JP4760933B2 - 搬送装置、重送予兆検出装置、および重送予兆検出プログラム - Google Patents

搬送装置、重送予兆検出装置、および重送予兆検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、搬送装置、重送予兆検出装置、および重送予兆検出プログラムに関する。
積載された用紙を1枚ずつ搬送方向に送り出して搬送する用紙搬送装置がある(例えば、特許文献1〜4を参照)。
特許文献1には、用紙検知センサを用いて用紙の連れ送りの有無を判断し、連れ送りが生じていると判断した場合に、搬送ローラの駆動を停止させて、後行用紙の搬送を停止させ、用紙の連れ送りを防止する用紙搬送装置が記載されている。
特許文献2には、トレイに載置された紙を1枚ずつ送給する給紙ローラと、送給ローラにより送給された紙が所定位置に到達したとき検出信号を出力する紙検出手段とを有し、給紙ローラが紙の送給を開始したときから、紙検出手段が検出信号を出力するまでの時間の長短に基づいて、給紙ローラの送給性能を検知する給紙装置が記載されている。
特許文献3には、用紙の搬送経路に設置されているタイミングセンサで検知される実用紙搬送時間tと劣化判定用設定時間T´との比較を所定回数(N)分行って、t≧T´となる回数(n)をカウントし、当該回数(n)が予め設定された判定回数(m)を超えた場合に警告情報を表示する画像形成装置が記載されている。すなわち、特許文献3には、給紙コロの磨耗などの劣化により用紙の搬送速度が遅くなった場合に、これを検知して警告情報を表示することが記載されている。
特許文献4には、給紙トレイから用紙を取り出すピックアップロールと、当該ピックアップロールからの用紙を搬送するとともに捌く給紙ロール対と、当該給紙ロール対からの用紙を検知する第1センサとを有する搬送装置において、給紙トレイ内の用紙と対向する位置に変位情報取得部を設け、用紙後端が変位情報取得部を通過する時間を起点として、用紙後端が第1センサにより検知されるまでの時間、すなわち変位情報取得部から第1センサまでの間を用紙後端が通過する時間を搬送時間として求め、当該搬送時間の分布に基づいてピックアップロールや給紙ロール対の故障を判定することが記載されている。
特開2006−82889号公報 実開平3−56734号公報 特開2000−307786号公報 特開2005−206307号公報
ところで、積載されている被搬送体を1枚ずつ搬送方向に送り出す場合において、被搬送体の重送が発生しやすい状態を事前に検知することができれば、例えば被搬送体の交換や搬送装置の部品の交換などの対処が可能となり、有意である。
本発明は、積載されている被搬送体を1枚ずつ搬送方向に送り出す場合において、被搬送体の重送の発生の予兆を検出することが可能な搬送装置、重送予兆検出装置、および重送予兆検出プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る搬送装置は、積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段と、前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手段と、前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する重送予兆検出手段と、を有し、前記重送予兆検出手段は、前記はみ出し量検出手段が検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記積載部に積載されている被搬送体の種類を判別する種類判別手段を有し、前記重送予兆検出手段は、前記被搬送体の種類の判別結果に基づき、前記被搬送体の種類毎に、当該種類におけるはみ出し量の検出結果に基づき、前記予兆の検出または前記劣化の判定を行う。
本発明に係る重送予兆検出装置は、積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって、前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段、を備えた搬送装置に接続された重送予兆検出装置であって、積載部に積載されている被搬送体が送り出し手段により1枚ずつ搬送方向に送り出される場合において、前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手段と、前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する重送予兆検出手段と、を有し、前記重送予兆検出手段は、前記はみ出し量検出手段が検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする。
本発明に係る重送予兆検出プログラムは、積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって、前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段、を備えた搬送装置に接続されたコンピュータに、積載部に積載されている被搬送体が送り出し手段により1枚ずつ搬送方向に送り出される場合において、前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手順と、前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する予兆検出手順と、を実行させ、前記予兆検出手順では、前記はみ出し量検出手順で検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、被搬送体の重送の発生の予兆を検出する搬送装置を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、閾値を超えるはみ出し量が頻繁に発生する現象を重送の発生の予兆として検出する搬送装置を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、連れ出された被搬送体を搬送対象の被搬送体から分離する分離手段の劣化を検出する搬送装置を提供できる。
請求項4に記載の発明によれば、分離手段の劣化を適切に判定する搬送装置を提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、被搬送体の種類毎に適切に重送発生の予兆検出または分離手段の劣化判定を行う搬送装置を提供できる。
請求項6に記載の発明によれば、被搬送体の重送の発生の予兆を検出する重送予兆検出装置を提供できる。
請求項7に記載の発明によれば、被搬送体の重送の発生の予兆を検出する重送予兆検出プログラムを提供できる。
実施の形態に係る搬送装置を含む画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 積載部に積載されている用紙が分離部の手前まではみ出ている様子を示す図である。 積載部に積載されている用紙が分離部を超えてはみ出ている様子を示す図である。 第1の実施の形態における重送予兆検出装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 異常値の発生パターンの一例を示す図である。 異常値の発生パターンの一例を示す図である。 第1の実施の形態における重送予兆検出装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における重送予兆検出装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における重送予兆検出装置の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、実施の形態に係る搬送装置20を含む画像形成装置100の構成の一例を示す概略図である。この画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリなど、用紙等の記録媒体P(以下、「用紙」と称す)に画像を形成する装置であり、ここでは電子写真方式で印刷を行う電子写真装置である。ただし、画像形成装置100は、インクジェット方式など、他の印刷方式を利用するものであってもよい。図1において、画像形成装置100は、画像形成部10と搬送装置20とを含む。
画像形成部10は、電子写真プロセスに従って用紙上に画像を形成する。この画像形成部10は広く知られているので、その具体的構成については図示および詳しい説明を省略する。簡単に説明すると、画像形成部10は、典型的には、感光体、その周囲に配設された帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、およびクリーニング装置、ならびに定着装置を備える。そして、帯電装置および露光装置により感光体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置で可視化(トナー像化)し、感光体上のトナー像を転写装置で用紙上に転写し、転写されたトナー像を定着装置で用紙上に定着させる。
搬送装置20は、積載部1に積載されている被搬送体(ここでは用紙)を1枚ずつ搬送方向(図中矢印X方向)に送り出す送り出し機構21を有する。図1の例では、積載部1は、用紙を収納する給紙トレイである。なお、図1には1つの積載部1が示されているが、積載部1は複数設けられてもよい。また、積載部1は、給紙トレイに限られず、例えば用紙が載置される手差しトレイなどであってもよい。
送り出し機構21は、具体的には、搬送対象の用紙(例えば最上位の用紙)に対し搬送方向の力を付与し、搬送対象の用紙を搬送方向に搬送する搬送手段と、積載部1から搬送対象の用紙と共に連れ出された用紙に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、上記連れ出された用紙を搬送対象の用紙から分離する分離手段とを含む。
一つの態様では、送り出し機構21は、図1に示されるように、積載部1に積載されている用紙のうち最上位の用紙に対向して配置されたピックアップロール22と、当該ピックアップロール22の搬送方向下流側に設けられた給送ロール23と、当該給送ロール23に圧接されて当該給送ロール23との間で分離部(ニップ部)Nを形成する分離ロール(リタードロール)24とを含む。
ピックアップロール22は、最上位の用紙に接した状態で回転駆動されることにより、最上位の用紙を搬送方向に繰り出す。なお、ピックアップロール22は、ソレノイド等のアクチュエータによって、最上位の用紙に接触する状態と接触しない状態とで切り替えられるように駆動されてもよい。
給送ロール23は、ピックアップロール22と同一の回転方向、すなわち用紙を更に先へと搬送する方向へ回転駆動され、ピックアップロール22により繰り出された用紙を搬送方向に向けて搬送する。
分離ロール24は、ピックアップロール22によって積載部1から最上位の用紙と共に次の用紙が連れ出された場合に、連れ出された用紙に対し搬送方向と逆方向の力を分離部Nで付与し、上記連れ出された用紙を最上位の用紙から分離する役割を果たす。
具体的には、分離ロール24には、トルクリミッタを介して用紙の搬送方向と逆方向の回転トルクが与えられている。そして、分離部Nに用紙が存在しない場合、および分離部Nに1枚だけ用紙が送り込まれた場合には、トルクリミッタのリミット値を超える回転トルクが分離ロール24に作用し、分離ロール24は給送ロール23に連れて搬送方向に回転する。一方、2枚以上の用紙が分離部Nに送り込まれた場合には、分離ロール24は、用紙の搬送方向と逆方向に回転し、分離ロール24と接触している用紙を積載部1方向へと押し戻す。これにより、給送ロール23に接触している最上位の用紙が給送ロール23の回転によって搬送方向に搬送される一方、最上位の用紙と共に連れ出されて分離部Nに突入した用紙は、分離ロール24の作用により搬送方向と逆方向に押し戻されることになる。
なお、送り出し機構21の具体的な構成は上記に限定されず、例えば、分離ロール24に代えて分離パッドが用いられてもよいし、分離ロール24等の分離部材はピックアップロール22に圧接されてもよい。
図1の例では、搬送装置20は、さらに、送り出し機構21により送り出された用紙を転写部位に搬送し、転写後の用紙を定着部に搬送し、定着後の用紙を排出トレイ3に排出する搬送機構を有する。具体的には、搬送装置20は、送り出し機構21からの用紙を搬送経路に沿って搬送するための、搬送経路中に設けられた1以上の搬送ロール25を有する。1以上の搬送ロール25は、例えば、用紙の位置を調整するためのレジストロールを含んでもよい。また、搬送装置20は、搬送経路中に設けられ、用紙の有無を検出する、用紙搬送制御用の1以上の用紙センサ26を有する。
また、搬送装置20は、用紙の搬送を制御する搬送制御装置27を含む。この搬送制御装置27は、具体的には、用紙センサ26からの出力等に基づき、送り出し機構21や搬送ロール25の動作を制御して、用紙の搬送を制御する。
上記構成を有する搬送装置20において、分離手段の分離性能が低下した場合(例えば分離ロール24の摩擦係数が低下した場合)や、用紙間の吸着力や摩擦抵抗が大きい場合には、送り出し機構21から一度に複数枚の用紙が重なって送り出される現象(すなわち重送)が発生することがある。当該重送が発生すると、例えば、搬送制御装置27により重送が検知され、用紙の搬送動作が停止されることになる。
上記重送が発生する前の段階においては、図2,3に示されるように、給紙された用紙の次の用紙が、積載部1の搬送方向側端面よりもはみ出す現象がみられる。図2には、積載部1に積載されている用紙が分離部Nの手前まではみ出ている様子が示されており、図3には、積載部1に積載されている用紙が分離部Nを超えてはみ出ている様子が示されている。
本実施の形態では、上記重送による搬送動作停止の発生を防止する等の観点より、搬送装置20は、用紙の重送の発生の予兆を検出する重送予兆検出装置30を有する。
重送予兆検出装置30は、一つの態様では、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、重送予兆検出装置30の各種機能は、ROM(Read Only Memory)等の記録媒体に記録されたプログラムが主記憶装置(メインメモリ)に読み出されて中央処理装置(CPU: Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。上記プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されることも可能であるし、データ信号として通信により提供されることも可能である。ただし、重送予兆検出装置30は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。また、重送予兆検出装置30は、物理的に1つの装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。なお、上記搬送制御装置27の実現態様についても、重送予兆検出装置30と同様である。搬送制御装置27および重送予兆検出装置30は、1つの装置で実現されてもよく、例えば画像形成装置100全体を制御する制御装置に含まれてもよい。
図4は、重送予兆検出装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。図4において、重送予兆検出装置30は、はみ出し量検出部31、重送予兆検出部32、および処理実行部33を有する。
はみ出し量検出部31は、積載部1に積載されている用紙の積載部1からの搬送方向へのはみ出し量を検出する。例えば図2,3では、はみ出し量は長さLで表されている。はみ出し量検出部31は、実質的にはみ出し量を検出すればよく、はみ出し量を示す情報を取得すればよい。
一つの態様では、はみ出し量を簡易な構成で検出する等の観点より、はみ出し量検出部31は、用紙の送り出し開始から用紙の特定の位置への到達までの搬送時間を、はみ出し量を示す情報として検出する。具体的には、図2,3に示されるように、搬送方向下流側の特定の位置P1に、用紙の有無を検出する用紙センサ34が配置され、はみ出し量検出部31は、用紙の送り出しが開始されてから、用紙センサ34への用紙の到達が用紙センサ34に検出されるまでの時間を搬送時間として計測する。なお、用紙センサ34としては、搬送制御用の用紙センサ26が利用されてもよい。
ただし、はみ出し量検出部31は、上記以外の態様ではみ出し量を検出してもよい。例えば、図2,3を参照して説明すると、はみ出し量検出部31は、各種のセンサを用いて、はみ出し量Lそのものを検出してもよいし、特定の位置P1までの用紙の搬送距離L1を検出してもよい。また、はみ出し量検出部31は、特許文献4に記載された技術等を利用して、用紙の後端の位置ずれ量L2を検出してもよい。
図4の例では、はみ出し量検出部31は、給紙開始検出部31a、用紙到達検出部31b、搬送時間計測部31c、基準時間記憶部31d、差分算出部31e、および時系列データ記憶部31fを含む。
給紙開始検出部31aは、送り出し機構21による用紙の給紙開始を検出する。具体的には、給紙開始検出部31aは、搬送制御装置27からの送り出し機構21に対する起動信号を受信する。起動信号としては、例えば、ピックアップロール22を回転駆動するモータの駆動開始信号や、ピックアップロール22を最上位の用紙に接触させるためのソレノイドのオン信号などが挙げられる。
用紙到達検出部31bは、給紙された用紙の特定の位置への到達を検出する。具体的には、図2,3に示されるように、分離部Nの搬送方向下流側の位置P1に、用紙の有無を検出する用紙センサ34が配置されており、用紙到達検出部31bは、当該用紙センサ34からの検出信号を受信する。
搬送時間計測部31cは、給紙開始検出部31aおよび用紙到達検出部31bの検出結果に基づき、給紙開始から用紙の特定位置への到達までの搬送時間を計測する。具体的には、搬送時間計測部31cは、給紙開始検出部31aにより起動信号が受信されると、タイマによる経過時間の計時を開始し、用紙到達検出部31bにより検出信号が受信されると、タイマによる経過時間の計時を停止し、起動信号の受信から検出信号の受信までの経過時間を搬送時間として計測する。
基準時間記憶部31dは、給紙開始から用紙の特定位置への到達までの時間を基準時間として予め記憶している。基準時間は、例えば実験や計算によって予め設定された時間であり、例えば理想的な搬送時間である。
差分算出部31eは、基準時間記憶部31dに記憶されている基準時間と、搬送時間計測部31cにより計測された搬送時間との差分を算出する。この差分は、積載部1に積載されている用紙のはみ出し量(図2,3の長さL)に対応する時間であり、はみ出し量を示すデータと言える。例えば、用紙がはみ出していなければ差分は略ゼロとなり、用紙のはみ出し量が大きくなるほど差分も大きくなる。
時系列データ記憶部31fは、差分算出部31eの算出結果である差分を順次記憶し、差分の時系列データを記憶する。
重送予兆検出部32は、はみ出し量検出部31の検出結果に基づき、用紙の重送の発生の予兆を検出する。具体的には、重送予兆検出部32は、はみ出し量の複数回分の検出結果に基づき、重送の発生の予兆の有無を判定する。例えば、重送予兆検出部32は、時系列データ記憶部31fに記憶されている差分の時系列データに基づき、重送の発生の予兆の有無を判定する。
一つの態様では、重送予兆検出部32は、はみ出し量の検出結果に基づき、予め定められた閾値を超えるはみ出し量(以下、「異常値」と称す)の発生頻度が予め定められた基準より高い場合に、重送の発生の予兆があると判定する。ここで、上記閾値としては、図2,3を参照して説明すると、例えば、分離部Nの手前の特定の位置P11までのはみ出し量L11、分離部Nの位置P12までのはみ出し量L12、分離部Nを越えた用紙センサ34の手前の特定の位置P13までのはみ出し量L13などが設定される。
別の一つの態様では、重送予兆検出部32は、はみ出し量の検出結果に基づき、異常値の発生頻度と、異常値群の発生頻度とを求め、異常値の発生頻度が予め定められた基準より高く、かつ異常値群の発生頻度が予め定められた基準より高い場合に、重送の発生の予兆があると判定する。
上記の異常値群について説明すると、第1の定義によれば、M回以上連続して異常値が発生した場合における一連の異常値が、1つの異常値群とされる。上記Mは、予め定められた1以上の整数である。例えば、図5に示されるパターンで異常値が発生した場合において、M=2であるときには、7個の異常値群G1〜G7が発生したことになる。第2の定義によれば、N個の連続する異常値が、1つの異常値群とされる。上記Nは、予め定められた2以上の整数である。例えば、図6に示されるパターンで異常値が発生した場合において、N=2であるときには、11個の異常値群H1〜H11が発生したことになる。
積載部1に積載されている用紙が分離部Nを超えてはみ出す場合には、分離手段が劣化している可能性が考えられる。そこで、一つの態様では、重送予兆検出部32は、はみ出し量の検出結果に基づき、積載部1に積載されている用紙が分離部Nを超えてはみ出す場合、分離手段(例えば分離ロール24)が劣化していると判定する。
当該態様において、重送予兆検出部32は、分離部Nを超えるはみ出し量が1回でも検出された場合に、分離手段が劣化していると判定してもよいが、このようにすると、たまたま分離部Nを超えてはみ出した場合にも分離手段の劣化と判定されるなど、正しく判定されない場合が考えられる。
そこで、一つの態様では、重送予兆検出部32は、分離部Nまたは分離部Nより搬送方向下流の特定の位置を超えるはみ出し量の発生頻度が予め定められた基準より高い場合に、分離手段が劣化していると判定する。例えば、図2,3を参照して説明すると、重送予兆検出部32は、分離部Nの位置P12までのはみ出し量L12または分離部Nより搬送方向下流の特定位置P13までのはみ出し量L13を閾値として、当該閾値を超えるはみ出し量(異常値)の発生頻度が予め定められた基準より高い場合に、分離手段が劣化していると判定する。
分離手段の劣化を示す現象(例えば用紙が分離部を頻繁に超える現象)は、重送の発生の予兆現象でもある。したがって、重送予兆検出部32は、分離手段の劣化の有無を判定することによって、実質的に重送の発生の予兆を検出してもよい。
一方、重送の発生の予兆現象は、分離手段の劣化を示す現象(例えば用紙が分離部を頻繁に超える現象)だけでなく、分離部を超えないまでも過大なはみ出し量が頻繁に発生する現象も、重送の発生の予兆現象と捉えられる。したがって、重送予兆検出部32は、重送の発生の予兆の検出および分離手段の劣化判定の両方を行ってもよい。例えば、重送予兆検出部32は、閾値L11を超えるはみ出し量の発生頻度が基準より高く、かつ閾値L13を超えるはみ出し量の発生頻度が基準以下である場合には、重送の発生の予兆があると判定し、閾値L13を超えるはみ出し量の発生頻度が基準より高い場合には、分離手段が劣化していると判定する。
重送予兆検出部32は、重送の予兆の検出結果や分離手段の劣化判定の結果を出力する。図4の例では、重送予兆検出部32は、予兆検出結果や劣化判定結果を処理実行部33に出力する。ただし、重送予兆検出部32は、予兆検出結果や劣化判定結果を、利用者や搬送制御装置27に通知してもよい。
処理実行部33は、重送予兆検出部32により重送の発生の予兆が検出された場合、当該場合に対応する予め定められた処理(例えば重送の発生を防止するための処理)を実行する。当該処理としては、例えば下記(a1)〜(a3)の処理が挙げられる。
(a1)重送の発生の予兆に関する警告情報を利用者に通知する。例えば、ユーザインタフェースの表示画面上に警告情報を表示させる。警告情報としては、例えば、用紙の確認や交換を促すメッセージ、送り出し機構21の保守が必要な状況にあることを示すメッセージ、送り出し機構21の部品(例えば分離ロール24)の交換や清掃を促すメッセージなどが挙げられる。
(a2)積載部1からはみ出している用紙を積載部1側に引き戻す制御を行う。例えば、ピックアップロール22を搬送方向と逆方向に回転させて、積載部1に積載されている用紙を搬送方向と逆方向に移動させる。
(a3)給送ロール23と分離ロール24との間の加圧力を増大させる制御を行う。
なお、処理実行部33は、重送の発生の予兆に関する警告を搬送制御装置27に通知し、搬送制御装置27に上記(a2)や(a3)の処理を実行させてもよい。
また、重送予兆検出部32により分離手段の劣化が検出された場合には、処理実行部33は、当該場合に対応する予め定められた処理を実行する。例えば、処理実行部33は、分離手段の劣化に関する警告情報を利用者に通知する。警告情報としては、例えば、送り出し機構21の保守が必要な状況にあることを示すメッセージ、送り出し機構21の部品(例えば分離ロール24)の交換や清掃を促すメッセージなどが挙げられる。処理実行部33は、上記(a2)、(a3)の処理を実行してもよい。
図7は、重送予兆検出装置30の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図7を参照して、重送予兆検出装置30の動作の一例を説明する。
ステップS11では、重送予兆検出装置30は、ピックアップロール22を駆動するモータの駆動開始を検出する。なお、重送予兆検出装置30は、駆動開始を検出するまで待機状態である。
ステップS12では、重送予兆検出装置30は、用紙センサ34により、用紙の用紙センサ34への到達を検出する。
ステップS13では、重送予兆検出装置30は、ステップS11で検出された給紙開始のタイミングと、ステップS12で検出された用紙到達のタイミングとに基づき、給紙開始から用紙センサ34までの搬送時間を算出する。
ステップS14では、重送予兆検出装置30は、予め記憶されている基準時間と、ステップS13で算出された搬送時間との差分を算出する。
ステップS15では、重送予兆検出装置30は、ステップ14で算出された差分を蓄積する。具体的には、重送予兆検出装置30は、算出された差分により、差分の時系列データを更新する。ここでは、時系列データのデータ数は一定回数分に固定されており、重送予兆検出装置30は、新たな差分データを時系列データに追加する際に、最も古い差分データを消去する。したがって、時系列データは、最新のデータから一定回数分さかのぼった回数分までのデータを保持している。
ステップS16では、重送予兆検出装置30は、ステップS15で更新された差分の時系列データの分布(発生頻度)を評価する。具体的には、重送予兆検出装置30は、時系列データに含まれる差分値のうち、予め定められた閾値を超える差分値(異常値)を特定し、一定回数中で異常値が発生した回数と、一定回数中で異常値群が発生した回数とを算出する。
ステップS17では、重送予兆検出装置30は、ステップS16で算出された異常値の発生回数が予め定められた基準回数を超過しているか否かを判断し、超過していない場合には(S17:NO)、処理をステップS11に戻し、超過している場合には(S17:YES)、処理をステップS18に進める。
ステップS18では、重送予兆検出装置30は、ステップS16で算出された異常値群の発生回数が予め定められた基準回数を超過しているか否かを判断し、超過していない場合には(S18:NO)、処理をステップS11に戻し、超過している場合には(S18:YES)、処理をステップS19に進める。
ステップS19では、重送予兆検出装置30は、重送の発生の予兆が検出されたことを示す警告を、利用者や搬送制御装置27に通知する。
[第2の実施の形態]
ところで、用紙間の吸着力や摩擦抵抗は用紙の種類によって異なり、このため用紙のはみ出し量も用紙の種類によって異なる。具体的には、紙種では用紙の坪量が高くなるほど、紙質では表面光沢性が増すほどはみ出し量は増加する傾向にある。したがって、例えば、積載部1に以前と異なる種類の用紙がセットされた場合において、現在の用紙でのはみ出し量の検出結果と以前の用紙でのはみ出し量の検出結果とに基づき、用紙の種類を区別することなく予兆検出や劣化判定を行うと、適切な結果が得られないことが考えられる。
第2の実施の形態では、重送予兆検出装置40は、被搬送体の種類毎に、予兆検出や劣化判定を行う。以下、重送予兆検出装置40について説明するが、第1の実施の形態と共通する点については、説明を省略または簡略化する。
図8は、重送予兆検出装置40の機能構成の一例を示すブロック図である。図8において、重送予兆検出装置40は、はみ出し量検出部41、重送予兆検出部42、処理実行部43のほか、さらに種類判別部44を有する。
種類判別部44は、積載部1に積載されている被搬送体の種類を判別する。ここでは、被搬送体は用紙であり、種類判別部44は、用紙の材質(すなわち紙質)や用紙の坪量など、用紙の種類(すなわち紙種)を判別する。種類判別部44は、例えば、利用者により設定された紙種情報(例えば給紙トレイ毎の紙種設定情報)に基づいて紙種を判別してもよいし、不図示の紙種センサによる用紙の光沢特性や透過特性の検出結果に基づいて紙種を判別してもよい。
はみ出し量検出部41は、第1の実施の形態に係るはみ出し量検出部31と同様である。ただし、一つの態様では、はみ出し量検出部41は、種類判別部44の判別結果に基づき、紙種毎にはみ出し量の検出結果を格納する。
図8の例では、はみ出し量検出部41は、給紙開始検出部41a、用紙到達検出部41b、搬送時間計測部41c、基準時間記憶部41d、差分算出部41e、および時系列データ記憶部41fを含む。
給紙開始検出部41a、用紙到達検出部41b、搬送時間計測部41c、基準時間記憶部41d、および差分算出部41eは、第1の実施の形態のものと同様である。ただし、紙種によって搬送速度や搬送時間が異なること等を考慮し、基準時間記憶部41dは、紙種毎に設定された基準時間を記憶してもよい。また、差分算出部41eは、種類判別部44の判別結果に基づき、搬送対象の紙種に対応する基準時間を用いて差分を算出してもよい。
時系列データ記憶部41fは、種類判別部44の判別結果に基づき、差分算出部41eの算出結果である差分を、紙種毎に順次記憶し、紙種毎の時系列データを記憶する。図8の例では、時系列データ記憶部41fは、紙種毎の時系列データTSD1,TSD2,TSD3,・・・を記憶している。
重送予兆検出部42は、種類判別部44の判別結果に基づき、用紙の種類毎に、当該種類におけるはみ出し量の検出結果に基づき、重送の予兆の検出または分離手段の劣化の判定を行う。具体的には、重送予兆検出部42は、紙種毎に、当該紙種におけるはみ出し量の複数回分の検出結果に基づき、重送の予兆の判定や分離手段の劣化の判定を行う。例えば、重送予兆検出部42は、紙種毎に、時系列データ記憶部41fに記憶されている当該紙種に対応する時系列データに基づき、重送の予兆の判定や分離手段の劣化の判定を行う。
上記以外の点については、重送予兆検出部42の処理内容は、第1の実施の形態と同様であってよい。ただし、紙種によって用紙間の吸着力や摩擦抵抗が異なること等を考慮して、重送予兆検出部42は、予兆検出や劣化判定において、紙種毎に設定された閾値や基準を用いてもよい。また、重送予兆検出部42は、異常値(または異常値および異常値群)の発生頻度が基準より高い場合、他の紙種でも異常値(または異常値および異常値群)の発生頻度が基準より高いかどうか判断し、他の紙種でも高い場合には、分離手段が劣化していると判定し、他の紙種では高くない場合には、用紙が不適切(例えば規格外用紙)であると判定してもよい。すなわち、重送予兆検出部42は、2以上の紙種において異常値の発生頻度が基準より高い場合に、分離手段が劣化していると判定してもよい。
処理実行部43は、第1の実施の形態のものと同様である。
図9は、重送予兆検出装置40の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図9を参照して、重送予兆検出装置40の動作の一例を説明する。
ステップS21では、重送予兆検出装置40は、ピックアップロール22を駆動するモータの駆動開始を検出する。なお、重送予兆検出装置40は、駆動開始を検出するまで待機状態である。
ステップS22では、重送予兆検出装置40は、用紙センサ34により、用紙の用紙センサ34への到達を検出する。
ステップS23では、重送予兆検出装置40は、ステップS21で検出された給紙開始のタイミングと、ステップS22で検出された用紙到達のタイミングとに基づき、給紙開始から用紙センサ34までの搬送時間を算出する。
ステップS24では、重送予兆検出装置40は、搬送対象の用紙の紙種を示す情報を取得する。
ステップS25では、重送予兆検出装置40は、予め記憶されている基準時間と、ステップS23で算出された搬送時間との差分を算出する。この場合、紙種に応じた基準時間が用いられてもよい。
ステップS26では、重送予兆検出装置40は、ステップS25で算出された差分を蓄積する。具体的には、重送予兆検出装置40は、算出された差分により、ステップS24で判別された紙種に対応する時系列データを更新する。ここでは、時系列データのデータ数は一定回数分に固定されており、重送予兆検出装置40は、新たな差分データを時系列データに追加する際に、最も古い差分データを消去する。したがって、時系列データは、最新のデータから一定回数分さかのぼった回数分までのデータを保持している。
ステップS27では、重送予兆検出装置40は、ステップS26で更新された差分の時系列データの分布(発生頻度)を評価する。具体的には、重送予兆検出装置40は、時系列データに含まれる差分値のうち、予め定められた閾値を超える差分値(異常値)を特定し、一定回数中で異常値が発生した回数と、一定回数中で異常値群が発生した回数とを算出する。この場合、紙種に応じた閾値が用いられてもよい。
ステップS28では、重送予兆検出装置40は、ステップS27で算出された異常値の発生回数が予め定められた基準回数を超過しているか否かを判断し、超過していない場合には(S28:NO)、処理をステップS21に戻し、超過している場合には(S28:YES)、処理をステップS29に進める。この場合、紙種に応じた基準回数が用いられてもよい。
ステップS29では、重送予兆検出装置40は、ステップS27で算出された異常値群の発生回数が予め定められた基準回数を超過しているか否かを判断し、超過していない場合には(S29:NO)、処理をステップS21に戻し、超過している場合には(S29:YES)、処理をステップS30に進める。この場合、紙種に応じた基準回数が用いられてもよい。
ステップS30では、重送予兆検出装置40は、他の紙種についても、異常値および異常値群の発生回数が基準回数を超過したか否かを判断し、他の紙種では超過していない場合には(S30:NO)、処理をステップS31に進め、他の紙種でも超過している場合には(S30:YES)、処理をステップS32に進める。ここで、他の紙種は、例えば、特定の他の1つの紙種、他の全紙種、何れかの他の紙種などである。
ステップS31では、重送予兆検出装置40は、用紙についての警告通知を行う。例えば、利用者に用紙の確認を促す警告を通知する。
ステップS32では、重送予兆検出装置40は、送り出し機構の不全または分離手段の劣化を示す警告を、利用者や搬送制御装置27に通知する。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
例えば、上記実施の形態では、画像形成装置を例にとって説明したが、本発明は、例えば自動原稿送り装置など、画像形成装置以外の装置に適用されてもよい。
1 積載部、3 排出トレイ、10 画像形成部、20 搬送装置、21 送り出し機構、22 ピックアップロール、23 給送ロール、24 分離ロール、25 搬送ロール、26,34 用紙センサ、27 搬送制御装置、30,40 重送予兆検出装置、31,41 はみ出し量検出部、32,42 重送予兆検出部、33,43 処理実行部、44 種類判別部、100 画像形成装置、N 分離部。

Claims (5)

  1. 積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段と、
    前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手段と、
    前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する重送予兆検出手段と、
    を有し、
    前記重送予兆検出手段は、前記はみ出し量検出手段が検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記重送予兆検出手段は、前記分離手段が劣化していると判定した場合は前記分離手段の劣化に関する警告情報を利用者に通知し、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定した場合は重送の発生の予兆に関する警告情報を利用者に通知する、ことを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項に記載の搬送装置であって、
    前記積載部に積載されている被搬送体の種類を判別する種類判別手段を有し、
    前記重送予兆検出手段は、前記被搬送体の種類の判別結果に基づき、前記被搬送体の種類毎に、当該種類におけるはみ出し量の検出結果に基づき、前記予兆の検出または前記劣化の判定を行う、
    ことを特徴とする搬送装置。
  4. 積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって、前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段、を備えた搬送装置に接続された重送予兆検出装置であって、
    積載部に積載されている被搬送体が送り出し手段により1枚ずつ搬送方向に送り出される場合において、前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手段と、
    前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する重送予兆検出手段と、
    を有し、
    前記重送予兆検出手段は、前記はみ出し量検出手段が検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする重送予兆検出装置。
  5. 積載部に積載されている被搬送体を1枚ずつ分離して搬送方向に送り出す送り出し手段であって、前記積載部から搬送対象の被搬送体と共に連れ出された被搬送体に対し搬送方向と逆方向の力を分離部で付与し、前記連れ出された被搬送体を前記搬送対象の被搬送体から分離する分離手段、を含む送り出し手段、を備えた搬送装置に接続されたコンピュータに、
    積載部に積載されている被搬送体が送り出し手段により1枚ずつ搬送方向に送り出される場合において、前記積載部に積載されている被搬送体の前記積載部からの搬送方向へのはみ出し量を検出するはみ出し量検出手順と、
    前記はみ出し量の検出結果に基づき、前記分離手段の劣化、及び前記分離手段の劣化に起因しない被搬送体の重送の発生の予兆判定する予兆検出手順と、
    を実行させ
    前記予兆検出手順では、前記はみ出し量検出手順で検出するはみ出し量に関して、前記積載部から見て前記分離部を越えるあらかじめ定められた第1の位置までのはみ出し量に対応する第1の閾値と、前記積載部から見て前記分離部の手前のあらかじめ定められた第2の位置までのはみ出し量に対応する第2の閾値と、を有し、前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高い場合には、前記分離手段が劣化していると判定し、前記第2の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも高く且つ前記第1の閾値を超えるはみ出し量の発生頻度があらかじめ定めた基準よりも低い場合には、前記分離手段の劣化に起因しない重送の発生の予兆があると判定することを特徴とする重送予兆検出プログラム。
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