JP4769630B2 - バルブユニットとそのバルブユニットを使用した油圧回路 - Google Patents

バルブユニットとそのバルブユニットを使用した油圧回路 Download PDF

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Description

本発明は、バルブユニットに関する。特に、バルブハウジング内で移動するバルブ体の位置を切換えることよって、油が流れる方向を変更したり、油が流れることを禁止したり、油が流れることを許容したりするバルブユニットに関する。また、そのバルブユニットを利用して、ピストンロッドを進退させたり、ピストンロッドの進退を拘束したり、ピストンロッドの進退を自由とする油圧回路にも関する。
シリンダー内にスライド可能に収容されているピストンで区画されている一方のシリンダー室にポンプから吐出された圧力油を送り込み、他方のシリンダー室から油を排出することによって、そのピストンに接続されているピストンロッドを進退させる油圧回路が知られている。その油圧回路では、ポンプから吐出された圧力油を送り込むシリンダー室を切換えるのに連動して油を排出するシリンダー室を切換えることによって、ピストンロッドを前進させたり後進させたりする。また、ピストンの両側に位置しているシリンダー室に油が出入りできない状態を実現することによって、ピストンロッドの進退を拘束する。あるいは、ピストンの片側に位置しているシリンダー室から排出された油が、ピストンの反対側に位置しているシリンダー室に流入する状態を実現することによって、ピストンロッドが自由に進退する状態を実現する。
第1シリンダー室に接続されている流路を第1流路といい、第2シリンダー室に接続されている流路を第2流路といい、タンクに接続されている流路をタンク流路といい、ポンプに接続されている流路をポンプ流路ということにすると、前記の油圧回路は、下記の4つの状態の間で切換え可能なものでなければならない。
(1)ポンプ流路と第1流路を接続するとともに、第2流路とタンク流路を接続する第1状態。
(2)ポンプ流路と第2流路を接続するとともに、第1流路とタンク流路を接続する第2状態。
(3)ポンプ流路とタンク流路と第1流路と第2流路の全てを閉じる第3状態。
(4)ポンプ流路とタンク流路を閉じ、第1流路と第2流路を接続する第4状態。
上記の4つの状態を切換えるために、従来のバルブユニットでは、2つのバルブ機構を用意し、2つのバルブ機構の組み合わせによって、4つの状態を切換えていた。
図7に、従来の油圧回路100を示す。油圧回路100は、ポンプ12と、タンク38と、第1バルブ機構24と、第2バルブ機構26と、パイロットバルブ14と、アクチュエーター40を備えている。なお、図7では、上記の構成部材を支持するための部材は、図示を省略している。
ポンプ12とタンク38の間は、流路39によって接続されており、ポンプ12はタンク38に貯蔵されている油を吸引して加圧し、加圧された油をポンプ流路160に送り出す。
タンク38には、タンク流路37が接続されており、タンク流路37を流れる油がタンク38に貯蔵される。
アクチュエーター40は、シリンダー28と、ピストン34と、ピストンから片方に伸びているピストンロッド36を有している。シリンダー28の内部は、ピストン34によって第1シリンダー室30aと第2シリンダー室30bに分けられている。第1シリンダー室30aには、第1流路52が接続されており、第2シリンダー室30bには、第2流路66が接続されている。
第2バルブ機構26は、バルブ部86とバルブ部88とバルブ部90を有している。第2バルブ機構26の端部には、電磁機構84が接続されている。電磁機構84に流す電流を変化させることにより、第2バルブ機構26が有する3つのバルブ部86,88,90のいずれかを有効とすることができる。バルブ部90を有効とすると、ポンプ流路160と第1流路52を接続するとともに、第2流路66とタンク流路37を接続する第1状態が実現できる。バルブ部86を有効とすると、ポンプ流路160と第2流路66を接続するとともに、第1流路52とタンク流路37を接続する第2状態が実現できる。バルブ部88を有効とすると、ポンプ流路160を閉じ、第1流路52を閉じ、第2流路66を閉じ、タンク流路37を閉じる。
パイロットバルブ14は、バルブ部16とバルブ部18を有している。パイロットバルブ14の端部には、電磁機構15が接続されており、他方の端部には、ばね20が接続されている。電磁機構15に所定値の電流を流すと、バルブ部16が有効となり、電磁機構15に電流を流さないと、バルブ部18が有効となる。バルブ部16が有効とされると、ポンプ12から送り出された加圧油が第1バルブ機構24に導かれる。バルブ部18が有効とされると、第1バルブ機構24から加圧油が排出される。
第1バルブ機構24は、バルブ部80とバルブ部82を有している。第1バルブ機構24の一方の端部には、ポンプ12から送り出された圧力油によって、バルブ部80を有効とする油圧装置78が接続されている。第1バルブ機構24の他方の端部には、ばね27が接続されている。油圧装置78に圧力油が導かれると、第1バルブ機構24のバルブ部80が有効とされ、油圧装置78から圧力油が排出されると、第1バルブ機構24のバルブ82が有効とされる。バルブ80が有効とされると、ポンプ流路160と第1流路52を接続するとともに第2流路66とタンク流路37を接続する第1状態と、ポンプ流路160と第2流路66を接続するとともに第1流路52とタンク流路37を接続する第2状態と、ポンプ流路160とタンク流路37と第1流路52と第2流路66の全部を閉じる第3状態のいずれかを維持することができる。バルブ82が有効とされると、ポンプ流路160とタンク流路37を閉じ、第1流路52と第2流路66を連通させる。
油圧回路100は、第1バルブ機構24と、第2バルブ機構26の組み合わせによって下記の4つ状態を切換える。
(1)ピストンロッド36を前進(図中の矢印A方向)させる状態。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンし、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とすると、第1バルブ機構24の油圧装置78がオンし、第1バルブ機構24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ機構26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ機構26のバルブ部90を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ機構26のバルブ部90を有効とする場合は、どちらかが先に切換えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路160が、流路92を介して、第1流路52と接続する。第2流路66が、流路94を介して、タンク流路37と接続する。ポンプ12から吐出した圧力油が、第1シリンダー室30aに供給され、第2シリンダー室30bから排出された油が、タンク38に排出される流路が完成する。ピストンロッド36を前進させることができる。
(2)ピストンロッド36を後退(図中の矢印B方向)させる状態。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンし、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。すると、第1バルブ機構24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ機構26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ機構26のバルブ部86を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ機構26のバルブ部86を有効とする場合は、どちらかが先に切換えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路160が、流路94を介して、第2流路66と接続する。第1流路52が、流路92を介して、タンク流路37と接続する。ポンプ12から吐出した圧力油が、第2シリンダー室30bに供給され、第1シリンダー室30aから排出された油が、タンク38に排出される流路が完成する。ピストンロッド36を後退させることができる。
(3)ピストンロッド36の進退を(図中の矢印A,Bのどちらの方向にも動かない)拘束する状態。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンし、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。すると、第1バルブ機構24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ機構26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ機構26のバルブ部88を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ機構26のバルブ部88を有効とする場合は、どちらかが先に切換えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路160が閉じられ、タンク流路37も閉じられる。さらに、第1流路52が閉じられ、第2流路66も閉じられる。第1シリンダー室30aの油は移動できず、第2シリンダー室30bの油も移動できない状態が実現される。ピストンロッド36のスライドを拘束する状態が得られる。ピストンロッド36を固定させることができる。
(4)ピストンロッド36の進退を自由(図中の矢印A,Bのどちらの方向にも自由に動くことができる)にする状態。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオフし、パイロットバルブ14のバルブ部18を有効とする。すると、第1バルブ機構24の油圧装置78がオフし、バルブ部82が有効とされる。このとき、油圧装置78に圧力を加えていた油は、タンク流路37を介して、タンク38に排出される。第2バルブ機構26は、バルブ部86が選択されていてもよいし、バルブ部88が選択されていてもよいし、バルブ部90が選択されていてもよい。第1流路52と第2流路66が連通することにより、第1シリンダー室30a内の油と第2シリンダー室30b内の油が、自由に移動できる流路が完成する。ピストンロッド36を自由にさせることができる。
従来の油圧回路100では、2つのバルブ機構24,26を別々に用意しなくてはならない。また、第1バルブ機構24と第2バルブ機構26を接続するための流路92,94をも必要とする。こうしたことから、2つのバルブ機構24,26を組み込んだバルブユニットが大型で重くなる。
この種のバルブユニットは航空機に搭載されることがある。航空機に搭載する場合、高い安全性を確保するために、油圧回路を2重、3重に用意する。航空機1台あたりのバルブユニットの使用個数は多く、個々のバルブユニットを小型で軽量化したいという強い要望が存在する。
本発明では、小型で軽量なバルブユニットを実現する。
本発明では、これまで別々に用意されていた2つのバルブ機構を、1つにまとめてユニット化する。従来は、2つのバルブ機構を組み合わせることによって実現していた流路接続状態の切換えを、ユニット化された1つのバルブ機構で実現する。コンパクトで軽量なバルブユニットが実現される。
本発明のバルブユニットは、バルブハウジングと、第1バルブ体と、第2バルブ体を有している。
バルブハウジングは、第1バルブ体をスライド可能に収容する第1スペースを内部に有している。バルブハウジングの表面には、ポンプに接続するポンプポートと、タンクに接続するタンクポートと、第1流路に接続する第1ポートと、第2流路に接続する第2ポートが形成されている。バルブハウジングの壁には、第1スペースと上記のポートの各々をつなぐ流路群が形成されている。
第1バルブ体は、第1スペース内にスライド可能に形成されている。第1バルブ体は、第2バルブ体をスライド可能に収容する第2スペースを内部に有する筒状である。第1バルブ体の表面には、バルブハウジングの第1スペースに臨む開口群、すなわち;
・ポンプポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、
・タンクポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、
・第1ポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、
・第2ポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口を開閉する複数の溝が形成されている。第1バルブ体の壁には、第2スペースと上記の溝の各々をつなぐ流路群が形成されている。
第2バルブ体は、第2スペース内にスライド可能に収容されている。第2バルブ体には、第1バルブ体の第2スペースに臨む開口群、すなわち、第1バルブ体の壁に形成されている流路群の第2スペース側の開口を開閉する複数の流路が形成されている。
本発明のバルブユニットでは、バルブハウジングに形成されている第1スペース内に第1バルブ体をスライド可能に収容し、第1バルブ体の内部に形成されている第2スペース内に第2バルブ体をスライド可能に収容する。2重に配置されている2つのバルブ体を利用するために、小型で軽量なバルブユニットを実現することができる。
本発明のバルブユニットは、バルブハウジングに対する第1バルブ体のスライド位置と、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置の組み合わせによって;
・ポンプポートと第1ポートを接続するとともに、第2ポートとタンクポートを接続する第1状態と、
・ポンプポートと第2ポートを接続するとともに、第1ポートとタンクポートを接続する第2状態と、
・ポンプポートとタンクポートと第1ポートと第2ポートの全部を閉じる第3状態と、
・ポンプポートとタンクポートを閉じるとともに、第1ポートと第2ポートを接続する第4状態を実現することができ、任意の状態を選択して切換えることができる。
上記のバルブユニットによると、コンパクトで軽量なバルブユニットが実現されることに加え、第2バルブ体が第1バルブ体の内部に形成されている第2スペース内にスライド可能に収容されることによって、第1バルブ体と第2バルブ体を接続するための別の流路を省略することができる。
本発明のバルブユニットでは、バルブハウジングの内壁と第1バルブ体の外壁の間に、第1バルブ体をスライドさせる加圧油を受け入れるための油室が形成されていることが好ましい。
また、ポンプと前記油室を連通させる第5状態と、タンクと前記油室を連通させる第6状態の間で切換え可能な電磁駆動式パイロットバルブを備えていることが好ましい。
上記のバルブユニットによると、第1バルブ体を、ポンプから吐出される加圧油を利用して、バルブハウジングに対してスライドさせることができる。第1バルブ体が、バルブハウジングの内部に形成されている第1スペース内に、スライド可能に収容されていることを積極的に利用する。すなわち、バルブハウジングの内壁と第1バルブ体の外壁の間に、加圧油を受け入れるための油室を形成するだけという簡単な方法で、第1バルブ体をバルブハウジングに対してスライドさせることができる。第1バルブ体をバルブハウジングに対してスライドさせるための装置を大幅に簡略化させることができる。
油室に加圧油を供給する装置は、構造が簡単な電磁駆動式パイロットバルブで実現することができる。
本発明のバルブユニットでは、第2バルブ体をスライドさせる電磁機構を備えていることが好ましい。
上記のバルブユニットによると、電磁機構に流す電流を適値に調節することによって、第2バルブ体を、第1バルブ体に対して所望する複数の位置にスライドさせることができる。
本発明のバルブユニットでは、第2バルブ体は、下記の構成、すなわち;
・スライドすることによりタンクポートと第1ポートの双方に接続する状態と、タンクポートに接続して第1ポートに接続しない状態の間で切換わる第1外部流路と、
・スライドすることにより第1ポートに接続する状態と接続しない状態の間で切換わる第2外部流路と、
・スライドすることによりポンプポートと第2ポートの双方に接続する状態と、ポンプポートに接続して第2ポートに接続しない状態の間で切換わる第3外部流路と、
・スライドすることによりタンクポートと第2ポートの双方に接続する状態と、タンクポートに接続して第2ポートに接続しない状態の間で切換わる第4外部流路と、
・第2外部流路と第3外部流路を第2バルブ体の内部で連通する内部流路を備えていることが好ましい。
本発明のバルブユニットでは、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置によって;
・第2外部流路が第1ポートと接続し、第3外部流路がポンプポートと接続し、第4外部流路が第2ポートとタンクポートに接続することにより第1状態を実現する第1位置と、
・第1外部流路がダンクポートと第1ポートに接続し、第3外部流路がポンプポートと第2ポートに接続することにより第2状態を実現する第2位置と、
・第1外部流路から第4外部流路を、ポンプポート、タンクポート、第1ポートおよび第2ポートのうちの2つ以上に接続しないことにより第3状態を実現する第3位置の間で切換え可能であり、任意の位置を選択して第2バルブ体をスライドさせることができる。
上記のバルブユニットでは、第2バルブ体が、第1バルブ体に形成されている第2スペース内に、スライド可能に収容されていることを積極的に利用する。すなわち、所望するポート間を接続可能にするために、第2バルブ体の表面に流路を形成する。第2バルブ体の表面の流路は、第2バルブ体の表面に形成された溝と第1バルブ体の内壁によって完成する。さらに、上記のバルブユニットでは、第2外部流路と第3外部流路を、第2バルブ体の内部で連通させる内部流路が形成されていることによって、離れた位置に形成されているポート同士を接続することもできる。
本発明では、バルブユニットを利用したコンパクトな油圧回路をも提供する。その油圧回路は、ピストンから伸びてシリンダー外に延出しているピストンロッドを進退させる油圧回路である。ピストンロッドは、ピストンから片側に伸びていてもよいし、ピストンから両側に伸びていてもよい。その油圧回路は、ピストンによって区画されている第1シリンダー室に接続されている第1流路と、ピストンを介して第1シリンダー室に対向する位置に形成されている第2シリンダー室に接続されている第2流路と、タンクに接続されているタンク流路と、タンクの油を吸引して吐出するポンプに接続されているポンプ流路と、上記のバルブユニットを備えている。
本発明の油圧回路では、バルブハウジングに対する第1バルブ体のスライド位置と、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置の組み合わせによって;
・ポンプ流路と第1流路を接続するとともに第2流路とタンク流路を接続してピストンを第1シリンダー室側から第2シリンダー室側に移動させる状態と、
・ポンプ流路と第2流路を接続するとともに第1流路とタンク流路を接続してピストンを第2シリンダー室側から第1シリンダー室側に移動させる状態と、
・ポンプ流路とタンク流路と第1流路と第2流路の全部を閉じてピストンの移動を拘束する状態と、
・ポンプ流路とタンク流路を閉じるとともに第1流路と第2流路を接続してピストンの動きを自由にする状態の間で切換えることができる。
上記の油圧回路では、ピストンロッドの状態を制御するためのバルブが、ユニット化されている。ポンプの吐出口に接続されているポンプ流路と、タンクに接続されているタンク流路と、第1シリンダー室に接続されている第1流路と、第2シリンダー室に接続されている第2流路を、バルブユニットの所定のポートに接続するだけで、油圧回路が完成する。油圧回路の製造が簡単化されることにより、油圧回路の製造コストを低くすることができる。また、コンパクトなバルブユニットを使用することにより、油圧回路全体のサイズをコンパクトにすることができる。
本発明のバルブユニットによると、第1バルブ体と第2バルブ体をユニット化することができる。2つのバルブ体がユニット化されると、コンパクトで軽量なバルブユニットが実現できる。ひいては、そのバルブユニットを使用する油圧回路もコンパクトにすることができる。
第1バルブ体が、バルブハウジングに形成されたスペースに収容され、第2バルブ体が第1バルブ体に形成されたスペースに収容されている。第1バルブ体の表面に溝を形成するだけで、第1バルブ体をスライドさせる油圧回路の油室を形成することができる。第2バルブ体の外周と第1バルブ体の内壁の間に溝を形成するだけで、第1バルブ体の溝と第1バルブ体の内壁のスペースとつなぐ流路の内壁側の開口を開閉する複数の流路を形成することができる。
実施例の主要な特長を以下に示す。
(第1特長) 第1バルブ体が、バルブハウジングに形成されたスペース内にスライド可能に収容されている。
(第2特長) 第2バルブ体が、第1バルブ体に形成されたスペース内にスライド可能に収容されている。
(第3特長) ポンプから吐出される圧力油が、パイロットバルブに供給される。第1バルブ体のスライド位置の切換えは、パイロットバルブから供給される圧力油で行う。
(第4特長) 第1バルブ体の表面に、複数の溝が形成されており、第1バルブ体の壁に、それらの溝と第1バルブ体の内部に形成されているスペースをつなぐ流路が形成されている。
(第5特長) 第2バルブ体の外周に、第1バルブ体の溝と第1バルブ体に形成されているスペースをつなぐ流路のスペース側の開口と接続する4つの流路が形成されており、そのうち2個の流路が、第2バルブ体の内部に形成されている流路によって連通している。
(第6特長) バルブハウジングにタンクポートが2個形成されており、それぞれのタンクポートから油を排出することができる。
(第7特長) バルブハウジングに対する第1バルブ体のスライド位置と、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置によって、ピストンロッドを進退させたり、ピストンロッドの進退を拘束したり、ピストンロッドの進退を自由にしたりできる。
本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明のバルブユニット20を使用した油圧回路10を示している。油圧回路10は、タンク38と、ポンプ12と、パイロットバルブ14と、バルブユニット20と、アクチュエーター40を備えている。図1では、バルブユニット20とアクチュエーター40のみ断面図を示し、その他の構成は回路図を示している。なお、バルブユニット20の各構成には、図面の簡素化のため斜線を付していない。また、バルブユニット20のバルブハウジングについては、図示を省略している。
ポンプ12には、バルブユニット20に接続するためのポンプ流路60が接続されている。ポンプ流路60から、パイロットバルブ14に接続する流路42aが分岐している。ポンプ12は、流路39を介してタンク38から吸引した油をポンプ流路60に吐出することができる。
パイロットバルブ14は、バルブ部16とバルブ部18を有している。パイロットバルブ14の端部には、電磁機構15が接続されている。パイロットバルブ14の他方の端部には、ばね20が接続されている。電磁機構15に所定の電流を流すと、パイロットバルブ14のバルブ部16が有効とされ、電磁機構15に電流を流さないと、パイロットバルブ14のバルブ部18が有効とされる。パイロットバルブ14は、電磁駆動式である。
バルブユニット20は、図2以降に示しているように、バルブハウジング35と、バルブハウジング35内にスライド可能に収容されている第1バルブ体24と、第1バルブ体24内にスライド可能に収容されている第2バルブ体26を有している。図2以降に示しているように、バルブハウジング35には、ポンプ12からポンプ流路60に吐出された圧力油を受け入れるポンプポート60aと、タンク流路37に合流する流路46に油を排出する第1タンクポート46aと,タンク流路37に合流する流路70に油を排出する第2タンクポート70aと、第1流路52に接続している第1ポート52aと、第2流路66に接続している第2ポート66aが形成されている。さらには、パイロットバルブ14からの圧力油を受け入れるパイロットポート42aが形成されている。バルブユニット20の詳細については、図2〜図5を参照して後述する。
アクチュエーター40は、シリンダー28と、ピストン34と、ピストンロッド36と、位置制御部材32を備えている。シリンダー28とピストン34により、第1シリンダー室30aと第2シリンダー室30bが形成される。第1シリンダー室30aと第2シリンダー室30bは、それぞれバルブユニット20の異なるポートに接続している。圧力油が油室30aに導入されると、ピストンロッド36が前進(図中の矢印A方向に移動する)する。一方、圧力油が油室30bに導入されると、ピストンロッド36が後退(図中の矢印B方向に移動する)する。ピストンロッド36が進退するときには、位置制御部材32によって、シリンダー28とピストンロッド36の図面上下方向の距離は、常に一定に保たれる。
本実施例では、ピストン34の片側にだけピストンロッド36が接続している。しかしながら、ピストン34の両側にピストンロッドが接続するタイプのアクチュエーターにおいても、バルブユニット20を使用することができる。
バルブユニット20について図2を参照して説明する。
図2は、バルブユニット20の要部断面図を示している。図面の簡略化のため、バルブハウジング35は一部分のみを示している。
バルブユニット20は、バルブハウジング35と第1バルブ体24と第2バルブ体26を有している。
バルブハウジング35は、第1バルブ体24をスライド可能に収容する第1スペース35aを内部に有する筒状である。バルブハウジング35の外形は自由であり、直方体形状であってもよい。バルブハウジング35の表面には、ポンプ流路60を通じてポンプ12から吐出された油を受け入れるポンプポート60aと、流路46を通じてタンク38に油を排出する第1タンクポート46aと、流路70を通じてタンク38に油を排出する第2タンクポート70aと、第1流路52を通じて第1シリンダー室30aに接続している第1ポート52aと、第2流路66を通じて第2シリンダー室30bに接続している第2ポート66aと、流路42を通じてパイロットバルブ14からの圧力油が供給されるパイロットポート42aと、ポンプポート60aから第1スペース35aにつながる流路60bと、第1タンクポート46aから第1スペース35aにつながる流路46bと、第2タンクポート70aから第1スペース35aにつながる流路70bと、第1ポート52aから第1スペース35aにつながる流路52bと、第2ポート66aから第1スペース35aにつながる流路66bを備えている。
第1バルブ体24は、第1スペース35a内にスライド可能に収容されている。第1バルブ体24は、第2バルブ体26をスライド可能に収容する第2スペース24aを内部に有する筒状である。図2〜4は、第1バルブ体24がバルブハウジング35に対して右進している状態を示しており、図5は、第1バルブ体24がバルブハウジング35に対して左進している状態を示している。まず、第1バルブ体24が右進している状態を説明し、最後に第1バルブ体24が左進している状態を説明する。
第1バルブ体24には、図2から図4に示す右進した位置関係において、ポンプポート60aにつながる流路60bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝62が形成されており、溝62から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。溝62は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。第1タンクポート46aにつながる流路46bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝48が形成されており、溝48から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。溝48は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。
第2タンクポート70aにつながる流路70bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝71が形成されており、溝71から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。溝71は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。
第1ポート52aにつながる流路52bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝54が形成されており、溝54から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。溝54は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。
第2ポート66aにつながる流路66bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝68が形成されており、溝68から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。溝68は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。
パイロットポート42aにつながる流路42bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝44が形成されている。溝44は、第1バルブ体24の外周を周方向に一巡している。
第1バルブ体24の紙面右側端部には、ばね27が配置されている。第1バルブ体24には、ばね27によって、紙面左方向に圧力が加えられている。
第1バルブ体24には、図5に示す左進した位置関係において、ポンプポート60aにつながる流路60bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝62が形成されており、溝62から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。
第1タンクポート46aにつながる流路46bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝48が形成されており、溝48から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。
第2タンクポート70aにつながる流路70bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝71が形成されており、溝71から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。
第1ポート52aにつながる流路52bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝54が形成されており、溝54から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。
第2ポート66aにつながる流路66bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝68が形成されており、溝68から第2スペース24aに連通する流路が形成されている。
すなわち、図2〜5に示すように、溝62,48,71,54,68は広い幅を有している。第1バルブ体24が右進しても、第1バルブ体24が左進しても、流路60bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝62が形成されており、流路46bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝48が形成されており、流路70bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝71が形成されており、流路52bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝54が形成されており、流路66bの第1スペース35a側の開口に対応する位置に、溝68が形成されている。
第1バルブ体24は、溝44に圧力油が供給されると右進(図2〜4参照)する。第1バルブ体24は、溝44から油が排出されると、左進(図5参照)する。
第2バルブ体26は、第2スペース24a内にスライド可能に形成されている。第2バルブ体26は、第1バルブ体24に形成された複数の溝48,54,62,68,71から第2スペース24aにつながる流路の第2スペース24a側の開口を開閉するための複数の流路を備えている。
第2バルブ体26には、スライドすることにより第1タンクポート46aと第1ポート52aの双方に接続する状態と、第1タンクポート46aに接続して第1ポート52aに接続しない状態と、第1タンクポート46aに接続しないで第1ポート52aに接続する状態の間で切換わる第1外部流路50が形成されている。第1外部流路50は、第2バルブ体26の外周を周方向に一巡している。
第2バルブ体26には、スライドすることにより第1ポート52aに接続する状態と、第1ポート52aに接続しない状態の間で切換わる第2外部流路56が形成されている。第2外部流路56は、第2バルブ体26の外周を周方向に一巡している。
第2バルブ体26には、スライドすることによりポンプポート60aと第2ポート66aの双方に接続する状態と、ポンプポート60aに接続して第2ポート66aに接続しない状態と、ポンプポート60aに接続しないで第2ポート66aに接続する状態の間で切換わる第3外部流路64が形成されている。第3外部流路64は、第2バルブ体26の外周を周方向に一巡している。
第2バルブ体26には、スライドすることにより第2タンクポート70aと第2ポート66aの双方に接続する状態と、タンクポート70aに接続して第2ポートに接続しない状態の間で切換わる第4外部流路72が形成されている。第4外部流路72は、第2バルブ体26の外周を周方向に一巡している。
第2外部流路56と第3外部流路64を第2バルブ体26の内部で連通させる内部流路58が形成されている。
第2バルブ体26の両端には、第2バルブ体26をスライドさせるためのロッド74,76が接続している。ロッド74,76は、図示しない電磁機構によって、第2バルブ体26を以下に示す3位置に移動させることができる。
(1)第2外部流路56が第1ポート52aと接続し、第3外部流路64がポンプポート60aと接続し、第4外部流路72が第2ポート66aと第2タンクポート70aに接続することによって第1状態を実現する第1位置。
(2)第1外部流路50が第1タンクポート46aと第1ポート52aに接続し、第3外部流路64がポンプポート60aと第2ポート66aに接続することによって第2状態を実現する第2位置。
(3)第1外部流路50から第4外部流路72の全てが、ポンプポート60a、第1タンクポート46a、第2タンクポート70a、第1ポート52aおよび第2ポート66aのうちの2つ以上に接続しないことによって第3状態を実現する第3位置。
図6を参照して、油圧回路10の動作を説明する。なお、図6は、油圧回路10の回路図を示すものであり、油圧回路10の構成を詳細に図示するものではない。図6の点線で囲まれた部分は、バルブユニット20を示している。図6では、バルブユニット20を、説明のし易さのため第1バルブ体24と第2バルブ体26を別々に示しているが、実際には、図2〜5に示すように、第2バルブ体26は、第1バルブ体24の第2スペース24a内にスライド可能に収容されている。また、バルブハウジング35は、図示を省略している。バルブユニット20は、第1バルブ体24のスライド位置と第2バルブ体26のスライド位置の組み合わせによって、以下に示す4つの状態に切換えることができる。
(1)ポンプ流路60と第1流路52を接続するとともに、第2流路66とタンク流路37を接続する第1状態。バルブユニット20が第1状態に切換わると、ピストンロッド36を前進(図中の矢印A方向)させることができる。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンして、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とすると、第1バルブ体24の油圧装置78がオンし、第1バルブ体24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ体26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ体26のバルブ部90を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ体26のバルブ部90を有効とする場合は、どちらかが先に切換えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路60が、第1バルブ体24のバルブ部80と第2バルブ体26のバルブ部90を介して、第1流路52と接続する。第2流路66が、第1バルブ体24のバルブ部80と第2バルブ体26のバルブ部90を介して、タンク流路37と接続する。ポンプ12から吐出した圧力油が、第1シリンダー室30aに供給され、第2シリンダー室30bから排出された油が、タンク38に排出される流路が完成する。ピストンロッド36を前進させることができる。
(2)ポンプ流路60と第2流路66を接続するとともに、第1流路52とタンク流路37を接続する第2状態。バルブユニット20が第2状態に切換わると、ピストンロッド36を後退(図中の矢印B方向)させることができる。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンして、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。第1バルブ体24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ体26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ体26のバルブ部86を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ体26のバルブ部86を有効とする場合は、どちらかが先に切り替えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路60が、第1バルブ体24のバルブ部80と第2バルブ体26のバルブ部86を介して、第2流路66と接続する。第1流路52が、第1バルブ体24のバルブ部80と第2バルブ体26のバルブ部86を介して、タンク流路37と接続する。ポンプ12から吐出した圧力油が、第2シリンダー室30bに供給されて、第1シリンダー室30aから排出された油が、タンク38に排出される流路が完成する。ピストンロッド36を後退させることができる。
(3)ポンプ流路60とタンク流路37と第1流路52と第2流路66を閉じる第3状態。バルブユニット20が第3状態に切換わると、ピストンロッド36の移動を拘束(図中の矢印A,Bのどちらの方向にも動かない)することができる。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオンして、パイロットバルブ14のバルブ部16を有効とする。すると、第1バルブ体24のバルブ部80が有効とされる。次に、第2バルブ体26の電磁機構84の電流を変化させて、第2バルブ体26のバルブ部88を有効とする。パイロットバルブ14をオンして第2バルブ機構26のバルブ部88を有効とする場合は、どちらかが先に切換えられてもよいし、同時でもかまわない。すると、ポンプ流路60が閉じられ、タンク流路37も閉じられる。さらに、第1流路52が閉じられ、第2流路66も閉じられる。第1シリンダー室30aの油は移動できず、第2シリンダー室30bの油も移動できない状態が実現される。ピストン34のスライドを拘束する状態が得られる。ピストンロッド36の移動を拘束することができる。
(4)ポンプ流路60とタンク流路37を閉じるとともに、第1流路52と第2流路66を接続する第4状態。バルブユニット20が第4状態に切換わると、ピストンロッド36の動きを自由(図中の矢印A,Bのどちらの方向にも自由に動くことができる)にすることができる。
パイロットバルブ14の電磁機構15をオフし、パイロットバルブ14のバルブ部18を有効とする。すると、第1バルブ体24の油圧装置78がオフし、バルブ部82が有効とされる。このとき、油圧装置78に圧力を加えていた油は、タンク流路37を介して、タンク38に排出される。第2バルブ体26は、バルブ部86が有効であってもよいし、バルブ部90が有効であってもよい。第1流路52と第2流路66が連通することにより、第1シリンダー室30a内の油と第2シリンダー室30b内の油が、自由に移動できる流路が完成する。ピストンロッド36の動きを自由にすることができる。
シリンダーユニット20の第1状態から第4状態におけるスライド位置を、図2〜5を参照して詳細に説明する。
図2は、第1状態におけるシリンダーユニット20の第1バルブ体24と第2バルブ体26のスライド位置を示している。
パイロットバルブ14(図1参照)から供給された圧力油は、パイロットポート42aを通過して、溝44に供給される(第5状態)。第1バルブ体24が、シリンダーハウジング35内を右進する。図示しない電磁機構の電流値を変化させることによって、第2バルブ体26が、図2に示す第1位置にスライドする。ポンプ12(図1参照)から供給された圧力油は、ポンプポート60a,溝62,第3外部流路64,内部流路58,第2外部流路56,溝54を通過して、第1ポート52aに至る。ポンプ12から吐出された圧力油が第1シリンダー室30a(図1参照)に導入される流路が完成する。第2シリンダー室30b(図1参照)から排出された油は、第2ポート66a,溝68,第4外部流路72,溝71を通過して第2タンクポート70aに至る。第2シリンダー室30bから排出された油がタンク38(図1参照)に排出される流路が完成する。
図3は、第2状態におけるシリンダーユニット20の第1バルブ体24と第2バルブ体26のスライド位置を示している。
パイロットバルブ14から供給された圧力油は、パイロットポート42aを通過して、溝44に供給される(第5状態)。第1バルブ体24が、シリンダーハウジング35内を右進する。図示しない電磁機構の電流値を変化させることによって、第2バルブ体26が、図3に示す第2位置(図2に示す位置よりも紙面右方向)にスライドする。ポンプ12から供給された圧力油は、ポンプポート60a,溝62,第3外部流路64,溝68を通過して、第2ポート66aに至る。ポンプ12から吐出された圧力油が第2シリンダー室30bに導入される流路が完成する。第1シリンダー室30aから排出された油は、第1ポート52a,溝54,第1外部流路50,溝48を通過して第1タンクポート46aに至る。第1シリンダー室30aから排出された油がタンク38に排出される流路が完成する。
図4は、第3状態におけるシリンダーユニット20の第1バルブ体24と第2バルブ体26のスライド位置を示している。
パイロットバルブ14から供給された圧力油は、パイロットポート42aを通過して、溝44に供給される(第5状態)。第1バルブ体24が、シリンダーハウジング35内を右進する。図示しない電磁機構の電流値を変化させることによって、第2バルブ体26が、図4に示す第3位置(図2と図3の中間の位置)にスライドする。ポンプポート60aは、溝62,第3外部流路64,内部流路58,第2外部流路56と連通するが、他のポートとは連通しない。第1タンクポート46aは、溝48a,第1外部流路50と連通するが、他のポートとは連通しない。第2タンクポート70aは、溝71,第4外部流路72と連通するが、他のポートとは連通しない。第1ポート52aは、溝54と連通するが、他のポートとは連通しない。第2ポート66aは、溝68と連通するが、他のポートとは連通しない。ポンプポート60aと第1タンクポート46aと第2タンクポート70aと第1ポート52aと第2ポート66aの全部が閉じられている状態が完成する。
図5は、第4状態におけるシリンダーユニット20の第1バルブ体24と第2バルブ体26のスライド位置を示している。
パイロットバルブ14から圧力油が供給されないため、第1バルブ体24が、シリンダーハウジング35内を左進する。溝44に供給されていた圧力油は、タンク流路37(図1参照)を介して、タンク38に排出される(第6状態)。図示しない電磁機構の電流値を変化させることによって、第2バルブ体26が、図5に示す位置(バルブハウジング35に対して図2と同じ位置)にスライドする。ポンプポート60aは、溝62と連通するが、他のポートとは連通しない。第1タンクポート46aは、溝48aと連通するが、他のポートとは連通しない。第2タンクポート70aは、溝71,第4外部流路72と連通するが、他のポートとは連通しない。第1ポート52aは、溝54,第2外部流路56,内部流路58,第3外部流路64,溝68を通じて、第2ポート66aと連通する。ポンプポート60aと第1タンクポート46aと第2タンクポート70aが閉じられており、第1シリンダー室30aと第2シリンダー室30bが連通している状態が完成する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記実施例では、第1バルブ体が第2バルブ体をスライド可能に収容している。しかしながら、第2バルブ体が第1バルブ体をスライド可能に収容してもよい。第1バルブ体の外周と第2バルブ体の第1バルブ体を収容している内壁との間に、パイロットバルブから伸びる流路が接続する溝を形成すればよい。
上記実施例では、第1バルブ体の切換えを油圧パイロットバルブで行い、第2バルブ体の切換えを電磁式電磁機構で行っている。しかしながら、第1バルブ体のバルブの切換えと第2バルブ体のバルブの切換えの両方を油圧パイロットバルブで行ってもよいし、第1バルブ体のバルブの切換えと第2バルブ体のバルブの切換えの両方を、電磁式電磁機構で行ってもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本発明のバルブユニットを利用した油圧回路の概要図を示す。 本発明のバルブユニットを利用した油圧回路が、ピストンロッドを前進させるときの、バルブユニットの状態を示す。 本発明のバルブユニットを利用した油圧回路が、ピストンロッドを後退させるときの、バルブユニットの状態を示す。 本発明のバルブユニットを利用した油圧回路が、ピストンロッドを固定するときの、バルブユニットの状態を示す。 本発明のバルブユニットを利用した油圧回路が、ピストンロッドの動きを自由にするときの、バルブユニットの状態を示す。 本発明のバルブユニットを利用した油圧回路の回路図を示す。 従来のバルブユニットを利用した油圧回路の回路図を示す。
符号の説明
10,100:油圧回路
12:ポンプ
14:パイロットバルブ
20:バルブユニット
24:第1バルブ体
26:第2バルブ体
40:アクチュエーター
38:タンク

Claims (6)

  1. バルブハウジングと、第1バルブ体と、第2バルブ体を有するバルブユニットであり、
    バルブハウジングは、
    (1)第1バルブ体をスライド可能に収容する第1スペースを内部に有し、
    (2)バルブハウジングの表面に、
    (2-1)ポンプに接続するポンプポートと、
    (2-2)タンクに接続するタンクポートと、
    (2-3)第1流路に接続する第1ポートと、
    (2-4)第2流路に接続する第2ポートが形成されており、
    (3)バルブハウジングの壁には、第1スペースと前記ポートの各々をつなぐ流路群が形成されており、
    第1バルブ体は、
    (4)第1スペース内にスライド可能に収容されており、
    (5)第2バルブ体をスライド可能に収容する第2スペースを内部に有する筒状であり、
    (6)第1バルブ体の表面に、バルブハウジングの第1スペースに臨む開口群、すなわち、ポンプポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、タンクポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、第1ポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口と、第2ポートと第1スペースをつなぐ流路の第1スペース側の開口を開閉する複数の溝が形成されており、
    (7)第1バルブ体の壁には、第2スペースと前記溝の各々をつなぐ流路群が形成されており、
    第2バルブ体は、
    (8)第2スペース内にスライド可能に収容されており、
    (9)第2バルブ体には、第1バルブ体の第2スペースに臨む開口群、すなわち、第1バルブ体の壁に形成されている流路群の第2スペース側の開口を開閉する複数の流路が形成されており、
    バルブハウジングに対する第1バルブ体のスライド位置と、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置の組み合わせによって、
    (10)ポンプポートと第1ポートを接続するとともに、第2ポートとタンクポートを接続する第1状態と、
    (11)ポンプポートと第2ポートを接続するとともに、第1ポートとタンクポートを接続する第2状態と、
    (12)ポンプポートとタンクポートと第1ポートと第2ポートの全部を閉じる第3状態と、
    (13)ポンプポートとタンクポートを閉じるとともに、第1ポートと第2ポートを接続する第4状態と、
    を実現することを特徴とするバルブユニット。
  2. バルブハウジングの内壁と第1バルブ体の外壁の間に、第1バルブ体をスライドさせる加圧油を受け入れるための油室が形成されていることを特徴とする請求項1のバルブユニット。
  3. ポンプと前記油室を連通させる第5状態と、タンクと前記油室を連通させる第6状態の間で切換え可能な電磁駆動式パイロットバルブを備えていることを特徴とする請求項2のバルブユニット。
  4. 第2バルブ体をスライドさせる電磁機構を備えていることを特徴とする請求項1のバルブユニット。
  5. 第2バルブ体は、
    (20)スライドすることによりタンクポートと第1ポートの双方に接続する状態と、タンクポートに接続して第1ポートに接続しない状態の間で切換わる第1外部流路と、
    (21)スライドすることにより第1ポートに接続する状態と接続しない状態の間で切換わる第2外部流路と、
    (22)スライドすることによりポンプポートと第2ポートの双方に接続する状態と、ポンプポートに接続して第2ポートに接続しない状態の間で切換わる第3外部流路と、
    (23)スライドすることによりタンクポートと第2ポートの双方に接続する状態と、タンクポートに接続して第2ポートに接続しない状態の間で切換わる第4外部流路と、
    (24)第2外部流路と第3外部流路を第2バルブ体の内部で連通させる内部流路を備えており、
    (25)第2外部流路が第1ポートと接続し、第3外部流路がポンプポートと接続し、第4外部流路が第2ポートとタンクポートに接続することにより第1状態を実現する第1位置と、
    (26)第1外部流路がダンクポートと第1ポートに接続し、第3外部流路がポンプポートと第2ポートに接続することにより第2状態を実現する第2位置と、
    (27)第1外部流路から第4外部流路の全てが、ポンプポート、タンクポート、第1ポートおよび第2ポートのうちの2つ以上に接続しないことにより第3状態を実現する第3位置と、
    の間で切換え可能なことを特徴とする請求項1〜4のいずれかのバルブユニット。
  6. ピストンから伸びてシリンダー外に延出しているピストンロッドを進退させる油圧回路であり、
    ピストンによって区画されている第1シリンダー室に接続されている第1流路と、
    ピストンを介して第1シリンダー室に対向する位置に形成されている第2シリンダー室に接続されている第2流路と、
    タンクに接続されているタンク流路と、
    タンクの油を吸引して吐出するポンプに接続されているポンプ流路と、
    請求項1に記載のバルブユニットを備えており、
    バルブハウジングに対する第1バルブ体のスライド位置と、第1バルブ体に対する第2バルブ体のスライド位置の組み合わせによって、
    (30)ポンプ流路と第1流路を接続するとともに第2流路とタンク流路を接続してピストンを第1シリンダー室側から第2シリンダー室側に移動させる状態と、
    (31)ポンプ流路と第2流路を接続するとともに第1流路とタンク流路を接続してピストンを第2シリンダー室側から第1シリンダー室側に移動させる状態と、
    (32)ポンプ流路とタンク流路と第1流路と第2流路の全部を閉じてピストンの移動を拘束する状態と、
    (33)ポンプ流路とタンク流路を閉じるとともに第1流路と第2流路を接続してピストンの動きを自由にする状態と、
    の間で切換え可能なことを特徴とする油圧回路。
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