JP4762255B2 - 限流装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電力系統での事故発生時に生じる過電流(短絡電流)を限流(抑制)するための限流装置に関するものである。
従来の限流装置は、例えば、金属箔積層体の上下両面に電極が配設され、これらの電極及び金属箔積層体が固定側平板と可動側平板に挟まれており、両平板を圧接する圧接機構と電磁反発コイルを備えて構成されている。通常時では、ばねにより可動側平板が固定側平板へ向けて付勢されて、挟み込まれた電極及び金属箔積層体が圧力を受けており、金属箔積層体の金属箔同士が圧接されることにより、電極間が電気的に短絡状態となる。一方、過電流発生時には、ばね力に抗する電磁反発力が可動側平板に作用し、金属箔積層体に加わる圧力が低下することによって、金属箔同士の接触抵抗が増加して、電極間に流れる過電流が限流される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−217909号公報(第2頁、図1)
上記のような従来の限流装置では、金属箔同士の接触抵抗を利用しているため、動作時の抵抗値が一定でなく、抵抗値にばらつきが生じやすく、限流作用の安定性が低下する虞があった。また、各金属箔が過電流によって発熱してしまうため、電力系統での異常が解消された際に、通常状態へ復帰するまでに時間が掛かってしまい、これによっても限流作用の安定性が低下していた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、短絡事故等の発生によって過電流が生じたときに、限流動作の安定性を向上させることができる限流装置を得ることを目的とする。
この発明に係わる限流装置は、電力系統の電源側電路と負荷側電路との間に接続され、電力系統に流れる過電流を限流するための限流装置であって、連なるように互いに隣接して接離可能に配置され、互いに接触する接触面の外周部に耐放電部が形成された複数の接点部材と、隣接する接点部材間に電気的に接続された限流抵抗体とを有し、電源側電路と負荷側電路間に定常電流を流すための定常電路を形成すると共に、電源側電路と負荷側電路間に流れる過電流を限流するための限流電路を形成する電路形成部と、隣接する接点部材同士の間に挿入された挿入位置とこの挿入位置から反接点部材側へ後退して接点部材同士の間から抜き出された抜出位置との間で変位可能なくさび部材と、電路形成部に直列に接続され、電力系統から定常電流を受けたときくさび部材を抜出位置で保持し隣接する接点部材同士を圧接して電路形成部に定常電路を形成させると共に、電力系統から過電流を受けたときにくさび部材を挿入位置へ変位させて隣接する接点部材同士を開離させることによって電路形成部に限流電路を形成させる接点駆動部と、を備えているものである。
また、連なるように互いに隣接して接離可能に配置された複数の接点部材と、隣接する接点部材間に電気的に接続された限流抵抗体とを有し、電源側電路と負荷側電路間に定常電流を流すための定常電路を形成すると共に、電源側電路と負荷側電路間に流れる過電流を限流するために、隣接する接点部材の開離時に後で開離する側のインピーダンスが増大するように配分された限流電路を形成する電路形成部と、隣接する接点部材同士の間に挿入された挿入位置とこの挿入位置から反接点部材側へ後退して接点部材同士の間から抜き出された抜出位置との間で変位可能なくさび部材と、電路形成部に直列に接続され、電力系統から定常電流を受けたときくさび部材を抜出位置で保持し隣接する接点部材同士を圧接して電路形成部に定常電路を形成させると共に、電力系統から過電流を受けたときにくさび部材を挿入位置へ変位させて隣接する接点部材同士を開離させることによって電路形成部に限流電路を形成させる接点駆動部と、を備えているものである。
この発明の限流装置によれば、電力系統からの過電流を接点駆動部が受けたときに、その接点駆動部によりくさび部材を抜出位置から挿入位置へ変位させ、互いに隣接している接点部材同士を開離させることによって電路形成部に限流電路を形成させるようにし、また、接点部材には接触面の外周部に耐放電部を形成して構成したので、確実に限流電路が形成でき、限流動作の安定性を向上させることができる。
また、電力系統から過電流を受けて接点部材同士が開離したときに、接点部材に形成した耐放電部により接触面の電界が緩和されて瞬時電圧が抑制され、開離時の接触面における放電を抑制することができるので、接触面の溶着を防止できる。このため、多数回の動作においても、安定して限流電路が形成されて過電流が限流される。
また、隣接して接離可能に配置された複数の接点部材と、隣接する接点部材間に電気的に接続された限流抵抗体とを有する電路形成部の限流電路を、隣接する接点部材の開離時に後で開離する側のインピーダンスが増大するように配分された限流電路としたので、先に開離する接点部材間のインピーダンスは小さいため、初期開離の接点部材間の放電を防止でき、限流動作時のアークの発生による接点部材の劣化を低減して、多数回安定して動作させることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による限流装置を示す断面図である。図2〜図4は図1に示す限流装置に備えられた接点部材の詳細を示す図である。
図1において、平板状の上側フレーム1及び下側フレーム2は、互いに間隔をおいて対向するように設けられており、両フレーム1,2は、複数の連結フレーム3によって互いに連結されている。上側フレーム1の下面に接するように、第1の固定電極4と第2の固定電極5とが間隔をあけて設けられている。第1の固定電極4は、(交流)電力系統の電路の負荷側電路及び電源側電路のいずれか一方に接続される。
下側フレーム2の上面には、固定鉄心6が固定されている。固定鉄心6の固定側と反対側には、環状溝6aが形成され、その環状溝6aに囲まれた内側が鉄心中央部6bとなっている。環状溝6a内には、鉄心中央部6bの側面に、環状に巻き付けられた導線によって形成された電磁コイル7が配置され、また、複数の接圧ばね8が配置されている。電磁コイル7の導線の一端側は電力系統の負荷側電路及び電源側電路のいずれか(第1の固定電極4が接続された電路とは反対側)に接続され、導線の他端側は第2の固定電極5に電気的に接続されている。
固定鉄心6の上面に対向して、板状の可動鉄心9が、接圧ばね8に支持されて上下方向に変位可能に設けられている。更に、可動鉄心9の上面には可動電極10が固定されおり、可動鉄心9と一体で変位する。上記の固定鉄心6,可動鉄心9,電磁コイル7,及び接圧ばね8で接点駆動部を構成している。
電磁コイル7は、電力系統に流れる電流の大きさに応じた電磁力を発生し、この電磁力によって可動鉄心9が可動電極10と共に固定鉄心6側に吸引されて駆動されるが、接圧ばね8のばね力は、電磁コイル7に定常電流が流れた場合の電磁力よりも大きく設定されているので、定常電流では可動鉄心9は変位せず、固定鉄心6と所定の隙間を保つように構成されている。
第1の固定電極4と可動電極10との間には、連なるように互いに隣接する複数の接点部材11が配置され、同様に、第2の固定電極5と可動電極10の間にも、連なるように互いに隣接する複数の接点部材11が配置されている。接点部材11は、例えば、銅,銀,またはアルミの少なくともいずれかを含む金属によって構成されている。接点部材11の詳細については後述する。
可動電極10の長さ方向(図で左右方向)の中央部には、複数の接点部材11に沿うように、互いに反対方向へ向けられた一対の内側くさび部材12が配置され、また、可動電極10の長さ方向の両端部側には、各内側くさび部材12に対向する一対の外側くさび部材13配置されている。すなわち、上下に隣接して設けられた接点部材11の各接点部材列は、両側から、内側くさび部材12と外側くさび部材13の鋸歯状をした連続くさび面12a,13aに挟まれた形になっている。内側くさび部材12及び外側くさび部材13の形状の詳細については後述する。
各固定電極4,5とそれらに隣接する接点部材11とは、互いに接合されて電気的にも接続されている。同様に、可動電極10とそれに隣接する接点部材11とは、互いに接合されて電気的にも接続されている。しかし、上下方向で互いに隣り合う接点部材11同士は、対向面(接触面)で互いに接離可能となっている。
一対の内側くさび部材12の背面(連続くさび面12aの反対側の面)間には、内側くさび押圧ばね14が挿入されて、その両端部が背面に固定されており、この内側くさび押圧ばね14のばね力によって、両内側くさび部材12は、接点部材11へ向けて付勢されている。
また、外側くさび部材13の背面(連続くさび面13aの反対側の面)には、外側くさび押圧ばね15の一端部が固定され、他端部は連結フレーム3に固定されている。この外側くさび押圧ばね15のばね力によって、外側くさび部材13は接点部材11へ向けて付勢されている。
連結フレーム3の外側には、内部に流れる電流を限流するための限流抵抗体16が設けられている。そして、限流抵抗体16には、接点部材11の数と同数の抵抗接続点16aが互いに間隔をおいて設けられており、この抵抗接続点16aは、可動導体17を介して各接点部材11に接続されている。可動導体17は、抵抗接続点16aと接点部材11との接続状態を維持したまま、接点部材11の接離時の変位に追従する。
このように、限流抵抗体16は、互いに隣り合う接点部材11同士の間に電気的に並列に接続されている。
限流抵抗体16の互いに隣り合う抵抗接続点16aの間のインピーダンスは、接続部材11の接触面11aが開離する時間順に分布させてある。先に開離する接点部材11間の抵抗接続点16a間のインピーダンスは小さくし、後に開離する接点部材11間の抵抗接続点16a間のインピーダンスは大きくなるように構成している。更に、互いに隣り合う抵抗接続点16a同士の間のインピーダンス値は、電力系統に過電流が流れているときに、互いに隣り合う接点部材11同士の間の電位差が、アークが発生する最小の電圧である最小アーク発生電圧(接点降下電圧)よりも低い電位差となるようなインピーダンス値に、定格容量(定格電圧,定格電流)に基づいて予め設定されている。
次に、接点部材11の形状について説明する。図2は図1に示す接点部材11の拡大図であり、(a)は図1と同じ方向から見た正面断面図、(b)は側面図である。
図2(a)に示すように、接点部材11は、一対の平行面を有しており、この平行面は他の接点部材11または各固定電極4,5あるいは可動電極10と接する接触面11aとなる。接触面11aの内、他の接点部材11と接する接触面11aの長さ方向(図で左右方向)の両端部側には、溝部11bが設けられている。溝部11bに続く外側には、隣接する接点部材側に向けて突起する突起部11cが形成され、更に、突起部11cの外側には、接触面と平行方向にV字状に突出するV字状突出部11dが形成されている。
ここで、突起部11cの高さ(図で上下方向)は、接触面11aを含む平面より隣接する接点部材側には突出しない高さに形成されている。図2の例ではαだけ接点部材11の中心部側へ後退させて形成している。すなわち、突起部11c先端の位置は、溝部11bの最深部よりは高く、接触面11aを含む平面以下になるように構成されている。
また、図2(b)に示すように、接点部材11を側面から見たとき左右両端部には、溝部11bと同等の役割を果たす溝部11eと、突起部11cと同等の役割を果たす突起部11fが形成されている。突起部11fの高さも、突起部11cと同様に構成されている。したがって、溝及び突起部は接触面11aの全周に形成された形となっている。
以上に説明した溝部とそれに続く突起部の部分で耐放電部を構成する。溝部11eと突起部11fの部分は、接点部材11の部材そのものに一体に形成しても良く、また、接点部材11の本体部分とは別部品にして、ボルト止めまたは接着などの手段によって固定しても良い。
図3にボルト止めの場合の一例を示す。また、図4は図3の各部品の斜視図であり、(a)は接点部材11の本体部分、(b)はボルト止めにより取り付ける突起部品11gである。別部品とした場合は、図に示すように一方向に同一の形状に形成できるので、例えば、導体引き抜きで製作することができため、製作が容易で低コスト化できる。
なお、先に説明したように、この接点部材11は、銅,銀又はアルミの少なくともいずれかを含む金属によって構成されているので、低抵抗、高熱伝導であり、金属箔等に比べて通電容量を大きくすることができる。
次に、内側各くさび部材12及び外側くさび部材13の詳細について説明する。
各くさび部材12,13はそれぞれ絶縁体によって構成されている。内側くさび部材12及び外側くさび部材13の接点部材11に対向する面は、先に説明したように、断面が鋸歯状をした連続くさび面12a,13aとなっている。すなわち、連続くさび面12a,13aは、隣接する接点部材11のV字状突出部11dと同一方向へ向けられた複数のV字状溝部と、V字状溝部の反対方向へ向けて先細りな(テーパ状の)複数のくさび部とを有している。V字状溝部は、V字状突出部11dと嵌合可能になっており、くさび部は、互いに隣り合う接点部材11の間に挿入可能になっている。(両者のテーパ角度は同じにしている)
図5によって、接点部材11と各くさび部材12,13の関係について説明する。
接点部材11の接触面が全て接触を保っている図5(a)の状態において、連続した接点部材列と、各くさび部材12,13のそれぞれの連続くさび面12a,13aとは、上下方向の中心を合わせて配置されている。そして、接触を保った状態の接点部材列のV字状突出部11dのピッチ(=接点部材11の厚さ)より、各くさび部材12,13のそれぞれの連続くさび面12a,13aのくさびのピッチの方を僅かに大きくしている。
このように構成したことにより、連続くさび面12a,13aのV字状溝部内壁と、それに対向する接点部材11のV字状突出部11dの外壁の関係は、上下方向中心から上側(固定電極4,5側)では、固定電極側に近づくにしたがって、V字状溝部の上側斜面とV字状突出部11dの上側斜面の間隔は、下側傾斜面同士の間隔よりだんだん大きくなっている。上下方向中心から下側では、逆に、可動電極側に近づくにしたがって、V字状溝部の下側斜面とV字状突出部11dの下側斜面の間隔が、上側傾斜面同士の間隔よりだんだん大きくなっている。
接点の動作については後述するが、電力系統に定常電流が流れているときは、各くさび部材12,13と接点部材11とが図5(a)のような関係にあり、くさび部材12,13は接点部材11とは完全には嵌合されていない位置で保持されて、隣接する接点部材11同士が圧接されている。この状態では接点部材11が電路形成部となり定常電路を形成する。
電力系統から過電流を受けたときは、図5(b)のように、各くさび部材12,13が(a)の位置から、くさび部が接点部材11同士の間に挿入される位置へと変位し、各連続くさび面12a,13aのV字状溝部と接点部材11のV字状突出部11dとが互いに嵌合し、隣接している接点部材11同士が開離するようになっている。このとき、互いに隣り合う接点部材11同士の間の間隔は、いずれの箇所でも等間隔となる。
以後の説明では、図5(a)のようにくさび部が接点部材間に挿入されていない状態における各くさび部材12,13の位置を抜出位置と称し、(b)のようにくさびが接点部材間に挿入された状態を挿入位置と称することにする。また、接点部材11が(a)のように接触を保った状態、及びそのときの可動鉄心9,可動電極10の位置を短絡位置、(b)のように開離した状態、及びそのときの可動鉄心9,可動電極10の位置を限流位置と称すことにする。
以上のように構成された限流装置は、第1の固定電極4,可動電極10,その間に配置された複数の接点部材11,及びそれらの接点部材11に接続された限流抵抗体16からなる部分と、第2の固定電極5,可動電極10,その間に配置された複数の接点部材11,及びそれらの接点部材11に接続された限流抵抗体16とからなる部分で、電源側電路及び負荷側電路間の電路を形成するための一対(2列)の電路形成部を構成している。一対の電路形成部は、同一の可動電極10を共有しており、可動電極10を介して一連の電路を形成している。
この電路形成部は、可動電極10が短絡位置のときに各接点部材11が電源側電路及び負荷側電路間を電気的に接続することによって、電源側電路及び負荷側電路間に定常電流を流すための定常電路を形成する。
また、可動電極10が限流位置のときに、互いに隣り合う接点部材11同士が開離され、限流抵抗体16が電源側電路及び負荷側電路間を電気的に接続することにより、電源側電路及び負荷側電路間に流れる過電流を限流するための限流電路を形成する。
なお、可動電極10が短絡位置及び限流位置の一方から他方へ変位する際に、接点部材11同士の接触箇所に加わる圧力が消滅し接点部材11同士が接触している過渡状態となる。この過渡状態のときに、接点部材11同士の接触箇所には、電気的な接触抵抗が生じる。そして、抵抗接続点16a同士の間の限流抵抗体16と、接点部材11同士の接触抵抗とは、電気的に並列接続状態となる。
次に、動作について説明する。まず、電力系統に定常電流が流れている場合、接圧ばね8のばね力が電磁コイル7から発生する電磁力よりも大きくしているので、可動電極10は図1のような短絡位置で保持されると共に、各くさび部材12,13が抜出位置で保持され、隣接する接点部材11同士が互いに圧接された状態を保ち、各固定電極4,5と可動電極10との間に定常電路が形成される。このとき、電流は、第1の固定電極4−第1の固定電極4側に連なる接点部材11−可動電極10−第2の固定電極5側に連なる接点部材11−第2の固定電極5−電磁コイル7の順に流れ、その後、交流の位相の反転により逆向きに流れる。
一方、電力系統に過電流が発生した場合、その過電流が電磁コイル7内に流れることによって、電磁コイル7から発生する電磁力が接圧ばね8のばね力よりも大きくなり、この電磁力により、可動鉄心9及び可動電極10が短絡位置から限流位置へ変位する。この変位に伴い、各接点部材11の圧接状態が解除され、各くさび押圧ばね14,15のばね力によって、各くさび部材12,13は、抜出位置から挿入位置へ変位する。そして、各連続くさび面12a,13aのくさび部は、互いに隣接する接点部材11同士の間に挿し込まれ、各連続くさび面12a,13aのV字状溝部とV字状突出部11dとが互いに嵌合する。これによって、各固定電極4,5と可動電極10との間に限流電路が形成され、限流抵抗体16によって過電流が限流される。
そして、電力系統の異常が解消され、過電流が定常電流へと変化すると、接圧ばね8のばね力が電磁コイル7から発生する電磁力よりも大きくなって、可動鉄心9と共に可動電極10が限流位置から短絡位置へと変位し、この変位によって、隣り合う接点部材11同士が互いに接する方向へ変位すると同時に、この変位により各連続くさび面12a,13aのくさび部が反接点部材11側へ押し戻されて、各くさび部材12,13が挿入位置から抜出位置へと移動する。こうして、各連続くさび面12a,13aのV字状溝部とV字状突出部11dとの嵌合状態が解除され、接点部材11の変位が進み接点部材11が初期位置に戻ることによって、互いに隣り合う接点部材11同士が再び圧接され、各固定電極4,5と可動電極10との間に定常電路が形成される。
次に、接点部材11に設けた耐放電部の作用について説明する。
これまでの説明したように、電力系統からの過電流を受けたとき、隣接している接点部材11同士が互いに開離される。開離する瞬間、接点部材11表面の放電の原因となる電界強度が接点部材11の接触面11aの外周接触部で高くなるが、本実施の形態の接点部材では、耐放電部として接触面11aに、溝部11b,11eに続いて突起部11c11fを設けたことにより、電界強度を低減している。このことを、図6及び図7により説明する。
図6、図7は接点部材11に作用する電界強度についての説明図であり、図2(b)と同一方向から見た接点部材の拡大図である。図6は突起部品11gを取り付けてない場合を比較例として示し、図7は突起部品11gを取り付けた本実施の形態の場合を示している。図中の点線は電界分布の等電位線である。電界は、特に接触面11aの外周接触部付近に集中するので、図中の丸印Aで示した部分に注目して電位分布を比較する。図6では等電位線の密度が高く、電界強度が増大している。図7では、丸印A部分の等電位線の密度は、突起部11fにより電界集中が緩和されており、開離時の電界強度が低減されて放電が抑制できることがわかる。
なお、突起部11fの先端は尖っているので電界が集中しやすく、放電の原因となるが、この突起部は、先に説明したような高さに形成されているので、隣接する接点部材と非接触になるため、放電により損傷、溶解しても、接点部材11同士で溶着せず、接触抵抗にも影響を及ぼさないため、放電を許容できる。
次に、先述のように設定した限流抵抗体16のインピーダンスの作用につい説明する。隣接する接点部材11が開離する場合、過渡的には、隣接する接点部材11全てが同時には開離せず、あるばらつきを持つ。先に開離する接点部材11間は電流を転流させるための限流抵抗体16へのインピーダンスが大きいと、転流させるために過大な電圧が加わる。後に開離する接点部材11間は先に開離した限流抵抗体16でインピーダンスが分担されているため、分圧され転流のための電圧が小さくなっていく。本実施の形態では、接点部材11と各くさび部材12,13とを図5のような関係にしているので、短絡位置から限流位置になる過程では、第1の固定電極4、第2の固定電極5、及び可動電極10に近い側の隣接した接点部材11から開離し始める。
抵抗接続点16a間のインピーダンスは、先に説明したように、接続部材11の接触面11aの開離する時間順に合わせ、第1の固定電極4,第2の固定電極5,可動電極10に近い方のインピーダンスを小さく、遠い方を大きくしている。これにより、互いに隣り合う接点部材11同士の間の電位差が最小アーク発生電圧よりも低い電位差となるように設計して、初期開離の接点部材11間の放電を防止しつつ、少ない接点部材11の数で効率よく限流インピーダンスを発生できる。
なお、図1では、接点部材11に、(1)耐放電部を設け、且つ、(2)限流抵抗体16は隣接する接点部材が開離する順にインピーダンスが増大するように配分した、ものを示したが、(1)と(2)をそれぞれ単独で実施しても、当然、それぞれの効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態の発明によれば、連なるように互いに隣接して接離可能に配置されて互いに接触する接触面の外周部に耐放電部が形成された接点部材、及び隣接する接点部材間に接続された限流抵抗体を有し、定常電路及び限流電路を形成する電路形成部と、隣接する接点部材間に挿抜可能なくさび部材と、定常電流時には接点部材同士を圧接して定常電路を形成させると共に、過電流発生時にはくさび部材を抜出位置から挿入位置へ変位させ隣接する接点部材同士を開離させて限流電路を形成させる接点駆動部とを備えたので、確実に限流電路が形成して過電流を限流させることができ、限流動作の安定性を向上させることができる。
また、電力系統から過電流を受けて接点部材同士が開離したときに、接点部材に形成した耐放電部により接触面の電界が緩和されて瞬時電圧が抑制され、開離時の接触面における放電を抑制することができるので、接触面の溶着を防止できる。このため、多数回の動作においても、安定して限流電路が形成されて過電流が限流される。
また、隣接配置された接点部材によって構成される接点部材列の一端側の接点部材に固定電極を接合し、他端側の接点部材に可動電極を接合し、この可動電極を、定常電路を形成するための短絡位置と、限流電路を形成するための限流位置との間で変位可能にし、接点駆動部は、可動電極を短絡位置に保持する接圧ばねと、過電流時に接圧ばねに抗する電磁力を発生させて可動電極を短絡位置から限流位置へ変位させる電磁コイルとを有し、くさび部材は、可動電極の短絡位置から限流位置への変位に伴って抜出位置から挿入位置へ変位し、限流位置から短絡位置への変位に伴って抜出位置から挿入位置へ変位するように構成したので、上記効果に加えて、簡単な構成で電路形成部と接点駆動部を構成でき、限流動作の安定性を向上させた限流装置を得ることができる。
また、接点部材の接触面に形成された耐放電部は、接触面の外周部側の全周に設けられた溝部と、この溝部に続く外周側に、隣接する接点部材側に向けて突起した突起部とを有し、突起部は接触面を含む平面より隣接する接点部材側には突出しない高さに形成したので、限流動作時のアークの発生による接点部材の劣化を防ぐことができ、多数回安定して動作できる。
また、電源側電路と負荷側電路間に流れる過電流を限流するために、隣接する接点部材の開離時に後で開離する側のインピーダンスが増大するように配分された限流電路を電路形成部に形成したので、初期開離の接点部材間の放電を防止し、少ない接点部材の数で効率よく限流インピーダンスを発生でき、接点部材表面の放電による損傷を抑制して、安定した多数回の限流動作を実現できる。
実施の形態2.
図8は実施の形態2における限流装置の、接点部材の形状を示すものであり、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。限流装置全体の構成は、実施の形態1の図1と同等なので,図示及び説明は省略する。この図8は実施の形態1の図2と同等部分を示すものである。以下では相違点を中心に説明する。
図8に示すように、本実施の形態の接点部材21は、突起部21c及び21fの先端の位置(高さ)が接触面21aと同じ平面内にあるように構成している。すなわち、接触面21aと突起部21c,21fの先端部の高さが同じである。したがって、図のように、隣接する接点部材21同士を接触面21aで接触させた場合、両者のそれぞれの突起部21c,21fは接触する。
この場合、隣接する接点部材21が限流動作によって開離したとき、突起部21cまたは突起部21fで放電が発生する。電力系統の異常が解消し、定常電路が形成されると、放電部が溶着する場合があるが、突起部21cまたは突起部21fでは、溶着面積が小さく、溶着力も小さい。このため、再度の電力系統の異常が発生して、限流動作するときは、小さい負荷で再度開離できる。回数は限定されてくるが、このようなこのような構成においても、安定して開離できる。
また、放電によって突起部21c又は突起部21fの高さが接触面21aより高くなり飛び出す場合も想定されるが、容易に変形できる形状であるため、電力系統の異常が解消され定常電路が形成されて接点部材21同士が圧接されるときに変形して、接触面21aは所定の力で圧接されるため、低接触抵抗を維持でき、定常電路の低抵抗状態を維持できる。
以上のように、本実施の形態の限流装置によれば、実施の形態1のような限流装置の構成において、接点部材に形成した突起部の高さを、接触面を含む平面と同じにしたので、実施の形態1の効果に加えて、接点部材の加工が容易となり低コストで製作できる。
実施の形態3.
図9及び図10は、実施の形態3における限流装置の構成を示すものである。実施の形態1の図1と同等部分が同一符号で示し、説明は省略する。以下では、相違点を中心に説明する。
実施の形態1の図1との主な相違点は、限流抵抗体の部分である。実施の形態1でも説明したように、図9または図10のような構成の限流装置では、電力系統に異常が発生した場合、限流電路を形成するために、隣接した接点部材間が最初に開離するのは、第1の固定電極4,第2の固定電極5,及び可動電極10に近い隣接した接点部材31である。したがって、接点部材列の中央部側の接点部材31間と比べて放電が発生しやすいため、低インピーダンスで電流を限流電路に転流させる必要がある。
そこで、図9では、限流抵抗体32は、第1の固定電極4,第2の固定電極5,及び可動電極10のそれぞれに結合された接点部材31と、それに隣接した接点部材31との間に接続される部分を、他の部分より低インピーダンスに構成している。
また、図10では、第1の固定電極4,第2の固定電極5,及び可動電極10に結合された接点部材31と、それに隣接した接点部材31との間に接続される部分を、限流抵抗体を挿入せずに直接可動導体17で接続することで、更にインピーダンスを低減させたものである。端部以外は限流抵抗体33を接続している。
なお、図9,図10では、接点部材31は、接触面に耐放電部を形成していないものを示したが、実施の形態1または2の接点部材と同様の形状とすれば、耐放電部による接点部材端部での電界緩和効果を期待できるのはいうまでもない。
以上のように,本実施の形態の限流装置によれば、電路形成部は、隣接配置された接点部材によって構成される接点部材列の両端部側に固定電極と可動電極を接合し、限流電路のインピーダンス配分は、固定電極及び可動電極に最も近い接点開離部のみ低インピーダンスとし、他の接点開離部は高インピーダンスとしたので、実施の形態1の効果に加えて、構造が単純となり、低コストで限流装置を製作できる。
実施の形態4.
図11は実施の形態4による限流装置の接点部材の形状を示したものである。限流装置全体の構成は、実施の形態1の図1と同等なので,図示及び説明は省略する。図11に示す部分は、実施の形態1の図2に相当する部分であり、(a)は接点部材の正面断面図、(b)は側面断面図である。
図において、接点部材41の接触面41aの外周側の全周に、耐放電部を設けている。耐放電部は、隣接する接点部材と接触可能なように、接触面41aと同一高さで埋設された耐放電部材41bで形成している。図のように、隣接する接点部材41に圧接されたとき、接触面41aと共に耐放電部材41bの面も接触する。耐放電部材41bの材料は、グラファイト等のような、放電時に耐消耗性の高い耐放電材料を使用する。隣接する接点部材41が開離するときに、耐放電部材41bで放電が発生しても、放電による損傷を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態の限流装置によれば、耐放電部として、接点部材の外周部側の全周に、隣接する接点部材と接触するように接触面と同一高さで耐放電部材を埋設して構成したので、隣接する接点部材が開離するときに放電が発生しても、接点部材は大きな損傷、消耗が発生せず、多数回の限流動作を安定して実現できる。
実施の形態5.
図12は、実施の形態5による限流装置の、限流電路及び定常電路の構成を示すものであり、(a)は限流動作時の構成を示し、(b)は電力系統が正常な場合の定常動作時の構成を示している。また、図13は、図12に示す限流装置の電路に使用される接点部材であり、(a)は正面断面図、(b)はその上面図を示している。
図12において、接点部材51は、隣接する接点部材51同士を接離可能に1列に配置し、上下端部の接点部材51とそれに隣接する接点部材51の間は可動導体52で直接接続し、それ以外の接点部材51間は限流抵抗体53を並列に接続している。電力系統に異常が発生したときの限流動作時には、例えば、実施の形態1で説明したものと同様の接点駆動部が動作して接点部材間が開離し、(a)に矢印で示すように限流抵抗体53に電流が流れる。正常な状態では、(b)のように接点部材間が接触して圧接され、接点部材51を通じて定常電流が流れる。
なお、短絡位置から限流位置へ接点を駆動させる構成は図示を省略しているが、例えば、(くさび部の形状は異なるが)実施の形態1で説明したようなくさび部材を用いても良く、また例えば、ばねを利用して構成してもよい。
接点部材51は図13に示すように、円盤状をしており、外周部に耐放電部である電界緩和用の突起部51bが設けられている。突起部51bの高さは、接触面51aより低くしている。
図14の(a)〜(e)に、接点部材の他の例の断面図を示す。いずれも上面から見た場合は円形である。接点部材54,55は外周端部の断面を円弧状にしたもので、端部の高さは接触面より低くしている。接点部材56は外周端部の断面が多角形であり、接点部材57は突起部を有している。また、接点部材58は接触面の外周接触部に、グラファイト等の、放電時に耐消耗性の高い耐放電材料からなる耐放電部材58aを設けている。
以上のように、本実施の形態の電流装置によれば、接点部材を一列に配置し、また、接点部材を円盤状にしたので、実施の形態3の効果に加えて、電路形成部が簡単になり、接点部材の製作が容易となる。
この発明の実施の形態1による限流装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による限流装置の接点部材を示す図である。 この発明の実施の形態1による限流装置の接点部材の他の例を示す図である。 図3の接点部の分解斜視図である。 この発明の実施の形態1による限流装置の、くさび部材の抜出位置と挿入位置を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1による限流装置の接点部材の電位分布を説明する比較図である。 この発明の実施の形態1による限流装置の接点部材の電位分布を説明する図である。 この発明の実施の形態2による限流装置の接点部材を示す図である。 この発明の実施の形態3による限流装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3による限流装置の他の例を示す断面図である。 この発明の実施の形態4による限流装置の接点部材を示す断面図である。 この発明の実施の形態5による限流装置の限流動作時と定常時の電路を示す図である。 この発明の実施の形態5による限流装置の接点部材を示す図である。 この発明の実施の形態5による限流装置の接点部の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 上側フレーム 2 下側フレーム
3 連結フレーム 4 第1の固定電極
5 第2の固定電極 6 固定鉄心
6a 環状溝 6b 鉄心中央部
7 電磁コイル 8 接圧ばね
9 可動鉄心 10 可動電極
11,21,31,41,51,54〜58 接点部材
11a,21a,41a,51a 接触面
11b,11e,21b,21e 溝部
11c、11f,21c,21f,51b 突起部
11d,21d V字状突出部 11g 突起部品
12 内側くさび部材 12a,13a 連続くさび面
13 外側くさび部材 14 内側くさび押圧ばね
15 外側くさび押圧ばね 16,32,33,53 限流抵抗体
16a 抵抗接続点 17,52 可動導体
41b,58a 耐放電部材。

Claims (7)

  1. 電力系統の電源側電路と負荷側電路との間に接続され、前記電力系統に流れる過電流を限流するための限流装置であって、
    連なるように互いに隣接して接離可能に配置され、互いに接触する接触面の外周部に耐放電部が形成された複数の接点部材と、隣接する前記接点部材間に電気的に接続された限流抵抗体とを有し、前記電源側電路と前記負荷側電路間に定常電流を流すための定常電路を形成すると共に、前記電源側電路と前記負荷側電路間に流れる過電流を限流するための限流電路を形成する電路形成部と、
    隣接する前記接点部材同士の間に挿入された挿入位置と、この挿入位置から反接点部材側へ後退して前記接点部材同士の間から抜き出された抜出位置との間で変位可能なくさび部材と、
    前記電路形成部に直列に接続され、前記電力系統から前記定常電流を受けたとき前記くさび部材を前記抜出位置で保持し隣接する前記接点部材同士を圧接して前記電路形成部に前記定常電路を形成させると共に、前記電力系統から前記過電流を受けたときに前記くさび部材を前記挿入位置へ変位させて隣接する前記接点部材同士を開離させることによって前記電路形成部に前記限流電路を形成させる接点駆動部と、
    を備えた限流装置。
  2. 前記電路形成部は、隣接配置された前記接点部材によって構成される接点部材列の一端側の前記接点部材に固定電極が接合され、他端側の前記接点部材に可動電極が接合されており、前記可動電極は、前記定常電路を形成するための短絡位置と、前記限流電路を形成するための限流位置との間で変位可能であり、
    前記接点駆動部は、前記可動電極に前記固定電極へ向けた圧力を加えて前記可動電極を前記短絡位置に保持する接圧ばねと、前記電力系統から前記過電流を受けたときに前記接圧ばねに抗する電磁力を発生し、その電磁力によって前記可動電極を前記短絡位置から前記限流位置へ変位させる電磁コイルとを有しており、
    前記くさび部材は、前記可動電極の前記短絡位置から前記限流位置への変位に伴って前記抜出位置から前記挿入位置へ変位し、前記可動電極の前記限流位置から前記短絡位置への変位に伴って前記挿入位置から前記抜出位置へ変位するように構成された請求項1に記載の限流装置。
  3. 前記接点部材の前記接触面に形成された前記耐放電部は、前記接触面の外周部側の全周に設けられた溝部と、この溝部に続く外周側のほぼ全周に設けられ隣接する前記接点部材側に向けて突起する突起部とを有し、前記突起部は前記接触面を含む平面より隣接する前記接点部材側には突出しない高さに形成されている請求項1または請求項2に記載の限流装置。
  4. 前記突起部の高さは前記接触面を含む平面と同じである請求項3に記載の限流装置。
  5. 前記接点部材の前記接触面に形成された前記耐放電部は、前記接触面の外周部側の全周に、隣接する前記接点部材と接触可能なように前記接触面と同一高さで埋設された耐放電部材より成る請求項1または請求項2に記載の限流装置。
  6. 電力系統の電源側電路と負荷側電路との間に接続され、前記電力系統に流れる過電流を限流するための限流装置であって、
    連なるように互いに隣接して接離可能に配置された複数の接点部材と、隣接する前記接点部材間に電気的に接続された限流抵抗体とを有し、前記電源側電路と前記負荷側電路間に定常電流を流すための定常電路を形成すると共に、前記電源側電路と前記負荷側電路間に流れる過電流を限流するために、前記隣接する接点部材の開離時に後で開離する側のインピーダンスが増大するように配分された限流電路を形成する電路形成部と、
    隣接する前記接点部材同士の間に挿入された挿入位置と、この挿入位置から反接点部材側へ後退して前記接点部材同士の間から抜き出された抜出位置との間で変位可能なくさび部材と、
    前記電路形成部に直列に接続され、前記電力系統から前記定常電流を受けたとき前記くさび部材を前記抜出位置で保持し隣接する前記接点部材同士を圧接して前記電路形成部に前記定常電路を形成させると共に、前記電力系統から前記過電流を受けたときに前記くさび部材を前記挿入位置へ変位させて隣接する前記接点部材同士を開離させることによって前記電路形成部に前記限流電路を形成させる接点駆動部と、
    を備えた限流装置。
  7. 前記電路形成部は、隣接配置された前記接点部材によって構成される接点部材列の一端側の前記接点部材に固定電極が接合され、他端側の前記接点部材に可動電極が接合されており、前記可動電極は、前記定常電路を形成するための短絡位置と、前記限流電路を形成するための限流位置との間で変位可能であり、
    前記限流電路のインピーダンスの配分は、前記固定電極および前記可動電極に最も近い接点開離部のみ低インピーダンスとし、他の接点開離部は高インピーダンスとした請求項6に記載の限流装置。
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