JP4772780B2 - 5−カルボキシアルデヒド−2−3−ジヒドロベンゾオキセピン調製のための新規な1−メトキシ−2−フェニルエテン - Google Patents
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Description
[発明の概要]
このたび、式(II)の化合物を調製する新規な改良された合成ルートが発見され、これは思いがけなく工業規模に適用可能である。
ここで、アリール、シクロアルキルおよびシクロアルケニル部分は、ハロゲン原子によって、場合によってハロゲン化された(C1〜C5)アルキルによって、または場合によってハロゲン化された(C1〜C5)アルコキシによって場合によっては置換されており、
pは、0、1、2、3または4を表し、
R1およびR2は、(C1〜C18)アルキル基であるか、または一緒になって−(CH2)n−を生成する(ここで、nは2、3または4を表す)。
ハロゲン原子;
場合によっては、1つまたは複数のハロゲン原子によって置換されているアルキル基;および
場合によっては、1つまたは複数のハロゲン原子によって置換されているアルコキシ基
からなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていることを意味する。
1)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−ブロモ−フェニル)−エテン
2)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−3−メトキシ−フェニル)−エテン
3)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−4,5−ジクロロ−フェニル)−エテン
4)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−フルオロ−フェニル)−エテン
5)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−(パラ−クロロベンゾイル)−フェニル)−エテン
6)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−トリフルオロ−メチル−フェニル)−エテン
7)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−フルオロ−2−フェニル)−エテン
8)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−クロロ−フェニル)−エテン
9)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−4,5−ジメトキシ−フェニル)−エテン
10)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−フェニル−フェニル)−エテン
11)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ)−フェニル)−エテン
12)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−メトキシ−フェニル)−エテン。
13)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−ブロモ−フェニル)−エテン
14)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−3−メトキシ−フェニル)−エテン
15)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−4,5−ジクロロ−フェニル)−エテン
16)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−フルオロ−フェニル)−エテン
17)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−(パラ−クロロベンゾイル)−フェニル)−エテン
18)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−トリフルオロ−メチル−フェニル)−エテン
19)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−フルオロ−2−フェニル)−エテン
20)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−クロロ−フェニル)−エテン
21)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−4,5−ジメトキシ−フェニル)−エテン
22)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−フェニル−フェニル)−エテン
23)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ)−フェニル)−エテン
24)E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−メトキシ−フェニル)−エテン。
本発明によれば、式(I)の化合物は、スキーム2に従って、式(II)の化合物の調製に使用される。
a)式(I)の化合物を酸と反応させる;および場合によっては、
b)得られた式(II)の化合物を分離する
ことを含む式(II)化合物の調製方法を対象とする。
3,3−ジメチル−5−ホルミル−9−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−フルオロ−8−クロロ−2,3−ジ−ヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−(パラ−クロロベンゾイル)−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−トリフルオロメチル−2,3−ジ−ヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7,8−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−フェニル−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン、
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン。
式(I)の化合物の調製方法
本発明による、有用な化合物は既知の方法の応用または適用によって調製してもよい。既知の方法とは、これはこれまでに使用された、あるいは例えばR.C.Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers、1989年などの文献に記載されている方法を意味する。
iii)得られた式(I)の化合物を分離する。
アルデヒド(V)は、
i)式(III)の化合物を、塩基の存在下で、式(IV)の化合物と反応させることが好ましい。
ステップi)の反応は、塩基の存在下で行われる。この反応に使用される塩基の性質に特別な制限はなく、分子の他の部分に悪影響を及ぼさない限り、この種類の反応に慣習的に使用されているどの塩基も同等に使用することができる。
ステップii)
ステージii)で実施される反応は、Wittig反応またはHorner−Emmons/Wadsworth−Emmons反応のいずれかである。これらの反応は、当技術分野において良く知られており、一般的に反応性イリドの調製を含む。この主題についてのさらなる情報は、G.Wittig、U.Schollkopf、Ber.87,1318(1954年);G.Wittig、W.Haag、同上、88,1654(1955年);L.Homer他、Ber.91、61(1958年);同上他、同上92,2499(1959年);W.S.Wadsworth,Jr.、W.D.Emmons、J.Am.Chem.Soc.83,1733(1961年)を参照することができる。
式(IV)の化合物
別の態様において、本発明は式(IV)の化合物に関する:
R1、R2は(C1〜C18)アルキル基であるか、または一緒になって−(CH2)n−(ここで、nは2、3または4を表す)を生成する。
但し、X=IおよびR1=R2=CH3である式(IV)の化合物は、X=I、BrまたはpCH3−(C6H5)SO3−であり、R1、R2は一緒になって−(CH2)3−鎖を形成する。
R1、R2が(C2〜C6)アルキル基であるか、または一緒になって−(CH2)2もしくは−(CH2)4−鎖を形成し;および/または
XがCl、Br、IまたはCH3SO3−を表す化合物である。
式中、
XがCl、Br、I、CH3SO3−および/またはR1=R2=C2H5を表し、あるいはR1およびR2が一緒になって−(CH2)2−鎖を形成する。
ステップiii)
このようにして調製した式(I)の化合物は、通常の方法によって反応混合物から回収することもできる。例えば、溶媒を反応混合物から蒸留することで、あるいは必要な場合には、反応混合物から溶媒を蒸留した後、残留物を水に注ぎ、その後水に可溶性の有機溶媒で抽出して、抽出物から溶媒を蒸留することで、化合物を回収することもできる。加えて、生成物は、所望する場合には、再結晶、再沈殿または種々のクロマトグラフィー技法など、様々な良く知られている技法、とりわけカラムクロマトグラフィまたは予備的薄層クロマトグラフィーによって、さらに精製することができる。
式(IV)の化合物の調製方法
本発明による式(IV)の化合物は、既知の方法の応用または適用によって調製することもできる。既知の方法とは、これまでに使用された、あるいは例えばR.C.Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers、1989年などの文献に記載されている方法を意味する。
b1)アルデヒド(VII)を、酸の存在下で、アルコールR1OHおよびR2OHまたはHO−(CH2)n−OHと反応させるステップと(ここで、n、R1およびR2は、上記に記載の通りである)。
c1)得られた化合物(IV)を分離するステップとを含む方法によって調製することもできる。
a1)式(VI)のアルコールを、対応するアルデヒド(VII)へと酸化することにより調製されることが好ましい。
ステップa1)
通常の酸化剤を、一次アルコールをアルデヒドに転換する標準的技法に従って使用することもできる。しかしながら、アルデヒドがさらにカルボン酸に酸化されないよう予防策を講じなければならない。この主題に関するさらなる情報は、March’s,Advanced Organic Chemistry、Michael B.SmithおよびJerry Marchを参照することもできる。
ステップb1)
ステップb1)で使用することのできる酸は、ケタール形態の下でのアルデヒドの保護に使用される通常のどの酸でもよい。
a2)式(VIII)のアルデヒドを、塩基および酸の存在下、式(IX)のホルムアルデヒドと反応させるステップと;
場合によっては、
c2)得られた生成物を分離するステップを含む方法で調製するステップとを含む方法によって調製することもできる。
ステップa2)における化合物(X)の調製は、Tsuzuki他、Tetrahedron Letters,第19巻、No.11、989〜992頁(1978年)およびMatsuda他、Tetrahedron(46(10)、3469〜3488頁、(1990年))に従って達成することができる。類似のことが、L.Paquette他(JACS 105(25)、7352〜7358頁、(1983年))およびM.H.Seo他による(J.of Korean Chem.Soc.,39(6)、489〜491頁(1995年)において記述されている。
ステップb2)
ステップb2)の反応は、通常の方法によって達成することができる。
実施例
実施例1
3−ヨード−2,2−ジメチル−1−プロパンジオキソラン(式(IVA))
A)スキーム5による調製:
a)3−ヨード−2,2−ジメチル−プロパノール(式(VI):X=I(VIC)):
80g(0.53mol)の乾燥NaIおよび5g(0.03mol)のK2CO3を、アルゴン雰囲気下、DMF75ml中の50g(0.4mol)の3−クロロ−2,2−ジメチル−1−プロパノール(式VIA)の溶液に加える。混合物を、還流状態で8時間撹拌する。次に反応混合物を室温にして、500mlの水を加えて希釈する。有機層を1050mlの酢酸エチルで抽出し、Na2SO3の飽和水溶液で洗浄し、次いで250mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、60gの無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発して式(VIC)の粗製化合物を得る。
100mlの水を、アルゴン雰囲気下、塩化メチレン300ml中の式VIの粗製化合物75.25g(0.35mol)の溶液に加える。次いで4.71g(0.035mol)のヨウ化カリウムおよび58.8gの重炭酸ナトリウムを混合物に加える。−5℃で冷却した後、0.546gのTEMPOを加え、混合物を強く30分間撹拌する。次いで275mlの10%〜13%NAOCl溶液を加える(反応は、TLCによって制御する)。混合物を250mlの塩化メチレンで2回抽出し、400mlの0.1N塩酸で洗浄し、次に400mlの飽和Na2SO3溶液で洗浄する。有機層を5gの重炭酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。有機物オイルを、30℃、400mbarで蒸留して式(VII)の粗製化合物58gを得る。
58gの式VIの粗製化合物を、155mlトルエン中の61mlのエチレングリコール、0.778gのパラトルエンスルホン酸と混合する。混合物を、還流状態で8時間加熱し、4〜5mlの水を除去する。この溶液を重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、有機層を酢酸エチル(400ml)で抽出する。重炭酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を蒸発させて、残留物を、88〜90℃、8〜10mbarで蒸留して式(IVA)の化合物52gを得る。3つのステップの総合収率は50%である。
MS m/z=257[M+H]。
a):2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−1,3−ジオキソラン(式(X))
100g(1.4mol)のイソブチルアルデヒドおよび37%ホルムアルデヒド(150g、1.9mol)の撹拌混合物に、氷槽中で冷却しながら35g(0.26mol)の炭酸カリウムを少しずつ加えた。この混合物を室温まで温めて、一夜撹拌する。有機層を放置して2相に分離させ、400mlのトルエンで抽出する。有機層を合わせ、20gの無水硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して152gのオイルを得る。この粗製オイルを、205mlのエチレングリコールおよび3.5gのパラトルエンスルホン酸を含む300mlのトルエン中に溶解する。混合物をディーンスタークトラップ(Dean Stark)を使用し、還流状態で6〜7時間加熱する。室温まで冷却した後、混合物を300mlのトルエンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥および濃縮して、式(X)の粗製化合物152gを得る。
式Xの粗製化合物(152g、1.03mol)を、200mlのEt3Nを含む1.3リットルの塩化メチレンに溶解する。この溶液を0℃に冷却し、100mlの塩化メタンスルホニルをゆっくりと加える。次いで混合物を30分間撹拌する。2.5リットルの水を加え、有機層を塩化メチレンで抽出し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、重炭酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮する。次いで、残留物を110℃、0.1mbarで蒸留して150g(収率66%)の式(XI)の化合物を得る。
MS m/z=225[M+H]。
148g(0.6mol)の式(XI)の化合物を、297g(2mol)のNaIを含む700mlのジメチルホルムアミドに溶解する。この混合物を還流状態で8時間撹拌する。1リットルのNaCl飽和溶液を加える。有機層を酢酸エチルで抽出し(800mlで2回)、Na2SO3の飽和溶液および200mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄する。85〜92℃、10mbarにおいて濃縮および蒸留した後、式(IVA)の化合物142gを得る。
収率:84%。
2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ)−5−メトキシ−ベンズアルデヒド(式(V):p=1;R=5−CH3O;R1、R2=−CH2−CH2−(VA))
70g(0.27mol)の式(IVA)の化合物、67.89g(0.57mol)の炭酸カリウム、100mlの1−メチル−2−ピロリドン、67.89g(0.57mol)、25g(0.16mol)の2−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンズアルデヒド(式(III))の混合物を、132℃において3〜4時間撹拌する。次いで、1−メチル−2−ピロリドンの25mlに溶解した2−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンズアルデヒドの25g(0.16mol)を加え、混合物を132℃で4時間撹拌する。次いで1リットルの飽和NaCl溶液を加え、その後500mlの水を加える。混合物を、1リットルのジイソプロピルエーテルで抽出する。有機層をNaOH15%溶液で洗浄し、重炭酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、84gの粗製化合物(VA)を得る。
粗製生成物の収率:100%
収率:重亜硫酸塩で精製後88%。
E,Z−1−メトキシ−2−(2−(2−メチル−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロポキシ−)−5−メトキシ−フェニル)−エテン(式(I):p=1;R=5−CH3O;R1、R2=−CH2−CH2−:(IA))
1.6g(14.28mmol)の3ブチル化カリウムを、−5℃において、20m1THF中の2.9g(8.57mmol)[CH3OCH2P(Ph)3]+Cl-溶液に加える。混合物を23℃において2時間撹拌する。次いで、2g(7.14mmol)のアルデヒド(VA)を加える。この混合物を室温でさらに2時間撹拌する。10mlの塩化アンモニウム冷(氷)飽和溶液を加える。有機層を350mlのジエチルエーテルで抽出する。炭酸カルシウムで乾燥し、濃縮した後、残留物をクロマトグラフィーによって精製する。
MS m/z=309[M+H]
収率:94%。
3,3−ジメチル−5−ホルミル−7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾオキセピン(式(II):p=1;R=7−CH3O;(IIA))
4リットルのジメチルホルムアミド中の180g(0.58mol)(IA)溶液に、1.7リットルの28%硫酸を加える。温度は70℃に上昇する。混合物を35〜40℃に冷却した後、75℃で16時間加熱する。混合物を室温まで冷却する。3リットルの水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出する。重炭酸ナトリウム飽和溶液(pHは6と8の間とする必要がある)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、真空中で溶媒を蒸発させ、残留物をクロマトグラフィーによって精製する。精製後、得られた化合物は、[EP1140893B1、収率:96%]の実施例16i)で得られた化合物と同一である。
収率:100%。
3−ブロモ−2,2−ジメチル−1−プロパンジオキソラン(式(IV):X=Br、R1およびR2は−CH2−CH2−(IVB))
3−ブロモ−2,2−ジメチル−プロパノール(式(VI):X=Br(VIA))の4g(20mmol)、0℃に冷却した50mlのジクロロメタン中のモレキュラシーブ(4OA)1gに、シーライト(Celite、50/50)上のピリジニウムクロロクロム酸塩(PCC)6g(30mmol)を加える。30分後に溶媒を蒸発させ、粗製残留物(式(VII)のアルデヒド)をジエチルエーテルで抽出する。17℃、75mbarで濃縮した後、残留物を実施例1A)c)に従って処理し、68℃、2.5mbarで蒸留して化合物(IVB)を得る。
13C RMN δppm:21.3(2C,CH3);38.5(q);65.8(2C,CH2O);107.8(アノマー)。
1−クロロ−2,2−ジメチル−3,3−ジエトキシ−プロパン(式(IV):X=Cl、R1=R2=CH3CH2−(IVC))
無水ジクロロメタン220ml中の(COCl)26.76ml(77.5mmol)溶液を、−40℃まで冷却する。次いで、153.8ml(10.9mmol)のジメチルスルホキシドをゆっくりと加える。5分後に、ジクロロメタン61ml中の1−クロロ−2,2−ジメチル−プロパノール(式(VIC):X=Cl)7.5gの溶液を加える。混合物を15分間撹拌し、その後Et3N36ml(264.3mmol)を加えた。30mlのジクロロメタンを加え、混合物を室温まで温める。有機層を水で洗浄し(150mlで3回)、硫酸ナトリウムで乾燥して、真空中で濃縮する(17℃/75mbar)。得られたオイルをエタノール中に溶解し、溶液を触媒量のPTSAを使用して還流状態で120分間加熱し、真空中で濃縮する(19℃/32mbar)。62〜65℃、10mbarで蒸留した後、8gの化合物(IVC)を得る(収率:68%)。
13C RMN δppm:15.4(2C,CH3);20.4(2C,OCH2 CH 3 );41.4(q);53.1(CH2C1);65.8((2C,OCH2CH 3 );107.7(アノマー)。
MS m:z=159。
1−ブロモ−2,2−ジメチル−3,3−ジエトキシ−プロパン(式(IV):X=Br、R1=R2=CH3CH2−(IVD))
実施例6に従って調製する。沸点:10mbarの下で74〜78℃
H1RMN:δppm:0.92(s,6H,2CH3);1.12(t,6H,J=6HZ;OCH2 CH 3 );3.28(s,2H,CH2Cl);3.42〜3.53(m,2H,CH2O);3.65〜3.80(m,2H,CH2O);4.17(s,1H,アノマー)
13C RMN δppm:15.2(2C,CH3);21.0(2C,OCH2 CH 3 );40.3(q);43.4(CH2Br);66.1((2C,OCH2CH 3 );107.9(アノマー)。
MS m:z=159
収率:79%。
1−メタンスルホニルオキシ−2,2−ジメチル−3,3−ジエトキシ−プロパン(式(IV):X=CH3SO3、R1=R2=CH3CH2−(IVE))
塩化メチレン中の、2,2−ジメチル−プロパンジオール−1,3 0.175molの溶液を−5℃まで冷却する。次いでピリジン1当量を、不活性雰囲気中で加え、その後30分後に塩化メタンスルホニル1当量を加える。混合物を室温まで温めて、1週間撹拌する。溶液を0.1NのHCl250mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発させて、粗製2,2−ジメチル−1−メタンスルホニルオキシ−プロパノール30gを得る(収率:68%)。
13C RMN δppm:15.2(2C,CH3);19.2(2C,OCH2 CH 3 );36.5(CH 3 SO3);40.1(q);66.0((2C,OCH2CH 3 );75.7(CH 3 SO3 CH 2 );107.7(アノマー)。
2−(2−メチル−3,3−ジエトキシ−プロポキシ)−5−メトキシ−ベンズアルデヒド
(式(V):p=1;R=5−CH3O;R1、R2=CH3CH2O−:(VB))
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンズアルデヒド((式(III))および実施例6または7または8の化合物から、実施例2に従って調製し、式(VB)の化合物を得る。
13C RMN δppm:15.4(2C,CH3);19.9(2C,OCH 2 CH 3 );40.8(q);55.8((1C,OCH 3 );66.3(2C,CH 2 O);75.07(CH 2 O);108.0(アノマー);110.0(CH 芳香族);114.4(CH 芳香族);123.7(CH 芳香族);124.7(q,CH 芳香族);153.5(q,CH 芳香族);156.6(q,CH 芳香族);189.4(CHO)。
E,Z−1−メトキシ−2−((2−メチル−3,3−ジエトキシ)プロポキシ−)−5−メトキシフェニル)−エテン(式(I):p=1;R=5−CH3O;R1、R2=CH3CH2O:(IB))
実施例の化合物から、実施例3に従って調製し、式(IB)の化合物を得る。
Claims (26)
- 一般式(I)の化合物
ここで、アリール、シクロアルキルおよびシクロアルケニル部分は、ハロゲン原子によって、場合によってハロゲン化された(C1〜C5)アルキルによって、または場合によってハロゲン化された(C1〜C5)アルコキシによって場合によっては置換されており、
pは、0、1、2、3または4を表し、
R1およびR2は、(C1〜C18)アルキル基であるか、または一緒になって−(CH2)n−を生成する(ここで、nは2、3または4を表す)。 - Rが(C1〜C18)アルコキシを表す、請求項1に記載の化合物。
- Rがメトキシを表す、請求項1または2に記載の化合物。
- Rが5−メトキシを表す、請求項1、2又は3に記載の化合物。
- pが1である、請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
- R1およびR2が独立に(C1〜C4)アルキル基を表す、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
- R1およびR2がエチルを表すか、または一緒になって−CH2−CH2−基を形成する、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
- 次式から選択される、請求項1から7のいずれかに記載の化合物。
- 式(II)の化合物調製のための、請求項1から8のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用
- 請求項9に記載の式(II)の化合物の調製方法であって、
a)請求項1から8のいずれかに記載の式(I)の化合物を酸と反応させるステップと、場合によっては、
b)このようにして得られた式(II)の化合物を分離するステップと
を含む調製方法。 - 請求項1から8のいずれかに記載の式(I)の化合物の調製方法であって、
ii)アルデヒド(V)を、ホスホン酸塩(XIIa)またはホスホニウム塩(XIIb)を塩基と反応させて調製したリンイリドと反応させることと、
場合によっては
iii)得られた式(I)の化合物を分離することと
を含む調製方法。 - 前記アルデヒド(V)が、
i)式(III)の化合物を、塩基の存在下で、式(IV)の化合物と反応させることにより調製される、請求項11に記載の方法
- ステップii)のリンイリドが、ホスホニウム塩上に塩基を反応させることによって調製される、請求項11または12のいずれかに記載の方法。
- ステップii)における塩基が、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、(C1〜C10)アルキルリチウムおよびアルカリ金属アルコキシドから選択される、請求項11から13のいずれかに記載の方法。
- ステップii)の溶媒が、芳香族炭化水素、エーテル、極性非プロトン性溶媒およびそれらの混合物から選択される非プロトン性溶媒である、請求項11から14のいずれかに記載の方法。
- 前記リンイリドが、−10℃と100℃の間の温度において、ホスホニウム塩(XIIb)とアルカリ金属アルコキシドとを反応させることで調製される、請求項11から15のいずれかに記載の方法。
- ステップi)における塩基が、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素化物、(C1〜C10)アルキルリチウム、アルカリ金属アルコキシドから選択される、請求項12に記載の方法。
- ステップi)における溶媒が、極性非プロトン性溶媒、芳香族炭化水素またはそれらの混合物から選択される非プロトン性溶媒である、請求項12又は17に記載の方法。
- ステップi)における式(IV)化合物が、
b1)アルデヒド(VII)を、酸の存在下で、アルコールR1OHおよびR2OHまたはHO−(CH2)n−OHと反応させること(ここで、n、R1、R2、は請求項1に記載の通りである)と、
c1)得られた化合物(IV)を分離することと
によって調製される、請求項12、17又は18に記載の方法。 - 式(VII)のアルデヒドが、
a1)式(VI)のアルコールを、対応するアルデヒド(VII)へと酸化することによって調製される、請求項19に記載の方法
- ステップa1)における式(VI)のアルコールが、NaOClと組み合わせてTEMPOによって酸化される、請求項20に記載の方法。
- ステップi)における式(IV)の化合物が、
a2)アルデヒド(VIII)を、塩基および酸の存在下、ホルムアルデヒド(IX)と反応させることと、
c2)得られた式(IV)の化合物を分離することと
によって調製される、請求項12、17又は18に記載の方法。 - 式(IV)の化合物
R1、R2は請求項1に記載の通りであり、
但し、
X=IおよびR1=R2=CH3である式(IV)の化合物、及び
X=I、Brまたはp−CH3−(C6H5)SO3−であり、R1およびR2は一緒になって−(CH2)3−鎖を形成する式(IV)の化合物を除く)。 - R1およびR2が、(C2〜C6)アルキル基であるか、または一緒になって−(CH2)2−もしくは−(CH2)4−鎖を形成する、請求項23に記載の化合物。
- Xが、Cl、Br、IまたはCH3SO3−を表す、請求項23または24のいずれかに記載の化合物。
- R1=R2=C2H5であるか、またはR1およびR2が一緒になって−(CH2)2−鎖を形成する、請求項23から25のいずれかに記載の化合物。
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