JP4767531B2 - 像振れ補正装置および撮像装置 - Google Patents
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Description
近年の撮像装置、特に小型のデジタルカメラでは、例えば「自分撮り」に代表される撮影、すなわちカメラ部を自由なアングルにした撮影が行えるように、本体に対して撮像部を回転させる回転機能を有するカメラが主流となってきている。
手振れ補正機能として、いくつかの方式が実用化されている。
何れの手振れ補正手段においても、撮像部と振動検出センサとの相対位置が固定されており、振動の方向と像振れの補正方向とが一義的に特定される構成となっている。
一方、従来の技術では、撮像光学系を含む撮像部と角速度検出センサとは、相対的な位置関係を固定した状態で使う必要がある。この技術を、例えば、自分撮りが可能なように回転部分が回転する撮像装置に応用した場合、回転部分に撮像部と角速度検出センサとの両方を搭載する必要があり、回転部分の大型化が避けられないという問題を有している。具体的には、小型の角速度検出センサでも、数ミリから十ミリ程度の大きさが必要であるため、回転部分が大型化してしまう。
そこで、本発明は、回転機能と手振れ補正機能とを有する撮像装置であり、かつコンパクトな撮像装置、の提供に貢献する像振れ補正装置を提供することを目的とする。
第1の特徴に係る撮像装置は、好ましくは、回動部の本体に対する回転位相を取得する回転位相取得手段をさらに備えている。補正量導出手段は、振動検出センサの出力と、回転位相取得手段の取得した回転位相とに基づいて、像振れ補正量を導出する。
また、回転位相取得手段を有する第1の特徴に係る撮像装置では、好ましくは、回転位相取得手段は、回動部の本体に対する回転位相を検出し、回転位相に応じた信号を出力する手段である。補正量導出手段は、例えば、回転位相取得手段の出力に応じて定められる係数を振動検出センサの出力に乗じ、像振れ補正量を導出する。
第1の特徴に係る撮像装置では、振動検出センサは、回動部の回動軸と略平行の検出軸回りの角速度を検出する少なくとも一つの角速度検出センサを含んでいてもよい。
角速度検出センサを含むこの撮像装置によれば、回動部の回転に依存しない方向の像振れ補正を行うことが可能となる。
この撮像装置は、回転位相取得手段の出力が所定の範囲内の場合に、少なくとも1つの方向に対する像振れ補正を行わない。このため、像振れ補正を必要な範囲で適切に行いつつ、装置における回路構成を簡易にすることが可能となる。
ここで、回転位相取得手段とは、例えば、撮像装置の操作者に回動部の回転位相を入力させるためのボタンなどである。
第2の特徴に係る撮像装置は、被写体の光学的な像を電気的な画像信号として出力する装置であって、本体と、回動部と、撮像光学系と、撮像センサと、振動検出センサと、補正量導出手段と、像振れ補正手段と、を備えている。回動部は、本体に対し回動可能に配置されている。撮像光学系は、光軸を有し、本体に対する光軸の角度が変化するように回動部と一体回転可能に配置され、被写体の光学的な像を形成する。撮像センサは、撮像光学系によって形成された光学的な像を受光し、光学的な像を電気的な画像信号に変換する。振動検出センサは、第1の振動検出センサと第2の振動検出センサとを含んでいる。第1の振動検出センサは、本体に設けられ、回動部の回動軸と略平行の検出軸回りの振動を検出する。第2の振動検出センサは、回動部に設けられ、第1の振動検出センサの検出軸と直交する検出軸回りの振動を検出する。補正量導出手段は、第1および第2の振動検出センサのそれぞれの出力に基づいて、異なる方向の像振れ補正を行うための第1像振れ補正量および第2像振れ補正量を出力する。像振れ補正手段は、第1像振れ補正量および第2像振れ補正量に基づいて、像振れ補正を行う。
この撮像装置では、回動部の回動軸と直交する方向に検出軸を有する振動検出センサのみを回動部に設けている。このため、回動部の体積を大きくすることなく、回転位相に応じた像振れを実現する撮像装置を提供することが可能となる。
前述の第1の特徴に係る撮像装置では、振動検出センサは、本体に設けられるとともに、少なくとも2方向の振動を検出する本体側センサを含んでいてもよい。この場合に、補正量導出手段は、少なくとも2方向についての本体側センサのそれぞれの出力から1方向の像振れ補正量を導出する。
第1〜第3の検出センサを有する第1の特徴に係る撮像装置では、回動部の回動軸は、撮像光学系の光軸と直交していてもよい。また、補正量導出手段は、第2の検出センサの出力および第3の検出センサの出力と回転位相とに基づいて光軸を中心とした回転方向の像振れ補正量である第3像振れ補正量を導出する第3補正量導出回路をさらに有していてもよい。この撮像装置では、像振れ補正手段は、第1像振れ補正量に基づいて光軸と直交する第1方向の像振れを補正し、第2像振れ補正量に基づいて光軸および第1方向と直交する第2方向の像振れを補正し、第3像振れ補正量に基づいて光軸を中心とした回転方向の像振れを補正する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の斜視図である。図1において、デジタルカメラを構成する撮像装置1は、本体7と、本体7に回動軸を備えた回転位相検出部4により回転軸2aを中心に回動可能に支持された回転部2と、像振れ補正装置34とを備えている。
本体7は、回転軸2aと平行な検出軸6a回りの角速度を検出する角速度センサ6と、角速度センサ6の検出軸6aと直交する検出軸5a回りの角速度を検出する角速度センサ5と、液晶表示部9と、シャッターボタン8と、各種操作ボタン10(10a,10b,10c,10d)とを含む。
図2は、撮像部3の要部側断面図である。図2において、撮像部3は、光軸11を有する3枚のレンズ群からなる光学系18(被写体側から18a,18b,18cとする)と、レンズ群を保持するレンズ枠3’からなるレンズ鏡筒38と、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)などの撮像センサ17とを含む。さらに、撮像部3は、回転部2において振れ補正機構33により保持されている。
図3、図4、図5において、3a,3bは、撮像部3と一体に形成された軸Y方向(図3の上下方向)に突出した回動軸である。回動軸3a,3bは、内枠12の上下側に設けられた2つの穴(図示せず)に支持される。これにより、撮像部3は、軸Y回りに回転可能となっている。さらに、内枠12の外周には、回動軸12a,12bが軸X方向(図3の左右方向)に一体的に形成されている。回動軸12a,12bは、外枠13の左右側に設けられた2つの穴(図示せず)に支持される。これにより、内枠12は、撮像部3と一体的に軸X回りに回転可能となっている。
内枠12と外枠13とは、ガラスを含有したポリカーボネイト材を使った成型部品とすることで、質量を小さくしている。さらに、各軸(3a,3b,12a,12b)を各々の回転体の重心に配置することで、慣性モーメントを小さく抑えている。
実験により、撮像部3の光軸11を±1度の範囲で回転補正できれば、95%以上の像振れを補正が可能となることが確認されている。この±1度の補正角度とバイモルフ15、16の駆動量との関係を説明する。
21(図4参照)は、ピン15aの移動量を検出する変位センサである。22(図4参照)も同様にピン16aの移動量を検出する変位センサである。変位センサ21,22共に、外枠13に固定されている。変位センサ21と22とは、反射型フォトインタラプタにより、ピン15aとピン16aとからの反射光をそれぞれ検出し、変位センサ21,22とピン15a,16aとの距離の変化を測定している。
図10において、Y軸回りの角速度ωyが角速度センサ5により検出される。また、磁気センサ20の出力電圧が回転位相判別器42に入力され、回転部2の回転位相が認識される。具体的には、回転位相判別器42は、図9に示した特性に基づいて、磁気センサ20の出力電圧から回転位相を認識する。
補正角度変換器24は、補正値設定器23からの角速度をサンプリング時間で積分し角度αyに変換する。本実施形態では、サンプリング時間は20msecとしている。ピン移動量変換器25は、先に説明した近似式により、補正角度αyを移動量Lyに変換する。駆動電圧変換器26は、ピン移動量Lyをバイモルフ15への印加電圧Vyに変換する。変位センサ21からの変位量とピン移動量変換器25からの移動量設定値とを比較し、設定値となるまでフィードバック制御が行われる。また、駆動電圧変換器26には、定常誤差を無くす補償機能も含まれている。
このような構成において、実際に撮影が行われる場合の撮像装置1の具体的な動作について以下説明を加える。
回転部2が図1の状態にある時、磁気センサ20の出力電圧は、最大値Vmaxを示す。このため、回転位相判別器42は、回転部2が自分撮りモードの位置、すなわち回転位相θ=0度であることを認識できる。
図12に、角速度センサ5,6の検出軸5a,6aにωy,ωxの角速度が発生した場合のヨー方向(Y軸)、ピッチ方向(X軸)回りの像振れ補正方向を示す。
この状態で、操作者によりシャッターボタン8が操作されると、図10および図11を用いて説明した処理が行われる。
θ=180度の位置においては、像振れ補正回路31および振れ補正機構33は、バイモルフ15を用いて、角速度ωyをキャンセルする方向(+ωy)に撮像部3を駆動する。同様に、像振れ補正回路32および振れ補正機構33は、バイモルフ16を用いて、角速度ωxをキャンセルする方向(−ωx)に内枠12を駆動する。これにより像振れが補正される。
図12、図13において、ピッチ方向(X軸回り)においては、検出軸6aと補正軸X軸の向きは、常に同方向であるため、回転位相θに関係なく、検出軸6aで検出した角速度+ωxに対して、常に−ωx方向に補正すれば良い。しかし、ヨー方向(Y軸回り)においては、検出軸5aと補正軸Y軸の向きは、θ=0度位置とθ=180度位置とでは逆方向となる。このため、検出軸5aで検出した角速度+ωyに対して、θ=0度では、−ωy方向に補正し、θ=180度では、+ωy方向に補正している。
さらに、角速度センサ6の検出軸6aと、撮像部3を保持する回転部2の回転軸2aとを平行に配置しているため、回転部2の回転位相に関係なくピッチ方向(X軸回り)の像振れを補正することができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1は、上記の像振れ補正装置34を備えるため、コンパクトな回転部2を有しつつ像振れ補正することが可能となる。
第2の実施形態に係る撮像装置として、撮影者により入力された回転部の回転位相を用いて像振れ補正を行う撮像装置について説明を行う。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置である。なお、第2の実施形態に係る撮像装置は、第1の実施形態に係る撮像装置1とほぼ同様の構成を持つ。以下、第2の実施形態に係る撮像装置と第1の実施形態に係る撮像装置1との相違点である回転位相検出方法について説明する。
回転位相検出部4’は、図15に示すように、回転部2に固定される面4bを有する円筒部と、面4bと軸方向反対側から突出する小径の回転軸部4a’とを有している。回転軸部4a’の先端には、径方向180度対向した位置に2箇所の切欠き部4cが設けられている。さらに、回転軸部4a’の先端には、アーム36の一端が係合しており、アーム36は、回転軸部4a’の回転に応じて回転軸36aを中心に揺動可能となっている。
第3の実施形態に係る撮像装置として、回転部側と本体側とのそれぞれに角速度センサを有する撮像装置について説明を行う。
図17は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の斜視図である。図17において、デジタルカメラを構成する撮像装置101は、本体107と、本体107に回動軸を備えた回転位相検出部104により回転軸102aを中心に回動可能に支持された回転部102と、像振れ補正装置134とを備えている。
本体107は、回転軸102aと平行な検出軸106a回りの角速度を検出する角速度センサ106と、液晶表示部109と、シャッターボタン108と、各種操作ボタン110(110a,110b,110c,110d)とを含む。
図19は、回転部102と本体107にそれぞれ設けられた、角速度センサ105,106の検出軸105a,106aと振れ補正機構133の回転軸となるY軸、X軸との関係を示す図である。検出軸106aとX軸は平行な位置関係に構成されている。角速度センサ105は、検出軸105a回りの角速度ωyにより水晶振動子に作用するコリオリ力を検出し、角速度ωyを測定する振動型角速度センサである。角速度センサ105の出力電圧Vyは、角速度ωyに比例した値が出力される。角速度センサ106は、検出軸106a回りの角速度ωxを検出し、角速度センサ105と同様に、角速度ωxの大きさに比例した電圧Vxを出力する。
図20において、Y軸回りの角速度ωyが角速度センサ105により検出される。補正角度変換器124は、補正値設定器123からの角速度をサンプリング時間で積分し角度αyに変換する。本実施形態では、サンプリング時間は20msecとしている。ピン移動量変換器125は、第1の実施形態で説明した近似式により、補正角度αyを移動量Lyに変換する。駆動電圧変換器126は、ピン移動量Lyをバイモルフ115への印加電圧Vyに変換する。変位センサ121からの変位量とピン移動量変換器125からの移動量設定値とを比較し、設定値となるまでフィードバック制御が行われる。また、駆動電圧変換器126には、定常誤差を無くす補償機能も含まれている。
このような構成において、実際に撮影が行われる場合の撮像装置101の具体的な動作について以下説明を加える。
回転部102が図17の状態にある時、磁気センサ120の出力電圧は、最大値Vmaxを示す。このため、撮像装置101は、回転部102が自分撮りモードの位置、すなわち回転位相θ=0度であることを認識できる。
図22に、角速度センサ105,106の検出軸105a,106aにωy,ωxの角速度が発生した場合のヨー方向(Y軸)、ピッチ方向(X軸)回りの像振れ補正方向を示す。
図23に、角速度センサ105,106の検出軸105a,106aにωy,ωxの角速度が発生した場合のヨー方向(Y軸)、ピッチ方向(X軸)回りの像振れ補正方向を示す。
また、回転部102が回転位相角度θ(0度<θ<180度)の状態にある時、バイモルフ115、およびバイモルフ116は、角速度センサ105,106からの検出値に応じて像振れ補正回路131,132および振れ補正機構133により駆動され、像振れ補正が行なわれる。
また、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置101は、上記の像振れ補正装置134を備えるため、コンパクトな回転部102を有しつつ像振れを補正することが可能となる。
第4の実施形態に係る撮像装置として、本体側に3つの角速度センサを有する撮像装置について説明を行う。
図24は、本発明の第4の実施形態に係る撮像装置の斜視図である。図24において、デジタルカメラを構成する撮像装置201は、本体207と、本体207に回動軸を備えた回転位相検出部204により軸202aを中心に回動可能に支持された回転部202と、像振れ補正装置234とを備えている。
本体207は、軸202aと平行な検出軸206a回りの角速度を検出する角速度センサ206と、角速度センサ206の検出軸206aと直交する検出軸205a回りの角速度を検出する角速度センサ205と、角速度センサ205および角速度センサ206と直交する検出軸235a回りの角速度を検出する角速度センサ235(図24では、検出軸235aと光軸211は平行となっている)と、液晶表示部209と、シャッターボタン208と、各種操作ボタン210(210a,210b,210c,210d)とを含む。
次に、撮像装置201における像振れ補正の処理について説明を行う。
回転位相θの値に関係なく、検出軸206aとピッチ方向の補正回転軸X軸とも平行である。さらに、回転部202を支持する回転位相検出部204の回転軸202aとピッチ方向の補正回転軸X軸と検出軸206aとは平行である。このため、回転部202の本体207に対する回転位相θの値に関係なく、常に補正回転軸X軸の方向と検出軸206aの方向とは一致する。従って、補正回転軸X軸回りの補正量は、角速度センサ206の検出出力に比例した値とすればよい。
例えば、回転位相θと、角速度センサ205で検出された角速度ωy1と、角速度センサ235で検出された角速度ωy2と、補正すべきヨー方向の補正回転角速度Hωyとの関係は次式で表せる。
このように、回転軸202aと直交する平面内の2つの角速度センサ205および角速度センサ235と、回転位相θとを変数とした(1)式を計算することにより、ヨー方向の補正回転軸Y軸回りの角速度Hωyを求められる。
次に、補正角速度を求め、バイモルフ215,216を動作させる像振れ補正回路231,232の具体的な構成について説明する。
図28において、検出軸205a軸回りの角速度ωy1が角速度センサ205により検出され、検出軸235a回りの角速度ωy2が角速度センサ235により検出される。また、磁気センサ220の出力電圧が回転位相判別器242に入力され、回転部202の回転位相θが認識される。具体的には、回転位相判別器242は、図27に示した特性に基づいて、磁気センサ220の出力電圧から回転位相を認識する。
撮像装置201で撮影を行う場合、電源ボタン210aにより電源が投入され撮影が可能な撮影モードとなる。
この状態で、操作者によりシャッターボタン208が操作されると、図28および図29を用いて説明した処理が行われる。
像振れ補正回路231および振れ補正機構233は、バイモルフ215を用いて、角速度ωyをキャンセルする方向(−ωy)に撮像部203を駆動する。同様に、像振れ補正回路232および振れ補正機構233は、バイモルフ216を用いて、角速度ωxをキャンセルする方向(−ωx)に内枠212を駆動する。これにより、像振れが補正される。
図31に、角速度センサ205,206の検出軸205a,206aにωy,ωxの角速度が発生した場合のヨー方向(Y軸)、ピッチ方向(X軸)回りの像振れ補正方向を示す。
さらに、角速度センサ206の検出軸206aと、撮像部203を保持する回転部202の回転軸202aとを平行に配置しているため、回転部202の回転位相に関係なくピッチ方向(X軸回り)の像振れを補正することができる。
また、本発明の第4の実施形態に係る像振れ補正撮像装置201は、上記の像振れ補正装置234を備えるため、コンパクトな回転部202を有しつつ像振れを補正することが可能となる。
第5の実施形態に係る撮像装置として、光軸回りの像振れ補正を行う撮像装置について説明を行う。
図32は、本発明の第5の実施形態に係る撮像装置である。なお、第5の実施形態に係る撮像装置は、第4の実施形態に係る撮像装置201とほぼ同様の構成を持つ。以下、第5の実施形態に係る撮像装置と第4の実施形態に係る撮像装置201との相違点である回転方向像振れ補正処理回路を用いた回転方向の補正角速度検出方法について説明する。
図33は、光軸211回りの角速度が発生した場合に、CCD236(撮像センサ17(図2参照)に相当)に取り込まれた回転方向の像振れについて説明する説明図である。
光軸211回りの補正角速度をHωaとすれば、補正角速度Hωaは、(1)式で示した補正角速度Hωyと同様に次式で表すことができる。
このように、回転部202に設けられた撮像部203が本体207に対して相対的に回転しても、回転軸202aに対して直交する2つの検出軸205aおよび検出軸235a回りの角速度を検出し、(2)式を計算することにより、光軸211回りの補正角速度Hωaを求めることが可能となる。
図34において、CCD236に取り込まれた信号は、A/D変換器237でデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は、RGB画像としてカメラ信号処理部238にて処理され、画像メモリ239に蓄積される。
次いで、マイクロコンピュータ241は、1/60秒ごとに蓄積された画像メモリ239の画像を補正すべき角度βだけ逆回転させ、再び画像メモリ239に保存する。
また、CCD236からの信号読み出し周波数以上の像振れ周波数については、残像として残るが、回転方向の像振れ角度βは、ピッチ方向、ヨー方向の振れ角度に比べ小さい。また、特に静止画においては、シャッター速度が1/16秒よりも遅い時に、残像として画質劣化が目立つようになる。これらのことから、本実施形態では、回転像振れ補正を信号処理で行っている。
上記各実施形態では、像振れ補正装置は、光学的に光学系18全体を回動させる構成としたが、これに限られない。像振れ補正装置として、レンズ群を固定して、撮像センサのみを光軸に対し垂直な平面内で変位させる構成としても良い。また、撮像センサを固定して、レンズ群を光軸に対し垂直な平面内を変位させる構成としても良い。
また、振れ補正機構は、バイモルフによる駆動構成としたが、これに限られない。駆動構成としては、電磁式駆動構成としても良い。
また、振動検出センサは、角速度センサとしたが、これに限られるものではない。加速度センサを複数個用い、角速度を検出する方法でも良い。
3,103,203 撮像部
4,104,204 回転位相検出部
5,6,35,105,106,135,205,206,235 角速度センサ
11,111,211 光軸
18 光学系
17 撮像センサ
227 回転像振れ補正回路
33,133,233 振れ補正機構
35 撮像モード選択ボタン
Claims (14)
- 被写体の光学的な像を電気的な画像信号として出力する撮像装置であって、
本体と、
前記本体に対し回動可能に配置された回動部と、
光軸を有し、前記本体に対する前記光軸の角度が変化するように前記回動部と一体回転可能に配置され、前記被写体の光学的な像を形成する撮像光学系と、
前記撮像光学系によって形成された前記光学的な像を受光し、前記光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像センサと、
前記本体に少なくとも1つ設けられ、振動を検出する振動検出センサと、
前記振動検出センサの出力に基づいて、前記回動部の前記本体に対する回転位相に応じた像振れ補正量を導出する補正量導出手段と、
前記像振れ補正量に基づいて、像振れ補正を行う像振れ補正手段と、
を備える撮像装置。 - 前記回動部の前記本体に対する回転位相を取得する回転位相取得手段、
をさらに備え、
前記補正量導出手段は、前記振動検出センサの出力と、前記回転位相取得手段の取得した前記回転位相とに基づいて、像振れ補正量を導出する、
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記回転位相取得手段は、前記回動部の前記本体に対する前記回転位相を検出し、回転位相に応じた信号を出力する手段であり、
前記補正量導出手段は、前記回転位相取得手段の出力に応じて定められる係数を前記振動検出センサの出力に乗じ、前記像振れ補正量を導出する、
請求項2に記載の撮像装置。 - 前記振動検出センサは、前記回動部の回動軸と略平行の検出軸回りの角速度を検出する少なくとも一つの角速度検出センサを含んでいる、
請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。 - 前記振動検出センサは、前記本体に配置され前記回動部の回動軸と略平行の検出軸回りの振動を検出する本体側センサを含んでいる、
請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。 - 前記補正量導出手段は、前記本体側センサの出力に基づいて、前記検出軸を中心とした回転方向の像振れ補正量を前記回転位相に依存することなく導出し、
前記像振れ補正手段は、前記検出軸を中心とした回転方向の前記像振れ補正量に基づいて、前記検出軸を中心とした回転方向の像振れを補正する、
請求項5に記載の撮像装置。 - 前記回転位相取得手段の出力が所定の範囲内の場合、前記補正量導出手段は、前記係数を零とし、前記像振れ補正手段は、少なくとも1つの方向に対する像振れ補正を行わない、
請求項3に記載の撮像装置。 - 前記回転位相取得手段は、前記回転位相に関する情報の入力を受け付ける手段である、
請求項2に記載の撮像装置。 - 前記回動部の回動軸は、前記撮像光学系の前記光軸と直交している、
請求項1に記載の撮像装置。 - 被写体の光学的な像を電気的な画像信号として出力する撮像装置であって、
本体と、
前記本体に対し回動可能に配置された回動部と、
光軸を有し、前記本体に対する前記光軸の角度が変化するように前記回動部と一体回転可能に配置され、前記被写体の光学的な像を形成する撮像光学系と、
前記撮像光学系によって形成された前記光学的な像を受光し、前記光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像センサと、
前記本体に設けられ、前記回動部の回動軸と略平行の検出軸回りの振動を検出する第1の振動検出センサと、前記回動部に設けられ、前記第1の振動検出センサの検出軸と直交する検出軸回りの振動を検出する第2の振動検出センサと、を含む振動検出センサと、
前記第1および第2の振動検出センサのそれぞれの出力に基づいて、異なる方向の像振れ補正を行うための第1像振れ補正量および第2像振れ補正量を出力する補正量導出手段と、
前記第1像振れ補正量および第2像振れ補正量に基づいて、像振れ補正を行う像振れ補正手段と、
を備える撮像装置。 - 前記第1および第2の振動検出センサは、それぞれの検出軸回りの角速度を検出する角速度検出センサである、
請求項10に記載の撮像装置。 - 前記振動検出センサは、本体に設けられるとともに、少なくとも2方向の振動を検出する本体側センサを含んでおり、
前記補正量導出手段は、前記少なくとも2方向についての前記本体側センサのそれぞれの出力から1方向の像振れ補正量を導出する、
請求項1または2に記載の撮像装置。 - 前記本体側センサは、前記回動部の回動軸と略平行の第1検出軸回りの角速度を検出する第1の検出センサと、前記第1検出軸と直交する第2検出軸回りの角速度を検出する第2の検出センサと、前記第1検出軸および前記第2検出軸と直交する第3検出軸回りの角速度を検出する第3の検出センサと、から構成され、
前記補正量導出手段は、前記第1の検出センサの出力に基づいて第1像振れ補正量を導出する第1補正量導出回路と、前記第2の検出センサの出力および第3の検出センサの出力と前記回転位相とに基づいて前記1方向の像振れ補正量である第2像振れ補正量を導出する第2補正量導出回路と、から構成され、
前記像振れ補正手段は、前記第1像振れ補正量と前記第2像振れ補正量とのそれぞれに基づいて、像振れ補正を行う、
請求項12に記載の撮像装置。 - 前記回動部の前記回動軸は、前記撮像光学系の光軸と直交しており、
前記補正量導出手段は、前記第2の検出センサの出力および第3の検出センサの出力と前記回転位相とに基づいて前記光軸を中心とした回転方向の像振れ補正量である第3像振れ補正量を導出する第3補正量導出回路をさらに有し、
前記像振れ補正手段は、前記第1像振れ補正量に基づいて前記光軸と直交する第1方向の像振れを補正し、前記第2像振れ補正量に基づいて前記光軸および前記第1方向と直交する第2方向の像振れを補正し、前記第3像振れ補正量に基づいて前記光軸を中心とした回転方向の像振れを補正する、
請求項13に記載の撮像装置。
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