど回転数閾値を減少させることで、低温時ほどファン52の回転数が低下する傾向を補償する。
次に、食器洗浄機10の動作について説明する。食器洗浄機10は、洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程を実行する。但し、本発明の食器洗浄機10は、乾燥工程に特徴を有しており、洗浄工程、すすぎ工程の動作は一般的な動作である。したがって、以下では、乾燥工程について詳細に説明し、洗浄工程及びすすぎ工程についての詳細な説明は省略する。
乾燥工程は、洗浄工程とすすぎ工程が終了した後に実行される。すすぎ工程の終了時には、洗浄槽14内の洗浄水が排水管36を介して排出される。したがって、乾燥工程の開始時には、洗浄槽14内にはほとんど洗浄水が溜まっていない状態となっている(排出しきれなかった洗浄水は若干残存している)。乾燥工程では、制御装置60が、図6のフローチャートに示す処理を実行する。
ステップS2では、制御装置60は、サーミスタ55で洗浄槽14内の温度Taを検出する。以下では、ステップS2で検出した温度Taを温度Ta1という。
ステップS4では、制御装置60は、ステップS2の検出温度Ta1に応じて、図4の乾燥条件データ80を補正する。
すなわち、まず、検出温度Ta1に対応する回転数閾値の補正量を、図5の回転数閾値補正データ82から読み出す。例えば、検出温度Ta1が18℃であった場合には、図5の回転数閾値補正データ82から、回転数閾値の補正量として−100(rpm)が読み出される。次に、制御装置60は、読み出した補正量を図4の乾燥条件データ80の各回転数閾値(3600、3700、3800、3900(rpm))に加算することによって、補正後の回転数閾値を算出する。これによって、補正後の乾燥条件データ84を算出する。例えば、ステップS2の検出温度が18℃であった場合には、各回転数閾値に−100(rpm)が加算される(すなわち、各回転数閾値から100(rpm)が減算される)。したがって、この場合には、図7に示すように補正後の乾燥条件データ84が算出される。
補正後の乾燥条件データ84を算出すると、制御装置60は、ファン52を一定の消費電力で作動させる(ステップS6)。そして、ファン52を作動させた状態で120秒間待機する(ステップS8)。120秒の間に、ファン52の回転数が略一定の回転数となる。120秒間待機すると、制御装置60は、回転数検出装置によってファン52の回転数Nを検出する(ステップS10)。以下では、ステップS10で検出した回転数を回転数N1という。
ステップS12では、制御装置60は、ステップS10で検出した回転数N1が、補正後の乾燥条件データ84に規定されている回転数閾値のうちの最大閾値より高いか否かを判定する。例えば、図7に示すように補正後の乾燥条件データ84が算出されている場合には、最大閾値は3800(rpm)である。
回転数N1が最大閾値より低い場合には(ステップS12でNO)、制御装置60は、後述する食器乾燥ステップ(ステップS16)の目標温度と目標時間を設定する(ステップS14)。すなわち、制御装置60は、ステップS10で検出したファン52の回転数N1に対応する乾燥温度と乾燥時間を、補正後の乾燥条件データ84から読み出す。読み出した乾燥温度が目標温度となり、読み出した乾燥時間が目標時間となる。例えば、図7に示すように補正後の乾燥条件データ84が算出されており、ステップS10で検出した回転数N1が3550(rpm)であった場合には、ステップS14では目標温度が55(℃)に設定され、目標時間が45(分)に設定される。
ステップS14で目標温度と目標時間を設定すると、制御装置60は、ステップS16の食器乾燥ステップを実行する。すなわち、ファン52を作動させたままの状態でヒータ30を作動させて、洗浄槽14内に温風を送り込む。これによって、食器を乾燥させる。ステップS16では、サーミスタ55で検出される温度がステップS14で設定した目標温度と一致するように、ヒータ30に供給する電力を制御する。また、ステップS16は、ステップS14で設定した目標時間だけ継続する。
ステップS16の食器乾燥ステップについて、より詳細に説明する。食器乾燥ステップにおいては、吸気経路54から排気経路18に至る空気通路70の空気抵抗によって、洗浄槽14内の温度分布が異なる。
空気通路70の空気抵抗が低い場合には、ファン52の作動により多くの空気が空気通路70を流れる。これによって、ヒータ30で加熱された空気が洗浄槽14内に行き渡り、洗浄槽14内が略均一に加熱される。したがって、サーミスタ55で検出される温度とヒータ30の温度とが近い温度となる。この場合、目標温度(サーミスタ55で検出される温度)を高い温度に設定しても、ヒータ30の温度は目標温度に近い温度となるので、ヒータ30が過熱状態となることはない。
一方、空気通路70の空気抵抗が高い場合には、ファン52を作動させたときに空気通路70を流れる空気が少なくなる。したがって、ヒータ30の周囲の温度が局所的に高くなる。すなわち、サーミスタ55で検出される温度よりもヒータ30の温度の方がかなり高くなる。この場合、目標温度(サーミスタ55で検出される温度)を高く設定すると、ヒータ30の温度が目標温度よりさらに高い温度となり、ヒータ30が過熱状態となる場合がある。
上述したように、食器乾燥ステップの目標温度は、ステップS10で検出された回転数N1に応じて設定される(ステップS14)。ステップS10で検出される回転数N1は、空気通路70の空気抵抗が高いほど、高くなる値である。また、図4の乾燥条件データ80(または、図7の補正後の乾燥条件データ84)に示すように、目標温度は回転数Nが高いほど低い温度に設定される。すなわち、目標温度は、空気通路70の空気抵抗が高いほど、低い温度に設定される。したがって、空気抵抗が低い場合(すなわち、サーミスタ55の検出温度とヒータ30の温度との差が小さく、ヒータ30が過熱状態となり難い場合)には、目標温度が高く設定される。洗浄槽14内の空気が高温まで昇温されて、食器を短時間で乾燥させることができる。また、空気抵抗が高い場合(すなわち、サーミスタ55の温度とヒータ30の温度との差が大きく、ヒータ30が過熱状態となり易い場合)には、目標温度が低く設定される。洗浄槽14内の空気が比較的低い温度に昇温され、ヒータ30の過熱が防止される。
また、図4の乾燥条件データ80(または、図7の補正後の乾燥条件データ84)に示すように、食器乾燥ステップの目標時間は、回転数Nが高いほど(すなわち、空気通路70の空気抵抗が高いほど)長い時間に設定される。すなわち、目標時間は、目標温度が低いときほど長い時間に設定される。したがって、目標温度が低い場合には食器乾燥ステップが長く実施され、食器が十分に乾燥させられる。また、目標温度が高い場合には食器乾燥ステップが短時間で終了される。不要に長く食器乾燥ステップを継続することが防止される。
また、回転数Nは、ファン52の温度によっても変動する値である。すなわち、ファン52の温度が低温である場合には、ファン52が回転し難くなるためファン52の回転数は低くなる。したがって、温度によるファン52の回転数の変動を補正しなければ、空気通路70の実際の空気抵抗に応じた最適な目標温度を設定することはできない。
上述したように、目標温度は、食器乾燥ステップ前の洗浄槽14内の温度Ta1(ステップS2の検出温度Ta1:ファン52の温度と相関関係にある温度)によって乾燥条件データ80を補正した補正後の乾燥条件データ84(図7参照)に基づいて設定される。この補正では、図5の回転数閾値補正データ82に示すように、ステップS2の検出温度Ta1が低いほど各回転数閾値が低い回転数に補正される(すなわち、各回転数閾値が空気通路70の空気抵抗が低いことを示す値に補正される)。したがって、ステップS10で検出された回転数N1が同じである場合には、ステップS2の検出温度Ta1が低いほど、目標温度が低い温度に設定される。このように、温度による回転数Nの変動を補正して目標温度が設定されるので、食器乾燥ステップの温度を空気通路70の実際の空気抵抗に応じて設定することができる。
以上に説明したように、ステップS16の食器乾燥ステップは、吸気経路54から排気経路18に至る空気通路70の空気抵抗に応じて、目標温度と目標時間が適切に設定されて実行される。したがって、ヒータ30の過熱を防止しながら、食器を乾燥させることができる。
ステップS16の食器乾燥ステップを終了すると、制御装置60は処理を終了する(すなわち、ファン52とヒータ30を停止する)。
一方、ステップS12で回転数N1が最大閾値より高いと判定した場合には(ステップS12でYES)、制御装置60は、ファン52を停止し(ステップS18)、操作パネル16の報知ランプによってユーザに対してエラーを報知する(ステップS20)。その後、制御装置60は処理を終了する。したがって、この場合には、食器乾燥ステップ(ステップS16)は実行されない。
すなわち、図4の乾燥条件データ80(または、図7の補正後の乾燥条件データ84)の最大閾値は、吸気経路54から排気経路18に至る空気通路70が略完全に閉塞されている場合におけるファン52の回転数である。したがって、ステップS12でYESと判定されるのは、空気通路70が略完全に閉塞されている場合である。空気通路70が略完全に閉塞されている状態で食器乾燥ステップを実行すると、洗浄槽14内をほとんど空気が流れないので、ヒータ30の周囲だけが極度に高温となる。したがって、サーミスタ55の検出温度よりヒータ30の温度がはるかに高くなる。この場合、目標温度を低く設定しても、ヒータ30の過熱を防止できない。したがって、制御装置60は、ステップS12でYESと判定した場合には、食器乾燥ステップを実行しない。これによっても、ヒータ30の過熱が防止される。
以上に説明したように、第1実施例の食器洗浄機10によれば、ヒータ30が過熱状態とならない範囲で、効率的に食器を乾燥させることができる。
また、上述した食器洗浄機10は、ファン52を一定の消費電力で作動させ、ファン52の回転数を空気通路70の空気抵抗を示す指標として用いる。したがって、空気通路70の空気抵抗を検出する特別な装置を設けることなく、空気通路70の空気抵抗に応じて食器乾燥ステップS16を実行することができる。
なお、上述した食器洗浄機10では、食器の乾燥(すなわち、ヒータ30とファン52の作動)の前にファン52の回転数Nを検出して目標温度と目標時間を設定したが、食器乾燥の途中(食器の乾燥を開始してから一定時間後等)にファン52の回転数Nを検出して目標温度と目標時間を設定してもよい。例えば、ステップS6のファン52の作動と同時にヒータ30を作動させることで、ステップS6の開始時から食器の乾燥を開始させることができる。この場合、ステップS6〜S12の間では、例えば予め定めておいた電力でヒータ30を作動させる。そして、目標温度と目標時間を設定した後に、目標温度に応じてヒータ30への供給電力を制御する。このように、目標温度と目標時間の設定は、食器の乾燥の開始前に限らず、食器の乾燥中に行うこともできる。
また、上述した食器洗浄機10では、ステップS16の食器乾燥ステップにおいて、サーミスタ55の検出温度が目標温度となるようにヒータ30への供給電力を制御していた。しかしながら、ヒータ30だけでなく、ファン52もサーミスタ55の検出温度が目標温度となるように制御してもよい。このような構成によれば、吸気経路54から排気経路18に至る空気通路70の空気抵抗により適した条件で食器乾燥ステップを実行することができる。
(第2実施例)
次に、第2実施例の食器洗浄機100について説明する。食器洗浄機100は、図1に示す第1実施例の食器洗浄機10と同様の構成を備えている。なお、第2実施例の食器洗浄機100では、制御装置60は、ファン52をその回転数が一定となるように作動させる。
次に、ファン52の特性について説明する。上述したように、ファン52は回転数が一定となるように作動される。このときのファン52に供給される電流は、吸気経路54から排気経路18に至る空気通路70の空気抵抗に応じて変動する。空気通路70の空気抵抗が低い場合には、ファン52の作動により多くの空気が空気通路70を流れる。すなわち、ファン52が多くの仕事をする。したがって、ファン52に供給される電流が高くなる(すなわち、ファン52の消費電力が高くなる)。一方、空気通路70の空気抵抗が高い場合には、ファン52を作動させても少量の空気しか空気通路70を流れない。すなわち、ファン52の仕事率が低くなる。したがって、ファン52に供給される電流が低くなる(すなわち、ファン52の消費電力が低くなる)。このように、空気通路70の空気抵抗が高いほど、ファン52に供給される電流(すなわち、ファン52の消費電力)は低くなる。
また、ファン52に供給される電流は、ファン52の温度によっても変動する。温度が低い状態では、ファン52は回転し難い。したがって、一定の回転数でファン52を作動させる場合には、温度が低いほどファン52に供給される電流が高くなる(すなわち、温度が低いほどファン52の消費電力が高くなる)。
なお、本実施例の場合、ファン52に供給する電流とファン52の消費電力は略比例関係にある。
次に、制御装置60が記憶しているデータについて説明する。制御装置60は、乾燥条件データ180と、電流閾値補正データ182を記憶している。
図8は、乾燥条件データ180が記述している内容を示している。図示するように、乾燥条件データ180は、電流範囲(ファン52に供給される電流Iの範囲)に対応させて、乾燥温度と乾燥時間を記述しているデータである。なお、上述したように、空気通路70の空気抵抗が高いほど、ファン52に供給される電流Iは低くなる。したがって、図8の電流範囲は、図8の左側の電流範囲であるほど空気通路70の空気抵抗が高いことを示している。各電流範囲の境界値は、電流閾値によって規定されている。
図9は、電流閾値補正データ182が記述している内容を示している。図示するように、電流閾値補正データ182は、サーミスタ55の検出温度Tb(すなわち、洗浄槽14内の温度)に対応させて、電流閾値の補正量を記述したデータである。
次に、食器洗浄機100の乾燥工程について説明する。乾燥工程では、制御装置60が、図10のフローチャートに示す処理を実行する。
ステップS22では、制御装置60は、サーミスタ55で洗浄槽14内の温度を検出する。以下では、ステップS22の検出温度を温度Tb1という。
ステップS24では、制御装置60は、ステップS22の検出温度Tb1に応じて、図8の乾燥条件データ180を補正する。
すなわち、まず、検出温度Tb1に対応する電流閾値の補正量を、図9の電流閾値補正データ182から読み出す。次に、制御装置60は、読み出した補正量を図8の乾燥条件データ180の各電流閾値(0.14、0.18、0.22、0.26(A))に加算することによって、補正後の電流閾値を算出する。これによって、補正後の乾燥条件データ184を算出する。例えば、ステップS22の検出温度Tb1が18℃であった場合には、各電流閾値に0.01(A)が加算される。したがって、この場合には、図11に示すように補正後の乾燥条件データ184が算出される。なお、この補正では、図9の電流閾値補正データ182に示すように、ステップS22の検出温度Tb1が低いほど各電流閾値が高い電流値に補正される(すなわち、各電流閾値が空気通路70の空気抵抗がより低いことを示す値に補正される)。
補正後の乾燥条件データ184を算出すると、制御装置60は、ファン52を一定の回転数で作動させる(ステップS26)。そして、ファン52を作動させた状態で120秒間待機する(ステップS28)。120秒の間に、ファン52に供給される電流が略一定の電流となる。120秒間待機すると、制御装置60は、ファン52に供給している電流値Iを検出する(ステップS30)。以下では、ステップS30で検出する電流値Iを電流値I1という。
ステップS32では、制御装置60は、ステップS30で検出した電流値I1が、補正後の乾燥条件データ184に規定されている電流閾値のうちの最小閾値(図11の場合は0.15(A))より低いか否かを判定する。
電流値I1が最小閾値より高い場合には(ステップS32でNO)、制御装置60は、後述する食器乾燥ステップ(ステップS36)の目標温度と目標時間を設定する(ステップS34)。すなわち、制御装置60は、電流値I1に対応する乾燥温度と乾燥時間を、補正後の乾燥条件データ184から読み出す。読み出した乾燥温度が目標温度となり、読み出した乾燥時間が目標時間となる。
ステップS34で目標温度と目標時間を設定すると、制御装置60は、食器乾燥ステップ(ステップS36)を実行する。すなわち、ファン52を作動させたまま、ヒータ30を作動させることによって洗浄槽14内に温風を送り込む。これによって、食器を乾燥させる。ステップS36では、サーミスタ55で検出される温度がステップS34で設定した目標温度と一致するように、ヒータ30に供給する電力を制御する。また、ステップS36は、ステップS34で設定した目標時間だけ継続する。ステップS36の食器乾燥ステップを終了すると、制御装置60は処理を終了する(すなわち、ファン52とヒータ30を停止する)。
一方、ステップS32で電流値I1が最小閾値より低いと判定した場合には(ステップS32でYES)、制御装置60は、ファン52を停止し(ステップS38)、操作パネル16の報知ランプによってユーザに対してエラーを報知する(ステップS40)。その後、制御装置60は処理を終了する。したがって、この場合には、食器乾燥ステップ(ステップS36)は実行されない。
以上に説明したように、第2実施例の食器洗浄機100では、ファン52を一定回転数で作動させ、ファン52に供給される電流(空気通路70の空気抵抗に応じて変動する指標)に基づいて目標温度を設定する。すなわち、ファン52に供給される電流が低いほど(すなわち、空気通路70の空気抵抗が高いほど)目標温度を低く設定する。したがって、ヒータ30の過熱を防止することができる。
また、上述した食器洗浄機100は、ファン52を一定回転数で作動させ、ファン52に供給される電流を空気通路70の空気抵抗を示す指標として用いる。したがって、空気通路70の空気抵抗を検出する特別な装置を設けることなく、空気通路70の空気抵抗に応じて食器乾燥ステップS36を実行することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例の食器洗浄機10の断面模式図。 排気経路18が閉塞されている状態を示す食器洗浄機10の断面模式図。 排気経路18が閉塞されている状態を示す食器洗浄機10の断面模式図。 乾燥条件データ80の内容を示す図。 回転数閾値補正データ82の内容を示す図。 第1実施例の制御装置60が乾燥工程で実行する処理を示すフローチャート。 補正後の乾燥条件データ84の内容を示す図。 乾燥条件データ180の内容を示す図。 回転数閾値補正データ182の内容を示す図。 第2実施例の制御装置60が乾燥工程で実行する処理を示すフローチャート。 補正後の乾燥条件データ184の内容を示す図。
符号の説明
10:食器洗浄機
12:ケース
14:洗浄槽
15:扉
18:排気経路
22:ノズル
28:洗浄ポンプ
30:ヒータ
36:排水管
43:給水管
52:ファン
54:吸気経路
55:サーミスタ
60:制御装置

Claims (5)

  1. 洗浄後の食器を乾燥させる乾燥機能を備えた食器洗浄機であって、
    食器を収容するための洗浄槽と、
    洗浄槽の外側から内側に達している吸気経路と、
    洗浄槽の内側から外側に達している排気経路と、
    吸気経路と排気経路の少なくとも一方に設置され、洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに、洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気するファンと、
    吸気経路から排気経路に至る経路を空気が通過するときの空気抵抗に依存して変動する指標を検出する指標検出手段と、
    吸気経路から洗浄槽内に導入される空気を加熱するヒータと、
    洗浄槽内の温度を検出する洗浄槽内温度センサと、
    制御装置を備えており、
    吸気経路と排気経路の少なくとも一方が、洗浄槽内の食器が収容される領域の洗浄槽の壁面に開口しており、
    制御装置が、
    指標検出手段によって指標を検出する指標検出ステップと、
    指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、低い目標温度を設定する目標温度設定ステップと、
    洗浄槽内温度センサで検出される温度が目標温度設定ステップで設定した目標温度となるように、ファンとヒータを作動させて洗浄槽内に温風を送り込む食器乾燥ステップとを実行する食器洗浄機。
  2. 制御装置は、指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、食器乾燥ステップの実行時間を長くすることを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
  3. 前記指標が、ファンを所定消費電力で回転させているときのファンの回転数であることを特徴とする請求項1または2に記載の食器洗浄機。
  4. 閾値によって上限と下限の少なくとも一方を規定した指標範囲の複数個と、指標範囲毎に決定されている乾燥温度を記憶している記憶装置をさらに有しており、
    各乾燥温度は、高い空気抵抗を示す指標範囲に対応する乾燥温度ほど低い温度に決定されており、
    制御装置が、目標温度設定ステップにおいて、指標検出ステップで検出した指標が属する指標範囲に対応する乾燥温度を記憶装置から読み出し、読み出した乾燥温度を目標温度に設定することを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
  5. 食器を収容するための洗浄槽と、
    洗浄槽の外側から内側に達している吸気経路と、
    洗浄槽の内側から外側に達している排気経路と、
    吸気経路と排気経路の少なくとも一方に設置され、洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに、洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気するファンと、
    吸気経路から排気経路に至る経路を空気が通過するときの空気抵抗に依存して変動する指標を検出する指標検出手段と、
    吸気経路から洗浄槽内に導入される空気を加熱するヒータと、
    洗浄槽内の温度を検出する洗浄槽内温度センサと、
    を備えており、
    吸気経路と排気経路の少なくとも一方が、洗浄槽内の食器が収容される領域の洗浄槽の壁面に開口している食器洗浄機の制御方法であって、
    指標検出手段によって指標を検出する指標検出ステップと、
    指標検出ステップで検出した指標が高い空気抵抗を示す値であるほど、低い目標温度を設定する目標温度設定ステップと、
    洗浄槽内温度センサで検出される温度が目標温度設定ステップで設定した目標温度となるように、ファンとヒータを作動させて洗浄槽内に温風を送り込む食器乾燥ステップとを有することを特徴とする食器洗浄機の制御方法。
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