JP4765615B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4765615B2
JP4765615B2 JP2005372251A JP2005372251A JP4765615B2 JP 4765615 B2 JP4765615 B2 JP 4765615B2 JP 2005372251 A JP2005372251 A JP 2005372251A JP 2005372251 A JP2005372251 A JP 2005372251A JP 4765615 B2 JP4765615 B2 JP 4765615B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch element
voltage
diode
current
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005372251A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007174864A (ja
Inventor
隆浩 浦壁
明彦 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005372251A priority Critical patent/JP4765615B2/ja
Publication of JP2007174864A publication Critical patent/JP2007174864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4765615B2 publication Critical patent/JP4765615B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

この発明は、電圧値の異なる直流電力部の間に配置され、電力を片方あるいは双方向に変換する電力変換装置に関する。
従来の電力変換装置は、電圧値の異なる2つの直流電力部間を電力変換するために、半導体のスイッチ素子のオンオフ動作によって、直流電力部からチョークコイルへのエネルギ蓄積動作とチョークコイルから別の直流電力部へのエネルギ放出動作とを繰り返し行い、電力変換を行っている(例えば非特許文献1参照)。
半導体のスイッチ素子として、Si(シリコン)半導体で形成されたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられている。一方、電力変換装置の小型化および高効率化を目的として、SiC(炭化シリコン)半導体で形成されたMOSFETおよびダイオードが開発されている(例えば非特許文献2参照)。また、SiC半導体で形成されたダイオードを適用したDC/DC電力変換回路(直流/直流電力変換回路)が提案されている(例えば特許文献1参照)。
電気学会・半導体電力変換システム調査専門委員会編「パワーエレクトロニクス回路」オーム社出版、2000年11月、p.245−260 ラジェシュ・クマール・マルハン著「超低損失SiCパワーデバイスのハイブリッド電気自動車用パワーモジュールへの応用展開」、電子情報通信学会論文誌C、Vol.J86−C、NO.4、2003年4月1日、p.376−385 特表2001−527377号公報(第11頁、第1図)
従来の電力変換装置では、DC/DC電圧変換回路のスイッチ素子としてSiC半導体で形成されたSiC−MOSFETを用いた場合には、スイッチ素子としてSi半導体で形成されたSi−MOSFETを用いた場合に比べて、導通時のオン抵抗が1/100程度と非常に小さく、エネルギ損失(電力損失)が大幅に低下させることができる。スイッチ素子としてSiC−MOSFETを用いることによって、電力変換装置の小形化および高効率化が可能でなる。一方、DC/DC電圧変換回路にSiC半導体で形成されたSiCダイオードを用いた場合には、スイッチング時の損失であるリカバリー損失が非常に小さく、高周波駆動に有利であるものの、Si半導体で形成されたSiダイオードを用いた場合に比べて、導通時の順方向電圧が大きいという問題点があった。
また、DC/DC電圧変換回路において、Si−MOSFETおよびSiダイオードを、SiC−MOSFETおよびSiCダイオードに置き換えることによって、特に100kHz程度以上の高周波数領域において大幅に電力損失を低減することが可能となる。しかしながら、SiCダイオードの順方向電圧が大きいので、数10kHz以下の低周波数領域においてダイオードでの電力損失がほとんど低減しないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ダイオードにおける電力損失を低減することによって、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得るものである。
この発明に係る電力変換装置は、入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、炭化シリコン半導体からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、スイッチ素子とダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、スイッチ素子を制御する制御回路とを備え、制御回路は、磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時にスイッチ素子をオン動作し、DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して前記磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、磁気エネルギの蓄積後にスイッチ素子をオフ動作し、磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によってDC/DC電圧変換回路から出力させ、かつスイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作することとしたものである。
この発明に係る電力変換装置は、入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、窒化ガリウム半導体とダイアモンド半導体とのいずれか一方からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、スイッチ素子とダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、スイッチ素子を制御する制御回路とを備え、制御回路は、磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時にスイッチ素子をオン動作し、DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、磁気エネルギの蓄積後にスイッチ素子をオフ動作し、磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によってDC/DC電圧変換回路から出力させ、かつスイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作することとしたものである。
この発明に係る電力変換装置は、入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、炭化シリコン半導体からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、スイッチ素子とダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、スイッチ素子を制御する制御回路とを備え、制御回路は、磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時にスイッチ素子をオン動作し、DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して前記磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、磁気エネルギの蓄積後にスイッチ素子をオフ動作し、磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によってDC/DC電圧変換回路から出力させ、かつスイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作することとしたので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
この発明に係る電力変換装置は、入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、窒化ガリウム半導体とダイアモンド半導体とのいずれか一方からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、スイッチ素子とダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、スイッチ素子を制御する制御回路とを備え、制御回路は、磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時にスイッチ素子をオン動作し、DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、磁気エネルギの蓄積後にスイッチ素子をオフ動作し、磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によってDC/DC電圧変換回路から出力させ、かつスイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作することとしたので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における電力変換装置の構成図である。図1において、電力変換装置は、一般的な非絶縁型の昇圧回路であるDC/DC電圧変換回路1と制御回路2とによって構成されている。DC/DC電圧変換回路1は、入力端子3a,3bから入力された入力電圧を平滑化するための入力コンデンサ4、磁気エネルギを蓄積し、出力側(高電圧側)へ磁気エネルギを移行する磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル5、SiC(炭化シリコン)半導体で形成されたスイッチ素子6、Si(シリコン)半導体で形成されたダイオード8、出力電圧を平滑化するための出力コンデンサ9、出力端子10a,10bから構成されている。SiC半導体で形成されたスイッチ素子6はMOSFETである。制御回路2は、スイッチ素子6のオンオフを制御するためのゲート信号を生成し、スイッチ素子6へゲート信号を出力する。
スイッチ素子6のドレイン端子は、ダイオード8のアノード端子に接続され、チョークコイル5の一方の端子に接続されている。いいかえれば、磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル5は、スイッチ素子6およびダイオード8に接続されている。スイッチ素子6のソース端子は、入力端子の負電圧側の端子3b、出力端子の負電圧側の端子10b、入力コンデンサ4の一方の端子および出力コンデンサ9の一方の端子に接続されている。スイッチ素子6のゲート端子は、制御回路2に接続されている。なお、スイッチ素子6には、寄生ダイオード6aが付随している。
チョークコイル5のもう一方の端子は、入力コンデンサ4のもう一方の端子および入力端子の正電圧側の端子3aに接続されている。ダイオード8のカソード端子は、出力コンデンサ9のもう一方の端子および出力端子の正電圧側の端子10aに接続されている。入力端子3a,3bは、直流電源(図示せず)に接続され、出力端子10a,10bは負荷(図示せず)に接続されている。制御回路2には、スイッチ素子6へのゲート信号を形成するための出力電圧Voutおよびスイッチ素子6とダイオード8との接続点Xにおける電圧が入力されている。
ダイオード8と出力コンデンサ9との間には、ダイオード8、スイッチ素子6および出力コンデンサ9によって構成される配線ループに存在する寄生インダクタンスが存在する。図1において、この寄生インダクタンスをインダクタLsとして破線で示しているものの、コイルがその部分に存在しているわけではない。インダクタLsの存在によって、スイッチ素子6のオフスイッチング時に発生するサージ電圧の大きさ、いいかえれば、スイッチ素子6のオフ時に発生するエネルギ損失(電力損失)が決まる。
本発明の電力変換装置の動作原理について説明する。図2は実施の形態1における電流不連続モードでの動作時における電流電圧波形である。電流不連続モードにおいては、スイッチ素子6がオン動作へスイッチングする時に、磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル5に流れる電流が略0となる。図2において、(a)はチョークコイル5に流れる電流IL、(b)はスイッチ素子6に流れる電流Isw、(c)はスイッチ素子6のドレイン−ソース間電圧Vsw、(d)はダイオード8に流れる電流Idi、(e)はダイオード8のカソード−アノード間電圧Vdiのそれぞれ時間応答の波形、(f)は制御回路2によって制御されるスイッチ素子6のオンオフのタイミングチャートである。
スイッチ素子6のゲート端子に電圧を印加することによって、スイッチ素子6がオンされた場合には、入力された電気エネルギである電流が磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル5に流れ、チョークコイル5に流れる電流ILが磁気エネルギに変換され、チョークコイル5に磁気エネルギが蓄積される。スイッチ素子6のゲート端子に印加されていた電圧を0にすることによって、スイッチ素子6がオフされた場合には、ダイオード8の電流方向の選択作用によってチョークコイル5に蓄積された磁気エネルギから誘起される電気エネルギを出力端子10a,10bへ出力する。誘起される電気エネルギは、チョークコイル5のインダクタンスLに単位時間当たりの電流変化(dIL/dt)を乗じた値の電圧に相当する。チョークコイル5において誘起される電圧に出力電圧Vinを加えた電圧が出力電圧Voutとして出力端子10a,10b間に出力される。スイッチ素子6のオンオフ動作を繰り返すことによって、入力電圧Vin側(低電圧側)から出力電圧Vout側(高電圧側)へ電気エネルギが移行される。
制御回路2は、目標の出力電圧と検出される出力電圧とによってスイッチ素子6のオン時間を決定し、スイッチ素子6のオンオフを制御するためのゲート信号を生成し、スイッチ素子6へゲート信号を出力する。スイッチ素子6がオンからオフへスイッチすると、ダイオード8を流れる電流Idiがある一定の傾斜をもって減衰しながら、エネルギを入力電圧Vin側から出力電圧Vout側へ移行する。そのとき、接続点Xの電圧はVout+1V程度になっている。+1V程度の電圧は、ダイオード8の特性によって生じるものである。チョークコイル5に貯蔵された磁気エネルギがなくなり、チョークコイル5を流れる電流ILが減衰して略0になると、接続点Xの電圧は電圧Vinとなる。制御回路2は、この電圧変化を検知し、スイッチ素子6を再度オンにする。オンオフの一周期の間に、チョークコイル5に流れる電流ILが略0になる動作モードを電流不連続モードと称する。
図3は実施の形態1における電流不連続モードでの動作時におけるスイッチング時の電流電圧波形である。図3において、スイッチ素子6のスイッチングによる電圧電流の急激な変化点である図2に示したA部とB部との時間軸の拡大波形を示す。電流不連続モードによる動作は、スイッチ素子6のオン時に電流Isw,Idiが略0であるので、スイッチ素子6のオフ状態からオン状態への変化時に発生するエネルギ損失およびダイオード8のオン状態からオフ状態への変化時に発生するエネルギ損失が無い。
次に、電流連続モードによる動作について説明する。図4は実施の形態1における電流連続モードでの動作時における電流電圧波形である。図4において、(a)はチョークコイル5に流れる電流IL、(b)はスイッチ素子6に流れる電流Isw、(c)はスイッチ素子6のドレイン−ソース間電圧Vsw、(d)はダイオード8に流れる電流Idi、(e)はダイオード8のカソード−アノード間電圧Vdiのそれぞれ時間応答の波形、(f)は制御回路2によって制御されるスイッチ素子6のオンオフのタイミングチャートである。また、図5は実施の形態1における電流連続モードでの動作時におけるスイッチング時の電流電圧波形である。図5において、スイッチ素子6のスイッチングによる電圧電流の急激な変化点である図4に示したA部とB部との時間軸の拡大波形を示す。
電流連続モードでは、比較的インダクタンスの大きなチョークコイル5を用い、スイッチ素子6のオンオフ時の電流の変化量を小さくすることによって、チョークコイル5に流れる電流を維持した状態(チョークコイル5に磁気エネルギを蓄積した状態)で、電気エネルギを入力電圧Vin側から出力電圧Vout側へ移行する動作モードである。しかし、同じ電力を移行する場合には、電流連続モードによる動作におけるスイッチ素子6のオフ状態での電流は、電流不連続モードによる動作におけるスイッチ素子6のオフ状態での電流と比較して1/2倍程度になる。このため、オフ状態で発生するスイッチ素子6のエネルギ損失が小さくなる。
しかしながら、電流が流れている状態でスイッチ素子6をオン動作させるので、スイッチ素子6およびダイオード8にはオン動作時のエネルギ損失が発生する。また、ダイオード8は、順方向に電流が流れているオン状態から、スイッチ素子6のオン動作によってオフ状態へ変わる場合には、ダイオード8内部の電荷が再結合されるまでの間は、導通状態となるので、出力電圧Vout、ダイオード8およびスイッチ素子6の配線ループにおいて短絡電流が一瞬流れる。この短絡電流によって、スイッチ素子6のオン時におけるエネルギ損失が増大する。この短絡電流をリカバリー電流、この場合のエネルギ損失をリカバリー損失と称する。リカバリー電流の大きさは、ダイオード8に流れる電流の大きさおよびダイオード8のオフ状態での電流の減衰傾きに依存する。ここでは、図5(d)に示すように、リカバリー電流の電流ピーク値をIrr、電流が流れている時間であるリカバリー時間をtrr、移動する電荷量であるリカバリー電荷をQrrと定義する。
図6は実施の形態1におけるSi半導体で形成されたダイオードの順方向電圧Vfとリカバリー電荷Qrrおよびリカバリー時間trrとの関係を示す図である。図6(a)は、ダイオード8の順方向電圧Vfとリカバリー電荷Qrrとの関係を示すもので、横軸はダイオード8の順方向電圧Vf、縦軸はリカバリー電荷Qrrである。図6(b)は、ダイオード8の順方向電圧Vfとリカバリー時間trrとの関係を示すもので、横軸はダイオード8の順方向電圧Vf、縦軸はリカバリー時間trrである。600V定格の一般的なSi半導体で形成されたダイオードのデータシートから得られた値に基づき、ダイオード8の順方向電流If=50A、ダイオード8に流れる電流の減衰傾きdi/dt=1000A/μSの場合に換算して、Qrr値およびtrr値を算出している。
図6(a)および図6(b)からわかるように、Si半導体で形成されたダイオード8では、順方向電圧Vfが小さくなるような構造にすることによって、Qrr値およびtrr値が大きくなり、リカバリー損失が増大することがわかる。一方、600V定格の一般的なSiC半導体で形成されたダイオードのデータシートから得られた値に基づき、順方向電圧Vf=2.4Vにおいてリカバリー損失は0であることがわかっている。
ここで、DC/DC電圧変換回路を非絶縁型の昇圧回路として、エネルギ損失を低減するために、スイッチ素子およびダイオードの組合せと最適な電流モードとについて説明する。DC/DC電圧変換回路における各パラメータを、Vin=150V、Vout=300V、電流50A(移行電力量7.5kW)、駆動周波数20kHz、スイッチング時にスイッチ素子またはダイオードに流れる立上り、立下り電流傾き1000A/μS、寄生インダクタンスLs=50nHとして、スイッチ素子およびダイオードのエネルギのトータル損失を計算した。
まず、図7は、Si半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるダイオードの順方向電圧Vfとエネルギ損失との関係を示す図である。Si半導体で形成されたスイッチ素子(MOSFET)の特性は、オン抵抗0.1Ω、入力容量20nFとしている。この値は、600V定格のMOSFETを4個並列に並べた場合と同程度の値である。また、ゲート駆動抵抗は2.5Ωとした。図7において、電流連続モードで動作させた場合および電流不連続モードで動作させた場合のそれぞれのエネルギ損失の計算結果を示している。
図7から、電流連続モードの場合には、順方向電圧Vfの増加に伴いエネルギ損失が減少し、電流不連続モードの場合には、順方向電圧Vfの増加に伴いエネルギ損失が増加することがわかる。また、電流連続モードで動作させた方がエネルギ損失を小さくできることがわかる。
図8は、Si半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示した図である。図8において、電流連続モードおよび電流不連続モードにおける1周期当たりのエネルギ損失を示している。電流連続モードではエネルギ損失が最も小さくなる順方向電圧Vf=2.4Vにおけるエネルギ損失を、電流不連続モードではエネルギ損失が最も小さくなる順方向電圧Vf=0.8Vにおけるエネルギ損失を、それぞれ示している。また、図8において、定常はスイッチ素子またはダイオードの導通損失、Recoveryはダイオードのリカバリー損失、Eonはスイッチ素子のオン動作時のスイッチング損失、Eoffはスイッチ素子のオフ動作時のスイッチング損失を示している。
図8から、電流不連続モードで低い順方向電圧Vfと設定することによって、ダイオードの定常損失を低減できることがわかる。しかしながら、スイッチ素子のエネルギ損失が大きく増加するので、電流連続モードで高い順方向電圧Vfと設定することによって、エネルギ損失を小さくできることがわかる。つまり、電流不連続モードで動作させた場合に比べて、電流連続モードで動作させた場合の方がエネルギ損失を小さくすることができる。
次に、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失について説明する。図9は、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示した図である。図9において、電流連続モードおよび電流不連続モードにおける1周期当たりのエネルギ損失を示している。SiC半導体で形成されたスイッチ素子の特性は、Si半導体で形成されたスイッチ素子と比較してオン抵抗が1/100と予測されるので、オン抵抗をSi半導体の場合の1/10、入力容量をSi半導体の場合の1/10とし、オン抵抗0.01Ω、入力容量2nFと設定した。SiC半導体で形成されたダイオードの特性は、ダイオードの順方向電圧Vf=2.4V、リカバリー損失0Vである。図9からわかるように、Si半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合と同様に、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合においても、電流不連続モードで動作させた場合に比べて、電流連続モードで動作させた場合の方がエネルギ損失を小さくすることができる。
図10は、実施の形態1におけるSiC半導体で形成されたスイッチ素子6とSi半導体で形成されたダイオード8とを組合せた場合におけるダイオード8の順方向電圧Vfとエネルギ損失との関係を示す図である。SiC半導体で形成されたスイッチ素子6(MOSFET)の特性は、Si半導体で形成されたスイッチ素子と比較してオン抵抗が1/100と予測されるので、オン抵抗をSi半導体の場合の1/10、入力容量をSi半導体の場合の1/10とし、オン抵抗0.01Ω、入力容量2nFと設定した。図10において、電流連続モードで動作させた場合および電流不連続モードで動作させた場合のそれぞれのエネルギ損失の計算結果を示している。
図10から、電流不連続モードの場合には、Si半導体で形成されたスイッチ素子に比べて、順方向電圧Vfが低くなるとエネルギ損失の低下の割合が大きくなる。このため、SiC半導体で形成したスイッチ素子6およびSi半導体で形成したダイオード8によって非絶縁型の昇圧回路を構成した場合には、順方向電圧Vfを低くして、電流不連続モードで動作させた方がエネルギ損失を低減できることがわかる。
図11は、実施の形態1におけるSiC半導体で形成されたスイッチ素子6とSi半導体で形成されたダイオード8とを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示したものである。図11において、電流連続モードおよび電流不連続モードにおける1周期当たりのエネルギ損失を示している。電流連続モードではエネルギ損失が最も小さくなる順方向電圧Vf=2.4Vにおけるエネルギ損失を、電流不連続モードではエネルギ損失が最も小さくなる順方向電圧Vf=0.8Vにおけるエネルギ損失を、それぞれ示している。
図11から、電流不連続モードにおいて、低い順方向電圧Vfと設定することによって、Si半導体で形成されたダイオード8の定常損失が低下することがわかる。また、スイッチ素子6のオン動作時のスイッチング損失Eonが発生しないことがわかる。このため、SiC半導体で形成されたスイッチ素子6のエネルギのトータル損失を抑制することによって、電流連続モードで高い順方向電圧Vfとした場合に比べて、エネルギ損失を低減できることがわかる。図9と図11とを比べてみると、SiC半導体で形成したスイッチ素子6とSi半導体で形成したダイオード8とによって非絶縁型の昇圧回路を構成し、順方向電圧Vfを低くして、電流不連続モードで動作させることで、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとによって非絶縁型の昇圧回路を構成した場合に比べて、エネルギ損失を低減できる。
図9から、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとによって非絶縁型の昇圧回路を構成し、電流連続モードで動作させた場合には、1周期当たりのエネルギ損失は4.5mJである。この結果から、駆動周波数20kHzの場合には、90Wのエネルギ損失(電力損失)になる。図10から、SiC半導体で形成されたスイッチ素子6とSi半導体で形成されたダイオード8とによって非絶縁型の昇圧回路を構成し、電流不連続モードで動作させた場合には、90W以下のエネルギ損失にするためにダイオード8の順方向電圧Vfを1.4V以下に設定すればよいことがわかる。これによって、SiC半導体で形成したスイッチ素子6とSi半導体で形成したダイオード8との組合せによる非絶縁型の昇圧回路は、SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとの組合せによる非絶縁型の昇圧回路に比べて、エネルギ効率が良くなることがわかる。
以上のことから、SiC半導体で形成したスイッチ素子6とSi半導体で形成したダイオード8とを組合せて非絶縁型の昇圧回路を構成した場合には、電流不連続モードを選択し、磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル5に流れる電流が略0の時に、制御回路2によってスイッチ素子6をオン動作させることによって、エネルギ損失を低減できる。
なお、最適な順方向電圧Vfの条件は、600V定格のダイオードの特性から得られたものであり、定格電圧が異なれば、最適な順方向電圧Vfの条件も異なる。また、駆動周波数が20kHzよりも高周波数の場合には、スイッチング損失の割合が大きくなるので、SiC半導体で形成されたダイオードを使用した昇圧回路の方が、エネルギ効率が有利となり、低周波数の場合には、Si半導体で形成されたダイオード8を使用した昇圧回路の方が、エネルギ効率が有利となる。もちろん、スイッチング損失はLsの大きさに依存していることから、Lsを小さくすることによって、SiC半導体で形成したスイッチ素子6とSi半導体で形成したダイオード8とを組合せた非絶縁型の昇圧回路の方が、エネルギ効率の面で有利となるような動作周波数の範囲を広くすることができる。
以上のように、SiC半導体で形成したスイッチ素子6とSi半導体で形成したダイオード8との組合せによって非絶縁型の昇圧回路を構成するので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
実施の形態2.
図12は、この発明を実施するための実施の形態2における電力変換装置の構成図である。図12において、電力変換装置は、一般的な非絶縁型の降圧回路であるDC/DC電圧変換回路11と制御回路12とによって構成されている。実施の形態1と異なる点は、スイッチ素子16とダイオード18との位置が入れ替わっていること、入力電圧Vin側(高電圧側)の端子が入力端子20a,20bになり、入力端子20a,20b間に入力コンデンサ19が接続されていること、および出力電圧Vout側(低電圧側)の端子が出力端子13a,13bになり、出力端子13a,13b間に出力コンデンサ14が接続されていることである。
DC/DC電圧変換回路11は、入力端子20a,20b、入力端子20a,20bから入力された入力電圧を平滑化するための入力コンデンサ19、磁気エネルギを蓄積し、出力側へ磁気エネルギを移行する磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル15、SiC(炭化シリコン)半導体で形成されたスイッチ素子16、Si(シリコン)半導体で形成されたダイオード18、出力電圧を平滑化するための出力コンデンサ14、出力端子13a,13bによって構成されている。SiC半導体で形成されたスイッチ素子16はMOSFETである。制御回路12は、スイッチ素子16のオンオフを制御するためのゲート信号を生成し、スイッチ素子16へゲート信号を出力する。なお、磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル15は、スイッチ素子16およびダイオード18に接続されている。なお、スイッチ素子16には、寄生ダイオード16aが付随している。
次に、動作について説明する。スイッチ素子16のゲート端子に電圧が印加され、スイッチ素子16がオン状態になると、チョークコイル15に電流が流れチョークコイル15に磁気エネルギが蓄積され、同時に入力電圧Vin側(高電圧側)から出力電圧Vout側(低電圧側)へ電気エネルギが移行される。スイッチ素子16のゲート端子に印加されていた電圧を0にすることによって、スイッチ素子16がオフ状態になると、チョークコイル15にはチョークコイル15のインダクタンスLに単位時間当たりの電流変化(dIL/dt)を乗じた値の電圧が発生し、チョークコイル5、出力端子13a,13b、ダイオード18の順に電流が流れ、出力電圧Vout側(低電圧側)へ電気エネルギが継続して移行される。実施の形態1と同様に、本実施の形態も電流不連続モードで動作される。このため、磁気エネルギ蓄積部であるチョークコイル15に流れる電流が略0の時に、制御回路12によってスイッチ素子16をオン動作させることによって、エネルギ損失を低減できる。
以上の構成によって、SiC半導体で形成したスイッチ素子16およびSi半導体で形成したダイオード18によって非絶縁型の降圧回路を構成したので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
実施の形態3.
図13は、この発明を実施するための実施の形態3における電力変換装置の構成図である。図13において、電力変換装置は、一般的な絶縁型のフライバックDC/DC電圧変換回路21と制御回路22とによって構成されている。磁気エネルギ蓄積部であるトランス25の1次側の巻き線の巻き始め側端子には、入力コンデンサ24の一方の端子と入力端子の正電圧側の端子23aとが接続されている。トランス25の1次側の巻き線の巻き終わり側の端子には、スイッチ素子26のドレイン端子が接続されている。スイッチ素子26のソース端子には、入力コンデンサ24のもう一方の端子と入力端子の負電圧側の端子23bとが接続され、スイッチ素子26のゲート端子には、制御回路32からの信号線が接続されている。
トランス25の2次側の巻き線の巻き終わり側の端子には、ダイオード28のアノード端子が接続され、トランス25の2次側の巻き線の巻き始め側の端子には、出力コンデンサ29の一方の端子と出力端子の負電圧側の端子30bとが接続されている。ダイオード28のカソード端子には、出力コンデンサ29のもう一方の端子と出力端子の正電圧側の端子30aとが接続されている。スイッチ素子26はSiC半導体で形成され、ダイオード28はSi半導体で形成されている。磁気エネルギ蓄積部であるトランス25は、スイッチ素子26およびダイオード28に接続されている。なお、スイッチ素子26には、寄生ダイオード26aが付随している。また、図13において、寄生インダクタンスをインダクタLsとして破線で示している。
次に、動作について説明する。ここで、トランス25の励磁インダクタンスをLmとする。スイッチ素子26のゲート端子に電圧を印加することによって、スイッチ素子26をオン状態にすると、トランス25の1次巻き線側にVin/Lmの傾きで増加する電流が流れる。1次側の巻き線数をN1、2次側の巻き線数をN2とすると、2次側にはN2/N1倍の電圧が発生する。しかしながら、ダイオード28によって電流の流れが阻止されると、トランス25に磁気エネルギが蓄積される。スイッチ素子26のゲート端子に印加されていた電圧を0にすることによってスイッチ素子26がオフ状態になると、トランス25の2次側に、オフ状態になるまでとは逆極性の起電圧が発生し、ダイオード28が導通する。この結果、Vout/(N2/N1×2×Lm)の傾きで減少する電流が流れ、出力端子30a,30b側に電気エネルギが移行する。
実施の形態1と同様に、本実施の形態も電流不連続モードで動作される。このため、SiC半導体で形成されたダイオードに比べて順方向電圧Vfが小さいSi半導体で形成されたダイオード28を用い、磁気エネルギ蓄積部であるトランス25に流れる電流が略0の時に、制御回路22によってスイッチ素子26をオン動作させることによって、エネルギ損失を低減できる。SiC半導体で形成したスイッチ素子26とSi半導体で形成したダイオード28とを組合せたので、SiC半導体で形成したスイッチ素子およびSiC半導体で形成したダイオードを組合せた場合に比べて、リカバリー損失がなくなり電力損失を小さくできる。
以上の構成によって、SiC半導体で形成したスイッチ素子26とSi半導体で形成したダイオード28との組合せによって絶縁型のフライバックDC/DC電圧変換回路21を構成したので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
実施の形態4.
図14は、この発明を実施するための実施の形態4における電力変換装置の構成図である。図14において、電力変換装置は、一般的な絶縁型のフォワードDC/DC電圧変換回路31と制御回路32とによって構成されている。磁気エネルギ蓄積部であるトランス35の1次側の巻き線の巻き始め側端子には、入力コンデンサ34の一方の端子と入力端子の正電圧側の端子33aとが接続されている。トランス35の1次側の巻き線の巻き終わり側の端子には、スイッチ素子36のドレイン端子が接続されている。スイッチ素子36のソース端子には、入力コンデンサ34のもう一方の端子と入力端子の負電圧側の端子33bとが接続され、スイッチ素子36のゲート端子には、制御回路32からの信号線が接続されている。
トランス35の2次側の巻き線の巻き始め側の端子には、ダイオード38のアノード端子が接続され、トランス35の2次側の巻き線の巻き終り側の端子には、第2のダイオード41のアノード端子、出力コンデンサ39の一方の端子および出力端子の負電圧側の端子40bが接続されている。ダイオード38のカソード端子には、第2のダイオード41のカソード端子と磁気エネルギ蓄積部である第2のチョークコイル42の一方の端子とが接続されている。第2のチョークコイル42のもう一方の端子には、出力コンデンサ39のもう一方の端子と出力端子の正電圧側の端子40aとが接続されている。スイッチ素子36はSiC半導体で形成され、ダイオード38および第2のダイオード41はSi半導体で形成されている。電圧変換および磁気エネルギ蓄積部であるトランス35は、スイッチ素子36およびダイオード38に接続されている。なお、スイッチ素子36には、寄生ダイオード36aが付随している。また、図14において、寄生インダクタンスをインダクタLsとして破線で示している。
次に、動作について説明する。トランス25の励磁インダクタンスをLmとする。スイッチ素子36のゲート端子に電圧を印加することによって、スイッチ素子36をオン状態にすると、トランス35の1次巻き線側に電圧Vinが印加される。トランス35の1次側の巻き線数をN1、2次側の巻き線数をN2とすると、2次側にはN2/N1×Vinの電圧が発生する。この電圧が出力電圧Voutよりも高い場合には、ダイオード38が導通し、第2のチョークコイル42を通して出力側に電気エネルギを供給する。スイッチ素子36のゲート端子に印加されていた電圧を0にすることによってスイッチ素子36がオフ状態になると、トランス35の2次巻き線側に、励磁インダクタンスに蓄えられたエネルギによって、オフ状態になるまでとは逆極性の起電圧が発生し、ダイオード38が非導通となる。ダイオード38が非導通となると、第2のチョークコイル42に起電圧が発生し、引き続き出力側に電気エネルギを供給する。
実施の形態1と同様に、本実施の形態も電流不連続モードで動作される。このため、SiC半導体で形成されたダイオードに比べて順方向電圧Vfが小さいSi半導体で形成されたダイオード38を用い、磁気エネルギ蓄積部であるトランス35に流れる電流が略0の時に、制御回路32によってスイッチ素子36をオン動作させることによって、エネルギ損失を低減できる。SiC半導体で形成したスイッチ素子36とSi半導体で形成したダイオード38とを組合せたので、SiC半導体で形成したスイッチ素子とSiC半導体で形成したダイオードとを組合せた場合に比べて、リカバリー損失がなくなり電力損失を小さくできる。
以上の構成によって、SiC半導体で形成したスイッチ素子36とSi半導体で形成したダイオード38との組合せによって絶縁型のフォワードDC/DC電圧変換回路31を構成したので、DC/DC電圧変換回路の電力損失を低減し、小形で高効率な電力変換装置を得ることができる。
なお、スイッチ素子の導通時のエネルギ損失が小さい場合には、実施の形態1〜4と同等の効果を得ることができる。そこで、スイッチ素子として、SiC半導体と同様のワイドギャップ半導体である、窒化ガリウム半導体またはC−ダイアモンド半導体を用いても良い。また、スイッチ素子として、SiC半導体、窒化ガリウム半導体、またはC−ダイアモンド半導体で形成したMOSFETの代わりに、SiC半導体、窒化ガリウム半導体、またはC−ダイアモンド半導体で形成したIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはJFET(Junction Gate Field Effect Transistor)を用いても同様の効果が得られる。
この発明の実施の形態1を示す電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態1における電流不連続モードでの動作時における電流電圧波形である。 この発明の実施の形態1における電流不連続モードでの動作時におけるスイッチング時の電流電圧波形である。 この発明の実施の形態1における電流連続モードでの動作時における電流電圧波形である。 この発明の実施の形態1における電流連続モードでの動作時におけるスイッチング時の電流電圧波形である。 この発明の実施の形態1におけるダイオードの順方向電圧Vfとリカバリー電荷Qrrおよびリカバリー時間trrとの関係を示す図である。 Si半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるダイオードの順方向電圧Vfとエネルギ損失との関係を示す図である。 Si半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示した図である。 SiC半導体で形成されたスイッチ素子とSiC半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示した図である。 この発明の実施の形態1におけるSiC半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるダイオードの順方向電圧Vfとエネルギ損失との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるSiC半導体で形成されたスイッチ素子とSi半導体で形成されたダイオードとを組合せた場合におけるエネルギ損失の構成を示した図である。 この発明の実施の形態2を示す電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態3を示す電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態4を示す電力変換装置の構成図である。
符号の説明
1,11,21,31 DC/DC電圧変換回路、2,12,22,32 制御回路、3,20,23,33 入力端子、4,19,24,34 入力コンデンサ、5,15 チョークコイル、6,16,26,36 スイッチ素子、8,18,28,38 ダイオード、9,14,29,39 出力コンデンサ、10,13,30,40 出力端子、25,35 トランス、41 第2のダイオード、42 第2のチョークコイル。

Claims (6)

  1. 入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、
    炭化シリコン半導体からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、前記スイッチ素子と前記ダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、
    前記スイッチ素子を制御する制御回路と
    を備え
    前記制御回路は、
    前記磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時に前記スイッチ素子をオン動作し、前記DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して前記磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、
    前記磁気エネルギの蓄積後に前記スイッチ素子をオフ動作し、前記磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によって前記DC/DC電圧変換回路から出力させ、かつ
    前記スイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作すること
    を特徴とする電力変換装置。
  2. 入力される直流電流の電圧を所定の電圧に昇圧、または降圧して出力する電力変換装置であって、
    窒化ガリウム半導体とダイアモンド半導体とのいずれか一方からなるスイッチ素子と、シリコン半導体からなるダイオードと、前記スイッチ素子と前記ダイオードとに接続された磁気エネルギ蓄積部を有し、電流不連続モードで動作するDC/DC電圧変換回路と、
    前記スイッチ素子を制御する制御回路と
    を備え
    前記制御回路は、
    前記磁気エネルギ蓄積部に流れる電流が略0の時に前記スイッチ素子をオン動作し、前記DC/DC電圧変換回路に入力される直流電流の電気エネルギを磁気エネルギへ変換して前記磁気エネルギ蓄積部に蓄積させ、
    前記磁気エネルギの蓄積後に前記スイッチ素子をオフ動作し、前記磁気エネルギから誘起される電気エネルギを前記ダイオードの電流方向の選択作用によって前記DC/DC電圧変換回路から出力させ、かつ
    前記スイッチ素子を100kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作すること
    を特徴とする電力変換装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記スイッチ素子を数10kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御回路は、
    前記スイッチ素子を20kHz以下の駆動周波数で前記オン動作及び前記オフ動作すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  5. 前記ダイオードは、
    順方向電圧が2.0V以下であること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記DC/DC電圧変換回路は、
    非絶縁型の昇圧回路、または非絶縁型の降圧回路、または絶縁型のフライバックDC/DC電圧変換回路、または絶縁型のフォワードDC/DC電圧変換回路のいずれかであること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
JP2005372251A 2005-12-26 2005-12-26 電力変換装置 Expired - Fee Related JP4765615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372251A JP4765615B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372251A JP4765615B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007174864A JP2007174864A (ja) 2007-07-05
JP4765615B2 true JP4765615B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=38300697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005372251A Expired - Fee Related JP4765615B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4765615B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013192297A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP6038745B2 (ja) * 2013-08-22 2016-12-07 株式会社東芝 ダイオード回路およびdc−dcコンバータ
JP2017077101A (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 株式会社Ihi 電力変換回路

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001223341A (ja) * 2000-02-08 2001-08-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 電源装置
JP4639557B2 (ja) * 2001-09-04 2011-02-23 三菱電機株式会社 直流電源装置、直流電源負荷装置
JP2004140302A (ja) * 2002-10-21 2004-05-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd SiCトランジスタ及び電力変換装置
JP2004147472A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 太陽光発電用直流交流変換装置
JP2004173354A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Sumitomo Electric Ind Ltd スイッチング電源装置
JP4111326B2 (ja) * 2003-05-20 2008-07-02 Tdk株式会社 スイッチング電源装置
JP2005102411A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 電力変換器
JP2005196131A (ja) * 2003-10-28 2005-07-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 容量性負荷駆動装置、及びそれを搭載するプラズマディスプレイ
JP2005137142A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 昇圧コンバータ及びそれを含むモータ駆動回路
JP2005294118A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム及び燃料電池車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007174864A (ja) 2007-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10554130B2 (en) Control method for buck-boost power converters
US10819222B2 (en) Circuitry for power factor correction and methods of operation
CN107408889B (zh) 功率转换器
JP4824524B2 (ja) 単方向dc−dcコンバータおよびその制御方法
KR100936427B1 (ko) 전력 변환 장치
JP2006223008A (ja) Dc−dcコンバータ
JP2017130997A (ja) 絶縁型の双方向dc/dcコンバータおよびその制御方法
TW201005461A (en) Voltage regulator and control method thereof
CN110707930B (zh) Dc/dc变换器
US9793810B2 (en) Control method for zero voltage switching buck-boost power converters
JP6201586B2 (ja) Dc/dcコンバータ
JP2009011013A (ja) 電力変換装置
EP3509203A1 (en) Converter with zvs
JP2021078309A (ja) ゲート駆動装置及び電力変換装置
KR102081411B1 (ko) Dc-dc 변환 장치
KR102005880B1 (ko) Dc-dc 변환 시스템
JP4765615B2 (ja) 電力変換装置
CN111758210B (zh) 整流电路以及电源装置
JP4265356B2 (ja) Dc−dcコンバータ
US11973440B2 (en) Isolated DC/DC converter with secondary-side full bridge diode rectifier and asymmetrical auxiliary capacitor
Das et al. A zero-current-transition converter with reduced auxiliary circuit losses
CN108141142B (zh) 供电装置
JP2010172146A (ja) スイッチング電源および電源制御用半導体集積回路
JP7380297B2 (ja) スイッチング電源装置
JP6132882B2 (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110415

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110530

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees