JP4766950B2 - 作業機械の油圧駆動装置 - Google Patents

作業機械の油圧駆動装置

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Description

本発明は、複数の作業部材を回動可能に連接してなる作業機を有する作業機械に備えられるものであって、複数の作業部材のそれぞれを駆動する複数の油圧シリンダと、これらの油圧シリンダのそれぞれの動作を手動操作により指令する複数の操作装置と、これらの操作装置による指令に応じて複数の油圧シリンダを制御する油圧回路とを備える作業機械の油圧駆動装置に関する。
作業機械の油圧駆動装置としては、例えば特許文献1に示される従来技術がある。この従来技術は、バックホウショベルに搭載されている。このバックホウショベルは、自身の本体である旋回体と、この旋回体に設けられ、複数の作業部材、すなわちブーム、アームおよびバケットを回動可能に連接してなる作業機とを備えている。
つまり、前記従来技術は、旋回体を駆動する旋回用モータと、作業機を駆動するための複数の油圧シリンダ、すなわち、ブームを駆動するブーム用シリンダ、アームを駆動するアーム用シリンダ、および、バケットを駆動するバケット用シリンダとを備えている。また、旋回用モータの動作の指令とブーム用シリンダの動作の指令とを操作レバーの傾倒操作により選択的に入力可能な旋回・ブーム操作装置と、アームの動作の指令とバケットの動作の指令とを操作レバーの傾倒操作により選択的に入力可能なアーム・バケット操作装置とを備えている。さらに、旋回・ブーム操作装置やアーム・バケット操作装置による指令に応じて、旋回用モータ、ブーム用シリンダ、アーム用シリンダ、およびバケット用シリンダを制御する油圧回路を備えている。
この油圧回路は、旋回用モータ、ブーム用シリンダ、アーム用シリンダおよびバケット用シリンダに供給する圧油を吐出するメインポンプと、このメインポンプから旋回用モータ、ブーム用シリンダ、アーム用シリンダ、バケット用シリンダのそれぞれに供給される圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁、ブーム用方向切換弁、アーム用方向切換弁およびバケット用方向切換弁とを備えている。
このように構成された従来技術では、次の(1)〜(7)のようにして作業機の操作が行われる。
(1)ブーム上げ
旋回・ブーム操作装置が操作されてブーム用シリンダの伸長が指令されると、ブーム用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がブーム用シリンダのボトム室に供給されるとともにブーム用シリンダのロッド室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってブーム用シリンダは伸長する。これに伴い、ブームの上方向への回動、すなわち、ブーム上げが行われる。
(2)ブーム下げ
旋回・ブーム操作装置が操作されてブーム用シリンダの収縮が指令されると、ブーム用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がブーム用シリンダのロッド室に供給されるとともにブーム用シリンダのボトム室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってブーム用シリンダは収縮する。これに伴い、ブームの下方への回動、すなわち、ブーム下げが行われる。
(3)アームクラウド
アーム・バケット操作装置が操作されてアーム用シリンダの伸長が指令されると、アーム用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がアーム用シリンダのボトム室に供給されるとともにアーム用シリンダのロッド室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってアーム用シリンダは伸長する。これに伴い、アームのバケット側の端部が旋回体に近づく方向へのアームの回動、すなわち、アームクラウドが行われる。
(4)アームダンプ
アーム・バケット操作装置が操作されてアーム用シリンダの収縮が指令されると、アーム用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がアーム用シリンダのロッド室に供給されるとともにアーム用シリンダのボトム室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってアーム用シリンダは収縮する。これに伴い、アームのバケット側の端部が旋回体から離れる方向へのアームの回動、すなわち、アームダンプが行われる。
(5)バケットクラウド
アーム・バケット操作装置が操作されてバケット用シリンダの伸長が指令されると、バケット用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がバケット用シリンダのボトム室に供給されるとともにバケット用シリンダのロッド室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってバケット用シリンダは伸長する。これに伴い、バケットの爪が旋回体へ近づく方向へのバケットの回動、すなわち、バケットクラウドが行われる。
(6)バケットダンプ
アーム・バケット操作装置が操作されてバケット用シリンダの収縮が指令されると、バケット用方向切換弁の弁位置は、メインポンプからの圧油がバケット用シリンダのロッド室に供給されるとともにバケット用シリンダのボトム室内の圧油が作動油タンクに排出される位置に切換わり、これによってバケット用シリンダは収縮する。これに伴い、バケットの爪が旋回体から離れる方向へのバケットの回動、すなわち、バケットダンプが行われる。
(7)複合操作
旋回・ブーム操作装置およびアーム・バケット操作装置の一方または両方が操作されてブーム用シリンダ、アーム用シリンダおよびバケット用シリンダのうちの、異なる2種類の油圧シリンダに対する動作の指令が同時に指令されると、「(1)〜(6)」で述べた動作のうちの、それらの指令に対応する2種類の動作が並行する。つまり、ブーム上げ、ブーム下げのどちらかと、アームクラウド、アームダンプのどちらかとが同時に行われたり、ブーム上げ、ブーム下げのどちらかと、バケットクラウド、バケットダンプのどちらかとが同時に行われたり、アームクラウド、アームダンプのどちらかと、バケットクラウド、バケットダンプのどちらかとが同時に行われたりする。
また、旋回・ブーム操作装置およびアーム・バケット操作装置の両方が操作されてブーム用シリンダ、アーム用シリンダおよびバケット用シリンダのすべてに対する動作の指令が同時に指令されると、「(1)〜(6)」で述べた動作のうちの、それらの指令に対応する3種類の動作が並行する。つまり、ブーム上げ、ブーム下げどちらかと、アームクラウド、アームダンプのどちらかと、バケットクラウド、バケットダンプのどちらかとが同時に行われる。
特開平9−328784号公報(図9)
前述した従来技術では、旋回・ブーム操作装置およびアーム・バケット操作装置の一方または両方の操作により3種類の油圧シリンダのうちの2種類の油圧シリンダの動作を同時に指令したり、旋回・ブーム操作装置およびアーム・バケット操作装置の両方の操作により3種類すべての油圧シリンダの動作を指令したりして、複合操作を行う。これらの複合操作を行うに際し、各作業部材に無駄のない動作を行わせるには、熟練を要する。
本発明は、前述の実状を考慮してなされたものであり、その目的は、複数の作業部材を回動可能に連接してなる作業機の複合操作の操作性を向上させることができる作業機械の油圧駆動装置を提供することにある。
〔1〕本発明は、前述の目的を達成するために、複数の作業部材を回動可能に連接してなる作業機を有する作業機械に備えられるものであって、前記複数の作業部材のそれぞれを駆動する複数の油圧シリンダと、これらの油圧シリンダのそれぞれの動作を手動操作により指令する複数の操作装置と、これらの操作装置による指令に応じて前記複数の油圧シリンダを制御する油圧回路とを備える作業機械の油圧駆動装置において、前記油圧回路は、前記複数の油圧シリンダに含まれる第1,第2油圧シリンダを接続する管路と、この管路上に設けられる開閉弁と、前記操作装置とは別に設けられ手動操作により前記開閉弁の開閉を指令する開閉指令手段と、この開閉指令手段による指令に応じて前記開閉弁の制御を行う開閉弁制御手段と、を備え、前記管路は、前記作業部材の自重により前記第1油圧シリンダにおいて生成される圧油を前記第2油圧シリンダに導くものであり、前記開閉弁制御手段は、前記複数の操作装置による指令の内容が、第1油圧シリンダに対応する前記操作装置が指令を発していない状態であって、前記第2油圧シリンダに対応する前記操作装置が前記第2油圧シリンダの動作の指令を発している状態であるという予め設定された条件を満たすか否かを判定する指令判定手段を備え、前記開閉指令手段により前記開閉弁が開くように指令された状態において、前記指令判定手段による判定結果が前記条件を満たすという判定結果であるときに、前記作業部材の自重により第1油圧シリンダにおいて生成される圧油が前記管路を介して前記第2油圧シリンダに導かれるように、前記複数の操作装置のうち前記第2油圧シリンダに対応する操作装置によりなされた前記2油圧シリンダの動作の指令に応じて前記開閉弁の開度を制御することを特徴とする。
このように構成した本発明では、手動操作された開閉指令手段が開閉弁を開くように指令すると、開閉弁制御手段は複数の操作装置のうち第2油圧シリンダに対応する操作装置によりなされた2油圧シリンダの動作の指令に応じて開閉弁の開度を制御し、これにより、開閉弁が開いて第1油圧シリンダが管路を介して連通した状態になる。この状態では、作業部材の自重により第1油圧シリンダにおいて生成された圧油が第2油圧シリンダに供給される。つまり、第1,第2油圧シリンダを同時に動作させる複合操作を行うに際し、開閉指令手段を手動操作して開閉弁を開くように指令しておくことで、複数の操作装置のうち第2油圧シリンダに対応する操作装置のみの操作によって、第1,第2油圧シリンダの両方を動作させることができるようになる。したがって、複合操作の操作性を向上させることができる。
また、作業部材の位置エネルギを、第2油圧シリンダに供給する圧油を生成するためのエネルギとして利用できるので、省エネに貢献できる。
また、開閉弁制御手段は、手動操作された開閉指令手段により開閉弁がように指令されている状態であっても、指令判定手段による判定結果が、複数の操作装置による指令の内容が予め設定された条件を満たさないという判定結果である場合には、開閉弁を開く制御を行わない。これにより、第1,第2油圧シリンダ間で圧油を移動させて行う複合操作を限定することができる。
〕本発明は、「〔〕」に記載の発明において、前記複数の油圧シリンダに含まれる別の第2油圧シリンダと、前記第1油圧シリンダに接続される一端側が前記管路との共有部になっていて他端側が前記別の第2油圧シリンダに接続される別の管路と、この別の管路の前記他端側上に設けられる別の開閉弁と、前記複数の操作装置による指令の内容が予め設定された別の条件を満たすか否かを判定する別の指令判定手段と、この別の指令判定手段による判定結果と前記開閉指令手段による指令とに応じて前記別の開閉弁の制御を行う別の開閉弁制御手段と、前記管路と前記別の管路との前記共有部が接続される前記第1油圧シリンダの油室の圧力、前記管路が接続される前記第2油圧シリンダの油室の圧力、および、前記別の管路が接続される前記別の第2油圧シリンダの油室の圧力を検出して、それらの圧力の検出結果に基づいて前記管路上の前記開閉弁を閉じる制御を行う閉弁制御手段とを備えることを特徴とする。
このように構成した本発明では、開閉制御手段および別の閉弁制御手段のそれぞれが、開閉弁および別の開閉弁のそれぞれを開く制御を行うと、第1油圧シリンダが、管路および別の管路のそれぞれを介して、第2油圧シリンダおよび別の第2油圧シリンダのそれぞれと連通する。この状態おいて、管路と別の管路との共有部が接続される第1油圧シリンダの油室の圧力、管路が接続される第2油圧シリンダの油室の圧力、および、別の管路が接続される別の第2油圧シリンダの油室の圧力を検出して、その検出結果に基づいて閉弁制御手段が開閉弁を閉じる制御を行う。これにより、第2油圧シリンダから別の第2油圧シリンダへの圧油の移動を阻止することができる。
〕本発明は、「〔1〕」に記載の発明において、前記複数の作業部材が、ブーム、アームおよびバケットを含み、前記第1油圧シリンダが、前記ブームを駆動するブーム用シリンダからなり、前記第2油圧シリンダが、前記アームを駆動するアーム用シリンダからなり、前記管路が、前記ブーム用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記ブームが下方向へ回動するときに圧油を排出する方の油室と、前記アーム用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記アームの前記バケット側の端部が前記作業機械の本体から離れる方向へ前記アームが回動する際に圧油が供給される方の油室とを接続するものであることを特徴とする。
このように構成した本発明では、ブームの下方向への回動と、アームのバケット側の端部が作業機械の本体から離れる方向へのアームの回動とが並行してなる複合操作を行うに際し、開閉弁を開くことで、作業機の自重によりブーム用シリンダにおいて生成される圧油を、管路を介してアーム用シリンダに供給し、これによって、ブーム用シリンダとアーム用シリンダとを同時に動作させることができる。
〕本発明は、「〔1〕」に記載の発明において、前記作業機械が、ローディングショベルからなり、前記複数の作業部材が、ブーム、アームおよびバケットを含み、前記バケットが前記アームに回動可能に結合されるバケット本体と、このバケット本体に回動可能に結合され、前記バケットの下部の開閉を可能にする開閉部材とを有し、前記第1油圧シリンダが、前記バケット本体を駆動するバケット用シリンダからなり、前記第2油圧シリンダが、前記開閉部材を駆動するバケット開閉用シリンダからなり、前記管路が、前記バケット用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記バケットの爪が下向きになる方向へ前記バケットが回動する際に圧油を排出する方の油室と、前記バケット開閉用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記バケットの下部が開く際に圧油を供給される方の油室とを接続するものであることを特徴とする。
このように構成した本発明では、バケットの爪が下向きになる方向へのバケットの回動と、バケットの下部を開く方向への開閉部材の回動とが並行してなる複合操作を行うに際し、開閉弁を開くことで、積まれた土砂等を含むバケットの自重によりバケット用シリンダにおいて生成される圧油を、管路を介してバケット開閉用シリンダに供給し、これによって、バケット用シリンダとバケット開閉シリンダとを同時に動作させることができる。
〕本発明は、「〔1〕〜〔〕」のいずれか1に記載の発明において、前記管路から前記第1油圧シリンダへ圧油が流れるのを防止する手段を備えることを特徴とする。
このように構成した本発明では、管路から第1油圧シリンダへの圧油の流れを防止できるので、第1,第2油圧シリンダ間で圧油を移動させて行う複合操作を、第1油圧シリンダから第2油圧シリンダに圧油を供給して行うものに限定することができる。
本発明は、開閉弁を開いた後、複数の操作装置のうち第2油圧シリンダに対応する操作装置のみを操作することにより第1,第2油圧シリンダの両方の動作による複合操作を行えるので、複合操作の操作性を向上させることができる。
本発明の作業機械の油圧駆動装置の一実施形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明の作業機械の油圧駆動装置が適用される作業機械の一例であるローディングショベルを示す側面図である。この図1に示すように、本実施形態は、例えばローディングショベル1に備えられるものである。このローディングショベル1は、走行体2と、ローディングショベル1の本体であって、走行体2上に旋回可能に設けられ、運転室4を有する旋回体3と、この旋回体3に設けられる作業機5とを備えている。
作業機5は、複数の作業部材、すなわちブーム6、アーム7、およびバケット8を回動可能に連接されてなる。ブーム6は、自身の一端部を旋回体3にピン結合されていて、上下方向、すなわち矢印A方向へ回動可能になっている。アーム7は、自身の一端部をブーム6の他端部にピン結合されていて、自身の他端部が旋回体3に対して近づいたり離れたりする矢印B方向へ回動可能になっている。バケット8は、バケット本体9と開閉部材10とから構成されている。バケット本体9は、アーム7の他端部にピン結合されていて、バケット8の爪8aが上方を向いたり下方を向いたりする矢印C方向へ回動可能になっている。開閉部材10は、バケット本体9にピン結合されていて、バケット8の下部を開閉する矢印D方向へ回動可能になっている。
以下では、ブーム6が上方向へ回動することを「ブーム上げ」、ブーム6が下方向へ回動することを「ブーム下げ」、アーム7の他端部(バケット8側の端部)が旋回体3から離れる方向へアーム7が回動することを「アーム押し」、アーム7の他端部が旋回体3に近づく方向へアーム7が回動することを「アーム引き」、バケット8の爪8aが上向きになる方向へバケット8が回動することを「バケットクラウド」、バケット8の爪8aが下向きになる方向へバケット8が回動することを「バケットダンプ」、開閉部材10がバケット8の下部を開く方向へ回動することを「バケットオープン」、開閉部材10がバケット8の下部を閉じる方向へ回動することを「バケットクローズ」という。
図2は、本実施形態の構成を示す油圧回路図である。この図2に示すように、本実施形態は、旋回体3を駆動する旋回用モータ21と、ブーム6を駆動するブーム用シリンダ22と、アーム7を駆動するアーム用シリンダ23と、バケット8を駆動するバケット用シリンダ24と、開閉部材10を駆動するバケット開閉用シリンダ25と、これらを制御する油圧回路20とを備えている。
この油圧回路20は、エンジン26により駆動される第1,第2メインポンプ27,28を備えている。第1メインポンプ27は、バケット開閉用シリンダ25、ブーム用シリンダ22、アーム用シリンダ23、バケット用シリンダ24に供給する圧油を吐出するものであり、第2メインポンプ28は、旋回用モータ21、ブーム用シリンダ22、アーム用シリンダ23、バケット用シリンダ24に供給する圧油を吐出するものである。
また、油圧回路20は、第1メインポンプ27からバケット開閉用シリンダ25に供給する圧油の流れを制御するバケット開閉用方向切換弁36と、第1メインポンプ27からバケット用シリンダ24に供給する圧油の流れを制御する第1バケット用方向切換弁33と、第1メインポンプ27からアーム用シリンダ23に供給する圧油の流れを制御する第1アーム用方向切換弁31と、第1メインポンプ27からブーム用シリンダ22に供給する圧油の流れを制御する第1ブーム用方向切換弁29とを備えている。
また、この油圧回路20は、第2メインポンプ28から旋回用モータ21に供給する圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁35と、第2メインポンプ28からバケット用シリンダ24に供給する圧油の流れを制御する第2バケット用方向切換弁34と、第2メインポンプ28からアーム用シリンダ23に供給する圧油の流れを制御する第2アーム用方向切換弁32と、第2メインポンプ28からブーム用シリンダ22に供給する圧油の流れを制御する第2ブーム用方向切換弁30とを備えている。
また、この油圧回路20は、バケット開閉用シリンダ25の伸長時におけるボトム室25a内の圧油不足を防止するためのチェック弁37と、バケット開閉用シリンダ25の収縮時におけるロッド室25b内の圧油不足を防止するためのチェック弁38とを備えている。また、バケット用シリンダ24の収縮時におけるロッド室24b内の圧油不足を防止するためのチェック弁39,47と、バケット用シリンダ24の伸長時におけるボトム室24a内の圧油不足を防止するためのチェック弁40,48とを備えている。また、アーム用シリンダ23の収縮時におけるロッド室23b内の圧油不足を防止するためのチェック弁41,49と、アーム用シリンダ23の伸長時におけるボトム室23a内の圧油不足を防止するためのチェック弁42,50とを備えている。また、ブーム用シリンダ22の収縮時におけるロッド室22b内の圧油不足を防止するためのチェック弁43,51と、ブーム用シリンダ22の伸長時におけるボトム室22a内の圧油不足を防止するためのチェック弁44,52とを備えている。また、旋回用モータ21の一方(図2では上側)の出入口ポート21a側の圧油不足を防止するためのチェック弁45と、旋回用モータ21の他方(図2では下側)の出入口ポート21b側の圧油不足を防止するためのチェック弁46とを備えている。
また、本実施形態は、ブーム用シリンダ22の動作の指令と、バケット用シリンダ24の動作の指令とを選択的に入力可能なブーム・バケット操作装置60を備えている。また、アーム用シリンダ23の動作の指令と、旋回用方向切換弁35の動作の指令とを選択的に入力可能なアーム・旋回操作装置61を備えている。さらに、バケット開閉用シリンダ25の動作の指令を入力可能なバケット開閉操作装置62を備えている。これらの操作装置60〜62は、旋回体3の運転室4内に設けてある。
ブーム・バケット操作装置60は、中立位置から放射方向へ傾倒操作可能なジョイスティック型の操作レバー60aと、運転室4の前後方向への操作レバー60aの傾倒角度を検出し、その傾倒角度に相応する電気信号を、ブーム用シリンダ22の動作を指令するブーム操作信号Iaとして出力するポテンショメータ60bと、運転室4の左右方向への操作レバー60aの傾倒角度を検出し、その傾倒角度に相応する電気信号を、バケット用シリンダ24の動作を指令するバケット操作信号Ibとして出力するポテンショメータ60cを備えている。
ポテンショメータ60bは、操作レバー60aが中立位置(傾倒角度0°)よりも前方向へ傾倒操作されたときに、正の値の傾倒角度(傾倒角度>0°)を示すブーム操作信号Iaを出力し、逆に後方向へ傾倒操作されたときに、負の値の傾倒角度(傾倒角度<0°)を示すブーム操作信号Iaを出力するように設定してある。ブーム操作信号Iaに示される傾倒角度が正の値であることは、ブーム用シリンダ22の伸長(ブーム上げ)の指令に相当し、逆に負の値であることは、ブーム用シリンダ22の収縮(ブーム下げ)の指令に相当する。また、傾倒角度の大きさは、ブーム用シリンダ22の伸長速度や収縮速度の指令に相当する。
ポテンショメータ60cは、操作レバー60aが中立位置(傾倒角度0°)よりも左方向へ傾倒操作されたときに、正の値の傾倒角度(傾倒角度>0°)を示すバケット操作信号Ibを出力し、逆に右方向へ傾倒操作されたときに、負の値の傾倒角度(傾倒角度<0°)を示すバケット操作信号Ibを出力するように設定してある。バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が正の値であることは、バケット用シリンダ24の伸長(バケットクラウド)の指令に相当し、逆に負の値であることは、バケット用シリンダ24の収縮(バケットダンプ)の指令に相当する。また、傾倒角度の大きさは、バケット用シリンダ24の伸長速度や収縮速度の指令に相当する。
アーム・旋回操作装置61は、中立位置から放射方向へ傾倒操作可能なジョイスティック型の操作レバー61aと、運転室4の前後方向への操作レバー61aの傾倒角度を検出し、その傾倒角度に相応する電気信号を、アーム用シリンダ23の動作を指令するアーム操作信号Icとして出力するポテンショメータ61bと、運転室4の左右方向への操作レバー61aの傾倒角度を検出し、その傾倒角度に相応する電気信号を、旋回用モータ21の動作を指令する旋回操作信号Idとして出力するポテンショメータ61cを備えている。
ポテンショメータ61bは、操作レバー61aが中立位置(傾倒角度0°)よりも前方向へ傾倒操作されたときに、正の値の傾倒角度(傾倒角度>0°)を示すアーム操作信号Icを出力し、逆に後方向へ傾倒操作されたときに、負の値の傾倒角度(傾倒角度<0°)を示すアーム操作信号Icを出力するように設定してある。アーム操作信号Icに示される傾倒角度が正の値であることは、ブーム用シリンダ22の伸長(アーム押し)の指令に相当し、逆に負の値であることは、アーム用シリンダ23の収縮(アーム引き)の指令に相当する。また、傾倒角度の大きさは、アーム用シリンダ23の伸長速度や収縮速度の指令に相当する。
ポテンショメータ61cは、操作レバー61aが中立位置(傾倒角度0°)よりも左方向へ傾倒操作されたときに、正の値の傾倒角度(傾倒角度>0°)を示す旋回操作信号Idを出力し、逆に右方向へ傾倒操作されたときに、負の値の傾倒角度(傾倒角度<0°)を示す旋回操作信号Idを出力するように設定してある。旋回操作信号Idに示される傾倒角度が正の値であることは、旋回体3が左旋回する方向への旋回用モータ21の回転の指令に相当し、逆に負の値であることは、旋回体3が右旋回する方向への旋回用モータ21の回転の指令に相当する。また、傾倒角度の大きさは、旋回用モータ21の旋回速度の指令に相当する。
バケット開閉操作装置62は、中立位置から前後方向へ傾倒操作可能な操作レバー62aと、前後方向への操作レバー62aの傾倒角度を検出し、その傾倒角度に相応する電気信号を、バケット開閉用シリンダ25の動作を指令するバケット開閉操作信号Ieとして出力するポテンショメータ62bを備えている。
ポテンショメータ62bは、操作レバー62aが中立位置(傾倒角度0°)よりも前方向へ傾倒操作されたときに、正の値の傾倒角度(傾倒角度>0°)を示すバケット開閉操作信号Ieを出力し、逆に後方向へ傾倒操作されたときに、負の値の傾倒角度(傾倒角度<0°)を示すバケット開閉操作信号Ieを出力するように設定してある。バケット開閉操作信号Ieに示される傾倒角度が正の値であることは、バケット開閉用シリンダ25の収縮(バケットオープン)の指令に相当し、逆に負の値であることは、バケット開閉用シリンダ25の伸長(バケットクローズ)の指令に相当する。また、傾倒角度の大きさは、バケット開閉用シリンダ25の収縮速度や伸長速度の指令に相当する。
また、本実施形態は、コンピュータからなる制御装置63を備えている。この制御装置63は、第1,第2ブーム用方向切換弁29,30、第1,第2バケット用方向切換弁33,34、第1,第2アーム用方向切換弁31,32、旋回用方向切換弁35およびバケット開閉用方向切換弁36を制御するように設定してある。つまり、ブーム操作信号Ia、バケット操作信号Ib、アーム操作信号Ic、旋回操作信号Idおよびバケット開閉操作信号Ieに応じて演算処理を行い、ブーム制御信号Oa1〜Oa4、アーム制御信号Ob1〜Ob4、バケット制御信号Oc1〜Oc4、旋回制御信号Od1,Od2およびバケット開閉制御信号Oe1,Oe2を出力するようになっている。
制御装置63と第1ブーム用方向切換弁29の間には、ブーム制御信号Oa1に応じて、図示しないパイロットポンプからの圧油の圧力を1次圧として第1ブーム用方向切換弁29を操作するパイロット圧Pa1を生成する図示しない比例電磁弁と、ブーム制御信号Oa2に応じて、前記パイロットポンプからの圧油の圧力を1次圧として第1ブーム用方向切換弁29を操作するパイロット圧Pa2を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。同様に、制御装置63と第2ブーム用方向切換弁30の間には、ブーム制御信号Oa3に応じて第2ブーム用方向切換弁30を操作するパイロット圧Pa3を生成する図示しない比例電磁弁と、ブーム制御信号Oa4に応じて第2ブーム用方向切換弁30を操作するパイロット圧Pa4を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。
また同様に、制御装置63と第1バケット用方向切換弁33の間には、バケット制御信号Ob1に応じて第1バケット用方向切換弁33を操作するパイロット圧Pb1を生成する図示しない比例電磁弁と、バケット制御信号Ob2に応じて第1バケット用方向切換弁33を操作するパイロット圧Pb2を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。同様に、制御装置63と第2バケット用方向切換弁34の間には、バケット制御信号Ob3に応じて第2バケット用方向切換弁34を操作するパイロット圧Pb3を生成する図示しない比例電磁弁と、バケット制御信号Ob4に応じて第2バケット用方向切換弁34を操作するパイロット圧Pb4を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。
また同様に、制御装置63と第1アーム用方向切換弁31の間には、アーム制御信号Oc1に応じて第1アーム用方向切換弁31を操作するパイロット圧Pc1を生成する図示しない比例電磁弁と、アーム制御信号Oc2に応じて第1アーム用方向切換弁31を操作するパイロット圧Pc2を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。同様に、制御装置63と第2アーム用方向切換弁32の間には、アーム制御信号Oc3に応じて第2アーム用方向切換弁32を操作するパイロット圧Pc3を生成する図示しない比例電磁弁と、アーム制御信号Oc4に応じて第2アーム用方向切換弁32を操作するパイロット圧Pc4を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。
また同様に、制御装置63と旋回用方向切換弁35の間には、旋回制御信号Od1に応じて旋回用方向切換弁35を操作するパイロット圧Pd1を生成する図示しない比例電磁弁と、旋回制御信号Od2に応じて旋回用方向切換弁35を操作するパイロット圧Pd2を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。
また同様に、制御装置63とバケット開閉用方向切換弁36の間には、バケット開閉制御信号Oe1に応じてバケット開閉用方向切換弁36を操作するパイロット圧Pe1を生成する図示しない比例電磁弁と、バケット開閉制御信号Oe2に応じてバケット開閉用方向切換弁36を操作するパイロット圧Pe2を生成する図示しない比例電磁弁とを設けてある。
なお、本実施形態は、走行体2を駆動する1対の走行モータと、この1対の走行モータのそれぞれを制御するための油圧回路や操作装置を含むものだが、図2ではそれらを省略してある。
特に本実施形態は、複数の油圧シリンダのうちの第1,第2油圧シリンダとを接続する管路と、この管路上に設けられる開閉弁を備えている。つまり、複数の油圧シリンダ、すなわちブーム用シリンダ22、アーム用シリンダ23、バケット用シリンダ24およびバケット開閉用シリンダ25のうちの、例えばブーム用シリンダ22(第1油圧シリンダ)とアーム用シリンダ23(第2油圧シリンダ)とを接続する管路70と、この管路70上に設けられるアーム用開閉弁71とを備えている。さらに、本実施形態は、ブーム用シリンダ22に接続される一端側が管路70との共有部72aになっていて、他端側が、例えばバケット用シリンダ24(別の第2油圧シリンダ)に接続される管路72と、この管路72上に設けられるバケット用開閉弁73とを備えている。
管路70は、例えば、ブーム用シリンダ22のボトム室22aとアーム用シリンダ23のボトム室23aとを接続するものである。管路72は、例えば、ブーム用シリンダ22のボトム室22aとバケット用シリンダ24のロッド室24bとを接続するものである。管路70と管路72との共有部72a上には、この共有部72aからブーム用シリンダ22のボトム室22aへ圧油が流れるのを阻止する手段、すなわち、逆止弁74を設けてある。
アーム用開閉弁71は、電気信号の電流値に応じて主弁を駆動する比例電磁パイロット部71aを有し、この比例電磁パイロット部71aに与えられた電流値が大きいほど主弁の開度が大きくなるよう設定された比例電磁弁からなる。バケット用開閉弁73も比例電磁パイロット部73aを有する、アーム用開閉弁71と同様の比例電磁弁からなる。
また、本実施形態では、ブーム用シリンダ22とアーム用シリンダ23やバケット用シリンダ24との関係とは別に、バケット用シリンダ24とバケット開閉用シリンダ25との関係も、第1油圧シリンダと第2油圧シリンダの関係にしてあり、例えばバケット用シリンダ24のボトム室24aと、バケット開閉用シリンダ25のロッド室25bとを、管路75により接続し、この管路75上に、バケット開閉用開閉弁76を設けてある。このバケット開閉用開閉弁76は、比例電磁パイロット部76aを有する、アーム用開閉弁71と同様の比例電磁弁からなる。また、管路75上には、この管路75からバケット用シリンダ24へ圧油が流れるのを阻止する手段、すなわち逆止弁77を設けてある。
また、本実施形態は、アーム用開閉弁71、バケット用開閉弁73およびバケット開閉用開閉弁76の開閉を、手動操作により指令する開閉指令手段、例えば、操作ボタン80aの押圧操作によりオン・オフする押ボタン装置80を備えている。また、前記制御装置63は、アーム用開閉弁71、バケット用開閉弁73およびバケット開閉用開閉弁76のそれぞれを制御する開閉弁制御手段、すなわち、アーム用開閉弁制御手段、バケット用開閉弁制御手段、およびバケット開閉用開閉弁制御手段として機能するように設定してある。
図3は、図2に示す制御装置がアーム用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。制御装置63は、押ボタン装置80からのオン信号Ifを入力すると、図3に示すように、アーム用開閉弁制御手段81として機能するように設定してある。制御装置63がアーム用開閉弁制御手段81として機能している状態では、制御装置63の演算装置(図示しない)が、はじめに、ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されているか否かを判定するブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aとして機能し、この機能により「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定したときに、アーム用開閉弁71の比例電磁パイロット部71aに与える電流値を算出する電流値演算手段81bとして機能するように設定してある。また、電流値演算手段81bにより算出された電流値のアーム用開閉弁制御信号Of1が、アーム用開閉弁71の比例電磁パイロット部71aに対応して制御装置63に備えられた出力装置(図示しない)により出力されるように設定してある。
ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aは、ブーム・バケット操作装置60およびアーム・旋回操作装置61による指令の内容の一部に相当するブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度、および、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすときに、つまり、操作レバー60aが中立位置にある状態または後方向へ傾倒操作された状態であって、操作レバー61aが前方向へ傾倒操作された状態であるときに、「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定するように設定してある。
電流値演算手段81bは、アーム操作信号Icに示される正の値の傾倒角度に対応するアーム用開閉弁制御信号Of1の電流値の特性を定めた関数に基づいて、アーム用開閉弁制御信号Of1の電流値を演算するように設定してある。前記関数は、アーム操作信号Icに示される正の値の傾倒角度、すなわち、操作レバー61aの前方向への傾倒角度が大きいほどアーム用開閉弁制御信号Of1の電流値が大きくなる、という特性を定めたものであり、制御装置63の記憶装置(図示しない)に予め記憶させてある。
図4は、図2に示す制御装置がバケット用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。制御装置63は、押ボタン装置80からのオン信号Ifを入力すると、図4に示すように、バケット用開閉弁制御手段82としても機能するように設定してある。制御装置63がバケット用開閉弁制御手段82として機能している状態では、制御装置63の演算装置(図示しない)が、はじめに、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されて否かを判定するブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aとして機能し、この機能により「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定したときに、バケット用開閉弁73の比例電磁パイロット部73aに与える電流値を算出する電流値演算手段82bとして機能するように設定してある。また、電流値演算手段82bにより算出された電流値のバケット用開閉弁制御信号Of2が、バケット用開閉弁73の比例電磁パイロット部73aに対応して制御装置63に備えられた出力装置(図示しない)により出力されるように設定してある。
ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aは、ブーム・バケット操作装置60およびアーム・旋回操作装置61による指令の内容の一部に相当するブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度、および、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たしたときに、つまり、操作レバー60aが右方向へのみ操作された状態または右斜め後方向へ傾倒操作された状態であるときに「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定するように設定してある。
電流値演算手段82bは、バケット操作信号Ibに示される負の値の傾倒角度に対応するバケット用開閉弁制御信号Of2の電流値の特性を定めた関数に基づいて、バケット用開閉弁制御信号Of2の電流値を演算するように設定してある。前記関数は、バケット操作信号Ibに示される負の値の傾倒角度、すなわち、操作レバー60aの右方向への傾倒角度が大きいほどバケット用開閉弁制御信号Of2の電流値が大きくなる、という特性を定めたものであり、制御装置63の記憶装置(図示しない)に予め記憶させてある。
図5は、図2に示す制御装置がバケット開閉用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。制御装置63は、押ボタン装置80からのオン信号Ifを入力すると、バケット開閉用開閉弁制御手段83として機能するように設定してある。制御装置63がバケット開閉用開閉弁制御手段83として機能している状態では、制御装置63の演算装置(図示しない)が、はじめに、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されて否かを判定するバケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aとして機能し、この機能により「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている」と判定したときに、バケット開閉用開閉弁76の比例電磁パイロット部76aに与える電流値を算出する電流値演算手段83bとして機能するように設定してある。また、電流値演算手段83bにより算出された電流値のバケット開閉用開閉弁制御信号Of3が、バケット開閉用開閉弁76に対応する出力装置(図示しない)から出力されるように設定してある。
バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aは、ブーム・バケット操作装置60およびバケット開閉操作装置62による指令の内容の一部に相当するバケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度、および、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が、「バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすときに、つまり、操作レバー60aが中立位置にある状態または右方向へ傾倒操作された状態であって、操作レバー62aが前方向へ傾倒操作された状態であるときに「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている」と判定するように設定してある。
電流値演算手段83bは、バケット開閉操作信号Ieに示される正の値の傾倒角度に対応するバケット開閉用開閉弁制御信号Of3の電流値の特性を定めた関数に基づいて、バケット開閉用開閉弁制御信号Of3の電流値を演算するように設定してある。前記関数は、バケット開閉操作信号Ieに示される正の値の傾倒角度、すなわち、操作レバー62aの前方向への傾倒角度が大きいほどバケット開閉用開閉弁制御信号Of3の電流値が大きくなる、という特性を定めたものであり、制御装置63の記憶装置(図示しない)に予め記憶させてある。
また、本実施形態は、図2に示すように、ブーム用シリンダ22のボトム室22aの圧力Pgを検出し、その圧力Pgを示す検出信号Igを出力する第1圧力検出器90と、アーム用シリンダ23のボトム室23aの圧力Phを検出し、その圧力Phを示す検出信号Ihを出力する第2圧力検出器91と、バケット用シリンダ24のロッド室24bの圧力Piを検出し、その圧力Piを示す検出信号Iiを出力する第3圧力検出器92とを備えている。また、本実施形態は、例えば前記制御装置63とは別に設けられる制御装置であって、ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作中に検出信号Ig,Ih,Iiに基づいて圧力Pg,Ph,Piを比較し、圧力Pg,Ph,Piのうちの圧力Phが最も高いときに、閉弁制御信号Of4を出力する閉弁制御装置93を備えている。さらに、本実施形態は、閉弁制御信号Of4を与えられて作動し、アーム用開閉弁制御信号Of1をグランドに短絡させて、アーム用開閉弁71へのアーム用開閉弁制御信号Of1を遮断する信号遮断回路94を備えている。つまり、本実施形態では、第1〜第3圧力検出器90〜92と、閉弁制御装置93と、信号遮断回路94とによって、管路70上のアーム用開閉弁71を閉じる制御を行う閉弁制御手段を構成してある。
図6は、図2に示す閉弁制御装置の機能を示すブロック図である。この図6に示すように、閉弁制御装置93では、押ボタン装置80からのオン信号Ifを入力すると、閉弁制御装置93の演算装置(図示しない)が、アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かを判定するアーム押し・バケットダンプ指令判定手段93aとして機能するように設定してある。このアーム押し・バケットダンプ指令判定手段93aは、ブーム・バケット操作装置60およびアーム・旋回操作装置61による指令の内容の一部に相応するアーム操作信号Icに示される傾倒角度、および、バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が、「アーム操作信号Icに示される傾倒角度が正の値になった状態であって、バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たしたときに、「アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定するように設定してある。
また、閉弁制御装置93の演算装置は、アーム押し・バケットダンプ指令判定手段93aとしての機能により「アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定したときに、閉弁制御装置93に入力された検出信号Ig〜Iiに示される圧力Pg〜Piのうちの圧力Phが最も高いか否かを判定する圧力判定手段93bとして機能するように設定してある。また、「圧力Pg〜Piのうちの圧力Phが最も高い」と判定されたときには、信号遮断回路94に対応して閉弁制御装置93に備えられた出力装置(図示しない)により、アーム用開閉弁71を閉じるための閉弁制御信号Of4が出力されるように設定してある。
このように構成した本実施形態では、次のようにして作業機5の操作が行われる。
〔1〕押ボタン装置80がオフした状態
(1−1)ブーム上げ
オペレータがブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを前方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ60bが検出し、正の値の傾倒角度を示すブーム操作信号Iaが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、ブーム操作信号Iaに示される正の値の傾倒角度に対応する電流値のブーム制御信号Oa1,Oa3を出力する。
制御装置63から出力されたブーム制御信号Oa1は、第1ブーム用方向切換弁29に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa1を生成して第1ブーム用方向切換弁29に与える。これにより、第1ブーム用方向切換弁29が切換わって、第1メインポンプ27から第1ブーム用方向切換弁29を介してブーム用シリンダ22のボトム室22aに供給される圧油の流量と、ブーム用シリンダ22のロッド室22bから第1ブーム用方向切換弁29を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたブーム制御信号Oa3は、第2ブーム用方向切換弁30に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa3を生成して第2ブーム用方向切換弁30に与える。これにより、第2ブーム用方向切換弁30が切換わって、第2メインポンプ28から第2ブーム用方向切換弁30を介してブーム用シリンダ22のボトム室22aに供給される圧油の流量と、ブーム用シリンダ22のロッド室22bから第2ブーム用方向切換弁30を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの前方向への傾倒角度に対応する速度で、ブーム用シリンダ22が伸長し、ブーム上げが行われる。
(1−2)ブーム下げ
オペレータがブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを後方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ60bが検出し、負の値の傾倒角度を示すブーム操作信号Iaが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、ブーム操作信号Iaに示される負の値の傾倒角度に対応する電流値のブーム制御信号Oa2,Oa4を出力する。
制御装置63から出力されたブーム制御信号Oa2は、第1ブーム用方向切換弁29に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa2を生成して第1ブーム用方向切換弁29に与える。これにより、第1ブーム用方向切換弁29が切換わって、第1メインポンプ27から第1ブーム用方向切換弁29を介してブーム用シリンダ22のロッド室22bに供給される圧油の流量と、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから第1ブーム用方向切換弁29を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたブーム制御信号Oa4は、第2ブーム用方向切換弁30に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa4を生成して第2ブーム用方向切換弁30に与える。これにより、第2ブーム用方向切換弁30が切換わって、第2メインポンプ28から第2ブーム用方向切換弁30を介してブーム用シリンダ22のロッド室22bに供給される圧油の流量と、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから第2ブーム用方向切換弁30を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒角度に対応する速度で、ブーム用シリンダ22が収縮し、ブーム下げが行われる。
(1−3)バケットクラウド
オペレータがブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを左方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ60cが検出し、正の値の傾倒角度を示すバケット操作信号Ibが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、バケット操作信号Ibに示される正の値の傾倒角度に対応する電流値のバケット制御信号Ob1,Ob3を出力する。
制御装置63から出力されたバケット制御信号Ob1は、第1バケット用方向切換弁33に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させる。この比例電磁弁が、パイロット圧Pb1を生成して第1バケット用方向切換弁33に与える。これにより、第1バケット用方向切換弁33が切換わって、第1メインポンプ27から第1バケット用方向切換弁33を介してバケット用シリンダ24のボトム室24aに供給される圧油の流量と、バケット用シリンダ24のロッド室24bから第1バケット用方向切換弁33を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたバケット制御信号Ob3は、第2バケット用方向切換弁34に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa3を生成して第2バケット用方向切換弁34に与える。これにより、第2バケット用方向切換弁34が切換わって、第2メインポンプ28から第2バケット用方向切換弁34を介してバケット用シリンダ24のボトム室24aに供給される圧油の流量と、バケット用シリンダ24のロッド室24bから第2バケット用方向切換弁34を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの左方向への傾倒角度に対応する速度で、バケット用シリンダ24が伸長し、バケットクラウドが行われる。
(1−4)バケットダンプ
オペレータがブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを右方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ60cが検出し、負の値の傾倒角度を示すバケット操作信号Ibが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、バケット操作信号Ibに示される負の値の傾倒角度に対応する電流値のバケット制御信号Ob2,Ob4を出力する。
制御装置63から出力されたバケット制御信号Ob2は、第1バケット用方向切換弁33に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pb2を生成して第1バケット用方向切換弁33に与える。これにより、第1バケット用方向切換弁33が切換わって、第1メインポンプ27から第1バケット用方向切換弁33を介してバケット用シリンダ24のロッド室24bに供給される圧油の流量と、バケット用シリンダ24のボトム室24aから第1バケット用方向切換弁33を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたバケット制御信号Ob4は、第2バケット用方向切換弁34に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pa4を生成して第2バケット用方向切換弁34に与える。これにより、第2バケット用方向切換弁34が切換わって、第2メインポンプ28から第2バケット用方向切換弁34を介してバケット用シリンダ24のボトム室24aに供給される圧油の流量と、バケット用シリンダ24のロッド室24bから第2バケット用方向切換弁34を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの右方向への傾倒角度に対応する速度で、バケット用シリンダ24が収縮し、バケットダンプが行われる。
(1−5)アーム押し
オペレータがアーム・旋回操作装置61の操作レバー61aを前方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ61bが検出し、正の値の傾倒角度を示すアーム操作信号Icが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、アーム操作信号Icに示される正の値の傾倒角度に対応する電流値のアーム制御信号Oc1,Oc3を出力する。
制御装置63から出力されたアーム制御信号Oc1は、第1アーム用方向切換弁31に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pc1を生成して第1アーム用方向切換弁31に与える。これにより、第1アーム用方向切換弁31が切換わって、第1メインポンプ27から第1アーム用方向切換弁31を介してアーム用シリンダ23のボトム室23aに供給される圧油の流量と、アーム用シリンダ23のロッド室23bから第1アーム用方向切換弁31を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたアーム制御信号Oc3は、第2アーム用方向切換弁32に対応する比例電磁弁を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pc3を生成して第2アーム用方向切換弁32に与える。これにより、第2アーム用方向切換弁32が切換わって、第2メインポンプ28から第2アーム用方向切換弁32を介してアーム用シリンダ23のボトム室23aに供給される圧油の流量と、アーム用シリンダ23のロッド室23bから第2アーム用方向切換弁32を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aの前方向への傾倒角度に対応する速度で、アーム用シリンダ23が伸長し、アーム押しが行われる。
(1−6)アーム引き
オペレータがアーム・旋回操作装置61の操作レバー61aを後方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ61cが検出し、負の値の傾倒角度を示すアーム操作信号Icが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、アーム操作信号Icに示される負の値の傾倒角度に対応する電流値のアーム制御信号Oc2,Oc4を出力する。
制御装置63から出力されたアーム制御信号Oc2は、第1アーム用方向切換弁31に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pc2を生成して第1アーム用方向切換弁31に与える。これにより、第1アーム用方向切換弁31が切換わって、第1メインポンプ27から第1アーム用方向切換弁31を介してアーム用シリンダ23のロッド室23bに供給される圧油の流量と、アーム用シリンダ23のボトム室23aから第1アーム用方向切換弁31を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
同様に、制御装置63から出力されたアーム制御信号Oc4は、第2アーム用方向切換弁32に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pc4を生成して第2アーム用方向切換弁32に与える。これにより、第2アーム用方向切換弁32が切換わって、第2メインポンプ28から第2アーム用方向切換弁32を介してアーム用シリンダ23のロッド室23bに供給される圧油の流量と、アーム用シリンダ23のボトム室23aから第2アーム用方向切換弁32を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
これらの結果、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aの後方向への傾倒角度に対応する速度で、アーム用シリンダ23が収縮し、アーム引きが行われる。
(1−7)バケットオープン
オペレータがバケット開閉操作装置62の操作レバー62aを前方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ62bが検出し、正の値の傾倒角度を示すバケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、バケット開閉操作信号Ieに示される正の値の傾倒角度に対応する電流値のバケット開閉制御信号Oe1を出力する。
制御装置63から出力されたバケット開閉制御信号Oe1は、バケット開閉用方向切換弁36に対応する比例電磁弁(図示しない)を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pe1を生成してバケット開閉用方向切換弁36に与える。これにより、バケット開閉用方向切換弁36が切換わって、第1メインポンプ27からバケット開閉用方向切換弁36を介してバケット開閉用シリンダ25のロッド室25bに供給される圧油の流量と、バケット開閉用シリンダ25のボトム室25aからバケット開閉用方向切換弁36を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
この結果、バケット開閉操作装置62の操作レバー62aの前方向への傾倒角度に対応する速度で、バケット開閉用シリンダ25が収縮し、バケットオープンが行われる。
(1−8)バケットクローズ
オペレータがバケット開閉操作装置62の操作レバー62aを後方向へ傾倒操作すると、この傾倒操作をポテンショメータ62bが検出し、負の値の傾倒角度を示すバケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力される。これに伴い、制御装置63は、バケット開閉操作信号Ieに示される負の値の傾倒角度に対応する電流値のバケット開閉制御信号Oe2を出力する。
制御装置63から出力されたバケット開閉制御信号Oe2は、バケット開閉用方向切換弁36に対応する前記比例電磁弁とは別の比例電磁弁を作動させ、この比例電磁弁が、パイロット圧Pe2を生成してバケット開閉用方向切換弁36に与える。これにより、バケット開閉用方向切換弁36が切換わって、第1メインポンプ27からバケット開閉用方向切換弁36を介してバケット開閉用シリンダ25のボトム室25aに供給される圧油の流量と、バケット開閉用シリンダ25のロッド室25bからバケット開閉用方向切換弁36を介して作動油タンク53に排出される圧油の流量が設定される。
この結果、バケット開閉操作装置62の操作レバー62aの後方向への傾倒角度に対応する速度で、バケット開閉用シリンダ25が伸長し、バケットクローズが行われる。
(1−9)複合操作
複合操作は、前述の「(1−1)〜(1−8)」で述べた動作のうちの異なる2種類以上の油圧シリンダの動作が並行されることにより行われる。例えば、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを前方向へ傾倒操作し、同時にアーム・旋回操作装置61の操作レバー61aを前方向へ傾倒操作すると、「(1−1),(1−5)」で述べた動作が並行し、ブーム上げ・アーム押し複合操作が行われる。また、例えば、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aを斜め方向、例えば左斜め後方向へ傾倒操作すると、「(1−2),(1−3)」で述べた動作が並行し、ブーム下げ・バケットクラウド複合操作が行われ、さらに、例えばアーム・旋回操作装置61の操作レバー61aを前方向へ傾倒操作すると、「(1−5)」で述べた動作も並行し、ブーム下げ・アーム押し・バケットクラウド複合操作が行われる。
〔2〕押ボタン装置80がオンした状態
(2−1)ブーム下げ・アーム押し複合操作
オペレータが操作ボタン80aを押圧操作して押ボタン装置80をオンすると、この押ボタン装置80から制御装置63にオン信号Ifが入力される。これに伴い、制御装置63は、「〔1〕」で述べたように第1,第2ブーム用方向切換弁29,30、第1,第2アーム用方向切換弁31,32、第1,第2バケット用方向切換弁33,34、バケット開閉用方向切換弁36を制御するための手段として機能することに加えて、アーム用開閉弁制御手段81、バケット用開閉弁制御手段82およびバケット開閉用制御手段83としての機能を起動する。
その後、ブーム・バケット操作装置60、アーム・旋回操作装置61およびバケット開閉操作装置62のうちの、アーム・旋回操作装置61のみの操作レバー61aが、前方向へ傾倒操作された状態になったとする。
この状態では、ブーム・バケット操作装置60の一方のポテンショメータ60bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すブーム操作信号Iaが入力され、他方のポテンショメータ60cから制御装置63に、傾倒角度0°を示すバケット操作信号Ibが入力される。また、アーム・旋回操作装置61のポテンショメータ61bから制御装置63に、正の値の傾倒角度を示すアーム操作信号Icが入力される。また、バケット開閉操作装置62のポテンショメータ62bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すバケット開閉操作信号Ieが入力される。
このようにブーム操作信号Ia、バケット操作信号Ib、アーム操作信号Ic、バケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力されると、アーム用開閉弁制御手段81は、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより、ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット用開閉弁制御手段82は、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット開閉用開閉弁制御手段83は、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aにより、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている否かを判定する。
今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度が0°の状態であって、アーム操作信号Icに示される傾倒角度が正の値の状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aは「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定する。
また、今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度もバケット操作信号Ibに示される傾倒角度も0°の状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aは「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指定されていない」と判定する。
また、今は、前述したようにバケット操作信号Ibに示される傾倒角度もバケット開閉操作信号Ieに示される傾倒角度も0°の状態であり、「バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aは、「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されていない」と判定する。
前述のように、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定すると、アーム用開閉弁制御手段81は、アーム用開閉弁71の比例電磁パイロット部71aに与える電流値を電流値演算手段81bにより算出し、その電流値のアーム用開閉弁制御信号Of1を、アーム用開閉弁71の比例電磁パイロット部71aに対応する出力装置(図示しない)により出力する。これによって、アーム用開閉弁71は、アーム用開閉弁制御信号Of1の電流値、すなわち、操作レバー61aの前方向への傾倒角度に対応する開度まで開く。これに伴い、ブーム用シリンダ22は、作業機5の自重により、自身のボトム室22a内の圧油を管路70を介してアーム用シリンダ23のボトム室23aに供給しつつ収縮し、この結果、ブーム下げが行われる。
また、正の値の傾倒角度を示すアーム操作信号Icが制御装置63に入力された状態では、「(1−5)」で述べた動作も行われている。したがって、アーム用シリンダ23は、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから排出される圧油と、第1,第2メインポンプ27,28から第1,第2アーム用方向切換弁31,32を介して供給される圧油とによって伸長し、この結果、アーム押しが行われる。
このように、押ボタン装置80がオンした状態では、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aが後方向へ傾倒操作されなくても、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aが前方向へ傾倒操作されれば、ブーム下げ・アーム押し複合操作が行われる。
このブーム下げ・アーム押し複合操作は、地面から任意の高さ位置に配置したバケット8を、旋回体3から離れる方向へ水平に移動させるとき、例えば、地山の任意の高さ位置にバケット8を配置するときや突っ込ませるとき、また、土砂等が積まれたバケット8をダンプトラックの上方へ水平に移動させるときに行われる。
なお、バケット8が地山等に乗り上がった場合のように、作業機5の自重によりブームに作用する負荷が小さい場合には、アーム用シリンダ23のボトム室23a内の圧力が、ブーム用シリンダ22のボトム室22a内の圧力よりも高くなって、ブーム用シリンダ22のボトム室22aからアーム用シリンダ23のボトム室23aへ圧油が移動しなくなることがある。この状態では、ブーム用シリンダ22は収縮せずに、アーム用シリンダ23のみが、第1,第2メインポンプ27,28から第1,第2アーム用方向切換弁31,32を介して供給される圧油により伸長するので、アーム押しの単独操作が行われる。なお、このときのアーム用シリンダ23のボトム室23aからブーム用シリンダ22のボトム室22aへの圧油の流れは、逆止弁74により阻止されている。
(2−2)ブーム下げ・バケットダンプ複合操作
前述したように、オペレータが操作ボタン80aを押圧操作して押ボタン装置80をオンすると、制御装置63は、アーム用開閉弁制御手段81、バケット用開閉弁制御手段82およびバケット開閉用開閉弁制御手段83としての機能を起動する。
その後、ブーム・バケット操作装置60、アーム・旋回操作装置61およびバケット開閉操作装置62のうちの、ブーム・バケット操作装置60のみの操作レバー60aが、前後方向へ傾倒操作されていない状態で右方向へ傾倒操作された状態になったとする。
この状態では、ブーム・バケット操作装置60の一方のポテンショメータ60bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すブーム操作信号Iaが入力され、他方のポテンショメータ60cから制御装置63に、負の値の傾倒角度を示すバケット操作信号Ibが入力される。また、アーム・旋回操作装置61のポテンショメータ61bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すアーム操作信号Icが入力され、バケット開閉操作装置62のポテンショメータ62bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すバケット開閉操作信号Ieが入力される。
このようにブーム操作信号Ia、バケット操作信号Ib、アーム操作信号Ic、バケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力されると、アーム用開閉弁制御手段81は、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより、ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット用開閉弁制御手段82は、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット開閉用開閉弁制御手段83は、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aにより、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている否かを判定する。
今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度もアーム操作信号Icに示される傾倒角度も0°の状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aは「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されていない」と判定する。
また、今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度は0°の状態であって、バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が負の値になった状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aは「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指定されている」と判定する。
また、今は、前述したようにバケット操作信号Ibに示される傾倒角度もバケット開閉操作信号Ieに示される傾倒角度も0°の状態であり、「バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aは、「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されていない」と判定する。
前述のように、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定すると、バケット用開閉弁制御手段82は、バケット用開閉弁73の比例電磁パイロット部73aに与える電流値を電流値演算手段82bにより算出し、その電流値のバケット用開閉弁制御信号Of2を、バケット用開閉弁73の比例電磁パイロット部73aに対応する出力装置(図示しない)により出力する。これによって、バケット用開閉弁73が、バケット用開閉弁制御信号Of2の電流値、すなわち、操作レバー60aの右方向への傾倒角度に対応する開度まで開く。これに伴い、ブーム用シリンダ22は、作業機5の自重により、自身のボトム室22a内の圧油を管路72を介してバケット用シリンダ24のロッド室24bへ供給しつつ収縮し、この結果、ブーム下げが行われる。
また、負の値の傾倒角度を示すバケット操作信号Ibが制御装置63に入力された状態では、「(1−4)」で述べた動作も行われている。したがって、バケット用シリンダ24は、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから排出される圧油と、第1,第2メインポンプ27,28から第1,第2バケット用方向切換弁33,34を介して供給される圧油とによって収縮し、この結果、バケットダンプが行われる。
このように、押ボタン装置80がオンした状態では、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aが後方向へ傾倒操作されていなくても右方向へ傾倒操作されていれば、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が行われる。
(2−3)バケットダンプ・バケットオープン複合操作
前述したように、オペレータが操作ボタン80aを押圧操作して押ボタン装置80をオンすると、制御装置63は、アーム用開閉弁制御手段81、バケット用開閉弁制御手段82およびバケット開閉用開閉弁制御手段83としての機能を起動する。
その後、ブーム・バケット操作装置60、アーム・旋回操作装置61およびバケット開閉操作装置62のうちの、バケット開閉操作装置62のみの操作レバー62aが、前方向へ傾倒操作された状態になったとする。
この状態では、ブーム・バケット操作装置60の一方のポテンショメータ60bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すブーム操作信号Iaが入力され、他方のポテンショメータ60cから制御装置63に、傾倒角度0°を示すバケット操作信号Ibが入力される。また、アーム・旋回操作装置61のポテンショメータ61bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すアーム操作信号Icが入力される。また、バケット開閉操作装置62のポテンショメータ62bから制御装置63に、正の値に傾倒角度を示すバケット開閉操作信号Ieが入力される。
このようにブーム操作信号Ia、バケット操作信号Ib、アーム操作信号Ic、バケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力されると、アーム用開閉弁制御手段81は、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより、ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット用開閉弁制御手段82は、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット開閉用開閉弁制御手段83は、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aにより、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている否かを判定する。
今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度もアーム操作信号Icに示される傾倒角度も0°の状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aは「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されていない」と判定する。
また、今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度もバケット操作信号Ibに示される傾倒角度も0°の状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aは「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指定されていない」と判定する。
また、今は、前述したようにバケット操作信号Ibに示される傾倒角度が0°の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される傾倒角度が正の値になった状態であり、「バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aは、「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている」と判定する。
前述のように、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段により「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている」と判定すると、バケット開閉用開閉弁制御手段83は、バケット開閉用開閉弁76の比例電磁パイロット部76aに与える電流値を電流値演算手段83bにより算出し、その電流値のバケット開閉用開閉弁制御信号Of3を、バケット開閉用開閉弁76の比例電磁パイロット部76aに対応する出力装置(図示しない)により出力する。これによって、バケット開閉用開閉弁76は、バケット開閉用開閉弁制御信号Of3の電流値、すなわち、操作レバー62aの前方向への傾倒角度に対応する開度まで開く。これに伴い、バケット用シリンダ24は、積まれた土砂等を含むバケット8の自重により、自身のボトム室24a内の圧油をバケット開閉用開閉弁76を介してバケット開閉用シリンダ25のロッド室25bへ供給しつつ収縮し、この結果、バケットダンプが行われる。
また、正の値の傾倒角度を示すバケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力された状態では、「(1−7)」で述べた動作も行われている。したがって、バケット開閉用シリンダ25は、バケット用シリンダ24のボトム室24aから排出される圧油と、第1,第2メインポンプ27,28からバケット開閉用方向切換弁36を介して供給される圧油とによって収縮し、この結果、バケットオープンが行われる。
このように、押ボタン装置80がオンした状態では、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aが右方向へ傾倒操作されていなくても、バケット開閉操作装置62の操作レバー62aが前方向へ傾倒操作されていれば、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が行われる。
(2−4)ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作
前述したように、オペレータが操作ボタン80aを押圧操作して押ボタン装置80をオンすると、制御装置63は、アーム用開閉弁制御手段81、バケット用開閉弁制御手段82およびバケット開閉用開閉弁制御手段83としての機能を起動する。
その後、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aは前後方向へは傾倒操作されていない状態で右方向へ傾倒操作された状態になり、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aは前方向へ傾倒操作された状態で、左右方向へは傾倒操作されていない状態になり、バケット開閉操作装置62の操作レバー62aは、傾倒操作されていない状態になったとする。
この状態では、ブーム・バケット操作装置60の一方のポテンショメータ60bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すブーム操作信号Iaが入力され、他方のポテンショメータ60cから制御装置63に、負の値の傾倒角度を示すバケット操作信号Ibが入力される。また、アーム・旋回操作装置61のポテンショメータ61bから制御装置63に、正の値の傾倒角度を示すアーム操作信号Icが入力される。また、バケット開閉操作装置62のポテンショメータ62bから制御装置63に、傾倒角度0°を示すバケット開閉操作信号Ieが入力される。
このようにブーム操作信号Ia、バケット操作信号Ib、アーム操作信号Icおよびバケット開閉操作信号Ieが制御装置63に入力されると、アーム用開閉弁制御手段81は、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより、ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット用開閉弁制御手段82は、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かを判定する。また、バケット開閉用開閉弁制御手段83は、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aにより、バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されている否かを判定する。
今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度が0°の状態で、アーム操作信号Icに示される傾倒角度が正の値になった状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、アーム操作信号Icに示される操作レバー61aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aは「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定する。
また、今は、前述したようにブーム操作信号Iaに示される傾倒角度は0°の状態であって、バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が負の値になった状態であり、「ブーム操作信号Iaに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aは「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指定されている」と判定する。
また、今は、前述したようにバケット操作信号Ibに示される傾倒角度が負の値になった状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される傾倒角度が0°の状態であり、「バケット操作信号Ibに示される操作レバー60aの傾倒角度が0°以下の状態であって、バケット開閉操作信号Ieに示される操作レバー62aの傾倒角度が正の値になった状態である」という予め設定された条件を満たさないから、バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段83aは、「バケットダンプ・バケットオープン複合操作が指令されていない」と判定する。
前述のように、ブーム下げ・アーム押し指令判定手段81aにより「ブーム下げ・アーム押し複合操作が指令されている」と判定すると、アーム用開閉弁制御手段は、「(2−1)」で述べたようにしてアーム用開閉弁制御信号Of1を出力し、これによりアーム用開閉弁71が開く。また、前述のように、ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段82aにより「ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定すると、バケット用開閉弁制御手段82は、「(2−2)」で述べたようにしてバケット用開閉弁制御信号Of2を出力し、これによりバケット用開閉弁73が開く。このようにアーム用開閉弁71とバケット用開閉弁73とが開くと、ブーム用シリンダ22は、作業機5の自重により、自身のボトム室22a内の圧油を、管路70,72のそれぞれを介して、アーム用シリンダ23のボトム室23a、バケット用シリンダ24のロッド室24bへ供給しつつ、収縮する。
また、バケット操作信号Ibが制御装置63に入力された状態では、「(1−4)」で述べた動作が行われている。したがって、バケット用シリンダ24は、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから排出される圧油と、第1,第2メインポンプ27,28から第1,第2バケット用方向切換弁33,34を介して供給される圧油とによって収縮し、この結果、バケットダンプが行われる。また、アーム操作信号Icが制御装置63に入力された状態では、「(1−5)」で述べた動作が行われている。したがって、アーム用シリンダ23は、ブーム用シリンダ22のボトム室22aから排出される圧油と、第1,第2メインポンプ27,28から第1,第2アーム用方向切換弁31,32を介して供給される圧油とによって伸張し、アーム押しが行われる。
このように、押ボタン装置80がオンした状態では、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aが右方向への傾倒操作され、同時に、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aの前方向へ傾倒操作されれば、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aが後方向へ傾倒操作されていなくても、ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作が行われる。
このブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作は、例えば、バケット8を地山等に突っ込ませる際に行われる。つまり、ブーム下げ・アーム押し複合操作によりバケット8を地山に向かって移動させる場合、バケット8の爪8aが上向きになる方向へバケット8の姿勢が変化して、爪8aが地山の方向を向かなくなることがあるので、爪8aを地山に向けるために、ブーム下げ・アーム押し複合操作にバケットダンプを並行させることが行われる。
このようにしてブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作が行われている間、オン信号If、アーム操作信号Icおよびバケット操作信号Ibは、閉弁制御装置93にも入力されている。そして、オン信号Ifを入力した閉弁制御装置93は、自身の演算装置(図示しない)を、アーム押し・バケットダンプ指令判定手段93aとして機能させ、アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されているか否かの判定を行う。
今は、アーム操作信号Icおよびバケット操作信号Ibの状態が「アーム操作信号Icに示される傾倒角度が正の値になった状態であって、バケット操作信号Ibに示される傾倒角度が負の値になった状態である」という予め設定された条件を満たすから、アーム押し・バケットダンプ指令判定手段93aは、「アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定する。
このように「アーム押し・バケットダンプ複合操作が指令されている」と判定すると、閉弁制御装置93は、自身の演算装置(図示しない)を圧力判定手段93bとして機能させ、第1〜第3圧力検出器90〜92からの検出信号Ig〜Iiに示される圧力Pg〜Piのうちの、圧力Phが最も高いか否かの判定を行う。
今は、ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作によってバケット8が地山に突っ込んで押し込まれている最中であるとする。この状態では、アーム7に対しアーム押しを妨げる方向に大きな負荷がかかって、アーム用シリンダ23のボトム室23aの圧力Phが、ブーム用シリンダ22のボトム室22aの圧力Pgや、バケット用シリンダ24のロッド室24bの圧力Piよりも高くなる場合がある。
この場合、圧力判定手段93bは、「圧力Pg〜Piのうちの圧力Phが最も高い」と判定する。これに伴い、閉弁制御装置93は、アーム用開閉弁71を閉じるための閉弁制御信号Of4を、信号遮断回路94に対応する出力装置(図示しない)により出力する。この閉弁制御信号Of4が信号遮断回路94に与えられると、この信号遮断回路94は、アーム用開閉弁制御信号Of1をグランドに短絡させて、アーム用開閉弁71へのアーム用開閉弁制御信号Of1を遮断する。これに伴い、アーム用開閉弁71が閉じ、管路70が遮断される。この結果、アーム用シリンダ23のボトム室23aからバケット用シリンダ24のロッド室24bへの圧油の移動が阻止されて、アーム用シリンダ23の圧力の低下、すなわち、バケット8が地山に突っ込む方向への掘削力の低下が防止される。
また、バケット8が地山に押し込まれている最中には、アーム押しを妨げる方向の負荷によって、アーム7が停止しそうになる場合がある。この場合、オペレータは、アーム押し・バケットクラウド複合操作を行って、アーム7の停止を回避する。このとき、仮にアーム用開閉弁71が開いていると、アーム用シリンダ23のボトム室23aの圧油がアーム用開閉弁71およびバケット用開閉弁73を介してバケット用シリンダ24のロッド室24bに供給されてバケットクラウドが妨げられる。しかし、前述したように閉弁制御装置93および信号遮断回路94によってアーム用開閉弁71を閉じる制御を行うので、バケットクラウドが妨げられるという好ましくない事態は回避される。
なお、地山にバケット8が乗り上がった状態でバケットダンプが行われている最中であるために、バケット用シリンダ24のロッド室24bの圧力Piが、ブーム用シリンダ22のボトム室22aの圧力Pgや、アーム用シリンダ23のボトム室23aの圧力Phよりも高くった場合には、アーム用開閉弁71を閉じる制御を行わない。これにより、バケット用シリンダ24のロッド室24b内の圧油が、アーム用開閉弁71およびバケット用開閉弁73を介してアーム用シリンダ23のボトム室23aへ移動し、アーム用シリンダ23の伸長速度、すなわち、アーム押しの速度が増速され、この結果、バケット8が地山に乗り上がった状態が素早く解消される。
本実施形態によれば次の効果を得られる。
本実施形態では、ブーム下げ・アーム押し複合操作を行う際、押ボタン装置80がオフした通常の状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒操作と、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aの前方向への傾倒操作とを同時に行う必要があるが、押ボタン装置80がオンした状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒操作を省くことができる。これにより、ブーム下げ・アーム押し複合操作の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作が行う際、押ボタン装置80がオフした通常の状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの右斜め後方向への傾倒操作、すなわち、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒操作と右方向への傾倒操作とを同時に行う必要があるが、押ボタン装置80がオンした状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒操作を省くことができる。これにより、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作を行う際、押ボタン装置80がオフした通常の状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの右斜め後方向への傾倒操作と、アーム・旋回操作装置61の操作レバー61aの前方向への傾倒操作とを同時に行う必要があるが、押ボタン装置80がオンした状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの後方向への傾倒操作を省くことができる。これにより、ブーム下げ・アーム押し・バケットダンプ複合操作の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、押ボタン装置80がオフした通常の状態において、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの右方向への傾倒操作と、バケット開閉操作装置62の操作レバー62aの前方向への傾倒操作とを同時に行うことによって、バケットダンプ・バケットオープン複合操作を行うが、押ボタン装置80がオンした状態においては、ブーム・バケット操作装置60の操作レバー60aの右方向への傾倒操作を省いても、バケットダンプ・バケットオープン複合操作を行うことができる。これにより、バケットダンプ・バケットオープン複合操作の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ブーム下げ・アーム押し複合操作時や、ブーム下げ・バケットダンプ複合操作時に、第1,第2メインポンプ28から吐出される圧油に加えて、作業機5の自重によりブーム用シリンダ22のボトム室22aにおいて生成される圧油を、アーム用シリンダ23のボトム室23aやバケット用シリンダ24のロッド室24aに供給する。これにより、アーム用シリンダ23の伸長速度やバケット用シリンダ24の収縮速度、すなわち、アーム押しの速度やバケットダンプの速度を増速させることができる。したがって、作業能率の向上に貢献できる。
また、本実施形態では、バケットダンプ・バケットオープン複合操作時に、第1メインポンプ27から吐出される圧油に加えて、積まれた土砂等を含むバケット8の自重によりバケット用シリンダ24のボトム室24aにおいて生成される圧油を、バケット開閉用シリンダ25のロッド室25bに供給する。これにより、バケット開閉用シリンダ25の収縮速度、バケットオープンの速度を増速させることができる。したがって、作業能率の向上に貢献できる。
また、本実施形態では、作業機5の位置エネルギを、アーム用シリンダ23やバケット用シリンダ24に供給する圧油を生成するためのエネルギとして利用できるので、省エネに貢献できる。
また、本実施形態では、積まれた土砂等を含むバケット8の位置エネルギを、バケット開閉用シリンダ25に供給する圧油を生成するためのエネルギとして利用できるので、省エネに貢献できる。
また、本実施形態では、ブーム用シリンダ22ボトム室22a内の圧油をアーム用シリンダ23のボトム室23aに供給するようにしたので、バケット8を水平に移動させるブーム下げ・アーム押し複合操作が多用されるローディングショベル1の作業能率の向上に貢献できる。
なお、本実施形態は、第1油圧シリンダと第2油圧シリンダとの接続関係の一例として、ブーム用シリンダ22(第1油圧シリンダ)のボトム室22aと、アーム用シリンダ23(第2油圧シリンダ)のボトム室23aやバケット用シリンダ24(別の第2油圧シリンダ)のロッド室24bとを接続した例と、バケット用シリンダ24(第1油圧シリンダ)のボトム室24aとバケット開閉用シリンダ25のロッド室25b(第2油圧シリンダ)とを接続した例とを挙げたものである。本発明はこれに限るものではなく、ブーム用シリンダ22(第1油圧シリンダ)のボトム室22aと、アーム用シリンダ23(第2油圧シリンダ)のロッド室23bやバケット用シリンダ24(別の第2油圧シリンダ)のボトム室24aとを接続してもよい。
また、本実施形態は、アーム用開閉弁71、バケット用開閉弁73およびバケット開閉用開閉弁76を、流量制御可能な比例電磁弁とした例であるが、本発明はこれに限るものではなく、単に開閉する弁であってもよい。
また、本実施形態は、ローディングショベル1に適用した例であるが、本発明はこれに限るものではなく、複数の作業部材を回動可能に連接してなる作業機を備える作業機械であるバックホウショベルに適用してもよい。
本発明の作業機械の油圧駆動装置が適用される作業機械の一例であるローディングショベルを示す側面図である。 本発明の作業機械の油圧駆動装置の一実施形態の構成を示す油圧回路図である。 図2に示す制御装置がアーム用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。 図2に示す制御装置がバケット用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。 図2に示す制御装置がバケット開閉用開閉弁制御手段として機能した状態を示すブロック図である。 図6は、図2に示す閉弁制御装置の機能を示すブロック図である。
符号の説明
1 ローディングショベル
2 走行体
3 旋回体
4 運転室
5 作業機
6 ブーム
7 アーム
8 バケット
8a 爪
9 バケット本体
10 開閉部材
20 油圧回路
21 旋回用モータ
21a 出入口ポート
21b 出入口ポート
22 ブーム用シリンダ
22a ボトム室
22b ロッド室
23 アーム用シリンダ
23a ボトム室
23b ロッド室
24 バケット用シリンダ
24a ボトム室
24b ロッド室
25 バケット開閉用シリンダ
25a ボトム室
25b ロッド室
26 エンジン
27 第1メインポンプ
28 第2メインポンプ
29 第1ブーム用方向切換弁
30 第2ブーム用方向切換弁
31 第1アーム用方向切換弁
32 第2アーム用方向切換弁
33 第1バケット用方向切換弁
34 第2バケット用方向切換弁
35 旋回用方向切換弁
36 バケット開閉用方向切換弁
37〜52 チェック弁
53 作動油タンク
60 ブーム・バケット操作装置
60a 操作レバー
60b ポテンショメータ
60c ポテンショメータ
61 アーム・旋回操作装置
61a 操作レバー
61b ポテンショメータ
61c ポテンショメータ
62 バケット開閉操作装置
62a 操作レバー
62b ポテンショメータ
63 制御装置
70 管路
71 アーム用開閉弁
71a 比例電磁パイロット部
72 管路
72a 共有部
73 バケット用開閉弁
73a 比例電磁パイロット部
74 逆止弁
75 管路
76 バケット開閉用開閉弁
76a 比例電磁パイロット部
77 逆止弁
80 押ボタン装置
80a 操作ボタン
81 アーム用開閉弁制御手段
81a ブーム下げ・アーム押し指令判定手段
81b 電流値演算手段
82 バケット用開閉弁制御手段
82a ブーム下げ・バケットダンプ指令判定手段
82b 電流値演算手段
83 バケット開閉用開閉弁制御手段
83a バケットダンプ・バケットオープン指令判定手段
83b 電流値演算手段
90 第1圧力検出器
91 第2圧力検出器
92 第3圧力検出器
93 閉弁制御装置
93a アーム押し・バケットダンプ指令判定手段
93b 圧力判定手段
94 信号遮断回路

Claims (5)

  1. 複数の作業部材を回動可能に連接してなる作業機を有する作業機械に備えられるものであって、
    前記複数の作業部材のそれぞれを駆動する複数の油圧シリンダと、これらの油圧シリンダのそれぞれの動作を手動操作により指令する複数の操作装置と、これらの操作装置による指令に応じて前記複数の油圧シリンダを制御する油圧回路とを備える作業機械の油圧駆動装置において、
    前記油圧回路は、
    前記複数の油圧シリンダに含まれる第1,第2油圧シリンダを接続する管路と、
    この管路上に設けられる開閉弁と、
    前記操作装置とは別に設けられ手動操作により前記開閉弁の開閉を指令する開閉指令手段と、
    この開閉指令手段による指令に応じて前記開閉弁の制御を行う開閉弁制御手段と、
    を備え、
    前記管路は、前記作業部材の自重により前記第1油圧シリンダにおいて生成される圧油を前記第2油圧シリンダに導くものであり、
    前記開閉弁制御手段は、前記複数の操作装置による指令の内容が、第1油圧シリンダに対応する前記操作装置が指令を発していない状態であって、前記第2油圧シリンダに対応する前記操作装置が前記第2油圧シリンダの動作の指令を発している状態であるという予め設定された条件を満たすか否かを判定する指令判定手段を備え、
    前記開閉指令手段により前記開閉弁が開くように指令された状態において、前記指令判定手段による判定結果が前記条件を満たすという判定結果であるときに、前記作業部材の自重により第1油圧シリンダにおいて生成される圧油が前記管路を介して前記第2油圧シリンダに導かれるように、前記複数の操作装置のうち前記第2油圧シリンダに対応する操作装置によりなされた前記2油圧シリンダの動作の指令に応じて前記開閉弁の開度を制御する
    ことを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、
    前記複数の油圧シリンダに含まれる別の第2油圧シリンダと、
    前記第1油圧シリンダに接続される一端側が前記管路との共有部になっていて他端側が前記別の第2油圧シリンダに接続される別の管路と、
    この別の管路の前記他端側上に設けられる別の開閉弁と、
    前記複数の操作装置による指令の内容が予め設定された別の条件を満たすか否かを判定する別の指令判定手段と、
    この別の指令判定手段による判定結果と前記開閉指令手段による指令とに応じて前記別の開閉弁の制御を行う別の開閉弁制御手段と、
    前記管路と前記別の管路との前記共有部が接続される前記第1油圧シリンダの油室の圧力、前記管路が接続される前記第2油圧シリンダの油室の圧力、および、前記別の管路が接続される前記別の第2油圧シリンダの油室の圧力を検出して、それらの圧力の検出結果に基づいて前記管路上の前記開閉弁を閉じる制御を行う閉弁制御手段と
    を備える
    ことを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
  3. 請求項に記載の発明において、
    前記複数の作業部材が、ブーム、アームおよびバケットを含み、
    前記第1油圧シリンダが、前記ブームを駆動するブーム用シリンダからなり、
    前記第2油圧シリンダが、前記アームを駆動するアーム用シリンダからなり、
    前記管路が、前記ブーム用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記ブームが下方向へ回動するときに圧油を排出する方の油室と、前記アーム用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記アームの前記バケット側の端部が前記作業機械の本体から離れる方向へ前記アームが回動する際に圧油が供給される方の油室とを接続するものである
    ことを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
  4. 請求項1に記載の発明において、
    前記作業機械が、ローディングショベルからなり、
    前記複数の作業部材が、ブーム、アームおよびバケットを含み、前記バケットが前記アームに回動可能に結合されるバケット本体と、このバケット本体に回動可能に結合され、前記バケットの下部の開閉を可能にする開閉部材とを有し、
    前記第1油圧シリンダが、前記バケット本体を駆動するバケット用シリンダからなり、
    前記第2油圧シリンダが、前記開閉部材を駆動するバケット開閉用シリンダからなり、
    前記管路が、前記バケット用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記バケットの爪が下向きになる方向へ前記バケットが回動する際に圧油を排出する方の油室と、前記バケット開閉用シリンダのボトム室およびロッド室のうちの、前記バケットの下部が開く際に圧油を供給される方の油室とを接続するものである
    ことを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、
    前記管路から前記第1油圧シリンダへ圧油が流れるのを防止する手段を備える
    ことを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
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