JP4769255B2 - Xmpをgmpに転換させることができながら、gmpの分解に関連される遺伝子が不活性化されているエシェリキア菌株及びそれを用いる方法 - Google Patents

Xmpをgmpに転換させることができながら、gmpの分解に関連される遺伝子が不活性化されているエシェリキア菌株及びそれを用いる方法 Download PDF

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Description

本発明は5′−キサンチル酸(XMP)を5′−グアニル酸(GMP)に転換させることができながら、GMPの分解に関連される遺伝子が不活性化されているエシェリキア菌株及びそれを用いる方法に関するものである。
5′−グアニル酸(GMP)は、酵母のRNAを微生物酵素または化学分解によって生産される。つまり、糖、窒素源及び燐酸源を含有する培地で微生物の変異株を培養してヌクレオチドを直接生産させる直接発酵、またはヌクレオチド中間体の発酵合成を含む複合製造法、および化学的もしくは酵素的にヌクレオチド中間体をヌクレオチドに化学的あるいは酵素的変換である。現在、経済的に有利な製造法として発酵または化学合成及び酵素転換による複合製造法が工業的に広く使用されている。
複合製造法によるGMPの生産は、5′−キサンチル酸(XMP)の発酵合成およびXMPをGMPに酵素変換することからなる。現時点では、2種類の菌株が使用される。即ち、発酵工程ではXMP生産菌株が使用され、酵素変換ではXMPアミナーゼ活性をコードする遺伝子を連続的に高レベル発現させることのできる微生物菌株が使用される。この場合、前記酵素変換に用いられた微生物菌株の生存率は、初期培養工程に比べて後期培養工程に著しく減少し、それによってGMPの生産が減少する。さらにXMPアミナーゼをコードするguaA遺伝子は宿主細胞に対して致死的であり、その結果、XMPアミナーゼの連続的な高レベル発現が、後期培養工程において微生物菌株の増殖が、酵素変換に用いられることを阻害するものと知られている。加えて、酵素変換に用いられる微生物菌株中にGMP分解の原因となる内在的遺伝子が発現され、それによってGMPの分解が促進されるものと知られている。
本発明者らはこのような問題点を解決するために、XMPアミナーゼをコードする遺伝子が導かれていて生育状態に応じてXMPアミナーゼを発現し、内在的glnL遺伝子が不活性化されたエシェリキア種(Escherichia sp.)GPD1114(受託番号KCCM-10543)を開発した。さらに、前記GPD1114菌株のGMP分解能を除去するために5′−ヌクレオチダーゼをコードするushA遺伝子が不活性化された大腸菌GPU1114(受託番号KCCM-10536)を開発した。
しかし、大腸菌GPU1114菌株は、5′ヌクレオチダーゼをコードするushA遺伝子を除いたGMPの分解に関連する内在的遺伝子を相変わらず持ってい、GMPをグアノシンあるいはびグアニンに分解することができる。従って、GMPの分解に関連するすべての遺伝子を同時に不活性化した微生物菌株が、当業界に要求されている。
本発明の目的は5′−キサンチル酸(XMP)を5′−グアニル酸(GMP)に転換できながら、GMPの分解と関連された内在的遺伝子が不活性化された微生物菌株を提供することである。
なお、本発明は前記微生物菌株を用いて、培地中にGMP合成酵素を高濃度に蓄積する方法を提供する。
また、本発明は前記微生物菌株を用いて、GMP、グアノシン5’−二リン酸(GDP)あるいはグアノシン5’−三リン酸(GTP)を生産する方法を提供する。
本発明はエシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(ブダペスト条約に基づく国際寄託 である受託番号KCCM-10536)の変異株であって、deoD遺伝子が不活性化されたエシェリキア属菌株を提供する。
本発明に使用される母菌株の大腸菌GPU1114(受託番号KCCM-10536)は、glnL遺伝子が不活性化されていて、5′−キサンチル酸(XMP)アミナーゼをコードするguaA遺伝子に形質転換されていて、5′−ヌクレオチダーゼをコードする内在的ushA遺伝子が不活性化されている大腸菌の変異株である。エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(受託番号KCCM-10536)は、guaA遺伝子を発現させてXMPを5′−グアニル酸(GMP)に高効率で転換させることもできながら、ushA遺伝子が発現されていなくGMPの分解活性が低いためGMP生産効率が高いということが特徴である。
本発明において、deoD遺伝子はプリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性をコードする遺伝子であれば何でも含まれる。例えば、アミノ酸配列(配列番号14)がNCBI受託番号NP_418801で特定できるものが含まれるが、それに限定されるものではない。塩基配列は配 列番号9である。従って、deoD遺伝子には野生型および天然型あるいはdeoDとしての人工変異型の遺伝子も含まれるものと解釈すべきである。
本発明のエシェリキア菌株は、大腸菌DKO-ud(ブダペスト条約に基づく国際寄託である受託番号KCCM-10633)の菌株である。
なお、本発明は、エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(受託番号KCCM-10536)の変異株であって、deoD遺伝子が不活性化されていて、aphA遺伝子がさらに不活性化されている菌株を提供する。
本発明において、aphA遺伝子は酸性ホスファターゼ(acid phosphatase)活性をコードする遺伝子であれば何でも含まれる。例えば、アミノ酸配列(配列番号13)がNCBI受託番号NP_418479で特定できるものが含まれるが、それに限定されるものではない。塩基配 列は配列番号10である。従って、aphA遺伝子には野生型および天然型あるいはaphA遺伝子としての人工変異型の遺伝子も含まれるものと解釈すべきである。
本発明のエシェリキア菌株は、大腸菌TKO-udh(ブダペスト条約に基づく国際寄託である受託番号KCCM-10631)の菌株である。
なお、本発明は、エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(受託番号KCCM-10536)の変異株であって、deoD及びaphA遺伝子が不活性化されていて、ここにappA遺伝子がさらに不活性化されている菌株を提供する。
本発明において、appA遺伝子は酸性(ポリ)ホスファターゼ(acid(poly) phosphatase)活性をコードする遺伝子であれば何でも含まれる。例えば、アミノ酸配列(配列番号1 5)NCBI受託番号NP_415500で特定できるものが含まれるが、それに限定されるものではない。塩基配列は配列番号11である。従って、appA遺伝子には野生型および天然型あるいはappA遺伝子としての人工変異型の遺伝子も含まれるものと解釈すべきである。
本発明のエシェリキア菌株は、大腸菌QKO-udhp(ブダペスト条約に基づく国際寄託である受託番号KCCM-10632)の菌株である。
なお、本発明は、エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(受託番号KCCM-10536)の変異株であって、deoD、aphA及びappA遺伝子が不活性化されていて、ここにhprt(hypoxanthine phosphoribosyltransferase)遺伝子がさらに不活性化されている菌株を提供する。
本発明において、hprt遺伝子はヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ活性をコードする遺伝子であれば何でも含まれる。例えば、アミノ酸配列(配列番号16)NCBI受託番号NP_414667で特定できるものが含まれるが、それに限定されるものではない。塩基配列は配列番号12である。従って、hprt遺伝子には野生型および天然型あるいはhprt遺伝子としての人工変異型の遺伝子も含まれるものと解釈すべきである。
本発明のエシェリキア菌株は、大腸菌QIKO(ブダペスト条約に基づく国際寄託である受託番号KCCM-10630)の菌株である。
本発明において、"不活性化"とは当該遺伝子が発現されていなく且つ発現されても機能性のある当該遺伝子の産物を生産しないことを意味する。また、"不活性化"とは当該遺伝子が完全に不活性化されているのみならず、その発現の水準が著しく低くて実質的に発現されないものも含まれるという意味である。
本発明のエシェリキア菌株において、不活性化された遺伝子は当業界で知られた任意の方法、例えば部位特異的突然変異あるいは相同的組み換えによって形成できるが、これらの例に限定されるものではない。望ましくは、相同的組み換えによってなされるものである。また、遺伝子の不活性化は、欠失、置換、逆位あるいはこれらの組み合わせによってなされるものであるが、これらの例に限定されるものではない。
不活性化方法の例である相同的組み換えによる不活性化は、標的ゲノムDNAの断片内に外来DNA片を導入して不活性化遺伝子カセットを形成し、前記カセットを微生物菌株内に導入して、細胞内で内在的遺伝子と前記不活性化カセットとの間に相同的組み換えを生じさせ、その結果得られる相同的組み換え体中から不活性化された遺伝子を有する菌株を選別する過程を含む。選別の便利上、標的DNA内にクローンになった外来DNAは、選別マーカーを有しており、例えば抗生剤耐性遺伝子を有するものである。抗生剤耐性遺伝子を含むカセットによって標的遺伝子が不活性化される場合、抗生物質が含有された寒天プレート上において容易に選別できる。また、相同的組み換えの可否は、例えばサザンブロット及びPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)のような方法によって確認できる。
本発明のエシェリキア菌株を製造する過程において、抗生剤耐性遺伝子が含まれた不活性化カセットを使用する場合には、選別過程が完了されてから前記抗生剤耐性遺伝子を除去することが望ましい。例えば、選別された菌株から前記抗生剤耐性遺伝子を除去する過程は、不活性化カセット内の特定のヌクレオチド配列を認識して抗生剤耐性遺伝子を除去させる遺伝子を発現するプラスミドで前記選別された菌株に導入し、前記抗生剤耐性遺伝子を除去させ、その結果得られた抗生剤耐性遺伝子が除去された 形質転換体は、アンピシリンが含有された寒天プレート上において選別できる。標的DNAの抗生剤遺伝子の除去可否は、適切な抗生剤を含む寒天プレート上においてトゥースピックを通してコロニーが形成されたかどうかで確認することができる。
本発明のエシェリキア菌株の製造過程を例として説明すると、次の通りである。
エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(KCCM-10536)からゲノムDNAを分離し、これを鋳型としたPCRによってdeoD、aphA、appA及びhprt遺伝子を増幅する。得られたdeoD、aphA、appA及びhprt遺伝子は、プラスミドあるいはその他のベクター内に形成された組み換えベクター(例、組み換えプラスミドpDEO、pAPH、pAPP、pHPRT)によってクローニングされ、大腸菌のような宿主細胞内に組み換えベクターを導入する。形質転換体を培養後、deoD、aphA、appA及びhprt遺伝子を有する組み換えベクターを形質転換細胞から抽出し、抽出された組み換えベクター内のdeoD、aphA、appA及びhprt遺伝子にloxpを含む抗生剤耐性遺伝子の断片を挿入して、deoD、aphA、appA及びhprt遺伝子が不活性化された組み換えベクター(例、pTdeoD:loxpKAT、pTaphA:loxpKAT、pTappA:loxpKAT、pThprt:loxpCAT)を製作し、組み換えベクターを宿主細胞内に導入して培養する。培養後、得られた形質転換体から増殖された組み換えベクターを適切な制限酵素によって分離し、deoD、aphA、appA及びhprt遺伝子の不活性化カセット断片(例、△deoD:loxpKAT、△aph:loxpKAT、△app:loxpKAT、△hprt:loxpCAT)を得る。先ず、△deoD:loxpKATをGMPを生産することができる菌株GPU1114にエレクトロポレーションのような技術によって導入させた後、抗生剤耐性を用いて、抗生剤マーカーを含むdeoD遺伝子の断片が染色体上の野生型deoD遺伝子と組み換えを行って、世代交代をしてもdeoD遺伝子の不活性化特性を有する組み換え菌株を得る。選別された組み換え菌株内のaphA遺伝子をさらに不活性化させるために、抗生剤マーカーを除去しなければならない。このために抗生剤耐性遺伝子内のloxp部位を認識して抗生剤耐性遺伝子を除去させる遺伝子を発現する組み換えベクターを前記の選別された組み換え菌株にエレクトロポレーションのような技術によって導入させる。得られた形質転換体の選別は、抗生剤耐性を用いてアンピシリンが含有された寒天プレート上において施す。標的DNAから抗生剤耐性遺伝子が除去されたかどうかは、適切な抗生剤を含有した寒天プレート上においてトゥースピックを用いてコロニーが形成されたかどうかによって確認する。抗生剤マーカーの一部を含むdeoD遺伝子の断片が染色体上の野生型deoD遺伝子と組み換えを行って、世代交代してもushA及びdeoD遺伝子の不活性化特性を有する形質転換菌株(例、大腸菌DKO-ud)を得る。前記の過程をaphA、appA及びhprt遺伝子に対しても順次に適用することによって、deoD、aphA、appA及びhprt遺伝子が累積的に不活性化されている形質転換菌株を得ることができる。
なお、本発明は、本発明のエシェリキア菌株を培養する段階を含む、GMP合成酵素(GMP-synthetase)を細胞内に蓄積させる方法を提供する。
また、本発明は、本発明のエシェリキア菌株を培養する段階を含む、GMP、グアノシン5’−二リン酸(GDP)またはグアノシン5’−三リン酸(GTP)を生産する方法を提供する。
本発明の方法において、本発明のエシェリキア菌株の培養は、従来から知られた培養条件、例えば炭素源、窒素源、アミノ酸及び無機化合物などを含有した通常の培地内で温度及びpHなどを調節しながらなされることができる。
炭素源としては、グルコース、果糖、殺菌された糖蜜(つまり、還元糖に転換された糖蜜)などのような炭水化物が使用でき、窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムのような各種無機窒素源及びペプトン、NZ-アミン、肉類抽出物、酵母抽出物、トウモロコシ浸漬液、カゼイン加水分解物、フィッシュミールまたはその分解生成物、脱脂大豆またはその分解生成物などの有機窒素源が使用できる。無機化合物としては、リン酸一水素カリウム、リン酸ニ水素カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸マンガン、炭酸カルシウムなどが使用できる。その他必要に応じて、ビタミン及び栄養要求性塩基などを添加することができる。培養は、好気的条件下で、例えば振盪培養または通気撹拌培養によって、望ましくは30〜40℃の温度で行われる。培地のpHは、培養時、中性ぐらいで保持するものが望ましい。培養は、1〜2日間行われ、培地中にXMPアミナーゼの活性が含まれた培養物が蓄積される。
本発明において、GMPはXMPを本発明のエシェリキア菌株の培養によって生産されたGMP合成酵素を使用してGMPに転換させることによって製造される。XMPからGMPへの転換過程は、XMPの細胞膜透過性を増加させる物質(例、キシレン)を培地中に添加して、XMPがGMP生産菌株内へ導入されるようにした後、XMPをGMPに転換させることによって行われる。前記XMPの細胞膜透過性を増加させる物質は、当業界でよく知られており、疎水性物質(例、キシレン、トルエン、ベンゼン、エチルアセテート)、界面活性剤(例、ポリオキシエチレンステアリルアミン(例えば、ナイミンS-215、Nihon Yushi Co.)、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、カチオン FB、カチオン F2-40Eなどの陽イオン性界面活性剤、ナトリウムオレイルアミド硫酸、ニューレックスTAB、及びラピゾル80などの陰イオン性界面活性剤)、金属イオン(例、カルシウムイオン、マグネシウムイオン)などが用いられるが、これらの例に限定されるものではない。前記XMPの細胞膜透過性を増進させる物質の使用量は、選ばれる物質によって異なり、当業者であれば適切に調節して使用することができる。例えば、添加されるキシレンは、培地の総重量に対して0.5〜1重量%で添加されるのが望ましい。なお、GDPまたはGTPは、生成されたGMPに当業界で知られた酵素的または化学的なリン酸化過程を追加的に経ることによって生産することができる。
以下、下記の実施例を通して本発明をさらに詳細に説明する。しかし、下記実施例は本発明を例示的に説明するためのものであって本発明の範囲が下記実施例に限られるものではない。
組み換えプラスミドの製作とこれを用いたdeoD遺伝子(配列番号9)の不活性化
大腸菌GPU1114(受託番号KCCM-10536)のゲノムDNAを鋳型とし、配列番号1及び2のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、deoD遺伝子のオープン・リーディング・フレーム(ORFs)を含むDNA断片、約720bpを増幅した。PCRは、変性を94℃で30秒、アニーリングを50℃で30秒、及びエクステンションを68℃で1分30秒を35サイクル行った。
得られたPCR産物を1.0%アガロースゲルで電気泳動した後、720bpのDNA断片のバンドを溶出して得た。pUC18クローニングベクター(Promega Co.)のHindII部位に16℃で一晩連結させた(図1a)。得られた組み換えプラスミドpDEOを大腸菌DH5αに形質転換させ、アンピシリン(50mg/L)が入った固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。
固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養し、その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。プラスミドDNAを制限酵素EcoRIとHindIIIで処理した後、deoD遺伝子のクローニングの如何を確認した。確認されたプラスミドpDEOを制限酵素EcoRIとHindIIIで処理した後、0.8%のアガロースゲルで約720bpサイズのバンドを溶出した。ここに、プラスミドpUG6(U.Guldenre et al, Anew efficient gene disruption cassette for repeated use in budding yeast. Nucleic Acid Research 24(13), 1996, pp2519-2524)を制限酵素EcoRVとHincIIで処理して得たloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片(約1.7kb)を得た。約720bpサイズのバンドを含むDNA断片を平滑末端ライゲーションによってloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片と連結させて、組み換えプラスミドpTdeoD::loxpKAT(約4.5kb)を得た(図1b)。
この組み換えプラスミドpTdeoD::loxpKATをDH5αに形質転換させ、アンピシリンとカナマイシン(それぞれ50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。コロニーを白金耳に塗ってアンピシリンとカナマイシンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドDNAを鋳型とし、配列番号1及び2のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、deoD遺伝子のORFsとloxpKAT部位を含むDNA断片、約2.3kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で1分、アニーリングを55℃で1分、及びエクステンションを68℃で1分を35サイクル行った。
得られたDNA断片△deoD::loxpKATを外来guaA遺伝子が導入されている大腸菌GPU1114にエレクトロポレーションで導入し、カナマイシンが含まれた固体培地に塗抹した後コロニーを選別した。
選別されたコロニーの組み換え菌株からの抗生剤マーカーを除去するために、pCP20プラスミドを選別されたコロニーの組み換え菌株に形質転換させ、得られた形質転換体をアンピシリン(50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して30℃で一晩培養した。固体培地で成長したコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンを含む固体培地とカナマイシンを含む固体培地と抗生剤の入っていない固体培地に塗抹した後、43℃で一晩培養した。一晩培養してから抗生剤のない培地のみで形成されたコロニーを獲得した。そのコロニーを大腸菌DKO-udと命名し、2004年11月30日に韓国微生物保存センターに寄託した(受託番号:KCCM-10633)。
組み換えプラスミドの製作とこれを用いたaphA遺伝子(配列番号10)の不活性化
実施例1から得られた大腸菌DKO-udから抽出されたゲノムDNAを鋳型とし、配列番号3及び4のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、aphA遺伝子のORFsを含むDNA断片、約714bpを増幅した。PCRは、変性を94℃で30秒、アニーリングを55℃で30秒、及びエクステンションを68℃で1分30秒を35サイクル行った。
得られたPCR産物を1.0%アガロースゲルで電気泳動した後、714bpサイズのバンドを溶出して得た。前記DNA断片をpGEM-T-easyクローニングベクター(Promega Co.)に16℃で一晩連結させた(図2a)。得られた組み換えプラスミドpAPHを大腸菌DH5αに形質転換させて、アンピシリン(50mg/L)が入った固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。
固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。プラスミドDNAを制限酵素ClaIで処理した後、aphA遺伝子のクローニングの如何を確認した。確認されたプラスミドpAPHを制限酵素ClaIで処理した後、0.8%のアガロースゲルで約3.7Kpサイズのバンドを溶離して、T4ポリメラーゼ酵素を処理して平滑末端に作った。ここに、プラスミドpUG6を制限酵素EcoRVとHincIIで処理して得たloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片(約1.7kb)を得た。前記平滑末端DNA断片を平滑末端ライゲーションによってloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片に連結させて、組み換えプラスミドpTaphA::loxpKAT(約5.4kb)を得た(図2b)。
この組み換えプラスミドpTaphA::loxpKATを大腸菌DH5αに形質転換させ、アンピシリンとカナマイシン(それぞれ50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。コロニーを白金耳に塗ってアンピシリンとカナマイシンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドDNAを鋳型とし、配列番号3及び4のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、aphA遺伝子のORFsとloxpKAT部位を含むDNA断片、約2.4kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で1分、アニーリングを55℃で1分、及びエクステンションを68℃で1分を35サイクル行った。
この得られたDNA断片△aphA::loxpKATを実施例1から得られた大腸菌DKO-udにエレクトロポレーションで導入させ、カナマイシンが含まれた固体培地に塗抹した後コロニーを選別した。
選別されたコロニーの組み換え菌株から抗生剤マーカーを除去するために、pCP20プラスミドを選別されたコロニーの組み換え菌株に形質転換させ、アンピシリン(50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して30℃で一晩培養した。コロニーを白金耳に塗ってアンピシリンを含む培地とカナマイシンを含む培地と抗生剤の入っていない固体培地に塗抹をした後、43℃で一晩培養した。一晩培養してから抗生剤のない培地のみで形成されたコロニーを獲得した。前記コロニーを大腸菌TKO-udhと命名し、2004年11月30日に韓国微生物保存センターに寄託した(受託番号:KCCM-10631)。
組み換えプラスミドの製作とこれを用いたappA遺伝子(配列番号11)の不活性化
実施例1から得られた大腸菌DKO-udから抽出されたゲノムDNAを鋳型とし、配列番号5及び6のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、appA遺伝子のORFsを含むDNA断片、約1.3Kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で30秒、アニーリングを55℃で30秒、及びエクステンションを68℃で1分30秒を35サイクル行った。
得られたPCR産物を1.0%アガロースゲルで電気泳動した後、1.3KbサイズのDNA断片のバンドを溶出して得た。前記DNA断片をpGEM-T-easyクローニングベクターに16℃で一晩連結させた(図3a)。得られた組み換えプラスミドpAPPを大腸菌DH5αに形質転換させて、アンピシリン(50mg/L)が入った固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。
固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。プラスミドDNAを制限酵素ClaIで処理した後、appA遺伝子のクローニングの如何を確認した。確認されたプラスミドpAPPを制限酵素BclIで処理した後、0.8%のアガロースゲルで約4.3kbサイズのバンドを溶離して、T4ポリマラゼ酵素を処理して平滑末端に作った。ここに、プラスミドpUG6を制限酵素EcoRVとHincIIで処理して得たloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片(約1.7kb)を得た。前記平滑末端DNA断片をloxp部位を含むカナマイシン耐性遺伝子断片に連結させて、組み換えプラスミドpTappA::loxpKAT(約6.3kb)を得た(図3b)。
この組み換えプラスミドpTappA::loxpKATを大腸菌DH5αに形質転換させ、アンピシリンとカナマイシン(それぞれ50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンとカナマイシンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドDNAを鋳型とし、配列番号5及び6のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、appA遺伝子のORFsとloxpKAT部位を含むDNA断片、約3.1kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で1分、アニーリングを55℃で1分、及びエクステンションを68℃で1分を35サイクル行った。
この得られたDNA断片△appA::loxpKATを実施例2から製造された大腸菌DKO-udhにエレクトロポレーションで導入し、カナマイシンが含まれた固体培地に塗抹した後コロニーを選別した。
選別されたコロニーの組み換え菌株からの抗生剤マーカーを除去するために、pCP20プラスミドを選別されたコロニーの組み換え菌株に形質転換させ、アンピシリン(50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して30℃で一晩培養した。固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンを含む固体培地とカナマイシンを含む固体培地と抗生剤の入っていない固体培地に塗抹をした後、43℃で一晩培養した。一晩培養してから抗生剤のない培地のみで形成されたコロニーを獲得した。前記コロニーをQKO-udhpと命名し、2004年11月30日に韓国微生物保存センターに寄託した(受託番号:KCCM-10632)。
組み換えプラスミドの製作とこれを用いたhprt遺伝子(配列番号12)の不活性化
実施例3から製造された大腸菌QKO-udhpから抽出されたゲノムDNAを鋳型とし、配列番号7及び8のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、hprt遺伝子のORFsを含むDNA断片、約1.7Kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で30秒、アニーリングを69℃で30秒、及びエクステンションを72℃で1分30秒を30サイクル行った。
得られたPCR産物を0.1%アガロースゲルで電気泳動した後、500bpサイズのバンドを溶出して得た。前記DNA断片をpETBlue-1クローニングベクター(Novagen Co.)に16℃で一晩連結させた(図4a)。得られた組み換えプラスミドpHPRTを大腸菌DH5αに形質転換させて、アンピシリン(50mg/L)が入った固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。
固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。プラスミドDNAを制限酵素HindIIで処理した後、hprt遺伝子断片のクローニングの如何を確認した。確認されたプラスミドpHPRTを制限酵素HindIIで処理した後、0.7%のアガロースゲルで約4.0kbサイズのバンドを溶出した。ここに、プラスミドpUG6を制限酵素EcoRVとHincIIで処理して得たloxp部分を含むカナマイシン耐性遺伝子断片(約1.7kb)を得た。前期バンドを含むDNA断片を平滑末端ライゲーションによってloxp部分を含むカナマイシン耐性遺伝子断片に連結させて、組み換えプラスミドpThprt::loxpCAT(約5.3kb)を得た(図4b)。
この組み換えプラスミドpThprt::loxpCATを大腸菌DH5αに形質転換させ、アンピシリンとカナマイシン(それぞれ50mg/L)が含まれた固体培地に塗抹して37℃で一晩培養した。固体培地で形成されたコロニーを白金耳に塗ってアンピシリンとカナマイシンが入った液体培地3mLに接種して一晩培養した。その後、ミニプレプキット(QIAGEN mini prep kit, QIAGEN)を用いてプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドDNAを鋳型とし、配列番号7及び8のオリゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRによって、hprt遺伝子のORFsとloxpCAT部位を含むDNA断片、約2.1kbを増幅した。PCRは、変性を94℃で1分、アニーリングを60℃で1分、及びエクステンションを72℃で1分を30サイクル行った。この得られたDNA断片△hprt::loxpCATを実施例3から製造された大腸菌QKO-udhpにエレクトロポレーションで導入し、クロラムフェニコールが含まれた固体培地に塗抹した後、コロニーを選別した。前記コロニーをQIKOと命名して2004年11月30日に韓国微生物保存センターに寄託した(受託番号:KCCM-10630)。
実施例4から選別された大腸菌QIKOの5′−グアニル酸(GMP)の生産性
本実施例では、実施例4において抗生剤のクロラムフェニコールが含有された固体培地に塗抹して選別された大腸菌QIKOコロニーのうちで、コロニー30株が、表1の培地組成であるGMP生産培地を含む三角フラスコで培養し、GMP生産性を比較した。まず、30の単一コロニーをGMP生産固体培地を含む32℃の培養器で一晩培養した。その後、単一の多数のコロニーを50mlのGMP生産培地に1白金耳ずつ接種して、250rpmで攪拌しながら、37℃で7時間培養した。培養後、細胞培養液内に存在する酵素、基材および生成物の細胞膜透過を促進するために培養液に2%のキシレンを添加した。その培養物を酵素反応液に添加して、250rpmで攪拌しながら42℃で15分間反応させた。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いてGMPの濃度を確認し、その結果は表2の通りである。
<表1> GMP生産の培地組成

<表2> 組み換え菌株のフラスコテストの結果

前記表2から確認したように、母菌株のGPU1114菌株は、GMPの生産量が46U/mLであるのに対し、ヌクレオチド分解性遺伝子が不活性化された組み換え菌株QIKOは、GMPの生産量が49U/mLであった。この結果に基づいて、本発明の組み換え菌株QIKOは、GMPの生産量が母菌株に比べて約6%程度向上されたことがわかる。
三角フラスコでの組み換え菌株のGMP副産物(グアニン及びグアノシン)の比較
抗生剤のクロラムフェニコールが含有された固体培地に塗抹して得られる実施例4から選別された大腸菌QIKOコロニーを表1の培地組成であるGMP生産培地を含む三角フラスコで培養した。培養物を表3で示される組成を有するGMP副産物の生成反応液に添加して、反応後の副産物の生成量を観察した。
まず、大腸菌QIKO単一コロニーをGMP生産固体培地中で、32℃の培養器において一晩培養した。その後、単一の多数のコロニーを50mlのGMP生産培地に1白金耳ずつ接種して、250rpmで攪拌しながら、37℃で7時間培養した。培養後、細胞培養液内に存在する酵素、基材および生成物の細胞膜透過を促進するために培養液に2%のキシレンを添加した。この培養物を酵素反応液に添加して、250rpmで攪拌しながら37℃で20分間反応させた。得られた培養物を表3で示したGMP副産物生成反応液と混ぜて、250rpmで攪拌しながら42℃で8時間反応させた。それぞれ時間別に生成された2種のグアニン、グアノシンの副産物の生成濃度をHPLCを用いて確認し、その副産物の生成量を比べて表4に示した。
<表3> GMP副産物生成の反応液組成

<表4> 組み換え菌株の反応副産物の試験結果

表4に示すように、分解されたGMPの濃度は、母菌株のGPU1114の場合2.54mmolであるのに対し、ヌクレオチド分解性遺伝子が不活性化された組み換え菌株QIKOは1.37mmolであり、すなわち、組み換え菌株QIKOのGMP分解性が、母菌株と比べて約47%減少したことがわかる。
本発明のGMP生産菌株によると、XMPをGMPに転換させる効率が高いながら、GMPの分解活性は低い。
本発明のGMP合成酵素(GMP-synthetase)を細胞内に蓄積させる方法によると、GMP合成酵素を細胞内に高濃度で蓄積させることができる。
本発明のGMP、GDP、またはGTPを生産する方法によると、GMP、GDP、またはGTPを高い効率で生産することができる。
本発明の実施例1に記載された組み換えプラスミドpDEOの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例1に記載された組み換えプラスミドpTdeoD:loxpKATの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例2に記載された組み換えプラスミドpAPHの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例2に記載された組み換えプラスミドpTaph:loxpKATの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例3に記載された組み換えプラスミドpAPPの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例3に記載された組み換えプラスミドpTapp:loxpKATの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例4に記載された組み換えプラスミドpHPRTの作製過程を示す図面である。 本発明の実施例4に記載された組み換えプラスミドpThprt:loxpCATの作製過程を示す図面である。

Claims (6)

  1. エシェリキア種(Escherichia sp.)GPU1114(受託番号KCCM-10536)の変異株であって、deoD遺伝子(配列番号9)、aphA遺伝子(配列番号10)およびappA遺伝子(配列番号11)が不活性化されたエシェリキア(Escherichia)属微生物である菌株。
  2. エシェリキア種(Escherichia sp.)QKO-udhp(受託番号KCCM-10632)であることを特徴とする、請求項1に記載の菌株。
  3. さらにhprt遺伝子(配列番号12)が不活性化されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の菌株。
  4. エシェリキア種(Escherichia sp.)QIKO(受託番号KCCM-10630)であることを特徴とする、請求項に記載の菌株。
  5. 前記deoD、aphA、appA及びhprt遺伝子、または前記deoD、aphA及びappAが、それぞれ相同的組み換えに基づいた置換によって不活性されているものであることを特徴とする、請求項1〜4のいづれか一に記載の菌株。
  6. 請求項1〜5のいづれか一に記載の菌株を培養する段階を含む、GMPを生産する方法。
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