JP4760934B2 - ガスレーザ発振装置とガスレーザ加工機 - Google Patents

ガスレーザ発振装置とガスレーザ加工機 Download PDF

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Description

本発明はガスレーザ発振装置とガスレーザ加工機に関するものである。
近年、ガスレーザ発振装置ならびにガスレーザ加工機は、レーザ光の品質が良いことから、金属材料や樹脂、木材などの非金属材料にいたるまで、切断、溶接・溶着、スクライビングといった広範囲に渡る加工に応用されてきている。
特にガス溶断、プラズマ切断、金属バイトによる切断加工、型を用いた抜き加工などと比較し、ガスレーザ加工は高精度、高品質、金型不要など、多くの長所を備えており、幅広い業界に導入されつつある。
そのような中で、より幅広い産業分野への導入、多岐に渡る業種、材料へのガスレーザ加工の適用が渇望されている。
ガスレーザ加工は、ガス溶断、プラズマ切断などに関して品質、性能的には凌駕していたが、他の工法と比較し装置自身が高額であるという点が課題であった。ガスレーザ加工の普及のためには、ガスレーザ発振装置のイニシャル、ランニング双方の低コスト化が望まれていた。
このような従来のレーザ発振装置は、レーザガスを通過させるための配管の一部分を並列とする構成を有してはいたものの、その目的はレーザガス内部に存在する不純物を除去することであり、並列の配管それぞれに種類の異なるトラップが設けられていた(例えば特許文献1参照)。
図16は従来のガスレーザ発振装置を示す構成図で、この図に示したガスレーザ発振装置は、送風機101、熱交換器102a,102b、配管103、配管103内部を循環するレーザガス104、放電管105、放電管105に設けた電極106、電極106に接続した電源107、部分透過鏡108、全反射鏡109、レーザガス104の供給器110、供給器110から配管103内へ流入するレーザガス104の調整装置111、レーザガス104の排出装置112、配管103内部の圧力検出装置113、制御部114を備えている。
図に示すとおり、送風機101から出てきたレーザガス104は、圧縮され高温となっているため、熱交換器102aにより冷却される。熱交換器102b通過後、レーザガス104は配管103で接続されている放電管105に流入する。放電管105には電極106を介して電源107が接続されており、電源107により放電管105内を通過するレーザガス104に高電圧が印加され放電が発生する。放電の電気エネルギーによりレーザガス104が励起され反転分布となり光を発し、部分透過鏡108と全反射鏡109の間を光が往復することによりレーザ発振状態となる。発生したレーザ光の一部は部分透過鏡108から外部へと取り出され、レーザ加工に用いられる。
放電管105で放電エネルギーにより高温となったレーザガス104は熱交換器102bにより冷却され、送風機101に戻る。レーザガス104は配管103内部を循環するうちに、放電エネルギーや電極106の磨耗粉などにより劣化する。そのためレーザガス104は、その一部が排出装置112によってレーザ発振装置外部へ取り出され廃棄される。廃棄されたレーザガス104と同量の新しいレーザガス104を供給器110から調整装置111を通して配管103内部へ供給し、配管103内部の圧力が一定となるように圧力検出装置113により、制御部114を介して調整装置111を制御している。
特開平6‐283781号公報(図1)
しかし、図16に示す従来のガスレーザ発振装置では、熱交換器102a,bは同じ種類のものを使用していた。この熱交換器に要求される冷却能力は使用される箇所により異なり、送風機101の圧縮熱によるレーザガス104の温度上昇と、放電管105内部での電気エネルギーによる温度上昇では値が異なるので、本来であれば熱交換器ごとに必要最低限の冷却能力を個別に設計することが望ましいが、その場合では熱交換器を多種類、そろえる必要がある。
そして熱交換器の種類が増えると、部品の共通共用化が妨げられることとなっていた。この場合、部品が共用化されていないためマスメリットが出にくく、結果として熱交換器自身のコストが高くついていた。またメンテナンスなどの面においても、部品点数が増えることにより維持管理工数が増加し、メンテナンス費用などのランニングコストも増大する。そのため実際には、各場所で使用される熱交換器は共用化されており、その性能はもっとも冷却能力を必要とされる場所に応じて設計されることとなっていた。
しかし、このような設計では、場所によっては熱交換器の能力が過剰設計となる部分も存在し、必要機能の最適化という観点から見た場合には効率が悪くなっていた。このように部品共用化と各構成部品の最適化という2つの要素を考慮しているものの、部品共用化を比較的優先して従来のガスレーザ発振装置は設計されていた。
また、熱交換器の熱交換能力を向上させるためには、レーザガスと熱交換器内部の接触面積を増加させることが必要であるが、その場合、接触面積の増加はレーザガスの循環系の圧力損失の増加をもたらす。圧力損失の増加による影響は、レーザガスの流量を低下させ、結果としてレーザ出力が減少するという課題も引き起こしていた。このように従来のガスレーザ発振装置は、部品共用化と各構成部品最適化を考慮しながら設計するものの、レーザガスの冷却と流量増加という2つの要素を、最適化された状態での両立が困難であり、結局、いくつか存在する必要機能を満たすことができる最も厳しい部分に合わせて設計することとなり、結果として過剰設計となる部分が多く存在していた。そして、それら過剰設計がコスト高となって装置に反映されることとなっていた。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、より低コスト化できるガスレーザ発振装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、内部でレーザガスを放電する放電管と、前記放電管へ前記レーザガスを送風する送風手段と、前記レーザガスを冷却するための熱交換器と、前記放電管と前記送風手段と前記熱交換器を接続する配管を備え、前記熱交換器を迂回するバイパスを設け、前記バイパスに流量調整手段を設けたものである。
そしてこのように、レーザガスを流量調整手段で必要な分のみ熱交換器を通過させ、それ以外のレーザガスをバイパスする構成としているため、熱交換器での圧力損失の発生を低減でき、レーザガスの流量を増加できるため、レーザ出力の増大を効率よく図ることができ、ガスレーザ発振装置を構成する部品の共用化と最適化の両立を実現することができる。
以上のように、本発明は、効率的にガスレーザ発振装置を構成する部品の共用化と最適化の両立を実現することにより、無駄な過剰設計の省略、個別最適によるマスメリット減少の防止を同時に実現でき、ガスレーザ発振装置およびガスレーザ加工機を低コスト化することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1のガスレーザ発振装置の構成図で、図に示す実施の形態1のガスレーザ発振装置は、送風機1、熱交換器2a,2b、配管3、レーザガス4、放電管5、電極6、電源7、部分透過鏡8、全反射鏡9、レーザガス4の供給器10、供給器10から配管3へ流入するレーザガス4の流量の調整装置11、レーザガス4の排出装置12、配管3内部の圧力検出装置13、制御部14、熱交換器2a,2bと並列に配管されたバイパス15a,15bを備えている。
図に示すとおり、電源7と電極6により形成される放電空間にレーザガス4を循環供給させる送風機1から出てきたレーザガス4は、圧縮され高温となっているため、熱交換器2aにより冷却される。熱交換器2a通過後、レーザガス4は配管3で接続されている放電管5に流入する。しかし、その際、レーザガス4の全てが熱交換器2aを通過して冷却されるのではなく、一部はバイパス15aにより熱交換器2aを通らずに放電管5に流れる。
放電管5には電極6を介して電源7が接続されており、電源7により放電管5内を通過するレーザガス4に高電圧が印加され放電が発生する。放電の電気エネルギーによりレーザガス4が励起され反転分布となり光を発し、部分透過鏡8と全反射鏡9の間を光が往復することによりレーザ発振状態となる。発生したレーザ光の一部は部分透過鏡8から外部へと取り出され、レーザ加工に用いられる。
放電管5で放電エネルギーにより高温となったレーザガス4は熱交換器2bにより冷却され、送風機1に戻る。しかし、この場合においても、レーザガス4の全てが熱交換器2bを通過して冷却されるのではなく、一部はバイパス15bにより熱交換器2bを通らずに送風機1に戻る。
レーザガス4は配管3内部を循環するうちに、放電エネルギーや電極6の磨耗粉などにより劣化する。そのためレーザガス4は、その一部が排出装置12によってレーザ発振装置外部へ取り出され廃棄される。廃棄されたレーザガス4と同量の新しいレーザガス4を供給器10から調整装置11を通して配管3内部へ供給し、配管3内部の圧力が一定となるように圧力検出装置13により、制御部14を介して調整装置11を制御している。
このように本実施の形態1は、内部でレーザガス4を放電する放電管5と、放電管5へレーザガス4を送風する送風手段となる送風機1と、レーザガス4を冷却するための熱交換器2a,2bと、放電管5と送風手段となる送風機1と熱交換器2a,2bを接続する配管3を備え、熱交換器2a,2bを迂回するバイパス15a,15bを設けたものである。
さて、従来のガスレーザ発振装置では、熱交換器2a,2bをレーザガス4が通過する際に圧力損失が発生し、その損失によりレーザガス4の流量が低下してレーザ出力の減少が発生する場合があった。通常、放電管5内部を通過するレーザガス4の温度があるしきい値を超えると、反転分布状態が崩れレーザ発振を維持できなくなる。そのため熱交換器2a,2bによりレーザガス4を冷却しているが、レーザガス4の温度はしきい値を超えない範囲に設定すればよく、冷却しすぎても得られる効果は少なかった。むしろ熱交換器2a,2bによる必要以上の冷却は、前述のようなレーザガス4の圧力損失を引き起こし、逆にレーザ出力を低下させることになっていた。
これに対して本発明の実施の形態1では、熱交換器2a,2bに並列に配管されたバイパス15により、レーザガス4の一部を熱交換器2a,2bを通過させずバイパスする構成としているため、圧力損失の発生を低減でき、レーザガス4の流量が増加するため、レーザ出力の増大を効率よく図ることができる。
なお、レーザガス4の一部は熱交換器2a,2bを通過しないため、レーザガス4全体としてみた場合には温度が上がることになるが、反転分布を維持可能な範囲内であれば問題ない。
このように構成することで、レーザガス4の冷却と流量増加という、レーザ出力維持に必要な2つの要素を最適化された状態で両立することが可能となる。
そして、バイパス15a,15bは、その断面積を個別に任意に設計することができ、必要に応じて熱交換器ごとに、バイパスを通過するレーザガス4の流量を調整できるため、よりきめ細かな最適化を実現することができる。
このように、上記構成により、従来と同じ出力のガスレーザ発振装置を実現する場合において、熱交換器2a,2bの無駄な過剰設計を省略可能であり、また熱交換器2a,2bの共用化のマスメリットを得ることができ、その結果ガスレーザ発振装置を低コストに実現することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図2を用いて説明する。
なお、本実施の形態2において実施の形態1と同様な構成については図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態2の特徴とする点は、バイパス15a,15bの途中に流量調整手段16を設けたことである。
実施の形態1では、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量は、バイパス15a,15bの断面積で決定していた。そのため一度、構成したあとではバイパス15a,15bを通過するレーザガス4流量を調節することは困難であった。
これに対して、本実施の形態2では、バイパス15a,15bの途中に流量調整手段16を設けることにより、ガスレーザ発振装置運転中においてもバイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量を調整することが可能となる。
そのためガスレーザ発振装置の運転状態に合わせた細かな流量調整ができ、レーザガス4の冷却と流量増加という2つの要素を、より最適化された状態で実現できる。
図3は、ガスレーザ発振装置の放電管5に注入される電気入力と、入力から実際にレーザ光として取り出すことができる割合を表すレーザ発振効率の相関図である。
図に示すように、通常、電気入力が小さい領域では発振効率が低い。つまり無駄な電気入力が必要になり、ランニングコストの増加をもたらしている。しかし、この場合、電気入力は少ないのでレーザガス4の温度は低い。このような場合において、本実施の形態2のように、バイパス15a,15b途中に設けた流量調整手段16により、例えば電気入力が小さい領域ではバイパス15a,15bを通過する流量を増加させることにより、配管3全体を流れるレーザガス4の流量を増加させ、発振効率を向上させることが可能であり、その結果、ランニングコストを低減できる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図3を用いて説明する。
なお、本実施の形態3において実施の形態1、2と同様な構成については図1、2と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態3の特徴とする点は、配管3の途中にレーザガス4の温度を検出する温度検出装置17を設けたことである。
温度検出装置17により、レーザガス4の温度が上昇した場合には、流量調整手段16によりバイパス15a,15bを通過するレーザガス4流量を減少させ、温度を下げるように作用させる。
逆にレーザガス4の温度が減少した場合には、流量調整手段16によりバイパス15a,15bを通過するレーザガス4流量を増加させ、配管3内部全体を流れる流量を増加するよう作用させる。
このように上述した実施の形態2で述べたバイパス15途中の流量調整手段16を温度検出装置17の検出結果によって制御することにより、より最適化された運転状態のガスレーザ発振装置を実現でき、ランニングコストを低減することが可能となる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、図5を用いて説明する。
なお、本実施の形態4において実施の形態1から3と同様な構成については図1から4と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態4の特徴とする点は、放電管5から配管3へのレーザガス4の流出部分に温度検出装置17を設けたことである。
実施の形態3で述べたようにレーザガス4の温度を温度検出装置17で検出することにより、ガスレーザ発振装置の運転状態を最適化することが可能となったが、本実施の形態4のように温度検出装置17の位置を、放電管5の流出部分に設けることで、より運転状態の最適化精度を高めることができる。
すなわち、レーザガス4の温度でもっとも高温となる部分は、放電管5内部の下流であり、その部分の温度が発振状態に必要なしきい値を超えないようにする必要がある。そのため放電管5の流出部分のレーザガス温度を監視することにより、より限界に近い状態での運転を行うことができ、ランニングコストを一層、低減することが可能となる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5について、図6を用いて説明する。
なお、本実施の形態5において実施の形態1から4と同様な構成については図1から5と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態5の特徴とする点は、流量調整手段16、18をバイパス15および熱交換器2a,2bと接続した配管3の部分の双方に配置した、すなわち、流量調整手段18を熱交換器と接続した配管に追加して配置したことである。
上述した実施の形態2ではバイパス15側にしか流量調整手段16が設けられていなかった。この場合だと流量調整手段16を全開にした場合においても、バイパス15側を流れるレーザガス4の流量はバイパス15と熱交換器2a,2bの配管抵抗の比率によって流量が決まるので、流量の調整範囲には制限があった。しかし本実施の形態5のように、バイパス15の分岐後の熱交換器2a,2b通過側の配管3に流量調整手段18を設けることにより、バイパス15側と熱交換器2a,2b側を流れるレーザガス4の比率の調整範囲を拡大することが可能となり、よりガスレーザ発振装置の運転状態を最適化することができる。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6について、図7を用いて説明する。
なお、本実施の形態6において実施の形態1から5と同様な構成については図1から6と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態6の特徴とする点は、バイパス15a、15bに、レーザガス4に含まれている不純物を除去する不純物除去装置19を設けたことである。
ガスレーザ運転状態最適化のため、レーザガス4がバイパス15a、15b側を流れた場合において、不純物除去装置19を通過させることにより、レーザガス4内部に存在する不純物を除去することが可能となる。
ガスレーザ発振装置は、運転中の電極6の磨耗粉や、供給器10内に存在する不純物、メンテナンス時に配管3を開放することにより混入する周囲の塵埃などにより、レーザガス4内に不純物を包含している。これら不純物は、運転中にその一部が部分透過鏡8、全反射鏡9表面に付着し、反射率の低下によりレーザ出力の減少を引き起こしていた。本実施の形態6のようにバイパス15a、15bの途中に不純物除去装置19を設けることにより、これら不純物を捕集し上記レーザ出力の減少を防止することが可能となる。
なお、不純物除去装置19をレーザガス4が流れる主部分である熱交換器2a,2b側に配置した場合、不純物除去装置19で発生する圧力損失が大きくレーザガス4の流量に与える影響が大きかったが、本実施の形態6のようにバイパス15a、15b側に不純物除去装置19を設けることにより、圧力損失の発生を最小限に抑えることができる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7について、図8を用いて説明する。
本実施の形態7は、実施の形態6で説明した不純物除去装置19として、メッシュ状のフィルタを用いるものである。
これにより、メッシュの開口径以上の不純物は通過できず、この部分にてレーザガス4中の不純物を捕集できる。
なお、このメッシュ自体は、たとえば金属製の網などを利用することができ、そのような網は広く流通しているため、安価なコストで調達することができる。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8について、図9を用いて説明する。
本実施の形態8は、実施の形態7のメッシュ状フィルタの開口径を150ミクロン以下とするものである。
図10は部分透過鏡8表面に付着した不純物の直径と、付着後24時間後のレーザ出力低下率の相関を表したものである。この結果より、不純物の直径が150ミクロンを越えるとレーザ出力が低下することが判る。これは部分透過鏡8の表面に損傷が発生し、反射率が低下するためである。不純物の直径150ミクロンが、部分透過鏡8の損傷しきい値であるため、不純物捕集用メッシュ状フィルタの開口径を150ミクロン以下とすることで、これら不純物を採取しレーザ出力の低下を防止できる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9について説明する。
本実施の形態9は、実施の形態6、7のメッシュ状フィルタの材質をステンレスとするものである。
メッシュ状フィルタはレーザガス4と接する箇所であるため、化学的に安定した材質を選定する必要がある。ステンレスであれば耐食性があり、また一般に広く普及しているため安価なコストで調達することが可能となる。
(実施の形態10)
以下、本発明の実施の形態10について、図11を用いて説明する。
本実施の形態10は、実施の形態6の不純物除去装置19として、小部屋と前記小部屋に接続した管路からなるトラップ構造を用いたものであり、具体的には、小部屋となるポケット型のトラップ20と、このトラップ20とバイパス15とを接続する管路20aからなる。
実施の形態7のようなフィルタ式とする方法も不純物を捕集する上で有効であるが、フィルタ方式の場合、フィルタが目詰まりしてくるため定期的な交換が必要になる。本実施の形態10のようなトラップ方式の場合は、レーザガス4の流れを利用して不純物を1箇所に集める構成としているため、フィルタのような目詰まりによる定期交換が不要になる。トラップ式でも定期的に集められた不純物を廃棄することが必要であるがトラップ自身は再利用可能であり、フィルタのような部品交換が不要のため、ランニングコストを低減できる。
トラップ方式としては前記ポケット型のトラップ20のほかに、遠心分離を利用したサイクロン型なども有効である。
(実施の形態11)
以下、本発明の実施の形態11について説明する。
本実施の形態11は、実施の形態6において、通常運転時以外の場合は、熱交換器2a,2bと接続した配管3の部分に配置した流量調整手段18を全閉とし、レーザガス4の全流量が不純物除去装置19を通過するようにしたものである。
実施の形態6の構成を有するガスレーザ発振装置において、バイパス15a,15b側および熱交換器2a,2b側の双方に流量調整手段16、18を設けることにより、レーザガス4全てがバイパス15a,15b側へ流すことが可能となった。このとき、さらに実施の形態6記載の不純物除去装置19をバイパス15a,15bに設けることにより、レーザガス4の全量が不純物除去装置19を通過することになる。
なお、この場合は、レーザガス4が熱交換器2を通過せず冷却されないため、レーザ通常運転時ではこのような運転は実施できないが、たとえば数百時間おきにメンテナンスとして定期的にこのような動作を行うことにより、配管3内部に残留している不純物を効率よく不純物除去装置19で捕集でき、部分透過鏡8や全反射鏡9の表面をクリーニングする期間を延長することができる。
(実施の形態12)
以下、本発明の実施の形態12について、図12を用いて説明する。
なお、本実施の形態12において実施の形態1から11と同様な構成については図1から11と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態12の特徴とする点は、放電管5に設けた電極6に接続した電源7と、電源7を制御する放電制御部27を設け、放電制御部27が電源7に放電を開始するレーザ出力指令信号により、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量調整を流量調整手段16で行うことである。
この放電制御部27と流量調整手段16は流量調整信号線21で接続している。
図3にあるように電気入力が少ない領域では発振効率が低下するため、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量を増加させることが効果的であった。通常、電気入力はレーザ出力指令信号にある程度比例している。そのため、レーザ出力信号を発する放電制御部27により、レーザ出力信号に応じて流量調整手段16を制御し、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量を増減することで、より効果的にレーザ運転状態を最適化できる。
(実施の形態13)
以下、本発明の実施の形態13について、図13を用いて説明する。
なお、本実施の形態13において実施の形態1から12と同様な構成については図1から12と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態13の特徴とする点は、放電管5の内部で発生する放電の電流信号により、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量調整を流量調整手段16で行うことである。
具体的には、電極6、電源7間の配線途中に放電電流検出装置22を設けて、放電管5の内部で発生する放電の電流信号を検出する。
上述した実施の形態2では流量調整手段16によりバイパス15を通過するレーザガス4の流量を変化させることが可能となり、特に図3にあるように電気入力が少ない領域では発振効率が低下するため、バイパス15a,15bを通過するレーザガス4の流量を増加させることが効果的であった。また、実施の形態12では流量調整手段16をレーザ出力信号によって制御していた。しかし厳密には、レーザガス4の状態や部分透過鏡8、全反射鏡9表面状態などにより、レーザ出力が同一でもレーザ出力指令信号が異なる場合が存在した。一方、電気入力自体は放電管5内を流れる放電電流に比例しているため、本実施の形態13のように放電電流検出装置22により検出された放電電流に応じて流量調整手段16を制御し、バイパス15を通過するレーザガス4流量を増減することで、より効果的にレーザ運転状態を最適化できる。
(実施の形態14)
以下、本発明の実施の形態14について、図14を用いて説明する。
なお、本実施の形態14において実施の形態1から13と同様な構成については図1から13と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態14の特徴とする点は、送風機1の入口側と放電管5との間に配置した熱交換器2bと、送風機1の出口側と放電管5との間に配置した熱交換器2aのうち、送風機1の出口側と放電管5との間に配置した熱交換器2aにのみにバイパス15aを配置したことである。
レーザガス4の反転分布維持可能な温度しきい値を必要としているのは放電管5下流側においてであり、温度維持のためには放電管5に流入してくるレーザガス温度を制御すればよい。つまりレーザガス4の流量と温度という2つの要素の両立を最も必要としているのが、放電管5の流入部になる。
そのため本実施の形態14では、バイパス15aを送風機1の出口側と放電管5との間に配置した熱交換器2aにのみ設けた構成とすることで、構成を簡素化できるので、安価なガスレーザ発振装置を実現することができる。
(実施の形態15)
以下、本発明の実施の形態15について説明する。
本実施の形態15の特徴とする点は、送風機1と放電管5の間に熱交換器を複数設け、送風機1の出口側かつ放電管5の最も近くに設けられている熱交換器のみにバイパス15aを配置したことである。
すなわち、実施の形態14において、バイパス15aを送風機1出口側と放電管5との間に配置した熱交換器2aにのみ設けた構成としていたが、レーザガス4温度を制御するのに最も必要としているのが放電管5の流入部であるためである。この熱交換器が送風機1から放電管5までの間に複数個、直列に存在する場合には、最も放電管5に近い熱交換器のみにバイパス15を設ける構成により、安価なガスレーザ発振装置を実現できる。
(実施の形態16)
以下、本発明の実施の形態16について、図15を用いて説明する。
図15は本発明の実施の形態16のガスレーザ加工機の構成を説明する図で、上述した実施の形態1から15の何れかのレーザ発振装置23と、レーザ発振装置23からのレーザ光28を被加工物26へ集光する集光手段25とを有するもので、このレーザ光28の光路には、レーザ光28の進行方向を変更する全反射鏡24を配置して、レーザ光28を集光手段25と被加工物26に導くように構成している。
ガスレーザ発振装置23から出たレーザ光28は全反射鏡24により集光手段25に導かれる。集光手段25により集光されたレーザ光は被加工物26に照射され、切断、溶接などが行われる。
本発明のガスレーザ発振装置およびガスレーザ加工機は、低コスト化することができるガスレーザ発振装置およびガスレーザ加工機として有用である。
本発明の実施の形態1におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態2におけるガスレーザ発振装置の構成図 放電管5への電気入力とレーザ発振効率の相関図 本発明の実施の形態3におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態4におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態5におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態6におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態7における不純物除去装置19の詳細図 本発明の実施の形態8における不純物除去装置として用いるメッシュフィルタの詳細図 部分透過鏡8表面の付着不純物直径と付着後24時間後のレーザ出力低下率の相関図 本発明の実施の形態10におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態12におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態13におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態14におけるガスレーザ発振装置の構成図 本発明の実施の形態16におけるガスレーザ加工機の構成図 従来のガスレーザ発振装置の構成図
1 送風機
2 熱交換器
3 配管
4 レーザガス
5 放電管
6 電極
7 電源
8 部分透過鏡
9 全反射鏡
10 供給器
11 調整装置
12 排出装置
13 圧力検出装置
14 制御部
15 バイパス
16 流量調整手段
17 温度検出装置
18 流量調整手段
19 不純物除去装置
20 ポケット型トラップ
21 流量調整信号線
22 放電電流検出装置
23 ガスレーザ発振装置
24 全反射鏡
25 集光手段
26 被加工物
27 放電制御部
28 レーザ光

Claims (13)

  1. 内部でレーザガスを放電する放電管と、前記放電管へ前記レーザガスを送風する送風手段と、前記レーザガスを冷却するための熱交換器と、前記放電管と前記送風手段と前記熱交換器を接続する配管を備え、前記熱交換器を迂回するバイパスを設け、前記バイパスに流量調整手段を設け、前記バイパスに、前記レーザガスに含まれている不純物の除去装置をさらに設けたガスレーザ発振装置。
  2. 前記配管内部を通過するレーザガスの温度を検出する温度検出装置を設け、前記温度検出装置の信号によりバイパスを通過するレーザガスの流量を前記流量調整手段で制御する請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  3. 前記放電管から前記配管へのレーザガスの流出部分に前記温度検出装置を設けた請求項2記載のガスレーザ発振装置。
  4. 前記流量調整手段を前記バイパスおよび前記熱交換器と接続した配管の部分の双方に配置した請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  5. 前記不純物の除去装置として、メッシュ状のフィルタを用いた請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  6. 前記メッシュ状のフィルタの開口径を150ミクロン以下とした請求項5記載のガスレーザ発振装置。
  7. 前記メッシュ状のフィルタの材質をステンレスとした請求項5または6記載のガスレーザ発振装置。
  8. 前記不純物の除去装置として、小部屋と前記小部屋に接続した管路からなるトラップ構造を用いた請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  9. 通常運転時以外の場合は、前記熱交換器と接続した配管の部分に配置した流量調整手段を全閉とし、前記レーザガスの全流量が前記不純物の除去装置を通過する請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  10. 前記放電管の内部で発生する放電の電流信号により、前記バイパスを通過する前記レーザガスの流量調整を前記流量調整手段で行う請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  11. 前記熱交換器として、前記送風機の入口側と前記放電管との間に配置した熱交換器と、前記送風機の出口側と前記放電管との間に配置した熱交換器を備え、前記送風機の出口側と前記放電管との間に配置した熱交換器にのみに前記バイパスを配置した請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  12. 前記熱交換器として、前記送風機と前記放電管の間に複数設け、前記送風機の出口側かつ前記放電管の最も近くに設けられている熱交換器のみに前記バイパスを配置した請求項1記載のガスレーザ発振装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載のレーザ発振装置と、前記レーザ発振装置からのレーザ光を被加工物へ集光する集光手段とを有するガスレーザ加工機。
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