JP4765587B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍装置に関し、特に、二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置の低段側圧縮機の保護対策に係るものである。
従来より、冷媒回路で冷凍サイクルを行うことにより、室内の冷房や暖房を行う冷凍装置が知られている。この種の冷凍装置として、冷媒回路に高段側および低段側の2つの圧縮機を設け、いわゆる二段圧縮冷凍サイクルを行う空気調和装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。この空気調和装置では、低段側圧縮機が低圧の冷媒を中間圧まで圧縮し、その中間圧の冷媒を高段側圧縮機が高圧まで圧縮する。
特開2001−56159号公報
しかしながら、上述した従来の冷凍装置では、低段側圧縮機に例えばスクロール圧縮機を適用した場合、運転条件によっては、可動スクロールの固定スクロールに対する押しつけ力が不足するという問題があった。
具体的に、可動スクロールと固定スクロールとが噛合して形成される圧縮室には冷媒圧力が生じ、その圧力によって可動スクロールに対して固定スクロールから離反させる離反力が作用する。そこで、スクロール圧縮機では、この離反力に対抗するため、圧縮室から吐出された冷媒の圧力を可動スクロールの背面に作用させて、該可動スクロールを固定スクロールに押しつけている(押し付け力)。
一方、運転条件によっては冷媒回路の中間圧力(即ち、低段側圧縮機の吐出圧力)が殆ど変化せず、低圧圧力(即ち、低段側圧縮機の吸入圧力)が高くなることで、低段側圧縮機の吸入圧力と吐出圧力の圧力差が小さくなる場合がある。その場合、可動スクロールに作用する押し付け力は殆ど変化せず、離反力が増大することになる。つまり、可動スクロールの押し付け力が不足してしまう。その結果、可動スクロールが固定スクロールから離反するので、圧縮室から冷媒が漏れ、運転効率が低下するという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吐出圧力を可動側部材の押しつけ力に適用するスクロール圧縮機等の低段側圧縮機と高段側圧縮機(31)とを用いて二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置において、低段側圧縮機の吐出圧力の低下による可動側部材の押し付け力不足を回避することである。
第1の発明は、高段側圧縮機(31)と、鏡板(56,61)に立設部(57,62)が立設された第1圧縮部材(55)および第2圧縮部材(60)を有し、該各圧縮部材(55,60)の立設部(57,62)との間で冷媒の圧縮室(63)を形成し、上記第1圧縮部材(55)と第2圧縮部材(60)とが相対的に偏心回転することによって上記圧縮室(63)の容積が変化する低段側圧縮機(21)とを有して二段圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)を備えた冷凍装置を前提としている。そして、本発明は、上記冷媒回路(15)の低圧圧力と低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力との圧力差が所定値未満になると該圧力差が上記所定値以上になるように、上記低段側圧縮機(21)の運転周波数を増大させると共に、上記冷媒回路(15)の低圧圧力と低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力との圧力差が上記所定値以上の場合、低段側圧縮機(21)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比と、高段側圧縮機(31)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比とが1対1となるように、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の運転周波数を調整する制御手段(50)を備えているものである。
上記の発明では、冷媒回路(15)において、低圧の冷媒が低段側圧縮機(21)で中間圧まで圧縮された後、高段側圧縮機(31)で高圧まで圧縮される。
上記低段側圧縮機(21)は、例えば、図2に示すようなスクロール圧縮機により構成されている。つまり、上記第1圧縮部材(55)および第2圧縮部材(60)が可動スクロール(55)および固定スクロール(60)を構成している。そして、上記立設部(57,62)が可動側ラップ(57)および固定側ラップ(62)を構成している。上記圧縮室(63)は、可動側ラップ(57)および固定側ラップ(62)が噛合して形成されている。そして、上記可動スクロール(55)が固定スクロール(60)に対して偏心回転することにより、圧縮室(63)の容積が変化し、圧縮室(63)内の冷媒が圧縮される。
一方、この種の圧縮機(21)では、圧縮室(63)の冷媒圧力によって、可動スクロール(55)に対して該可動スクロール(55)が固定スクロール(60)から離反する方向に力が作用する。離反すると、圧縮室(63)から冷媒が漏れて圧縮効率が低下してしまう。そこで、その離反力に対抗して可動スクロール(55)を固定スクロール(60)に対して押し付けるために、可動スクロール(55)の鏡板(56)の背面に押し付け力を作用させている。この押し付け力は、圧縮室(63)から吐出された高圧の冷媒圧力が利用される。
ここで、例えば、暖房運転時に外気温度が高くなると、低段側圧縮機(21)の吸入圧力(即ち、冷媒回路(15)の低圧圧力)は上昇する一方、低段側圧縮機(21)の吐出圧力(即ち、冷媒回路(15)の中間圧力)が殆ど変化しない場合がある。つまり、上記低段側圧縮機(21)において、吸入圧力と吐出圧力の差(圧力差)が小さくなる。これにより、低段側圧縮機(21)において可動スクロール(55)の押し付け力が不足するので、可動スクロール(55)が固定スクロール(60)から離反してしまう。
ところが、本発明では、低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値未満になると、低段側圧縮機(21)の運転周波数が増大されるため、吐出圧力が上昇して圧力差が増大する。したがって、上記低段側圧縮機(21)において、可動スクロール(55)の押し付け力が増大して離反力とつり合う状態になり、可動スクロール(55)の固定スクロール(60)からの離反が防止される。
さらに、上記の発明では、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の圧力比が極端に大きくならなくてすむ。つまり、一般に圧縮機は、圧力比が大きくなると、体積効率や機械効率が低下し、冷凍装置のCOP(成績係数)が低下するが、それが防止される。
したがって、本発明によれば、低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値未満になると、該低段側圧縮機(21)の運転周波数を増大させるようにしたので、低段側圧縮機(21)の吐出圧力を増大させることができる。したがって、低段側圧縮機(21)において、可動側となる第1圧縮部材(55)または第2圧縮部材(60)の鏡板(56,61)の押し付け力を所要の値以上に増大させることができる。これにより、第1圧縮部材(55)と第2圧縮部材(60)の離反を防止することができ、圧縮室(63)の冷媒漏れを防止することができる。その結果、低段側圧縮機(21)の運転効率を向上させることができ、ひいては低段側圧縮機(21)の損傷を防止することができる。
また、発明によれば、低段側圧縮機(21)の高低圧差(圧力差)が所定値以上の場合、低段側圧縮機(21)の高低圧比(圧力比)と高段側圧縮機(31)の高低圧比(圧力比)とが1対1となるように、各圧縮機(21,31)を制御するようにした。したがって、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の圧力比を著しく大きくさせることはない。この結果、冷凍装置のCOP(成績係数)を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の冷凍装置は、冷房運転と暖房運転とが可能なヒートポンプ式の空気調和装置(10)を構成している。図1に示すように、この空気調和装置(10)は、室外に設置される室外ユニット(20)と、増設用のユニットを構成するオプションユニット(30)と、室内に設置される室内ユニット(40)とを備えている。
上記室外ユニット(20)は、第1連絡配管(11)および第2連絡配管(12)を介してオプションユニット(30)と接続している。また、上記室外ユニット(20)は、第3連絡配管(13)および第4連絡配管(14)を介してオプションユニット(30)と接続している。このように、各ユニット(20,30,40)が接続されて、冷媒回路(15)が構成されている。この冷媒回路(15)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。
なお、上記オプションユニット(30)は、既設のセパレート型の空気調和装置のパワーアップユニットを構成している。具体的に、既設の空気調和装置は、室外ユニット(20)と室内ユニット(40)とから成る冷媒回路で単段圧縮式の冷凍サイクルが行われるものであった。そして、上述したように、これら室外ユニット(20)および室内ユニット(40)の間にオプションユニット(30)を接続することで、この空気調和装置(10)の冷媒回路(15)では、後述する二段圧縮二段膨張冷凍サイクルが行われる。
<室外ユニット>
上記室外ユニット(20)には、低段側圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、室外側膨張弁(25)および四路切換弁(23)が設けられている。
上記低段側圧縮機(21)は、高圧ドーム型の可変容量式のスクロール圧縮機により構成されている。上記室外熱交換器(22)は、クロスフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成されている。この室外熱交換器(22)の近傍には、室外ファン(24)が設置されている。この室外ファン(24)は、室外熱交換器(22)へ室外空気を送り込む。上記室外側膨張弁(25)は、その開度を調節可能な電子膨張弁により構成されている。
上記四路切換弁(23)は、第1から第4までの4つのポートを備えている。この四路切換弁(23)では、第1ポートに低段側圧縮機(21)の吐出管(21a)が接続され、第2ポートに低段側圧縮機(21)の吸入管(21b)が接続されている。また、この四路切換弁(23)では、第3ポートに室外熱交換器(22)および室外側膨張弁(25)を介して第2連絡配管(12)が接続され、第4ポートに第1連絡配管(11)が接続されている。そして、上記四路切換弁(23)は、第1ポートと第3ポートを連通させると同時に、第2ポートと第4ポートを連通させる状態と、第1ポートと第4ポートを連通させると同時に、第2ポートと第3ポートを連通させる状態とに切り換え可能に構成されている。
ここで、上記低段側圧縮機(21)の概略構造について、図2を参照しながら詳細に説明する。
上記低段側圧縮機(21)は、縦長で円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(51)を備えている。このケーシング(51)の内部には、圧縮機構(54)が収納されている。なお、このケーシング(51)には、図示しないが、圧縮機構(54)を駆動するための電動機が該圧縮機構(54)の下方に配置されている。そして、上記圧縮機構(54)と電動機とは、上下に延びる駆動軸によって連結されている。
上記ケーシング(51)の頂部には、上述した吸入管(21b)が貫通して取り付けられ、その内側端が圧縮機構(54)に接続されている。上記ケーシング(51)の胴部には、上述した吐出管(21a)が貫通して取り付けられ、その内側端が圧縮機構(54)と電動機の間の高圧空間(66)に開口している。
上記圧縮機構(54)は、可動側部材である可動スクロール(55)と、固定側部材である固定スクロール(60)と、ハウジング(59)とを備えている。上記可動スクロール(55)は、円板状の可動側鏡板部(56)の前面に渦巻き状の可動側ラップ(57)が立設され、上記可動側鏡板部(56)の背面に突出部(58)が形成されている。上記固定スクロール(60)は、円板状の固定側鏡板部(61)の下面に渦巻き状の固定側ラップ(62)が立設されている。なお、帆実施形態では、可動スクロール(55)および固定スクロール(60)が、それぞれ圧縮機構(54)の第1圧縮部材および第2圧縮部材を構成している。そして、上記可動側ラップ(57)および固定側ラップ(62)が、それぞれ可動側鏡板部(56)および固定側鏡板部(61)の立設部を構成している。
この圧縮機構(54)では、固定側ラップ(62)と可動側ラップ(57)とが噛み合わされることにより、冷媒の圧縮室(63)が形成されている。つまり、上記固定側ラップ(62)の先端が可動側鏡板部(56)の前面に接し、可動側ラップ(57)の先端が固定側鏡板部(61)の下面に接している。また、上記突出部(58)は、円筒状に形成され、駆動軸の上端部に位置する偏心部(65)が挿入されている。駆動軸が回転すると、可動スクロール(55)は自転することなく、固定スクロール(60)に対して偏心回転する。つまり、上記可動スクロール(55)と固定スクロール(60)とは、相対的に偏心回転している。上記可動スクロール(55)の偏心回転運動に伴って、圧縮室(63)の容積が変化し、該圧縮室(63)内の冷媒が圧縮される。この圧縮冷媒は、固定側鏡板部(61)の吐出口(64)から高圧空間(66)へ流れて、吐出管(21a)より吐出される。
上記ハウジング(59)は、可動スクロール(55)の背面側に配設され、駆動軸が挿通されている。ハウジング(59)の上段部には、駆動軸の偏心部(65)が挿入される可動スクロール(55)の突出部(58)が収納される背面圧室(67)が形成されている。この背面圧室(67)は、高圧空間(66)の冷媒圧力、すなわち吐出圧力が作用するように構成されている。
この圧縮機構(54)において、圧縮室(63)の冷媒圧力により可動スクロール(55)に対して下向きの力(図2における下向きの矢印)が作用する。つまり、上記可動スクロール(55)を固定スクロール(60)から離反させる力(離反力)が作用する。一方、上記圧縮機構(54)において、背面圧室(67)の冷媒圧力により可動側鏡板部(56)に対して上向きの力(図2における上向きの矢印)が作用する。つまり、上記可動スクロール(55)を固定スクロール(60)に対して押しつける力(押しつけ力)が作用する。この押しつけ力の作用により、各ラップ(57,62)の鏡板部(56,61)からの離反が防止され、圧縮室(63)の冷媒漏れが防止される。
<オプションユニット>
上記オプションユニット(30)には、高段側圧縮機(31)、三路切換弁(32)、気液分離器(33)およびオプション側膨張弁(34)が設けられている。
上記高段側圧縮機(31)は、高圧ドーム型の可変容量式のスクロール圧縮機で構成され、内部構造が上述した低段側圧縮機(21)と同様である。
上記三路切換弁(32)は、第1から第3までの3つのポートを備えている。この三路切換弁(32)では、第1のポートに高段側圧縮機(31)の吐出管(31a)が接続され、第2のポートに高段側圧縮機(31)の吸入管(31b)が接続され、第3のポートに第1連絡配管(11)が接続されている。そして、上記三路切換弁(32)は、第1ポートと第3ポートを連通させる状態と、第2ポートと第3ポートを連通させる状態とに切り換え可能に構成されている。
上記気液分離器(33)は、気液二相状態の冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離するものである。具体的に、この気液分離器(33)は、円筒状の密閉容器で構成されており、その下部に液冷媒貯留部が形成される一方、その上側にガス冷媒貯留部が形成されている。そして、この気液分離器(33)には、その胴部を貫通してガス冷媒貯留部に臨む液流入管(33a)および液冷媒貯留部に臨む液流出管(33b)がそれぞれ接続されている。また、この気液分離器(33)には、その頂部を貫通してガス冷媒貯留部に臨むガス流出管(33c)が接続されている。
上記液流入管(33a)の流入端と、液流出管(33b)の流出端とは、第2連絡配管(12)から第4連絡配管(14)まで延びる主配管(35)にそれぞれ接続されている。また、上記液流入管(33a)には、オプション側膨張弁(34)が設けられている。このオプション側膨張弁(34)は、その開度を調節可能な電子膨張弁により構成されている。一方、上記ガス流出管(33c)の流出端は、高段側圧縮機(31)の吸入管(31b)に接続されている。
上記オプションユニット(30)には、開閉の切り換えが行われる電磁弁や、冷媒の流れを規制する逆止弁が設けられている。具体的に、上記主配管(35)には、液流入管(33a)の接続部と液流出管(33b)の接続部との間に電磁弁(SV)が設けられている。また、上記液流出管(33b)には第1逆止弁(CV-1)が、高段側圧縮機(31)の吐出管(31a)には第2逆止弁(CV-2)がそれぞれ設けられている。なお、これらの逆止弁(CV-1,CV-2)は、それぞれ図1の矢印で示す方向のみの冷媒の流れを許容している。
<室内ユニット>
上記室内ユニット(40)には、室内熱交換器(41)および室内側膨張弁(42)が設けられている。上記室内熱交換器(41)は、クロスフィンアンドチューブ式の熱交換器により構成されている。この室内熱交換器(41)の近傍には、室内ファン(43)が設置されている。この室内ファン(43)は、室内熱交換器(41)へ室内空気を送り込む。上記室内側膨張弁(42)は、その開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。
上記冷媒回路(15)は、冷房運転の場合、2台の圧縮機(21,31)のうち低段側圧縮機(21)のみを運転して単段圧縮式の冷凍サイクルが行われ、暖房運転の場合、2台の圧縮機(21,31)を運転して二段圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
<制御系統>
上記冷媒回路(15)には、冷媒圧力を検出する圧力検出手段としての各種圧力センサが設けられている。
具体的に、上記低段側圧縮機(21)の吸入管(21b)および吐出管(21a)には、それぞれ低段側圧縮機(21)の吸入圧力および吐出圧力を検出する低段吸入圧力センサ(S1)および低段吐出圧力センサ(S2)が設けられている。また、上記高段側圧縮機(31)の吸入管(31b)および吐出管(31a)には、それぞれ高段側圧縮機(31)の吸入圧力および吐出圧力を検出する高段吸入圧力センサ(S3)および高段吐出圧力センサ(S4)が設けられている。
すなわち、上記冷媒回路(15)で二段圧縮式の冷凍サイクルが行われる場合、低段吸入圧力センサ(S1)の吸入圧力および高段吐出圧力センサ(S4)の吐出圧力が、それぞれ冷媒回路(15)の冷媒の低圧圧力および高圧圧力となる。そして、上記低段吐出圧力センサ(S2)の吐出圧力が、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力、つまり二段圧縮式の冷凍サイクルの中間圧力となる。なお、上記低段吐出圧力センサ(S2)の吐出圧力に代えて、高段吸入圧力センサ(S3)の吸入圧力を低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力としてもよい。
上記空気調和装置(10)は、制御手段であるコントローラ(90)を備えている。このコントローラ(90)は、本発明の特徴として、圧力検出部(91)と圧縮機制御部(92)とが設けられている。
上記圧力検出部(91)は、上記各圧力センサ(S1〜S4)の検出圧力が入力される。そして、この圧力検出部(91)は、入力された低段側圧縮機(21)の吸入圧力と吐出圧力の圧力差(以下、単に「低段側圧縮機(21)の圧力差」という。)を算出するように構成されている。つまり、上記冷媒回路(15)の低圧圧力と低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力との圧力差が算出される。
また、上記圧力検出部(91)は、入力された低段側圧縮機(21)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比(以下、単に「低段側圧縮機(21)の圧力比」という。)と、高段側圧縮機(31)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比(以下、単に「高段側圧縮機(31)の圧力比」という。)を算出するように構成されている。
上記圧縮機制御部(92)は、圧力検出部(91)が算出した低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値(例えば、0.2MPa)以上の場合、等圧力比制御を行うように構成されている。この等圧力比制御は、圧力検出部(91)が算出した低段側圧縮機(21)の圧力比と高段側圧縮機(31)の圧力比とが等しく(すなわち、1対1)となるように、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の運転周波数が調節される。
また、上記圧縮機制御部(92)は、圧力検出部(91)が算出した低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値(0.2MPa)未満になると、低段保護制御を行うように構成されている。この低段保護制御は、低段側圧縮機(21)の運転周波数を増大させ、低段側圧縮機(21)の圧力差を0.2MPa以上に維持させる。つまり、運転周波数を増大させると、吸入圧力はほぼ一定であるが、吐出圧力が増大するため、吸入圧力と吐出圧力の圧力差が増大することになる。
上記低段側圧縮機(21)の圧力差の所定値(0.2MPa)は、上述した低段側圧縮機(21)の可動スクロール(55)に対する押しつけ力が不足し、該可動スクロール(55)が固定スクロール(60)から離隔しない最低限の値に設定される。
−運転動作−
次に、上記空気調和装置(10)の運転動作について説明する。
<冷房運転>
冷房運転では、四路切換弁(23)および三路切換弁(32)が図3に示す状態に設定され、電磁弁(SV)が開の状態に設定される。また、上記室外側膨張弁(25)が全開の状態に、オプション側膨張弁(34)が全閉の状態に、それぞれ設定される一方、室内側膨張弁(42)の開度が運転条件に応じて適宜調節される。さらに、この冷房運転では、低段側圧縮機(21)が運転される一方、高段側圧縮機(31)は停止状態となる。つまり、冷房運転時の冷媒回路(15)では、低段側圧縮機(21)のみで冷媒が圧縮され、単段圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
上記低段側圧縮機(21)において、吸入管(21b)より圧縮室(63)へ冷媒が吸入される。そして、可動スクロール(55)の偏心回転に伴って、圧縮室(63)の容積が変化して該圧縮室(63)内の冷媒が圧縮される。この圧縮冷媒は、吐出口(64)から高圧空間(66)へ流れ、吐出管(21a)より吐出される。この低段側圧縮機(21)の吐出冷媒は、室外熱交換器(22)を流れる。この室外熱交換器(22)では、高圧冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。この室外熱交換器(22)で凝縮した冷媒は、オプションユニット(30)の主配管(35)を経由して室内ユニット(40)へ送られる。
上記室内ユニット(40)に流入した冷媒は、室内側膨張弁(42)を通過する際に低圧まで減圧される。この減圧後の低圧冷媒は、室内熱交換器(41)を流れる。この室内熱交換器(41)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷やされ、室内の冷房が行われる。上記室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、室外ユニット(20)へ送られる。この室外ユニット(20)に流入した冷媒は、低段側圧縮機(21)に吸入される。
<暖房運転>
暖房運転では、四路切換弁(23)および三路切換弁(32)が図4に示す状態に設定され、電磁弁(SV)が閉の状態に設定される。また、上記室内側膨張弁(42)、オプション側膨張弁(34)および室外側膨張弁(25)の開度が運転条件に応じて適宜調節される。また、この暖房運転では、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)がそれぞれ運転される。
上記オプションユニット(30)の高段側圧縮機(31)の吐出冷媒は、室内ユニット(40)の室内熱交換器(41)を流れる。この室内熱交換器(41)では、高圧冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内空気が加熱され、室内の暖房が行われる。この室内熱交換器(41)で凝縮した冷媒は、室内側膨張弁(42)およびオプション側膨張弁(34)で順に減圧されて中間圧となった後、液流入管(33a)を経由して気液分離器(33)へ流入する。
上記気液分離器(33)では、中間圧の気液二相状態の冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離される。分離された飽和状態のガス冷媒は、ガス流出管(33c)を通じて高段側圧縮機(31)の吸入側へ送られる。一方、分離された液冷媒は、液流出管(33b)から流出する。この冷媒は、室外ユニット(20)の室外側膨張弁(25)を通過する際、低圧まで減圧される。この低圧となった冷媒は、室外熱交換器(22)を流れる。この室外熱交換器(22)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。この室外熱交換器(22)で蒸発した冷媒は、低段側圧縮機(21)に吸入される。
上記低段側圧縮機(21)では、低圧となった冷媒が中間圧まで圧縮される。この中間圧となった冷媒は、オプションユニット(30)へ再び送られる。オプションユニット(30)へ流入した冷媒は、気液分離器(33)で分離されたガス冷媒と混合し、高段側圧縮機(31)に吸入される。
以上のように、暖房運転では、高圧冷媒を二段階に膨張する一方、低圧冷媒を二段階に圧縮する共に、中間圧の気液二相状態の冷媒を気液分離器(33)でガス冷媒と液冷媒とに分離し、分離後のガス冷媒を高段側圧縮機(31)へ戻す、二段圧縮二段膨張冷凍サイクルが行われる。その結果、室外熱交換器(22)へは液冷媒だけが送られるので、気液分離器(33)から室外熱交換器(22)までの液配管の圧力損失が低減するとともに、液冷媒の一部が蒸発する、いわゆるフラッシュ現象の発生が抑制される。
次に、上述した暖房運転において、コントローラ(90)の制御動作について説明する。
上記圧力検出部(91)が算出した低段側圧縮機(21)の圧力差が0.2MPa以上である場合、圧縮機制御部(92)によって等圧力比制御が行われる。例えば、低段側圧縮機(21)の圧力比が高段側圧縮機(31)の圧力比よりも大きい場合、高段側圧縮機(31)の運転周波数を増大させる。これにより、高段側圧縮機(31)の吸入圧力が、すなわち低段側圧縮機(21)の吐出圧力が低下するので、低段側圧縮機(21)の圧力比が小さくなり、高段側圧縮機(31)の圧力比が大きくなる。
一般に、圧縮機は、圧力比が大きくなると、体積効率や機械効率が低下する。そこで、等圧力比制御を行うことによって、一方の圧縮機(21,31)の圧力比が極端に大きくなるのを防止することができる。その結果、圧縮機(21,31)全体の運転効率の低下を防止でき、装置全体のCOPが向上する。
ここで、例えば、外気温度が高くなると、冷媒回路(30)の低圧圧力、すなわち低段側圧縮機(21)の吸入圧力が上昇する一方、冷媒回路(15)の中間圧力、すなわち低段側圧縮機(21)の吐出圧力が殆ど変化しない場合が発生する。つまり、低段側圧縮機(21)の圧力差が小さくなる。これにより、低段側圧縮機(21)において、可動スクロール(55)に作用する押し付け力はほぼ一定で変化しないが、可動スクロール(55)に作用する離反力は増大する。したがって、可動スクロール(55)に対する押し付け力が不足するので、可動スクロール(55)が固定スクロール(60)から離隔してしまう。その結果、圧縮室(63)の冷媒漏れが生じ、運転効率が低下することになる。
そこで、本実施形態では、圧力検出部(91)が算出した低段側圧縮機(21)の圧力差が0.2MPa未満になると、圧縮機制御部(92)によって低段保護制御が行われる。つまり、各圧縮機(21,31)の圧力比に関係なく、低段側圧縮機(21)の運転周波数が増大される。これにより、低段側圧縮機(21)の吐出圧力、すなわち高段側圧縮機(31)の吸入圧力が上昇するので、低段側圧縮機(21)の圧力差が0.2MPa以上に回復する。したがって、可動スクロール(55)の押し付け力が増大して、離反力とつり合う状態となる。その結果、低段側圧縮機(21)における圧縮室(63)の冷媒漏れを防止することができる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値未満になると、低段側圧縮機(21)の運転周波数を増大させるようにした。したがって、低段側圧縮機(21)の吐出圧力を増大させ、圧力差を所定値以上に維持させることができる。これにより、低段側圧縮機(21)において、可動スクロール(55)に作用する離反力と押しつけ力とがつり合う状態にすることができる。この結果、可動スクロール(55)の離反が防止されるので、圧縮室(63)の冷媒漏れを防止することができ、運転効率を向上させることができる。
また、低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値以上の場合、つまり低段側圧縮機(21)の可動スクロール(55)の押しつけ力が必要以上に保持されている場合、等圧力比制御を行うようにした。これにより、各圧縮機(21,31)の圧力比が著しく大きくなるのを防止することができ、空気調和装置(10)のCOPを向上させることができる。
−実施形態の変形例−
本変形例は、図5に示すように、圧縮機(21,31)の圧縮機構の構成を変更したものである。ここでは、代表して低段側圧縮機(21)の構成について説明する。
具体的に、上記低段側圧縮機(21)は、縦長で円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(71)を備えている。このケーシング(71)の内部には、圧縮機構(74)が収納されている。なお、このケーシング(71)には、図示しないが、圧縮機構(74)を駆動するための電動機が該圧縮機構(74)の下方に配置されている。そして、上記圧縮機構(74)と電動機とは、上下に延びる駆動軸(86)によって連結されている。
上記ケーシング(71)の頂部には、上述した吸入管(21b)が貫通して取り付けられ、その内側端が低圧空間に開口している。上記ケーシング(71)の胴部には、上述した吐出管(21a)が貫通して取り付けられ、その内側端が圧縮機構(74)と電動機の間の高圧空間(S)に開口している。
上記圧縮機構(74)は、ケーシング(71)に固定された上部ハウジング(80)と下部ハウジング(81)との間に構成されている。この圧縮機構(74)は、軸直角断面形状が環状のシリンダ室(C1,C2)を有するシリンダ(75)と、該シリンダ室(C1,C2)内に配置された環状ピストン(79)と、シリンダ室(C1,C2)を圧縮室(高圧室)と吸入室(低圧室)とに区画するブレード(図示せず)とを有している。さらに、上記シリンダ(75)の下端部には、シリンダ側鏡板(78)が形成されており、該シリンダ側鏡板(78)は上記シリンダ室(C1,C2)と面している。そして、本変形例では、上記シリンダ(75)が可動側部材を、環状ピストン(79)が固定側部材をそれぞれ構成している。つまり、上記シリンダ(75)が環状ピストン(79)に対して偏心回転するように構成されている。
上記駆動軸(86)は、上部ハウジング(80)および下部ハウジング(81)を貫通している。また、上記駆動軸(86)には、シリンダ室(C1,C2)の中に位置する部分に偏心部(86a)が形成されている。偏心部(86a)は、該偏心部(86a)の上下の部分よりも大径に形成され、駆動軸(86)の軸心から所定量だけ偏心している。
上記シリンダ(75)は、外側シリンダ(76)および内側シリンダ(77)を備えている。外側シリンダ(76)と内側シリンダ(77)は、下端部が上記シリンダ側鏡板(78)で連結されることにより一体化されている。そして、駆動軸(86)の偏心部(86a)に、上記内側シリンダ(77)が摺動自在に嵌め込まれている。上記環状ピストン(79)は、上部ハウジング(80)と一体的に形成され、ピストン側鏡板(80a)を有している。つまり、本変形例では、シリンダ(75)が第1圧縮部材を、環状ピストン(79)およびピストン側鏡板(80a)が第2圧縮部材を構成している。そして、上記外側シリンダ(76)および内側シリンダ(77)がシリンダ側鏡板(78)に立設された立設部を構成し、環状ピストン(79)がピストン側鏡板(80a)に立設された立設部を構成している。
上記圧縮機構(74)では、シリンダ側鏡板(78)は、上記シリンダ室(C1,C2)の軸方向一端側(下端側)に設けられて環状ピストン(79)の軸方向下端面に対向し、ピストン側鏡板(80a)は、該シリンダ室(C1,C2)の軸方向他端側(上端側)に設けられてシリンダ(75)の軸方向上端面に対向するように構成されている。
上記外側シリンダ(76)の内周面と内側シリンダ(77)の外周面は、互いに同一中心上に配置された円筒面であり、その間に上記シリンダ室(C1,C2)が形成されている。上記環状ピストン(79)は、外周面が外側シリンダ(76)の内周面よりも小径で、内周面が内側シリンダ(77)の外周面よりも大径に形成されている。このことにより、環状ピストン(79)の外周面と外側シリンダ(76)の内周面との間に外側シリンダ室(C1)が形成され、環状ピストン(79)の内周面と内側シリンダ(77)の外周面との間に内側シリンダ室(C2)が形成されている。
また、上記環状ピストン(79)とシリンダ(75)は、環状ピストン(79)の外周面と外側シリンダ(76)の内周面とが1点で実質的に接する状態において、その接点と位相が180°異なる位置で、環状ピストン(79)の内周面と内側シリンダ(77)の外周面とが1点で実質的に接するようになっている。
上記圧縮機構(74)では、吸入管(21b)より吸い込まれた冷媒が低圧空間から外側シリンダ(76)の外周に形成されている吸入空間(82)に流れるようになっている。この吸入空間(82)の冷媒は、各シリンダ室(C1,C2)の吸入室に導入される。
また、上部ハウジング(80)には、各シリンダ室(C1,C2)の圧縮室に連通する吐出口(85,85)が形成されている。なお、これらの吐出口(85,85)の上端には、図示しないが該吐出口(85,85)を開閉する吐出弁(リード弁)が設けられている。この吐出口(85,85)から出た冷媒は、下部ハウジング(81)の下方の高圧空間(S)に流れ、吐出管(21a)より吐出される。したがって、高圧空間(S)の内圧は低段側圧縮機(21)の吐出圧力相当となる。
また、上記下部ハウジング(81)と上記シリンダ側鏡板(78)との間の隙間(84)には、シールリング(83)が設けられている。具体的に、このシールリング(83)は、下部ハウジング(81)に形成された環状溝に嵌合されている。上記圧縮機構(74)では、高圧空間(S)の冷媒圧力、すなわち吐出圧力が駆動軸(86)と下部ハウジング(81)との隙間を介して、シリンダ側鏡板(78)の下面に作用するように構成されている。その結果、シリンダ側鏡板(78)には上方への押し付け力(図5における上向きの矢印)が働く。一方、各シリンダ室(C1,C2)の圧縮室の冷媒圧力がシリンダ側鏡板(78)の上面に作用する。その結果、シリンダ側鏡板(78)には下方への力、つまりシリンダ側鏡板(78)が環状ピストン(79)から離反する離反力(図5における下向きの矢印)が働く。
このように、圧縮機構(74)では、シリンダ側鏡板(78)の下面に対して、離反力に対抗する押しつけ力が作用するので、ピストン側鏡板(80a)に対してシリンダ側鏡板(78)の離反が防止される。つまり、ピストン側鏡板(80a)からシリンダ(75)の先端が離隔するのを防止でき、またシリンダ側鏡板(78)から環状ピストン(79)の先端が離隔するのを防止できる。したがって、各シリンダ室(C1,C2)の圧縮室(63)における冷媒漏れが防止される。
本変形例の場合も、低段側圧縮機(21)の圧力差が所定値未満になると、圧縮機制御部(92)によって低段保護制御が行われる。つまり、低段側圧縮機(21)の運転周波数が増大されるので、吐出圧力が上昇してシリンダ側鏡板(78)に対する押しつけ力を必要以上に増大させることができる。この結果、圧縮機構(74)における冷媒漏れを防止することができる。
なお、本発明は、シリンダ(75)を固定側部材とし、環状ピストン(79)およびピストン側鏡板(80a)を可動側部材としてもよい。つまり、この場合は、環状ピストン(79)およびピストン側鏡板(80a)がシリンダ(75)に対して偏心回転するように構成される。
−その他の実施形態−
上記実施形態では、室外ユニット(20)および室内ユニット(40)の間にオプションユニット(30)を接続することで冷媒回路(15)を構成するようにしている。しかしながら、上記オプションユニット(30)と室外ユニット(20)とは必ずしも別ユニットでなくても良く、これらを一体型の室外ユニットで構成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、冷凍装置を空気調和装置として適用したが、いわゆるチリングユニットとして適用するようにしてもよい。つまり、上記実施形態における室内熱交換器(41)が、例えばプレート式熱交換器などにより構成され、冷媒で水を加熱したり冷却する熱交換器として用いられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、低段側圧縮機と高段側圧縮機とを有して二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置として有用である。
実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 実施形態に係る圧縮機の要部を示す縦断面図である。 実施形態に係る空気調和装置の冷房運転の動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転の動作を示す冷媒回路図である。 実施形態の変形例に係る圧縮機の要部を示す縦断面図である。
10 空気調和装置(冷凍装置)
15 冷媒回路
21 低段側圧縮機
31 高段側圧縮機
33 気液分離器
55 可動スクロール(第1圧縮部材)
56 可動側鏡板部(鏡板)
57 可動側ラップ(立設部)
60 固定スクロール(第2圧縮部材)
61 固定側鏡板部(鏡板)
62 固定側ラップ(立設部)
63 圧縮室
90 コントローラ(制御手段)

Claims (1)

  1. 高段側圧縮機(31)と、鏡板(56,61)に立設部(57,62)が立設された第1圧縮部材(55)および第2圧縮部材(60)を有し、該各圧縮部材(55,60)の立設部(57,62)との間で冷媒の圧縮室(63)を形成し、上記第1圧縮部材(55)と第2圧縮部材(60)とが相対的に偏心回転することによって上記圧縮室(63)の容積が変化する低段側圧縮機(21)とを有して二段圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)を備えた冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(15)の低圧圧力と低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力との圧力差が所定値未満になると該圧力差が上記所定値以上になるように、上記低段側圧縮機(21)の運転周波数を増大させると共に、上記冷媒回路(15)の低圧圧力と低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の間の中間圧力との圧力差が上記所定値以上の場合、低段側圧縮機(21)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比と、高段側圧縮機(31)における吸入圧力に対する吐出圧力の圧力比とが1対1となるように、低段側圧縮機(21)および高段側圧縮機(31)の運転周波数を調整する制御手段(50)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
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