JP4770814B2 - iSCSIストレージシステム、iSCSI運用方法及びiSCSI運用プログラム - Google Patents
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このiSCSIを用いることで、社内LANなどのTCP/IPネットワーク上に大容量ハードディスクなどの記憶装置を直に接続して、複数のコンピュータから共用することができるようになる。
このiSCSIに関する技術は、従来から種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
ここでは、ストレージシステムが、あたかもiSCSI Initiator装置にあるかのように振る舞うため、ストレージディスク装置の位置に関係なく、システムを構成することができる。
例えば、iSCSI Target装置の位置情報の管理が無く、設置場所の選定方法が煩雑であった。
これは、iSCSI Target装置がどこにあろうとも、IP NetworkによってiSCSI Initiator装置から通信できる場所にあれば、iSCSI セッションを成立させることができるためであり、位置情報は重要視されていなかったからである。
また、SLPのSCOPEを利用し、そのSCOPEを中継する中継装置を用意し、中継装置に位置情報を設定することで、そのSCOPEに属したiSCSI Target装置の位置情報とするため、iSCSI Target装置にはDHCPでのSCOPEの自動取得またはユーザによるSCOPEの設定のみを行うだけでよい。これにより、iSCSI Target装置には簡単な設定のみ行うだけで、位置情報を管理できるため、装置の移動時に複雑な設定が必要なくなる。
まず、本発明のiSCSIストレージシステム、iSCSI運用方法及びiSCSI運用プログラムの第一実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態のiSCSIストレージシステムの構成を示すブロック図である。
同図に示すように、iSCSIストレージシステム1は、iSCSI Initiator装置10と、iSCSI Target装置20(20−1〜20−n)と、制御端末装置30と、中継装置40(40−1〜40−n)と、ファイバチャネルストレージユニット(ストレージ装置)50(50−1〜50−n)とを備えている。
iSCSI Initiator装置(イニシエータ装置)10は、iSCSI Initiator Driver11と、SLP UA12と、TCP/IPプロトコルスタック13(図示せず)とを有している。
iSCSI Initiator Driver11は、iSCSI Initiator装置10に所定の動作を実行させるためのソフトウエアである。
SLP UA(SLP User Agent:SLPユーザエージェント)12は、制御端末装置30のSLP DA31からサービス情報を取り出す。なお、サービス情報とは、単一サービスと結合した属性の集合や構成情報などをいう。
TCP/IPプロトコルスタック13は、TCP/IPについて、ネットワーク上である機能を実現するために必要なプロトコルを選ぶことが可能となっている、階層状に積み上げたソフトウエア群をいう。
SLP SA(SLP Service Agent:SLPサービスエージェント)機能21は、中継装置40のSLP DA42にサービス情報を提供する。
iSCSI管理CA22は、iSCSI Target Driver23を制御する。
iSCSI Target Driver23は、iSCSI Target装置20に所定の動作を実行させるためのソフトウエアである。
例えば、図1に示すように、iSCSI Target装置20−1(のSLP SA21−1)は、SCOPE A(スコープA)に存在している。また、iSCSI Target装置20−2(のSLP SA21−2)は、SCOPE B(スコープB)に存在している。
SLP DA(SLP Directory Agent:SLPディレクトリエージェント)機能31は、中継装置40のSLP SA41からサービス情報を収集する。なお、本実施形態において、SLP DA31は、SCOPE Cに存在している。
iSCSI管理SA機能32は、iSCSI Target装置20を制御する機能である。
この中継装置40は、SLP SA機能41と、SLP DA機能42とを有している。
SLP SA機能41は、制御端末装置30のSLP DA31にサービス情報を提供する機能であって、本実施形態においてはSCOPE Cに存在する。
SLP DA機能42は、iSCSI Target装置20のSLP SA21からサービス情報を収集する機能であって、本実施形態においてはSCOPE A又はSCOPE Bに存在する。
例えば、図1に示すように、iSCSI Target装置20−1と中継装置40−1とStrage装置50−1が1セットとしてフロア1に設置されている。また、iSCSI Target装置20−2と中継装置40−2とStrage装置50−2が1セットとしてフロア2に設置されている。
ただし、1セットの中には、iSCSI Target装置20,中継装置40,Strage装置50がそれぞれ複数備えられていてもよい。
次に、本実施形態のiSCSIストレージシステムの動作(iSCSI運用方法)について、図2、図4、図7を参照して説明する。
図2及び図4は、本実施形態のiSCSI運用方法のうちiSCSI Target装置の初回起動時の動作を示す動作手順図、図7は、iSCSIセッションの確立手順を示す動作手順図である。
図2に示すように、iSCSI Target装置20が、ユーザの手入力により、又は、DHCPサーバ(図示せず)から、当該iSCSI Target装置20の所属するSLP SCOPE情報を取得し登録する(ステップ10)。
中継装置40が有するSLP DA42は、DAAdvertメッセージ(広告メッセージ)を、SLP DA42がもつSCOPEと同じSCOPEの値を持つiSCSI Target装置20のSLP SA21に対してマルチキャストを行い、自身の存在をiSCSI Target装置20に知らせる(ステップ11)。
このSrvRegメッセージを受け取ったSLP DA42は(ステップ14)、そのSrvRegメッセージに格納されたSLP SAの情報(SLP SCOPEの情報を含む)を、中継装置40の主記憶装置(図示せず)上に格納(保持、記憶)する(iSCSI Targetサービスの登録、ステップ15)。
制御端末装置30のSLP DA31は、DAAdvertメッセージを、中継装置40のSLP SA41に対し、マルチキャストを行う(ステップ21)。これにより、自身の存在をSLP SA41に対して知らせる。
こうして編集したメッセージをSrvRegメッセージとして、中継装置40のSLP SA41から制御端末装置30のSLP DA31に送信する(ステップ23)。
SLP DA31は、SrvRegメッセージを受信すると(ステップ24)、主記憶装置に保存(記録、記憶)する(ステップ25)。
ユーザは、制御端末装置30のコンソールからこの情報にアクセスすることができ、iSCSI Target装置20の位置情報を一括管理することができる。
iSCSIディスカバリセッションの場合、iSCSI Initiator装置10が有するSLP UA12は、図7に示すように、SLP requestに自身のInitiator nameを付け、制御端末装置30のSLP DA31に向けてSrvRegメッセージ(リクエストメッセージ)を送信する(ステップ30)。
SLP DA31は、そのSrvRegメッセージを受信すると(ステップ31)、iSCSI Initiator装置10のSLP UA12に対し、記憶装置上のリストの接続可能Initiator名に一致する情報を返す(ステップ32)。
iSCSI Initiator装置10のSLP UA12が、その情報を受信すると(ステップ33)、同装置のiSCSI Initiator Driver11が、その受信された情報にもとづき、iSCSI Target装置20を1つ選び、ログインを行う(ステップ34)。これにより、iSCSIセッションが確立する。
なお、本実施形態のiSCSI運用プログラムについては、第二実施形態の説明の後に詳述する。
次に、本発明のiSCSIストレージシステム、iSCSI運用方法及びiSCSI運用プログラムの第二の実施形態について、図8、図9を参照して説明する。
図8、図9は、本実施形態のiSCSI運用方法の処理の流れを示す動作手順図である。
つまり、本実施形態は、iSCSI Target装置20を異なるフロアに配置し、そのフロア単位でSLP SCOPEを設定した環境を用意し、計画的停電を片側のフロアで実行した場合、制御端末装置30に登録した位置情報から事前に停電対象となるiSCSI Target装置20に対し、有効なiSCSIセッションがある場合は、フェールオーバさせ、安全に計画的停電を実行することを可能とするものである。
なお、計画的停電を行う場合としては、例えば、予め、電源工事の予定がわかっており、工事のため止むを得ず電力供給を止めなければならない場合や、夏休みなどの長期休暇中に節電のため期間を決めて電力供給を止める場合などがある。
また、本実施形態のiSCSIストレージシステムの構成は、図1に示した構成と同様である。
同図は、本実施形態のiSCSI運用方法の動作を示す動作手順図である。
計画的停電を行う場合において、図8に示すように、ユーザは、制御端末装置30のコンソール画面から計画的停電を行う日時とフロアを選択する(ステップ40)。
計画的停電設定日時の直前にて、制御端末装置30のiSCSI管理SA32は、停電対象としたフロアにあるiSCSI Target装置20のiSCSI管理CA22と通信を行い(アクセスし)、iSCSI Target Driver23がiSCSI Sessionが確立された運用中であるかどうか確認する(ステップ41)。
見つかったiSCSI Target装置20にiSCSI Sessionを切り替えるため、制御端末装置30のiSCSI管理SA32から運用中のiSCSI Target装置20が有するiSCSI管理CA22に対しRedirect命令(リダイレクト命令)を発行する(ステップ44)。
Redirect命令を受け取ったiSCSI管理CA22は(ステップ45)、同装置上のiSCSI Target Driver23を操作し、Redirect Sessionを行うようにする(ステップ46)。
例えば、iSCSI Target装置20−1が停電対象のフロアに設置されているときは、「無効」のフラグが立てられる。
一方、iSCSI Target装置20−1が停電対象外のフロアに設置されているときは、「無効」のフラグが取り消される。
図10に示すように、計画的停電から復帰してきたiSCSI Target装置20は、図4及び図7に示した動作手順図に示す処理を実行する(ステップ50、ステップ51)。
制御端末装置30では、一連の動作手順から得られた情報を、同装置の主記憶装置にあるリストと照合して、リスト内に受け取った情報と同一情報であって、無効を示すフラグが立った情報が存在するか否かを確認する(ステップ52)。
一方、同一情報が存在しなかった場合は、送信されたiSCSI Target装置20の情報は、新規装置情報として判断され、リストに情報の追加を行う(ステップ54)。
このような動作によって、計画的停電時におけるフェールオーバを可能にする。
次に、iSCSI運用プログラムについて説明する。
上記の各実施形態におけるコンピュータ(iSCSI Initiator装置、iSCSI Target装置、制御端末装置、中継装置、Strage装置、iSCSIストレージシステム)のiSCSI運用機能(iSCSI運用方法を実行するための機能)は、記憶手段(例えば、ROMやハードディスクなど)に記憶されたiSCSI運用プログラムにより実現される。
これによって、iSCSI運用機能は、ソフトウエアであるiSCSI運用プログラムとハードウエア資源であるコンピュータ(iSCSI Initiator装置、iSCSI Target装置、制御端末装置、中継装置、Strage装置、iSCSIストレージシステム)の各構成手段とが協働することにより実現される。
外部記憶装置とは、CD−ROM等の記憶媒体を内蔵し、iSCSI Initiator装置等に外部接続されるメモリ増設装置をいう。一方、可搬記録媒体とは、記録媒体駆動装置(ドライブ装置)に装着でき、かつ、持ち運び可能な記録媒体であって、たとえば、フレキシブルディスク,メモリカード,光磁気ディスク等をいう。
さらに、コンピュータでiSCSI運用プログラムをロードする場合、他のコンピュータで保有されたiSCSI運用プログラムを、通信回線を利用して自己の有するRAMや外部記憶装置にダウンロードすることもできる。このダウンロードされたiSCSI運用プログラムも、CPUにより実行され、上記各実施形態のiSCSI Initiator装置等のiSCSI運用機能を実現する。
例えば、上述した各実施形態では、iSCSI Initiator装置や制御端末装置をそれぞれ1つずつ用意したが、1つずつに限るものではなく、2つ以上用意することもできる。
10 iSCSI Initiator装置
20 iSCSI Target装置
30 制御端末装置
40 中継装置
50 Strage装置
Claims (4)
- IPネットワークを介してイニシエータ装置とターゲット装置が接続されたiSCSIストレージシステムであって、
前記イニシエータ装置に接続された制御端末装置と、
前記制御端末装置とこの制御端末装置とは異なるスコープに存在するターゲット装置とを中継するとともに、前記ターゲット装置と同じ場所に設置され、当該ターゲット装置が設置された場所を示す位置情報を設定する中継装置とを備え、
前記ターゲット装置が、自身の所属するSLPスコープの情報を外部から取得して登録し、
前記中継装置が、自身の存在を知らせるメッセージを前記ターゲット装置に送信し、
前記メッセージを受信したターゲット装置が、前記SLPスコープの情報を含むメッセージを前記中継装置へ送信し、
前記中継装置が、前記ターゲット装置から送信されるSLPスコープの情報を受信して記憶し、
前記中継装置が、前記制御端末装置のSLPディレクトリエージェントの所属するスコープの値を設定し、
前記制御端末装置が、自身の存在を知らせるメッセージを前記中継装置に送信し、
前記メッセージを受信した中継装置が、前記位置情報を含むSLPのデータをメッセージとして前記制御端末装置へ送信し、
前記制御端末装置が、前記中継装置から送信される位置情報を受信して記憶し、
前記イニシエータ装置が、リクエストメッセージに自身のイニシエータ名を付加して前記制御端末装置へ送信し、
前記制御端末装置が、前記イニシエータ装置に接続可能なターゲット装置の情報を前記イニシエータ装置へ送信し、
前記イニシエータ装置が、前記接続可能なターゲット装置に対してログインを行う
ことを特徴とするiSCSIストレージシステム。 - 前記制御端末装置が、
計画的停電を行うエリアを選択し、
この選択したエリアに設置されたターゲット装置が運用中か否かを判断し、
判断の結果、運用中でないときは、前記ターゲット装置を使用不可状態とし、
一方、運用中であるときは、前記ターゲット装置にリダイレクト命令を送信するとともに、前記ターゲット装置を無効とし、
前記リダイレクト命令を受信したターゲット装置が、前記計画的停電が行われないエリアに設置されたターゲット装置に処理を継続させ、
前記停電が終了すると、前記制御端末装置は、無効にしたフラグを有効にする
ことを特徴とする請求項1記載のiSCSIストレージシステム。 - IPネットワークを介してイニシエータ装置とターゲット装置との間でメッセージを送受信するiSCSI運用方法であって、
前記イニシエータ装置に接続された制御端末装置とこの制御端末装置とは異なるスコープに存在するターゲット装置とを中継するとともに、前記ターゲット装置と同じ場所に設置された中継装置が、前記ターゲット装置が設置された場所を示す位置情報を設定し、
前記ターゲット装置が、自身の所属するSLPスコープの情報を外部から取得して登録し、
前記中継装置が、自身の存在を知らせるメッセージを前記ターゲット装置に送信し、
前記メッセージを受信したターゲット装置が、前記SLPスコープの情報を含むメッセージを前記中継装置へ送信し、
前記中継装置が、前記ターゲット装置から送信されるSLPスコープの情報を受信して記憶し、
前記中継装置が、前記制御端末装置のSLPディレクトリエージェントの所属するスコープの値を設定し、
前記制御端末装置が自身の存在を知らせるメッセージを前記中継装置に送信し、
前記メッセージを受信した中継装置が前記位置情報を含むSLPのデータをメッセージとして前記制御端末装置へ送信し、
前記制御端末装置が前記中継装置から送信される位置情報を受信して記憶し、
前記イニシエータ装置が、リクエストメッセージに自身のイニシエータ名を付加して前記制御端末装置へ送信し、
前記制御端末装置が、前記イニシエータ装置に接続可能なターゲット装置の情報を前記イニシエータ装置へ送信し、
前記イニシエータ装置が、前記接続可能なターゲット装置に対してログインを行う
ことを特徴とするiSCSI運用方法。 - IPネットワークを介してターゲット装置に所定のメッセージを送信する処理をイニシエータ装置に実行させるiSCSI運用プログラムであって、
前記ターゲット装置が設置された場所を示す位置情報を設定する処理を、前記イニシエータ装置に接続された制御端末装置とこの制御端末装置とは異なるスコープに存在するターゲット装置とを中継するとともに、前記ターゲット装置と同じ場所に設置された中継装置に実行させ、
自身の所属するSLPスコープの情報を外部から取得して登録する処理を、前記ターゲット装置に実行させ、
自身の存在を知らせるメッセージを前記ターゲット装置に送信する処理を、前記中継装置に実行させ、
前記メッセージを受信して、前記SLPスコープの情報を含むメッセージを前記中継装置へ送信する処理を、前記ターゲット装置に実行させ、
前記ターゲット装置から送信されるSLPスコープの情報を受信して記憶する処理を、前記中継装置に実行させ、
前記制御端末装置のSLPディレクトリエージェントの所属するスコープの値を設定する処理を前記中継装置に実行させ、
前記制御端末装置の存在を知らせるメッセージを前記中継装置に送信する処理を前記制御端末装置に実行させ、
前記メッセージを受信すると、前記位置情報を含むSLPのデータをメッセージとして前記制御端末装置へ送信する処理を、中継装置に実行させ、
前記位置情報を受信して記憶する処理を前記制御端末装置に実行させ、
リクエストメッセージに自身のイニシエータ名を付加して前記制御端末装置へ送信する処理を、前記イニシエータ装置に実行させ、
前記イニシエータ装置に接続可能なターゲット装置の情報を前記イニシエータ装置へ送信する処理を、前記制御端末装置に実行させ、
前記接続可能なターゲット装置に対してログインを行う処理を、前記イニシエータ装置に実行させる
ことを特徴とするiSCSI運用プログラム。
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