ところで、近年の画像処理技術の向上により、他のビデオゲームと同様に仮想3次元空間上で表現されるようなパズルゲームも登場している。3次元のパズルゲームとしては、例えば、上記のように画面上部から落下するブロックの代わりに、立方体オブジェクトをフィールド上で回転させ、この回転によりフィールドの領域を埋めていくというものがある。
このような3次元パズルゲームにおいても、立方体オブジェクトの回転によりフィールドの領域を埋めることに直接的または間接的な時間制限が存在するのであれば、その回転速度を一定程度以上に速くすることが必要になってくる。立方体オブジェクトの回転速度を一定程度以上に速くしないといけないものとなっている場合、プレイヤは、最初こそ、その要求される速さにゲームの難しさを感じることになる。
しかし、ただ単に速く立方体オブジェクトを回転させればよいというだけでは、その要求される速度までにプレイヤの目が次第に慣れてくるのは明らかである。すると、このようなパズルゲームは、最初だけプレイヤに難しいと感じさせるだけで繰り返してゲームを行っていれば、特に何も考えなくても自然に難しさが薄れてくるので、ゲームとしての攻略要素に乏しいものになってしまっていた。
本発明は、仮想3次元空間内において多面体を回転移動させることで進行させるビデオゲームにおいて、多面体の回転速度を調整するためのプレイヤの操作に先の状況の予測判断に要求して、ゲームの面白みを増加させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるゲーム装置は、仮想3次元空間において、全ての面が平面から構成される仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において前記多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段と、前記多面体の回転状態を変化させるための指示をプレイヤの操作に従って入力する指示入力手段と、前記指示入力手段から入力された指示に従って、前記仮想3次元空間における前記多面体の回転を制御する多面体回転制御手段と、ゲームの開始から所定時間を経過するまでに前記フィールドのうちで所定の割合の領域が前記多面体の何れかの面が接した状態となったときに、ゲームにおける所定の利益をプレイヤに与える利益付与手段と、前記多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、ゲームにおける所定の不利益をプレイヤに与える不利益付与手段と、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、前記指示入力手段は、前記多面体の回転を減速させるための減速指示を入力する減速指示入力手段を含み、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記指示入力手段から入力されているときに、該入力されている所定の指示に応じた速度で前記多面体を回転させる回転手段と、前記多面体が回転されている状態で前記指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、前記多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、該多面体の回転を停止させる停止手段と、前記多面体が回転されている状態で前記減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による前記多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とする。
上記第1の観点にかかるゲーム装置では、指示入力手段から入力された指示に従って仮想3次元空間において仮想的な多面体を回転させ、該仮想3次元空間に形成されたフィールドの領域内で多面体の何れかの面を触れさせることでゲームを進行させるものである。ここで、ゲームの開始から所定時間を経過するまでにフィールドのうちで所定の割合の領域が多面体の何れかの面が接した状態となると、プレイヤに所定の利益が与えられることになるので、この利益を得るためには、指示入力手段からの所定の指示の入力によって、多面体をある程度は速く回転させる必要がある。
一方、多面体がフィールドの領域外まで回転すると、プレイヤに所定の不利益が与えられることとなる。多面体の回転は、その回転速度が所定の速度以下であるときに指示入力手段から所定の指示を入力しないと停止するので、多面体の回転を停止させるためには、まず、減速指示入力手段から減速指示を入力することにより、回転速度を減速しなければならない。もっとも、多面体の回転速度が所定の速度を超えていると、減速指示入力手段から減速指示を入力しても、所定の速度よりも速い速度までしか多面体の回転が減速されないことがある。所定の速度まで減速されずにフィールドの端まで多面体が回転してきたときには、そのまま多面体がフィールドの領域外まで回転されてしまう。
このようにプレイヤが利益を得るためには、多面体を速く回転させる必要があるのに対して、多面体がフィールドの領域外にはみ出して不利益を被ることもあるので、速ければ速いほど良いという訳ではない。このため、多面体の回転速度を適切に調整する入力操作が必要となるので、ゲームとしての面白みが増すものとなる。また、フィールドの領域内で所定の速度まで回転速度を減速させるのに必要な減速指示の入力時期を調整する必要があるので、プレイヤに予測判断というものが必要になるので、さらにゲームの面白みを増すことができる。
なお、前記利益付与手段がゲームにおける所定の利益をプレイヤに与えることとなる前記フィールドのうちで前記多面体の何れかの面が接した状態となった領域の割合は、10割としてもよい。
また、前記利益付与手段がプレイヤに与える所定の利益は、例えば、多面体の形状および/または形成されるフィールドが異なる複数のステージが用意されている場合に、別のステージに進めることとしてもよい。一方、 前記不利益付与手段がプレイヤに与える所定の不利益は、次のステージに進めないこと(同じステージのやり直し、或いはゲームオーバー)としてもよい。
さらに、前記指示入力手段は、前記減速指示入力手段の他に、前記多面体を回転させるための回転指示を入力する指示入力手段と、前記多面体の回転を加速させるための加速指示を入力する加速指示入力手段とを含むものとすることができる。この場合において、前記回転手段は、前記加速指示入力手段から前記加速指示が入力されることなく前記指示入力手段から前記回転指示が入力されているときに、所定の速度で前記多面体を回転させる定速回転手段と、前記多面体が回転されている状態で前記加速指示入力手段から前記加速指示が入力されているときに、前記多面体の回転を現在の回転速度よりも加速させる加速手段と、前記多面体の回転速度が前記所定の速度よりも加速されたときには、前記指示入力手段から前記回転指示が継続して入力されていなくても、前記多面体の回転を継続させる回転継続手段を含むものとすることができる。
また、前記停止手段が前記所定の指示が入力されていないときに前記多面体の回転を停止させる所定の速度は、前記所定の指示以外の指示(前記減速指示でも可)が前記指示入力手段から入力されているときと入力されていないときとでは、異なるものであってもよい。
また、前記表示制御手段は、前記指示入力手段から入力された指示に応じて前記表示装置に表示される画像において前記フィールドが傾いて表示されるように、透視変換による画像の生成を行ってもよい。この場合、プレイヤは、フィールドの傾きに応じて多面体が回転しているように見えるようになるので、直接的に多面体を回転させるための操作を行っているというより、フィールド全体を操作しているという印象が得られるようになり、よりダイナミックにゲームが進行しているという感覚を得ることができる。これらの点については、後述する第2の観点にかかるゲーム装置や、後述する第3、第4の観点にかかるプログラムにおいても、同様である。
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記利益付与手段は、前記所定時間を経過するよりも前に前記フィールドのうちで前記所定の割合の領域が前記多面体の何れかの面が接した状態となったときに、該フィールドのうちで前記所定の割合の領域が前記多面体の何れかの面が接する状態となるまでの経過時間に応じて、ゲームにおける所定の利益をプレイヤに与えるものとすることができる。
この場合には、フィールドのうちで所定の割合の領域が多面体の何れかの面が接した状態となるまでの経過時間に応じて、プレイヤに所定の利益が与えられることとなっているので、この観点だけから考えれば、多面体の回転速度は速ければ速いほど良いことになる。もっとも、多面体の回転速度が速くなればなるほど、フィールドの領域内で所定の速度まで回転速度を減速させるのに必要な減速指示を早いタイミングで入力しなければならなくなるため、プレイヤの予測判断の困難性が増加し、さらにゲームの面白みを増すことができる。
なお、この場合において、前記利益付与手段がプレイヤに与える所定の利益は、多面体の形状および/または形成されるフィールドが異なる複数のステージが用意されている場合に、前記フィールドのうちで前記所定の割合の領域が前記多面体の何れかの面が接する状態となるまでの経過時間と前記所定時間との差分の時間(そのうちの一定割合としてもよい)を、別のステージにおいて適用される所定時間に加算するものとしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム装置は、仮想3次元空間において、全ての面が平面から構成される仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において前記多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段と、前記多面体の回転状態を変化させるための指示をプレイヤの操作に従って入力する指示入力手段と、前記指示入力手段から入力された指示に従って、前記仮想3次元空間における前記多面体の回転を制御する多面体回転制御手段と、ゲームの開始から所定時間を経過するまでに前記フィールドにおいて前記多面体の何れかの面が接した状態となった領域の大きさに応じて、ゲームにおける所定の利益をプレイヤに与える利益付与手段と、前記多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、ゲームにおける所定の不利益をプレイヤに与える不利益付与手段と、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、前記指示入力手段は、前記多面体の回転を減速させるための減速指示を入力する減速指示入力手段を含み、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記指示入力手段から入力されているときに、該入力されている所定の指示に応じた速度で前記多面体を回転させる回転手段と、前記多面体が回転されている状態で前記指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、前記多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、該多面体の回転を停止させる停止手段と、前記多面体が回転されている状態で前記減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による前記多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とする。
上記第2の観点にかかるゲーム装置では、指示入力手段から入力された指示に従って仮想3次元空間において仮想的な多面体を回転させ、該仮想3次元空間に形成されたフィールドの領域内で多面体の何れかの面を触れさせることでゲームを進行させるものである。ここで、ゲームの開始から所定時間を経過するまでにフィールドにおいて多面体の何れかの面が接した状態となった領域の大きさに応じて、プレイヤに所定の利益が与えられることになるので、この利益を得るためには、この利益を得るためには、指示入力手段からの所定の指示の入力によって、多面体をある程度は速く回転させる必要がある。
一方、多面体がフィールドの領域外まで回転すると、プレイヤに所定の不利益が与えられることとなる。多面体の回転は、その回転速度が所定の速度以下であるときに指示入力手段から所定の指示を入力しないと停止するので、多面体の回転を停止させるためには、まず、減速指示入力手段から減速指示を入力することにより、回転速度を減速しなければならない。もっとも、多面体の回転速度が所定の速度を超えていると、減速指示入力手段から減速指示を入力しても、所定の速度よりも速い速度までしか多面体の回転が減速されないことがある。所定の速度まで減速されずにフィールドの端まで多面体が回転してきたときには、そのまま多面体がフィールドの領域外まで回転されてしまう。
このようにプレイヤが利益を得るためには、多面体を速く回転させる必要があるのに対して、多面体がフィールドの領域外にはみ出して不利益を被ることもあるので、速ければ速いほど良いという訳ではない。このため、多面体の回転速度を適切に調整する入力操作が必要となるので、ゲームとしての面白みが増すものとなる。また、フィールドの領域の内で所定の速度まで回転速度を減速させるのに必要な減速指示の入力時期を調整する必要があるので、プレイヤに予測判断というものが必要になるので、さらにゲームの面白みを増すことができる。
上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置において、前記指示入力手段は、前記多面体の形状に応じて該多面体を回転させることが可能となる複数の方向をそれぞれ指示する複数の方向指示入力手段を含み、前記回転手段は、前記複数の方向指示入力手段の何れかからの入力により指示された方向へ前記多面体を回転させるものであってもよい。この場合において、前記減速指示入力手段は、前記複数の方向指示入力手段のうちで前記多面体の現在の回転方向とは異なる所定の方向を指示する方向指示入力手段によって構成されるものであってもよい。
この場合、減速指示入力手段が方向指示入力手段で兼用されるため、入力できる指示の種類が限られた入力デバイスも指示入力手段として適用することができる。また、現在の多面体の回転方向と反対方向の指示を入力すれば減速を指示することができるので、プレイヤにとって入力操作が分かりやすいものとなる。
上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置において、前記指示入力手段は、前記多面体の回転を一時停止させるための一時停止指示を入力する一時停止指示入力手段をさらに含み、前記指示入力手段は、前記多面体の形状に応じて該多面体を回転させることが可能となる複数の方向をそれぞれ指示する複数の方向指示入力手段を含み、前記多面体回転制御手段は、前記多面体が回転している状態で前記一時停止指示入力手段から前記一時停止指示が入力されたときに、該一時停止指示が入力された時における回転速度に関わらずに前記多面体の回転を一時停止させる一時停止手段をさらに含むものであってもよい。この場合において、前記回転手段は、前記複数の方向指示入力手段の何れかからの入力により指示された方向へ前記多面体を回転させるとともに、前記一時停止手段により前記多面体の回転が一時停止された後に、前記複数の方向指示入力手段の何れかからの入力により方向が指示されたときに、前記一時停止指示入力手段から前記一時停止指示が入力される直前の回転速度で、該方向指示入力手段からの入力により指示された方向へ前記多面体を回転させるものとすることができる。
ここでは、多面体は、方向指示入力手段からの入力により指示された方向に応じて複数の方向に回転させることができ、フィールドの領域を多面体の何れかの面が接した状態としていくには、プレイヤは、各方向に対する指示をどのように入力していくかも考える必要がある。ここで、一時停止指示入力手段から一時停止指示を入力した後に、該一時停止指示の入力前の回転方向と別の方向に応じた指示を入力すれば、一時停止指示の入力直前の回転速度で、該別の方向に多面体を回転させることができるものとなる。
このように回転方向を転換するために多面体の回転を一旦停止(一時停止を除く)させる(或いは十分に減速させる)必要がない(本来の物理法則に従った動きをするならば、同じ回転速度のまま方向転換できない)ので、仮想世界での特殊な法則に従った新たなゲーム性が生じ、さらにゲームにおける面白みを増すことができるものとなる。さらに、一時停止指示を入力する直前の回転速度と一時停止後に回転させる方向とに応じた予測判断がプレイヤにとって必要になるので、さらにゲームの面白みを増すことができる。
この場合において、前記一時停止手段は、前記フィールド内の該フィールドの端部から所定の範囲を除く領域に前記多面体が位置するときに前記一時停止指示が入力されたことを条件として、前記多面体の回転を一時停止させるものとすることができる
ここでは、一時停止指示の入力のタイミング合わせだけではフィールドにおいて多面体の面が触れていない領域が残ることとなるので、減速指示の入力時期の調整に多面体の回転速度の予測判断を行うことが必須のものとなり、さらにゲームの面白みを増すことができる。なお、前記一時停止手段により前記多面体の回転が一時停止されない所定の範囲は、上記第1の観点にかかるゲーム装置では前記利益付与手段が所定の利益をプレイヤに与えることとなる前記所定の割合に応じて定めるものとすることができる。
上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置において、前記指示入力手段は、前記多面体の形状に応じて該多面体を回転させることが可能となる複数の方向をそれぞれ指示する複数の方向指示入力手段を含み、前記回転手段は、前記複数の方向指示入力手段の何れかからの入力により指示された方向へ前記多面体を回転させるとともに、前記多面体が第1の方向に回転している状態で該第1の方向とは異なる第2の方向が前記複数の方向指示入力手段の何れかからの入力により指示されたときに、該第2の方向への指示が入力される直前の前記第1の方向への回転速度と同じ回転速度で前記第2の方向へ前記多面体を回転させる方向転換手段を含むものとすることもできる。
ここでは、多面体は、方向指示入力手段からの入力により指示された方向に応じて複数の方向に回転させることができ、フィールドの領域を多面体の何れかの面が接した状態としていくには、プレイヤは、各方向に対する指示をどのように入力していくかも考える必要がある。ここで、多面体が第1の方向に回転している状態で第2の方向に応じた指示を入力すれば、第2の方向に対応した指示の入力直前の第1の方向への回転速度と同じ回転速度で、第1の方向に多面体を回転させることができるものとなる。
このように回転方向を転換するために多面体の回転を一旦停止させる(或いは十分に減速させる)必要がない(本来の物理法則に従った動きをするならば、同じ回転速度のまま方向転換できない)ので、仮想世界での特殊な法則に従った新たなゲーム性が生じ、さらにゲームにおける面白みを増すことができるものとなる。さらに、現状の回転速度と転換後の回転方向(第2の方向)とに応じた予測判断がプレイヤにとって必要になるので、さらにゲームの面白みを増すことができる。
この場合において、前記方向転換手段は、前記フィールド内の該フィールドの端部から所定の範囲を除く領域に前記多面体が位置するときに前記第2の方向への指示が入力されたことを条件として、該第2の方向への指示が入力される直前の前記第1の方向への回転速度と同じ回転速度で前記第2の方向へ前記多面体を回転させるものとすることができる。
ここでは、現在の回転方向と異なる方向への指示の入力のタイミング合わせだけではフィールドにおいて多面体の面が触れていない領域が残ることとなるので、減速指示の入力時期の調整に多面体の回転速度の予測判断を行うことが必須のものとなり、さらにゲームの面白みを増すことができる。なお、前記方向転換手段により前記第2の方向への指示が入力される直前の前記第1の方向への回転速度と同じ回転速度で前記第2の方向へ前記多面体を回転させない所定の範囲は、上記第1の観点にかかるゲーム装置では前記利益付与手段が所定の利益をプレイヤに与えることとなる前記所定の割合に応じて定めるものとすることができる。
上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置において、前記多面体は、例えば、最も短い辺の長さの整数倍となるように各辺の長さが定められた立方体を除く直方体とすることができる。
この場合、正方形を単位としてフィールドを形成し、その正方形の領域毎に多面体の面が接したかどうかを判定すればよいので、フィールドにおける多面体の面が触れた領域の判定が容易になる。その一方で、全ての面が正方形となる立方体が除かれているので、フィールドのどの領域が多面体の面と接することとなるかの予測がつきにくくなるので、より高度な予測判断がプレイヤに対して要求されることとなり、さらにゲームの面白みを増すことができる。
上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置において、前記多面体は、前記フィールドに接することのない凹部を有するものであってもよい。
この場合、多面体の凹んだ部分がフィールドの側に位置していても該凹んだ部分は多面体の面が接した領域とはならないので、多面体を回転させたときにフィールドのどの領域が多面体の面と接することとなるかの予測がつきにくくなるので、より高度な予測判断がプレイヤに対して要求されることとなり、さらにゲームの面白みを増すことができる。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるゲーム装置は、仮想3次元空間において、複数のプレイヤがそれぞれ自己に割り当てられた仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記複数のプレイヤにそれぞれ割り当てられた多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において各多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段と、前記複数のプレイヤの各々が自己に割り当てられた多面体の回転状態を変化させるための指示を当該プレイヤの操作に従って入力する複数の指示入力手段と、前記複数の指示入力手段から入力された指示に従って、該入力された指示に対応する多面体の前記仮想3次元空間における回転を制御する多面体回転制御手段と、前記複数のプレイヤに割り当てられた多面体毎の前記フィールドのうちで他の多面体よりも先に当該多面体の何れかの面が接した状態となった領域の割合に応じて、前記複数のプレイヤのそれぞれにゲームにおける所定の利益を与える利益付与手段と、何れかの多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、該フィールドの領域外まで回転した多面体が割り当てられていたプレイヤにゲームにおける所定の不利益を与える不利益付与手段と、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、前記複数の指示入力手段は、それぞれ、前記多面体の回転を減速させるための減速指示を入力する減速指示入力手段を含み、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記複数の指示入力手段の何れかから入力されているときに、該入力された所定の指示に対応する多面体を該入力されている所定の指示に応じた速度で回転させる回転手段と、各々の多面体が回転されている状態で該回転されている状態の多面体に対応する指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、当該多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、当該多面体の回転を停止させる停止手段と、各々の多面体が回転されている状態で該回転されている状態の多面体に対応する減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による当該多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とする。
なお、前記ゲーム装置は、スタンドアローン型のゲーム装置であって、前記複数の指示入力手段は、該スタンドアローン型のゲーム装置に接続された複数の入力装置としてもよい。また、前記ゲーム装置は、ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続されたサーバ装置であって、前記複数の指示入力手段は、多面体の回転状態を変化させるための指示を該サーバ装置に送信する前記複数のクライアント装置としてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点にかかるプログラムは、仮想3次元空間において、全ての面が平面から構成される仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームをコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、前記多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において前記多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段、前記多面体の回転状態を変化させるための指示をプレイヤによる入力装置の操作に従って入力する指示入力手段、前記指示入力手段により入力された指示に従って、前記仮想3次元空間における前記多面体の回転を制御する多面体回転制御手段、ゲームの開始から所定時間を経過するまでに前記フィールドのうちで所定の割合の領域が前記多面体の何れかの面が接した状態となったときに、ゲームにおける所定の利益をプレイヤに与える利益付与手段、前記多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、ゲームにおける所定の不利益をプレイヤに与える不利益付与手段、及び、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記指示入力手段から入力されているときに、該入力されている所定の指示に応じた速度で前記多面体を回転させる回転手段と、前記多面体が回転されている状態で前記指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、前記多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、該多面体の回転を停止させる停止手段と、前記多面体が回転されている状態で前記減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による前記多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるプログラムは、仮想3次元空間において、全ての面が平面から構成される仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームをコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、前記多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において前記多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段、前記多面体の回転状態を変化させるための指示をプレイヤによる入力装置の操作に従って入力する指示入力手段、前記指示入力手段により入力された指示に従って、前記仮想3次元空間における前記多面体の回転を制御する多面体回転制御手段、ゲームの開始から所定時間を経過するまでに前記フィールドにおいて前記多面体の何れかの面が接した状態となった領域の大きさに応じて、ゲームにおける所定の利益をプレイヤに与える利益付与手段、前記多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、ゲームにおける所定の不利益をプレイヤに与える不利益付与手段、及び、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記指示入力手段から入力されているときに、該入力されている所定の指示に応じた速度で前記多面体を回転させる回転手段と、前記多面体が回転されている状態で前記指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、前記多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、該多面体の回転を停止させる停止手段と、前記多面体が回転されている状態で前記減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による前記多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とするプログラム。
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点にかかるプログラムは、仮想3次元空間において、複数のプレイヤがそれぞれ自己に割り当てられた仮想的な多面体を該多面体の何れかの辺を支点として順次回転させることにより進行するゲームをコンピュータ装置に実行させるプログラムであって、前記複数のプレイヤにそれぞれ割り当てられた多面体を所定の手順で回転させることにより全領域を該多面体の何れかの面が接した状態とすることが可能なフィールドであって、ゲームの開始時において各多面体が領域内の何れかの位置に存することとなるフィールドを前記仮想3次元空間に形成するフィールド形成手段、前記複数のプレイヤの各々が自己に割り当てられた多面体の回転状態を変化させるための指示を当該プレイヤによる入力装置の操作に従って入力する複数の指示入力手段、前記複数の指示入力手段から入力された指示に従って、該入力された指示に対応する多面体の前記仮想3次元空間における回転を制御する多面体回転制御手段、前記複数のプレイヤに割り当てられた多面体毎の前記フィールドのうちで他の多面体よりも先に当該多面体の何れかの面が接した状態となった領域の割合に応じて、前記複数のプレイヤのそれぞれにゲームにおける所定の利益をプレイヤに与える利益付与手段、何れかの多面体が前記フィールドの領域外まで回転したときに、該フィールドの領域外まで回転した多面体が割り当てられていたプレイヤにゲームにおける所定の不利益を与える不利益付与手段、及び、少なくとも前記多面体を含む前記仮想3次元空間の所定範囲を透視変換し、該透視変換により生成された画像を表示装置に表示させる表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記複数の指示入力手段は、それぞれ、前記多面体の回転を減速させるための減速指示を入力する減速指示入力手段を含み、前記多面体回転制御手段は、前記減速指示以外の前記多面体を回転させるための所定の指示が前記複数の指示入力手段の何れかから入力されているときに、該入力された所定の指示に対応する多面体を該入力されている所定の指示に応じた速度で回転させる回転手段と、各々の多面体が回転されている状態で該回転されている状態の多面体に対応する指示入力手段から前記所定の指示が入力されていないときに、当該多面体の回転速度が所定の速度以下であることを条件として、当該多面体の回転を停止させる停止手段と、各々の多面体が回転されている状態で該回転されている状態の多面体に対応する減速指示入力手段から前記減速指示が入力されているときに、前記回転手段による当該多面体の回転を現在の回転速度よりも減速させる減速手段とを含み、前記減速手段は、前記多面体の回転速度が前記所定の速度を越えているときに、前記多面体の回転速度を所定量だけ減速させることを特徴とする。
上記第4〜第6の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第4〜第6の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
また、上記第1、第2の観点にかかるゲーム装置に含まれる各手段の実行する処理を各ステップの処理として実行する方法、並びに上記第3、第4の観点にかかるプログラムに含まれる各手段の実行する処理を各ステップの処理として実行する方法も、本発明の範囲に含まれる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態に適用されるビデオゲーム装置の構成を示すブロック図である。図示するように、ビデオゲーム装置100は、ビデオゲーム本体101を中心として構築される。このビデオゲーム本体101は、その内部バス119に接続された制御部103、RAM(Random Access Memory)105、ハードディスクドライブ(HDD)107、サウンド処理部109、グラフィック処理部111、DVD/CD−ROMドライブ113、通信インターフェイス115,及びインターフェイス部117を含む。
このビデオゲーム本体101のサウンド処理部109は、スピーカーであるサウンド出力装置125に、グラフィック処理部111は、表示画面122を有する表示装置121に接続されている。また、DVD/CD−ROMドライブ113には、記録媒体(DVD−ROMまたはCD−ROM)131を装着し得る。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続される。インターフェイス部117には、入力部(コントローラ)161とメモリーカード162とが接続されている。
制御部103は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD107や記録媒体131上に格納されたプログラムを実行し、ビデオゲーム装置100の制御を行う。制御部103は、内部タイマを備えている。RAM105は、制御部103のワークエリアである。HDD107は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。サウンド処理部109は、制御部103により実行されているプログラムがサウンド出力を行うよう指示している場合にその指示を解釈して、サウンド出力装置125にサウンド信号を出力する。
グラフィック処理部111は、制御部103から出力される描画命令に従って、フレームメモリ112に画像を展開し、表示装置121の表示画面121上に画像を表示するビデオ信号を出力する。出力されるビデオ信号に含まれる画像の1フレーム時間は、例えば60分の1秒とする。DVD/CD−ROMドライブ113は、記録媒体131に対しプログラム及びデータの読み書きを行う。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続され、他のコンピュータとの通信を行う。
インターフェイス部117は、入力部161からの入力データをRAM105に出力し、制御部103がそれを解釈して演算処理を実施する。入力部161は方向キー、及び複数の操作ボタン(例えば、○、×、□、△ボタンの4種類)を備え、方向キーの操作により後述する直方体オブジェクトを移動させ、操作ボタンの操作により所定の処理(加速、一時停止等)を行わせるものである。また、インターフェイス部117は制御部103からの指示に基づいて、RAM105に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカード162に保存させ、メモリーカード162に保存されている中断時のゲームのデータを読み出して、RAM105に転送する。
ビデオゲーム装置100でゲームを行うためのプログラム及びデータは、例えば、最初は記録媒体131に記憶されている。このプログラム及びデータは、実行時にDVD/CD−ROMドライブ113により読み出され、RAM105にロードされる。制御部103はRAM105にロードされたプログラム、及びデータを処理し、描画命令をグラフィック処理部111に出力し、サウンド出力の指示をサウンド処理部109に出力する。制御部103が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM105に記憶される。
次に、上記のビデオゲーム装置100で実行される、この実施の形態にかかる3次元ビデオゲーム装置について説明する。この3次元ビデオゲーム装置は、パズルゲームであり、プレイヤは入力部161を操作することで、各ステージ毎に、仮想3次元空間に画定されるフィールドの領域内において、スタート時に直方体オブジェクトが置かれ、該直方体オブジェクトを該フィールド上で何れかの辺を支点として回転移動させることができる。直方体オブジェクトの回転によって、その直方体オブジェクトのそれぞれの面とフィールド面は接することになる。この直方体オブジェクトとフィールド面が接することを、特に塗ると呼び、ステージ毎に画定されたフィールドに対し、この塗るという操作を繰り返すことでプレイヤはゲームを進めていく。また、各ステージ毎のフィールドの大きさ、制限時間の長さ等は異なり、通常、ステージの攻略が成功する度に次の新しいステージの攻略へと進め、その度にステージの難易度は上がっていく。
各ステージにはまた、フィールド外へ直方体オブジェクトが一部でもはみ出ることを禁止する制限が設けられている。制限時間の超過同様、直方体オブジェクトがフィールド外へ一部でもはみ出ることによりステージの攻略は失敗となる。一方、制限時間内のステージ攻略の成功は早ければ早いほど、よりプレイヤにとっては有利な条件でのプレイ、例えば次ステージの制限時間が長くなる等の特典をプレイヤに与えることになる。
フィールド上に存在する直方体オブジェクトはプレイヤによる入力部161からの指示により操作され、基本的な動作としては、プレイヤによって入力された入力部161の十字キーの方向に応じたフィールド上の方向へ、直方体オブジェクトは90度の回転移動を行う。これと併せて、他の所定操作を行うことにより加速、及び一時停止等の操作がなされる。
これら、仮想3次元空間内に画定されたフィールド及びフィールド上の直方体オブジェクトは、仮想3次元空間内に位置する仮想カメラにより1フレーム毎(例えば、1/60秒毎)に透視変換され、その画像は表示装置121の表示画面122に表示されることになる。このとき、フィールドの大きさに対する直方体オブジェクトの大きさによっては、直方体オブジェクトも含めたフィールド全体を表示する、若しくはフィールド全体の視認性を下げ、直方体オブジェクトを大きく表示する等をプレイヤが選べるとすることが可能である。フィールド全体の視認性を下げるとき、表示画面122の一部にフィールド上の直方体オブジェクトの位置がわかるような2次元マップを表示させてもよい。
ここで、図2(a)にフィールドの最小単位としてのセル201を示す。セル201は縦、及び横の辺がワールド座標系のZ軸、及びX軸とに平行で、かつY軸に垂直な正方形として定義される。これらセル201はX−Z平面の異なる座標値により等間隔で管理されており(図2(b)において、等間隔に点線で仕切ることでできる範囲)、また、フィールド外においてもフィールド外であることを定めたセルが同様に座標値によって管理され、これにより後述するフィールド203の外に直方体オブジェクト202がはみ出たかどうかの判定が行われる。
仮想3次元空間内においてはフィールド203はフィールド外とは異なる視覚的な効果、例えば異なる色で識別できるようになっており、プレイヤはこの仮想3次元空間の透視変換画像を表示画面122を通して、フィールド203か、フィールド外であるかを認識しながらプレイできる。また、仮想3次元空間内における、フィールド上での直方体オブジェクトによって塗られた範囲はフィールド上のまだ塗られていない範囲とは異なる効果、例えば異なる色によって識別されるようになっており、プレイヤは該仮想3次元空間の透視変換画像を表示画面122を通して、フィールド上のどの範囲をすでに塗ったかを認識しながらプレイできる。
フィールド203上にはプレイヤの操作により回転動作する直方体オブジェクト202が存在しており、この直方体オブジェクトは、フィールド203の一セル201の各一辺の大きさを1としたとき、1×1×2の直方体となる(図2(b))。よって図2(b)に示すように、直方体オブジェクトの各々の面は1、若しくは2つのセル201とちょうど接することになる。
このビデオゲームは制限時間が設けられたパズルゲームであり、その制限時間内に各ステージを攻略する必要がある。プレイヤは各ステージで出現するフィールドを、直方体オブジェクトの回転移動によって塗ることでステージの攻略を進めるが、ステージの攻略には制限時間が設けられており、制限時間を過ぎればステージ攻略は失敗とみなされる。一方、制限時間内において早くステージ攻略を成功させると、残りの制限時間に応じた、次のステージにおける制限時間の増加等の有利さが与えられることになる。そのため、プレイヤにはフィールド上における速く、かつ無駄のない直方体オブジェクトの回転移動が求められることになる。よってプレイヤは、各ステージの攻略に当たって、予め用意されている種々の直方体オブジェクトの操作を用いることで、ステージの攻略を行うことになる。
次に、この実施の形態にかかるビデオゲームにおいて用いられる変動的なデータのうちで、本発明に関わるデータについて説明する。図3は、ビデオゲーム装置100のRAM105に記憶されるデータの構成を示す図である。図示するように、RAM105には、ステージ情報301、フィールド状態302、視点位置303、オブジェクト位置304、オブジェクト向き305、回転方向306、回転速度307、一時停止フラグ308、及び停止条件309が記憶される。
ステージ情報301は、現時点でゲームを行っているステージの名称、制限時間などの情報である。フィールド状態302はセルがフィールド内かフィールド外か、塗られたか塗られていないか等の情報をX−Z平面上のセル毎に保存している。また、視点位置303は仮想3次元空間内における仮想カメラの視点位置のワールド座標系における座標を保存している。
直方体オブジェクトのデータとしては、直方体オブジェクトのX−Z平面上の座標位置であるオブジェクト位置304、その向きであるオブジェクト向き305、回転方向306、回転速度307、及び一時停止フラグ308を保存している。オブジェクト位置304と、フィールド状態302とを参照し合うことで、フィールド内のセルは塗られるかどうか、フィールド外にはみ出たかどうかが決定される。オブジェクト向き305は、直方体オブジェクトのローカル座標系において、基準となる方向を設定し、その方向がワールド座標系においてどの方向を向いているかによって判定する。直方体オブジェクトのX−Z平面上の座標位置と、直方体オブジェクトのいずれかの面がフィールドに接しているときのプレイヤの方向入力操作により、次の直方体オブジェクトの動作が決定される。
また、回転速度307は直方体オブジェクトのいずれかの面がフィールドに接しているとき、加速、減速などの操作により更新される。一時停止フラグ308は、プレイヤによって後述するように一時停止入力がされれば、セットされ(回転速度307はそのまま保持される)、これがセットされた状態で後述するようにいずれかの方向入力があれば、リセットされる(回転速度307はそのまま保持され、回転方向306は入力された方向に更新される)。停止条件309は回転移動時において、直方体オブジェクトのいずれかの面がフィールドに接し、加速や方向入力の指示(減速入力は除く)が入力されていないときに、直方体オブジェクトの回転速度307と比較され、直方体オブジェクトの回転が停止できるかどうかの判定に用いられる。
次に、プレイヤによる入力部161からの入力指示における直方体オブジェクトの挙動を、回転速度との関係と共に説明する。ここで、次に説明するような直方体オブジェクトの回転に影響を与える各種の入力があったかどうかは、直方体オブジェクトのいずれかの面がフィールドに接しているときに判定され、入力があったと判定されたならば、それぞれの操作における入力に応じて直方体オブジェクトの回転状態を変化させるための処理を行う。
まず、直方体オブジェクトになされるプレイヤによる操作は数種類有り、まず基本的な操作として、フィールド上に存在する直方体オブジェクトの、4方向への90度回転移動がある。これは、フィールドと接する直方体オブジェクトの一辺を軸として、4方向それぞれへ90度回転することであり、このための操作は、フィールド上における直方体オブジェクトの4方向それぞれに応じた十字キーの一度の押下(一方向入力)によりなされる。この入力操作により、直方体オブジェクトは一回だけ90度回転移動し、停止する。停止条件の判断は90度回転が終わった状態、つまり、直方体オブジェクトのいずれかの面がフィールドと接している状態のときになされる。よって、90度回転は中間的な状態で停止することはなく、90度回転が開始されれば、その90度回転が終わるまで停止することはない。ここで、停止するにあたって、その回転速度V(回転速度307)が停止条件Vsにより停止できる速度であるかどうか比較されるが、一回だけの90度回転における回転速度はV=Vcであるとすると、停止条件速度VsはVc以上の値となる。
ここで、図4に示すのは一方向入力操作による、フィールド上における90度回転毎の直方体オブジェクトの推移であり、直方体オブジェクト202と斜線で示された直方体オブジェクトによって塗られた範囲401とが示されている。図4では、プレイヤの操作として、一方向入力で十字キーを右を押下すると、直方体オブジェクトが図4(a)から図4(b)へと推移し、続いて上を押下すると図4(b)から図4(c)へ推移し、続いて右を押下すると図4(c)から図4(d)へと推移することを示す。このように、直方体オブジェクトはプレイヤによる十字キーの入力方向に応じた方向への90度回転を行う。また、90度回転する前に直方体オブジェクトがあったフィールドは、図示するように塗られていることがわかる。
連続回転移動操作は、90度回転移動を一方向に対して連続して行わせるための操作であり、その方向に対応する十字キーを押下し続けることのみ(連続一方向入力)でなされる。連続回転時の回転速度は一度だけの回転移動速度と同じであり、その回転速度Vは一回だけの90度回転と同様にVcとなる。つまり、停止条件Vsとの関係Vs>=Vc(またはVs>Vc)より、連続一方向入力が検出されなくなったときの90度回転の終了によって、直方体オブジェクトは停止する。
加速操作は初期加速操作と通常加速操作とがあり、回転移動時において、初期加速操作は、入力部161の一方向入力操作と併せて加速ボタン(○ボタン)を押下すること(初期加速入力)でなされ、通常加速操作は、加速された回転移動時において入力部161の加速ボタンを押下すること(通常加速入力)でなされる。初期加速入力、及び通常加速入力があったと判定される毎に、回転速度Vに例えばvaだけ加えられる。
減速操作は加速された回転移動時において、入力部161における現在の回転方向と逆方向に対応した十字キーの一方向を押下すること(減速入力)でなされる。減速入力があったと判定される毎に、回転速度Vから例えばvbだけ減少される。
また、加速された回転移動時において、減速入力以外の何れの入力も検出されていないとき、直方体オブジェクトはその回転速度Vを保ち、回転している方向において等速回転を続ける。また、減速入力がされていても、直方体オブジェクトの1つの面がフィールドに接する毎にvbずつしか減速されないため、停止条件速度Vsよりも依然として大きくなっていることがある。回転速度Vが停止条件速度Vsよりも大きければ、直方体オブジェクトは、停止することなく次の90度回転を行う(惰性回転)ことになり、直方体オブジェクトがフィールドの境界付近において、加速された回転移動をする際、回転速度の適度な減速が行われず惰性回転によってフィールド外へはみ出してしまう虞がある。
減速操作によりフィールドの端に直方体オブジェクトが達するまでに回転速度VをVs以下に減速することで、直方体オブジェクトをフィールド内で停止させることができる。例えば、図5に図示する1×1×2の直方体オブジェクト202の1×1面に対して垂直な方向から見た、水平方向(図4において左から右方向)の回転移動おいて、図5上部に示された直方体オブジェクト202のその地点における回転移動は十分に加速された回転速度V=Vc+nva(nは自然数)で行われているとすると、この地点からの減速操作を行うとき、実線で示したフィールド203の停止条件がVsであれば、点線で示すフィールド外501へはみ出る一つ前のセルにおける、直方体オブジェクト202の回転速度と停止条件との関係は、Vc+nva−mvb<=Vs(mは自然数)とならなければならない。
このときの停止までに要する直方体オブジェクトの回転数を、例えば5としたとき、回転速度と停止条件との関係はVc+n5va−m5vb<=Vs(n5、m5は自然数)となって停止条件の関係を満たし、その結果、停止地点はフィールド外501上になり、図示した地点からの減速操作では直方体オブジェクトがはみ出してしまうことになる。よって、この条件においては、もう一回転手前から減速操作を行う必要があるとういことになる。
一時停止操作は、加速された回転移動時において、一時停止ボタン(×ボタン)を押下すること(一時停止入力)でなされる。一時停止入力が検出されると直方体オブジェクトはその場で停止し、停止以前の回転速度V、及び回転方向がRAM105に保存される(すなわち、回転方向306及び回転速度307は、直方体オブジェクトが停止されていても、一時停止入力の直前の回転状態のもののままで更新されない)。この停止状態において、一方向入力があれば、保存された回転方向はその入力に応じた方向へ更新され、保存された回転速度Vでその入力のあった方向へ回転移動を再開する。
このように、用意された各種操作は、フィールドを塗るための回転移動を速く行える操作がある反面、フィールド外へ直方体オブジェクトがはみ出る可能性もある。そのために、加速された速度を制御する操作も用意されており、これらの操作を駆使することで、各ステージに定められた制限時間内に攻略することが可能となる。
以下に、この実施の形態にかかる3次元ビデオゲームの進行について説明する。図6(a)は、この実施の形態にかかる3次元ビデオゲームのメイン処理を示すフローチャートであり、図6(b)は、メイン処理の過程におけるゲーム中処理ついてのフローチャートである。
まず、制御部103は、ゲーム開始処理(ステップS1)後、プレイヤにより選択されたステージのステージ情報をRAM105に読み込む(ステップS2)。このとき、ゲームの進行にあたって、例えば、攻略毎に選択できるステージが増えていき、初めてのプレイでは難易度の低いステージから選択させるようにする。選択されたステージにより、制御部103はフィールドを仮想3次元空間内に画定し(ステップS3)、そのフィールド上に直方体オブジェクトを存在させる(ステップS4)。
続いて制御部103はステップS5において、仮想3次元空間内の直方体オブジェクトの状態、及びフィールド状態の更新の制御を、ゲーム中処理として行うことになる(図6(b))。ステップS5のゲーム中処理を抜けると、制御部103は、ゲーム中処理で設定された引数に従ってステージ攻略が成功したかどうかを判定し(ステップS6)、ステージクリアであるなら、該クリアしたステージが最終ステージであったかどうかの判定を行う(ステップS7)。ステージ攻略が失敗であったなら、制御部103はゲームオーバー処理を行いメイン処理を閉じる(ステップS8)。また、ステップS7の最終ステージかどうかの判定において、最終ステージと判定されたときもメイン処理を閉じ、最終ステージだと判定されなければ再びステップS2の処理に戻り、プレイヤによってステージの選択をさせる。
ここでステップS5において、ゲーム中処理に制御が移ると、制御部103は、図6(b)に示すように、制御部103の内部タイマを利用したゲーム中タイマをスタートさせる(ステップS9)。このときの1フレーム期間は、1/60秒であり、制御部103はゲーム中タイマによって、ステップS11以降の制御とフレーム期間との同期を取る(ステップS10)。なお、再びステップS10に戻ってくるまでの、ステップS11以降の一連の制御(メイン処理に戻るような制御を除く)は、少なくとも1フレーム期間以内に行うことができる程度の比較的処理負荷が小さい処理であり、フレーム毎の処理落ちは生じないものと考えてよい。
1フレーム期間の開始と共に、制御部103は制限時間を越えたかどうかの判定を、ゲーム中タイマによって計時されている時間とRAM105のステージ情報301の制限時間との比較によって行う(ステップS11)。制限時間を超えたと判定されれば、ゲームオーバーを示す引数の設定を行い(ステップS12)、メイン処理へ戻る。このようにしてメイン処理に戻ったとき、ステージ攻略の失敗として、図6(a)におけるステップS8のゲームオーバー処理が行われることになる。
制限時間を超えたと判定されなければ、制御部103はRAM105のオブジェクト位置304及びオブジェクト向き305、並びに回転方向306及び回転速度307(何れも前のフレーム期間までにおいて算出したれたもの)により、新たな直方体オブジェクトの位置、及び方向を算出し、オブジェクト位置304、及びオブジェクト向き305を更新する(ステップS13)。但し、このとき、同時に一時停止フラグ308がセットされているかどうかも判定され、セットされていれば、オブジェクト位置304、及びオブジェクト向き305は更新しない。つまり、一時停止入力により一時停止フラグがセットされている間は、直方体オブジェクトの位置、方向とも動かさない。
続いて、制御部103はRAM105のオブジェクト向き305(前のフレーム期間で算出したもの)を読み込み、直方体オブジェクトはフィールドに接しているかどうかの判定を行う(ステップS14)。接していると判定されなければ、制御はステップS10に戻る。接していると判定されれば、制御部103はRAM105のオブジェクト位置304、及びフィールド状態302を比較することで、直方体オブジェクトがフィールド外へはみ出たかどうかの判定を行う(ステップS15)。はみ出たと判定されれば、ステップS12へ制御が移り、ゲームオーバーを示す引数の設定を行い、はみ出たと判定されなければステップS16へ制御が移る。
制御部103は、ステップS15で比較されたオブジェクト位置304におけるRAM105のフィールド状態302がすでに塗られているかどうかの判定を行い、塗られていなかったら、該直方体オブジェクトの位置におけるフィールド状態を更新(塗られた状態へと更新)し(ステップS17)、ステップS18に制御を移す。既に塗られていたら、そのままステップS18に制御を移す(ステップS16)。制御部103は全フィールド塗れたかどうかを、RAM105のフィールド状態302を参照することで判定する(ステップS18)。全フィールド塗れたと判定されれば、ステージ攻略の成功として、ステージクリアを示す引数の設定を行い(ステップS19)、制御をメイン処理に戻す。
全フィールド塗れたと判定されなければ、制御部103はRAM105の回転方向306、及び回転速度307と、プレイヤによる入力とに応じて、新たな回転速度、及び回転方向を算出し、回転方向306、及び回転速度307を更新する(ステップS20)。例えば、直方体オブジェクトの回転速度307が加速された状態となっていないで方向入力がされたなら、回転方向306に入力された方向を設定するとともに、回転速度307をVcに設定する。
直方体オブジェクトの回転速度307がVcとなっていて回転方向306と同じ加速入力がされたなら、回転速度307をVc+vaに設定する。回転速度307がVcより大きいVになっていて加速入力がされたなら、回転速度307をV+vaに設定する。直方体オブジェクトの回転速度307がVcより大きいVとなっていて減速入力がされたなら、回転速度をV−vbに設定する。
また、一時停止入力がプレイヤによってなされていれば、回転方向306、及び回転速度307は更新せず、一時停止フラグ308をセットする。また、一時停止フラグがすでにセットされていれば、プレイヤの方向入力により、その入力された方向に応じた方向で回転方向306を更新し、それと同時に一時停止フラグ308をリセットする。ステップS20の処理が終わると、制御はステップS10に戻る。
ところで、ステップS18において制御部103が全フィールドが塗れたと判定してゲーム中処理を抜けてメイン処理を抜けたときには、これが最終ステージでなかったのであれば、次にステップS2でステージを設定するときに、全フィールドを塗るまでに要した時間と該ステージの制限時間との差を求め、該時間の差に応じて、例えば次のステージ攻略において制限時間を長くする、および/またはより難易度の高いステージの攻略へ挑戦することができる等の変化をさせるものとなっている。
なお、この実施の形態にかかる3次元ビデオゲームの表示制御は、図6(a)のメイン処理とは別に1フレーム毎のタイマ割り込みにより行われ、ステップS13において算出され、RAM105に記憶された直方体オブジェクトの位置、及び方向のデータによって得られた、仮想3次元空間内のフィールド上での直方体オブジェクト、及び該フィールドを仮想3次元空間内の仮想カメラの仮想スクリーン上に映される画像を1フレーム毎に透視変換することで行っている。
以上説明したように、この実施の形態にかかるビデオゲームでは、各ステージ毎に仮想3次元空間内において画定されたフィールド203上を、直方体オブジェクト202が順次90度回転することでゲームは進行する。また、この直方体オブジェクト202の回転移動によってフィールド203が塗られることとなり、フィールド全体を塗ることによってステージクリアとなる。ただし、各ステージに定められた制限時間を越えるとステージの攻略は失敗することになるので、プレイヤはその不利益を回避するために、直方体オブジェクト202を、プレイヤの加速操作によりできるだけ速く回転移動させ、ステージをより早く攻略する必要がある。加えて、制限時間内のステージクリアにおいては、残りの制限時間に応じた、次ステージの制限時間の付加等の利益を、プレイヤが受けることができるため、直方体オブジェクト202をより速く回転させステージを早く攻略すればするほど有利になる。
一方、ステージを攻略するに当たって、フィールド外へ出ることもまた、ステージの攻略失敗となるので、フィールド境界付近においては、加速された直方体オブジェクトの速度をプレイヤの減速操作により十分減速させる必要がある。ただし、直方体オブジェクトは停止するに当たり、停止条件によって停止できるかどうか判定され、停止条件内に直方体オブジェクトの回転速度がなかったら、さらに次の90度回転を行うことになる。よって、フィールド境界の手前で直方体オブジェクトを停止できる回転速度まで十分減速できなければ、直方体オブジェクトは次の90度回転でフィールド外へはみ出てしまうことになる。
このように、制限時間内のステージクリアを目指し、かつより早いステージの攻略をすることで得られるプレイヤに対する利益を得るために、プレイヤはより速く直方体オブジェクトを回転移動させるが、同時に、フィールド外へはみ出させてしまう可能性もあり、直方体オブジェクトの回転速度はただ速ければよいというものではない。これにより、プレイヤは、フィールド内において、直方体オブジェクトをより適切に操作することが必要となり、ゲームとしての面白みが増すものとなる。
もっとも、フィールドから直方体オブジェクトがはみ出さないかぎり直方体オブジェクトの回転は速いほどよく、減速入力のタイミングはギリギリまで遅らせる方がよい。また、同じ位置で直方体オブジェクトを停止させるにしても、直方体オブジェクトの回転速度が速いほど早いタイミングで減速入力を開始しなければならない。プレイヤは、直方体オブジェクトの減速のタイミングを計る必要があるため、ゲームの先の状況(特に多面体オブジェクトの回転速度)に対して予測判断を行うことが必要となり、さらにゲームの面白みを増すことができる。
この実施の形態にかかるビデオゲームにおいて、プレイヤが操作するに当たり用いる入力ボタンは、一方向への回転操作、及び減速操作のための十字キーと、加速操作のための○ボタンと、一時停止操作のための×ボタンのみである。特に、減速操作は回転方向とは逆の方向に対応した十字キーを押下することで可能なため、プレイヤにとっては単純で分かり易い入力操作となる。また、減速操作に独自のボタンを割り当てる必要がないので、△ボタンや□ボタンなどのゲームの直接的な進行のために使われていないボタンに、上記したものとは異なる指示(例えば、表示画面に表示される領域の拡大・縮小)を割り当てることができるようになる。
また、仮想3次元空間内に画定されたフィールド203を塗るためには、プレイヤは、直方体オブジェクトを各方向へ、どのように回転移動させていくかを考えながらプレイする。ここで、プレイヤによって、一時停止操作がなされると、直方体オブジェクトはフィールド上で一時停止する。このとき、一時停止する前の回転方向とは異なる方向へ十字キーが押下されることで、直方体オブジェクトはその方向へ、一時停止する前の回転速度において回転移動を始める。
このように、一時停止操作を用いることで、回転移動を減速操作等により、一旦停止させる必要がなく、また、このような仮想世界のみにおいて実現できる特殊なゲーム性(現実世界では、回転速度を維持したまま一時停止は不可能)が生じることで、さらにゲームにおける面白みが増すことができる。また、このような一時停止操作を用いることは、プレイヤにとって一時停止前の速度や、一時停止後の回転方向への予測判断が必要となり、さらにゲームの面白みを増すことができる。
この実施の形態におけるビデオゲームは、セル201という正方形を一単位としてフィールドを画定しており、直方体オブジェクト202の各辺もまた、このセルの一辺自然数倍となっているため、フィールド203における直方体オブジェクト202の触れた領域の判定が容易になる。また、この直方体オブジェクトは、立方体とは異なり、回転方向により、フィールドと直方体オブジェクトとの接する面の範囲が異なることになり、プレイヤにより高度な予測判断が求められることとなり、さらにゲームの面白みが増すことができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態における変形態様について説明する。
上記実施の形態では、プレイヤは一時停止操作を行うことで、加速された回転移動を行う直方体オブジェクトに、一時停止操作直前の速度を保たせながら、一時停止前とは異なる方向へ回転移動させることができたが、この一時停止操作を用いる代わりに、直方体オブジェクトの加速された回転移動中に、プレイヤが、その回転方向とは異なる方向に応じた方向入力を行うことで、同じ回転速度で異なる方向への回転移動(回転速度を維持したままの方向転換)をさせることができるものとしてもよい。
この回転速度を維持したままの方向転換によって、このような仮想世界のみにおいて実現できる特殊なゲーム性(現実世界では、回転速度を維持したまま、全く異なる方向への回転移動は不可能)が生じることで、さらにゲームにおける面白みが増すことができる。また、一時停止操作を用いる代わりに、回転速度を維持したままの方向転換を直方体オブジェクトにさせることは、より速く(一時停止の動作を省いている分)フィールドを回転移動させることができるとともに、プレイヤにとって回転方向の転換前の速度や、回転方向の転換後の回転方向への予測判断が必要となり、さらにゲームの面白みを増すことができる。
上記の実施の形態では、フィールドにおいて一時停止操作が可能となる領域の制限は特に設けなかったが、一時停止操作が不能となる領域をフィールド境界付近(例えば、フィールド境界の1、2セル分)において設けるものとしてもよい。これは例えば、直方体オブジェクトが十分加速されているようなとき、一時停止操作によって停止をする場合は、フィールドの境界付近において一時停止操作を行うタイミング合わせさえ行えば、直方体オブジェクトがフィールド外にはみ出すことがなくなる。また、一時停止操作を用いる代わりに、直方体オブジェクトの回転速度を維持したままの方向転換を用いたとき、その回転速度を維持したままの方向転換が不可能となる領域を、同様にフィールド境界付近において設けるものとしてもよい。
このことから、フィールド境界付近でのプレイヤによる一時停止操作、または直方体オブジェクトの回転速度を維持したままの方向転換を不可能とし、あえてフィールド境界付近において、加速された直方体オブジェクトの停止手段を減速操作のみに限定することで、プレイヤによるその減速操作を開始するタイミングの予測判断がどのような場合も必須のものとなり、ゲームの面白みが増すものになる。またこのとき、該一時停止操作、または直方体オブジェクトの回転速度を維持したままの方向転換が不可能な領域に、プレイヤによって視認できるような効果を与えるものとしてもよい。
ステージクリアの条件として、上記の実施の形態では全フィールドを塗るというものであったが、全フィールドの所定割合を制限時間内に塗ることをステージクリアの条件としてもよい。ここで、制限時間となるまで新たなセルが塗られる度にフィールドの塗られた部分の割合を求め、その割合が所定割合に達したならば、ステージクリアとするものとしてもよい。また、フィールドの塗られた部分の割合に関わらずに制限時間となるまでゲームを続け、制限時間となったときに塗られた部分の割合を求めるものとしてもい。この場合、フィールドのうちの塗られた部分の割合が所定割合以上であればステージクリアとし、所定割合に達していなければゲームオーバーとすることができる。
上記の実施の形態のステージクリア後における残りの制限時間、または塗られた割合に応じてプレイヤに与えられる利益、及び不利益としては、次ステージの制限時間を変化させるもの等があったが、他に、次ステージにおけるクリア条件として、塗るべきフィールドの割合を変化させるもの、直方体オブジェクトの回転速度の上限を変化させるもの、加減速入力の際の加減速量を変化させるもの、停止条件を変化させるもの、若しくは一時停止操作、または直方体オブジェクトの回転速度を維持したままの方向転換が不可能な領域を変化させるもの等があってもよい。
また、プレイヤのゲームプレイの評価としてポイントを設ける場合、制限時間内でステージをクリアしたなら所定のポイントをプレイヤに与え、残りの制限時間に応じてプレイヤにさらにボーナスポイントを与えるものとしてもよい。制限時間を経過するまでにフィールドの全領域を塗ることができなかったり、直方体オブジェクトがフィールドからはみ出したときには、ポイントを奪うものとしてもよい。
これによって、利益を受けるため、若しくは不利益を受けないために、プレイヤはより早い時間で、及びより多くのフィールドを塗ってステージ攻略を目指すための直方体オブジェクトの加減速操作を駆使した攻略を行うことで、その操作によりゲームのスピード感と緊張感が生まれるようになる。また、その利益、不利益の効果によるステージの多様性が生まれ、それに応じたステージの攻略においても、プレイヤの戦略の多様性が生まれるため、よりゲームとしての面白みが増すことになる。
上記の実施の形態では、回転速度の加減速の制御は90度回転毎に行っていたが、1フレーム毎に加減速の制御を行うとしてもよい。これにより、細かい加減速の設定が可能となり、重力等による自然な動きの制御が可能となるため、フィールド上の直方体オブジェクトの動きに、より現実味が増す。また、プレイヤの加減速入力がより細かく設定されるため、特にフィールドの境界付近での、プレイヤの操作における直方体オブジェクトの動きにより緊張感が生まれる。
また、上記の実施の形態では、加速された回転移動時において、減速入力以外の何れの入力も検出されていないとき、直方体オブジェクトはその回転速度Vを保ち、回転している方向において等速回転を続けるとしているが、減速入力以外の何れの入力も検出されないか、若しくは回転移動方向と対応した方向入力が検出されているとき、自然減速を行うものとしてもよい。このとき、自然減速の減速量は減速入力の減速量より小さいものとすべきである。また、このときの自然減速は上記の実施の形態と同様に90度回転毎に行うものでも、1フレーム毎に行うものでもよい。
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタである直方体オブジェクト202の大きさはフィールドを画定する最小単位である1×1の正方形セルの大きさを基準としたときに、1×1×2としていた。ここで上記の実施の形態における直方体オブジェクトの代わりに、図7に示すような直方体オブジェクト、及び平面のみによって構成される多面体オブジェクトを用いることも可能である。図7(a)は1×1×2の大きさの直方体オブジェクトと同様の基準で構成される、1×1×3の直方体オブジェクト701であり、図7(b)は1×2×3の直方体オブジェクト702である。これらの直方体オブジェクトの回転移動による塗られる範囲は、上記1×1×2の直方体オブジェクトとは異なり、同一のステージの攻略をするに当たって、これら形状の異なる直方体オブジェクトをそれぞれ操作するとき、その攻略方法はそれぞれ異なることになる。
また、平面のみによって構成される多面体オブジェクトとして、図7(c)のような多面体オブジェクトが考えられる。図7(c)は図7(b)の1×2×3の直方体オブジェクト702が凹型になるように、そのオブジェクトから1×1×1の立方体をくり抜いた平面のみによって構成される多面体オブジェクト703であり、この多面体オブジェクト703のどの一辺をとっても、セル一辺の自然数倍となるように構成されている。この図7(c)で示した多面体オブジェクト703は、回転移動によって、一部塗られないフィールドが生じる。
図8では、図7(c)で示した多面体オブジェクトの回転移動の前後における、フィールドの塗られた様子を示している。このとき、丁度、多面体オブジェクト703からくり抜かれた1×1×1の立方体部分の通った後のフィールドだけ塗られていないことがわかる。これは、直方体オブジェクトが一度通ったフィールドは、特に再び通る必要はないが、この多面体オブジェクトを用いる場合、一度通っただけでは塗られないフィールドが出てくるため、既に塗ったフィールドを、前回とは異なった通り方によって通る必要がある。よって、上記の実施の形態において示したような直方体オブジェクトの代わりに、図7(c)に示す多面体オブジェクトを用いることで、直方体オブジェクトとは異なる戦略が必要となるため、よりゲームとしての面白みが増すことになる。
さらには、本発明においてフィールド上を回転移動させるものとして適用可能な多面体オブジェクトには、上記の実施の形態や図7(a)〜(c)に示すような正方形のセルを基調としたオブジェクトだけでなく、例えば、正四面体ように各面が正三角形からなるような多面体オブジェクトを用いてもよい。この場合においては、一セルを正三角形としてフィールドを画定することで、正四面体をオブジェクトとして上記の実施の形態で説明したのと同様のゲーム進行が可能となる。さらに、上記の実施の形態におけるセルのようなものをフィールドにおいて規定することはできないものの、全ての面が平面から構成される多面体であれば、本発明を適用するための多面体オブジェクトとして適用することができる。
上記の実施の形態において、直方体オブジェクトがフィールドから一部でもはみ出ることでゲームオーバーとしていたが、これを例えば、フィールドから所定割合(例えば、半分)以上はみ出ること、又は全部はみ出ることでゲームオーバーとするとしてもよい。また、そのはみ出ることについて、一定回数まで認めるものとしてもよいし、直方体オブジェクトがフィールドからはみ出ることを許容するが、はみ出ることによって、プレイヤに所定のペナルティ(例えば、ステージの制限時間の短縮)を与えるものとしてもよい。
上記実施の形態にかかる3次元ビデオゲームにおいて、ステージをクリアするためには、それぞれのステージの所定フィールドを全て塗る必要があるが、この所定フィールドに対する塗る回数の制限は特に定められていない。このとき、プレイヤキャラクタである直方体オブジェクトが既に塗ったフィールドについて、再び塗ることに対しての制限を設けてもよい。例えば、一度塗ったフィールドは二度と通ってはいけない、若しくはフィールドを塗れるのは2回までにする等としてもよい。このように、フィールドに対する塗る回数の制限を付けられたステージの攻略は、制限時間内のステージ攻略が求められながらも、塗る回数の制限がないフィールドに対しての攻略に比べ、より慎重なフィールド上のルート選択が必要となり、より慎重な加減速の操作と、より戦略的な攻略が必要となり、よりパズルとしての面白みが増すことになる。
また、上記の実施の形態は複数のコントローラが接続されたスタンドアローン型のゲーム装置を用いて複数のプレイヤによって行われる対戦プレイ、及びサーバ−クライアントシステムを用いた複数のプレイヤによって行われる対戦プレイ、またはそれらの手段により行われる協力プレイが可能であるとしてもよい。また、複数プレイヤによる対戦プレイ、及び協力プレイは同時に実施することができ、例えば二人のプレイヤ対二人のプレイヤの協力対戦プレイのようにすることもできる。
複数のプレイヤによる対戦プレイは、例えば、同じステージの所定フィールドに複数プレイヤのそれぞれに対応した直方体オブジェクトを存在させ、同時に直方体オブジェクトの回転移動を始め、全フィールドに対する、それぞれのプレイヤによって先に塗られたフィールドの割合を制限時間内に競い合うというものである。また、特に制限時間を設けず、全フィールドを塗った時点をゲームの終了として、その全フィールドに対する、先に塗られたフィールドの割合をそれぞれのプレイヤが競い合うものとしてもよい。ここでは、例えば、その割合の多いプレイヤがゲームに勝利するが、はみ出しを失格とする。
この対戦プレイによって、各々のプレイヤは他のプレイヤとの折衝により、各自の直方体オブジェクトを速い回転速度で移動させてフィールドを塗っていくことで自らの獲得領域を増やすことができるので、上記の実施の形態において各ステージに制限時間を設けたことと同様に、直方体オブジェクトの回転速度を加速させることに対して、ゲームにおける意義が生じるものとなる。このため、このようなゲーム性のゲームでも、上記の実施の形態のものと同様の効果を生じさせるものとすることができる。
プレイヤ自身により、ステージのフィールドを自作できるようにしてもよい。これは、まだフィールドを画定していない仮想3次元空間において、プレイヤの操作によりX−Y平面上の一つ一つのセル対してフィールドを画定できるようなシステムを用意して行う。また、同時に、自作のステージで使うことのできる所定の直方体オブジェクト、及び多面体オブジェクトを選択できるようにしてもよいし、上記の制限時間、及びフィールドを塗ることができる回数の制限などをプレイヤ自身によって決められるようにしてもよい。これら自作のステージは、通信手段によって他のプレイヤと交換してプレイできるものとしてもよい。
ステージ攻略失敗後、及びステージ攻略後、同じステージを再び攻略するとき、前回の攻略における直方体オブジェクトの挙動を、今回の攻略における直方体オブジェクトとは異なる効果により、今回の攻略における所定ステージ上に前回と同じ時間毎の挙動において表すとしてもよい。このときの、前回の同ステージ攻略時における直方体オブジェクトは、今回の攻略における直方体オブジェクトとフィールド上において同じ座標に位置するときであっても、互いに干渉することはない。これにより、前回の攻略の方法を参考にすることで、今回の同ステージの攻略を有利に進めることができるようになる。
RAM105に保存されている停止条件309は、直方体オブジェクトの各面毎(例えば、同じ面積をもつ面毎)、及び/またはフィールドのセル毎(フィールドの所定範囲毎)に定めるものとし、フィールドと接している面、及び直方体オブジェクトと接しているフィールドにおけるそれぞれ停止条件により、その直方体オブジェクトの停止できる速度を定める。これは、どちらか一方のみを適用するとしても、両方の停止条件により所定の停止速度条件を求める関数を用いて求めた停止速度条件を適用するとしてもよい。また、これらの停止速度条件の各面、及び特定の範囲による違いを視認できるそれぞれ異なる効果によって示してもよい。これにより、フィールド上での直方体オブジェクトの動きがより複雑になり、また、プレイヤもその動きを考慮してより細かな戦略を立てる必要があるため、ゲームとしての面白みが増すことになる。
上記の実施の形態において、方向入力、及び加減速入力は表示画面122を通して視認できる直方体オブジェクトのみの挙動として、透視変換されていたが、これを、仮想3次元空間内のフィールドが傾くことによって直方体オブジェクトが回転移動するような挙動を、表示画面122を通して視認できるように、プレイヤの方向入力操作、及び加減速入力操作に応じた、仮想カメラ制御を行うものとしてもよい。表示画面122を通して視認できる仮想3次元空間内のフィールドが、プレイヤの入力に応じて傾いているようにプレイヤに視認させ、同時に、フィールド上で、その入力に応じた直方体オブジェクトの制御をする。
これは例えば、プレイヤの操作による直方体オブジェクトの回転を、仮想3次元空間内のフィールド上において右方向に行うとき、表示画面122で表示されるフィールドは右下がりの勾配であるように傾き、それと同時に、直方体オブジェクトがその勾配の傾きに応じた速度で回転するというものである。これによって、本来は直方体オブジェクトを回転移動させるゲーム性であるにも関わらず、プレイヤ自身はフィールドを操作しているような印象を受けるため、上記の実施の形態にかかるビデオゲームとは異なるゲーム性をプレイヤに与えることになる。
上記の実施の形態では、3次元ビデオゲームを実行するためのプラットフォームとして専用機であるビデオゲーム装置100を適用していた。これに対して、ビデオゲーム本体101と同様の構成要素を備えるのであれば、汎用のパーソナルコンピュータなどを適用してもよい。また、表示装置121及びサウンド出力装置125をビデオゲーム本体101と同一の筐体内に納めた構成を有する携帯ゲーム機に適用するとしてもよい。
この3次元ビデオゲームを実施するに当たって、特に方向入力操作には十字キーを用い、加速入力操作には所定入力ボタンを用いることを想定しているが、アナログコントローラのように、スティックの傾き加減を検出できるような方向入力装置であれば、アナログスティックにより方向入力操作を行い、同時にスティックの傾き加減によって速度を調節するような入力制御を行ってもよい。
また、この3次元ビデオゲームを実施するに当たって、上記実施の形態で入力部161として適用したコントローラの代わりに、多軸加速度センサによりコントローラの傾き加減を認識するコントローラを用いることで、その傾きの方向を方向入力とし、その傾きの加減によって速度を調整するような入力制御を行ってもよい。このような多軸加速度センサを備えたコントローラを用いる場合、例えば、そのコントローラを傾けた方向を方向入力、その傾きの加減を回転速度(あるいは速度変化)に代えるものとする。また、多軸加速度センサを備えた板状のコントローラであって、その上にプレイヤが乗り、プレイヤが重心移動を行うことによって傾き加減を認識するコントローラである場合、重心移動の方向を方向入力とし、その重心移動の距離を回転速度(あるいは速度変化)に代えるものとする。
加えて、この3次元ビデオゲームを実施するに当たって、上記実施の形態で適用したコントローラの代わりに、音響、及び振動機能を有したコントローラを用いることで、仮想空間内の直方体オブジェクトの挙動に連動して、プレイヤによって操作されるコントローラから、音響、及び振動などの体感的な効果を出力するものとしてもよい。
タッチパネルを備えたゲーム装置では、上記実施の形態において用いられる入力部161からの入力に代えて、直方体オブジェクトの回転に関する指示の入力にタッチパネルを用いるとしてもよい。タッチパネルの下側に配置された表示画面122に表示されている直方体オブジェクト(停止状態にあるもの)を起点に所望の回転方向へ線を引くと、そのときのスタイラスの線引きの速度が直方体オブジェクトの回転速度に反映される。つまり、直方体オブジェクトをまず回転開始させてから加速させるというものではなく、最初からタッチペンの線引き速度に応じた回転速度で直方体オブジェクトが回転されるものとなる。
もっとも、この場合においても、減速入力と一時停止入力とは、上記の実施の形態と同様に入力の必要があるものとなる。例えば、減速入力を行うための操作は、直方体オブジェクトの回転方向と逆方向にスタイラスで線引き操作することによって行うことができる。ここで、直方体オブジェクトの回転速度の減速量は、その線引き速度に応じたものとすることができる。また、一時停止入力を行うため操作とは、回転中の多面体オブジェクトの表示位置をスタイラスで押さえることによって行うことができる。
上記の実施の形態では、記録媒体131として、DVD−ROMやCD−ROMを用いていたが、携帯ゲーム機で実施する場合、代わりに半導体メモリーカードを適用することができる。携帯ゲーム機には、このメモリーカードを挿入するためのカードスロットをDVD/CD−ROMドライブ113の代わりに設けることができる。汎用のパーソナルコンピュータの場合には、本発明に係るプログラム及びデータを記録媒体131に格納して提供するのではなく、HDD107に予め格納して提供してもよい。本発明に係るプログラム及びデータを格納して提供するための記録媒体は、ハードウェアの物理的形態及び流通形態に応じて任意のものを適用することができる。
上記の実施の形態では、ビデオゲーム装置100のプログラム及びデータは、記録媒体131に格納されて配布されているものとしていた。これに対して、これらのプログラム及びデータをネットワーク151上に存在するサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、ビデオゲーム本体101にネットワーク151を介して配信するものとしてもよい。ビデオゲーム装置100において、通信インターフェイス115がサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、HDD107に保存し、実行時にRAM105にロードすることができる。