JP4765186B2 - 有機電解液電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の主電源やメモリーバックアップ用電源に使用する有機電解液電池であって、更に詳しくは発電要素及びハウジング部材に高温耐熱性を付与することで高温保存時の信頼性を高め、リフロー法を用いた自動ソルダリングによる基板実装を可能とした有機電解液電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に負極にリチウムもしくはその合金を用いた有機電解液電池は、エネルギー密度が高く、機器の小型化および軽量化が可能であることに加え、保存特性,耐漏液性等の信頼性に優れていることから、各種電子機器の主電源やメモリーバックアップ用電源としてその需要は年々増加している。この種の電池においては充電ができない一次電池が主流であるが、充電可能な二次電池としては、負極にリチウムアルミニウム合金等を、正極に五酸化バナジウム、マンガン酸リチウムをそれぞれ組合せた電池が知られており、これらの発電要素を偏平形の電池容器に収納した有機電解液電池が実用化されている。このような有機電解液電池は、小型ポータブル機器のメモリーバックアップ電源として好適に用いられており、特に最近では電池径が6mm以下に設定された電池の開発が盛んに行われている。このような電池の回路基板への実装は、電池及び回路基板が小型化されているために、手作業による実装方法を採用した場合には、工数の大幅な増加を招いてしまう。そこで、効率的な実装方法として、電池のリード端子をリフロー法による自動ソルダリングにより実装する試みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
リフロー法による回路基板への実装は、リフロー炉内部に電池を通過させることによって行われる。リフロー炉内部は短時間ではあるが、高温状態となり、特にピーク時において数十秒間程度は250℃もの超高温状態となる。このため、少なくとも電解液の溶媒の沸点は250℃以上である事が望ましい。
【0004】
しかし、有機電解液電池の主たる有機溶媒であるプロピレンカーボネイト及びエチレンカーボネイトの沸点は、いずれも250℃以下である。このような有機電解液電池をリフロー炉の中を通過させた際に、電池内部の電解液は瞬間的に気化してしまう。このため、電池内部の圧力が急激に上昇し、破裂に至ることがある。
【0005】
また、溶媒はその粘度を低下させることで、リチウムイオンの移動度を高め、電池の放電反応をスムースに進行させる為に、ジエチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等の定粘度溶媒を配合するのが一般的である。しかし、これらの溶媒は沸点が100℃前後と低いために、リフロー炉内部において、電解液の沸点を降下させ、急激な温度上昇に伴う圧力の上昇を助長することになる。
【0006】
一方、有機電解液の溶質とされるリチウム塩には、過塩素酸リチウム、リチウム6フッ化リン等が用いられており、これらの熱分解温度はいずれも100℃前後である。リフロー炉の内部において250℃の高温下に一瞬でも曝されてしまうと、リチウム塩は熱分解し、その機能が失われ、正常な電池反応が行われなくなってしまう。
【0007】
さらに、有機電解液電池を構成する各部品に対する耐熱性も重要である。一般に、正極缶、負極缶を絶縁するガスケット、及び正極、負極を絶縁するセパレータには共に、ポリプロピレン製のものを用いられている。ポリプロピレンの熱軟化温度は100から120℃であり、ガスケット及びセパレータは、リフロー炉を通過する際に、熱軟化温度よりも大幅に高い温度に曝され、熱による損傷を受けてしまう。
【0008】
上述のような高温環境下で発生する電池の不具合に対して、電池の構成要素に対して耐熱性を付与した有機電解液電池が知られている(特開平8−321287号公報に記載)。この有機電解液電池は、沸点が少なくとも170℃以上である有機溶媒に、溶質としてリチウム塩を溶解した有機電解液、沸点が170℃以上である多孔性の合成樹脂シートからなるセパレータ、連続使用温度が少なくとも150℃である熱可塑性合成樹脂を各々用いるものである。さらに具体例として、γ−ブチルラクトンを主体とする溶媒に、ホウフッ化リチウムを溶質とした有機電解液を使用し、セパレータ及びガスケットにポフェニレンサルファイド等の樹脂を使用することも開示されている。
【0009】
しかしながら、この有機電解液電池は150℃を越える高温環境下での長期間の使用及び/または保存を可能とする有機電解液電池を提供することを目的としており、さらに高温となる250℃程度の環境下における耐熱性を有しておらず、有機電解液の急激な気化、溶質の分解、ガスケット及びセパレータの損傷という従来例と同等の不具合が生じてしまう。
【0010】
このように有機電解液電池は、250℃に達するリフロー炉内における耐高温特性を備えておらず、自動ソルダリングに対応し、リフロー法を用いて回路基板に実装可能な有機電解液電池は未だ実用には至っていない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の回路基板への実装時における諸条件を考慮して、発電要素および電池ハウジングに対して耐高温特性を付与することで、250℃程度の高温に曝された場合でも電池特性の悪化を招くことなく、これによりリフロー法を用いた実装が可能な有機電解液電池を提供することを目的とする。
【0012】
このような目的を達成するために本発明の有機電解液電池は、正極、負極、セパレータ及び有機電解液から構成される発電要素を、正極缶、負極缶及びガスケットから構成されるハウジング部材に収納した構成を有し、前記セパレータがポリフェニレンスルフィドあるいはセルロースから構成され、前記ガスケットがポリフェニレンスルフィドから構成され、有機電解液が、ブチルジグライムを含む溶媒とリチウム塩の溶質から構成されることを特徴とする。
【0013】
ここにおいて、有機電解液に用いられる溶媒としては、ブチルジグライムを主体とする溶媒を、あるいはブチルジグライムに、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムの中から少なくとも一種以上を混合した混合溶媒が好ましい。
【0014】
また、溶質として用いられるリチウム塩としては、熱分解温度が200℃以上であるホウフッ化リチウム(LiBF4)、ベンゼンジオラートボラート塩(例えばLiBBBなど)やスルホン基を有するリチウム塩が上げられる。特に、電解液の導電性の点から、スルホン基を有するリチウム塩が好ましい。
【0015】
さらにスルホン基を有するリチウム塩としては、トリフルオロメタン酸リチウム(LiCF3SO3)が好ましく、構造中にイミド結合を有するリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO2)2)、もしくはリチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(C2F5SO2)2)、非対称のLiN(CF3SO2)(C4F9SO2)などが挙げられる。
【0016】
正極と負極に介在するセパレータにはポリフェニレンスルフィド(PPS)製の不織布あるいはセルロース製の紙を、同様に正極缶と負極缶とを絶縁するガスケットにポリフェニレンスルフィド(PPS)製を用いるものである。
【0017】
そして、上述した本発明の構成によれば、有機電解液電池に耐熱性を付与することが可能となり、250℃程度の高温環境下に曝されても、電池特性に悪影響を与えることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0019】
本願の請求項1に記載の発明は、正極、負極、セパレータ及び有機電解液から構成される発電要素を正極缶、負極缶及びガスケットを備えたハウジング部材に収納した有機電解液電池であって、前記セパレータがポリフェニレンスルフィドあるいはセルロースから構成され、前記ガスケットがポリフェニレンスルフィドから構成され、前記有機電解液が、ブチルジグライムを主成分とする有機溶媒と、ホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種の熱分解温度の高いリチウム塩を主体とする溶質から構成されることを特徴とする。
【0020】
ブチルジグライムの沸点は、256℃であり、リフロー炉内部の温度よりも高い。従って、250℃近傍の温度領域において、ブチルグライムは比較的高い蒸気圧を有するが、比較的安定な状態にある。更に、溶質としてリチウム塩が溶解されているために、ブチルジグライムを主体とする溶媒の沸点がモル沸点上昇によりブチルジグライム単体での沸点に比べて高くなり、高温環境下における特性で有効に作用するものである。
【0021】
高温域における良好な特性に対して、ブチルジグライムを主成分とする溶媒を用いた有機電解液は、低温域においても良好な特性を有する。有機電解液電池に対する要求として、低温の環境下における放電特性の確保があげられる。一般的に沸点の高い溶媒は融点が高く、且つ粘度も大きい傾向がある。このために、低温領域における電解液の導電率が低く、例えば−20℃まで温度が低下すると、有機電解液中のリチウムイオンが有効に移動できなくなり、放電容量が殆ど得られないのが実状となる。これに対して、ブチルジグライムは256℃という高い沸点を示すにも拘わらず、融点が−60℃と低く、溶液として存在する温度範囲が約316℃と広いのが特徴である。
【0022】
さらに、−20℃以下の環境下であっても、ブチルジグライムを溶媒に用いた上述の有機電解液は、電解液自体が凝固することなく、実用に足る程度の導電率を維持することができる。また、粘度についてもその値が2.8cpであり、本発明者らが先に提案したスルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムなどに比べて小さな値となっており、電解液の導電性および吸液性の点で優れている。したがって、先に提案した電解液に比較して、放電反応時におけるリチウム塩の移動がスムースになることは言うまでもない。このように本発明の電池に適用される係る有機電解液は、幅広い温度範囲にて優れた特性を有しており、例えば−30℃から250℃の範囲で、所定容量の50%以上の放電容量を得ることが可能である。
【0023】
尚、本実施形態において、溶媒はブチルジグライムを主成分としており、これに他の溶媒が混入される構成としても良い。しかし、容量維持率や高率放電特性等の放電特性を重要視するのであれば、ブチルジグライムのみからなる単独溶媒を用いる構成が好ましい。
【0024】
一方、本願の請求項7に記載の発明は、溶媒としてブチルジグライムを主体とし、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムから選択される少なくとも1種類を混合した混合溶媒を用い、溶質としてホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする。
【0025】
スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムを用いた有機電解液は、ブチルジグライムを単独にて用いた有機電解液に比べて、正極、負極に対する反応性が低く、電解液の分解によるガス発生反応が生じにくい点、さらに電解液の電位窓がブチルジグライム単独での有機電解液に比べて広い点から、過充電特性の面で優位な効果を奏する。
【0026】
先に本発明者らは、耐高温特性の付与を目的として、3−メチルスルホラン、およびスルホランからなる混合有機溶媒、あるいはテトラグライム、スルホラン、3−メチルスルホランからなる混合溶媒と、スルホラン基を有するリチウム塩を主体とする溶質とを用いた電池を提案した(特開2000−48859号公報)。この提案で述べた通りスルホランの沸点は約287℃、3−メチルスルホランの沸点は約275℃、テトラグライムの沸点は約275℃にあることから、リフロー炉内部の温度より高く、リフロー炉通過時に高温雰囲気に曝されても安定な特性を示す。従って、これらの溶媒とブチルジグライムとの混合溶媒を用いた電解液は、いずれの沸点もリフロー炉内の温度より高いことから、高温環境下においても分解が生じない。
【0027】
一方、スルホラン、3−メチルスルホランの凝固点は28℃、6℃である。これらの溶媒を有機電解液として使用する際には、溶質とするリチウム塩によって凝固点降下が生じせしめ、凝固温度を低温側に移動させる必要がある。しかし、−20℃以下の低温環境下まで凝固温度を低下させることは極めて困難であり、さらに低温温度域での導電率が低いために、これら溶媒のみを使用した電池は、低温環境下での大幅な放電特性の悪化を招いてしまう。本発明者らは、前記提案において、テトラグライムを添加した有機電解液を用いることで、低温環境下での放電特性が改善されることを示したが、その改良によっても−20℃以下での放電特性十分ではない。
【0028】
本発明に係る有機電解液に適用される混合溶媒は、ブチルジグライムと、スルホラン、3−メチルスルホラン及びテトラグライムから選択される少なくとも1種の溶媒とを混合したものである。この混合溶媒は、ブチルグライムを含むことから電解液の誘電率の増加による溶質の溶解性の向上、及び電解液の粘度の低下による正極における吸液性の向上という効果が得られる。また、耐高温特性については、何れの溶媒も高温特性に優れることから、高温特性及び低温特性の両方に優れた電池が得られるものである。
【0029】
ここにおいて、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムの何れかを含む混合溶媒に占めるブチルジグライムの体積分率は5〜90%の範囲が好ましい。ブチルジグライムの比率を5%以上とすることにより、−20℃の放電でも25℃の放電容量の50%以上を維持することができ、さらに低温の−30℃でも30%以上の放電容量が得られ、低温温度域での放電特性の改善が可能となる。しかし、ブチルジグライムの体積分率が90%を超えると連続充電時の容量劣化率が急激に大きくなり、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムの混合により得られる効果、すなわち耐過充電特性に影響を与えてしまう。
【0030】
本発明に係るブチルジグライムを含む有機溶媒に溶解される溶質には、ホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩(例えばLiBBBなど)やスルホン基を構造中に有するリチウム塩から選択される少なくとも1種を用いた。耐高温特性の付与を目的とした有機電解液に適用されるリチウム塩の特性としては、リチウム塩の熱分解温度と、電解液の導電率を考慮する必要がある。
【0031】
本発明に係るホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩は、いずれも熱分解温度が高い。特に、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミド、あるいはリチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド等のスルホン基とイミド結合を有するリチウム塩は熱分解温度が200℃を大きく上回るために、例えば電池が250℃の環境下に放置されても安定している。これらに対して、有機電解液に汎用的に用いられる周知の溶質である過塩素酸リチウム、及びリチウム6フッ化リン等は、いずれも熱分解温度が低く、高温に曝されるとリチウム塩としての機能を失ってしまう。このように、熱分解温度の高いホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩やスルホン基を有するリチウム塩を溶質として用いた有機電解液は、高温環境下でも円滑な電池反応の進行を可能にするものである。
【0032】
本実施形態における溶質の中で、スルホン基を有するリチウム塩は、ホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩にくらべ電解液の導電率に対して影響を与える。電解液の導電の面では高い値が望ましく、大電流での放電を可能にする重要な要因の一つである。周知の有機電解液では、溶媒の粘度を低下させてリチウムイオンの移動度を高め、電池の放電反応をスムースに進行させることを目的として、ジエチレンカーボネート,1,2−ジメトキシエタン,1,2−ジエトキシエタン等の低粘度溶媒を配合するのが一般的である。しかしながら、これらの溶媒は沸点が100℃前後と低いことから、耐高温特性の付与を目的とした電池には不適当である。これら周知の溶媒に対して、本実施形態におけるスルホン基を有するリチウム塩は、溶解事に高い導電率を示し、これを含む有機電解液は比較的高い導電率を得ることができる。この電解液は、電解液の沸点を低下させる主因となる低粘度溶媒の配合を必要としないことから、本発明が目的とする高温環境下における電池特性の改善の面で適している。特に、イミド結合を分子構造中に有するリチウムビスパーフルオロメチルスルホニイミド、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド、及び非対称のイミド結合を有する(LiN(CF3SO2)(C4F9SO2))等では、解離塩の移動度が特に高く、スムーズな放電反応を可能にする。
【0033】
さらに、上述した溶質の中でイミド結合を分子構造中に有するリチウム塩を溶解した有機電解液と、リチウムアルミニウム合金を用い、リチウムが電気化学に吸蔵される負極とを組み合わせ電池では、有機電解液の導電率が高いことに起因して、リチウムとアルミニウム合金とを合金化させる際、アルミニウム合金の表面におけるリチウム拡散がスムースになり、充放電サイクル特性が飛躍的に向上する。
【0034】
このように、本発明の有機電解液電池は、主溶媒としてブチルグライムを用い、溶質としてホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種を用いた有機電解液を適用することで、耐高温特性が飛躍的に改善された電池を得ることができる。
【0035】
更に、本実施形態の電池は、ガスケット及び/もしくはセパレータを構成する材料として、ポリフェニレンスルフィドを用いるものである。ガスケットは、正極缶と負極缶とを絶縁する絶縁パッキングとしての機能を併せ持っており、正極間の内周面に沿う形状に射出成型によって作成される。また、セパレータは、ポリフェニレンスルフィドからなる不織布によって形成されており、これに代えて、セルロースからなる紙セパレータを用いてもよい。本実施形態のセパレータおよびガスケットに用いられるポリフェニレンスルフィドは、耐熱性に加え、電解液に対する安定性から見いだされたものである。ポリフェニレンスルフィドは、200℃以上の熱軟化温度を有しており、ガラス繊維等のフィラーの添加により250℃程度の高温下においても熱変形することがない。このため、リフロー炉内部の高温環境下においてもガスケット及びセパレータとしてのそれぞれの機能を維持し続ける事が可能である。これは、セルロースについても同様のことが言える。
【0036】
また、ポリフェニレンスルフィド、セルロースは本発明に係わる有機電解液に用いられるブチルジグライム、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムの溶媒に対して溶解することなく、化学的に安定であるという特性を有する。この特性により、長期信頼性を得ることが可能となった。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0038】
(実施例1)
図1は本発明の有機電解液二次電池の断面図である。本実施例では、径6.8mm、厚み2.1mmの電池寸法を有する電池を作成した。図1において、正極缶1は正極端子を兼ねており、耐食性の優れたステンレス鋼からなる。負極缶2は負極端子を兼ており、正極缶1と同じ材質のステンレス鋼からなる。ガスケット3は正極缶1と負極缶2を絶縁しており、ポリフェニレンスルフィド製である。正極缶1及び負極缶2とガスケット3との接する面にはピッチが塗布されている。正極4は、活物質であるマンガン酸リチウムに導電剤としてカーボンブラックおよび結着剤としてフッ素樹脂粉末を混合し、直径4mm,厚さ1.2mmのペレット状に成型した後、250℃中で12時間乾燥したものである。負極5は、マンガン金属を1重量%含むアルミニウム−マンガン合金を直径4mm,厚さ0.3mmの円板状に打ち抜き、負極缶2の内側に圧接させている。また、リチウムと合金化するには、電池組み立て時にアルミニウム合金の表面にリチウム箔を圧着し、電解液の存在下でアルミニウム合金中にリチウムを吸蔵させて電気化学的にリチウム−アルミニウム合金を作り、これを負極として用いている。ポリフェニレンスルフィド製の不織布からなるセパレータ6を正極4と負極5との間に配した。
【0039】
有機電解液には、溶媒としてブチルジグライムを用い、これにリチウム塩としてリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを1mol/lの比率にて溶解したものを使用した。これを正極缶1、負極缶2及びガスケット3からなる電池容器へ15μlが充填されている。作成された電池を本発明に係る電池Aとする。
【0040】
電池Aにおける有機電解液に代えて、溶質のリチウム塩としてトリフルオロメタンスルホン酸リチウムを用い、これを溶媒であるブチルジグライムに1mol/lの比率にて溶解した有機電解液を使用し、他の構成は電池Aと同じとした電池Bを作成した。
【0041】
電池Aにおける有機電解液に代えて、溶質のリチウム塩としてホウフッ化リチウムを用い、これを溶媒であるブチルジグライムに1mol/l比率にて溶解した有機電解液を使用し、他の構成は電池Aと同じとした電池Cを作成した。
【0042】
また、電池Aにおける有機電解液に代えて、溶媒にブチルジグライムとスルホランをそれぞれ体積分率が65%と35%となるように混合した混合溶媒を用い、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを1mol/lの比率にて溶解した有機電解液を使用し、他の構成は電池Aと同じとした電池Dを作成した。
【0043】
同様に電池Aにおける有機電解液に代えて、溶媒にブチルジグライム、スルホラン、テトラグライムをそれぞれ体積分率が65%、25%、10%となるように混合した混合溶媒を用い、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを1mol/lの比率にて溶解した有機電解液を使用し、他の構成は電池Aと同じとした電池Eを作成した。
【0044】
次に、電池Aにおけるポリフェニレンスルフィド製の不織布からなるセパレータに代えて、セルロースからなる紙製のセパレータを用い、その他の構成は電池Aと同じとした電池Fを作成した。
【0045】
一方、比較例として電池Aにおける有機電解液に代えて、プロピレンカーボネートからなる溶媒にリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドからなる溶質を1mol/lに溶解し、他の構成は電池Aと同等とした比較電池Gとする。さらに、溶媒としてブチルジグライムを用い、これにリチウム塩としてリチウム6フッ化リンを1mol/lの比率にて溶解した有機電解液を使用し、その他の構成は電池Aと同じである比較電池Hとする。
【0046】
電池Aにおけるセパレータに代えて、ポリプロピレン製のセパレータを使用し、他の構成は電池Aと同じとした比較電池Iとする。また、ポリプロピレン製のガスケットを使用し、他の構成は電池Aと同じとした比較電池Jとする。
【0047】
得られた電池A〜Fおよび比較電池G〜Jの構成を、(表1)に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
(表1)に示す電池のそれぞれについて、初期の内部抵抗(交流法1kHz)を確認した後、100kΩの負荷を接続し放電容量の測定を行った。放電容量は本実施例における有機電解液電池の理論容量を100とし、それに対する比率により求めた。
【0050】
また、得られた電池A〜Fおよび比較電池G〜Jのそれぞれについて、充放電サイクル試験も行った。試験条件は、0.1mAの定電流により、3.25Vと2.0Vの間にて充放電を繰り返し、充放電可能な回数を求めた。
【0051】
さらに、高周波加熱式リフロー炉の内部を通過させるリフロー通過試験を実施し、電池A〜Fおよび比較電池G〜Jに対する耐高温特性を検討した。リフロー炉の温度プロファイルは、余熱工程として180℃を2分間、次に、加熱工程として180℃、245℃、180℃を30秒間で通過し、その後、室温に至るまで自然冷却した。電池が充分に冷却された後、外観による目視検査及び電圧検査を行い、問題の生じなかった電池については、内部抵抗を再測定した後、上記と同様の温度プロファイルにてリフロー炉を通過させ、検査、測定を行なった。これを3回繰り返した後、初期の状態と比較して劣化の程度を確認した。(表2)に結果を示す。
【0052】
【表2】
【0053】
(表2)より電池Aの放電容量は理論値の90%であり、リフロー通過試験も3回まで異常はみられず、また、通過後の内部抵抗値も初期状態とほとんど変化はみられないことから、リフロー通過による熱ダメージはみられず良好な結果が得られた。次に、リチウム塩としてトリフロオロメタン酸リチウムを用いた電池Bは、初期の内部抵抗値が電池Aに比べて高い。ホウフッ化リチウムを用いた電池Cでは初期の内部抵抗値が電池Aに比べて低くなった。しかし、電池Aと同様に、リフロー通過試験3回まで異常はみられず、電気特性的にも良好な結果が得られた。
【0054】
また、電池Dは、スルホランが35%の比率で混合された混合溶媒を用いた為に、電解液粘度の上昇を招き、初期の内部抵抗は高い。しかし、放電容量及び充放電サイクルにおいて電池Aに比べて良好な結果が得られ、リフロー通過試験3回でも異常はみられなかった。また、スルホラン及びテトラグライムを加えた電池Eは、電気特性は電池電気特性においては更に向上した。
【0055】
一方、電池Fはセルロースからなる紙製のセパレータを用いた為に、初期の内部抵抗値において電池Aより高い値となったが、他の結果については同様に良好な結果が得られた。
【0056】
これらの結果に対して、比較電池Gでは、リフロー炉通過中に溶媒として使用したプロピレンカーボネイトが沸騰し、これに起因する内圧上昇に伴う破裂が発生した。また、比較電池Hでは、リチウム塩として使用したリチウム6フッ化リンがリフロー炉通過中に熱分解し、電解液の抵抗が上昇した。これは結果的に内部抵抗の増大となり、電池としての電気特性が破壊された事を示している。
【0057】
また、比較電池Iはセパレータの収縮が認められ、内部ショートが発生した。これは、セパレータとして用いたポリプロピレンが、リフロー炉を通過する際に溶融温度を超える温度に曝された為に、セパレータの溶融、収縮が発生し、正極と負極が接触したことによる。また、比較電池Jでは、ポリプロピレンを用いた。
【0058】
ガスケットから液漏れが認められた。これは、比較電池Hと同様の現象により、ガスケットが溶融、収縮し、この部位より液漏れが生じたものである。
【0059】
充放電サイクル数については、溶媒の種類にほとんど関係無く、リチウム塩にリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを用いた電解液において、約80回以上の充放電が可能であり、その他のリチウム塩に比べて良好な結果が確認され、これは負極のリチウムアルミニウム合金の表面におけるリチウムの析出形態に良い効果を生み出したためと考えられる。
【0060】
以上より、本実施例における電池Aは、放電性能、充放電サイクル性能、リフロー時における耐高温性能のいずれにおいても優れた結果を見出すことができた。これは、電解液の溶媒主成分であるブチルジグライムの耐熱性とリチウム塩であるリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドの耐熱性、優れた導電性及びリチウムアルミニウム合金負極に対する安定性によるものであり、更に、電池構成部品とガスケットにポリフェニレンスルフィドPPS製を用い、かつ、セパレータにポリフェニレンスルフィドPPS製の不織布を用いリフロー時の耐熱性を得ることが可能になったことによるものである。また、リチウム塩にリチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミドやLiN(CF3SO2)(C4F5SO2)を用いた場合、あるいは混合溶媒成分として3−メチルスルホランを用いた場合においても上記と全く同様の結果を得ることができる。
【0061】
(実施例2)
実施例2としてブチルジグライムおよびスルホランの混合割合を種々変化させた溶媒を使用し、両者の混合比率についての検討を行った。尚、本実施例では溶質としてリチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを用い、各溶媒に対して1mol/lの比率にて溶解した有機電解液を作成した。正極にマンガン酸リチウム、負極にリチウム−アルミニウム合金を用い、得られた各電解液と組み合わせて、実施例1と同様に図1に示す構成を有する電池J〜Qを作成した。尚、ガスケット及びセパレータはポリフェニレンスルフィドを使用した。電池J〜Qにて用いた有機電解液におけるブチルジグライムとスルホランとの混合比率を(表3)に示す。
【0062】
【表3】
【0063】
高周波加熱式リフロー炉の内部を通過させるリフロー通過試験を実施し、電池K〜Qに対する耐高温特性を検討した。試験方法は、実施例1と同様の温度プロファイルにて、リフロー炉を2回通過させて実施した。試験後、目視により、破裂、漏液の発生を確認したが、電池K〜Qのいずれの電池についても漏液および破裂等は認められなかった。
【0064】
さらに、リフロ−炉通過試験を実施した後の電池を用いて、−20℃で300kΩの抵抗に接続し、放電試験を実施した。また、同様にリフロ−炉通過試験で使用した電池を用いて、60℃の恒温槽中でそれぞれの電池に外部回路から3.3Vの電圧を印加した状態で40日間放置した後、常温で51kΩの抵抗に接続して放電試験を実施した。これら放電試験によって得られた放電容量の測定をもとにして、実施例1と同様に理論容量に対する比率を求め、これを(表4)に示す。さらにまた、リフロ−炉通過試験の保存初期時における放電容量と、高温連続過充電後の放電容量からの劣化率を求め、(表4)に示す。
【0065】
【表4】
【0066】
(表4)より、電池Jは溶媒としてスルホランのみを用いており、−20℃の環境下ではほとんど放電しない。
【0067】
これは、電解液自体が凝固したことによるものと考えられる。一方、ブチルジグライムを含有する電池K〜Qについては、溶媒に占めるブチルジグライムの比率の増加に伴い、低温環境下における放電容量は増加した。特に、ブチルジグライム単体を溶媒に用いた電池Qがこの環境下における放電容量の面で最も良好な結果を得ることができる。これらのことから、スルホランのみからなる溶媒を用いた場合には−20℃で電解液が凝固してしまうが、溶媒にブチルジグライムを含有させることにより、電解液が凝固せず、低温環境下で放電することを可能にする。この時、電解液自体の導電性を向上させる効果も考えられる。
【0068】
一方、連続過充電特性の面から判断すれば、スルホランのみを用いた電池Kが好ましい。ブチルジグライムのみからなる溶媒を用いた電池Qでは、容量劣化率が30%以上という高い値を示した。この放電容量劣化率の増加は、溶媒に占めるブチルジグライムの体積分率が90%を境に差が見られ、ブチルジグライムの割合が高い電池PおよびQでは放電容量劣化率が急激に悪化している。
【0069】
一方、ブチルジグライムの体積分率が90%以下の電池K〜Oでは、スルホランの占める割合が高いほど放電容量劣化率が減少している。特にスルホラン単体を溶媒として用いた電池Kについては放電容量劣化率が5%という低い値を示し、連続過充電特性に優れている。したがって、スルホランを主体とする溶媒を用いた電池はブチルジグライムを主体とする電池に比較して、連続充電時の放電容量劣化率が小さいといえる。
【0070】
尚、本実施例では、ブチルグライムとスルホランとの混合溶媒についての検討を行った。同様に、ブチルグライムと3−メチルスルホランもしくはテトラグライムとを組み合わせた混合溶媒、あるいはブチルグライムとスルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムの2種以上の溶媒と混合した3成分以上の混合溶媒であっても、本実施例と同様の効果が得られる。また、溶質としては、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミドを用いたが、本発明に係る溶質、すなわちホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種のリチウム塩を主体とする溶質であれば、本実施例と同様に、低温環境下での放電特性と連続充電特性を両立した電池が得られる。
【0071】
実施例1ではブチルグライム単独からなる有機溶媒を用い、実施例2ではブチルグライムとスルホラン等との混合溶媒を用いた。本発明に係る溶媒の適用は、有機電解液電池に求められる電池性能に応じて選択することが好ましい。例えば、低温環境下における放電特性と連続充電特性の点から判断すると、ブチルジグライムを単体にて用いた溶媒に比べて、ブチルグライムと、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムとの混合溶媒を用いるのが好ましい。特に、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムを含有し、溶媒に占めるブチルジグライムの比率が90%以下に設定された溶媒は、電池性能の面から好ましい。また、低温環境下における放電特性に比べて、連続充電特性等に重点が置かれる電池、例えば常温環境下での使用が前提とされた機器でのメモリーバックアップを主用途とする電池では、溶媒に占めるブチルジグライムの比率が5〜60%の範囲とするのが好ましい。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明の構成によれば、有機電解液にブチルジグライムを主体とした溶媒、もしくはブチルジグライムと、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムから選択される少なくとも一種を組合せた混合溶媒を用いることにより、リフロー法を用いた基板実装に耐える耐高温特性を備えると共に、低温環境下での放電特性、連続充電特性に優れた有機電解液を提供することができ、その工業的価値は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における有機電解液電池の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
Claims (8)
- 正極、負極、セパレータ及び有機電解液から構成される発電要素を、正極缶、負極缶、ガスケットを備えたハウジング部材に収納した有機電解液電池であって、前記セパレータがポリフェニレンスルフィドあるいはセルロースから構成され、前記ガスケットがポリフェニレンスルフィドから構成され、前記有機電解液が、ブチルジグライムを主成分とする有機溶媒と、ホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種のリチウム塩を主体とする溶質から構成されることを特徴とする有機電解液電池。
- スルホン基を有するリチウム塩が、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムLiCF3SO3である請求項1記載の有機電解液電池。
- スルホン基を有するリチウム塩が、分子構造中にイミド結合を有するリチウム塩である請求項1記載の有機電解液電池。
- スルホン基及び分子構造中にイミド結合を有するリチウム塩が、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO2)2)である請求項3記載の有機電解液電池。
- スルホン基及び分子構造中にイミド結合を有するリチウム塩が、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(C2F5SO2)2)である請求項3記載の有機電解液電池。
- スルホン基及び分子構造中にイミド結合を有するリチウム塩が、LiN(CF3SO2)(C4F5SO2)である請求項3記載の有機電解液電池。
- 正極、負極、セパレータ及び有機電解液から構成される発電要素を、正極缶、負極缶、ガスケットを備えたハウジング部材に収納した有機電解液電池であって、前記セパレータがポリフェニレンスルフィドあるいはセルロースから構成され、前記ガスケットがポリフェニレンスルフィドから構成され、前記有機電解液が、ブチルジグライムと、スルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライムから選択される少なくとも1種類を混合した有機溶媒、ホウフッ化リチウム、ベンゼンジオラートボラート塩、スルホン基を有するリチウム塩から選択される少なくとも1種のリチウム塩を主体とする溶質から構成されることを特徴とする有機電解液電池。
- 有機溶媒が、ブチルジグライムを5〜90%の体積分率で含む請求項7記載の有機電解液電池。
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