JP4771084B2 - バイオフィードバック装置 - Google Patents

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本発明は、生理情報から自律神経の状態を推定し、適切な生理状態に誘導するバイオフィードバック装置に関する。
近年、音楽や光などの刺激を与えることによって人間の生理状態を制御するバイオフィードバック装置が知られている。このようなバイオフィードバック装置を用いることにより、刺激を受けたユーザは、気分が高揚したり、リラックスした気分に誘導される。
バイオフィードバック装置の一例として、生理情報を用いて状態誘導を行う生理状態誘導装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1は、誘導対象者のリアルタイムな心拍数、脈拍数、呼吸数などの生体情報を考慮して、誘導対象者の生理状態と同質となる生理状態を現出させる刺激を与えることによって現状の生理状態を緩和し、徐々に目的とする生理状態に誘導する生理状態誘導装置を開示している。この構成により、特許文献1は誘導対象者の生理状態を所望の状態に効果的かつ容易に誘導できるとしている。
また、バイオフィードバック装置の他の例として、感性活性化システムが提案されている(特許文献2)。特許文献2の感性活性化システムは、利用者の状態を監視し、刺激提示手段により提示される感覚刺激に応じた利用者の状態変化を検出しつつ、利用者の状態変化の履歴に基づき、利用者に対して提示する刺激を制御する。この構成により、特許文献2は利用者の感性活性化を効率的に行うことができるとしている。
特開2004−222818号公報 特開2002−334339号公報
一般に、バイオフィードバック装置は誘導対象者に刺激を与えて自律神経の状態を変化させることによって生理状態を誘導する。ここで、自律神経系とは生体の内部環境を最適化する系であり、交感神経と副交感神経とからなる。交感神経と副交感神経が相互に作用することにより、生体の意思とは無関係に内蔵・血管・腺などの機能が自動的に調節される。
しかしながら、自律神経系の状態の変化は個人の属性や特性等によって個人差があらわれるため、同じ刺激を提示しても状態誘導の効果に差が生じる場合がある。そのため、特許文献1の生理状態誘導装置は、個人差を考慮していないため、誘導対象者の生理状態を所望の状態に誘導できないという問題があった。
また、特許文献2の感性活性化システムは、利用者の状態変化の履歴に基づいて刺激を提示する。しかしながら、履歴に含まれる情報は各種の感覚刺激に対する利用者の反応の有無を示す情報であり、自律神経の変化の特性を考慮して状態誘導を行うことについては提案されていない。
そこで、本発明の目的は上記課題を解決するためになされたものであり、効率的にかつ高い精度で状態誘導を行うバイオフィードバック装置を提供することにある。
本発明の目的は以下の構成を備えたバイオフィードバック装置によって達成される。誘
導対象者に刺激を提示して生理状態を誘導するバイオフィードバック装置であって、誘導対象者の生理情報を取得する生理計測部と、生理計測部により取得された生理情報に基づいて、自律神経の活動の状態を示す自律神経活動指標を算出する自律神経活動指標算出部と、誘導対象者の自律神経活動指標を記憶する記憶部と、誘導対象者に刺激を提示する刺激提示部と、記憶部に記憶された過去の自律神経活動指標の時間的変化に基づいて、提示すべき刺激量と刺激強度とを算出し、刺激提示部に刺激を提示させる制御部とを備える。
この構成により、過去の自律神経の変化特性に基づいて、提示すべき刺激量及び刺激強度が決定されるので、誘導対象者の生理状態を効率的かつ高精度に誘導することができる。また、履歴情報を用いるので誘導対象者に応じた状態誘導が可能である。
好ましくは、バイオフィードバック装置はさらに、自律神経活動指標の目標値を設定する目標値設定部と、走行環境情報を取得する走行環境情報取得部とをさらに備え、制御部は、記憶部に記憶された走行環境における過去の自律神経活動指標の時間的変化と目標値との差に応じた刺激量を算出する。
この構成により、誘導対象者の自律神経の活動が低下しやすいか否かを判定して、提示すべき刺激量を制御するので、誘導対象者に最適な刺激を提示して効率的かつ高精度な状態誘導が可能である。
より好ましくは、記憶部は、基準となる自律神経活動指標の時間的変化をさらに記憶し、制御部は、過去の自律神経活動指標の時間的変化と基準とを比較し、過去の自律神経活動指標の時間的変化が基準よりも大きい場合には基準と目標値との差に応じた刺激量を算出し、過去の自律神経活動指標の時間的変化が基準よりも小さい場合には、過去の自律神経活動指標の時間的変化と目標値との差に応じた刺激量を算出する。
この構成により、自律神経の活動が基準よりも低下しやすい誘導対象者に対しては目標値との差に応じた量の刺激が提示される。一方、自律神経の活動が基準よりも低下しにくい場合には等しい量の刺激が提示される。したがって、自律神経の活動が基準よりも低下しやすい場合について、提示すべき刺激量が新たに算出されるので処理の負担を軽減でき、刺激量の決定に要する時間を短縮できる。
好ましくは、バイオフィードバック装置はさらに、自律神経活動指標の目標値を設定する目標値設定部と、走行環境情報を取得する走行環境情報取得部とをさらに備え、記憶部は、刺激提示後における誘導対象者の自律神経活動指標をさらに記憶し、制御部は、記憶部に記憶された過去の刺激提示後の自律神経活動指標の時間的変化であって取得した走行環境におけるものと目標値とを比較して、提示すべき刺激強度を算出する。
この構成により、誘導対象者の刺激に対する効果に基づいて、提示すべき刺激強度を制御するので、誘導対象者に最適な刺激を提示して効率的かつ高精度な状態誘導が可能である。
好ましくは、走行環境情報取得部は、天候、時刻、道路種別、渋滞状況、車室内温度、車室内照度、走行速度のうち少なくとも1つを含む走行環境情報を取得する。
好ましくは、目標設定部は、誘導対象者の平静時の自律神経活動指標を目標値として設定する。
この構成により、誘導対象者を安定した生理状態に誘導することができる。また、個人差に応じた量及び強度の刺激を提示することができる。
以上のように、本発明により効率的にかつ高い精度で状態誘導を行うバイオフィードバック装置を提供することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態に係るバイオフィードバック装置について図面を用いて説明する。図1は、バイオフィードバック装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態のバイオフィードバック装置は、生理情報を計測してドライバーの自律神経の状態を判定し、生理状態を自動車の運転に最適な状態に誘導する機能を有する。本実施の形態に係るバイオフィードバック装置は、例えば自動車等に搭載される。以下、バイオフィードバック装置の各構成の詳細について説明する。
図1に示すように、バイオフィードバック装置1は、状態目標設定部10と、走行環境測定部20と、生理計測部30と、状態推定部40と、状態決定部50と、制御決定部60と、告知部70と、刺激提示部80と、操作部90と、記憶部100とを備える。
生理計測部30は、ドライバーの心拍数、血圧、呼吸数、皮膚電気反射(GSR)、顔色などの生理情報を計測する各種センサであり、例えば心電センサや脈波センサ等が用いられる。生理計測部30は、例えばドライバーの両手が接するステアリングホイールに埋め込まれてもよい。生理計測部30により計測された生理情報は状態推定部40に出力される。
走行環境測定部20は、バイオフィードバック装置が設置された自動車の走行環境に関する情報を取得する。走行環境測定部20は、例えば天候、時刻、道路種別(高速道路、一般道、山岳路)、渋滞状況等を測定する。なお、走行環境測定部20は自動車に設置されたナビゲーション装置を介して上記の情報を取得してもよい。測定結果は、状態推定部40及び状態目標設定部10に出力される。
状態推定部40は、生理計測部30から出力された生理情報に基づいてドライバーの自律神経の状態を推定する。具体的には、状態推定部40は生理計測部30により計測された心拍数から、心拍のピークの間隔である心拍RR間隔の変動を解析し、交感神経活動量及び副交感神経活動量を算出する。すなわち、心拍RR間隔の変動をスペクトル変換すると、高周波成分HFと低周波成分LFにそれぞれピークを持つ二つの成分が現れる。スペクトル解析の結果に基づいて、状態推定部40は自律神経の活動の状態を示す指標である、交感神経活動量(LF)と副交感神経活動量(LF/HF)及び自律神経レベルを算出する。ここで、自律神経レベルは以下の式で表される。
(LF/HF)/(LFB/HFB)・・・(式1)
ただし、LFB、HFBは安静時における心拍RR間隔の変動の高周波成分と低周波成分である。
算出された自律神経レベル、交感神経活動量及び副交感神経活動量は、状態決定部50と記憶部100に出力される。なお、心拍RR間隔の変動を用いて自律神経活動量を算出したが、血圧、呼吸数、皮膚電気反射等から算出してもよい。
操作部90は、ドライバーが自己の自律神経の状態や体重、性別等、各種情報を入力するための部材である。ここで自己の自律神経の状態とは、例えば眠気の有無や緊張度の高低を示す情報である。なお、操作部90はナビゲーション装置の入力パネルであってもよいし、キーボードやポインティングデバイスであってもよい。
記憶部100は、過去及び現在の自律神経レベルを走行環境と関連付けて記憶する、例えば内部メモリあるいは着脱可能なリムーバブルメモリである。なお、記憶部100は、刺激が提示されていない場合における自律神経レベルの時間的変化や刺激が提示された後の自律神経レベルの時間的変化を、ドライバー毎に記憶する。これにより、同一の自動車であってもドライバーが異なる場合においても状態誘導が可能である。
状態決定部50は、状態推定部40により算出された自律神経レベル及び自律神経活動量と、記憶部100に記憶されたドライバーの基本情報とに基づいて、ドライバーの自律神経の状態を決定する。すなわち、状態決定部50は、算出された自律神経活動量と平静時の自律神経活動量とを比較して、交感神経活動量及び副交感神経活動量がそれぞれ亢進あるいは低下しているか否かを判断する。さらに状態決定部50は、判断結果に応じてドライバーの生理状態が緊張状態にあるのか、眠気が生じている状態にあるのか等を決定する。上記判断結果及び決定されたドライバーの生理状態に関する情報は、制御決定部60に出力される。
状態目標設定部10は、誘導すべき自律神経レベルを目標値として設定する。目標値は、例えば安静時の自律神経レベルでもよいし、過去の自律神経レベルの平均値を用いてもよい。設定された目標値は制御決定部60に出力される。
制御決定部60は、後述する告知部70及び刺激提示部80を制御して、ドライバーの自律神経レベルを目標値に近づけて、ドライバーの生理状態を誘導する。特に本実施の形態では制御決定部60は、記憶部100に記憶された過去の自律神経レベルの変化特性を用いて、提示すべき刺激量及び刺激強度を決定する。
告知部70は、ドライバーに対して、現在の自律神経の状態の告知や問い掛けを行う。告知部70は、例えばナビゲーション装置のディスプレイパネルやナビゲーション装置とは独立した表示装置あるいは音声出力装置であってもよい。
刺激提示部80は、ドライバーの自律神経レベルを目標値に誘導するために刺激を出力する。刺激としては、例えば香り、光、音等が用いられ、電球を点灯、点滅、消滅させたり、香りを噴霧したり、所定のテンポの音の鳴動させる。なお、刺激の種類は人間の五感を刺激するものであればこれに限られない。例えば刺激提示部80は、高揚香を噴霧してドライバーの嗅覚を刺激することによりドライバーを高揚させる。反対にドライバーをリラックスさせる場合には鎮静香を噴霧する。
また、光を刺激として提示する場合、刺激提示部80は、波長の短い光を標準よりも長い間隔で点滅させてドライバーをリラックスさせる。例えば、刺激提示部80は青色光を30秒間隔で点滅させる。反対にドライバーを高揚させるためには波長の長い光を標準よりも短い間隔で点滅させればよく、例えば赤色光を1秒間隔で点滅させる。かかる場合、自動車のフロントパネルのバックライトと刺激提示部80とを併用する構成としてもよい。
また、音を刺激として提示する場合、刺激提示部80は、標準よりもスローテンポな曲をドライバーに聴かせてリラックスさせる。反対にドライバーを高揚させるためには、刺激提示部80は標準よりもアップテンポな曲をドライバーに聴かせる。あるいは、高揚させるために警告音を鳴動させてもよい。
なお、上述した刺激の種類及び提示方法は一例であり、これらに限られるものではない。例えば、自動車のハンドルや座席を振動させて高揚あるいはリラックスさせてもよいし、香り、光、音等、複数の刺激を組み合わせてもよい。さらに、即効性、効果、持続性の
観点から、自律神経活動レベルと目標値とが大きく乖離する場合には、刺激提示部80は香り、光、音の順で刺激を提示し、乖離が小さい場合には光、音の順で刺激を提示してもよい。
このように構成されたバイオフィードバック装置における刺激提示処理について図2のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS101においてドライバーにより操作部90が操作され、目的地が設定される。そして図示しないナビゲーション装置は現在地から目的地までのルートを探索し、ドライバーにより走行ルートが決定される。
続いてステップS102において走行環境測定部20は、決定された走行ルートにおける天候、時間、道路種別(高速道路、一般道、山岳路)、渋滞状況等を含む走行環境情報をナビゲーション装置を介して取得する。
次にステップS103において、制御決定部60は、記憶部100に記憶された過去の自律神経レベルの時間的変化のうち、同一の走行環境のものを取得する。例えば、決定された走行ルートの道路種別が高速道路である場合、制御決定部60は過去に高速道路を走行した場合における自律神経レベルの時間的変化を記憶部100から取得する。
続いてステップS104において、制御決定部60は、記憶部100から取得した自律神経レベルの時間的変化に基づいて、状態誘導の対象となるドライバーの自律神経レベルが標準よりも鎮静しやすいか否かを判定する。図3は、自律神経レベルの変化と時間との関係を示す図である。図3は、過去にドライバーAが高速道路を走行した場合における自律神経レベルの変化の一例と、標準的なドライバーの自律神経レベルの変化を「標準」として示す。なお、「目標値」は状態目標設定部10により設定された運転に適正な自律神経レベルである。制御決定部60は、誘導対象となるドライバーの過去の自律神経レベルの変化と、「標準」の自律神経レベルの変化とを比較して、自律神経レベルが鎮静しやすいか否かを判定する。図3に示すように、ドライバーAの自律神経レベルは時間の経過とともに低下しており、標準よりも鎮静しやすいことが分かる。したがって、図3に示す例において制御決定部60は「標準よりも鎮静しやすい」(すなわち「Yes」)と判定し、処理をステップS105に移行させる。一方、過去の自律神経レベルの変化が「標準」の自律神経レベル以上である場合には、制御決定部60は「No」と判定し、処理をステップS106に移行させる。
続いてステップS105及びステップS106では、ステップS104の判定結果に基づいて、提示すべき刺激量が決定される。すなわち、制御決定部60は、目標値と算出された自律神経レベルとの差を算出し、提示すべき刺激量を決定する。自律神経レベルが鎮静しやすいと判定された場合には、目標値との差d2に応じた刺激量に設定される(ステップS105)。一方、過去の自律神経レベルの変化が「標準」以上であれば、標準と目標値との差d1に応じた刺激量が設定される(ステップS106)。
なお、ステップS104において、過去の自律神経レベルの変化が標準の自律神経レベルの変化よりも大きい場合は全て差d1に応じた刺激量に設定されたが、過去の自律神経レベルの変化と目標値との差に応じた刺激量が設定されてもよい。
このように、ステップS103〜S106の処理により、制御決定部60は、記憶部100に記憶された過去の自律神経レベルの変化特性から、ドライバーの自律神経の活動が低下しやすいか否かを判定して、提示すべき刺激量を決定する。
次にステップS107において、制御決定部60は、記録部100に記憶された過去の自律神経レベルの時間的変化であって、刺激提示後のものを取得する。すなわち、制御決
定部60は、誘導対象となるドライバーの刺激効果に関する情報を取得する。図4は刺激提示からの経過時間と自律神経レベルの変化との関係を示す図である。図4では一例として3人のドライバーA、B、Cの自律神経レベルの時間的変化を示している。制御決定部60は、取得した自律神経レベルが、時間t1が経過してもなお目標値に達してない場合には、刺激に対する効果が低いドライバーであると判定し(すなわち「Yes」と判定し)、処理をステップS109に移行させる。例えば図4において、3人のドライバーA、B、Cは時間t1までに目標値に達しておらず刺激に対する効果が低いと考えられるので、制御決定部60はステップS108において「Yes」と判定する。一方、時間t1が経過するまでに目標値に達している場合、制御決定部60は「No」と判定し、ステップS110に移行させる。
なお、ステップS108において、時間t1が経過するまでに目標値に達していなければ刺激に対する効果が低いと判定したが、これに限られない。例えば、経過時間t1までに自律神経レベルが目標値の±20%の範囲内に達していなければ刺激に対する効果が低いと判定してもよい。
ステップS108において「Yes」と判定された場合には、制御決定部60は、提示すべき刺激強度を大に設定する(ステップS109)。一方、ステップS108において「No」と判定された場合には、制御決定部60は提示すべき刺激強度を標準に設定する(ステップS110)。このように、ステップS107〜S110の処理により、制御決定部60は、記憶部100に記憶された過去の刺激に対する自律神経レベルの変化特性から、ドライバーの刺激に対する効果が低いか否かを判定して、提示すべき刺激強度を決定する。
なお、刺激の提示開始から終了まで、設定された刺激強度で刺激を提示してもよいし、設定された刺激強度に応じたパターンで刺激を提示してもよい。例えば、図5に示すように、刺激強度が大に設定された場合には、提示開始直後から一定期間までの刺激強度を標準よりも大きくして、一定時間経過後の刺激強度を標準と等しくなるように刺激を提示してもよい。
次にステップS111において、刺激提示部80は、制御決定部60により設定された刺激量及び刺激強度に従ってドライバーに対して刺激を提示する。これにより、自律神経レベルを目標値に近づけてドライバーを目的とする生理状態に誘導することができる。以上により、刺激提示処理は終了する。
なお、刺激提示部80が刺激の提示を開始すると、記憶部100は所定の時間毎に自律神経レベルを走行環境と関連付けて記憶する。したがって、本処理において新たに記憶された自律神経レベルは、新たに目的地が設定されて刺激量及び刺激強度を決定する次回の処理の際に、過去の履歴情報として用いられる。
以上のように、本実施の形態に係るバイオフィードバック装置は、誘導対象となるドライバーの過去の自律神経レベルの変化特性に基づいて、自律神経の活動が低下しやすいか否かを判定し、提示すべき刺激の量を決定する。これにより、ドライバーに応じた刺激を提示できる。
また、本実施の形態に係るバイオフィードバック装置は、誘導対象となるドライバーの過去の自律神経レベルの変化特性であって刺激提示後のものに基づいて、ドライバーの刺激に対する効果を判定し、提示すべき刺激の強度を決定する。これにより、ドライバーに応じた刺激を提示できる。このように、本実施の形態に係るバイオフィードバック装置は、刺激を提示する前に予め刺激量と刺激強度を決定することができるので効率的でかつ高
い精度で状態誘導を行うことができる。また、履歴情報を用いて刺激量と刺激強度が決定されるので、制御方法を決定するまでの時間を大幅に短縮できる。
また、本実施の形態に係るバイオフィードバック装置は、過去の自律神経レベルの変化特性のうち同一の走行環境におけるものを用いて、提示すべき刺激量及び刺激強度を制御するので、走行環境に応じた状態誘導が可能であり、より精度を高めることができる。なお、本実施の形態では、走行環境のうち道路種別が高速道路の場合のみを説明したが、走行速度や天候、時間等、あるいはこれらを組み合わせた走行環境における過去の自律神経レベルの変化特性を用いても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態における走行環境は上記に示したものに限られない。例えば、走行環境測定部20は、車室内の温度や照度、信号までの距離、前方車両までの距離、追い抜き又は追い越された車両数等の情報を走行環境情報として取得してもよい。これにより、各走行環境における緊張する度合いを加味して状態誘導が可能になるので、より精度を高めることができる。
なお、本実施の形態において、刺激強度は、刺激として香りを用いる場合、香り濃度や香りを噴霧する周期を変化させることにより制御される。また、刺激として光を用いる場合には色度や輝度率等を変化させればよい。さらに刺激として音を用いる場合には周波数や音量等を変化させればよい。一方、刺激量は、香りを用いる場合には噴霧する量を変化させればよく、光を用いる場合には光量等を変化させればよい。
なお、本実施の形態において、式1を用いて自律神経レベルを算出したが、自律神経の活動を示す指標であればよく、これに限られない。
なお、本実施の形態において、記憶部には自律神経レベルの時間的変化が記憶されたが、自律神経レベルのみを記憶し、状態推定部が自律神経レベルの時間的変化を算出してもよい。また、本実施の形態におけるバイオフィードバック装置の各構成は一例であり、本発明の特徴的な機能の損なわない範囲であれば、これらの構成に限られない。
本発明は、より正確な生理状態の把握と状態誘導が可能な装置が要望される自動車や鉄道車両、船舶、航空機等に好適である。また本発明は運転を支援する装置だけでなく、医療用機器や体調管理装置等にも適用可能である。
本実施の形態に係るバイオフィードバック装置の構成を示すブロック図 本実施の形態における刺激提示処理を示すフローチャート 本実施の形態における自律神経レベルの変化と時間との関係を示す図 本実施の形態における刺激提示からの経過時間と自律神経レベルの変化との関係を示す図 本実施の形態における刺激提示パターンの一例を示す図
符号の説明
1 バイオフィードバック装置
10 状態目標設定部
20 走行環境測定部
30 生理計測部
40 状態推定部
50 状態決定部
60 制御決定部
70 告知部
80 刺激提示部
90 操作部
100 記憶部

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、誘導対象者に刺激を提示して生理状態を誘導するバイオフィードバック装置であって、
    誘導対象者の生理情報を取得する生理計測部と、
    前記生理計測部により取得された生理情報に基づいて、自律神経の活動の状態を示す自律神経活動指標を算出する自律神経活動指標算出部と、
    前記車両の走行環境を示す走行環境情報を取得する走行環境情報取得部と、
    前記誘導対象者の前記自律神経活動指標を前記走行環境情報と関連付けて記憶する記憶部と、
    前記自律神経活動指標の目標値を設定する目標値設定部と、
    誘導対象者に刺激を提示する刺激提示部と、
    現在の前記走行環境情報と同一の走行環境情報を取得した過去の時点における前記自律神経活動指標を前記記憶部から読み出し、当該過去の時点における前記自律神経活動指標と前記目標値との差に基づいて、前記刺激提示部が提示すべき刺激量と刺激強度とを算出し、当該刺激量および刺激強度に応じた刺激を前記刺激提示部に提示させる制御部とを備える、バイオフィードバック装置。
  2. 前記記憶部は、基準となる自律神経活動指標の値標準値として予め記憶し、
    前記制御部は、前記自律神経活動指標と記標準値とを比較し、(A)記自律神経活動指標が記標準値よりも大きい場合には記標準値と前記目標値との差に応じた刺激量を算出し、(B)記自律神経活動指標が記標準値よりも小さい場合には、前記自律神経活動指標と前記目標値との差に応じた刺激量を算出する、請求項1に記載のバイオフィードバック装置。
  3. 前記記憶部は、前記刺激提示後における前記誘導対象者の前記自律神経活動指標をさらに記憶し、
    前記制御部は、前記刺激提示後の予め定められた時間内に前記自律神経活動指標が前記目標値に達しているか否かを判定し、当該判定結果に基づいて提示すべき刺激強度を算出する、請求項1に記載のバイオフィードバック装置。
  4. 前記走行環境情報取得部は、天候、時刻、道路種別、渋滞状況、車室内温度、車室内照度、走行速度のうち少なくとも1つを含む走行環境情報を取得する、請求項1から3に記載のバイオフィードバック装置。
  5. 前記目標値設定部は、過去の自律神経活動指標の平均値に基づいて前記目標値を設定する、請求項1から4の何れか1項に記載のバイオフィードバック装置。
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