JP4769654B2 - ブルーレイディスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スピンコート法を用い液状樹脂によって信号面が被覆されるブルーレイディスクの製造方法に関するものである。
ブルーレイディスク(Blu−ray Disk:登録商標)は、約1.1mmのディスク基板の信号面に対して、約0.1mmの光透過層を積層して製造される。そして前記信号面に光透過層を積層した側の面が、再生時の読取面および載置面となる。前記光透過層の積層は、スピンコート法を用いて液状樹脂である紫外線硬化樹脂を被覆する方法や、板厚約0.1mmのシートを貼着する方法などによって行われる。前者のスピンコート法は、前記ディスク基板を回転させるとともに、粘度を有する紫外線硬化樹脂を、ディスク基板の信号面か或いはその内側の内周面に滴下し、該滴下した紫外線硬化樹脂を遠心力により外周方向へ流動させ延展させる。そして前記紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、信号面側の面に保護層を形成するというものである。
図5に示されるのは、従来のディスク基板の成形用金型11であって、該成形用金型11で成形されるのは、図6に示されるようなブルーレイディスク用のディスク基板dである。前記成形用金型11では、外周スタンパホルダ12の内周面12aは、ほぼ直線状に形成されている。従って前記内周面12aとスタンパ13の表面13aとの断面角度も直角か或いはそれより僅かに大きい角度(両方を合せて略直角と称す)となっている。よって成形用金型11によって成形されたディスク基板dにおける信号面15側の面と外周面16との境界である外周端部17についても前記断面角度と同様に略直角に形成される。そして成形の際には、外周スタンパホルダ12とスタンパ13の表面13aとの間の僅かな間隙部14に溶融樹脂が入込み、それが離型の際に信号面15と直角方向に立上がりバリ17aとなる場合がある。しかし前記のような外周端部17が略直角となっているディスク基板d、特には外周端部17にバリ17aが形成されたディスク基板dに対して、スピンコート法を用いて液状の紫外線硬化樹脂の保護層18を被覆しようとすると、紫外線硬化樹脂により「スキージャンプ」と呼ばれる高さ10〜20μmの盛上り部19が外周端部17付近に形成されるという問題があった。
特にブルーレイディスクd1の場合、前記のように保護層18の側が読取面となるので、保護層18の外周端部17付近に前記のような高さ10〜20μmの盛上り部19が形成されると、読取りに支障をきたすという問題があった。従って前記のような保護層18に盛上り部19が形成されたブルーレイディスクd1は、不良品扱いとなる。そこでその問題を解決するために特許文献1においては、専用の工具によって盛上り部を除去する技術が開示されている。しかし特許文献1のように、保護層を工具により削ることは、余分な工程が増える上に、除去された紫外線硬化樹脂等が静電気を帯びた粉体となって舞い立ち、ディスクの他の部分に付着してしまうという問題があった。
特開平11−86355号公報(請求項1、0024〜0032、図1、図3、図5)
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであって、ブルーレイ用のディスク基板に対してスピンコート法を用い液状樹脂をコーティングし信号面を被覆する際に、外周端に盛上り部が形成されないようにしたブルーレイディスクの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載のブルーレイディスクの製造方法は、鏡面板に配置されブルーレイディスク用のディスク基板に信号面を形成する平坦なスタンパと、該スタンパの内周縁部を保持する内周スタンパホルダと、該スタンパの外周縁部を保持する外周スタンパホルダとを備え、前記平坦なスタンパに沿って延伸形成されたスタンパ押え面、断面角度は30〜50°の突端部、成形されたブルーレイディスク用のディスク基板において信号面側の面の外周に外周面に向けて板厚が薄くなる傾斜面と曲面から形成される漸減面を形成する面を備え、傾斜面における基部Eから突端部までのスタンパの表面と平行方向の距離である突出量Fが0.1〜1.0mmである突出部が、スタンパとは反対側の金型に設けられており型合せによりスタンパに当接または近接する外周スタンパホルダの内周部に形成されたブルーレイディスク用のディスク基板の成形用金型を用いて、前記漸減面が形成されている前記ブルーレイディスク用のディスク基板を成形した後、信号面を上側に向けて回転装置に載置し、前記ブルーレイディスク用のディスク基板の上に滴下した液状樹脂を前記ブルーレイディスク用のディスク基板を回転させて外周方向へ流動させるスピンコート法を用い液状樹脂によって信号面を被覆することを特徴とする。
本発明のスピンコート法を用い液状樹脂によって信号面が被覆されるブルーレイディスクの製造方法は、鏡面板に配置されブルーレイディスク用のディスク基板に信号面を形成する平坦なスタンパと、該スタンパの内周縁部を保持する内周スタンパホルダと、該スタンパの外周縁部を保持する外周スタンパホルダとを備え、前記平坦なスタンパに沿って延伸形成されたスタンパ押え面、断面角度は30〜50°の突端部、成形されたブルーレイディスク用のディスク基板において信号面側の面の外周に外周面に向けて板厚が薄くなる傾斜面と曲面から形成される漸減面を形成する面を備え、傾斜面における基部Eから突端部までのスタンパの表面と平行方向の距離である突出量Fが0.1〜1.0mmである突出部が、スタンパとは反対側の金型に設けられており型合せによりスタンパに当接または近接する外周スタンパホルダの内周部に形成されたブルーレイディスク用のディスク基板の成形用金型を用いて、前記漸減面が形成されている前記ブルーレイディスク用のディスク基板を成形した後、信号面を上側に向けて回転装置に載置し、前記ブルーレイディスク用のディスク基板の上に滴下した液状樹脂を前記ブルーレイディスク用のディスク基板を回転させて外周方向へ流動させるスピンコート法を用い液状樹脂によって信号面を被覆する
ので、信号面側の面の外周端付近に液状樹脂による盛上り部がほとんど形成されないという利点がある。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態のディスク基板の成形用金型の要部断面図、図2は図1の符号A部分の拡大断面図、図3は、図1、図2に示されるディスク基板の成形用金型によって成形されたディスク基板に対してスピンコート法により液状樹脂を被覆し、ブルーレイディスクを製造する際の説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態のディスク基板の成形用金型20は固定金型21と可動金型31とからなる。固定金型21は、従来構造と同様であって、断熱板22を介して図示しない射出成形機の固定盤に取付けられる固定型板23と、固定型板23の断熱板22取付け面の反対面に固定裏板25を介して固着される鏡面板26と、固定型板23、固定裏板25および鏡面板26の中心開口に嵌挿されたゲートインサート29、スプルブッシュ28およびロケートリングを含む位置決板27と、固定裏板25および鏡面板26の外周端面に嵌挿され固定型板23に固着される固定外周リング24等からなる。本実施形態ではゲートインサート29の内周孔によりメスカッタ29aが構成されるが、ゲートインサートとメスカッタは別部材としてもよい。
可動金型31は、可動型板32と、可動型板32の固定金型21側の面に可動裏板33を介して固着される鏡面板34と、鏡面板34における固定金型21の鏡面板26と対向する面に配設されるスタンパ36と、スタンパ36の外周縁部36aを挟持して鏡面板34に保持させる外周スタンパホルダ35と、可動裏板33および鏡面板34の中心開口に遊挿されスタンパ36の内周縁部36bを挟持して鏡面板34に保持させる内周スタンパホルダ38と、内周スタンパホルダ38の内孔を案内し可動型板32に固着される固定スリーブ39と、固定スリーブ39の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のエジェクタ40と、エジェクタ40の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のオスカッタ41と、オスカッタ41の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在の突出ピン42と、可動裏板33および鏡面板34の外周端面に嵌挿され可動型板32に固着される可動外周リング43とからなる。なお内周スタンパホルダ38や固定スリーブ39の端面にスタックリブ用の凹部を形成する場合もある。ディスク基板の成形用金型20における外周スタンパホルダ35を含む主要部材は、マルテンサイト系のステンレス鋼であるSUS420J2が使用されている。
図1および図2に示されるように、固定金型21に対して可動金型31が型合せされた際に形成されるキャビティ37は、スタンパ36の表面44と、鏡面板26の表面45と、外周スタンパホルダ35の内周部46と、ゲートインサート29、スプルブッシュ28、内周スタンパホルダ38、固定スリーブ29、エジェクタ40、オスカッタ41および突出ピン42のそれぞれの端面とによって画設されて形成される。そしてスプルブッシュ28に対して図示しない射出装置のノズルを当接させ、該ノズルからスプルブッシュ28の内部通路を介して溶融樹脂がキャビティ37に射出・充填され、冷却固化されることにより、ブルーレイディスク用のディスク基板D(以下単にディスク基板Dと省略)が成形される。
ディスク基板Dは、スタンパ36の表面44の信号エリア44aにより信号面61が形成される。なおブルーレイディスクに関する規格では、信号面61のトラックピッチの間隔は、0.32μmと定められている。またスタンパ36の信号エリア44aから外周側に位置する外周縁部36aの表面と、内周側に位置する内周縁部36bの表面には非信号エリア44bが形成されている。更にディスク基板Dの鏡面板26の表面45とゲートインサート29の端面により成形された部分は、信号面61の反対面であるレーベル面64となる。
図2の拡大断面図に示されるように外周スタンパホルダ35は、内周部46とスタンパ押え部47とを有する円環状部材である。外周スタンパホルダ35のスタンパ押え部47は、円環状の平面でスタンパ36の外周縁部36aの表面に当接或いは近接してスタンパ36を保持する。外周スタンパホルダ35の内周部46は、内周面48、該内周面48から更に固定金型21側に延長された嵌合面49、および後述する突出部52を構成する面からなっている。内周面48と嵌合面49は、実質的には連続する同一面であり、後述する射出圧縮成形完了時にディスク基板Dの外周面63を形成する部分が内周面48であり、固定金型21の鏡面板26の外周面50と対向する部分が嵌合面49である。そして内周部46の内周面48および嵌合面49は、スタンパ36に直交する軸方向(型開閉方向)に対して約3°固定金型21側に向けて拡径されている。また射出圧縮成形完了時に嵌合面49と鏡面板26の外周面50とは、5〜10μmの間隙Bを隔てて対向されるよう設定されている。なお本実施形態では、嵌合面49と外周面50は、いずれも段部を介して2段に形成され、拡径された側の2段目(キャビティ37から遠ざかる側)の外周面50には、嵌合面49との間隙を一定に保ち、カジリを防止するためのローラ51が設けられている。
また図2の拡大断面図に示されるように、外周スタンパホルダ35の内周部46におけるスタンパ36側には、環状に突出部52が形成されている。突出部52は、スタンパ押え部47の一部でありスタンパ36の表面に沿って延伸形成されたスタンパ押え面53、突端部54、傾斜面55、および該傾斜面55と前記内周面48との間の曲率半径の曲面56から形成されている。そして前記傾斜面55と曲面56からなる面によって、ディスク基板Dの外周面63に向けて板厚Tが薄くなる漸減面69が形成されるようになっている。そして突出部52は、内周面48から前記曲面56を介して傾斜面55に滑らかに接続され、キャビティ37内方へ向けて突出形成されている。突出部52における前記突端部54の断面角度Cは、40°の鋭角に形成される。また本実施形態では、突出部52は、傾斜面55における基部Eから突端部54までの距離(スタンパ36の表面44と平行方向の距離)である突出量Fが0.35mmに形成され、前記スタンパ押え面53における基部Gから傾斜面55における基部Eまでの前記突出量Fと直交する型開閉方向の距離Hは、0.29mmに形成されている。そして前記内周面48の長さは、0.6mmとなっている。また前記曲面56の曲率半径は、0.4mmとなっている。
なおこの突出部52の突出量Fは、それが最大値であるときはディスク基板Dの信号面61を形成させ得る規格上の最外周の限度位置であり、その場合は外側に非信号面62がない場合も想定される。また前記突出量Fは、それが最小値であっても突出部52が本発明として効果が発揮できるような範囲に設定される。従って本発明の突出部52の突出量Fは、0.1〜1.0mmであり、突端部54の断面角度Cが30〜50°とすることが望ましい。またスタンパ押え面53における基部Gから傾斜面の基部Eまでの距離Hは、0.1〜0.6mmの範囲であることが望ましく、曲面56の曲率半径は0.1〜0.8mmの範囲であることが好ましい。ただしディスク基板Dの外周面63に向けて板厚Tが薄くなる漸減面69を形成するため突出部52に設けられる面は、傾斜面55および曲面56の両方から形成される例のみならず、いずれか一方の面から形成されるようにしてもよい。
そして外周スタンパホルダ35の前記突出部52の傾斜面55、曲面56と、内周面48、嵌合面49の表面には、耐久性の向上と溶融樹脂の流動性とディスク基板Dの離型性が向上を目的として、クロームメッキが施されている。なお内周部46における内周面48と嵌合面49の境界J(鏡面板26の表面45と対向する位置)は、キャビティ37の最外周であり、その直径は、ブルーレイディスク用のディスク基板Dの外径寸法として規定されている120±0.3mmに溶融樹脂の冷却時収縮を加えた寸法に設定されている。そしてディスク基板の成形用金型20における射出圧縮成形完了時のキャビティ37の厚さは、ブルーレイディスク用のディスク基板Dとして規定されている1.1mmに誤差を加えた値に、溶融樹脂の冷却時収縮(取出後の収縮)を加えた寸法になるように設定されている。
次にブルーレイディスク用のディスク基板Dの成形について記載する。ます図示しない射出成形機の可動盤を作動させて可動盤に取付けられた可動金型31を移動させ、固定金型21に対して可動金型31を型合せをし、キャビティ37を形成する。次に図示しない射出装置のノズルから360℃ないし395℃の溶融されたポリカーボネート樹脂をスプルブッシュ28を介してキャビティ37内へ射出する。本実施形態では、従来のディスク基板dでは外周端部17に形成されていたバリ17aが形成されなくなるか、或いは問題とならない程度の大きさとすることができる。その理由は可視状態にないキャビティ37内の溶融樹脂の流れMに関するものではあるが、次のようなものであると推測される。即ち射出された溶融樹脂の流れMは、図2において記載されるように、キャビティ37の中心部を先端部が流れ、スタンパ36の表面44に沿った部分は流動抵抗の関係から遅れて流れる。従って先に外周スタンパホルダ35の内周面48に先に到達した溶融樹脂の流れMは、図2のように両側に分かれ、その一方が突出部52をスタンパ36の表面に向けて押圧するとともに、傾斜面55に沿って逆方向に流れる。そのことにより突出部52のスタンパ押え面53とスタンパ36の表面44との間隙が狭くなるとともに、表面44に沿って流れる溶融樹脂が前記傾斜面55に沿って流れる溶融樹脂と合流して勢いを失い間隙に入り込まなくなるのである。
そして前記射出と前後して可動金型31を固定金型21側に型締移動させ、射出圧縮成形を行う。そのことによりスタンパ36の信号エリア44aの信号がディスク基板Dの信号面61に良好に転写される。また鏡面板26,34等にはそれぞれ冷却媒体が流通されているから、射出と同時にキャビティ37内の溶融樹脂の冷却が進行する。そして前記溶融樹脂の冷却の進行中にゲートカットが行われる。
ゲートカットに際しては、可動金型31に配設されたオスカッタ41が、固定金型21に配設されたゲートインサート29のメスカッタ29a内に向けて前進され、オスカッタ41がメスカッタ29a内に嵌合される。その際オスカッタ41とメスカッタ29aとの間のクリアランスによってバリが形成される。しかしオスカッタ41が前進した際、可動金型31側において、オスカッタ41の外周とエジェクタスリーブ39の端面とによって形成されるディスク基板Dの載置部65にはバリが形成されない。
(ブルーレイディスクD1の再生・記録時については、図3を上下反転し、信号面61側の面59を下方とし、載置部65により位置決めされて再生・記録装置に載置される。そして下方の再生・記録装置から青紫色レーザーによって保護層60を介して信号面61の読み取り等が行われる。)
可動金型31にスタンパ36が配設されて成形されるブルーレイディスク用のディスク基板Dの場合、固定金型によって成形される側がレーベル面64となるので、レーベル面64にバリ66が形成されていても、ブルーレイディスクD1の載置部65の精度に影響がない。一方固定金型側にスタンパが配設された金型についても、オスカッタが可動金型側にしか配設できないという構造は変わらない。そこで前記固定金型側にスタンパが配設された金型で、ブルーレイディスク用のディスク基板が成形される場合は、載置部にオスカッタとメスカッタのクリアランスによってバリが形成されるという問題がある。従ってオスカッタとメスカッタによるゲートカットの方式を最適でない複雑な方法に変更したり、別途にバリを除去して載置部の仕上げを行う装置を設ける必要がある。
次にキャビティ37内の溶融樹脂のゲートカットと冷却固化が完了し、ディスク基板Dが成形完了すると、離型用エアをディスク基板Dに及ぼしながら、可動金型31を型開き方向へ移動させ、離型と型開きを行う。その際にディスク基板Dは可動金型31側に引き取られ、図示しない取り出しロボットに吸着されて次工程へ運ばれる。ディスク基板Dにおいては信号面61側の面59の外周に、外周スタンパホルダ35の突出部52における傾斜面55および曲面56によって、外周面63に向けて板厚Tが薄くなる漸減面69が形成される。なお前記漸減面69の裏面側のレーベル面64は平坦であるから、ディスク基板Dは外周面63に向けて漸減面69の側のみによって板厚Tが薄くなることは言うまでもない。本実施形態では前記漸減面69は、テーパー面である傾斜面69aと曲面69bからなり、傾斜面69aについては、信号面61の面59に対して40°傾斜して接続されている。また漸減面69の幅Wは、放射方向において外周面63から内側に0.35mmの部分までに形成されている。なお漸減面69における前記傾斜面は、30〜50°の傾斜とすることが望ましく、漸減面69の放射方向の幅Wは、0.1〜1.0mmの部分に形成されることが望ましい。また漸減面69におけるいずれの部分を傾斜面または曲面としてもよく、傾斜面、曲面のいずれか一方のみから形成してもよい。なお図3に示されるディスク基板Dにおいて内周面に形成されている環状突起は、スタックリブ67であり、凹部68は、内周スタンパホルダ38の突出した爪38aによって形成された環状凹部である。このようにして成形されたディスク基板Dは、その後、ディスク基板Dの反りの矯正または安定化を行うアニーリングや、信号面61に真空蒸着等で反射膜が形成といった、所定の処理が施される。
次に信号面61への反射膜が形成等の所定の処理が施されたディスク基板Dの信号面61に、スピンコート法を用い、液状の透過性樹脂による保護層60の被覆を行う。まず図3に示されるように、回転装置57に、信号面61側の面59を上面にしてディスク基板Dを載置・固定した後、50〜200r.p.m.程度の低速回転を開始する。そして反射膜が形成された信号面61の内側の非信号面62の上方に接近させたノズル58から液状の紫外線硬化樹脂Uを滴下する。紫外線硬化樹脂Uに関しては、粘度が50〜10,000mPa・s程度のものが適宜選択される。そして紫外線硬化樹脂Uがディスク基板D上に滴下されると回転装置の回転数を800〜4000r.p.m.程度まで上昇させ、遠心力により紫外線硬化樹脂Uを外周方向に流動させる。この際にディスク基板Dの信号面61の外周に、外周面63に向けて板厚Tが薄くなる漸減面69を有するとともに、前記漸減面69と非信号面62との境界にバリがほとんど形成されていないので、信号面61側の面59の外周端付近に紫外線硬化樹脂が盛上る盛上り部の高さを3μm以下に抑えて、ほぼ無くすことができる。本実施形態では、内周側の紫外線硬化樹脂Uによる保護層60の被覆は、スタックリブ67の外側までの部分に行なわれる。
なお本発明は、DVDディスクの製造時に2枚のディスク基板を貼り合わせる際に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により延展する技術とはまったく異なる技術である。何故なら、DVDの場合は、紫外線硬化樹脂層の上方にも貼り合せするディスク基板があるため、スピンコート法の際に紫外線硬化樹脂が外周端付近で盛上がるという問題はほとんど生じなかった。一方本発明では、ディスク基板Dの信号面61側の面59に液状樹脂によって保護層60のみを被覆した上でそのまま硬化させるので、該保護層60の平滑化がより重要となるのである。
そして前記回転数で、ディスク基板Dの回転を5〜20秒程度継続する。その後ディスク基板Dの回転数を低下させるとともに、ディスク基板Dの信号面61の上方から図示しない紫外線照射装置により内側から外側に向けて紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を厚さ0.1mmに近似させた厚みの保護層60として被覆されるよう硬化させ、ブルーレイディスクD1が製造される。なおスピンコート法に使用する液状樹脂は、光透過性に優れたものであれば、他の光硬化樹脂や熱硬化樹脂であってもよい。またディスク基板Dの上面に液状樹脂を滴下させる位置や内周側のコーティングがなされる位置、滴下と回転と紫外線硬化のタイミング等は適宜変更が可能である。そして保護層60の形成されたブルーレイディスクD1は、その後レーベル面の印刷が行われることが一般的であり、種類によってはカートリッジケースに収納されるタイプのものもある。
次に図4に示される別の実施形態のディスク基板の成形用金型70によりブルーレイ用のディスク基板を成形する場合について説明する。前記成形用金型70は、型合せによりスタンパ73と外周スタンパホルダ77とが当接または近接する平当タイプと称されるタイプのものである。そして前記成形用金型70では、固定金型71の鏡面板72に、スタンパ73が保持されている。スタンパ73は、鏡面板72に形成されたエア通路74を介して真空吸引され、鏡面板72に保持されている。一方、可動金型75の鏡面板76にはスタンパが取付けられておらず、その外周面76a,76bには、リング状の外周スタンパホルダ77が嵌合されている。外周スタンパホルダ77は、前記鏡面板76またはその外周側部材にバネ78により取付けられている。また鏡面板76の外周面76bにはローラ79が配設され、前記外周スタンパホルダ77との間隙を一定に保って外周スタンパホルダ77が鏡面板76に対してカジリを生じさせずに移動される役割を果たしている。そして前記固定金型71に対して可動金型75が型合せされた際に、前記スタンパ73の表面80に対して外周スタンパホルダ77のスタンパ押え部81が当接或いは近接して、両者80,81の間に溶融樹脂が入り込まないキャビティ82が形成されるようになっている。
そして前記外周スタンパホルダ77の内周部83であってスタンパ73側には、環状に突出部84が形成されている。突出部84は型合せされた際に、スタンパ押え部81の一部でありスタンパ73に沿って延伸されるスタンパ押え面85、突端部86、傾斜面87、該傾斜面と内周面88との間の曲面89から形成されている。これら外周スタンパホルダ77の突出部84の形状、その許容される寸法等については、先の図1等に示される実施形態と略同一である。またディスク基板の成形用金型70によってディスク基板を射出圧縮成形する方法やディスク基板からブルーレイディスクを製造する方法等についても略同一である。ただし別の実施形態では、ディスク基板の載置部が固定金型71側によって形成されるので、ゲートカットの際にオスカッタとメスカッタとの間に形成されるバリの対策が必要となる。
なお別の実施形態であるディスク基板の成形金型70の変形例として、可動金型側にスタンパを取付け、固定金型側に外周スタンパホルダを取付けるようにすることも可能であり、その場合は、前記バリが載置部に形成されるという問題を回避することができる。また先の図1等に示されるタイプの外周スタンパホルダであっても、固定金型側にスタンパと外周スタンパホルダを取付けることは可能である。またいずれのタイプの金型であっても、両面にスタンパを取付けるようにしてもよい。
なお本発明は、当業者の知識に基づいて様々な変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものを含む。また前記変更等を加えた実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、いずれも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。本実施形態はブルーレイディスク用のディスク基板として説明を行ったが、信号面(再生専用の信号面、追記型の記録面を問わない)側の面に液状樹脂をコーティングして保護層を形成するすべてのディスクに使用することができる。例えば、信号面に保護層を硬化完了させた後、更に別の信号面を2P法や別の貼り合わせ方法によって更に積層するディスク(片面2層タイプのブルーレイディスクを含む)であってもい。またディスク基板の両面を信号面とし、両面に液状樹脂により保護層を形成するものであってもよい。
この発明のディスク基板成形用金型の一実施例を示す要部断面図である。 図1の符号A部分の拡大断面図である。 図1、図2に示されるディスク基板の成形用金型によって成形されたディスク基板に対してスピンコート法により液状樹脂を被覆し、ブルーレイディスクを製造する際の説明図である。 別の実施形態のディスク基板の成形用金型の要部断面図である。 従来のディスク基板の成形用金型の拡大断面図である。 図5に示すディスク基板の成形用金型によって成形されたディスク基板に対してスピンコート法により液状樹脂を被覆する際の説明図である。
20 ディスク基板の成形用金型
21 固定金型
26,34 鏡面板
28 スプルブッシュ
29 ゲートインサート
31 可動金型
35 外周スタンパホルダ
36 スタンパ
37 キャビティ
41 オスカッタ
46 内周部
47 スタンパ押え部
48 内周面
49 嵌合面
52 突出部
53 スタンパ押え面
54 突端部
55 傾斜面
56 曲面
60 保護層
61 信号面
62 非信号面
63 外周面
64 レーベル面
65 載置部
69 漸減面
D ブルーレイディスク用のディスク基板
D1 ブルーレイディスク
T 板厚

Claims (1)

  1. 鏡面板に配置されブルーレイディスク用のディスク基板に信号面を形成する平坦なスタンパと、
    該スタンパの内周縁部を保持する内周スタンパホルダと、
    該スタンパの外周縁部を保持する外周スタンパホルダとを備え、
    前記平坦なスタンパに沿って延伸形成されたスタンパ押え面、断面角度は30〜50°の突端部、成形されたブルーレイディスク用のディスク基板において信号面側の面の外周に外周面に向けて板厚が薄くなる傾斜面と曲面から形成される漸減面を形成する面を備え、傾斜面における基部Eから突端部までのスタンパの表面と平行方向の距離である突出量Fが0.1〜1.0mmである突出部が、スタンパとは反対側の金型に設けられており型合せによりスタンパに当接または近接する外周スタンパホルダの内周部に形成されたブルーレイディスク用のディスク基板の成形用金型を用いて、
    前記漸減面が形成されている前記ブルーレイディスク用のディスク基板を成形した後、信号面を上側に向けて回転装置に載置し、前記ブルーレイディスク用のディスク基板の上に滴下した液状樹脂を前記ブルーレイディスク用のディスク基板を回転させて外周方向へ流動させるスピンコート法を用い液状樹脂によって信号面を被覆することを特徴とするブルーレイディスクの製造方法。
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