JP5522210B2 - 車両制御装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、車両に搭載される装置において、使用者一人一人の状況に応じた情報を取得し制御を実行可能とすることを目的とする。
つまり、車両の走行状態を制御する本発明の車両制御装置は、車両の乗員が患者として医療行為を受けた医療機関にて生成され、医療行為に関連する情報を医療情報とし、その医療情報を医療情報取得手段が取得すると、少なくとも、その取得した医療情報に基づいて、車両制御手段が、車両の操縦に影響を及ぼす可能性が予め設定された設定値以上であるか否かを判定し、車両の操縦に影響を及ぼす可能性が設定値以上であれば、走行時の危険を低下させるように車両を制御するように構成されている。
また、例えば、乗員が、副作用として覚醒度が低下する可能性が高い薬(以下、大副作用薬と称す)を服用するように指示を受け、その大副作用薬を車両を運転する直前や、運転中に服用した場合、乗員は、車両の運転中に覚醒度が低下する可能性がある。このため、通常の運転時に比べて、より安全に車両を運転することが求められる。
これを実現するために、本発明の車両制御装置においては、医療情報取得手段で取得される医療情報には、乗員が実行すべき治療であり、かつ、車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療の内容が含まれている。
そして、本発明の車両制御装置においては、生体情報生成手段が、予め規定された規定間隔で、車両の乗員から検出される生体信号に基づき、乗員の状態を表す生体情報を生成し、その生成した生体情報を、生体情報蓄積制御手段が記憶部に蓄積する。
さらに、本発明の車両制御手段では、変化量導出手段が、記憶部に記憶され、かつ異なるタイミングで生成した生体情報から、それらの生体情報の変化量を導出する。さらに、車両制御手段では、治療実行判定手段が、変化量導出手段で導出された変化量が、乗員が実行すべき治療であり、かつ、車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行された時に変化すべき生体情報の基準変動量以上であるか否かを判定することで、乗員が実行すべき治療であり、かつ、車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行されたか否かを判定し、判定の結果、乗員が実行すべき治療であり、かつ、車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行された場合、車両の操縦に影響を及ぼす可能性が設定値以上であるものとする。
これにより、本発明の車両制御装置では、乗員一人一人の状況に応じた車両の制御を実行できる。特に、本発明の車両制御装置によれば、乗員が医療機関にて医療行為を受ける等、乗員が疾病を有している場合に、乗員が健康な状態の時に比べて、危険がより低下、即ち、より安全に車両を走行させることができる。
[第一実施形態]
図1は、本発明が適用された生体情報管理システムの全体構成、及び生体情報管理システムを構成する各装置の概略構成を示したブロック図である。
〈生体情報管理システムの構成〉
そして、医療機関設置装置群60は、図1に示すように、各種情報を入力するための入力機器66と、通信回線を介して車載装置5との間で情報通信を行う通信機器65と、情報(即ち、データ)を記憶する記憶機器61とを備えている。さらに、医療機関設置装置群60は、情報を音声にて出力する音声出力機器62と、情報を映像にて表示する表示機器63と、記憶媒体にデータを書き込むためのデータ書込機器64と、入力機器66にて入力された情報や通信機器65にて受信した情報に従って、当該医療機関設置装置群60を構成する各機器(即ち、記憶機器61、音声出力機器62、表示機器63、データ書込機器64、通信機器65)を制御する制御機器70とを備えている。
また、表示機器63は、液晶ディスプレイ等の周知の表示デバイスからなり、制御機器70から出力される信号に従って画像を表示するように制御機器70に接続されている。さらに、音声出力機器62は、制御機器70からの信号に従って音声を出力するスピーカーからなり、制御機器70に接続されている。
次に、制御機器70は、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを格納するROM71と、処理途中で一時的に生じたデータを格納するRAM72と、ROM71やRAM72に記憶された処理プログラムを実行するCPU73と、これらを接続するバスとを少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものである。
〈車載装置の構成〉
次に、車載装置の構成について説明する。
〈ナビゲーション装置の構成〉
次に、ナビゲーション装置について説明する。
さらに、記憶部34は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、ハードディスクドライブや、フラッシュメモリ等)として構成されたものであり、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、道路データ、地形データ、マークデータ、交差点データ、施設データ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等が予め記憶されている。ただし、施設データとは、該当する施設がどのような施設であるのか(例えば、現在位置や目的地として設定された施設が、スポーツジム等の運動施設であるのか、レストラン等の飲食施設であるのか)を示す情報が含まれるものである。
〈制御装置の構成〉
次に、制御装置について説明する。
〈生体情報生成処理〉
次に、CPU13が実行する生体情報生成処理の処理手順について説明する。
この生体情報生成処理は、自車両の内燃機関が始動(本実施形態では、イグニッション信号が入力)されると、予め規定された起動タイミング毎に起動されるものである。
具体的に、本実施形態では、診察券に埋設された医療情報記憶媒体がICタグであれば、データ読取装置の通信範囲内に医療情報記憶媒体が存在する場合に、医療情報を取得し、医療情報記憶媒体がフラッシュEEPROMであれば、データ読取装置17に医療情報記憶媒体が装着された場合に、医療情報を取得する。
具体的に、本実施形態では、計測間隔を予め規定された規定間隔(即ち、初期値)とし、治療予定時刻の前後の一定時間内での計測間隔を、規定間隔よりも短い間隔として、計測タイミングを設定する。さらに、医療情報中に、受診予約日時が含まれていれば、受診予約日時が近づくほど、計測間隔を短くするように、即ち、受診予約日時が近づくほど、計測回数が増加するように計測タイミングを設定する。ただし、計測間隔は、起動タイミングの間隔よりも長い間隔に設定されている。
そのS160では、計時装置から現時刻を取得し、その取得した現時刻が、S140で設定された計測タイミングであるか否かを判定し、判定の結果、計測タイミングでなければ、計測タイミングとなるまで待機し、計測タイミングとなると、S170へと進む。
一方、S220での判定の結果、運転者の体調が悪くない(ここでは、体調が良い、もしくは、通常と同様(即ち、正常)であることを含む)ものと判定されると、S230を実行することなく、S240へと進む。
そのS290では、今サイクルのS190で生成された生体情報それぞれと、S220での運転者の体調判定の判定結果(以下、体調判定結果と称す)と、S250で算出された行動負担度と、S270での治療内容を実行したか否かの判定結果(以下、治療判定結果と称す)とを送信情報として設定して、S300へと進む。
その後、本生体情報生成処理を終了し、次の起動タイミングまで待機する。
一方、S310での判定の結果、アドバイス情報を取得していなければ、S320を実行することなく、S160へと進む。
[第一実施形態の効果]
以上、説明したように、本実施形態の車載装置5によれば、運転者毎に生成される医療情報に基づく計測タイミングを設定するので、医療関係者が望む生体情報を乗員一人一人の状況に応じて生成することができる。そして、本実施形態の車載装置5によれば、生成した生体情報を医療機関設置装置群60に送信するため、医療関係者が望む生体情報を医療機関設置装置群60に収集させることができ、その収集された生体情報を医療行為に反映させることで、医療行為(例えば、診察等)の正確性を向上させることができる。
特に、本実施形態の生体情報生成処理によれば、行動負担度を数値化して導出するため、医療関係者に容易に認識させることができる。さらに、本実施形態の生体情報生成処理によれば、負担係数及びストレス係数それぞれを用いて、行動負担度を算出するため、乗員に加わるストレスや、乗員の肉体に加わる負荷を導出することができ、医療関係者が医療行為を行う際に、肉体面と精神面との両方から運転者の状態を、医療関係者に把握させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
〈生体情報生成処理〉
次に、CPU13が実行する生体情報生成処理の処理手順について説明する。
この生体情報生成処理は、自車両の内燃機関が始動(本実施形態では、イグニッション信号が入力)されると起動されるものである。
ただし、活動内容が、運動施設での運動や、飲食施設での食事である場合には、S480で生体情報を記憶装置16に記憶してから第二タイミングとなる前に、自車両が駐車される(即ち、自車両の内燃機関が停止される)ことになり、本生体情報生成処理を終了する。そして、活動内容が終了し、再度、イグニッション信号が入力されて、本生体情報生成処理が起動されると、S410にて、第一タイミングにて生体情報を取得済みであるものと判定して、S490から本生体情報生成処理を再開する。
そして、S500では、計測対象として予め設定された全種類の生体信号を計測して、S510へと進み、そのS510では、全種類の生体信号が計測されたか否かを判定する。そして、判定の結果、全種類の生体信号が計測されていなければ、S500へと戻り、全種類の生体信号が計測されるまで、生体信号の計測を繰り返し、全生体信号の計測がされると、S520へと進む。
そして、S540では、S530で算出した生体情報変化量と、S420で推定した活動内容とを対応付けた情報(本発明の特定情報の一例、以下、活動負担度と称す)を生成
して、S550へと進む。具体的に、本実施形態における活動負担度は、生体情報変化量そのものを、その生体情報変化量を算出した時の活動内容そのものと、一対一の対応関係にて関連付けただけのものである。つまり、例えば、活動内容が食事で有り、生体情報が血糖値であれば、活動負担度は、「血糖値の変化量:XX(ここでいうXXは、変化量の数値) 活動内容:食事」のようなものとなる。
つまり、本実施形態の生体情報生成処理では、運転者毎に推定される活動内容に基づく複数回の計測タイミングを設定し、それらの計測タイミングで計測された生体信号に従って生体情報を生成すると共に、それらの生体情報から生体情報変化量を導出する。そして、生体情報変化量と、活動内容とを対応付けた活動負担度を生成して、活動負担度と、生体情報変化量とを送信情報として、医療機関設置装置群60に送信する。
[第二実施形態の効果]
以上、説明したように、本実施形態の車載装置5によれば、医療機関設置装置群60に活動負担度を送信することで、医療機関設置装置群60に活動負担度を収集させることができ、その収集された活動負担度を医療行為に反映させることで、医療行為(例えば、診察等)の正確性を向上させることができる。
このような場合、本実施形態の車載装置5では、食事の前後に血糖値を取得して、その血糖値の変化量を、食事をした旨を示す情報と共に、医療機関に送信する。したがって、医療関係者は、血糖値が変化した理由や、その変化量が適切な範囲内であるのか否かを認識できる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
〈車載装置の構成〉
ここで、図8は、本実施形態における生体情報管理システム1、及び生体情報管理システム1を構成する医療機関設置装置群60、車載装置5の概略構成を示すブロック図である。
また、制御装置10は、ROM11と、RAM12と、CPU13と、これらを接続するバスとを少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものである。
〈車両制御処理〉
次に、CPU13が実行する車両制御処理について説明する。
この車両制御処理は、自車両の内燃機関が始動(本実施形態では、イグニッション信号が入力)されると、規定間隔毎に起動されるものである。
そのS630では、計時装置から現時刻を取得し、その取得した現時刻が、ROM11に格納された計測タイミングであるか否かを判定し、判定の結果、計測タイミングでなければ、計測タイミングとなるまで待機し、計測タイミングとなると、S640へと進む。
そのS720では、現時点よりも過去の予め設定された設定時間分での顔面画像を解析して、運転者の覚醒度を算出する。具体的に、本実施形態では、周知の画像解析手法により、上まぶたと下まぶたとの開度が大きいほど覚醒度が高いものとして算出する。
ていない場合)には、初期値である。
一方、S730での判定の結果、覚醒度が眠気判定閾値よりも大きければ、運転者が眠気を感じていないものとして、S720を実行することなく本車両制御処理を終了する。
[第三実施形態の効果]
以上、説明したように、本実施形態の車載装置5によれば、運転者が治療内容を実行したか否かや、運転者の覚醒状態など、運転者の状況に応じた車両の制御を実行することができる。
このような場合、本実施形態の車両制御処理では、生体情報変化量に基づいて大副作用薬が服用されたものと判定すると、車両の速度が低下するように車両を制御する。このため、本実施形態の車載装置5によれば、運転者が大副作用薬を服用した場合には、通常(即ち、薬を服用していない場合)の運転時に比べて、走行時の危険性が低下するように車両を制御することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
周知の情報処理装置や通信機器から行動情報を取得しても良い。この場合、取得される行動情報は、情報処理装置等が設置された施設で運転者がどのような活動を行っていたのかを示す情報(例えば、運動施設であれば、どのような運動を行い、消費エネルギはどの程度なのか、飲食施設であれば、どのような食事をし、摂取エネルギはどの程度なのか)であることが望ましい。
Claims (4)
- 車両の走行状態を制御する車両制御装置であって、
前記車両の乗員が患者として医療行為を受けた医療機関にて生成され、医療行為に関連する情報を医療情報とし、前記医療情報を取得する医療情報取得手段と、
少なくとも、前記医療情報取得手段で取得した医療情報に基づいて、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性が予め設定された設定値以上であるか否かを判定し、その判定の結果、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性が前記設定値以上であれば、走行時の危険を低下させるように前記車両を制御する車両制御手段と
を備え、
前記医療情報取得手段で取得される医療情報には、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療の内容が含まれており、
予め規定された規定間隔で、車両の乗員から検出される生体信号に基づき、前記乗員の状態を表す生体情報を生成する生体情報生成手段と、
前記生体情報生成手段で生成された生体情報を、記憶部に蓄積する生体情報蓄積制御手段と
を備え、
前記車両制御手段は、
前記記憶部に記憶され、かつ異なるタイミングで前記生体情報生成手段にて生成した生体情報から、それらの生体情報の変化量を導出する変化量導出手段と、
前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行された時に変化すべき生体情報の変動量を基準変動量として、前記変化量導出手段で導出された変化量が、前記基準変動量以上であるか否かを判定することで、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行されたか否かを判定し、判定の結果、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行された場合、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性が前記設定値以上であるものとする治療実行判定手段と
を備えることを特徴とする車両制御装置。 - 前記医療情報取得手段で取得される医療情報には、複数の項目についての情報が含まれており、
前記車両制御手段は、
前記医療情報取得手段で取得された医療情報の中に、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療に関する情報が含まれているか否かを解析し、解析の結果、前記医療情報の中に前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療に関する情報が含まれている場合、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性が前記設定値以上であるものとすることを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記車両制御手段は、
前記生体情報生成手段で生成した生体情報が、設定された判定閾値以上であるか否かを判定することで、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性を推定する状況推定手段と、
前記変化量導出手段で導出された変化量が、前記基準変動量以上であるか否かを判定することで、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行されたか否かを判定し、その判定の結果、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行された場合、前記乗員が実行すべき治療であり、かつ、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性のある治療が実行されていない時の前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性に比べて、前記車両の操縦に影響を及ぼす可能性が大きくなるように、前記判定閾値を設定する閾値設定手段と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。 - 前記生体情報生成手段は、
前記乗員の眼球運動、瞬き、心拍変動、血圧、脈波、顔面画像、脈波伝播時間のうち、少なくとも一つを前記生体情報として生成することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の車両制御装置。
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