JP4767509B2 - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Description

この発明は、成膜装置および成膜方法に関し、特に例えばイオンプレーティング法によって被処理物の表面に被膜を生成する、成膜装置および成膜方法に関する。
イオンプレーティング法を採用する成膜装置として、従来、例えば特許文献1に開示されたものがある。この従来技術によれば、特にcBN(Cubic Boron Nitride;立方晶窒化ホウ素)膜を生成するのに適しており、具体的には、同特許文献1の第0039段落に開示されているように、当該cBN膜の生成に先立って、中間層としてのTiN(窒化チタン)膜が生成される。そして、同特許文献1の第0040段落に開示されているように、当該TiN膜とcBN膜との密着性を向上させるために、B(ホウ素)膜が生成され、さらにBN(窒化ホウ素)膜が生成される。そして、このBN膜の生成過程において、放電用ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスに対する材料ガスとしての窒素(N)ガスの流量比が段階的に増やされ、これによってホウ素に対する窒素の組成比率(N/B比)が段階的に増大し、最終的にcBN膜が生成される。このとき、被処理物としての基板には、当該基板の表面に対するイオンの衝突を促進させるために、バイアス電力としての高周波(RF)電力が供給される。そして、この高周波電力の電力値もまた段階的に増大され、これによってcBN膜を含むBN膜の密着性が改善し、当該cBN膜の生成が実現される。
特開2002−105624号公報
しかし、上述のcBN膜を含むBN膜は、一般に剥離し易い、という性質を有する。この性質は、上述の組成比率が大きいほど、換言すればより硬質なBN膜を生成しようとするほど、顕著になる。このことは、上述の従来技術によって生成されたcBN膜についても、例外ではない。このため、従来技術では、その第0041段落に開示されているように、当該cBN膜の上に、言わば保護膜としてのTiN膜が形成される。このようにcBN膜が別の被膜で覆われると、折角の当該cBN膜の特性(高硬度、低摩擦係数および高耐熱性といった特性)が発揮されなくなり、このcBN膜を生成すること自体が無意味になる。つまり、従来技術では、実用的なcBN膜を生成することができなかった。
そこで、このたび、cBN膜を含む特に硬質なBN膜が剥離する原因(メカニズム)を究明したところ、基板に供給される高周波電力が大きく影響することが、判明した。即ち、高周波電力には直流成分が重畳されており、上述の如く当該高周波電力の電力値が段階的に変えられると、これに伴って当該直流成分も変動する。そして、この直流成分の変動量が大きいと、BN膜に大きな電界変動が生じ、これによって当該BN膜が部分的に破壊され、ひいては剥離することが、判明した。
かかる研究成果を基に、この発明は、硬質BN膜等の絶縁性被膜について剥離を生じない実用的な被膜を生成することができる成膜装置および成膜方法を提供することを、目的とする。
この目的を達成するために、第1の発明は、イオンプレーティング法により被処理物の表面に被膜を生成する成膜装置において、直流成分が重畳された交流のバイアス電力を被処理物に供給するバイアス供給手段と、当該直流成分を制御する制御手段と、を具備することを特徴とするものである。
即ち、この第1の発明では、イオンプレーティング法によって被処理物の表面に被膜が生成される。このとき、被処理物には、当該被処理物の表面に対するイオンの衝突を促進させるべく、直流成分が重畳された交流のバイアス電力が、バイアス供給手段から供給される。そして、当該直流成分は、制御手段によって制御される。
なお、上述の如くBN膜のような化合物被膜の生成においては、当該被膜の密着性を向上させるべく、被膜材料の組成比率が徐々に変えられることがある。このような場合、制御手段は、当該組成比率の変化に応じて、直流成分を徐々に増大させるのが、望ましい。
さらに、この場合、当該直流成分の1分間の増大量を5V以下に抑えるのが、望ましい。このように直流成分の増大度合(速度)を抑えることで、被膜の破壊、ひいては剥離を防止できることが、確認された。
なお、ここで言う被膜は、BN膜等の絶縁性被膜であってもよい。
ただし、絶縁性被膜の生成過程においては、被処理物の表面に逐次生成される当該絶縁性被膜の上面に、イオン照射による電荷が蓄積される。そして、この電荷を相殺するべく電子が放電空間(プラズマ領域)から調達され、これによって当該放電空間において電子が不足し、プラズマが不安定になる。そこで、かかる電子の不足分を補うために、放電空間に電子を追加的に供給する電子供給手段を、さらに設けてもよい。このようにすれば、プラズマを安定化させることができる。
第2の発明は、イオンプレーティング法により被処理物の表面に被膜を生成する成膜方法において、直流成分が重畳された交流のバイアス電力を被処理物に供給するバイアス供給過程と、当該直流成分を制御する制御過程と、を具備することを特徴とするものである。
即ち、第2の発明は、第1の発明に対応する方法発明であり、よって第1の発明と同様の作用を奏する。
この発明によれば、被処理物に供給されるバイアス電力の直流成分が制御されるので、被膜の破壊に大きく影響する当該直流成分の変動が抑制される。従って、直流成分ではなくバイアス電力(電力値)自体が制御されるという上述の従来技術とは異なり、特に硬質BN膜等の絶縁性被膜を生成する場合にも、当該被膜の破壊、ひいては剥離を防止し、実用的な被膜を生成することができる。
この発明の一実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。
この実施形態に係る成膜装置10は、イオンプレーティング法を採用するものであり、図1〜図3に示すように、概略円筒形の真空槽12を有している。なお、図1は、成膜装置10の内部を正面から見た図であり、図2は、図1のA−A矢視断面図、図3は、図1のB−B矢視断面図である。
真空槽12は、円筒形の両端に対応する部分を水平方向に向けた状態で配置されており、当該両端に対応する部分は、概略円盤状の前方壁板14およびこれと略同形状の後方壁板16によって閉鎖されている。これらの前方壁板14および後方壁板16を含む真空槽12は、例えばステンレス鋼(SUS304)によって形成されており、それ自体は、共通電位としての接地電位(GND)に接続されている。そして、真空槽12の内部は、排気手段としての図示しない真空ポンプによって排気される。なお、真空槽12の直径Cは、例えば1140mmであり、奥行Dは、例えば885mmである。
そして、真空槽12内の略中央には、蒸発源18が配置されている。この蒸発源18は、蒸発材料20が収容される坩堝22と、当該蒸発材料20を加熱するための材料加熱手段、例えば電子銃24とを、備えている。さらに、蒸発源18の下方近傍には、槽内加熱手段としてのヒータ26が配置されている。なお、図には示さないが、電子銃24は、真空槽12の外部に設けられた電子銃用電源装置から所定の直流電力(電子銃パワー)が供給されることで、電子ビームを発射し、蒸発材料20を加熱する。そして、ヒータ26は、真空槽12の外部に設けられたヒータ用電源装置から所定の交流電力が供給されることで、加熱される。
また、真空槽12内には、自公転機構28が設けられている。具体的には、自公転機構28は、真空槽12の直径C(厳密には内径)よりも少し、例えば100mmほど径の小さい円盤状の筐体を有しており、この筐体の中央を真空槽12(円筒形)の中心軸に一致させた状態で、後方壁板16の内側面に近接して設けられている。そして、この自公転機構28の中央には、回転軸30が設けられており、この回転軸30は、後方壁板16を貫通して、真空槽12の外部に設けられたモータ32の図示しないシャフトに結合されている。さらに、自公転機構28の前方側周縁近傍には、当該周縁に沿って等間隔に複数個、例えば72個の支持手段としてのホルダ34,34,…が設けられている。そして、これらのホルダ34,34,…のそれぞれに、被処理物36が取り付けられる。ここでは、被処理物36として、例えば高速度鋼(SKH51)を母材する直径が約10mmのドリル(刃)が用いられる。そして、この被処理物36は、真空槽12の中心軸に沿う方向に延伸するようにそれぞれのホルダ34に取り付けられる。なお、各ホルダ34,34,…の並びによって描かれる円の直径(真空槽12の中心軸を間に挟んで互いに対向する2つのホルダ34および34間の距離)Fは、例えば920mmとされている。そして、ホルダ34を含む被処理物36の突出寸法Gは、例えば300mmとされている。
かかる自公転機構28によれば、モータ32が駆動されて、回転軸30が回転すると、各ホルダ34,34,…に取り付けられた被処理物36,36,…が、真空槽12の中心軸を中心として例えば図1に矢印38で示す方向(時計方向)に回転する。つまり、各被処理物36,36,…は、蒸発源14の周りを言わば公転する。これと同時に、各被処理物36,36,…のそれぞれは、自身を中心として例えば時計方向に回転し、言わば自転する。なお、自転速度は、公転速度よりも速く、例えば公転速度の10倍とされている。
さらに、真空槽12内には、互いに距離を置いて対向するようにカソード40およびアノード42が設けられている。このうち、カソード40は、例えば直径が1mm、長さ寸法が200mm〜400mmほどの概略直線状のタングステン製フィラメント(厳密には複数本(例えば3本)のフィラメントを概略直線状に並べたもの)を備えている。そして、このカソード40は、蒸発源18とその真上にある被処理物32との間の略中間で、かつ真空槽12を正面から見て(図1において)当該真空槽12の中央よりも少し右寄りの位置に、当該真空槽12の中心軸に沿う方向に延伸するように、配置されている。
一方、アノード42は、例えばモリブデン鋼またはタングステン鋼製であり、長さ寸法が200mm〜400mm程度の四角柱状に形成されたものである。そして、このアノード42は、真空槽12の中心軸を通る垂直面を挟んで、カソード40と略正反対側の位置に、当該真空槽12の中心軸に沿う方向に延伸するように、配置されている。なお、アノード42およびカソード40間の距離は、例えば200mm〜300mm程度とされている。
そして、カソード40には、真空槽12の外部に設けられたカソード電力供給手段としてのカソード加熱用電源装置44から、交流のカソード電力Ecが供給される。また、このカソード加熱用電源装置44の接地用端子には、カソードバイアス供給手段としてのカソードバイアス用電源装置46から、直流のカソードバイアス電圧Vcbが印加される。つまり、交流のカソード電力Ecに対して、直流のカソードバイアス電圧Vcbが重畳されている。なお、カソードバイアス電圧Vcbは、接地電位を基準とする負電圧とされている。
一方、アノード42には、真空槽12の外部に設けられたアノード電力供給手段としてのアノード用電源装置48から、直流のアノード電圧Vaが印加される。なお、このアノード電圧Vaは、接地電位を基準とする正電圧とされている。
さらに、真空槽内12には、カソード40およびアノード42を間に挟んで、磁界発生手段としての1対の磁界発生器50および52が設けられている。具体的には、各磁界発生器50および52のそれぞれは、細長い直方体状の筐体を有している。そして、これらの磁界発生器50よび52は、カソード40およびアノード42を間に挟んだ状態でそれぞれの一側面を互いに対向させ、厳密には当該一側面を斜め上方に向け、かつカソード40およびアノード42と平行を成して延伸するように(つまり真空槽12の中心軸に沿う方向に延伸するように)、配置されている。なお、各磁界発生器50および52の長さ寸法は、例えば200mm〜400mm程度とされている。また、各磁界発生器50および52間の距離は、例えば250mm〜350mm程度とされている。
各磁界発生器50および52のそれぞれには、図示しない永久磁石が内蔵されている。詳しくは、各磁界発生器50および52の互いに対向する一側面(言わば内側面)が、互いに異なる磁極となるように、当該永久磁石が内蔵されている。なお、ここでは、カソード40側に配置された磁界発生器50の内側面がS極とされ、アノード42側に配置された磁界発生器52の内側面がN極とされている。これによって、これらの磁界発生器50および52で挟まれた空間に磁界が発生する。
そしてさらに、当該磁界の発生領域を拡張するために、各磁界発生器50および52にはヨーク54および56が取り付けられている。これらのヨーク54および56は、平板状のものであり、その幅寸法は、各磁界発生器50および52(筐体)の幅寸法よりも大きく、例えば当該各磁界発生器50および52(筐体)の幅寸法の1.5倍〜2倍程度とされている。そして、各ヨーク54および56の長さ寸法は、各磁界発生器50および52の長さ寸法と略同等とされている。これらのヨーク54および56は、各磁界発生器50および52の内側面とは反対側の面(言わば外側面)を覆うように、かつ当該外側面の上方縁から上方に突出する(はみ出す)ように、取り付けられている。かかるヨーク54および56が取り付けられることで、各磁界発生器50および52による磁界の発生領域がより拡張される。
なお、上述したように各磁界発生器50および52は互いに対向する一側面を斜め上方に向けた状態で配置されているが、これもまた、磁界の発生領域を拡張させるためであり、詳しくは一定の磁束密度を維持しつつ被処理物36,36,…の近傍において広い磁界を形成するためである。これらの磁界発生器50および52の傾斜角度は、両者間の距離に応じて変わり、例えば5度〜45度とされ、ここでは約30度とされている。そして、言うまでもなく、当該各磁界発生器50および52の傾斜に応じて、各ヨーク54および56も傾けられている。また、アノード42についても同様に、当該アノード42側に配置された磁界発生器52と同じ方向に傾けられている。かかる構成により、この実施形態においては、各磁界発生器50および52間の略中央において、例えば6mT〜10mTの磁束密度が得られる。また、各磁界発生器50および52の上縁から最上位にある被処理物36(公転軌道の最上位)までの高さHは、例えば105mm±60mmとされている。
そして、真空槽12内には、ガス導入手段としてのガス管58を介して、反応性ガスが導入される。なお、ガス管58は、後述する放電洗浄処理および成膜処理において反応性ガスを効率よく放電(電離)させるために、上述の磁界の近辺、例えばアノード42の少し下方の位置に、当該反応性ガスを噴出させるように配置されている。また、真空槽12の外部には、ガス管58内を流れる反応性ガスの流量を調整するための流量調整手段としてのマスフローコントローラ60が設けられている。
さらに、各被処理物36,36,…には、ホルダ34,34,…、自公転機構28およびマッチングボックス62を介して、バイアス供給手段としての高周波電源装置64から、当該被処理物36,36,…用のバイアス電力として、周波数が13.56MHzの高周波電力Ebが供給される。なお、マッチングボックス62は、高周波電源装置62と、各被処理物36,36,…を含む負荷側と、の間のインピーダンスを整合させるためのものである。
ここで、高周波電力Ebは、図4に示すように、接地電位を基準とする負極の直流成分Vdcを含んでいる。この直流成分Vdcの電圧値は、高周波電力Ebに応じて変わる。具体的には、高周波電源装置64によって高周波電力Ebの電力値が変更されると、これに応じて、直流成分Vdcの電圧値が例えば0V〜−200Vの範囲で変化する。勿論、高周波電力Ebの電圧振幅値Vppも変化する。
このように各被処理物36,36,…には直流成分Vdcを含む高周波電力Ebが供給されるが、この実施形態では、当該直流成分Vdcを安定させるべく、制御手段としての電圧制御回路66が、設けられている。即ち、電圧制御回路66は、マッチングボックス62から直流成分Vdcの電圧値を取得し、取得した電圧値が設定したい任意の値になるように、当該高周波電源装置64(直流成分Vdc)を制御する。このいわゆるフィードバック制御によって、直流成分Vdcの電圧値は設定したい任意値に対して±1V以下という精度で安定化する。
かかる構成の成膜装置10によれば、例えば上述した組成比率(N/B比)が0.6〜1.1の硬質BN膜を生成することができる。具体的には、当該BN膜の成膜処理に先立って、まず放電洗浄処理が行われる。そして、この放電洗浄処理の後に、中間層としてのTiN膜の成膜処理が行われ、続いてBN膜の成膜処理が行われる。なお、このようにTiN膜およびBN膜が生成対象とされるときは、上述の坩堝22には、蒸発材料20として固形のチタン材およびホウ素材が個別に収容される。そして、これらチタン材およびホウ素材は、電子銃24によって選択的に加熱される。また、上述の反応性ガスとしては、放電用ガスとしての例えばアルゴンガスと、材料ガスとしての窒素ガスとが、ガス管58を介して真空槽12内に個別に導入される。
まず、放電洗浄処理において、真空ポンプによって真空槽12内が排気され、1×10−4Paほどの高真空状態とされる。そして、ヒータ26によって被処理物36,36,…が約300℃に加熱された後、ガス管58を介して真空槽12内にアルゴンガスが導入される。このアルゴンガスが導入された状態での真空槽12内の圧力は、例えば6.67×10−2Pa程度とされる。そして、この状態で、カソード40に対しカソード加熱用電源装置44からカソード電力Ecが供給される。これによって、カソード40は加熱されて、熱電子を放出する。そして、アノード42に対しアノード用電源装置48からアノード電圧Vaが印加されると、当該熱電子は、アノード42に向かって加速される。この加速過程において、熱電子は、アルゴンガスの粒子に衝突する。これによって、アルゴンガス粒子が放電して、プラズマが発生する。ここで、上述したように、カソード40に供給される交流のカソード電力Ecには、直流のカソードバイアス電圧Vcbが重畳される。従って、熱電子は、このカソードバイアス電圧Vcbと上述のアノード電圧Vaとの総和に応じて加速される。このように熱電子を加速させるエネルギ源として、アノード電圧Vaの他に、カソードバイアス電圧Vcbが与えられることで、プラズマが安定する。
また、上述したように、カソード40およびアノード42が配置されている空間には、磁界が発生している、従って、これらカソード40およびアノード42間に発生したプラズマは、当該磁界内に閉じ込められ、これによって図1〜図3に破線模様68で示されるように断面が概略扇状のプラズマ領域が形成される。そして、モータ32が駆動されると、各被処理物36,36,…は、自公転機構28による公転作用によって、当該プラズマ領域68に順次搬送される。そして、プラズマ領域68においては、自公転機構28による自転作用によって、それぞれの被処理物36の表面が満遍なくプラズマに晒される(プラズマ中心に向けられる)。
ここで、高周波電源装置64から各被処理物36,36,…に高周波電力Ebが供給されると、プラズマ領域68において、プラズマ中のアルゴンイオンが当該各被処理物36,36,…の表面に照射される。そして、このイオン照射による衝撃によって、各被処理物36,36,…の表面が洗浄され、つまり放電洗浄処理が行われる。
なお、各被処理物36,36,…の公転速度は、例えば1rpmとされる。また、プラズマ領域68の広がり角度(磁界発生器50および52の開き角)は、真空槽12の中心軸を中心として例えば60度とされている。従って、各被処理物36,36,…のそれぞれは、1分間につき10秒間だけ、いわゆる間欠的に放電洗浄処理を施される。また、各被処理物36,36,…は、公転速度の10倍、つまり10rpmで自転しているので、それぞれの表面全体に対して一様に放電洗浄処理が施される。
かかる放電洗浄処理の後に、TiN膜の成膜処理が行われる。具体的には、次の手順によりTi膜,TiN膜およびTi膜が順次生成される。
即ち、上述の如く真空槽12内がアルゴンガス雰囲気で6.67×10−2Pa程度に保たれている状態において、蒸発材料20のうちのチタン材のみが、電子銃24によって加熱される。加熱されたチタン材は、蒸発し、プラズマ領域68においてイオン化される。そして、このチタンイオンは、プラズマ領域68にある被処理物36,36,…の表面に照射され、これによって、当該被処理物36,36,…の表面に、チタンが堆積し、Ti膜が生成される。このTi膜の成膜処理は、約2分間にわたって行われる。なお、このTi膜を含むこれ以降に説明する各被膜の成膜処理においても、個々の被処理物36に対して1分間につき10秒間ずつ(間欠的に)当該成膜処理が施される。
そして、次に、アルゴンガスに加えて、窒素ガスが、真空槽12内に導入される。このときも、真空槽12内の圧力は、6.67×10−2Pa程度に保たれる。真空槽12内に導入された窒素ガスは、プラズマ領域68においてイオン化される。そして、この窒素イオンは、上述のチタンイオンと共に、プラズマ領域68にある被処理物36,36,…の表面(Ti膜の上)に照射される。これによって、被処理物36,36,…の表面に、窒素およびチタンの化合物である窒化チタンが堆積し、TiN膜が生成される。このTiN膜の成膜処理は、約80分にわたって行われる。
そして、この80分間という時間が経過した後、窒素ガスの導入が停止される。これによって、上述と同じ要領で、再度、Ti膜の成膜処理が行われる。この再度のTi膜の成膜処理もまた、約2分間にわたって行われ、これで、Ti/TiN/Tiという3層構造のTiN膜の成膜処理が完了する。
このTiN膜の成膜処理に続いて、BN膜の成膜処理が行われる。具体的には、TiN膜との密着性を向上させるべくB膜が生成される。そして、このB膜の上に、BN膜が生成される。さらに、このBN膜の生成過程において、ホウ素に対する窒素の組成比率が段階的に増大され、これによって当該BN膜の硬度が徐々に上昇し、最終的に当該組成比率が0.6〜1.1の硬質BN膜が生成される。なお、最下層のB膜と最上層の硬質BN膜との間に生成されるBN膜は、当該B膜および硬質BN膜間の密着性を向上させるための言わば中間層として機能する。つまり、BN膜全体としては、B/BN中間層/硬質BNという3層構造の被膜が生成される。
かかるBN膜を生成するために、まず、坩堝22内のチタン材に代えてホウ素材が、電子銃24によって加熱される。加熱されたホウ素材は、蒸発し、その一部は、プラズマ領域68においてイオン化される。このホウ素イオンは、プラズマ領域68にある被処理物36,36,…の表面(TiN膜の上)に照射される。これによって、当該被処理物36,36,…の表面に、ホウ素が堆積し、B膜が生成される。
次に、真空槽12内に窒素ガスが導入される。導入された窒素ガスは、プラズマ領域68においてイオン化される。そして、この窒素イオンは、ホウ素イオンと共に、プラズマ領域68内にある被処理物36,36,…の表面(B膜の上)に照射され、これによって、被処理物36,36,…の表面に、窒素およびホウ素の化合物である窒化ホウ素が堆積し、BN膜が生成される。さらに、このBN膜の生成過程においては、窒素ガスの流量が、段階的に増大される。換言すれば、アルゴンガスの流量に対する当該窒素ガスの流量の比率が、段階的に増大される。なお、真空槽12内の圧力は、上述と同様の6.67×10−2Pa程度に保たれる。そして、このように窒素ガスの流量(アルゴンガスに対する流量比)が段階的に増大されることで、BN膜を構成するホウ素および窒素の組成比率が段階的に変化し、詳しくはホウ素に対する窒素の組成比率が段階的に増大し、最終的に硬質BN膜が生成される。また、このBN膜の生成過程においては、その密着性をさらに向上させるべく、高周波電力Ebに含まれる直流成分Vdcの電圧値が段階的に増大するように、高周波電力Ebが制御される。
これら一連の成膜処理によって、図5に示すように、被処理物36の表面に、TiN膜およびBN膜が、この順番で生成される。さらに、BN膜については、図6に示すように、ホウ素および窒素の組成比率が互いに異なる複数の層100,100,…が積層されたものとなる。
ここで、それぞれの層100の生成過程において、直流成分Vdcが変化すると、当該層100に電界変動が生じ、場合によっては、即ち電界変動が大きい場合には、図7に符号102,102,…で示すように、当該層100に破壊が生じる。この破壊の程度は、直流成分Vdcの変化量が大きいほど顕著になる。そして、図8に誇張して示すように、それぞれの層100において破壊部分102,102,…がより顕著になると、各層100,100,…間で当該破壊部分102,102,…が繋がって、当該各層100,100,…を貫く亀裂104,104,…が生じる。このように亀裂104,104,…の入ったBN膜(被処理物36,36,…)が大気に晒されると、これら亀裂104,104,…の入った部分に水分やガスが吸着し、或いは当該部分が酸化して、図9に符号106で示すように、BN膜が部分的に剥離する。そして、この部分的な剥離は、亀裂104,104,…の入った箇所で連鎖的に生じる。この結果、BN膜は、粉砕的に(いわゆる粉々に)剥離する。
上述した従来技術では、このような原因によりBN膜(cBN膜)が剥離するものと推測される。即ち、基板に供給される高周波電力の電力値自体が段階的に増大されるとき、これに伴って直流成分(Vdc)が大きく変動し、これによってBN膜に亀裂が生じ、当該BNが剥離するものと推測される。その証拠に、従来技術において、保護膜としてのTiN膜が形成されない場合には、BN膜が上述の如く粉砕的に剥離することが、確認された。
そこで、この実施形態では、次のような条件によってBN膜の成膜処理が行われる。
即ち、アノード電圧Vaが、40V一定とされる。また、このアノード電圧Vaの印加によってアノード42にアノード電流Iaが流れるが、このアノード電流Iaは、70A一定とされる。なお、このアノード電流Iaは、後述するようにカソード40による熱電子の放出量によって決まり、つまり当該カソード40に供給されるカソード電力Ecの電力値(カソード40の加熱温度)によって決まる。さらに、カソードバイアス電圧Vcbが、−24V一定とされる。そして、アルゴンガスの流量が、55mL/min一定とされる。そしてさらに、図10に示すように、70分間にわたって成膜処理が行われるが、このとき、窒素ガスの流量、電子銃パワーおよび直流成分が、随時調整される。具体的には、窒素ガスの流量は、0mL/min〜45mL/minの範囲で段階的に増大される。そして、電子銃パワーは、成膜処理時間が0分〜21分までの間は4.5kWとされ、当該21分以降は4.0kWとされる。そして、直流成分Vdcの電圧値0V〜−80Vの範囲で段階的に増大するように、高周波電力Ebが制御される。なお、この直流成分Vdcの1段階当たりの増大量(電圧上昇値)は、5Vとされる(ただし、最初の1段階(処理時間が1分〜2分に移行する段階)を除く)。換言すれば、1分間における当該直流成分Vdcの増大量は、5V以下とされる。そして、後述するが、当該直流成分Vdcに応じて、カソード40および接地電位間に流れるカソードバイアス電流Icbも、増大する。
かかる条件による成膜処理においては、上述した要領でBN膜が生成されるが、その生成過程において、当該BN膜の上(各被処理物36,36,…の表面)にイオン照射による電荷が蓄積される。そして、この電荷を相殺するべく電子が、放電空間(プラズマ領域68)から調達される。これによって、当該放電空間において電子が不足し、アノード電流Iaの電流値が低下する。このようにアノード電流Iaが低下すると、プラズマが不安定になるので、この実施形態では、当該アノード電流Iaが一定となるように、カソード電力Ecが制御される。即ち、カソード電力Ecが増大され、カソード40から熱電子が追加的に放出される。これによって、放電空間内の電子の不足分が補われ、プラズマが安定化する。そして、このカソード40による熱電子放出量の増大に応じて、上述の如くカソードバイアス電流Icbも、50A〜90Aまで徐々に増大する。なお、この実施形態においては、カソード電力Ecは、カソード加熱用電源装置44によって自動的に制御されるが、このカソード電力Ecの制御は、手動により(人為的に)行われてもよい。また、図10の条件下では、当該カソード電力Ecは、約1150W(9V/125A)〜1540W(11V/140A)の範囲で変化する。
図11に、直流成分Vdcの電圧値と、カソードバイアス電流Icbの電流値との推移を、グラフで示す。この図11から明らかなように、直流成分Vdcの電圧値に応じて、カソードバイアス電流Icbの電流値が増大することが、判る。これは、上述したように放電空間内の電子の不足分がカソード40から放出される熱電子によって補われていることを、意味する。なお、この成膜処理においては、膜厚が0.9μm〜1.1μmで、最上層の組成比率が0.8以上、詳しくは0.9〜1.0という硬質のBN膜が、生成される。そして、このBN膜に剥離が生じないこと、つまり実用的な硬質BN膜が生成されることが、確認された。
次に、この実施形態の対照実験として、上述の剥離が生じたときにカソードバイアス電流Icbがどのように推移するのかを調べてみた。即ち、上述した図10に代えて、図12に示す条件によって、BN膜の成膜処理を行った。
具体的には、窒素ガスの流量を、0mL/min〜40mL/minの範囲で段階的に増大させる。そして、電子銃パワーを、成膜処理時間が0分〜2分までの間は5.0kWとし、2分〜21分までの間は4.5kWとし、それ以降は4.0kWとする。そして、直流成分Vdcの電圧値を、0V〜−80Vの範囲で段階的に増大させる。なお、この直流成分Vdcの1段階当たりの増大量は、図10の場合(5V)よりも大きくする。そして、このときの直流成分Vdcの電圧値と、カソードバイアス電流Icbの電流値との推移を、図13にグラフで示す。
この図13から判るように、直流成分Vdcの電圧値が増大されても、カソードバイアス電流Icbの電流値は殆ど変化しない。換言すれば、カソード電力Ecも変化しない。これは、BN膜に上述の図8に示すような亀裂104,104,…が生じていることを、意味する。即ち、イオン照射によってBN膜の上に蓄積された電荷を相殺するべく電子が、当該亀裂104,104,…を通じて被処理物36自体から供給されていることを、意味する。このように被処理物36自体から電子が供給されるため、カソード40からの熱電子の放出量が増大せず、ひいてはカソードバイアス電流Icbも増大しない。なお、このような状態は、導電性被膜の生成過程と同様である。そして、かかる条件下での成膜処理によって、取り敢えずは膜厚が0.6μm〜0.8μmのBN膜が生成されるが、このBN膜は、大気に晒された途端に粉砕的に剥離することが、確認された。
以上のように、この実施形態によれば、硬質BN膜を生成する際に当該BN膜(層100,100,…)の破壊を誘発する直流成分Vdcの変動が抑制される。従って、破壊(剥離)を生じない実用的な硬質BN膜を生成することができる。また、この実施形態によれば、被処理物36が刃先等の鋭利な部分を有する場合に、この鋭利な部分にも当該BN膜を適切に生成することができる、という効果もある。
即ち、被処理物36が鋭利な部分を有する場合、高周波電力Eb(直流成分Vdc)の供給によって当該被処理物36に流れる電流は、この鋭利な部分に集中する。また、この鋭利な部分にBN膜が生成されることによって、当該BN膜が誘電体として作用し、その部分の電圧がさらに上昇する。これによって、鋭利な部分に対するイオンの照射エネルギが増大する。ここで、上述の従来技術の場合、BN膜の生成(堆積)効果よりも当該イオンの衝突によるエッチング(ボンバード)作用の方が優勢となり、しかも高周波電力(直流成分)の増大度合が比較的に大きいため、当該鋭利な部分に対してBN膜が生成されなくなる。これに対して、この実施形態では、鋭利な部分に集中する電荷がカソード40から補充される熱電子によって相殺され、さらに直流成分Vdcの増大度合が1分間につき5V以下と比較的に小さいため、当該鋭利な部分に対して徐々にかつ確実にBN膜が生成される。このように、この実施形態によれば、鋭利な部分を含む被処理物36の表面の全体にわたって一様にBN膜を生成することができる。
なお、この実施形態においては、被処理物36として高速度鋼を母材とするドリルを用いたが、これに限らない。即ち、高速度鋼以外の金属を母材するもの、およびドリル以外のものを、被処理物36として適用してもよい。
また、被膜としてBN膜、特に硬質BN膜を生成する場合について説明したが、上述したcBN膜を生成することもできる
そして、被処理物36が取り付けられるホルダ34の数は、上述した数(72個)に限らず、例えば単数であってもよい。また、ホルダ34は、公転させなくても、自転させなくてもよい。
さらに、磁界発生器50および52を傾斜させたが、これに限らない。即ち、これらを傾斜させずに、互いに正面を向けて対向させてもよい。アノード42についても、同様である。
そしてさらに、真空槽12等のこの実施形態を構成する各要素の形状や寸法は、ここで説明した態様に限らない。例えば、真空槽12は概略円筒形以外の形状であってもよいし、当該真空槽12の直径Cや奥行D等も上述した値に限定されるものではない。
また、放電用ガスとして、アルゴンガスを用いたが、これ以外のガス、例えばヘリウム(He)ガスやネオン(Ne)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(Xe)ガス等のいわゆる希ガスを用いてもよいし、複数種類のガスを併用してもよい。
そして、被処理物36に供給されるバイアス電力として、高周波電力Ebを用いたが、これに代えてパルス電力を用いてもよい。この場合、デューティ比を任意に変更できるようにしてもよい。
さらに、中間層としてTiN膜を生成したが、これ以外の中間層を生成してもよい。また、被膜の種類によっては、当該中間層を設けなくてもよい。
そして、直流成分Vdcの電圧値を段階的に増大させたが当該直流成分Vdcの増大度合は、1分間につき5V以下とするのが、肝要である。
この発明の一実施形態の概略構成を示す内部正面図である。 図1におけるA−A矢視断面図である。 図1におけるB−B矢視断面図である。 同実施形態において被処理物に供給される高周波電力Ebの電圧波形を示す図解図である。 同実施形態において成膜処理を施された後の被処理物の拡大断面図である。 図4における被膜の部分をさらに拡大して示す図解図である。 図4において被膜に破壊が生じた状態を示す図解図である。 図7の破壊が顕著な状態を示す図解図である。 図8の破壊によって被膜が剥離する状態を示す図解図である。 同実施形態における成膜処理の条件を示す一覧表である。 図10における直流成分Vdcおよびカソードバイアス電流Icbの推移を示すグラフである。 同実施形態の対照実験における成膜条件を示す一覧表である。 図12における直流成分Vdcおよびカソードバイアス電流Icbの推移を示すグラフである。
符号の説明
10 成膜装置
12 真空槽
34 ホルダ
36 被処理物
40 カソード
42 アノード
44 カソード加熱用電源装置
46 カソードバイアス用電源装置
48 アノード用電源装置
50,52 磁界発生器
58 ガス管
64 高周波電源装置
66 電圧制御回路
68 プラズマ領域

Claims (4)

  1. イオンプレーティング法により被処理物の表面に絶縁性被膜である窒化ホウ素膜を生成する成膜装置において、
    上記被処理物に交流のバイアス電力を供給するバイアス供給手段と、
    上記被処理物に上記バイアス電力が供給されることによって該バイアス電力に重畳される直流成分の電圧値を取得して該電圧値の絶対値が段階的に増大するように上記バイアス供給手段を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする、成膜装置。
  2. 上記絶対値の1段階当たりの増大量は5Vであり、かつ、該絶対値の増大度合は1分間につき5V以下である、請求項1に記載の成膜装置。
  3. カソード電力が供給されることによって加熱されて熱電子を放出するカソードと、
    アノード電力が供給されることによって上記熱電子を加速させて上記イオンプレーティング法のためのプラズマを発生させるアノードと、
    上記窒化ホウ素膜の生成過程において上記被処理物の表面に上記プラズマ内のイオンが照射されることによって該表面に蓄積される電荷を相殺するための電子を上記熱電子で補うべく上記アノードに流れるアノード電流が一定となるように上記カソード電力を制御する電子供給手段と、
    をさらに備える、請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. イオンプレーティング法により被処理物の表面に絶縁性被膜である窒化ホウ素膜を生成する成膜方法において、
    上記被処理物に交流のバイアス電力を供給するバイアス供給過程と、
    上記被処理物に上記バイアス電力が供給されることによって該バイアス電力に重畳される直流成分の電圧値を取得して該電圧値の絶対値が段階的に増大するように上記バイアス電力を制御する制御過程と、
    を具備することを特徴とする、成膜方法。
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