JP4773045B2 - エネルギー回収システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エネルギー回収システム、ことに、バイオマスを電気エネルギーおよび熱エネルギーとして回収するエネルギー回収システムに関する。また本発明は、バイオマスが廃棄される家庭、スーパー、デパート、ホテル、病院、アミューズメント施設、食品工場、弁当工場、食品倉庫、空港施設、鉄道駅施設等幅広い分野で利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料の不足、大気中の二酸化炭素濃度の増加による地球温暖化が進む中、近年、環境に良いエネルギー源として水素が注目されている。水素を酸素と共に燃料電池に供給することにより電気エネルギーを取り出すことが可能であり、供給された水素と酸素は水として排出されるため、有害物質が発生しない。また、エネルギー変換効率も高い。したがって、水素は極めてクリーンなエネルギー源である。
水素の製造は、従来より化学的製法として、天然ガスやナフサの熱分解水蒸気改質法などの技術が提案されている。この方法は高温高圧の反応条件を必要とすること、そして製造される合成ガスには一酸化炭素(以降、COとする)が含まれるため燃料電池用燃料として使用する場合には燃料電池電極触媒劣化防止のため、技術的課題解決難度の高いCO除去を行うことが必要となる。
【0003】
微生物による生物的水素製造方法は常温常圧の反応条件であり、そして発生するガスにはCOが含まれないため、その除去も不要である。
このような観点から、燃料電池用燃料供給方法としてより好ましいとされるのが、微生物による生物的水素製造である。
従来の生物的水素製造方法は、大別して光合成微生物を使用する方法と非光合成微生物(主に嫌気性微生物)を使用する方法に分けられる。前者は水素発生に光エネルギーを用いたもので、後者は嫌気性微生物の分裂増殖に依存したものである(特許文献1)。
【0004】
一方で、バイオマスの有効利用は以前から注目された技術であり、従来は、焼却法、埋め立て法、コンポスト(堆肥化)法等で処理されている。しかし、焼却法はダイオキシン等の有害物質の発生、埋め立て法は地盤沈下や土壌汚染の発生、コンポスト法は安定した供給先が必要となるなど各々問題を含んでおり、これら従来の生ごみ処理方法に代わる技術が、特許文献2に開示されている。
この技術は、嫌気性微生物を利用した生ごみのメタン発酵処理技術に関するもので、生ごみを粉砕機で粉砕したのち水を加えてスラリー状とし、メタン発酵菌を主体とした嫌気性微生物によりスラリー状の生ごみを発酵させ、最終的にバイオガス(メタン70%、二酸化炭素30%)と処理水および少量の汚泥とに分解され、分解したバイオガスを燃料電池用燃料として供給することでエネルギー回収するものである。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5834264号公報
【特許文献2】
特許第3064272号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の生ごみのエネルギー回収システムにおいては、生ごみをメタン発酵菌によりメタン発酵させて得たバイオガスはメタンを70%程度含んでいるが、このメタンを利用して燃料電池から効率よく電力を取り出すには、メタンを改質器に通して水素を発生させ燃料電池に供給することが必要であった。
また、改質反応により得られた水素にはCOが混在しており、COは、燃料電池のアノード触媒を被毒させて電池の出力を低下させるので、CO除去装置により除去する必要があり、発電装置を室内で動作させる場合は、COの人体への影響の考慮から、COが外部に漏れた場合の安全装置も必要となる。
【0007】
さらには、メタン改質による水素生成では、燃料電池への水素の安定供給の為にバッファタンクが必要であり、バッファタンク周辺設備および水素貯蔵に対する安全対策も必要である。したがって、従来の生ごみをメタン発酵により分解したバイオガスを燃料源として燃料電池により電力を出力するシステムにおいては、高効率性・安全性の観点からメタン改質器、CO除去装置、バッファタンクなどが必要であり、実用化のためのシステムは大掛かりなものとなる。
また、生物的水素製造方法が前述のような優れた特長を有するにもかかわらず、燃料電池用燃料としてこれまで大きな進展が無かったのは、水素製造の生産性、特に単位容積当たりの水素発生速度(STY;Space Time Yield)が低く経済的に実用性が無かったためである。
【0008】
前述の光合成微生物を使用する方法は水素発生に光エネルギーを用いるため、その低い光エネルギー利用効率により広大な集光面積を要する水素発生装置の価格問題や維持管理の難しさ等解決しなければならない課題が多く、後者の嫌気性微生物を使用する水素製造方法は、これら嫌気性微生物の分裂増殖に依存したものであることから、増殖が極めて遅く、そして嫌気性微生物の分裂増殖は他の微生物のそれに比べて、絶対的に低いなどにより水素発生速度(STY)が十分ではなかった。
また、生物的水素製造方法により製造される水素が燃料電池に供給される場合には、水素源となる有機性基質のリアクターへの供給と電流の発生の迅速な時間応答が重要である。
そこで、本発明は、バイオマスを処理して得られるCOを利用し、これをギ酸に変換し、かつギ酸から水素を発生し得るよう微生物の特異的な現象を用い、得られる水素を燃料電池に供給し、燃料電池からの電力と熱を有効利用する方法とシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
前記課題を解決するために、本発明に係るエネルギー回収システムは、
ギ酸またはギ酸塩供給手段と、
前記供給手段から供給されるギ酸またはギ酸塩と水素を生成し得る微生物を反応させるリアクターと、
前記リアクターから得られる水素を用いて電力と熱を出力する燃料電池から
構成される。
【0010】
使用される前記微生物は、好ましくは、予め好気的条件で培養され、さらに嫌気的条件でギ酸類含有培養液中で培養されたものであり、より好ましくは、分裂増殖が実質的に停止した状態の微生物であり、さらに好ましくはギ酸脱水素遺伝子およびヒドロゲナーゼ遺伝子を有する。
また、前記リアクターは、予め嫌気状態の水素生成用溶液を備えたものであることが好ましく、前記供給手段が、バイオマス処理由来の一酸化炭素から変換されたギ酸またはギ酸塩を供給するものであることが好ましい。
さらに、本発明に係るエネルギー回収システムは、前記燃料電池から出力された熱の一部分を利用した温度制御手段を備えたものであることが好ましく、前記燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池であることがさらに好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明におけるバイオマス処理由来のエネルギー回収システムについて説明する。
ここで、本発明におけるバイオマスは、生物系バイオマスと廃棄物系バイオマスに大別される。生物系バイオマスには、サトウキビ・テンサイに代表される糖質系、トウモロコシ・麦・米などの粗粒穀物に代表されるでんぷん系、自然森林資源・古紙などの木質類やパルプなどの草木類を代表とするリグノセルロース系、大豆油・菜種油などの植物油脂や動物油脂を代表とする油脂系などが分類される。一方、廃棄物系バイオマスは、穀物・根茎作物などの農業廃棄物、間伐材・解体家屋廃材などの林産廃棄物、紙・厨芥・衣類などの家庭ごみの代表される一般廃棄物、紙くず・木屑・廃油などの産業廃棄物が分類される。
また、特に記さない限りは、プラスチック類などの有機物もバイオマスに含む。
【0012】
本発明におけるギ酸またはギ酸塩(以下、ギ酸(塩)と記す)の供給手段は、ギ酸(塩)を溶液として、水素を生成しうる微生物との反応に供することができることを意味する。そのギ酸(塩)は、いずれを原料源としてもよい。しかしながら、本発明においては、上記のバイオマス処理由来のギ酸(塩)を原料源とするのが好ましい。
バイオマスからギ酸(塩)の生成は、それ自体公知の技術を利用して行われる。
【0013】
例えば、バイオマスを由来とした有機物を高温で部分酸化処理すると、水蒸気、水素、CO、CO2などを主成分とする混合ガスが発生する。この混合ガスの成分はバイオマス原料の成分によって組成が変わるが、本発明のエネルギー回収システムにおいては、混合ガス中のCO成分が重要である。したがって、好ましくは混合ガス成分がCOリッチとなるよう、バイオマス原料の成分調整をするとよい。
次に、バイオマスから得たCOにカ性ソーダを作用させる(NaOH+CO→NaO・OCH)と、ギ酸ソーダを生ずる。このギ酸ソーダを硫酸と反応させ(2NaOOCH+H2SO4→2HCOOH+Na2SO4)、低温で処理するとギ酸が生成し、これを真空蒸留してギ酸を精製できる(ギ酸ソーダ法)。
【0014】
上記のカ性ソーダの代わりにカ性カリを、硫酸の代わりに硝酸や塩酸を用いてもよい。
また、バイオマスを高圧処理機、微粉砕機などを用いて微粉末化し、これに水を加えてスラリー化する。このスラリーをメタン発酵させて得たメタンを改質して水素を生成する。その際に副生するCOをアルカリ処理してギ酸アルカリ塩とし、必要に応じ強酸でギ酸とされる。
【0015】
次に、本発明のエネルギー回収システムにおけるギ酸(塩)からの微生物による生物的水素製造方法について説明する。
嫌気性微生物内における水素発生に関する代謝経路は色々な経路が知られている(グルコースのピルビン酸への分解経路における代謝産物としての水素発生、ピルビン酸がアセチルCoAをへて酢酸が生成する経路での代謝産物としての水素発生そしてピルビン酸由来のギ酸より水素が発生する経路等)。本発明のエネルギー回収システムでは、微生物細胞内のギ酸より水素が生成する代謝経路を主として利用する生物的水素生成プロセスを用いている。
また、本発明は水素製造方法が従来技術と異なり、使用する微生物の分裂増殖に依存しない方法、すなわち、分裂増殖を停止もしくは実質的に停止した状態での生物的水素製造方法を用いている。
【0016】
この分裂増殖停止下での生物的水素製造技術は、主として嫌気性微生物を用いて以下の知見から見出されたものである。
ア)嫌気性微生物を、水素発生条件下、反応容器内で目的とする所要菌体濃度以上の高密度に培養出来ない理由は、他の微生物に比較して分裂増殖する“場”(自由空間)の大きさに極めて敏感であり、反応容積当たりの菌体数が低い状態で分裂増殖に抑制機能が働くためであること。
イ)嫌気性微生物の自然界で到達できる分裂増殖密度よりも高い人為的高密度充填は自由空間が無いため、それ以上の分裂増殖は出来ないが水素発生機能は保持されている。
【0017】
ウ)嫌気性微生物(通性嫌気性微生物)は好気的培養条件で高濃度培養が可能である。しかし、この状態では水素発生機能を有していない。
水素発生機能は、嫌気的条件で分裂増殖を多数回繰り返さなくても(多数回繰り返すことは分裂増殖に依存する従来技術の水素発生方法)、嫌気的条件下、ギ酸含有培養液中、少なくとも一回程度分裂増殖させることにより発現させることができる。この一回程度の分裂増殖で機能が発現できる理由は明らかではないが、以下の推論を考えている。ギ酸からの水素生成経路に関与する酵素蛋白はギ酸脱水素酵素およびヒドロゲナーゼである。
これら酵素蛋白は一対のユニットとして機能し、微生物菌体の生体膜内もしくは膜に一部埋め込まれた状態で存在する。好気的分裂増殖時のようにユニット機能が発現しない状態からユニット機能を発現する状態への変換は、微生物が少なくとも一回程度分裂増殖を経ることにより完了する。この変換には酸素の存在が極めて大きな阻害効果をもたらすので、厳密な嫌気条件の管理が重要である。
【0018】
エ)好気的培養時に生成するエタノール、酢酸や乳酸は、嫌気性微生物の水素発生機能の発現に阻害効果をもたらす。
上記知見から、水素発生反応器内で高密度の嫌気性微生物の獲得及び嫌気性微生物の高速度での水素発生機能の獲得を短時間で同時に実現する方法を見出し、また、この技術が実用的なレベルで燃料電池を稼動することができること見出し、本発明に到達した。
【0019】
本発明で使用される微生物はギ酸脱水素酵素遺伝子(F.Zinoni,et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA, Vol.83, pp4650-4654, July 1986 Biochemistry)およびヒドロゲナーゼ遺伝子(R.Boehm, et al., Molecular Microbiology (1990) 4(2), 231-243)を有する微生物で、主として嫌気性微生物である。
本発明で使用される具体的な嫌気性微生物の例としては、エシェリキア(Escherichia)属微生物―例えばエシェリキア コリ(Escherichia coli ATCC9637、ATCC11775、ATCC4157等)、クレブシェラ(Klebsiella)属微生物―例えばクレブシェラ ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae ATCC13883、ATCC8044等)、エンテロバクター(Enterobacter)属微生物―例えばエンテロバクター アエロギネス(Enterobacter aerogenesATCC13048、ATCC29007等)そしてクロストリジウム(Clostridium)属微生物―例えばクロストリジウム ベイエリンキイ(Clostridium beijerinckii ATCC25752、ATCC17795等)等が挙げられる。
【0020】
これらの嫌気性微生物は先ず好気的条件あるいは嫌気的条件で培養されるが、嫌気的条件による分裂増殖は好気的条件によるそれと比較して極めて遅いことより、好気的条件による培養が好ましい。この意味では、嫌気性微生物のうち、偏性嫌気性微生物より通性嫌気性微生物が好適に使用される。上記微生物のうちでは、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、エンテロバクター アエロギネス(Enterobacter aerogenes)等が好適に使用される。
【0021】
好気的条件による培養は、炭素源、窒素源、無機塩等を含む通常の栄養培地を用いて行うことができる。培養には、炭素源として、例えばグルコース、廃糖蜜等を、そして窒素源としては、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素等をそれぞれ単独もしくは混合して用いることができる。また、無機塩として、例えばリン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム等を使用することができる。
この他にも必要に応じて、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カザミノ酸、ビオチン、チアミン等の各種ビタミン等の栄養素を培地に適宜添加することもできる。
【0022】
培養は、通常、通気攪拌、振盪等の好気的条件下、約20℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約40℃の温度で行うことができる。培養時のpHは5〜10、好ましくは6〜8付近の範囲がよく、培養中のpH調整は、酸またはアルカリを添加することにより行うことができる。培養開始時の炭素源濃度は、0.1〜20%(W/V)好ましくは1〜5%(W/V)である。また、培養期間は通常半日〜5日間である。
当業者であれば、これらの温度、pHなどの条件を、使用する微生物の種類により最適の条件に選定できるであろう。
【0023】
次に、このようにして培養された菌体は、嫌気的条件でギ酸類含有培養液(誘導培地)中に懸濁して菌体細胞数が通常少なくとも2倍以上に増加後、回収するのが好ましい。ここで、導培地に含ませるギ酸類とは、ギ酸、ギ酸塩(例えばギ酸ナトリウム)が挙げられ、培養液1Lあたり、一般に約1mM〜50mM(ミリモル)含ませるのが好ましい。
本操作は、嫌気的条件で微生物細胞内にギ酸脱水素酵素およびヒドロゲナーゼからなるユニット機能を誘導発現させることを目的にして実施される。このためにはギ酸類を含む培養液中で厳密な嫌気条件の管理の下に実施することが好ましい要件であるが、分裂増殖の程度はその細胞数が好ましくは2倍以上程度増加していることが確認できればよい。この分裂増殖の程度は、通常の菌体光学密度測定、例えばBeckman Coulter社製 spectrophotometer DU-800による測定を行う事により容易に知ることができる。
【0024】
ギ酸類含有培養液の誘導培地組成に関しては、用いる微生物菌体細胞が少なくとも1回程度分裂しうる条件が満足されることが好ましい。さらに、ギ酸脱水素酵素およびヒドロゲナーゼの誘導発現に必要な微量金属成分(用いる微生物種により必要な金属成分は異なるが、鉄、モリブテン等が一般的である)を含むことが好ましい条件である。なお、この微量金属成分は、通常、微生物培養成分に用いられる天然栄養源(例えば酵母エキス、コーンスチープリカー、牛肉エキス、魚肉エキス等)に相当程度含まれることから、必ずしも別途添加を必要としない場合もある。
【0025】
微生物菌体細胞が分裂するには、炭素源も必要な成分である。これには、グルコース等の糖類、有機酸、アルコール類が通常用いられる。この場合留意すべきは、用いる微生物種によっては培養培地中に存在するグルコース等の炭素源により水素発生能力が抑制されるためグルコース抑制効果が見られる場合があり、この場合には、用いる微生物菌体の一回程度の分裂に必要な量のグルコース等の炭素源を用いるのが好ましい。その量は、当業者には容易に定めることができる。炭素源以外には、窒素源(硫安、硝安、リン安等)や、リン、カリ等が必要に応じて添加される。
具体的には、好気的培養で得られた菌体30g(湿潤質量)程度までの量に対して通常下記の組成からなるギ酸類含有培養液(誘導培地組成)を用いて実施される。
【0026】
【表1】
【0027】
本工程の嫌気的条件の実現には、公知の方法が用いられる。例えば、硫酸還元微生物用の培養液調整方法(Pfennig,N et.al.(1981): The dissimilatory sulfate-reducing bacteria,In The Prokaryotes, A Handbook on Habitats, Isolation and Identification of Bacteria, Ed.by Starr,M. P. et.al. P.926-940, Berlin, Springer Verlag.や「農芸化学実験書 第三巻、京都大学農学部 農芸化学教室編、1990年第26刷、産業図書(株)出版)などが参考となり、所望する嫌気的条件の水溶液を得ることができる。
具体的には、誘導培地用水溶液を加熱処理や減圧処理することにより溶解ガスを除去すること等が挙げられる。より具体的には、約13.33×102Pa以下、好ましくは約6.67×102Pa以下、より好ましくは約4.00×102Pa以下の減圧下で約1〜60分程度、好ましくは5〜60分程度、誘導培地を処理することにより、溶解ガス、特に溶解酸素を除去し、嫌気状態の誘導培地を調製することができる。
【0028】
また、必要に応じて、適切な還元剤(例えば、チオグリコール酸、アスコルビン酸、システィン塩酸塩、メルカプト酢酸、チオール酢酸、グルタチオンそして硫化ソーダ等)を水溶液に添加して嫌気的条件の水溶液を調整することができる。また、場合により、これらの方法を適宜組み合わせることも嫌気状態の水溶液を調整する有効な方法となる。
誘導培地の嫌気状態は簡便にはレサズリン指示薬(青色から無色への脱色)である程度推定できるが、酸化還元電位差計(例えば、BROADLEY JAMES 社製、ORP Electrodes)で測定される酸化還元電位で特定される。嫌気状態が維持されている誘導培地の酸化還元電位は、好ましくは約−200mV〜−500mV、より好ましくは約−250mV〜−500mVである。
【0029】
反応途中における嫌気状態の維持は、反応系外からの酸素の混入を可能な限り防止することが望ましく、反応系を窒素ガス等の不活性ガスや炭酸ガス等で封入する方法が通常用いられる。
酵素蛋白ユニット機能発現の際には、菌体内の代謝機能を効率よく機能させるために反応系のpH維持調整液の添加や各種栄養素溶解液を適宜添加する必要が生じる場合もあるが、このような場合には、機能発現阻害となる酸素混入を防止するため、添加溶液から酸素を予め除去しておくことが有効である。
本工程において菌体数が2倍以上に分裂増殖するに要する時間および温度、すなわち、目的とする酵素蛋白ユニット機能発現に要する時間および温度は、0.5時間〜24時間、25℃〜40℃の条件で実施することができる。
【0030】
このようにして目的とする機能を有する菌体の回収する方法としては、特に限定されないが、例えば遠心分離や膜分離等の公知の方法を用いることができる。
回収分離された菌体は嫌気状態にある水素発生用溶液に加えられ、連続的にあるいは間欠的に有機性基質が生物的水素製造方法に供せられる。有機性基質は連続的に供給するのが好ましいが、間欠的に供給する場合には水素発生に充分な量が反応系に存在していることが必要である。なお、回収された菌体の使用形態としては、何れの処理も加えずに使用することもでき、また、回収菌体をアクリルアミドまたはカラギーナン等で固定化処理したものも使用することができる。
【0031】
なお、菌体の回収分離に関して、好気的条件で培養された菌体をそのまま嫌気状態下での水素発生に使用するのではなく、本発明のように、好気的培養された菌体を水素発生ユニット機能の獲得後に一度分離回収し、嫌気状態で使用することは、本発明の効果を発揮する上で重要となる。
好気的培養された菌体を分離回収しないで使用することは、グルコースや廃糖蜜を炭素源とする好気的条件での培養時に生成し、細胞内外に存在することになるエタノール、酢酸や乳酸等による、嫌気状態での水素発生ユニット機能の発現獲得や水素発生能力の阻害や低下、および、時間を要することに起因する水素発生量と速度の低下に繋がる。そして、実用的には、燃料電池への水素供給の迅速な応答(必要なときに有機性基質を供給すれば直ちに水素が発生すること)が出来なくなるので、燃料電池使用時に不具合が生じ実際的な方法とはならない。
【0032】
水素発生用溶液としては前記誘導培地溶液組成と同一又は類似したものが使用されるが、水素発生が激しいので消泡剤を使用することが推奨される。
菌体濃度は約0.1%(w/w)〜80%(w/w)(湿潤状態菌体質量基準)、好ましくは約5%(w/w)〜70%(w/w)(湿潤状態菌体質量基準)、さらに好ましくは約10%(w/w)〜70%(w/w)(湿潤状態菌体質量基準)で使用される。
【0033】
水素発生用液の組成に関しては、前記誘導培地組成と同様の培地が用いられる。ただし、この場合には蛋白機能ユニットの誘導発現に必要なギ酸類は必要ではなく、有機性基質としてのギ酸は水素発生原料として供給される。また、この場合には増殖に用いられるグルコース等の炭素源も不要である。炭素源は用いられる微生物細胞の水素発生能力維持に必要な量でよい(本発明は実質的に増殖を停止した細胞による生物的水素製造方法であることによる)。
具体的には、水素発生用溶液は、菌体800g(湿潤質量)程度までの量に対して通常下記の組成からなる水素発生用溶液を用いて実施される。
【0034】
【表2】
【0035】
水素発生用溶液の嫌気状態の実現は、前記ギ酸類含有培養液の嫌気的条件の実現方法に準じて行うことができる。水素発生用溶液の嫌気状態の特定は、その酸化還元電位が約−100mV〜−500mV、より好ましくは−200mV〜−500mVである。
連続的にまたは間欠的に水素発生用溶液に供給される有機性基質は、菌体内代謝経路においてギ酸に変換される糖類等の化合物であってもよく、また、直接的に外部よりギ酸やギ酸塩(例えばギ酸ソーダ)を供給することもできる。間接的供給方法と直接的供給方法の併用もできるが、外部からの直接的供給方法が好適である。水素発生用溶液に連続的にまたは間欠的に供給される有機性基質の量と速度は、溶液のpHが約5.0〜9.0の範囲で制御されている限り、特に制限はない。
【0036】
水素発生反応は、約20℃〜40℃、好ましくは約30℃〜40℃の条件で実施される。
本発明のエネルギー回収システムに用いた生物的水素製造方法によると、顕著に高い水素発生速度(STY)および有機性基質の供給と水素発生の迅速な応答の実現が可能となり、燃料電池用水素供給方式として優れた技術を提供することができる。
【0037】
図1に、本発明によるバイオマス由来のエネルギー回収システムの一例を示す。
本発明のエネルギー回収システムは、バイオマスの粉砕手段としての高圧処理機1及び微粉砕機2、スラリータンク3、スラリー供給手段4、ギ酸生成手段5、ギ酸供給手段6、リアクター7、燃料電池8、温度制御手段9から構成される。
まず、高圧処理機1にて、バイオマスをスクリューカッター等の粗粉砕機で所定の大きさに砕いて高圧処理し、液状の粗粒ペーストとする。つぎに微粉砕機2にて、粗粒ペーストをさらに細かく擦り潰す。粉砕されたバイオマスをその等量乃至2倍の水と混合し、スラリー状にしてスラリータンク3へ一旦貯蔵する。貯蔵されたスラリーはスラリー供給手段4により適宜ギ酸生成手段5へ供給される。
【0038】
ギ酸生成手段5では、まずスラリー供給手段4より供給されたスラリーを高温で部分酸化処理させて、発生したガスからCOを得る。このCOにカ性ソーダを作用させて(NaOH+CO→NaO・OCH)得られるギ酸ソーダを、さらに硫酸と反応させ(2NaOOCH+H2SO4→2HCOOH+Na2SO4)、低温で処理することでギ酸が生成し、これをさらに真空蒸留してギ酸を精製する。
ギ酸生成手段5でCOから変換されたギ酸(塩)は、ギ酸供給手段6によりリアクター7へと供給される。ここで、本発明はことにバイオマス処理由来のエネルギー回収システムに関するが、ギ酸を直接ギ酸供給手段6またはリアクター7に供給してもよい。
【0039】
次に、リアクター7内での水素製造プロセスについて説明する。まず、ギ酸脱水素酵素遺伝子およびヒドロゲナーゼ遺伝子を有する微生物としては、エシェリキア コリ株(Escherichia coli W strain;ATCC9637)を用いることが好ましい(以下、嫌気性菌と呼ぶ)。
嫌気性菌は、まず好気的条件で高密度培養し菌体濃度を増加させ、次に嫌気的条件(表1に記載の組成、酸化還元電位約−250mV〜−500mV、温度25℃〜40℃の誘導培地)でギ酸類含有培養液中に懸濁して菌体細胞数を少なくとも2倍以上に増加させる。本操作によって嫌気性菌体内にギ酸脱水素酵素およびヒドロゲナーゼからなるユニット機能を誘導発現でき、嫌気性菌に水素発生機能を付与できる。
【0040】
つぎに、水素生成機能を付与された嫌気性菌を遠心分離や膜分離等の公知の方法によって、分離回収する。分離回収された嫌気性菌は、嫌気状態にある水素発生溶液(表2に記載の組成、酸化還元電位約−250mV〜−500mV、温度30℃〜40℃、pH約5.0〜9.0の水素発生溶液)に加える。水素発生溶液での水素発生は急激であるため、消泡剤(和光紙薬製、Antifoam SI)を用いることが好ましい。嫌気性菌体濃度は約5%(w/w)〜70%(w/w)(湿潤状態菌体質量基準)、好ましくは約10%(w/w)〜70%(w/w)(湿潤状態菌体質量基準)で使用される。なお、分離回収された嫌気性菌の使用形態としては、アクリルアミドやカラギーナン等で固定化処理したものを用いてもよい。
リアクター7内において、嫌気性菌は水素発生溶液に加えられた形で保存される。
【0041】
水素生成反応の温度は、通常20℃〜40℃、好ましくは30℃〜40℃である。反応中のpHは、5.0〜9.0、好ましくは6.0〜7.5の間で調整すると良い。したがって、リアクター温度は、ギ酸脱水素酵素及びヒドロゲナーゼを有した嫌気性菌の活動に最も適する条件、例えばpH6.0〜7.5、温度30〜40℃に保持することが好ましい。
本発明では、リアクター7の温度を制御する温度制御手段9を設けており、燃料電池8からの高温水を利用することにより、リアクター7の温度を嫌気性菌の活動に適する温度に保持することができる。温度制御手段は、燃料電池8からの高温水とリアクター7の熱交換によるものが好ましいが、ヒーターなどの加熱手段を設けてもよい。
【0042】
リアクター7において、ギ酸脱水素酵素及びヒドロゲナーゼを有した嫌気性菌が加えられた水素発生溶液に有機性基質であるギ酸(塩)が供給されるとほぼ同時に水素が発生する。ギ酸(塩)を供給してから水素発生までの反応時間は極めて短く、燃料電池8での水素消費に対して十分な追従性を持している。
したがって、従来のメタン発酵方式では不可欠であった、発生したバイオガスを燃料電池に供給するためのバッファタンクを必要とせず、リアクター7で発生した水素を直接燃料電池8へと供給できる。
また、水素には爆発性があるため、種々の安全対策を取る必要がある。しかし、本発明のエネルギー回収システムでは、空気と接触すると水素生成を止める嫌気性菌を用いているため、簡単な構成で安全かつ高効率なエネルギー回収システムを構築できる。
【0043】
【実施例】
つぎに、本発明のバイオマスのエネルギー回収システムに用いた生物的水素製造方法について具体的に説明する。
水素発生機能を担う嫌気性微生物として、エシェリキア コリ株(Escherichia coli W strain;ATCC9637)を用いた。本菌株を下表3で示される組成の培養液500mlに加え、好気的条件下、37℃で一晩振盪培養を行った。
【0044】
【表3】
【0045】
ついで、好気的培養に起因する影響を除去するため本培養液を遠心分離機にかけ(5000回転、15分)、上澄み液を除去し、得られた菌体を前記表1で示される組成の嫌気的条件下にある酵素蛋白ユニット機能発現の為の誘導培地6L(リットル)に懸濁した。
誘導培地溶液は、予め、120℃で10分間加熱後、直ちに減圧条件(〜約4.00×102Pa)にて20分間溶解している酸素の除去を行い、窒素雰囲気下にある攪拌装置、温度制御装置および酸化還元電位測定装置を備えた内容積10L(リットル)のガラス製容器に入れておく。
【0046】
窒素ガス雰囲気下で、攪拌を行いながら嫌気条件下30℃で2時間、菌体内での酵素蛋白ユニット機能の誘導発現培養を行った。誘導培養中、培養液の酸化還元電位は−400mV近傍で推移して維持されていた。また、誘導培養液中の菌体濃度は、Beckman Coulter社製 spectrophotometer DU−800で測定すると、初期の菌体光学密度(OD610)1.5から最終的には3.7に増大していた。このようにして得られた誘導培養液約6500gを遠心分離機にかけ(5000回転、12分間)、菌体を回収した。
次に、回収された菌体を前記表2の組成で示される嫌気状態下の水素発生用溶液50mlに懸濁調製した(菌体濃度約40% 湿潤状態菌体質量基準)。
内容積200mlの水素発生用反応容器は、ギ酸供給ノズル、攪拌装置、pH調整装置、温度維持装置および酸化還元電位測定装置を備え付け、37℃に設定されている恒温水槽内に固定されている。
【0047】
5M(モル)/L(リットル)濃度のギ酸水溶液をマイクロポンプを用いて16ml/hrのフィード速度で連続的に反応容器に供給して発生するガス量を測定した。
系のpHはリン酸バッファ剤により6.5近傍に制御されており、また系の酸化還元電位は水素発生反応初期の−200mV付近から急速に低下し−390mV近傍で維持されていた。
ギ酸の供給と同時にガス発生が起こり、ギ酸の連続的供給の間(実験時間約6時間の間)ガス発生が継続した。
ガス流量計より測定されたガス発生速度は、ほぼ一定の平均速度92ml/min.(分)であり、捕集されたガスをガスクロマトグラフィーにより分析したところ、発生ガス中には49%の水素と残余の炭酸ガスを含んでいた。
【0048】
従って、水素発生速度は54L(H2)/hr/L(反応容積)である。
この水素発生速度は、家庭用分散設置型の1KW容量燃料電池を必要なときに直ちに稼動することができる能力を有するものである。
本発明におけるエネルギー回収システムは、ことにバイオマスを電気エネルギーおよび熱エネルギーとして回収するエネルギー回収システムに関するが、バイオマスを処理して得られるCOを利用し、これをギ酸に変換し、かつギ酸から水素を発生し得る微生物の特異的な現象を用いて水素を生成する水素生成システムとして適用してもよい。
あるいは、バイオマス以外の燃料源から得られたCOをギ酸に変換し、かつギ酸から水素を発生し得る微生物の特異的な現象を用いて水素を生成する水素生成システムとしての適用、さらには、いずれかの原料源から得られたギ酸(塩)を元に、ギ酸から水素を発生し得る微生物の特異的な現象を用いて水素を生成する水素生成システムとして適用してもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明のエネルギー回収システムによると、バイオマスを処理して得られるCOを利用し、これをギ酸に変換し、かつギ酸から水素を発生し得る微生物の特異的な現象を用いて得られる水素を燃料電池に供給し、燃料電池からの電力と熱を有効利用する方法とシステムを提供することにより、大掛かりな装置を必要とせず、安全かつ高効率なエネルギー回収システムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるエネルギー回収システムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…高圧処理機
2…微粉砕機
3…スラリータンク
4…スラリー供給手段
5…ギ酸生成手段
6…ギ酸供給手段
7…リアクター
8…燃料電池
9…温度制御手段
Claims (4)
- ギ酸またはギ酸塩供給手段と、
前記供給手段から供給されるギ酸またはギ酸塩と水素を生成し得る微生物とを反応させるリアクターと、
前記リアクターから得られる水素を用いて電力と熱を出力する燃料電池と
を備え、
前記微生物が、エシェリキア コリであり、
前記微生物が、予め好気的条件で培養し、菌体を分離回収した後に、さらに嫌気的条件でギ酸またはギ酸塩含有培養液中で培養して分離回収されたものであり、嫌気的条件下の分裂増殖が停止した状態でギ酸またはギ酸塩との反応により水素を生成するものであることを特徴とするエネルギー回収システム。 - 前記供給手段が、バイオマス処理由来の一酸化炭素から変換されたギ酸またはギ酸塩を供給する請求項1に記載のエネルギー回収システム。
- 前記燃料電池から出力された熱を利用する前記リアクターの温度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー回収システム。
- 前記燃料電池は、固体高分子電解質型燃料電池であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギー回収システム。
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