JP4770245B2 - ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 - Google Patents
ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4770245B2 JP4770245B2 JP2005113815A JP2005113815A JP4770245B2 JP 4770245 B2 JP4770245 B2 JP 4770245B2 JP 2005113815 A JP2005113815 A JP 2005113815A JP 2005113815 A JP2005113815 A JP 2005113815A JP 4770245 B2 JP4770245 B2 JP 4770245B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dihydroxy compound
- synthesizing
- benzylidene
- protected
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 O=C(CCC(OC(C*1)COC1c1ccccc1)=O)*C1COC(c2ccccc2)OC1 Chemical compound O=C(CCC(OC(C*1)COC1c1ccccc1)=O)*C1COC(c2ccccc2)OC1 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
(2)エタノール溶媒中、Pd/C存在下、2.5時間水素を流す方法(非特許文献3)。
(3)エタノール溶媒中、Pd/C存在下、水素30psiで振盪する方法や、エタノール水溶液中、濃硫酸存在下、5時間還流する方法(非特許文献4)。
(4)メタノール溶媒中、濃塩酸を加え、アルゴン雰囲気下で20時間還流する方法、あるいはジエチルエーテル/アンモニア分散液中、ナトリウムを加え撹拌する方法(非特許文献5、6)。
(5)テトラヒドロフラン水溶液中、10%塩酸存在下、1.5時間還流する方法(非特許文献7、8)。
(6)2M塩酸中、90℃で3時間加熱する方法(非特許文献9)。
(7)アルコール水溶液中、硫酸存在下で還流する方法(非特許文献10、11、12)。
N.G.Luk'yanenko, et.al, Chem.Heterocycl.Compd. (Engl.Transl.),23(9),934(1987). N.G.Luk'yanenko, et.al., Synthesis,11,930(1986). G.H.Dodd, et.al., J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,2273(1976). J.R.Surles, et.al., J.Med.Chem.,28,73(1985). C.A.Joll, et.al.,Aust.J.Chem.,43,1445(1990). G.Appendino, et.al., Bioorg.Med.Chem.Lett.,13,43(2003). A.Marinier, et.al., Tetrahedron Lett., 29(48),6215(1988). A.Marinier, et.al., Can.J.Chem.,70,2350(1992). T.Toyokuni, et.al., Synth.Commun.,33(22),3897(2003). M.A.Grum-Grzhimailo, et.al., J.Org.Chem.USSR(Engl.Trasl.),4,1113(1968). J.Stekar, et.al., Angew.Chem.,107,195(1995). W.A.West et.al., J.Am.Chem.Soc.,74,4466(1952).
H.Hibbert, et.al., J,Am.Chem.Soc.,51,1601(1929).
G.K.E.Scriba,Arch.Pharm.(Weinheim),326,477(1993).
M.A.Carnahan, M.W.Grinstaff, J.Am.Chem.Soc.,123,2905(2001). M.A.Carnahan, M.W.Grinstaff, Macromolecules,34,7648(2001).
前記脱保護工程におけるベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物は下記一般式で表される構造を有し、該脱保護工程は請求項1乃至9のいずれか1項記載のジヒドロキシ化合物の合成方法を用いることを特徴とする。
吸引栓を備えたナス型フラスコに、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)を0.75g(1.70mmol)入れ、脱水テトラヒドロフラン12mLを加えて溶解した。次いでこの溶液に10%Pd/Cを0.15g加え、さらに、濃塩酸50μLをメタノール2mLに溶解させた溶液を20μL加えた。そして、窒素を満たしたバルーンを三方コックを介してナス型フラスコに接続し、三方コックの残った口をアスピレーターに接続した。アスピレーターでフラスコ内を減圧した後、窒素を導入する操作を3回繰り返し、フラスコ内を窒素で置換した。次に窒素バルーンを水素で満たしたバルーンと交換し、同様の操作によってフラスコ内を水素で置換した。その後、室温下、マグネティックスターラーで溶液を1.5時間激しく撹拌した。その後、吸引濾過によってPd/Cを除去し、濾液の溶媒を減圧下留去し、真空ポンプで乾燥させることにより、無色粘性液体を得た。このものの1H−NMRは次の通りであった。
1H-NMR(CD3OD)δ(ppm)
2.69(s,4H,-CH2-CH2-),3.61〜3.73(m,8H,-CH2-CH-CH2-),4.85〜4.94(m,2H,-CH2-CH-CH2-)
このNMRスペクトルの解析から、得られた無色粘性液体は、図1に示すジヒドロキシ化合物(3)であり、エステル基の転位生成物は認められなかった。
吸引栓を備えたナス型フラスコに、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)を0.25g入れ、脱水テトラヒドロフラン10mLを加えて溶解した。次いでこの溶液に10%Pd/Cを0.05g加え、さらに、濃塩酸50μLをメタノール2mLに溶解させた溶液を20μL加えた。それ以外の操作は実施例1と同様であり、説明を省略する。
このものの1H−NMRは実施例1と同じであった。このことから、得られた無色粘性液体は、図1に示すジヒドロキシ化合物(3)であり、エステル基の転位生成物は認められなかった。
実施例3では、濃塩酸50μlをメタノール2mLに溶解させた溶液を1mL用いた。それ以外の条件は実施例1と同様であり、説明を省略する。こうして得られた無色粘性液体の1H−NMRは次の通りであった。
1H-NMR(CD3OD)δ(ppm)
2.66〜2.67(m,-CH2-CH2-),3.50〜3.59(m,-CH(OH)CH2OH -転位由来),3.63〜3.69(m,-CH2-CH-CH2-),3.78〜3.85(m,-CH(OH)CH2OH転位由来)4.07(ddd,-COOCH2-転位由来),4.17(ddd,-COOCH2-転位由来)4.85〜4.94(m,-CH2-CH-CH2-)
上記シグナルの積分値の比較から、エステル基が転位しなかった生成物(すなわち、ジヒドロキシ化合物(3))は約15%であり、エステル基が転位した生成物は約85%と見積もられた。
比較例1では、非特許文献16に記載されたGrinstaffらの方法で、図1に示すベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)の脱保護を行った。すなわち、まず撹拌子を入れた100mLのSUS製オートクレーブにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)を0.25g入れ、脱水テトラヒドロフラン10mLを加えて溶解した。次いでこの溶液に10%Pd/Cを0.05g加え、オートクレーブを密栓した後、窒素を導入して0.4MPaに加圧し、その後常圧に戻す操作を3回繰り返すことにより、オートクレーブ内を窒素で置換した。次いで同様の操作を水素ガスで行い、最後に水素で0.4MPaに加圧した状態でオートクレーブを密栓した。そして、室温下において反応液をマグネティックスターラーで10時間激しく撹拌した。反応終了後、反応液を吸引濾過することによってPd/Cを除去し、濾液を減圧下で溶媒留去し、真空ポンプで乾燥させ、黄色粘性液体のジヒドロキシ化合物(3)をほぼ定量的に得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、実施例1のスペクトルと一致した。
1H-NMR(CD3OD)δ(ppm)
2.69(s,4H,-CH2-CH2-),3.61〜3.73(m,8H,-CH2-CH-CH2-),4.85〜4.94(m,2H,-CH2-CH-CH2-)
実施例4では、図1〜3に示す合成経路でデンドリマー(9)(図3参照)を合成した。詳細な手順を以下に示す。
ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)(図1参照)の合成
cis-1,3-O-Benzylideneglycerol(1)(5.0g,27.7mmol)とコハク酸(1.55g,13.1mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(0.36g,2.9mmol)を60mLのジクロロメタンに加えてマグネティックスターラーで撹拌し、さらに、水溶性カルボジイミドとして1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(5.8g,30.3mmol)を加え、反応容器を窒素置換した。0℃(氷冷)で3時間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。反応液を1/20Nの塩酸で3回洗浄し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液100mLで2回洗浄し、さらに水100mLで1回洗浄した後、有機溶媒相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その後、デカンテーションで硫酸ナトリウムを除去し、減圧下で溶媒を留去させた。こうして得られた白色固体をクロロホルム/メタノール混合溶液にて再結晶精製した。析出した白色結晶を吸引濾過で取り出し、真空乾燥し、第一晶を得た。さらに濾液を溶媒留去し、得られた白色固体を繰り返し同様に再結晶精製し、第二晶〜第四晶を得た。こうして第一晶〜第四晶までの合計5.05gの白色結晶を収率90%で得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)の構造を有すると同定された。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm)
2.81(s,4H,-CH2-CH2-) , 4.06〜4.14(m,4H,-CH2-CH-CH2-),4.24〜4.30(m,4H,-CH2-CH-CH2-) , 4.70〜4.73(m,2H,-CH2-CH-CH2-),5.53(s,2H,O-CH-O) , 7.30〜7.40(m,6H,Ph) , 7.47〜7.52(m,4H,Ph)
上記のようにして合成したベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)を実施例1の方法によって脱保護し、ジヒドロキシ化合物(3)を得た。
ピリジン(15mL)にcis-1,3-O-Benzylideneglycerol(1)(5.0g,27.7mmol)と無水コハク酸(2.48g,24.7mmol)を加え、マグネティックスターラーで撹拌して溶解させた後、反応容器内を窒素置換した。そして、室温で17時間撹拌した後、40°Cにおいて減圧下で反応液に含まれているピリジンを留去させた。そして残留固体をジクロロメタンに溶解させ、0.2Nの塩酸で3回洗浄した後、有機相を減圧下で留去した。さらに、析出した固体に脱イオン水を加え、1Nの水酸化ナトリウム溶液でpHを7となるよう調節し、ジクロロメタンで洗浄した。そして、pHを4に調節した後、ジクロロメタンで2回抽出し、この抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その後、デカンテーションで硫酸ナトリウムを除去し、減圧下で溶媒を留去させた。こうして得られた白色固体をジエチルエーテルで−25°Cにおいて再結晶させることにより、白色結晶(収率95%)を得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ベンジリデン保護コハク酸モノエステル(4)の構造を有すると同定された。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm)
2.67〜2.69(m,4H,-CH2-CH2-) , 4.13〜4.20(m,2H,-CH2-CH-CH2-),4.25〜4.32(m,2H,-CH2-CH-CH2-) , 4.73〜4.76(m,1H,-CH2-CH-CH2-),5.55(s,1H,O-CH-O) , 7.33〜7.41(m,3H,Ph) , 7.47〜7.52(m,2H,Ph)
ジヒドロキシ化合物(3)(0.46g,1.73mmol)と、ベンジリデン保護コハク酸モノエステル(4)(1.97g,7.03mmol)と、4-ジメチルアミノピリジン(0.086g,0.70mmol)とを30mLのジクロロメタンに加え、マグネティックスターラーにて撹拌した。さらに、1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(1.49g,7.77mmol)を加え、反応容器内を窒素置換した。そして、0℃(氷冷)で1時間撹拌した後、室温で一晩撹拌した後、反応液を1/20Nの塩酸で3回洗浄し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液100mLで2回洗浄し、さらに水100mLで1回洗浄した後、有機溶媒相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その後、デカンテーションで硫酸ナトリウムを除去し、減圧下で溶媒留去した。こうして得られた白色固体をクロロホルム/メタノール混合溶液にて再結晶精製した。析出した白色結晶を吸引濾過で分取し、真空乾燥し、第一晶を得た。さらにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)の合成の場合と同様の方法で第二晶〜第四晶までの再結晶を行い、合計2.10gの白色結晶を収率92%で得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(5)の構造を有すると同定された。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm)
2.60(s,4H,-CH2-CH2-) , 2.62〜2.70(m,8H,-CH2-CH2-) , 2.71〜2.79(m,8H,-CH2-CH2-),4.09〜4.21(m,12H,-CH2-CH-CH2-) , 4.21〜4.33(m,12H,-CH2-CH-CH2-),4.70〜4.74(m,4H,-CH2-CH-CH2-) , 5.21〜5.29(m,2H,-CH2-CH-CH2-),5.53(s,4H,O-CH-O) , 7.33〜7.41(m,12H,Ph) , 7.46〜7.53(m,8H,Ph)
吸引栓を備えたナス型フラスコにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(5)(0.1g,0.076mmol)を脱水テトラヒドロフラン10mLに溶解し、10%Pd/Cを0.02g加え、さらに濃塩酸50μlをメタノール2mLに溶解させた溶液を40μl加えた。窒素を満たしたバルーンを三方コックを介してナス型フラスコに接続し、三方コックの残った口をアスピレーターに接続した。アスピレーターにてフラスコ内を減圧、その後窒素を導入する操作を3回繰り返し、フラスコ内を窒素で置換した。次に水素で満たしたバルーンに置き換え、同様の操作によってフラスコ内を水素で置換した。その後室温で反応液をマグネティックスターラーで1.5時間激しく撹拌した。反応後、吸引濾過でPd/Cを除去し、濾液を減圧下で溶媒留去し、真空ポンプで乾燥させ、無色粘性液体を定量的に得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ジヒドロキシ化合物(6)の構造を有すると同定された。
1H-NMR(CD3OD)δ(ppm)
2.62〜2.70(m,20H,-CH2-CH2-) , 3.60〜3.74(m,16H,-CH2-CH-CH2-),4.20〜4.38(m,8H,-CH2-CH-CH2-),4.84〜4.94(m,4H,-CH2-CH-CH2-) , 5.21〜5.33(m,2H,-CH2-CH-CH2-)
ジヒドロキシ化合物(6)(0.13g,0.14mmol)と、ベンジリデン保護コハク酸モノエステル(4)(0.32g,1.15mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(0.014g,0.12mmol)を15mLのジクロロメタンに加え、マグネティックスターラーにて撹拌し、さらに1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(0.27g,1.38mmol)を加え、反応容器内を窒素置換した。0℃(氷冷)で1時間撹拌した後、室温で12時間撹拌し、反応液を1/20Nの塩酸で3回洗浄し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液100mLで2回洗浄し、さらに水100mLで1回洗浄した後、有機溶媒相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。デカンテーションで硫酸ナトリウムを除去し、減圧下で溶媒留去した。得られた白色個体をクロロホルム/メタノール混合溶液にて再結晶精製した。析出した白色結晶を吸引濾過で取り出し、真空乾燥し、第一晶を得た。さらにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)の合成の場合と同様の方法で第二晶〜第四晶までの再結晶を行い、合計0.36gの白色結晶を収率86%で得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(7)の構造を有すると同定された。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm)
2.60〜2.78(m,4H+16H+32H,-CH2-CH2-),4.08〜4.21(m,4H+8H+16H,-CH2-CH-CH2-) , 4.21〜4.33(m,4H+8H+16H,-CH2-CH-CH2-),4.70〜4.75(m,8H,-CH2-CH-CH2-) , 5.18〜5.28(m,2H+4H,-CH2-CH-CH2-),5.53(s,8H,O-CH-O) , 7.32〜7.41(m,24H,Ph) , 7.46〜7.52(m,16H,Ph)
吸引栓を備えたナス型フラスコにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(7)(0.08g,0.026mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフラン10mLを加えて溶解した。さらに、10%Pd/Cを0.016g加え、濃塩酸50μlをメタノール2mLに溶解させた溶液を20μl加えた。
それ以外の操作はジヒドロキシ化合物(6)の合成と同様であり、説明を省略する。こうして無色粘性液体を定量的に得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ジヒドロキシ化合物(8)の構造を有すると同定された。
1H-NMR(CD3OD)δ(ppm)
2.62〜2.73(m,4H+16H+32H,-CH2-CH2-),3.60〜3.73(m,32H,-CH2-CH-CH2-),4.20〜4.29(m,4H+8H,-CH2-CH-CH2-),4.29〜4.39(m,4H+8H,-CH2-CH-CH2-),4.88〜4.94(m,8H,-CH2-CH-CH2-),5.22〜5.36(m,2H+4H,-CH2-CH-CH2-)
ジヒドロキシ化合物(8)(0.065g,0.028mmol)とベンジリデン保護コハク酸モノエステル(4)(0.13g,0.45mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(0.0055g,0.045mmol)とを10mLのジクロロメタンに加え、マグネティックスターラーにて撹拌した。さらに1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(0.094g,0.49mmol)を加え、反応容器内を窒素置換した。0℃(氷冷)で1時間撹拌した後、室温で12時間撹拌した。反応液を1/20Nの塩酸で3回洗浄し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液100mLで2回洗浄し、さらに水100mLで1回洗浄した後、有機溶媒相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。デカンテーションで硫酸ナトリウムを除去し、減圧下で溶媒留去した。得られた白色個体をクロロホルム/メタノール混合溶液にて再結晶精製した。析出した白色結晶を吸引濾過で取り出し、真空乾燥し、第一晶を得た。さらにベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(2)の合成の場合と同様の方法で第二晶〜第四晶までの再結晶を行い、合計0.16gの白色結晶を収率92%で得た。このものの1H−NMRは次の通りであり、ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物(9)の構造を有すると同定された。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm)
2.59〜2.78(m,4H+16H+32H+64H,-CH2-CH2-),4.10〜4.21(m,4H+8H+16H+32H,-CH2-CH-CH2-),4.21〜4.30(m,4H+8H+16H+32H,-CH2-CH-CH2-),4.69〜4.75(m,16H,-CH2-CH-CH2-) , 5.16〜5.29(m,2H+4H+8H,-CH2-CH-CH2-),5.53(s,16H,O-CH-O) , 7.33〜7.40(m,48H,Ph) , 7.46〜7.52(m,32H,Ph)
Claims (12)
- 式中R1及びR2は炭素数1〜3のアルキル基又は水素であり、φは炭素数6〜18のアリール基であることを特徴とする請求項1記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- 白金族元素はPdであることを特徴とする請求項1又は2記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- Pdは担体に担持されていることを特徴とする請求項3記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- 担体は炭素であることを特徴とする請求項4記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- Pdはベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物に対して質量比で0.5〜5%であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- 酸は塩酸であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- 塩酸はベンジリデン保護基1モルに対して塩化水素として0.0005〜0.2モル添加されていることを特徴とする請求項7記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- 塩酸の添加量は白金族元素触媒の添加量に対し塩化水素として1〜60質量%とされていることを特徴とする請求項7又は8記載のジヒドロキシ化合物の合成方法。
- ベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物を脱保護してジヒドロキシ化合物とする脱保護工程と、該ジヒドロキシ化合物の二つの水酸基をベンジリデン保護ジヒドロキシル基を有するカルボン酸によってエステル化する保護基導入工程とを繰り返すことによって多分岐状化合物を得る多分岐状化合物合成方法において、
前記脱保護工程におけるベンジリデン保護ジヒドロキシ化合物は下記一般式で表される構造を有し、該脱保護工程は請求項1乃至9のいずれか1項記載のジヒドロキシ化合物の合成方法を用いることを特徴とする多分岐状化合物の合成方法。
- 保護基導入工程におけるエステル化反応において、水溶性の縮合剤を用いることを特徴とする請求項10又は11記載の多分岐状化合物の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005113815A JP4770245B2 (ja) | 2005-04-11 | 2005-04-11 | ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005113815A JP4770245B2 (ja) | 2005-04-11 | 2005-04-11 | ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006290800A JP2006290800A (ja) | 2006-10-26 |
JP4770245B2 true JP4770245B2 (ja) | 2011-09-14 |
Family
ID=37411759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005113815A Expired - Fee Related JP4770245B2 (ja) | 2005-04-11 | 2005-04-11 | ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4770245B2 (ja) |
-
2005
- 2005-04-11 JP JP2005113815A patent/JP4770245B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006290800A (ja) | 2006-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011225569A (ja) | 芳香族末端基を有するアミドゲル化化合物 | |
ES2643440T3 (es) | Haluros de 2-oxo-1,3-dioxolano-4-acilo, su preparación y uso | |
CN113683651A (zh) | 一种GalNAc中间体的制备方法 | |
JP4144919B2 (ja) | バッカチンiiiおよびその誘導体類の10−デアセチルバッカチンiiiからの製造方法 | |
KR20100116644A (ko) | 콤브레타스타틴의 제조 방법 | |
CN113061077B (zh) | α,α-二氘代醇类化合物、氘代药物及其制备方法 | |
JP5238822B2 (ja) | ドセタキセル(Docetaxel)の合成プロセス、その中間体及びその合成法 | |
JP4770245B2 (ja) | ジヒドロキシ化合物の合成方法及び多分岐状化合物の合成方法 | |
KR20200138244A (ko) | 트리틸기 함유 단분산 폴리에틸렌 글리콜의 정제 방법 | |
KR100754888B1 (ko) | 글리세롤 유도체의 위치 선택적인 제조방법 및 그 중간체 | |
JP2008056894A (ja) | 高分岐ポリマー及びその製造方法、並びに、高分岐ポリマー合成用モノマー及びその前駆体 | |
CN115353476A (zh) | 一种马来酰亚胺-酰胺-低聚乙二醇-丙酸的合成方法 | |
KR20000055108A (ko) | (r)-4-시아노-3-히드록시부티르산 에스테르의 제조방법 | |
CN109574866B (zh) | 一种2,6-二甲基苯胺类长链化合物的制备方法 | |
JP2008515883A (ja) | アルキルホスフィン酸の新しい製造方法 | |
CN108640861B (zh) | 炔酰胺介导的“一锅法”制备大环内酯 | |
JP4696275B2 (ja) | インドール化合物の製法及び触媒 | |
KR101087498B1 (ko) | 바이나프톨 알데히드 유도체 및 그의 제조방법 | |
KR101068230B1 (ko) | 도세탁셀의 제조방법, 그 중간체 및 이의 제조방법 | |
KR20080070500A (ko) | 파클리탁셀과 폴리엔파클리탁셀의 반합성 방법 | |
CN115353468B (zh) | 一种对甲苯磺酰氧基取代低聚乙二醇丙酸叔丁酯的制备方法 | |
WO2003070684A1 (fr) | Procede de production d'un ester d'acide oligolactique a chaine | |
JP6202431B2 (ja) | かご型シルセスキオキサン誘導体 | |
JP5321936B2 (ja) | エステル型デンドリマー、その製造方法、及びエステル型デンドリマー合成用モノマー | |
KR20010092864A (ko) | 광학활성을 갖는 시아노부탄트리올 유도체 및 그의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080407 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080407 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110525 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110531 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110606 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |