JP4763167B2 - ヘリカルアンテナおよびヘリカルアンテナアレイ - Google Patents

ヘリカルアンテナおよびヘリカルアンテナアレイ Download PDF

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    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/06Arrays of individually energised antenna units similarly polarised and spaced apart
    • H01Q21/061Two dimensional planar arrays
    • H01Q21/067Two dimensional planar arrays using endfire radiating aerial units transverse to the plane of the array

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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヘリカルアンテナ、およびヘリカルアンテナアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばインマルサットA,Bのアンテナとしてパラボラアンテナが用いられていた。インマルサットA,Bの仕様は、周波数1.525〜1.6465GHz、利得20dBi以上、軸比2dB以下であるが、これを満足させるために、パラボラアンテナの口径は85〜90cm程度と大きく、そのペデスタル(台座)も重いものであった。さらに、パラボラアンテナのアンテナ効率は、一般に70%程度であり、より小型化可能な高効率なアンテナの開発が望まれていた。
【0003】
そこで、▲1▼特公平8−2005、▲2▼特開平7−235829、▲3▼特開平5−259734、に示されているようなヘリカルアンテナが開発されている。このヘリカルアンテナは、波長に比べて長いヘリクス導体を配列し、導波管を介して給電するようにしたものである。
【0004】
このようなヘリカルアンテナは、ヘリクスのピッチ角およびヘリクス周を適宜定めることによって、ヘリクスの軸方向への放射波として軸比の良い円偏波が得られる。またヘリクスの巻数を増加させ、ヘリクスの全長を長くすると利得が増加し、同時に軸比も改善される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、利得および軸比の向上のために、各素子アンテナのヘリクス導体の巻数を増加させると、ヘリクスの軸方向寸法が長くなって全体に大型化してしまう。
そのため、ヘリクスの巻数は自ずと制限される。例えば、1.5ターン程度のヘリカルアンテナでは、理論上の利得は7〜8dBi、軸比は3dB以上となってしまう。
【0006】
一方、ヘリクスの入力インピーダンスは百数十Ωであり、50Ω系の給電器に接続するためにはマッチング回路が必要となる。例えば、図8に示すような構造のヘリカルアンテナにおいては、ヘリクス導体2を設けた誘電体円筒1を導電体平板3上に配置し、導電体平板3上にマッチング回路4を設けて、このマッチング回路4を介して給電する。このマッチング回路は、マイクロストリップラインで構成したλg/4整合回路や、金属板と接地導体との空間的結合を利用した整合回路などで構成される。
【0007】
しかし、このような整合回路を素子アンテナの外部に設けた構造では、ヘリカルアンテナアレイを構成した場合に、各素子アンテナに対する給電位相の調整が困難となる。すなわち、各素子アンテナに対する給電位相が同相となるように配置するが、素子アンテナの位置に応じてマッチング回路の位置を変更する必要があるので、マッチング回路を含めた給電回路全体のパターンが複雑になる。その結果、ヘリカルアンテナアレイ全体の小型化が困難となってしまう。
【0008】
また、上記公報▲1▼,▲2▼,▲3▼に示されているヘリカルアンテナアレイでは、導電体平板の前面からヘリクス導体(コイル)の結合部(プローブ)を導波路内に挿入するようにしているので、プローブの保持が確実にできない、プローブ単体での特性を測定できない、ヘリクス導体とのインピーダンスマッチングがとり難い、といった問題があった。
【0009】
また、上記各公報に示されているように、導波管を介して給電を行う構造では、安定した特性を得るために、導波管を構成する上下2枚の導電体平板の厚み寸法を厚くしなければならず、そのために重量が増し、ペデスタルの重量も増すという問題があった。
【0010】
さらに上記公報に示されているヘリカルアンテナアレイでは、所定の利得を得るために素子アンテナの数を増し、それに伴って導電体平板の面積を増大させる必要があり、アンテナ全体のサイズおよび重量を増すことなく利得を向上させることができなかった。
【0011】
この発明の目的は、上述した各種問題点を解消して小型軽量で高利得なヘリカルアンテナおよびヘリカルアンテナアレイを構成することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明のヘリカルアンテナは、内面または外面にヘリクス導体を設けた誘電体円筒と、該誘電体円筒の軸に垂直な導電体平板とを備えたヘリカルアンテナにおいて、
前記ヘリクス導体の下端を前記導電体平板から所定距離だけ離れた位置に配置し、該下端と、前記導電体平板上にあり、且つ前記誘電体円筒の中心にある給電点との間を、前記下端から給電点にかけて前記導電体平板との間隔が漸次接近する短冊状導電体板または導電体線を介して接続し
さらに、前記誘電体円筒は、中心軸を回転中心として回転自在に前記誘電体平板に保持しているとともに、
前記短冊状導電体板または前記導電体線は、前記誘電体円筒の回転に伴って、その一端を接続している前記給電点を中心に回転する。
【0013】
この構造により、上記短冊状導電体板または導電体線でヘリクス導体と給電器とのインピーダンスマッチングを行う。誘電体円筒の回転によりヘリクス導体への給電位相の調整が行える。
【0014】
また、この発明のヘリカルアンテナ装置は、上記誘電体円筒をヘリクス導体の上端より上方へ所定量だけ突出させる構造とする。これにより利得を向上させる。
【0015】
また、この発明のヘリカルアンテナアレイは、上記誘電体円筒をヘリカル素子アンテナとして、導電体平板上に複数個配置して構成する。これにより全体として利得を向上させ、軸比を改善する。
【0016】
また、この発明のヘリカルアンテナアレイは、上記導電体平板を上部導電体平板とし、この上部導電体平板とそれに対向する下部導電体平板とで平行平板導波路を構成し、先端が給電点となる複数のプローブを下部導電体平板側にそれぞれ取り付けて、平行平板導波路内に突出させた構造とする。この構造により、平行平板導波路内に対してプローブを確実に保持させる。
【0017】
また、この発明のヘリカルアンテナアレイは、上部導電体平板と下部導電体平板との間に、ハニカム構造の誘電体または発泡構造の誘電体を設けたものとする。これにより、上部・下部導電体平板を薄い金属板で構成して全体に軽量化を図ると共に、平行平板導波路全体の剛性を高める。
【0018】
また、この発明のヘリカルアンテナアレイは、上部導電体平板の周辺部に、所定量だけ上方へ突出する輪状の導電体板突出部を設けたものとする。これにより、外形サイズを増すことなく、導電体平板の面積を等価的に増大させて利得を向上させる。
【0019】
また、この発明のヘリカルアンテナアレイは、上部導電体平板および下部導電体平板を円形とし、それぞれの中心が二等辺三角形の角位置を占める3つのヘリカル素子アンテナを組とし、各組の前記二等辺三角形の頂点位置のヘリカル素子アンテナを前記上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置し、各組の底辺の両端位置のヘリカル素子アンテナを上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置したものとする。
【0020】
この構造により、各ヘリカル素子アンテナ間の間隔を略一定にし、且つ導電体平板の中心を回転中心とする回転対称型のアンテナアレイを構成する。また、隣接ヘリカルアンテナ素子間の干渉を抑えるとともに、限られた面積の導電体平板内に複数のヘリカルアンテナ素子を効率良く配置して、小型化且つ高利得化を図る。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、ヘリカル素子アンテナの構成を示す図である。(A)は側面図、(B)はヘリクス導体の軸方向を見た正面図である。図1において、1は誘電体円筒であり、ここでは外径68mm高さ150mmのポリカーボネイトの樹脂成型体で構成している。2はヘリクス導体であり、誘電体円筒1の外周面に沿って幅5mmの金属テープを1.688ターン巻回している。ピッチ角は12.8°としている。3はヘリクス導体2の軸に垂直な導電体平板であり、薄いアルミニウム板を用いている。10は導電体平板3に平行な下部導電体平板であり、上部の導電体平板3と同様に薄いアルミニウム板で構成し、この上下の導電体平板で平行平板導波路を構成している。
【0022】
5は短冊状導電体板であり、その一端を導電体板留め具6でヘリクス導体2の下端に接続し、他方の端部を導電体平板3の所定位置における給電点に接続している。図1の(B)において、7は給電点との接続のための給電点接続具である。
【0023】
ヘリクス導体2の下端部は、誘電体円筒1の下端より所定高さに位置していて、短冊状導電体板5は、その高さから導電体平板3の高さまで、導電体平板との間隔が漸次接近するように湾曲させている。この短冊状導電体板5と接地板である導電体平板3とは分布定数線路を構成している。短冊状導電体板5の導体幅は一定であり、導電体平板3との間に生じる静電容量がヘリクス導体2の下端部から給電点へ向かって次第に大きくなる。この構造により、百数十Ωと比較的高いヘリクス導体の入力インピーダンスと給電器(後述する50Ωのプローブ)とのインピーダンス整合をとる。
【0024】
誘電体円筒1の上端は、ヘリクス導体2の上端よりさらにLだけ突出させている。ここでLは47mmである。この構造により、実験によれば0.1〜0.2dBiだけ利得が向上する。
【0025】
この効果は、誘電体円筒1の突出部分の誘電体レンズのような作用によるものと推測される。
【0026】
短冊状導電体板5の下端部は誘電体円筒1の中心軸上にあり、ヘリクス導体2の中心軸すなわち誘電体円筒1の中心軸を回転中心として任意の角度に回転させることができる。このように、誘電体円筒の内部に整合回路を設けたため、誘電体円筒の外部にインピーダンス整合のための回路を設ける必要がない。そのため、ヘリクス導体を設けた複数の誘電体円筒1をヘリカル素子アンテナとして配置してヘリカルアンテナアレイを構成する際に、隣接するヘリカル素子アンテナの配置関係について設計上の自由度が高まる。すなわち複数のヘリカル素子アンテナ100を配置して、各ヘリカル素子アンテナへ給電する際に、従来のように整合回路を外部に設ければ、その給電点の位置がヘリカル素子アンテナ毎に異なることになるが、本発明によれば、各ヘリカル素子アンテナに対する給電位相は誘電体円筒1の回転角によってのみ設定可能となる。
【0027】
図2は図1に示したヘリカル素子アンテナに対する給電器部分の構成を示す断面図である。図2において、上部導電体平板3の上面には誘電体円筒1の取付位置を定めるための保持具20をビス21により取り付けている。この誘電体円筒保持具20はリング状をなし、その内径は誘電体円筒1の外径と略等しくしている。この誘電体円筒保持具20に誘電体円筒1を嵌入している。
【0028】
9はプローブ保持部材であり、例えばPTFE材の成形部品である。このプローブ保持部材9の中心には、ピン状のプローブ8を圧入している。プローブ8を備えたプローブ保持部材9は、下部導電体平板10の下方から挿入し、下部導電体平板10にビス12によって取り付けている。プローブ保持部材9の先端部は上部導電体平板3に設けた孔にはめ込み、上部導電体平板3から上方にプローブ8の先端が所定量突出するようにしている。そして、給電点接続具7をプローブ8の先端部に半田付けなどにより接続している。前述したように、短冊状導電体板5の下端部は給電点接続具7に対して半田付けしている。
なお、短冊状導電体板の代わりに導電体線を介して接続してもよい。
【0029】
プローブ8はプローブ保持部材9に対して強く嵌合されていないので、またプローブ保持部材9がPTFE材であるのでプローブ8は容易に回転する。短冊状導電体板5の下端を給電点接続具7を介してプローブ8の先端に固定した状態で、誘電体円筒1を回転させれば、それに伴ってプローブ8が回転する。このように、誘電体円筒1を回転させれば、ヘリカル素子アンテナからの放射波の位相が変化する。このことは、ヘリクス導体への給電位相が変化したことと等価である。すなわち、誘電体円筒の回転角度位置の調整によって給電位相を調整することができる。給電位相を一旦調整した後は、特に接着等しなくても、誘電体円筒1が誘電体円筒保持具20に比較的強く嵌合されているので、振動や衝撃では回転せずその位置を保つ。
【0030】
プローブ8の下端部は、8′で示すように一定長さに亘って直径を広くしている。この形状により、プローブ保持部材9に対する圧入の深さを定めるとともに、平行平板導波路とプローブとのインピーダンス整合をとっている。
【0031】
このように、プローブ保持部材9を下部導電体平板10側から挿入し、固定したので、ヘリカル素子アンテナの取付けとは別に、独立して平行平板導波路内にプローブを確実に保持させることができる。しかも上部導電体平板3の上面側にプローブ取付のためのビスの頭などが出ないので、アンテナとのマッチングもとりやすくなる。また、ヘリカル素子アンテナを取り付ける前のプローブ単体の状態で、測定器のプローブをプローブ8の先端に当接させて、その特性を測定することも可能となる。
【0032】
11は導電体カバーであり、プローブ保持部材9を取り付けるために設けた下部導電体平板10の開口部分を覆っている。この構造により、平行平板導波路の導電体平板の連続性を保つ。但し、実測によれば、電気的な特性上の変化は殆どなく、プローブ8およびプローブ保持部材9を保護する必要がなければ特に設けなくてもよい。
【0033】
図3はヘリカルアンテナアレイに対する給電部の構造を示す断面図である。ここで、14はプローブ、15はそれを保持するプローブ保持部材である。16はアンテナ信号の入出力用の同軸コネクタである。この同軸コネクタ16の中心導体にプローブ14を接続している。このプローブ14は、後述するように円形の上下導電体平板3、10で挟まれた平行平板導波路の中央部に配置している。したがって、図2に示した各ヘリカル素子アンテナのプローブ8と、このプローブ14との間は、平行平板導波路を介して信号が伝搬される。
【0034】
図4は上記平行平板導波路の3つのタイプの構成を示す断面図である。但し、ここでは前述した給電部のプローブやヘリカル素子アンテナは省略している。(A)に示す例では、上部導電体平板3と下部導電体平板10との対向する周辺部を、断面コ字型のリング状導電体板17を介して接合している。このリング状導電体板17と上下の導電体平板3,10とは、スポット溶接、リベット留めまたはネジ留めによって接合する。上下の導電体平板3,10とリング状導電体板17とによって囲まれた空間が平行平板導波路を構成する。
【0035】
(B)に示す例では、断面クランク型のリング状導電体板17を介して、上下の導電体平板3,10を接合している。さらに(C)に示す例では、下部導電体平板10の周辺部を屈曲させて、そのフランジ部分を上部導電体平板3の周辺部に接合している。
【0036】
図5は、図4に示した平行平板導波路内に設けるハニカム構造の誘電体の構造を示している。(A)はハニカム構造体の平面図、(B)はそれを平行平板導波路内に配置した状態での側面図である。ここで、18は比較的厚手の紙やシート状樹脂からなる複数の短冊状のシート材である。これらのシート材を、互いに隣接するシート材の所定箇所同士で接着し、それらをシート材の厚み方向に引き伸ばすことによって、全体にハニカム構造にしたものである。上下の導電体平板3,10の内面とハニカム構造体の上下面とは接着剤により接合している。
【0037】
このように、平行平板導波路内にハニカム構造体を設けることによって、上下の導電体平板3、10の厚み寸法を薄くしても、全体の剛性を高めることができ、その分軽量化を図ることができる。
【0038】
なお、上記ハニカム構造体の代わりに、上下の導電体平板3,10の間の空間に、例えば発泡スチレンや発泡スチロールなどの発泡体を封入してもよい。
【0039】
図6は、上下の導電体平板の構造およびヘリカルアンテナアレイ全体の構成を示す図である。(A)は正面図、(B)は側面図である。上部導電体平板3の上面には、複数のヘリカル素子アンテナ100を配置している。上部導電体平板3の周辺部は、高さhだけ正面方向へ折り曲げて導電体突出部19を形成している。このように、上部導電体平板の周辺部を正面方向へ湾曲し延長することによって、導電体平板の面積を等価的に拡大したことになり、アンテナ開口面を物理的に広げることなく、利得を向上させることができる。例えば直径70cmの導電体平板の周辺部を高さhとして40mmだけ突出させることによって、利得を0.3dBi向上させることができ、アンテナ効率としては5%以上向上させることができた。
【0040】
図7は上部導電体平板上に配置するヘリカル素子アンテナの配置例を示す図であり、(A)は各ヘリカル素子アンテナの位置関係、(B)は各ヘリカル素子アンテナの回転位置関係を示している。
【0041】
(A)に示すように、内周と外周の2つの同心円の円上にヘリカル素子アンテナを配置している。この例では内周に5つ、外周に10個のヘリカル素子アンテナを配置している。内周のヘリカル素子アンテナ100a〜100eは、oを中心として等角度間隔で配置している。したがってその角度間隔は、360/5=72°である。また外周のヘリカル素子アンテナ100f〜100oもoを中心として等角度間隔に配置している。したがってその角度間隔は、360/10=36°である。また、内周上のヘリカル素子アンテナ100a〜100eのそれぞれの中心を頂点とし、外周上のヘリカル素子アンテナ100f〜100oのうち隣接する2つのヘリカル素子アンテナの中心を底辺の2つの角位置となるように、3つのヘリカル素子アンテナを二等辺三角形状に配置している。図中の破線は、これら3つのヘリカル素子アンテナを組とする二等辺三角形を示している。
【0042】
このような配置によって、アンテナアレイの給電点である中心oから内周上の各ヘリカル素子アンテナ100a〜100eの給電点までの、平行平板導波路上の伝搬経路長が等しくなる。また、外周のヘリカル素子アンテナ100f〜100oについても、中心oから各ヘリカル素子アンテナ100f〜100oの給電点までの経路長が等しくなる。しかも、伝搬経路の途中に近接するヘリカル素子アンテナ100a〜100eに対する給電用プローブの与える影響も均等となる。そのため外周のヘリカル素子アンテナに対する給電経路の特性が等しくなり、各ヘリカル素子アンテナに対して等位相・等振幅給電が可能となる。
【0043】
(B)に示すように、内周上のヘリカル素子アンテナ100a〜100eは、中心oからの経路長がL1で等しいため、短冊状導電体板5の向きが揃っている。同様に、外周上のヘリカル素子アンテナ100f〜100oについても、中心oからの経路長がL2で等しいため、短冊状導電体板5の向きが揃っている。また、この例ではL1とL2とで340度の位相差があるため、外周上のヘリカル素子アンテナ100f〜100oから放射される電波の位相が、内周上のヘリカル素子アンテナ100a〜100eから放射される電波の位相に等しくなるように、外周上のヘリカル素子アンテナ100f〜100oを、内周上のヘリカル素子アンテナ100a〜100eに対してへリックスの巻回方向へ340度回転させておく。すなわち、左方向へ340度(右方向へ20度)回転させておく。
【0044】
上記内周と外周の半径は、内周のヘリカル素子アンテナ100a〜100eの隣接間隔と、外周のヘリカル素子アンテナ100f〜100oの隣接間隔とがほぼ等しくなるように定めている。このことにより、すべてのヘリカル素子アンテナの間隔をほぼ均等にして、隣接するヘリカル素子アンテナ同士の干渉による影響が抑えられる。
【0045】
また、ヘリクス導体の巻数を1.688ターンと少なくすることによって、隣接するヘリカル素子アンテナ同士の相互干渉自体を減らしている。また、ヘリカル素子アンテナの中心間の間隔を使用周波数の1波長以下とすることによってグレーティングローブをなくし、アレイ化による利得向上効果を高めている。
【0046】
以上の構成により、直径70cmの開口で、利得20dBi以上の高利得が得られた。また、ヘリクス導体の巻数が1.688ターン程度であっても、1.525〜1.6465GHzに亘って軸比が2dB以下という特性を満足できた。さらに、従来、パラボラアンテナで10kgであったものが、同等のアンテナ特性で3kgまで軽量化することができた。
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、内面または外面にヘリクス導体を有する誘電体円筒の内部に設けた短冊状導電体板または導電体線で、ヘリクス導体と給電器とのインピーダンスマッチングを行うことができ、ヘリクス導体形成位置の外部にマッチング回路を配置する必要がなく、全体に小型化できる。しかもアレイを構成する場合にも、各素子アンテナに対する給電位相を容易に定めることができ、給電のための回路構成も簡単になる。
【0048】
また、この発明によれば、上記誘電体円筒をヘリクス導体の上端より上方へ所定量だけ突出させた構造とすることにより、全体に大型化せずに利得の向上が図れる。
【0049】
また、この発明によれば、上記誘電体円筒をヘリカル素子アンテナとして、導電体平板上に複数個配置することによって、全体に高利得で、軸比の改善されたヘリカルアンテナアレイが得られる。
【0050】
また、この発明によれば、上下の導電体平板で平行平板導波路を構成し、先端が給電点となる複数のプローブを下部導電体平板側にそれぞれ取り付けて、平行平板導波路内に突出させた構造としたことにより、平行平板導波路内に対してプローブを確実に保持させることができる。
【0051】
また、この発明によれば、平行平板導波路内に、ハニカム構造の誘電体または発泡構造の誘電体を設けたことにより、上部・下部導電体平板を薄い金属板で構成して全体に軽量化でき、平行平板導波路全体の剛性を高めることができる。その結果、アンテナの指向方向を変えても、常に導電体平板の平面性を維持して、アンテナの電気的特性を安定に保つことができる。
【0052】
また、この発明によれば、上部導電体平板の周辺部に、所定量だけ上方へ突出する輪状の導電体板突出部を設けたことにより、外形サイズを増すことなく、利得の向上が図れる。
【0053】
また、この発明によれば、上部導電体平板および下部導電体平板を円形とし、それぞれの中心が二等辺三角形の角位置を占める3つのヘリカル素子アンテナを組とし、各組の前記二等辺三角形の頂点位置のヘリカル素子アンテナを前記上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置し、各組の底辺の両端位置のヘリカル素子アンテナを上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置したことにより、各ヘリカル素子アンテナ間の間隔を略一定にし、且つ導電体平板の中心を回転中心とする回転対称型のアンテナアレイが構成できる。また、隣接ヘリカルアンテナ素子間の干渉が抑えられるとともに、限られた面積の導電体平板内に複数のヘリカルアンテナ素子が効率良く配置されて、小型化且つ高利得化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘリカル素子アンテナの構成を示す図
【図2】同ヘリカル素子アンテナの給電部の構成を示す断面図
【図3】ヘリカルアンテナアレイに対する給電部の構成を示す図
【図4】平行平板導波路の構成を示す断面図
【図5】平行平板導波路内の構成を示す図
【図6】ヘリカルアンテナアレイ全体の構成を示す図
【図7】複数のヘリカル素子アンテナの配置例を示す図
【図8】従来のヘリカルアンテナの構成を示す図
【符号の説明】
1−誘電体円筒
2−ヘリクス導体
3−導電体平板(上部導電体平板)
4−マッチング回路
5−短冊状導電体板
6−導電体板留め具
7−給電点接続具
8−プローブ
9−プローブ保持部材
10−下部導電体平板
11−導電体カバー
12、13−ビス
14−プローブ
15−プローブ保持部材
16−同軸コネクタ
17−リング状導電体板
18−シート材
19−導電体突出部
20−誘電体円筒保持具
21−ビス
100−ヘリカル素子アンテナ

Claims (8)

  1. 内面または外面にヘリクス導体を設けた誘電体円筒と、該誘電体円筒の軸に垂直な導電体平板とを備えたヘリカルアンテナにおいて、
    前記ヘリクス導体の下端を前記導電体平板から所定距離だけ離れた位置に配置し、該下端と、前記導電体平板上にあり、且つ前記誘電体円筒の中心にある給電点との間を、前記下端から給電点にかけて前記導電体平板との間隔が漸次接近する短冊状導電体板または導電体線を介して接続し
    さらに、前記誘電体円筒は、中心軸を回転中心として回転自在に前記誘電体平板に保持しているとともに、
    前記短冊状導電体板または前記導電体線は、前記誘電体円筒の回転に伴って、その一端を接続している前記給電点を中心に回転する、ヘリカルアンテナ
  2. 前記給電点は、前記導電体平板上に回転自在に設けており、
    前記短冊状導電体板または前記導電体線は、その一端を、前記給電点に固定している、請求項1に記載のヘリカルアンテナ。
  3. 前記誘電体円筒を、前記ヘリクス導体の上端より上方へ所定量だけ突出させた請求項1、または2に記載のヘリカルアンテナ。
  4. 請求項1〜3のうちいずれかに記載の誘電体円筒をヘリカル素子アンテナとして、前記導電体平板上に複数個配置してなるヘリカルアンテナアレイ。
  5. 前記導電体平板を上部導電体平板とし、該上部導電体平板とそれに対向する下部導電体平板とで平行平板導波路を構成し、該平行平板導波路内に突出し、先端が前記給電点となる複数のプローブを、下部導電体平板側にそれぞれ取り付けた請求項3に記載のヘリカルアンテナアレイ。
  6. 前記上部導電体平板と下部導電体平板との間に、ハニカム構造の誘電体または発泡構造の誘電体を設けた請求項に記載のヘリカルアンテナアレイ。
  7. 前記上部導電体平板の周辺部に、所定量だけ上方へ突出する輪状の導電体板突出部を設けた請求項5、または6に記載のヘリカルアンテナアレイ。
  8. 前記上部導電体平板および下部導電体平板を円形とし、それぞれの中心が二等辺三角形の角位置を占める3つのヘリカル素子アンテナを組とし、各組の前記二等辺三角形の頂点位置のヘリカル素子アンテナを前記上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置し、各組の底辺の両端位置のヘリカル素子アンテナを前記上部導電体平板の同心円上に等角度間隔で配置した請求項5〜7のうちいずれかに記載のヘリカルアンテナアレイ。
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