JP4761905B2 - 形状凍結性に優れたハット型金属製部材とその設計方法 - Google Patents
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Description
このように、断面ハット型形状部材の成形において形状凍結性の確保が非常に重要な技術課題となっている。この3次元形状でのスプリングバックによる捩じれの修正は従来の2次元形状の反りなどによる矯正では律しきれない。
しかしながら、本発明が課題とする断面ハット型形状部材の成形時に発生する3次元の捩じれの問題については何らの改善策が採られていない実情にある。
(1)ハット型断面を有し、長手方向に湾曲した自動車用ルーフサイドレールアウタであって、前記自動車用ルーフサイドレールアウタの長手方向に高さ、幅の何れか一方または両方が変化する徐変部を設け、長手方向の曲率半径の最小部から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離L(mm)と、前記徐変部の開始端から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離P(mm)が、L−200≦P≦L−100、かつ100≦L≦400、かつ0≦P≦300を満足することを特徴とする形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
(2)前記曲率半径の最小部がR250〜R2000mmで、前記曲率半径の最小部から自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離が50〜400mmあることを特徴とする(1)に記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
(3)前記徐変部の高さの差が5〜50mm、幅の差が0〜50mm、徐変部の投影面長さが50〜250mm、徐変部の自動車用ルーフサイドレールアウタ側面からみたところの角度が5〜15度の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすことを特徴とする(1)又は(2)に記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
(4)ハット型断面を有し、長手方向に湾曲した自動車用ルーフサイドレールアウタであって、前記自動車用ルーフサイドレールアウタの長手方向に高さ、幅の何れか一方または両方が変化する徐変部を設け、かつ前記長手方向の曲率半径の最小部から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離L(mm)と、前記徐変部の開始端から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離P(mm)が、L−200≦P≦L−100、かつ100≦L≦400、かつ0≦P≦300を満足する図1に示す領域に含まれるように徐変部を設けることを特徴とする形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタの設計方法。
(5)更に、前記徐変部の高さの差が5〜50mm、幅の差が0〜50mm、徐変部の投影面長さが50〜250mm、徐変部の自動車用ルーフサイドレールアウタ側面からみたところの角度が5〜15度の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすよう設計することを特徴とする(4)記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタの設計方法。
更に長手方向の曲率半径の最小部から前記部材端部までの距離L(mm)と、徐変部の開始端から部材端部までの距離P(mm)を図1に示す領域とすることで、前記捩じれ量を最大5mm以下に低減させることができる。好ましくは、前記領域において、式P=L−200と、式P=L−100で囲まれる領域で、しかもP≧0mm、L≦500mmとすることで、この金属製部材の成形後の捩じれ量を最大3mm以下と従来の1/5以下に抑えることができる。図1において、○印は捩じれ量が最大3mm以下、△印は捩じれ量が最大5mm以下を示す。
更に、上記曲率半径の最小部がR250〜R2000mm、前記曲率半径の最小部から部材端部までの距離が50〜400mm、徐変部の高さの差が5〜50mm、幅の差が0〜50mm、徐変部の投影面長さが50〜250mm、徐変部の部材側面からみたところの角度が5〜15度の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすように成形することで上記捩じれ量を最大1.5mm以下に軽減することが可能となる。
加えて上記徐変部位置について部材端および曲率半径の最小部の位置との関連を調査した。その結果、徐変部の開始端から部材端部までの距離Pと、長手方向の曲率半径の最小部から前記部材端部までの距離Lとの関係において、L−250≦P≦L+250とすることで、スプリングバックによる捩れ量を図5の従来品に比べ、捩じれ量を最大5mm以下に減少させる傾向が得られた。このことは、上記関係とすることで、徐変部の圧縮応力と伸びフランジの引張応力が効率的に相殺されることにより、捩れを発生させる引張応力が緩和されると考えられる。徐変部の開始端から部材端部までの距離Pと、長手方向の曲率半径の最小部から前記部材端部までの距離Lとの関係が上記範囲以外にある場合は、徐変部の圧縮応力が、伸びフランジ部の引張応力の相殺について効率的に働かずにスプリングバックによる捩れ量を従来品に比べ大幅に減少させることができなかったためであると考えられる。これをプロットしたものが図1である。
ここに、曲率半径の最小部がR250〜R2000mm、
曲率半径の最小部から部材端部までの距離が50〜500mm、
の何れの条件も満たすと徐変部の圧縮応力を効果的に伸びフランジ部に作用させることができるため、成形後の部材の捩じれ量を上記の発明との組合せにより、最大3mm以下に抑えることができる。
また、徐変部の高さの差が5〜50mm、
幅の差が0〜50mm、
徐変部の投影面長さが50〜250mm、
徐変部の部材側面からみたところの角度が5〜15度
の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすことにより、徐変部に効果的に圧縮応力を発生させることができ、伸びフランジ部に発生する引張り応力に対して一層効果的に働くことで、上記の発明との組合せにより、スプリングバックによる捩じれ量を最大1.5mm以下と大幅に低減させることができる。
徐変部を設けず、その他の形状は上記の本発明例と同様とした比較例の場合、捻じれ量は最大15mmであった。
2 湾曲形状部
3 徐変部
4 部材端部
5 長手方向の曲率半径の最小部
Claims (5)
- ハット型断面を有し、長手方向に湾曲した自動車用ルーフサイドレールアウタであって、前記自動車用ルーフサイドレールアウタの長手方向に高さ、幅の何れか一方または両方が変化する徐変部を設け、長手方向の曲率半径の最小部から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離L(mm)と、前記徐変部の開始端から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離P(mm)が、L−200≦P≦L−100、かつ100≦L≦400、かつ0≦P≦300を満足することを特徴とする形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
- 前記曲率半径の最小部がR250〜R2000mmで、前記曲率半径の最小部から自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離が50〜400mmであることを特徴とする請求項1記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
- 前記徐変部の高さの差が5〜50mm、幅の差が0〜50mm、徐変部の投影面長さが50〜250mm、徐変部の自動車用ルーフサイドレールアウタ側面からみたところの角度が5〜15度の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタ。
- ハット型断面を有し、長手方向に湾曲した自動車用ルーフサイドレールアウタであって、前記自動車用ルーフサイドレールアウタの長手方向に高さ、幅の何れか一方または両方が変化する徐変部を設け、かつ前記長手方向の曲率半径の最小部から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離L(mm)と、前記徐変部の開始端から前記自動車用ルーフサイドレールアウタ端部までの距離P(mm)が、L−200≦P≦L−100、かつ100≦L≦400、かつ0≦P≦300を満足するように徐変部を設けることを特徴とする形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタの設計方法。
- 更に、前記徐変部の高さの差が5〜50mm、幅の差が0〜50mm、徐変部の投影面長さが50〜250mm、徐変部の自動車用ルーフサイドレールアウタ側面からみたところの角度が5〜15度の何れか1つまたは2つ以上の条件を満たすように設計することを特徴とする請求項4記載の形状凍結性に優れた自動車用ルーフサイドレールアウタの設計方法。
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