JP4766289B2 - 炭化珪素焼結体及びその製造法 - Google Patents

炭化珪素焼結体及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持部材、露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に適した炭化珪素焼結体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、LSIなどの半導体製造工程において、半導体ウェーハの搬送、保持部材等にはステンレスなどの金属が用いられてきた。しかし、近年回路パターンの高密度化、高精度化に伴い、半導体ウェーハを始め、液晶基板などの搬送や保持装置にセラミック部材が用いられるようになってきた。また露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等にもセラミックが用いられるようになってきた。中でも、ヤング率が高く、半導体ウェーハに対して汚染が比較的少ない材料として、炭化珪素が多く使用されるようになってきた。
【0003】
これらのセラミック部材は、その表面に塵埃などが付着して露光不良などの悪影響を与えないように、通常、セラミック部材の表面を研削後、ラッピング、ポリシング等の研磨を行い、平滑化して使用されている。
【0004】
しかし、常圧で焼結したセラミックは気孔(以下ポアとする)を有しており、研磨を行っても表面にポアが残留してしまう。これを半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持装置の部材に使用すると、ポアの部分に塵埃などが入り込み、回路形成の際の露光不良となる。
【0005】
また、上記に示す常圧で焼結したセラミックを露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に使用すると、ポアなどの凹凸の存在がレーザー光の乱反射の原因となり、位置測定において問題となっていた。
【0006】
これらの問題点の対策として、例えば特許第2779968号公報に示されるように、セラミックの表面に化学気相析出法(CVD法)などの方法により炭化珪素などの膜を形成する真空チャックが提案されている。
【0007】
しかし、CVD法で成膜した炭化珪素などの膜は遊離炭素を含んでいないため、研磨すれば実質的にポアのない表面を得ることができるが、コストが高くなると共に、厚い炭化珪素の膜を形成することが困難である。
【0008】
また、特開平10-203870号公報に示されるように、熱間静水圧処理[以下HIP(ホットアイソスタティックプレス)処理とする]することにより、ポリシングした面に存在する10μm以上のポア数が1×10-6m2(1mm2)当たり100個以下の炭化珪素焼結体が提案されている他、特開平11-147766号公報に示されるように、HIP処理した炭化珪素の表面を2μm以下のダイヤモンド砥粒で研磨する方法が提案されている。
【0009】
HIP処理に関しては、これらの特許出願以前に、例えば「F.C.Report」・vo13・no4・P140〜145(1985年)、「粉体及び粉末冶金」・第34巻・第2号・P66〜72(1987年)、「窯業協会誌」・第95巻・第2号・P223〜228(1987年)等に示されるように、HIP処理を行った炭化珪素焼結体には10μm以上のポアが存在しないことが示されており、HIP処理が炭化珪素焼結体の緻密化に有効であることが既に一般的に知られている。
【0010】
しかしながら、焼結体中に存在する遊離炭素は、研磨時の定盤が硬い場合、特にブリネル硬さHBS(10/500)(以下単にブリネル硬さHBSとする)が50を超える定盤を使用すると、2μm以下の平均粒径を有するダイヤモンド砥粒で研磨しても遊離炭素の脱離部分、遊離炭素の一部が削除された部分等にくぼみが発生して、その部分に塵埃などが入り込み易くなるという問題点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1、2及び3記載の発明は、極めて平滑な表面を有し、安価でかつ半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持部材、露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に適した炭化珪素焼結体を提供するものである。
請求項4及び5記載の発明は、極めて平滑な表面を有し、安価でかつ半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持部材、露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に適した炭化珪素焼結体を効率よく製造することが可能な炭化珪素焼結体の製造法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の問題点を解消するために研究を重ねた結果、焼結体の研磨面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下であれば、塵埃などの影響を受け難いことを突き止め、さらにブリネル硬さHBSが50以下の定盤を用いて研磨すれば、遊離炭素の脱離部分、研磨により遊離炭素の一部が削除された部分等に発生するくぼみの深さを0.5μm以下にできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
本発明は、表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下である炭化珪素焼結体に関する。
また、本発明は、吸水率が0.1%以下である炭化珪素焼結体に関する。
また、本発明は、くぼみが、遊離炭素の脱離部分及び/又は研磨により遊離炭素の一部が削除された部分である炭化珪素焼結体に関する。
【0014】
また、本発明は、硼素又はその化合物及び炭素粉又は焼成過程で炭素を生成する物質と炭化珪素粉末を含む混合物を成形した後、常圧焼成して常圧焼結体を作製し、次いで常圧焼結体を熱間静水圧処理した後、得られた熱間静水圧処理体の表面をブリネル硬さHBSが50以下の定盤を用いて研磨することを特徴とする吸水率が0.1%以下で、表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下の炭化珪素焼結体の製造法に関する。
【0015】
さらに、本発明は、硼素又はその化合物及び炭素粉又は焼成過程で炭素を生成する物質と炭化珪素粉末を含む混合物をホットプレス焼結した後、得られたホットプレス焼結体の表面をブリネル硬さHBSが50以下の定盤を用いて研磨することを特徴とする0.1%以下で、表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下の炭化珪素焼結体の製造法に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明によって得られる炭化珪素焼結体の研磨面に存在するくぼみの深さは、0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下であるが、0μmであれば最も好ましい。0.5μmを超えるとくぼみの部分に塵埃等が入り込み易いという問題点が生じる。なおくぼみの最大幅については特に制限はないが、10μm以下が好ましく、6μm以下がよりが好ましく、2μm以下がさらに好ましく、0μmであれば最も好ましい。
くぼみの深さ及び幅は、任意の1×10-6m2(1mm2)の範囲について、レーザー顕微鏡で測定して求めることができる。
【0017】
また、本発明によって得られる炭化珪素焼結体の吸水率は、0.1%以下が好ましく、0.08%以下がより好ましく、0.05%以下がさらに好ましく、0%であれば最も好ましい。0.1%を超えると、ポアの無い表面を得ることが困難となる傾向である。
吸水率は、JIS C 2141に準じて求めることができる。
【0018】
本発明に用いられる炭化珪素粉末としては、α型、β型のいずれでもよいが、価格が安く、焼成時の結晶構造変化の少ないα型の炭化珪素粉末を用いることが好ましい。また純度は高純度の粉末を用いれば高純度化し易いので好ましいが、本発明においては通常用いられるGCグレードの焼結用炭化珪素粉末であっても差し支えない。炭化珪素粉末の粒径は、平均粒径が1μm以下、好ましくは0.8μm以下、さらに好ましくは0.1〜0.8μmの範囲とされ、1μmを超えるとHIP処理を行ってもポアを無くすことが困難である。
炭化珪素粉末の平均粒径は、レーザー式粒度分布測定器(MALVERN社製のマスターサイザー)で測定して求めることができる。
【0019】
また、硼素化合物としては、炭化硼素を用いることが好ましい。硼素又はその化合物の添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して0.1〜1重量部とすることが好ましく、0.2〜0.8重量部とすることがより好ましい。
【0020】
さらに、焼成過程で炭素を生成する物質としては、添加時に溶媒に可溶で、かつ液体状態で混合時に炭化珪素粉末の表面を均一に被覆できるものが好ましく、例えば焼成過程で炭素となるフェノール樹脂のような炭化率の高い熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。その添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して0.1〜5重量部とすることが好ましく、0.5〜3重量部とすることがより好ましい。
【0021】
本発明においては、上記成分の他に、スラリーやシート作製時のバインダー、分散剤、可塑剤さらには成形時の離型剤など焼成によって揮散するものを添加することが好ましい。
【0022】
上記バインダーとしては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルブチラール等が用いられ、その添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して固形分で0.5〜3重量部とすることが好ましく、0.7〜2重量部とすることがより好ましい。分散剤としては界面活性剤等が用いられ、その添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して固形分で0.3〜1重量部とすることが好ましく、0.4〜0.7重量部とすることがより好ましい。
【0023】
また、可塑剤としては、ポリエチレングリコール、ディオクチルフタレート等が用いられ、その添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して固形分で0.5〜3重量部とすることが好ましく、1〜2重量部とすることがより好ましい。溶剤は水が好ましいが、その添加量については特に制限はない。離型剤としては、ステアリン酸、ワックス等が用いられ、その添加量は、炭化珪素粉末100重量部に対して固形分で0.5〜3重量部とすることが好ましく、0.7〜2重量部とすることがより好ましい。
【0024】
上記成分と炭化珪素粉末との混合物の成形は、金型プレス成形、冷間静水圧(CIP)成形、鋳込み成形、射出成形、押し出し成形等の方法で所望の形状に成形することができる。なお成形圧力は、各々成形方法により異なるため特に制限はない。
【0025】
常圧焼成する場合の雰囲気は、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で焼成することが好ましい。また常圧焼成する場合の温度は2000〜2200℃が好ましく、2050〜2150℃がより好ましい。
【0026】
HIP処理する場合の雰囲気は、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で処理することが好ましい。HIP処理するときの圧力は、75MPa以上であることが好ましく、98MPa以上であることがより好ましく、145〜200MPaの範囲であることがさらに好ましい。圧力が75MPa未満であるとHIP処理してもポアの発生を抑制することが困難になる傾向がある。
【0027】
また、HIP処理温度は、1700〜2100℃が好ましく、1800〜2050℃がより好ましく、1850〜2000℃がさらに好ましい。1700℃未満であると、HIP処理してもポアの発生を抑制することが困難になる傾向があり、2100℃を超えると、遊離炭素が粒成長し、研磨時に生じるくぼみの深さが0.5μmを超え易くなる傾向がある。
HIP処理時間は、10分〜3時間が好ましく、30分〜2時間がより好ましい。10分未満であると、ポアの発生を抑制することが困難になる傾向がある。
【0028】
本発明においては、上記成分と炭化珪素粉末を含む混合物を直接ホットプレス焼結してもよく、またホットプレス焼結する前に、金型プレス成形、冷間静水圧(CIP)成形等の方法で成形してもよい。成形圧力は、9.8〜196MPaであることが好ましく、29.4〜147MPaであることがさらに好ましい。
【0029】
ホットプレス焼結する場合の雰囲気は、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で焼結することが好ましい。ホットプレス焼結するときの圧力は、9.8MPa以上であることが好ましく、19.6MPa以上であることがより好ましく、24.5〜49MPaの範囲であることがさらに好ましい。圧力が9.8MPa未満であると、ホットプレス焼結してもポアの発生を抑制することが困難になる傾向がある。
【0030】
また、ホットプレス焼結温度は、1900〜2150℃であることが好ましく、1950〜2100℃であることがより好ましく、1950〜2050℃であることがさらに好ましい。1900℃未満であると、嵩密度を向上させる効果が小さいため低密度の焼結体になり、ポアの発生を抑制することが困難になる傾向があり、2150℃を超えると遊離炭素が粒成長するため、研磨時に生じるくぼみが0.5μmを超え易くなる傾向がある。
【0031】
本発明の研磨に用いられる定盤のブリネル硬さHBSは50以下、好ましくは40〜1、30〜5とされ、ブリネル硬さHBSが50を超えると研磨時に発生する遊離炭素のくぼみが0.5μm以下の表面を得ることが困難である。
定盤の材質は、ブリネル硬さHBSを50以下にするために、錫、錫と鉛の合金等を用いることが好ましい。
本発明におけるブリネル硬さHBSは、圧子に直径が10mmの軸受用鋼球を用い、4903N(500kgf)の荷重を15秒間加え、JIS Z 2243に準じて求めたものである。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0033】
実施例1
平均粒径が0.6μmのα型炭化珪素粉末99重量部に、フェノール樹脂〔昭和高分子(株)製、商品名BRL−219(不揮発分70重量%)〕を固形分で2重量部(炭素分として1重量部)、ポリビニルアルコール〔クラレ(株)製、商品名クラレポバール205の水溶液(不揮発分10重量%)〕を固形分で1重量部、ステアリン酸〔中京油脂(株)製、商品名セロゾール920(不揮発分18重量%)〕を固形分で1重量部、平均粒径が1.5μmの炭化硼素を0.3重量部及び純水を100重量部加えて、合成樹脂製ボールミルで24時間混合した後、スプレードライヤーで造粒し、成形粉を得た。
【0034】
この後、成形粉を金型内に充填し、98MPaの圧力で金型プレス成形し、次いでアルゴンガス雰囲気中で表1に示す温度で1時間保持して常圧焼成し、直径が162mm及び厚さが11mmの円盤状の常圧焼結体を得た。
この後、得られた常圧焼結体をさらにアルゴンガス雰囲気中で表1に示す温度及び圧力下で1時間保持してHIP処理し、炭化珪素焼結体を得た。
【0035】
次に、上記で得た炭化珪素焼結体の表面及び外周を研削後、平均粒径が表1に示すダイヤモンド砥粒及び表1に示す材質で、かつブリネル硬さHBSが表1に示す硬さの定盤を用いて鏡面研磨し、直径が160mm、厚さが10mm及び平面度が2μmの評価試料を得た。
【0036】
この評価試料について、JIS C 2141に準じて、吸水率を求めた。またレーザー顕微鏡で、任意の1×10-6m2(1mm2)の範囲について、表面に生じたくぼみの深さを測定し、最大くぼみの深さを求めると共に走査型電子顕微鏡(SEM)で、ポアの有無を調べた。なおくぼみの最大幅は全て6μm以下であった。
【0037】
さらに、クリーンルーム内において、6インチのシリコンウェーハを上記評価試料の表面に15秒間接触させ、これを5回繰り返した後、パーティクル検出器を用いて、評価試料と接触した側におけるシリコンウェーハ表面の塵埃の付着数を調べた。その結果、シリコンウェーハ表面の塵埃の付着数が100個未満を◎、100〜500個未満を△及び500個以上を×とした。実施例2についても同じである。 これらの結果をまとめて表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004766289
【0039】
実施例2
実施例1で得た成形粉を金型内に充填し、98MPaの圧力で金型プレス成形し、次いでアルゴンガス雰囲気中で表2に示す温度及び圧力下で1時間保持してホットプレス焼結し、炭化珪素焼結体を得た。
【0040】
上記で得た炭化珪素焼結体の表面を研削後、平均粒径が表2に示すダイヤモンド砥粒及び表2に示す材質で、かつブリネル硬さHBSが表2に示す硬さの定盤を用いて鏡面研磨し、直径が160mm、厚さが10mm及び平面度が2μmの評価試料を得た。
次に、前記評価試料について、実施例1と同様の方法で、吸水率、最大くぼみの深さ、ポアの有無及び塵埃の付着数を調べた。これらの結果をまとめて表2に示す。なおくぼみの最大幅は全て6μm以下であった。
【0041】
【表2】
Figure 0004766289
【0042】
表1及び表2に示されるように、本発明になる炭化珪素焼結体は、吸水率が0.1%以下で、研磨面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下の表面を有し、ポアの発生がなく、シリコンウェーハ表面の塵埃の付着数も少ないことが明らかである。
これに対し、本発明に含まれない試料No.1、2、7及び8の炭化珪素焼結体は、研磨に用いた定盤のブリネル硬さHBSが50を超えたため、くぼみの深さが0.5μmを超え、シリコンウェーハ表面の塵埃の付着数も多かった。
【0043】
【発明の効果】
請求項1、2及び3記載の炭化珪素焼結体は、極めて平滑な面を有し、安価でかつ半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持部材、露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に適した炭化珪素焼結体である。
請求項4及び5記載の方法により得られる炭化珪素焼結体は、極めて平滑な面を有し、安価でかつ半導体ウェーハ、液晶基板等の搬送や保持部材、露光装置におけるステージ位置測定用ミラー、精密光学機器用ミラー等に適した炭化珪素焼結体を効率よく製造することが可能な炭化珪素焼結体である。

Claims (4)

  1. 遊離炭素の脱離及び/又は研磨により遊離炭素の一部が削除されて発生する表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下であ吸水率が0.1%以下である炭化珪素焼結体。
  2. 表面に存在するくぼみの最大幅が6μm以下である請求項1に記載の炭化珪素焼結体。
  3. 硼素又はその化合物及び炭素粉又は焼成過程で炭素を生成する物質と炭化珪素粉末を含む混合物を成形した後、常圧焼成して常圧焼結体を作製し、次いで常圧焼結体を熱間静水圧処理した後、得られた熱間静水圧処理体の表面をブリネル硬さHBS(10/500)が50以下の定盤のみを用いて研磨することを特徴とする吸水率が0.1%以下で、遊離炭素の脱離及び/又は研磨により遊離炭素の一部が削除されて発生する表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下の炭化珪素焼結体の製造法。
  4. 硼素又はその化合物及び炭素粉又は焼成過程で炭素を生成する物質と炭化珪素粉末を含む混合物をホットプレス焼結した後、得られたホットプレス焼結体の表面をブリネル硬さHBS(10/500)が50以下の定盤のみを用いて研磨することを特徴とする吸水率が0.1%以下で、遊離炭素の脱離及び/又は研磨により遊離炭素の一部が削除されて発生する表面に存在するくぼみの深さが0.5μm以下の炭化珪素焼結体の製造法。
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