JP4761618B2 - 対象限定特典情報仲介システムの仲介コンピュータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークを介してオンラインでやり取りされる情報のうち、受益者を限定した対象限定特典情報を仲介するシステムに関する。詳しく言えば、本発明は、電子商取引や電子的な情報提供を行う分野において、個人を特定したワン・トゥー・ワン・マーケティングによる商品又はサービス提供、固定客の開拓と確保を目的とする販売戦略、更には、企業や商店以外の地方行政機関やコミュニティ組織が提供する情報を対象とする対象限定特典情報仲介システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの発展に伴い、情報提供者と利用者とを電子的につなぐインフラが確立され、ディジタル化された各種情報の中から利用者が目的の商品又はサービスを簡単に入手することができる電子商取引が着目されている。昨今では、ワン・トゥー・ワン(One−to−One)マーケティングの提唱により、個人を特定したサービスが様々な手段で提供されている。
【0003】
電子商取引での商品又はサービス提供において、ディジタル化された様々な情報の中から必要な情報を提供するシステムが実現されている。また、個人を特定したサービスとして、あるいは固定客の開拓及び確保のために、対象を限定した特典情報を目的に応じて有効に活用し、利用者が必要とする情報を効率良く提供するシステムが必要とされている。
【0004】
このような電子商取引におけるシステムは、企業、商店等が得意客に対して特別に提供する会員向け割引情報等に限らない。例えば、地方行政機関やコミュニティ組織が提供する情報を電子的に配布することにより、地域住民が必要な情報を容易に入手できるようにするためのシステムにも応用することができる。しかし、地方行政機関やコミュニティ組織が提供する情報と企業や商店が提供する情報とは、扱う機関や情報を入手するための窓口が異なる場合が多い。このため、利用者は雑多な情報の中から真に必要な情報を見落としがちになる。そこで、これらの情報をまとめて検索できるシステムが必要になる。
【0005】
以上のように、企業(製造業、サービス業、通信販売会社、クレジット会社)、商店(デパート、卸売店、小売店)、及び、地方行政機関やコミュニティ組織(町会、地域サークル)等の情報提供者が保有する対象限定特典情報を同じ枠組みで処理、活用しながら、得意客、会員、又は地域住民である利用者のために対象限定特典情報を仲介するシステムが望まれている。
【0006】
上記のような分野において、ネットワークを介して情報を共有し、分散したデータベースやサーバから利用者が必要とする情報を検索する情報提供サービスとして、(a)クレジットカード利用者向け特典検索サービス、(b)通常の情報検索及び情報共有サービス、(c)ワン・トゥー・ワン・マーケティング、(d)インターラクティブ・マーケティング・インフォマーシャル(iMi)、などがある。また、電子化されていない対象限定特典情報を利用したサービスとして、(e)紙ベースのクーポンサービス、(f)対象限定サービスを活用して賢く海外旅行をする方法の提供、(g)広告塔ビジネス、などがある。以下にこれらのサービスについて説明を加える。
【0007】
(a)クレジットカード利用者向け特典検索サービス
i−モード(NTTドコモグループの登録商標)携帯端末等を利用し、クレジットカードを利用する場合の割引サービスを提供する飲食店や娯楽施設を紹介するサービスである。利用者は、携帯端末のメニュー画面で自分が所持するクレジットカードを特定した後、割引サービスを利用したい店や施設、地域等を入力して情報検索を行う。
【0008】
(b)通常の情報検索及び情報共有サービス
通常の情報検索では、自然言語のテキストを主体とした広範囲な情報を検索対象としている。これは検索を難しくしている第一要因であるが、すべての情報提供者に情報の構造化や特定のフォーマットを強制することはオーバーヘッドが大きくなるので難しい。
【0009】
(c)ワン・トゥー・ワン・マーケティング
利用者にとって有難いシステムとは、利用者が対象限定特典情報を上手に活用して賢く生活できるようなシステム、あるいは、情報提供者が利用者の目的に合った情報を提供するシステム、すなわち、ワン・トゥー・ワン・マーケティングのシステムである。ワン・トゥー・ワン・マーケティングを展開することにより、見込みのありそうな特定の個人に対して情報を発信することができ、その有効性を期待できる。現在、各企業が様々な趣向を凝らしたワン・トゥー・ワン・マーケティングを展開しているが、それらのワン・トゥー・ワン・マーケティングのチャンネルをまとめて、統一的なアクセスを可能とするシステムは存在しない。
(d)インターラクティブ・マーケティング・インフォマーシャル(iMi)
iMiは、富士通ライフメディアプロジェクト部が運営するネットである。電子ダイレクトメールとアンケートメールとを用いて、消費者への的を絞った情報提供と、企業側の効率的なプロモーションを実現する。電子ダイレクトメールでは、利用者が興味のある分野をあらかじめ登録しておくと、その分野の最新情報に絞られたメールが送られる。アンケートメールでは、企業から簡単なアンケートのメールが利用者に届く。利用者がそのアンケートに回答を行うと、iMiから利用者にポイントが与えられる。この仕組みにより、利用者から引き出したニーズをビジネスに活かすことを目的とする。関心を持っている人に絞ってアプローチできるので、高い回答率と効果を期待できる。しかし、これは利用者からのアクションを元に情報提供がなされるのではなく、利用者に対して商品やサービスが提示された時点からインタラクションが始まる。したがって、利用者・情報提供者間のインタラクティブなやり取りや利用者の状況に応じた情報取得には十分に対応することができない。
【0010】
(e)紙ベースのクーポンサービス
利用者は、小売店、コンビニエンスストア、郵送される広告付特典情報誌(クーポンの小冊子)などで、自分が受けたいクーポン情報を取得し、それを切り取って店頭で提示することによりクーポンを利用する。冊子をめくり、利用したい店舗のクーポンがあればそれを使用する。しかし、このサービスは利用する機会を忘れたり、逃したりしやすい。また、検索機能がないため、欲しい特典情報に辿り着けない場合がある。
【0011】
(f)対象限定サービスを活用して賢く海外旅行をする方法の提供
企業や会員制組織等の情報提供者は、固定客をつかむ方法として、得意客や会員といった特典対象者向けに、一部の商品やサービスを割引価格やより充実した内容で限定提供することが多い。対象者の目的に合わせて内容を抜粋したり絞り込んだりするため、利用者にとってこのような商品やサービスは価格や内容の面で魅力あるものが多い。このような対象限定サービスは身の回りに意外と多くあり、価格破壊の一因ともなる。
【0012】
航空会社、ホテルグループ、クレジットカード会社が提供する対象限定サービスを活用して賢く海外旅行をする方法を紹介した本も出版されている。利用者はそのようなサービスを活用することにより、安い費用で効率のよい旅行を楽しむことができる。また、旅行代理店が蓄積したノウハウに基づいて提案する様々な旅行プランを利用することもできる。しかし、そのような旅行プランは人(スタッフ)を介して提供される。また、そのような旅行プランを利用する場合であっても、利用者が目的に応じてオプションをアレンジする必要がある場合も多い。
【0013】
(g)広告塔ビジネス
紙ベースの割引チケット、ビール無料サービス券、お試しチケット等、数種類のチケットやチラシを所定の場所に置き、利用者が自由に持ち帰るようにしたサービスである。街頭でランダムに配布する方法とは異なり、利用者が利用したい情報をピックアップして必要な分だけ持ち帰ることができる。しかし、扱うことができる情報量には限度があり、また、分類も明確ではない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
パンフレット、規約、ダイレクトメール、広告、チラシのような多くの情報が電子化され、利用者がコンピュータのモニター画面上でそれらの情報を閲覧できるようになってきた。しかし、そのような膨大な情報に目を通して必要な情報か否かを判断し、あるいは必要な情報を探し当てるのはかなりの時間が必要であり、利用者にとって大きな負担となる。
【0015】
また、欲しい商品やサービスの提供者と、その割引や優待情報の提供者とが異なる場合には、複数の情報源からの情報を調べる必要がある。目的の商品又はサービスを必要とする時期と情報提供の時期とが不適当に隔たっているために、利用者が必要な時にその商品又はサービスの存在を忘れていることもある。サービスが多岐にわたる場合に、全ての情報は最初の段階で通知されないために、利用者は自分が利用できるサービスの全貌がわからない。更に、ある商品やサービスの提供の有無を監視すべく、何度も情報源にアクセスしなければならない。これらの理由から、登録されている全ての商品又はサービス情報を利用者が有効に活用するのは難しい。
【0016】
以上のように、現状の電子商取引の市場においては、企業、商店、会員制組織等が得意客、重要顧客、会員に対して特別に提供する会員向け特別企画、会員割引、お得意さまバーゲン情報、更には、地方自治体が特定の地域に対して電子的に配布する地域情報といった対象限定特典情報を利用者が有効に活用することは難しい。
【0017】
また、企業の立場からは、より積極的に利用者にアクセスしたいというニーズがある。つまり、利用者を限定した対象限定特典情報が企業の側に置かれている場合は、利用者の方からアクセスしない限りその情報が有効に活用されない。企業や商店が、一般価格とは別に、見込み客や重要顧客に個別価格を提示するというように、顧客ごとに差別化されたサービスを提供するワン・トゥー・ワン・マーケティングの容易な実現が望まれている。しかし、このようなワン・トゥー・ワン・マーケティングの実現のために、アクセスする利用者ごとに情報提供の内容を変える処理は非常に煩雑になる。
【0018】
また、ネットワーク上に分散している複数の商品又はサービスの提供者は、販売促進の手法として、高額な費用がかかる広告やダイレクトメールの発送を行う。あるいは、ショッピングモール全体の販売促進イベントを利用したり、外部のマーケティング情報を自社の販売促進に利用したり、趣向を凝らした広告宣伝を行っている。しかし、特定の利用者に対して特別に提供される特典情報の有効活用、すなわち、自社の情報を必要とする利用者への確実な情報提供が十分になされていないのが現状である。
【0019】
また、販売促進のための活動を外部のコンサルティング業やコーディネーターに委託し、専門家のサポートによる高品質の情報伝達手段を利用することも考えられるが、それにはかなり高額の費用がかかる。
【0020】
本発明は、上記のような現状に鑑みてなされたものであり、商品・サービス提供者のそれぞれのコンピュータに格納されている対象限定特典情報を一括管理し、利用者による対象限定特典情報の有効利用を図ることができる対象限定特典情報仲介システムを実現することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の対象限定特典情報仲介システムの仲介コンピュータは、複数の商品・サービス提供者側コンピュータと、複数の利用者側端末とにネットワークを介して接続され、利用者を限定した対象限定特典情報を仲介する仲介コンピュータである。前記商品・サービス提供者側コンピュータから前記仲介コンピュータに提供者情報を登録し、前記利用者側端末から前記仲介コンピュータに利用者情報を登録するに伴って前記仲介コンピュータは前記利用者側端末に利用者IDを発行し、前記商品・サービス提供者側コンピュータから前記仲介コンピュータに特典の内容を示す特典内容および利用者を限定するための条件を示す対象限定条件を含む対象限定特典情報を随時登録し、前記仲介コンピュータはこれら対象限定特典情報を蓄積し、前記利用者が自分の利用目的に応じた特典検索条件と前記利用者IDを前記利用者側端末から前記仲介コンピュータに送信すると、前記仲介コンピュータは、蓄積した対象限定特典情報の中から、特典内容が前記特典検索条件に合致し、かつ、対象限定条件が前記利用者の利用者情報に合致する対象限定特典情報を抽出して前記利用者側端末に送信する。
【0022】
このような仲介コンピュータによれば、利用者と商品・サービス提供者とのチャンネルを仲介コンピュータが統一的に管理し、対象限定特典情報の仲介を行うので、利用者は必要な対象限定特典情報を効率的に検索することができる。なお、商品・サービス提供者には、企業や商店に限らず、行政組織やコミュニティ組織等も含まれる。
【0023】
そして、前記仲介コンピュータは、前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、前記商品・サービス提供者側コンピュータに商品・サービスの購入依頼を直接行う場合に、当該購入依頼が行われる際に前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信される特典識別子を前記対象限定特典情報と共に前記利用者側端末に送信し、当該購入依頼に対応する前記特典識別子および提携売上情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータから受信する。
また、前記仲介コンピュータは、前記商品・サービス提供者側コンピュータから受信した前記提携売上情報に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信する。
【0024】
好ましくは、前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、前記仲介コンピュータに商品・サービスの購入依頼を行う場合に、前記仲介コンピュータは前記利用者側端末からの商品・サービスの購入依頼を前記商品・サービス提供者側コンピュータに転送すると共に、前記利用者端末からの商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信する。
【0026】
また、前記仲介コンピュータは、前記利用者側端末から受信した特典検索条件を蓄積しておき、かつ、前記商品・サービス提供者側コンピュータから随時登録される前記対象限定特典情報を監視し、特典内容が前記特典検索条件に合致する対象限定特典情報が登録された場合に、その対象限定特典情報を前記利用者側端末に送信することが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の対象限定特典情報仲介システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第1実施形態を示すブロック図である。対象限定特典情報仲介システムは、複数の利用者側端末(以下、単に利用者という)11、単一の仲介コンピュータ12及び複数の商品・サービス提供者側コンピュータ(以下、単に商品・サービス提供者という)13からなる。
【0029】
仲介コンピュータ12は、複数の商品・サービス提供者13と複数の利用者11との間で対象限定特典情報(以下、単に特典情報ということもある)を仲介し、利用者11が登録した検索条件と商品・サービス提供者13が登録した対象限定特典情報とを合致させ、商品・サービス提供者13が登録した対象限定特典情報を受信者である利用者11に送信する。すなわち、対象限定特典情報は商品・サービス提供者13側に置くのではなく、仲介コンピュータ12に蓄積される。
【0030】
商品・サービス提供者13は、企業、商店、会員制組織、行政、コミュニティ組織を含み、あらかじめ提供者情報を仲介コンピュータ12に登録する。また、利用者11もあらかじめ利用者情報を仲介コンピュータ12に登録し、仲介コンピュータ12からサービスを利用するための利用者IDを発行してもらう。
【0031】
利用者11は自分の条件に応じた特典検索条件を仲介コンピュータ12に登録すると共に、利用者IDを入力する。商品・サービス提供者13は対象限定特典情報を仲介コンピュータ12に登録する。仲介コンピュータ12は蓄積した対象限定特典情報の中から特典内容が検索条件に合致し、かつ、その対象限定条件が利用者11の利用者情報に合致するものを一括検索し、利用者11が必要とする特典情報を利用者11に送信する。また、必要に応じて関連する情報も付加して利用者11に提示する。
【0032】
検索に利用する対象限定特典情報や個人情報、購買履歴は、基本的には仲介コンピュータが管理する。しかし、例えば検索ソフトが利用者の使用するパーソナルコンピュータで動く場合には、個人情報は利用者側で管理するといった実施形態も可能である。
【0033】
図2は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第2実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、利用者11が商品・サービスを購入する際に、仲介コンピュータ12を介さないで商品・サービス提供者13に商品・サービスの購入依頼を直接行う。仲介コンピュータ12は、利用者11に対象限定特典情報を送信する際に、特典識別子を付加して送信する。利用者11は、その特典識別子を用いて商品・サービス提供者13に商品・サービスの購入依頼を直接行う。この場合、商品・サービス提供者13は特典識別子を添付した提携売上情報を仲介コンピュータ12に送信する。そして、仲介コンピュータ12は、利用者11に送信した特典識別子と商品・サービス提供者13から受信した特典識別子を照合し、一致すれば所定の報酬を商品・サービス提供者13に還元する。
【0034】
図3は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第3実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、仲介コンピュータ12は、利用者11からの依頼に基づいて、商品・サービス提供者13に対して対象限定特典情報及び商品・サービスに関係する詳細情報の送信要求を行い、その結果得られた詳細情報を利用者に送信する。つまり、商品・サービス提供者13が仲介コンピュータ12に対象限定特典情報を登録する際に、その対象限定特典情報に特典の全貌が含まれているとは限らない。そこで、登録時に含まれていない詳細情報については、要求に応じて、商品・サービス提供者13から仲介コンピュータ12に送信する。
こうすることにより、初期登録の情報量を軽減することができる。
【0035】
図4は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第4実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、利用者11が仲介コンピュータ12から送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、仲介コンピュータ12に商品・サービスの購入依頼を行う。仲介コンピュータ12は利用者11からの商品・サービスの購入依頼を商品・サービス提供者13に転送する。また、利用者11からの商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を要求に応じて、又は自主的に、商品・サービス提供者13に送信する。このマーケティング情報を外部企業のコンピュータ(以下、単に外部企業という)14からの送信要求に応じて、外部企業14にも送信するようにしてもよい。
【0036】
このようなマーケティング情報を取得することにより、商品・サービス提供者13(及び外部企業14)は、一層効率的に対象限定特典情報を活用した販売促進を実施することが可能になる。
【0037】
図5は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第5実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、第2実施形態と同様に、利用者11は仲介コンピュータ12を介さないで商品・サービス提供者13に商品・サービスの購入依頼を直接行う。仲介コンピュータ12は、特典識別子を付加した対象限定特典情報を利用者11に送信し、利用者11は、その特典識別子を用いて商品・サービス提供者13に商品・サービスの購入依頼を直接行う。そして、商品・サービス提供者13は特典識別子を添付した提携売上情報を仲介コンピュータ12に送信する。更に、仲介コンピュータ12は、提携売上情報に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を要求に応じて、又は自主的に、商品・サービス提供者13に送信する。
【0038】
この実施形態においても、第4実施形態と同様に、外部企業14からの送信要求に応じてマーケティング情報を外部企業14にも送信するようにしてもよい。
図6は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第6実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、仲介コンピュータ12が利用者11から特典検索条件と利用者IDを受信した時点で、その特典検索条件に合致する対象限定特典情報が登録されていない場合等に有効である。仲介コンピュータ12は、利用者11から受信した特典検索条件を蓄積しておき、かつ、商品・サービス提供者13から随時登録される対象限定特典情報を監視する。そして、蓄積した特典検索条件に合致する対象限定特典情報が登録された時点で、その対象限定特典情報を利用者11に送信する。
【0039】
図7は、本発明の対象限定特典情報仲介システムの第7実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、仲介コンピュータ12は、利用者11が仲介コンピュータ12に対して行う商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報(購買履歴)に基づいて、商品・サービス提供者13から随時登録される対象限定特典情報を監視し、利用者11が必要とする対象限定特典情報が登録された場合に、その対象限定特典情報を利用者11に送信する。
【0040】
例えば、消耗部品を定期的に交換する必要がある商品を利用者11が購入した場合に、仲介コンピュータ12は、その消耗部品の交換時期が近づくと、その消耗部品に関する対象限定特典情報を検索し、登録された情報があれば、その情報を利用者11に送信する。あるいは、定期的に購入依頼が行われるサービスに関して同様の処理を行うことが考えられる。
【0041】
なお、利用者11が仲介コンピュータ12を介さないで商品・サービス提供者13に商品・サービスの購入依頼を直接行う場合にも同様のサービスを提供することができる。この場合、仲介コンピュータ12は、商品・サービス提供者13から受信する提携売上情報の蓄積情報である購買履歴に基づいて、商品・サービス提供者13から随時登録される対象限定特典情報を監視することになる。
【0042】
図8は、上記のような各実施形態を用いて説明した本発明の対象限定特典情報仲介システムにおけるお金の流れを例示するブロック図である。仲介コンピュータ12を使用した情報仲介サービスがビジネスとして成功するためには、このようなお金の流れについても考慮しておく必要がある。
【0043】
図8において、仲介コンピュータ12(を運営する情報仲介サービス提供者)は、利用者11及び商品・サービス提供者13からサービス使用料を受け取る。また、対象限定特典情報登録料、販売手数料、コンテンツ作成代行料等を商品・サービス提供者13から受け取ることもできる。マーケティング情報料を商品・サービス提供者13及び外部企業14から受け取ることもできる。更に、その他のサービス提供者15から仲介手数料を受け取ることも可能である。一方、利用者11及び商品・サービス提供者13には、サービスの利用頻度、取引金額等に応じたサービス利用報酬が仲介コンピュータ(情報仲介サービス提供者)12から還元される。
【0044】
本発明の対象限定特典情報仲介システムによれば、利用者11と商品・サービス提供者13とのチャンネルを仲介コンピュータ12が統一的に管理し、対象限定特典情報の仲介を行うので、利用者11は必要な対象限定特典情報を効率的に検索することができる。また、商品・サービス提供者13は、登録のための共通フォーマットを利用して対象限定特典情報を入力することにより、検索システムが効率的に機能する対象限定特典情報を簡単に登録することができる。更に、利用者11の顧客ランク度に応じて提供する情報の内容を変える処理が共通フォーマットの切り替え機能を利用することによって容易になる。
【0045】
【実施例】
本発明の実施例として、対象限定特典情報仲介システムを用いた検索サービスを「WiseConsumer」と呼ぶこととして、以下具体的に説明する。このWiseConsumerを利用すると、利用者は自分が利用できる様々な特典を簡単に検索し、有効に活用することができる。また、商品・サービス提供者は、情報を提供したい顧客に適合する特典情報を提示し、それによって売上の向上及び固定客の確保を図ることができる。また、オンラインで検索サービスを提供するので、高いオンデマンド性が期待され、新しい特典情報をタイムリーに利用者に提供することができる。
【0046】
(実施例1)
まず、商品・サービス提供者側の登録例を示す。ネットワーク上に分散している複数の商品・サービス提供者は、仲介コンピュータ12が用意する商品・サービス提供者用ユーザーインターフェイスを用いて、商品・サービス提供者側コンピュータ13から必要な提供者情報を登録する。仲介コンピュータ12は、共通インターフェイスで登録されたデータを受信すると、適切な構造化を行いデータベースに格納する。物理的な店舗を構えている飲食店や、航空会社、娯楽施設、ホテル等がそれぞれ自社の対象限定特典情報を登録する。
【0047】
図9は、商品・サービス提供者(デパート)が店舗情報を登録する際のユーザーインターフェイス例を示す図である。商品・サービス提供者は、このユーザーインターフェイスを用いて、店舗名、担当者の氏名、住所、電話番号、ファクシミリ番号、ホームページアドレス、電子メールアドレス、店舗の所在地、電話番号、ファクシミリ番号、営業時間、定休日、アクセス情報、コメント、決済サービス(カード決済で使用できるカードの種類等)、利用可能な物流サービス等の店舗情報を登録する。実在の店舗を持たずにインターネット販売のみを行う商品・サービス提供者のためには、図9の例とは少し異なるユーザーインターフェイスが用意される。商品・サービス提供者は、自社の情報に変更が発生した場合は、速やかに情報の登録更新を行うことが義務付けられている。
【0048】
例えば大手航空会社のように、自社の情報登録フォーマットや必要な項目が確立されている場合、そして、そのような情報がある程度公開されている場合は、仲介コンピュータから提供されるユーザーインターフェイス中にデフォルトで所在地、ホームページアドレス、電子メールアドレス等があらかじめ記入されている。もちろん、必要に応じてデフォルト情報を訂正又は追加することができる。また、商品・サービス提供者の手間を省くために、電子メールを用いた登録を受け付けることも考えられる。
【0049】
図10は、商品・サービス提供者が特典情報を登録する際のユーザーインターフェイス例を示す図である。図9の店舗情報登録用ユーザーインターフェイスで登録された情報は、図10の特典情報登録用ユーザーインターフェイスに継承される。したがって、必要に応じて項目の変更、追加を行い、特典内容、有効期限を記入するだけでよい。これにより、商品・サービス提供者は、自社のプロモーションを簡単に随時登録することが出来る。図10の特典情報登録用ユーザーインターフェイスで必要な項目の入力が終了すると、「次へ」ボタンを押下して図11の画面に進む。
【0050】
図11は、商品・サービス提供者のカテゴリを登録するためのユーザーインターフェイス例を示す図である。このユーザーインターフェイスのサービス提供元の欄で企業を選択するとプルダウンメニューで企業の内訳が表示され、その中から例えば百貨店を選択する。同様にして、カテゴリ(対象商品)を選択する。サービス内容の欄は、上記のようにして登録された内容が確認のために表示されている。登録内容を確認して「登録」ボタンを押下すると、これらの登録情報がWiseConsumerのデータベースに構造化データとして格納される。
【0051】
以上のような商品・サービス提供者による登録は、ネットワークに接続された商品・サービス提供者側コンピュータ13を用いて入力した情報がネットワークを介して仲介コンピュータ12に送信されることによって行われる。但し、商品・サービス提供者側コンピュータ13は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等の一般にコンピュータと称されるものに限らず、例えば携帯端末等の簡易的な装置をも含む意である。要は、ユーザーインターフェイスを表示する表示装置、キーボード等の入力装置、及びネットワークに接続するための通信装置を備えたものであればよい。利用者が使用する利用者側端末11についても同様である。
【0052】
次に、利用者が利用者側端末11を用いて行う利用者情報及び特典検索条件登録の例を説明する。
図12は、利用者が利用者情報を登録するためのユーザーインターフェイス例を示す図である。利用者は、このユーザーインターフェイスにしたがって、名前、電話番号、趣味、所持するカードの情報等の項目を入力する。クレジットカードに関しては、ランク付け個人情報の検索が必要な場合にカードID又は会員IDの入力も求められる。その他のカードとして、飲食店等が発行するサービスカード、ホテルのメンバーズカード、クラブ会員証等が含まれる。この際、仲介コンピュータに登録されているサービス提供元の一覧を参照することができる。利用者の個人情報を登録することにより、必要でない情報を提供する無駄を防ぎ、利用者に目的に応じて絞り込んだ情報の提供が可能となる。
【0053】
利用者の個人情報が登録されると、仲介コンピュータ12から、このサービスを利用するための利用者IDが発行される。今後、WiseConsumerを利用する際に、この利用者IDが必要となる。また、利用者IDを用いてログインすることにより個人認証が確立され、取引の安全が確保される。
【0054】
図13〜17は、利用者が本システムを利用して特典情報の検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。検索のためのユーザーインターフェイスとして、図13に示すイベント検索、図14に示すキーワード検索、図15に示すカテゴリ検索、図16に示す店名検索、そして図17に示す提供元種別検索の5種類が用意されている。
【0055】
イベント検索は、プルダウンメニューで階層構造を辿るようにして目的の情報に至るものであり、ある程度の推奨構造を有する。カテゴリ検索は、特典のカテゴリで検索を行う。店名検索は、店名を指定して希望する特典を検索する。提供者種別検索は、提供者のカテゴリで検索を行う。利用者IDを用いてログインした利用者は、これらの検索方法の中から、目的に合ったものを選択して必要な特典検索条件を入力する。図13〜17に示すように、所望の検索インターフェイスのタグをクリックすることによってその検索インターフェイスがアクティブになる。
【0056】
また、これらの検索インターフェイスは組み合わせて使用することもできる。例えば、イベント検索の「出張」と、カテゴリ検索の「アート&カルチャ」と提供元種別検索の「地方自治体」をand条件として検索を行うと、出張情報とその出張先の地方自治体が主催するアート&カルチャ関係の特典情報を検索することができる。
【0057】
入力された特典検索条件にしたがって、仲介コンピュータ12は、登録済みの特典情報と利用者の要求を照合し、合致した情報を関連情報も含めて利用者が利用できる特典情報として提示する。
【0058】
ここで、さらに具体的な例として、福岡在住のAさんが川崎に出張する際に、WiseConsumerを利用して出張に関する特典情報を得る例を説明する。従来は、個別の手続きで検索を行いながら出張に必要な情報を調べる必要があったが、WiseConsumerを利用することにより、Aさんは利用できる特典情報を効率良く取得することができる。
【0059】
まず、AさんはWiseConsumerのトップページURLにアクセスし、利用者IDを入力してログインする。図13のイベント検索画面(ユーザーインターフェイス)が表示されるので、目的に応じた検索パターンを使用する。Aさんがこのイベント検索画面で「出張」と入力すると、あらかじめ用意されている出張属性が順番にウイザード形式で現れるので、質問に答えることにより検索対象が絞り込まれていく。「出張」のキーワードを選択した場合、出張先の地名、ホテル、交通機関、出張先の利用店、関連情報等が検索対象の属性となる。仲介コンピュータ12は、はあらかじめ利用者が登録した利用者情報から、その利用者が利用できる特典情報を選択し、ウイザードの中に目的の特典検索条件を埋め込む。
【0060】
図18は、仲介コンピュータから利用者に提示されるイベント検索結果の表示画面の例を示す図である。同様に、図19はキーワード検索結果の表示画面の例を示し、図20はカテゴリ検索結果の表示画面の例を示し、図21は店名検索結果の表示画面の例を示し、図22は提供元種別検索結果の表示画面の例を示している。
【0061】
検索結果は、目的に応じた形式で提示される。利用者が入力した特典検索条件に対して、仲介コンピュータ12は、現在登録されている特典情報及び商品・サービス情報の中から、検索条件を満たすものを検索する。この際、価格、時期、対象、提供者に関する情報が検索条件として考えられる。合致した情報に、その関連情報も含めて、特典検索結果及び詳細情報として利用者に提示する。ウェブページでの提示の他に電子メール等を用いて提示してもよい。
【0062】
図18〜22に示すように、検索結果の特典情報の他に、関連情報のリンク先や「お知らせ」が提示される。後述するの監視検索等もサポートされる。また、ユーザ情報の登録、利用したいサービスの有効期限などを登録しておけば、利用するカードや特典の有効期限、誕生日サービス等を「あなただけの情報」として検索時に提示してくれる。備忘録の表示サービスも提供する。これらの情報はオンデマンドで送信され、利用者の指示により携帯端末とウェブブラウザ等を用いて受信し見ることができる。
【0063】
提示された特典検索結果の中に目的の情報がない場合、又は再検索を希望する場合は、検索依頼をクリアしないで、登録(保存)しておくことができる。図18〜22の画面において、「欲しい情報がない時登録」の登録ボタンを押下すれば、この特典検索条件が登録される。別途表示されるダイアログを用いて、入力した特典検索条件のうち、どの特典検索条件を登録するか選択できるようにしてもよい。
【0064】
利用者側端末11として携帯端末を利用する場合、監視情報や検索結果が帰ってきた旨をブザー音やメロディ音で知らせる通知機能を利用することができる。また、PHSなどの「いまどこサービス(PHSの位置情報で関連情報を検索する)」を利用することも可能である。
【0065】
(実施例2)
実施例1では、「出張」をキーワードにしたイベント検索を説明したが、更に絞り込んだ検索の方法として、AND検索を使用することができる。例えば、イベント検索で「出張」を選び、キーワード検索で「温泉」を選ぶと、この2つの条件を満たす検索が実行され、一層絞り込んだ情報の提供が行われる。
【0066】
(実施例3)
商品・サービス提供者が行う対象限定特典情報の登録方法として、共通インターフェイスに特典情報の詳細を入力する方法の他に、それらを記述したファイル(別途作成されたXMLファイル等)を仲介コンピュータ12に送信するようにしてもよい。例えば、仲介コンピュータ12がデータベースに登録するXMLファイルの形式をそのまま用いてもよい。そのようなXMLファイルの一部の例を図23に示す。登録するファイルの形式はXMLファイルに限らず、例えば企業が利用者に送付している電子ダイレクトメールの形式を採用することも可能である。
【0067】
(実施例4)
第2実施形態で述べたように、利用者11が仲介コンピュータ12を介さないで、商品・サービス提供者13から直接商品又はサービスの購入を行う場合の具体例を説明する。この場合に、仲介コンピュータ12から利用者11に対して対象限定特典情報と共に特典識別子が付与され、利用者11はその特典識別子を用いて商品・サービス提供者13から直接商品又はサービスの購入を行い、商品・サービス提供者13は特典識別子を添付した提携売上情報を仲介コンピュータ12に送信する。この特典識別子は、以下の説明において「クーポンID」と呼称されるものである。
【0068】
利用者は、サービス使用料を支払いWiseConsumerに参加するが、使用料を支払っても元が取れるほどの節約が可能であることがこのWiseConsumerサービスのメリットである。利用者は自宅のパーソナルコンピュータ等の利用者側端末を用いてこのサービスを利用する。
【0069】
最初に、利用者11は仲介コンピュータにサービス使用料として例えば500円を支払う。一方、商品・サービス提供者13は、サービス使用料として例えば10000円と、商品毎の登録料として例えば一件当たり500円(あるいは、登録商品価格の5%など)を支払う。
【0070】
利用者11が個人情報を登録すると、仲介コンピュータ12から利用者11に利用者IDが付与される。この利用者IDを用いてログインした利用者11は、前述の検索ユーザーインターフェイスを用いて特典情報を検索する。なわち、所定の特典検索条件を入力すると、仲介コンピュータ12が、蓄積された対象限定特典情報と利用者の検索条件とを照合し、抽出された特典情報が利用者に提示される。
【0071】
具体例として、利用者11がDiorの美容液を購入する例を説明する。ネットショップのディスカウントコスメティックで買い物をする場合、カテゴリ検索画面(図15)を用いて「ファッション」を選択し、その中の「コスメ」を選択する。最終的に、検索依頼を行うまでに、香水又は口紅、ブランド等の選択を行う。WiseConsumerを利用することで、利用者11には種々の特典が提示されるが、Diorの美容液を選択した利用者には、「Diorカプチュール、特典内容:1本13000円が1本で9000円、2本で15000円,ポーチ付き、クリスマス特製パレット予約特典有り」が提示される。利用者がそれを選択すると、通常2本26000円が、2本15000円にディスカウントされ、ポーチが付き、更にクリスマスパレットの予約の権利が与えられる。
【0072】
特典情報を提示する際に、仲介コンピュータは「クーポンID」を発行し、それぞれの特典情報に「クーポンID」が付与される。利用者11は、その特典情報を利用する場合に、クーポンIDをダウンロードし、そのクーポンIDを商品購入の際に提示する。こうして、利用者11は特典付きで商品を購入し、WiseConsumerを利用したことにより11、000円節約できたことになる。
【0073】
また、商品・サービス提供者13は、WiseConsumerを介して利用者に販売したとことを示すクーポンIDを付加した提携売上情報を仲介コンピュータ12に送信する。仲介コンピュータ12は、利用者11に発行したクーポンIDと、情報提供者13から受信したクーポンIDとを照合し、一致すれば、WiseConsumerを利用した売上が成立したと判断する。その結果、仲介コンピュータ12から商品・サービス提供者13に対して、次回からの登録料5%割引の報酬が与えられる。
【0074】
(実施例5)
仲介コンピュータ12は、「出張」等のキーワードとその属性といった検索用情報、商品又はサービスを受けることができる資格及び有効期限といった付加情報等を含む特典情報を検索対象とする。通常は、検索に必要な最低限の検索条件だけをデータベースに格納・管理し、その検索条件が参照する商品に関係する情報や画像情報等の詳細情報については、自らのデータベースには格納しない。利用者の要求に応じて必要な場合に外部コンピュータにアクセスして詳細情報を取得する。
【0075】
こうすることにより、仲介コンピュータ12に負荷をできるだけ軽くすることができる。また、商品・サービス提供者13にとっても、特典情報本体のみを仲介コンピュータ12に登録しておけばよい。詳細情報については自社のホームページにアクセスしてもらうことにより、利用者とのコミュニケーションを図ることができる。なお、特典情報の基本と詳細(商品の関連情報等)とのリンク情報については、仲介コンピュータ12が管理する。
【0076】
(実施例6)
商品・サービス提供者には、行政組織やコミュニティ組織も含めることができる。すなわち、行政組織やコミュニティ組織が提供する公共の生活支援型特典についても、WiseConsumerが提供するサービスに含めることが可能である。オンデマンドで公共の生活支援型特典情報が流れることにより、幅広い特典が利用される。また、生活支援サービスが新しいスタイル(情報の流れ)として日常生活に浸透する。
【0077】
例えば、市報や地域情報誌の催事情報、催事のための交通規制の情報、地域のゴミ回収情報、休日当番医師の情報、サッカーの地域住民限定無料チケット情報、テレビジョン放送の市政だよりといった地域密着情報は見逃しやすい情報であるが、本システムのデータベースに蓄積し活用することにより特典検索の対象となり有効に活用することができる。
【0078】
生活支援情報もサポートするには、役所等の行政機関や公共施設に商品・サービス提供者側端末13を設置する。例えば携帯端末を活用し、コンビニエンスストアへの展開も考えられる。
【0079】
(実施例7)
商品・サービス提供者13にとって、WiseConsumerを利用することのインセンティブは、自らの商品やサービスを得意客、重要顧客、会員などに対して限定的に提供することによりワン・トゥー・ワン・マーケティングを実行できることにある。WiseConsumerによって、利用者によるより徹底した検討の対象になることが期待でき、さらにWiseConsumerは、利用者と各企業とのワン・トゥー・ワンのチャンネルを個別ではなく統一的にアクセスできるような枠組みを実現する。
【0080】
さらに、次の実施例8で述べるように、マーケティング情報のフィードバックを得て、自らのマーケティング戦略を立案、修正する際の参考とすることができる。
【0081】
(実施例8)
仲介コンピュータ12は、多数の利用者11の検索履歴及び購買履歴を蓄積し、分析することにより、どのような商品やサービスが求められているのか、どのような条件で選択が行なわれているのか、といった利用者のニーズを得ることができる。さらに、利用者が登録する個人情報を参考にして分析を行い、得られた利用者のニーズをマーケティング情報として商品・サービス提供者13にフィードバックする。
【0082】
利用者は、仲介コンピュータ12が提示する特典情報の中から、更に自分の目的に適合する特典情報を選択し商品又はサービスの購入を行う。そのような利用者の購買プロセスもマーケティング情報として蓄積することができる。利用者11の情報や商品・サービス提供者13の情報、仲介コンピュータ12に蓄積された特典情報の統計をとり、これらを含む統計情報を商品・サービス提供者13にフィードバックすることも可能である。
【0083】
商品・サービス提供者13からの要求に応じて仲介コンピュータ12がマーケティング情報を商品・サービス提供者13に提示する。あるいは、仲介コンピュータ12が自主的に(例えば定期的に)会報としてマーケティング情報を商品・サービス提供者13に送信してもよい。いずれにしても、商品・サービス提供者13は、仲介コンピュータ12から取得したマーケティング情報を自社の販売促進、販売戦略、特典の考案等に役立てることができる。
【0084】
(実施例9)
実施例8において、WiseConsumerの会員だけでなく外部企業に対しても、仲介コンピュータ12が要望に応じてマーケティング情報を提供する。
WiseConsumerサービスで蓄積・分析したマーケティング情報を商品として外部企業にも有料で提供することにより、新たな収益と信頼を得ることができる。
【0085】
(実施例10)
実施例4の仲介コンピュータ12を介しないで利用者11が直接商品・サービス提供者13から商品又はサービスを購入するモデルにおいても、仲介コンピュータ12がマーケティング情報を蓄積し、商品・サービス提供者13にフィードバックすることができる。仲介コンピュータ12が検索結果を利用者11に送信示する際に、各特典情報にクーポンIDを付加する。クーポンIDは、図18〜22に示した検索結果のそれぞれの特典情報に付加される。利用者11が商品・サービス提供者13に購入依頼を行う際に、クーポンIDも渡される。商品又はサービスの売買が成立したら、商品・サービス提供者13はクーポンIDを付加した提携売上情報を仲介コンピュータ12に送信する。仲介コンピュータ12は、商品・サービス提供者13から受信した情報を利用者11のニーズや購買履歴として蓄積し、それらの情報を分析したものをマーケティング情報として商品・サービス提供者13にフィードバックする。
【0086】
(実施例11)
実施例10において、WiseConsumerの会員だけでなく外部企業に対しても、仲介コンピュータ12が要望に応じてマーケティング情報を提供する。WiseConsumerサービスで蓄積・分析したマーケティング情報を商品として外部企業にも有料で提供することにより、新たな収益と信頼を得ることができる。
【0087】
(実施例12)
WiseConsumerにおけるお金の流れについて説明を加える。WiseConsumerを運営するサービス業者は、このサービスで得をする利用者11及び商品・サービス提供者13の両方からサービス利用料を得ることができる。更に、商品・サービス提供者13が特典情報を登録する際の登録料、及び売買が成立したときの販売手数料を商品・サービス提供者13から得ることができる。利用者11及び商品・サービス提供者13が支払うサービス利用料の支払い形態として、月単位、年会費、利用毎等が考えられる。
【0088】
また、外部の検索エンジンを利用し、会員でない情報提供者からも情報を入手する。この場合は、WiseConsumerのアクションで購買に結び付いた場合、外部情報提供者から仲介手数料を得ることも考えられる。
【0089】
また、ホームページのより良いコンテンツ作成等のサービスをサポートするために、コンテンツ作成代行者やコンサルタント等をビジネスパートナーとし、仲介手数料を得ることも考えられる。その他のサポートサービスとして、宅配、決済等に加え、ベンチャー企業が展開している斬新なアイデアの紹介、仲介等がある。
【0090】
商品・サービス提供者13がWiseConsumerにコンテンツ作成を依頼した場合は、WiseConsumerが自らコンテンツを作成し、コンテンツ作成料を得る。
【0091】
その他、仲介コンピュータ12は、マーケティング情報を商品・サービス提供者13にフィードバックすることにより、あるいは外部企業に販売することにより、マーケティング情報料を得ることができる。
【0092】
また、仲介コンピュータ12は利用者11に対してサービス利用報酬を支払う。つまり、利用者がWiseConsumerサービスを利用した頻度、取引金額等に応じて、ポイントサービス、キャッシュバック、割引等の形態で利用者11にサービス利用報酬を支払う。利用者は、特典付きで商品・サービスを購入できる上に、サービス利用報酬も得ることができる。商品・サービス提供者13に対しても、次回から登録料10%OFFといった形態で仲介コンピュータ12からサービス利用報酬が与えられる。
【0093】
(実施例13)
利用者11が特典検索条件を入力した後、仲介コンピュータ12はその情報に合致する特典情報を検索するが、合致する特典情報がない場合、その特典検索条件を登録(保存)しておく。仲介コンピュータ12は、様々な商品・サービス提供者13が随時登録する特典情報を監視し、合致する特典が登録されたとときに、その特典情報を利用者11に提示する。利用者11の所持する携帯端末に所望の情報が登録された旨の通知を送信し、オンデマンド性を実現することもできる。
【0094】
図13〜17に示した検索画面を利用して特典検索条件を入力すると、デフォルトではその特典検索条件が仲介コンピュータ12のデータベースに保存される。そして、その特典検索条件に合致する情報が登録され、利用者に提示されるまで、その特典検索条件が保存される。その特典検索条件を満たす情報がすべて得られ、利用者11に送信されれば、その特典検索条件はデータベースから消去される。例えば、チェックリストのON/OFF機能を利用して、AND条件として入力した複数の条件のうち、一部の条件を外すといった微調整を可能にしてもよい。
【0095】
(実施例14)
利用者11が、提示された特典情報の中から希望の特典を選択し商品を購入した場合に、仲介コンピュータ12はその購買履歴を蓄積しておく。また、商品・サービス提供者13から随時登録される特典情報を監視する。そして、蓄積された購買履歴に基づいて、利用者11が必要とする特典情報が登録された場合に、その特典情報を利用者11に提示する。
【0096】
例えば、蛍光灯管を用いた照明器具を利用者11が購入した場合、購買履歴には購入日、照明器具に関する情報の中から監視のための情報を抜粋して蓄積する。蛍光灯管の取り替え時期、蛍光灯の消耗状態、さらには個人情報から蛍光灯管の消耗速度を予測し、それら全てを考慮した情報を関連情報として蓄積しておく。仲介コンピュータ12は、それらの情報から予測した蛍光灯管の取り替え時期が近づいたら、すでに蓄積されている特典情報及び随時登録される特典情報の中から蛍光灯管に関するものを抽出して利用者に通知する。
【0097】
このようなサービスを希望するか否かを検索画面で選択できるようにチェックボタンを設けてもよい。また、携帯端末を利用したオンデマンド通知も可能である。
【0098】
(実施例15)
実施例15〜18は具体例を通して、WiseConsumerがどのようなサービスを実現しようとしているのかを示す。
【0099】
例えば、シンガポールへの家族旅行にA旅行社のパッケージツアーを利用することにする。他方、B旅行社に申し込むことにより5%の割引が受けられる。10万円のツアーとしても家族4人で2万円の差が生じる。さらに、現地でオプショナルツアーを利用する場合、AクレジットカードのClubサービスを使ってAクレジットカードで支払えば、現地のパンダツアー者のツアーで10%の割引が受けられる。
【0100】
Aカード会社のClubサービスを提供する店、レストラン、会社の数は非常に多く、国別の一覧(例えばシンガポールの加盟店一覧が小冊子になっている)を取り寄せて調べる必要があるが、Aカード会社からの特典情報が仲介コンピュータに蓄積されていれば、シンガポール、ツアーといったキーワードによりWiseConsumerがユーザのに上のようなアドバイスをすることが可能である。また、ユーザは、Aカード会社からの情報に含まれている、パンダツアー社のオプショナルツアーを紹介するビデオを見ることもできるようになるだろう。
【0101】
(実施例16)
利用者11が春先に夏物のスーツを買うことを思い立ったと仮定する。WiseConsumerにスーツ、夏物とキーワードで到着する商品情報の監視をさせておけば、例えば東京のデパートからお得意様バーゲンの情報が送られてきた時、利用者11に通知して機を逃さず購入できるようにすることが可能である。ユーザは、実際の商品について、上記の情報に含まれている画像による商品案内などを参照して購入するかどうか検討することができるようになるだろう。もちろん、他の店の商品を調べて比較・検討することもできる。
【0102】
(実施例17)
住宅を購入する場合、特定の不動産会社を通して購入すれば、仲介手数料が1.5%(通常は3%)で済むと仮定する。4000万円の物件では60万円が節約できることになる。その不動産会社からの情報が仲介コンピュータに蓄積されていれば、住宅、マンション、不動産といったキーワードによりWiseConsumerが利用者11に上記のような特典についてアドバイスをすることが可能である。
【0103】
(実施例18)
利用者11が米国に9日間の出張をする場合を仮定する。2泊したMホテル(B旅行社が探して予約したところ1泊105.43ドル)がAカード会社のホテル優待で1泊68.16ドル(朝食付き)になる。また、3泊したHホテルが1泊145.2ドルのところHホテルのClubに入会(U航空会社のMileage会員であれば入会金は免除)することにより1泊126.5ドルになる。この他、HレンタカーにAカード会社のレンタカー割引優待も適用でき、全体で130ドル以上(と2回の朝食代17ドル相当)が節約できることになる。
【0104】
ソフトウエアの助けで一回にこれだけの節約が可能なら、少なくともこれに見合う額のソフトウエア、さらには、複数回の利用による節約額に相当する額のマルチメディア端末へ投資が可能となる。
【0105】
(実施例19)
WiseConsumerの会員である商品・サービス提供者13の登録情報の中に、利用者11の求める検索結果情報が見つからない場合、あるいは、利用者11が利用したい特典情報を扱う商品・サービス提供者13がWiseConsumerの会員の中にない場合が考えられる。このような場合に、利用者11の目的とする検索条件を満たす情報をgooやyahooなどの検索エンジンを利用して外部情報源から吸い上げることにより、WiseConsumerが外部の情報提供者を巻き込むことが可能である。
【0106】
通常の検索の際、同時に外部商品検索サービスを介して、外部情報源にアクセスし、外部情報源から利用者の要求する検索結果が返ったら、WiseConsumerは外部情報提供者にWiseConsumerへの参加を依頼し、外部情報提供者が合意するとWiseConsumerに参加するための手続きをとり参加できる。このように、検索していくことで外部情報提供者のサービス参加を狙い、提供者を自然に増していくことができる。
【0107】
(実施例20)
検索結果にコンフィグレーション機能を備えさせる。すなわち、利用者11にぴったりの情報をセット単位で提示する。例えば、利用者が家族旅行に行く場合、WiseConsumerは個人情報や購買履歴を参照し、利用者の趣味や目的を考慮した最適の組み合わせをピックアップして提示する。更には価格帯や旅行の目的等も考慮する。
【0108】
従来のビジネス形態(f)で述べたように、対象限定サービスを活用して賢く海外旅行をする方法が旅行代理店や書籍によって提案されている。このようなサービスについてもWiseConsumerで展開し、コンフィグレーション機能を付加し、目的に合った旅行パターンを提案することができる。
【0109】
(実施例21)
利用者11が、ある店のカード会員になっている場合、そこで買い物をしてポイントを貯めることが一番の節約か、それとも会員制度がない店のチラシに載っている特売のものを買うか迷う場合がある。また、安い店が遠方にある場合に、わざわざ時間と交通費を費やしてもその方が得か迷うこともある。クレジットカードを使用した場合に損をすることもある。単発的な特売や割引等の特典の場合は利用者11が自ら判断しなければならないことが多いが、ポイントの移行、使うタイミング等によっては、どういう購入パターンがあるか、またはどのパターンが理想的かをシミュレートする機能が仲介コンピュータ12に備わっていれば便利である。カードを利用した場合の割引率やサービス、単発的な特売に便乗することにより、そのカード(新しいサービス)の新規開拓ができる。また、節約と良いサービスとが両立するパターンを推奨する機能を持つことも好ましい。
【0110】
(実施例22)
例えば、年に2回恒例で行なわれる下着メーカーのセールに関するダイレクトメールは案外忘れがちである。これを記憶して、その下着はどのくらいの周期で消耗する、いつどれを買った、などといった情報(付加・関連情報)と関連付け、利用者に知らせる。
【0111】
(実施例23)
会員登録をしている企業や店のように、先方からの情報提供を許容できる情報提供者をWiseConsumerの仲介システムに登録することで、それ以外の情報提供者から送信される情報を遮断することができる。これは、いわゆるジャンクメールの防止に役立つ。
【0112】
(実施例24)
WiseConsumerは、いわば、利用者と会話をしながら必要な情報を蓄積する(会話で情報を育てる)しくみであり、マーケティングに利用できる。例えば、花の種を購入した人に対して、適切な時期に、「あなたの花は順調に育っていますか?そろそろ雑草を抜いて肥料を与える時期になりました」とメッセージを送信する。また、「もしこんな症状でしたら、病気にかかっている可能性も強いのでご相談ください」というメッセージを送信する。このようなメッセージの送信を繰り返すことにより、利用者11はよりレベルの高い情報を得ることができ、企業に許容(パーミッション)を与えることができるであろう。つまり、より高いマーケティング情報を蓄積することができる。
【0113】
(実施例25)
WiseConsumerでは利用者11にランク付けを行い、個人を特定したサービスを提供する。例えば、J航空会社のゴールド会員や一般会員のように、商品・サービス提供者13が提示する利用者11の「ランク付け」に対応する。また、WiseConsumerが持つ利用者の「ランク付け」をサービスに持つ。WiseConsumerのランク付けは、はっきりとしたランク付けは行わないが、アクセス頻度や購入頻度によるWiseConsumerへの貢献度を元にサービスの顧客ランクを定め、お得意様と認めた利用者にはポイントの還元などの報酬を渡す。WiseConsumerはマーケティング情報に含まれる統計情報や売上ランキング、利用者ニーズなどの中に、WiseConsumerが定める利用者「ランク」も通知し販売促進に活用してもらう。
【0114】
(実施例26)
実施例25で挙げた情報提供者が持つランク付けとして、クレジットカード会社や航空会社などは顧客をランク付けし、それによるワン・トゥー・ワンサービスを展開する。Aカード会社などは、カード会員に対して、蓄積されたポイントの提示や利用できるホテルの割引やアミューズメントの優待割引などのサービス内容や、貯まったポイントを交換出来る対象商品に利用する等、利用者の目的にフレキシブルに対応する各種サービスの提供を行っている。航空会社もMileageの提示やMileageのポイントのお知らせ、有効期限、利用できるサービスなど、航空業界のサービスのみにとどまらないサービス展開を行っている。実際の実現形態としては会員番号の提示が必要になる。個人の会員番号を提示することで、自分が受けることのできるサービスを得ることができる。
【0115】
WiseConsumerでは、これらの情報提供者側が管理するランク付け別のサービス提供にも対応し、利用者が個人情報登録時に利用の際は会員番号を登録する/登録しないを設定することで、利用者の顧客ランク付けサービスに対応したサービスを提供できる。
【0116】
自分がJ航空会社のゴールド会員ということを登録する場合の実現方法としては、利用者は、WiseConsumerが提供する共通インターフェイスで、サービス提供元登録「J航空会社」を選択し、GUIでのJ航空会社会員Noを入れる/入れないを調節し、必要に応じて会員Noを登録する。
【0117】
情報提供者がこれを登録する場合の実現方法としては、WiseConsumerが提供する商品・サービス提供者用のランク別の切り替え(情報提供者がランク付けする/しないの切り替え機能が提供されている)が調節できる共通のインターフェイスを利用する。
【0118】
利用者がゴールド会員または上級顧客の場合、個人情報登録時に、会員番号もしくはカード番号を登録することで、Aカード会社やJ航空会社からのゴールド会員のサービスを受けることができる。自分がゴールド会員であっても、これを登録しない場合は、Aカード会社やJ航空会社が提供する一般のサービスしか受けることができない。より個人に特化したサービスを受けたい場合は、登録時に会員番号を提示することで簡単に受ける受けないを調整できる。また、登録当初はセキュリティ的に心配なので会員番号は登録しないで一般サービスでも十分だという利用者が、途中でより個人に特化したサービスを受けたい場合は、途中からでも簡単に切り替えることも可能である。基本的にこの選択は利用者が行う。
【0119】
J航空会社の場合は、「いくらマイレッジが貯まっています。」や、「あなたのマイレッジを利用できるサービス機関の有効期限は○○年△△月までです。」といった通常のJ航空会社が提供しているサービスを、WiseConsumer上でも展開することが出来る。
【0120】
(実施例27)
リピート客を狙う一例として、あるコンビニエンスストアのレシート10万円分を店頭に持っていくと10万円があたるといったレシートの再利用の例がある。これを参考に、利用した金額や、来店の回数をポイント制度にして、既定のポイントを越えるとWiseConsumerが利用者に報酬を与える。
【0121】
(実施例28)
商品購入パターンとWiseConsumerを利用した情報の取得、または商品の購入パターンをうまく連携させ、お金の無駄、時間の無駄、考える無駄を軽減させる。買い物時にもらうレシート情報を利用し、レシート情報を読み取り(OCRを用いて読み取る)、その情報を個人情報として読み取り、利用者のライフスタイル、家族構成、嗜好を考慮した個人属性とうまく連携させ、御用聞き機能(例えば、醤油がそろそろ不足していないか?)や、家計簿と連携した家計管理機能、冷蔵庫情報との連携で重複購入や賞味期限を見計らった購入、また、これらとチラシなどとの特典情報と連携することで、より利用者が賢くなる買い物ができる。他の資産と連携するのであれば、IDカードなどでの管理が必要である。その場合、それを支援する機器が自宅端末側に必要となる。
【0122】
(実施例29)
自分が所持しているクレジットカードは把握していても、そのクレジットカードにどういう特典があるか、その有効期限はいつかを知らないことが多い。また複数のクレジットカードを持っていた場合、使い分けによる有効利用法は案外実現できない。知らない間に有効期限が過ぎていたり、ある特典と連携することでポイントが倍になったりと、実際ある様々な特典方法を目的に応じて上手に選択し、無駄のない利用法サポートを行う。
【0123】
クレジットカードを一つしか持たない人は、クレジットカードを複数持てば管理が大変であるといった思い込みがあり、結局1つしか持たないため世の中に氾濫している特典サービスを上手く利用できていない、もしくは、特典のメリットを知らない。反対に契約事項が異なるため複数のクレジットカードを利用せざるをえない人は、複数持っているがためによほど上手く適用適所に利用しないと、ポイント蓄積時に複数のクレジットカードに分散されて上手く把握できない。またポイントが分散され、各カードの蓄積が少なくなるといた問題点がある。WiseConsumerはそれらを全て一括して管理し、Aクレジットカードにポイントを付けるか購入したデパートのオリジナルカード側にポイントを付けるかといった判断を、クレジットカードの有効期限、ポイント率などを考慮して振り分ける。手続き、期限、サービス、ポイントの割合など、詳細が異なる複数のカードを使用する場合は、できるだけ多くの特典を無駄なく使うことが望ましい。しかし、このような管理を人間が行うのは困難であり、WiseConsumerによる特典管理代行が望ましい。
【0124】
WiseConsumerは、利用者11に適したカードや特典利用を推奨し、よく利用する情報提供者の特典情報や、利用するドメインを扱う情報提供者の特典情報を受ける権限を持っていない時などは、必要に応じて利用者のニーズを考慮した案を提示する。
【0125】
(実施例30)
世の中にある全てのカードの特典やそれらのカードの併用も把握し必要に応じてお知らせする。Aカードを持っている場合、通常であればそのA会社が持つポイント制度でのポイント換算/ポイントの換金などを行うが、手数料を支払うとA会社のポイントをマイルに移行する。またはBカード会社のポイント蓄積に移行できる、などの情報も知らせてくれる。
【0126】
このように、ポイントサービスも利用者に合わせてサービスの内容を変更できる場合があるが、WiseConsumerは、利用者のニーズを考慮してその選択肢の提供と柔軟な移行を行う。その蓄積情報は、見たいときに見ることができる。
【0127】
貯まったポイントを商品に交換してくれる場合、期限(購入期限1/1、商品交換期限2/28など)がある。WiseConsumerは、貯まった点数の交換期限を管理する。また、欲しい景品を登録しておくと、WiseConsumerは、その景品を得るのに必要な蓄積ポイント数までのカウントダウンを行い提示する。
【0128】
(実施例31)
地域限定のチラシも特典情報の対象とする。新聞の折り込みチラシを配布する際のチラシ配布地域の分類や郵便番号や区などの分類で、適当な住民に利用できる特典情報を提示する。スーパーマーケット、地方自治体、ホテル、病院、デパート等を対象としているため、出張者は出張先での飲食店情報や観光情報、当番医などの情報を得ることができる。また、これらとクレジットカード特典などを組み合わせて、絞り込んだ情報検索が可能である。また、ランチで検索したい場合、デフォルトで利用者の住所の近隣の飲食店を検索結果として提示する。また、ランチやイベントなど地域単位で検索したい場合、WiseConsumerを利用すると簡単に検索できる。新しい地域マーケティングとして利用する。
【0129】
(実施例32)
例えば、あるホテルが、そのホテルの所在地の住民に対してホテル施設利用の特典を提供する場合がある。これも地域に限定する特典情報である。さらに、野球観戦の割引案内が送られることにより、利用者11は試合の日時情報を入手することができ、情報提供者は新しい顧客を獲得するチャンスを得ることができる。WiseConsumerを利用することにより、情報提供者は、独自に顧客をピックアップしてダイレクトメールを送付する必要がなくなり、情報伝達が簡単にできる。
【0130】
(実施例33)
利用者11が検索を行う際、検索条件に特典以外の検索属性を組み込むことで、そこから派生する情報を検索し利用者に提示する。「誕生日」というキーワードを検索条件に埋め込むことで、誕生日に有効な特典情報を提示する。また利用者は、提示された特典情報の中から気に入った誕生日特典を受けるために、そのお店を利用する。
【0131】
基本的にWiseConsumerは、個人情報を登録する際に誕生日を入れた場合に、利用者の誕生日が近づくと自動的に誕生日特典が送られる仕組みを持つ。
【0132】
(実施例34)
音声認識を利用し、日常生活の中での利用者の会話をニーズとして吸い上げる。複数でテレビコマーシャルを見て、対象がしっかりしたテーマに対しての意見のやり取りを抽出し、キーワードレベルで解析しニーズを抽出する。それをマーケティングやユーザのニーズとして情報データベース(以下、DBと略記する)に貯めて活かし、検索に有効に利用する。また、家族の会話の中で、「遊園地に行きたいね」という会話が抽出された場合、このキーワードから遊園地を認識し、遊園地の優待情報を提示する。たわいのない会話から意義ある情報が得られる場合を考慮したサービスを実現する。
【0133】
(実施例35)
パンフレットにはスペース的な問題や提供者側諸事情の問題で、全ての特典情報やその詳細情報や関連情報が説明されていない場合がある。しかし、それを電子化にした場合、パンフレットでは説明されていなかった情報も特典情報の対象となる場合がある。こういうケースで考えられるように、WiseConsumerを利用し情報登録することで、効果的には情報提供者が持っているサービス(特典情報)の全貌を利用者に見てもらうことができる。
【0134】
(実施例36)
利用者11は利用者IDでアクセスしたウェブページを自分のブックマークに記録しておく。この検索エンジンを一日一回以上使うと、1ポイント/日のペースでポイントが与えられる仕組みにする。毎日利用すると年間で最大365ポイントになる。例えば皆勤賞としてWiseConsumerから特典を与える。
【0135】
(実施例37)
WiseConsumerサービスの一貫として、親切な情報のみをピックアップする。「日帰りドライブ」などをキーワードに検索する場合、目的地を指定し、その目的地のイベント、お食事処、名産、天気などをお知らせするが、その中で、目的地までの往復路にあるガソリンスタンド、コンビニエンスストアなどを紹介する場合、左折で入れる所、またコンビニエンスストアであれば駐車場があるところなどの情報だけを提示する。またそれらの情報を埋め込んで提示する。気配りを情報提供の中に盛り込み、より利用者に親切なサービスを目指す。
【0136】
(実施例38)
WiseConsumerはWiseConsumerサービス運用者が運営し、様々な運用上のサービスから成り立つ。WiseConsumerは単なるソフトウエアでなく、多数の利用者から企業までを巻き込むサービスの枠組みである。その運用に関してWiseConsumerサービス運用者が果たすべき役割は大きい。
【0137】
WiseConsumerサービス運用者にとって最も戦略的なポイントとしては、WiseConsumerにおける利用者の処理のトレース情報を入手できる仕組みを作り、利用者のニーズに関する情報を押える。また、実施例8〜11示したように、これらの情報をマーケティング情報として企業側にフィードバックすることができる。
【0138】
WiseConsumerのサービスを実現する形態として、基本的には個人情報を含む対象限定特典情報は仲介コンピュータ12が管理する。検索ソフトが利用者11の端末(パーソナルコンピュータ)上で動く場合は、個人情報や購買履歴、その人向けの特典情報は利用者11のパーソナルコンピュータ側で管理する。それ以外の形態では、各利用者11に対する商品・サービス情報を仲介コンピュータ12が受取り管理する。仲介コンピュータ12が管理する形態には、利用者11が携帯端末を使用する場合も含む。携帯端末から利用者11が入力したキーワードや条件といった検索情報は、仲介コンピュータ12に送信され、仲介コンピュータ12のデータベースに管理されているその利用者11向けの商品・サービス情報が検索される。
【0139】
(実施例39)
WiseConsumerサービスにおける仲介コンピュータ12(サービス運営者)の役割は、利用者11と商品・サービス提供者13(企業、商店、会員制組織、行政組織、コミュニティ組織等)との仲介を行うことであり、双方にとってメリットのある情報を提供し、活用できるメカニズムを構築・維持することである。
【0140】
WiseConsumerサービス運営者の業務の一つとして、WiseConsumerサービスを実現するためのソフトウエアの販売がある。潜在的な市場は全世界のホームユーザである。ソフトウエアの販売方法として、パーソナルコンピュータにインストールしてセットで販売する方法もある。
【0141】
また、商品・サービス提供者13に対して、商品・サービスの販売に関するコンサルタントを行い、販売のためのウェブページのコンテンツ作成代行を行うこともできる。その他に、WiseConsumerにおける利用者の履歴情報を分析することにより得られるマーケティング情報を提供することができる。
【0142】
その他、不適当な商品・サービス情報のチェック、例えば、誇大広告のチェック・監視を行い、改善提案を行うことも可能である。苦情を受け付ける場を設け、苦情に対応する仕組みを組み込む。例えば、誇大広告防止策として、ヒット件数の多いサイトをチェックする等の積極的な対応を行う。
【0143】
また、商品・サービスに対する利用者参加型の評価情報をやり取りする場を設ける。例えば、書き込み形式での意見交換ができる場を設け、信頼性を確保する。また、その評価情報をマーケティング情報として有効活用することもできる。
【0144】
その他、類似した商品についての特典情報の特典率を比較したものを提示し、利用者の選択を支援する。また、利用者が商品やサービスを選択する際に、特典を考慮して選択したか、あるいは特典を考慮せずに商品・サービスそのものを選択したかといった情報、さらには、同じ商品に対する複数の特典の中から選択した特典の魅力といった利用者のニーズを蓄積し、マーケティング情報に活かす。また、利用者11のニーズを集めて、製造業の顧客に対して、商品の提案を行うことも可能である。マーケティング情報に基づいて望ましい価格帯を提案することも可能である。
【0145】
【実施の形態の補足】
次に、本発明の特典情報仲介システムにおいて、仲介コンピュータ12が行う検索のマッチング処理について説明を加える。本システムにおけるマッチング方法は、仲介コンピュータ12に蓄積されている特典情報の中から、オンデマンドで利用者11に提供するリアルタイムマッチングと、監視機能のように即時制を求めないマッチングとに分けることができる。
【0146】
リアルタイムマッチングでは、オンデマンドでマッチングを行い、利用者に検索結果を返す。利用者がニーズを登録した際に、利用者ニーズと商品・サービス提供者が仲介コンピュータに登録してある対象限定特典情報を照合する。
【0147】
インターネットの検索エンジンのように、インデックスを作成しておき(あらかじめ計算しておき)情報を蓄積しておき、リアルタイムの応答性を上げる。どういうマッチングを意識するか考えないとインデックスができないので、マッチングを意識したマッチング用DB(インデックス)を履歴情報DBに基づいて作成する。
【0148】
一例として、A氏が出張時に「出張」というキーワードを登録し特典情報を得るまでの処理の流れを以下に説明する。なお、説明は処理の流れに沿って箇条書きで行う。また、[利用者]は、利用者11側で行う操作・処理を示し、[提供者]は、商品・サービス提供者13側で行う操作・処理を示す。
【0149】
準備段階として、[利用者]履歴情報DBを元にマッチング用データを作成する。個人情報DBへ個人情報を格納する。
(1)[利用者]利用者側端末からのクエリをマッチング装置内の利用者情報管理装置に渡す(「出張」というキーワードを入力する)。[提供者]商品・サービス提供者側コンピュータがマッチング装置内の利用者情報管理装置に対象限定特典情報を登録する。
【0150】
(2)[利用者]利用者情報管理装置がA氏の個人情報を個人情報DBに問い合わせる。[提供者]問い合わせ。提供者情報管理装置が特典情報DBに以前の履歴などを問い合わせる。商品・サービス提供者が対象限定特典情報を登録次第、提供者情報管理装置がマッチング情報を構成する方法もあるが、ここでは、一旦、特典情報DBに以前の特典情報を参照するために問い合わせる方法をとる。これは、前回マッチング情報を構成したものがステップ(8)で特典情報管理DBに格納され、特典情報DBと特典情報管理DBとの差分が発生しているためである。差分は、提供者情報管理装置がその商品・サービス提供者の対象限定特典情報の特典情報を回すためにアレンジしたもの等である。
【0151】
(3)[利用者]利用者情報管理装置にA氏の個人情報を渡す。[提供者]提供者情報管理装置に特典情報が渡される。
(4)[利用者]個人情報を元に生成したマッチング用DBからA氏の履歴を含むマッチング情報を問い合わせる。[提供者]提供者情報管理装置がステップ(1)で新規に登録された対象限定特典情報を特典情報DBに格納する。
【0152】
(5)[利用者]利用者情報管理装置に「出張」とA氏に関してのマッチング用の情報が渡る。[提供者]提供者情報管理装置がマッチングの情報を構成する。
【0153】
(6)[利用者]個人情報DBとマッチング用DBから関連する情報を吸い上げ、利用者情報管理装置が持つルールに従い、マッチングの情報を構成する。
(7)[利用者][提供者]利用者側の6)と提供者側の5)のそれぞれの管理装置が構成した、マッチング情報のマッチングをとる。
【0154】
(8)[利用者][提供者]マッチングの情報をそれぞれの管理装置に渡す。
[提供者]マッチングの情報を特典情報管理DBに格納する。
(9)[利用者]a.履歴情報DBにマッチング情報(利用者情報管理装置が構成したマッチング情報の要素を含む)を渡す。b.利用者側端末に特典情報(マッチング情報)を提示する。c.利用者情報管理装置が個人情報管理DBの情報を個人情報DBに渡すためのクエリを出力する。これは、構成したマッチング情報の中の個人情報を次回の検索に活かすためである。[提供者]提供者情報管理装置が特典情報管理DBの情報を特典情報DBに渡すためのクエリを出す。これは、構成したマッチング情報の中の特典情報を次回の検索に活かすためである。
【0155】
(10)[利用者]個人情報DBに渡す。[提供者]特典情報DBに渡す。
つぎに、即時性を求めないマッチングでは、利用者が検索した際に、希望の情報が返らなかった場合や、その特典情報を必要とするまで時間がある場合に締め切り期限を知らせて、それまでに随時登録される特典情報を監視し、検索条件に合致する特典情報が登録された場合に利用者に知らせる。あるいは、以前に購入した商品又はサービスの購入履歴を記憶しておき、それらの関連情報が登録されるのを監視し、該当するものが登録されれば利用者に知らせる。例えば照明器具を購入した場合の消耗品である蛍光灯管がそれにあたる。消耗時期を計算して利用者に通知する。あるいは、スーパーの特典情報を毎日(定期的に)知らせる場合のように、スケジューリング機能を要するものもこれに該当する。随時登録される情報に対して定期的にマッチングを行う。
【0156】
時間をかけて履歴情報DBや個人情報を計算し、情報の全ての要素を見る。メールを出すタイミングの管理は「スケジューリング装置」が行う。利用者情報管理装置は、マッチング情報をスケジュール装置の「マッチング情報管理DB」に格納し、スケジュール管理ルールを元に、随時、または定期的に利用者に情報を提供する。履歴情報を蓄積するのは「履歴情報DB」である。
【0157】
リアルタイムマッチングの説明で用いた例と同じく、A氏が出張時に「出張」というキーワードを登録し特典情報を得るまでの処理の流れを以下に説明する。[利用者]は、利用者11側で行う操作・処理を示し、[提供者]は、商品・サービス提供者13側で行う操作・処理を示す。
【0158】
準備段階及びステップ(1)〜(3)の処理はリアルタイムマッチングの場合と同じである。
(4)[利用者]履歴情報DBに問い合わせ、マッチング情報を吸い上げる。
[提供者]提供者情報管理装置がステップ(1)で新規に登録された対象限定特典情報を特典情報DBに格納する。
【0159】
(5)[利用者]利用者情報管理装置にマッチング用の情報を渡す。[提供者]提供者情報管理装置がマッチングの情報を構成する。
(6)[利用者]個人情報DBと履歴情報DBから関連する情報を吸い上げ、利用者情報管理装置が持つルールに従い、マッチングの情報を構成する。
【0160】
(7)[利用者][提供者]利用者側のステップ(6)と提供者側のステップ(5)のそれぞれにおける管理装置が構成したマッチング情報のマッチングをとる。
【0161】
(8)[利用者][提供者]マッチングの情報をそれぞれの管理装置に渡す。
[提供者]マッチングの情報を特典情報管理DBに格納する。
(9)[利用者]a.履歴情報DBにマッチング情報(利用者情報管理装置が構成したマッチング情報の要素を含む)を渡す。b.スケジューリング装置のマッチング情報管理DBにスケジューリングを要する。特典情報を渡す。その際、必要なスケジュールも提示する。c.利用者情報管理装置が個人情報管理DBの情報を個人情報DBに渡す用クエリを出す。これは、構成したマッチング情報の中の個人情報を次回の検索に活かすためである。[提供者]提供者情報管理装置が特典情報管理DBの情報を特典情報DBに渡す用クエリを出す。これは、構成したマッチング情報の中の特典情報を次回の検索に活かすためである。
【0162】
(10)[利用者]a.スケジュールを元にスケジュール管理ルールが必要なタイミングで特典情報を処理する。b.個人情報DBに渡す。[提供者]特典情報DBに渡す。
【0163】
(11)[利用者]利用者側端末に特典情報(マッチング情報)を提示する。
(12)[利用者]利用者に通知の旨と、提示した情報を利用者情報管理装置に渡す。
【0164】
つぎに、仲介コンピュータ12が備えるデータベース(DB)について説明を加える。
商品・サービス提供者13関連のデータベースは、提供者情報DBと特典管理DBとを含む。提供者情報DBには、商品・サービス提供者13の業種、カード扱の可否、会員制の有無等のデータが登録される。特典管理DBには、サービス提供元、対象商品、サービス内容、対象者、条件等のデータが登録される。このデータベースに登録される対象限定特典情報のXMLファイルの一部は、図23に例示した。
【0165】
利用者11関連のデータベースは、個人情報DB、個人情報管理DB、マッチング情報管理DB、履歴情報DB、及びマッチング用DBを含む。
個人情報DBは、個人プロファイル、クレジットカード所持情報、趣味、企業などの固定情報を記憶する。個人情報管理DBは、マッチングのための情報を管理する。マッチング情報管理DBは、リアルタイムでない時のメールを出すタイミングを管理するスケジュール装置が持つDBである。履歴情報DBは、ログや利用者が入力した内容などの履歴を管理する。マッチング用DBは、履歴情報DBを元に、ログや利用者が入力した内容などの履歴のインデックスを作成し管理する。マッチングのためのインデックス作成を行う。
【0166】
つぎに、マッチング情報について説明する。マッチング情報を構成するためのルールは、それぞれの「情報管理装置」が有する。
利用者情報管理装置が出力するマッチング情報には以下のようなものが含まれる。
【0167】
利用者ID。ルール、例えば「出張」というキーワード入力から航空券、ホテル及び食事の属性を出力するルールである。このルールは「利用者情報管理装置」に記述する。利用者がキーワードを登録すると、「利用者情報管理装置」がこのルールに基づいて必要な属性に分解する。カテゴリ。エリア。会員。年齢。性別。企業。家族構成。ランキング。これは、複数の結果(特典情報)の順番を決めるために使用される。例えば、F社で利用できる特典よりAカード会社で利用できる特典の方が有利といったルールを吸い上げる。イベント。これは履歴の元となる情報であり、利用者が興味を持ったという情報、入力したキーワード(個人のログ)を含む。
【0168】
提供者情報管理装置が出力するマッチング情報には以下のようなものが含まれる。
提供者ID。対象限定特典情報ID。サービス提供元。対象商品。サービス内容。対象者。条件。有効期間。カテゴリ。エリア。家族構成。ランキング。イベント。
【0169】
以上、本発明の実施形態と実施例を詳細に説明したが、本発明は、上記の実施形態、実施例及び図面の例示に限らず、種々の形態で実施することができる。
例えば、仲介コンピュータ12の機能の一部を利用者11のコンピュータ(利用者側端末)に持たせてもよい。つまり、仲介コンピュータのみが特典検索を行うのではなく、利用者側コンピュータに備えられた独自ブラウザ/メーラ、あるいは、汎用ブラウザ/メーラの拡張機能(アプレットを含む)、あるいはプラグインソフトウェアを用いて特典検索を行うようにしてもよい。
【0170】
メールを用いて本システムを実現する場合、商品・サービス提供者13は、仲介コンピュータ(の運営者)12に対象限定特典情報の発信を委託するだけでなく、仲介コンピュータ12が設定したフォーマットに準拠したメールを自ら限定顧客に直接送信することも考えられる。このような場合は、独自メーラ、汎用メーラの拡張機能又はプラグインソフトウェアが、受信したメールに対してその内容の検索を行うように構成すればよい。
【0171】
ウェブページを用いて本システムを実現する場合、利用者11は、仲介コンピュータ12(又はそれが接続されたウェブサーバ)から対象限定特典情報を受信する。この場合も、利用者側端末(コンピュータ)に備えられた独自ブラウザ又は汎用ブラウザの拡張機能(アプレットを含む)、あるいはプラグインソフトウェアが実際の検索を行うように構成することができる。仲介コンピュータ12は利用者側端末11のこのような使用形態も対応できるように構成することが好ましい。つまり、商品・サービス提供者13が特典情報の送信を仲介コンピュータ12に委託せずに、自ら利用者11に対して直接行い、本来は仲介コンピュータ12の機能の一部である検索(マッチング)を実行するソフトウエアを利用者側コンピュータ上で動作させる形態としてもよい。
【0172】
(付記1)複数の商品・サービス提供者側コンピュータと、複数の利用者側端末とにネットワークを介して接続され、利用者を限定した対象限定特典情報の仲介を行う仲介コンピュータであって、前記商品・サービス提供者側コンピュータからのアクセスにしたがって提供者情報を登録し、前記利用者側端末からのアクセスにしたがって利用者情報を登録すると共に前記利用者側端末に利用者IDを発行し、前記商品・サービス提供者側コンピュータからのアクセスにしたがって対象限定特典情報を随時登録すると共にこれらの対象限定特典情報を蓄積し、前記利用者が前記利用者側端末から送信した利用目的に応じた特典検索条件と前記利用者IDを受信するに伴って、蓄積した対象限定特典情報の中から、特典内容が前記特典検索条件に合致し、かつ、その対象限定条件が前記利用者の利用者情報に合致する対象限定特典情報を抽出して前記利用者側端末に送信することを特徴とする仲介コンピュータ。(1)
(付記2)前記対象限定特典情報と共に特典識別子を前記利用者側端末に送信し、前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから受信した対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、その対象限定特典情報に付与されている特典識別子を用いて前記商品・サービス提供者側コンピュータに商品・サービスの購入依頼を直接行う場合に、前記商品・サービス提供者側コンピュータから送信される前記購入依頼に対応する提携売上情報を受信することを特徴とする付記1記載の仲介コンピュータ。(2)
(付記3)前記商品・サービス提供者側コンピュータに対して前記対象限定特典情報及び商品・サービスに関係する詳細情報の送信要求を行い、その結果得られた詳細情報を前記利用者側端末に送信することを特徴とする付記1記載の仲介コンピュータ。
【0173】
(付記4)前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、前記仲介コンピュータに商品・サービスの購入依頼を行う場合に、前記利用者側端末からの商品・サービスの購入依頼を前記商品・サービス提供者側コンピュータに転送すると共に、前記利用者端末からの商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信することを特徴とする付記1記載の仲介コンピュータ。(3)
(付記5)外部企業のコンピュータからの送信要求に応じて、前記マーケティング情報を前記外部企業のコンピュータに送信することを特徴とする付記4記載の仲介コンピュータ。
【0174】
(付記6)前記商品・サービス提供者側コンピュータから受信した前記提携売上情報に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信することを特徴とする付記2記載の仲介コンピュータ。(4)
(付記7)外部企業のコンピュータからの送信要求に応じて、前記仲介コンピュータが前記マーケティング情報を前記外部企業のコンピュータに送信することを特徴とする付記4記載の仲介コンピュータ。
【0175】
(付記8)前記仲介コンピュータは、前記利用者側端末から受信した特典検索条件を蓄積しておき、かつ、前記商品・サービス提供者側コンピュータから随時登録される前記対象限定特典情報を監視し、前記特典検索条件に合致する対象限定特典情報が登録された場合に、その対象限定特典情報を前記利用者側端末に送信することを特徴とする付記1記載の仲介コンピュータ。(5)
(付記9)前記利用者が前記仲介コンピュータに対して行う商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報、又は前記利用者が直接前記商品・サービス提供者側コンピュータに商品・サービスの購入依頼を直接行う場合に前記商品・サービス提供者側コンピュータから前記仲介コンピュータに対して送信される提携売上情報の蓄積情報である購買履歴に基づいて、前記商品・サービス提供者側コンピュータから随時登録される前記対象限定特典情報を監視し、前記利用者が必要とする対象限定特典情報が登録された場合に、その対象限定特典情報を前記利用者側端末に送信することを特徴とする付記1記載の仲介コンピュータ。
【0176】
(付記10)複数の商品・サービス提供者側コンピュータと、複数の利用者側端末と、利用者を限定した対象限定特典情報を仲介するための仲介コンピュータとをネットワークで接続し、前記商品・サービス提供者側コンピュータから前記仲介コンピュータに提供者情報を登録し、前記利用者側端末から前記仲介コンピュータに利用者情報を登録するに伴って前記仲介コンピュータは前記利用者側端末に利用者IDを発行し、前記商品・サービス提供者側コンピュータから前記仲介コンピュータに対象限定特典情報を随時登録し、前記仲介コンピュータはこれら対象限定特典情報を蓄積し、前記利用者が自分の利用目的に応じた特典検索条件と前記利用者IDを前記利用者側端末から前記仲介コンピュータに送信すると、前記仲介コンピュータは、蓄積した対象限定特典情報の中から、特典内容が前記特典検索条件に合致し、かつ、その対象限定条件が前記利用者の利用者情報に合致する対象限定特典情報を抽出して前記利用者側端末に送信することを特徴とする対象限定特典情報仲介システム。
【0177】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の対象限定特典情報仲介システムによれば、利用者と商品・サービス提供者とのチャンネルを仲介コンピュータが統一的に管理し、対象限定特典情報の仲介を行うので、利用者は必要な対象限定特典情報を効率的に検索することができる。商品・サービス提供者は、検索システムが効率的に機能する対象限定特典情報を簡単に登録することができる。そして、顧客(利用者)に適合する特典情報を提示し、それによって売上の向上及び固定客の確保を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第2実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第3実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第4実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第5実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第6実施形態を示すブロック図である。
【図7】本発明の対象限定特典情報仲介システムの第7実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の対象限定特典情報仲介システムにおけるお金の流れを例示するブロック図である。
【図9】商品・サービス提供者が店舗情報を登録する際のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図10】商品・サービス提供者が特典情報を登録する際のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図11】商品・サービス提供者のカテゴリを登録するためのユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図12】利用者が利用者情報を登録するためのユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図13】利用者が本システムを利用してイベント検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図14】利用者が本システムを利用してキーワード検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図15】利用者が本システムを利用してカテゴリ検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図16】利用者が本システムを利用して店名検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図17】利用者が本システムを利用して提供元種別検索を行う場合のユーザーインターフェイス例を示す図である。
【図18】仲介コンピュータから利用者に提示されるイベント検索結果の表示画面の例を示す図である。
【図19】仲介コンピュータから利用者に提示されるキーワード検索結果の表示画面の例を示す図である。
【図20】仲介コンピュータから利用者に提示されるカテゴリ検索結果の表示画面の例を示す図である。
【図21】仲介コンピュータから利用者に提示される店名検索結果の表示画面の例を示す図である。
【図22】仲介コンピュータから利用者に提示される提供元種別検索結果の表示画面の例を示す図である。
【図23】仲介コンピュータのデータベースに登録される対象限定特典情報のXMLファイルの一部を例示する図である。
【符号の説明】
11 利用者(利用者側端末、利用者側コンピュータ)
12 仲介コンピュータ(の運営者、仲介サービス提供者)
13 商品・サービス提供者
Claims (3)
- 複数の商品・サービス提供者側コンピュータと、複数の利用者側端末とにネットワークを介して接続され、利用者を限定した対象限定特典情報の仲介を行う仲介コンピュータであって、
前記商品・サービス提供者側コンピュータからのアクセスにしたがって提供者情報を登録し、
前記利用者側端末からのアクセスにしたがって利用者情報を登録すると共に前記利用者側端末に利用者IDを発行し、
前記商品・サービス提供者側コンピュータからのアクセスにしたがって、特典の内容を示す特典内容および利用者を限定するための条件を示す対象限定条件を含む対象限定特典情報を随時登録すると共にこれらの対象限定特典情報を蓄積し、
前記利用者が前記利用者側端末から送信した利用目的に応じた特典検索条件と前記利用者IDを受信するに伴って、蓄積した対象限定特典情報の中から、特典内容が前記特典検索条件に合致し、かつ、対象限定条件が当該利用者の利用者情報に合致する対象限定特典情報を抽出して前記利用者側端末に送信し、
前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、前記商品・サービス提供者側コンピュータに商品・サービスの購入依頼を直接行う場合に、当該購入依頼が行われる際に前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信される特典識別子を前記対象限定特典情報と共に前記利用者側端末に送信し、当該購入依頼に対応する前記特典識別子および提携売上情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータから受信し、
前記商品・サービス提供者側コンピュータから受信した前記提携売上情報に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信する、
ことを特徴とする仲介コンピュータ。 - 前記利用者が前記利用者側端末を用いて前記仲介コンピュータから送信された対象限定特典情報の中から必要な対象限定特典情報を選択し、前記仲介コンピュータに商品・サービスの購入依頼を行う場合に、当該購入依頼を前記商品・サービス提供者側コンピュータに転送すると共に、前記利用者端末からの商品・サービスの購入依頼に関する蓄積情報を分析して得られたマーケティング情報を前記商品・サービス提供者側コンピュータに送信することを特徴とする
請求項1記載の仲介コンピュータ。 - 前記利用者側端末から受信した特典検索条件を蓄積しておき、かつ、前記商品・サービス提供者側コンピュータから随時登録される前記対象限定特典情報を監視し、特典内容が前記特典検索条件に合致する対象限定特典情報が登録された場合に、その対象限定特典情報を前記利用者側端末に送信することを特徴とする
請求項1記載の仲介コンピュータ。
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