JP4760929B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のレーザプリンタは、本体フレームを備えている。本体フレームは、水平方向に所定間隔を隔てて対向配置される一対の側壁を備えている。各側壁は、樹脂フレームと板金フレームとで構成されている。
各画像形成ユニットは、トナー像が形成される感光体ドラムを備えている。
ベルトユニットは、そのほとんどが樹脂で形成されており、本体フレームにおける上述した樹脂フレームに支持されている。そして、ベルトユニットは、ベルトフレームと、ベルトフレームに支持された2本のベルト支持ローラと、2本のベルト支持ローラの間に巻回された無端状の搬送ベルトとを備えている。
これにより、画像形成時には、駆動モータが発生した駆動力が、ベルト支持ローラに伝達され、ベルト支持ローラが回転する。ベルト支持ローラの回転に伴い、搬送ベルトが周回移動して用紙を所定方向に搬送し、その途中で、各画像形成ユニットの感光体ドラムに形成されたトナー像が、用紙に転写される。
そのため、画像形成に伴って画像形成装置内の温度が上昇しても、樹脂フレームおよびベルトユニットは、ともに熱膨張しにくい。また、熱膨張に伴う変形量について、樹脂フレームとベルトユニットとの間には、ほとんど差がない。
そこで、コスト削減のために、線膨張率が高い樹脂を用いたい。また、線膨張率が高い(換言すれば柔らかい)樹脂を用いると、複雑な形状の製品の成形が可能となる。しかし、ベルトユニットには、用紙を精度よく搬送するために、ある程度の強度が必要なので、線膨張率が高い(換言すれば強度が低い)樹脂は適さない。そのため、ベルトユニットには、線膨張率が低い樹脂を使用して、樹脂フレームには、線膨張率が高い樹脂を使用することが考えられる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第1フレームに取り付けられ、前記搬送部をクリーニングするクリーニング部を備えていることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、前記画像形成装置本体に設けられ、前記画像形成装置本体に対して着脱される前記保持ユニットを通過させる着脱口が形成された側壁と、前記側壁に設けられ、前記着脱口を開閉するカバーとを備え、前記第1フレームは、前記メインフレームにおいて前記着脱口を閉じた前記カバーと対向する部分を覆っていることを特徴としている。
ここで、メインフレームには、樹脂製の第1フレームおよび第2フレームが取り付けられている。
ベルトフレームは、複数の感光体に対向するように第1フレームに取り付けられている。搬送部に関連し、画像形成装置には、入力部と出力部とが備えられている。出力部は、入力部に連結されることにより、画像形成装置本体からの駆動力を入力部に伝達し、入力部は、搬送部に設けられ、駆動力を受けて搬送部に伝達する。
ここで、第1フレームおよび第2フレームの樹脂の線膨張率は、メインフレームよりも高い。そして、ベルトフレームの樹脂は、メインフレームよりも線膨張率が高く、第1フレームおよび第2フレームよりも線膨張率が低い。
ここで、ベルトフレームの樹脂は第1フレームの樹脂よりも線膨張率が低いので、ベルトフレームは、第1フレームほど膨張しない。この場合において、第1フレームに、ベルトフレームだけでなく、出力部も取り付けていると、ベルトフレームおよび第1フレームのそれぞれの膨張量の差に伴い、搬送部に設けられた入力部と出力部とが互いに離間し、入力部と出力部との連結状態が解除されて出力部から入力部(搬送部)への駆動力の伝達が安定しなくなるおそれがある。
請求項2に記載の発明によれば、第1フレームにおいてメインフレームに支持された第1部分と、入力部との間に、ベルトフレームにおいて第1フレームに支持された第2部分が配置される。これにより、第1フレームおよびベルトフレームが膨張した場合には、入力部を、出力部へ近付けることができるので、入力部と出力部との連結状態を安定して維持できる。
しかし、本発明によれば、出力部が、第1フレームでなく、第1フレームとは別の第2フレームに取り付けられているので、第1フレームの膨張量が大きくても、第1フレームに取り付けられた搬送部の入力部と出力部との連結状態を維持でき、搬送部に駆動力を安定して伝達することができる。
請求項4に記載の発明によれば、画像形成装置は、複数の感光体を保持して画像形成装置本体に対して着脱自体な保持ユニットを備えている。
そのため、このようなレールが設けられた第1フレームは比較的大型となり、熱膨張による第1フレームの膨張量は大きい。
請求項5に記載の発明によれば、第1フレームには、電極が設けられている。そのため、電極から周りの部品へのリークを防止しつつ第1フレームに電極を取り付けるためには、第1フレームが比較的大型となり、この場合、熱膨張による第1フレームの膨張量は大きい。
請求項6に記載の発明によれば、画像形成装置本体の側壁には、画像形成装置本体に対して着脱される保持ユニットを通過させる着脱口が形成されており、また、この側壁には、着脱口を開閉するカバーが設けられている。
そして、このような第1フレームは、着脱口側まで延長されるので、比較的大型となり、熱膨張による第1フレームの膨張量は大きい。
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す模式的な右側断面図である。なお、方向について言及する場合には、図示した方向矢印を参照する(他の図についても同様)。ここで、左右方向と幅方向とは同じであり、上下方向と垂直方向とは同じである。そして、水平方向は、幅方向および前後方向を含んでいる。
本体ケーシング2内には、4つの感光体の一例としての感光ドラム3が、回転自在な状態で、前後方向に沿って並列配置されている。この状態で、各感光ドラム3の中心軸は、幅方向に延びている。各感光ドラム3には、スコロトロン型の帯電器4と、現像ローラ5とが主に対向配置されている。
なお、以下では、4つの感光ドラム3を、各感光ドラム3で形成されるトナー像の色に応じて、感光ドラム3K(ブラック)、感光ドラム3Y(イエロー)、感光ドラム3M(マゼンタ)、感光ドラム3C(シアン)と区別することがある。これらの感光ドラム3は、たとえば、前側から感光ドラム3K、感光ドラム3Y、感光ドラム3M、感光ドラム3Cの順番で配置されている。
プロセスユニット17は、本体ケーシング2に対して、前後方向に沿って着脱自在である。そのため、本体ケーシング2の側壁の一例としての前壁2Aには、本体ケーシング2に対して着脱されるプロセスユニット17を通過させる着脱口2Bが形成されている。また、前壁2Aには、着脱口2Bを開閉するカバー18が設けられており、カバー18を開いて着脱口2Bを開放することにより、着脱口2Bを介して、本体ケーシング2に対してプロセスユニット17を着脱させることができる。
画像形成時には、給紙カセット8に収容された用紙Sのうち、最上位の用紙Sが、給紙カセット8の前端部に上から臨むように設けられた給紙ローラ9によって前側へ繰り出される。繰り出された用紙Sは、前側から後側に方向を変えながら上昇する。
搬送ベルト11は、用紙Sより幅広で樹脂製のエンドレスベルトである。搬送ベルト11は、前後方向に間隔を隔てて対向配置された駆動ローラ21と従動ローラ22との間に、所定の張力が付与された状態で巻回されている。
この状態で、搬送ベルト11は、幅方向から見て、上下に扁平な環状をなしている。また、搬送ベルト11において、駆動ローラ21の上端と従動ローラ22の上端とをつなぐ部分(上側部分11Aという。)の上面は、水平方向にほぼ沿っている。上述した4つの感光ドラム3は、搬送ベルト11の上側部分11Aの上面に上から接触している。
つまり、搬送部23は、駆動ローラ21(詳しくは、後述する入力部の一例としての入力ギヤ50であり、図2参照)において駆動力が伝達されることによって、4つの感光ドラム3から4色のトナー像が転写された用紙Sを搬送する。
定着ケーシング25は、幅方向に長手で中空のボックス形状である。定着ケーシング25の前面には入口28が形成されており、定着ケーシング25の後面には出口29が形成されている。入口28および出口29は、ともに、幅方向に長手で用紙Sを通過させ得る大きさを有しており、定着ケーシング25内部に連通している。
加熱ローラ26の外周面は、たとえばフッ素樹脂などで被覆されている。加熱ローラ26には、加熱ローラ26の外周面を加熱するためのハロゲンランプ(図示せず)が内蔵されている。
上述したようにトナー像が転写された(カラー画像が形成された)後に搬送ベルト11によって定着部13に搬送された(受け渡された)用紙Sは、入口28を介して定着ケーシング25内に進入し、加熱ローラ26と加圧ローラ27との間(ニップ位置N)を後向きに通過する。
なお、搬送ベルト11の上側部分11Aから定着部13に受け渡されようとする用紙Sは、搬送部23と定着部13との間に設けられた用紙ガイド部30によって、定着部13へ向けてガイドされる。
ここで、一対のクリーニングローラ33のうち上側のクリーニングローラ33の上側外周面が、搬送ベルト11の下側外周面に対して、幅方向における全域に亘って接触している。クリーニング部31では、用紙Sに転写されずに搬送ベルト11の外周面に付着したトナーが、画像形成後に、バイアスが印加されたクリーニングローラ33によって捕獲され、その後、回収ボックス32に回収される。つまり、クリーニング部31は、搬送部23をクリーニングする。
2.各部の詳細
(1)本体ケーシング
図2は、本体ケーシング内の要部を右前側から見た斜視図である。図3は、本体ケーシング内において第1フレームおよび第2フレームが取り付けられた左側の側壁を右から見た図である。
各区画壁36は、幅方向から見て、前後および上下に延びる面を有する矩形の板状であり、幅方向において薄い。各区画壁36は、所定の金型を用いて金属の板材をプレスすることで成型される。
(2)第1フレーム
第1フレーム34は、本体ケーシング2において、幅方向に間隔を隔てて一対設けられている。各第1フレーム34は、前後方向に長手で幅方向に薄い板状である。詳しくは、第1フレーム34の前後方向寸法は、区画壁36の前後方向寸法の約4分の3であり、第1フレーム34の上下方向寸法は、区画壁36の上下方向寸法の約半分である。
そして、左右の第1フレーム34のうち、左側の第1フレーム34Lは、メインフレーム35における左側の区画壁36の右側面に取り付けられており、右側の第1フレーム34R(図示せず)は、右側の区画壁36の左側面に取り付けられている。各第1フレーム34は、対応する区画壁36において、区画壁36の上下方向中央よりやや下側の位置に配置されており、各第1フレーム34の前端は、対応する区画壁36の前端と一致している。上述したプロセスユニット17(図1参照)は、本体ケーシング2の内部空間2Cにおいて、左右の第1フレーム34によって挟まれた空間に配置される。
各第1フレーム34において幅方向外側へ折り曲げられた上端部34Cの上面は、水平方向に沿って平坦であり、前後に長手である。上端部34Cの上面が、上述したレール19である。
区画壁36の前端部において、対応する第1フレーム34の前端部34Dによって前側から覆われた部分(隠れ部分36Aといい、点線で示した部分を参照)は、たとえば、第1フレーム34において切り欠かれた部分である。また、この隠れ部分36Aは、上述した着脱口2Bを閉じたカバー18(図1参照)に対して後側から対向する部分である。
そして、各第1フレーム34の前端部34Dにおいて、前側から見て隠れ部分36Aを避けた位置には、切欠き34Eが形成されている。切欠き34Eに関連して、プロセスユニット17(図1参照)の前端部には、幅方外側へ突出する位置決め軸17A(図1参照)が設けられており、位置決め軸17Aが、対応する第1フレーム34の切欠き34Eに受け入れられて区画壁36の前端部に係合することで、プロセスユニット17の前側部分が本体ケーシング2に対して位置決めされる。
また、各第1フレーム34には、電極が設けられている。たとえば、左側の第1フレーム34Lの下部34Bの下端部の前後方向略中央には、電極の一例としてのアース電極40が設けられている(図3参照)。アース電極40は、搬送部23に接続され、搬送部23を接地させる。
(3)第2フレーム
図4は、本体ケーシング内において左右の第2フレームを右前側から見た斜視図である。
左右の第2フレーム37は、ともに、上下に長手で左右に薄いブロック形状であるが、具体的な部分に関して、左右の第2フレーム37の形状は、互いに異なっている。
ここで、第2フレーム37Lには、第2フレーム37Lを幅方向に貫通する2つの開口部41が上下に並んで形成されている。
下側の開口部41Bには、図3に示すように、搬送部23(図1参照)に駆動力を伝達するための本体ケーシング2側の出力部材(モータ等)に連結された出力部の一例としての出力ギヤ49が幅方向外側から挿通されている。つまり、出力ギヤ49は、第2フレーム37Lに取り付けられている。出力ギヤ49は、中心軸が幅方向に延び、外周面にギヤ歯が形成された円筒体である。出力ギヤ49が開口部41Bに挿通された状態において、出力ギヤ49の前側外周面は、第2フレーム37Lの右側かつ前側へ露出されている。
左右の第2フレーム37の下端部の幅方向内側面(左側の第2フレーム37Lでは右側面であり、右側の第2フレーム37Rでは左側面)において、ほぼ対向する位置には、凹部42が形成されている。凹部42は、前後に延びる溝状であり、対応する第2フレーム37の幅方向内側面において前端から前後方向途中までの領域を切欠いている。そのため、凹部42の前端が、対応する第2フレーム37の前端面から前方へ露出されている。
(4)搬送部
図5は、本体ケーシング内において搬送部を右前側から見た斜視図である。
左右の両側枠部24L、24Rの前端部間には、把持部45が架設されている。把持部45は、幅方向において長手であり、搬送ベルト11の前端部に対して、間隔を隔てて前から対向している。上述したように搬送部23が本体ケーシング2(図1参照)に対して着脱される際に、把持部45が把持される。
ベルトフレーム24の左右の端部(側枠部24L、24R)のそれぞれにおいて、前ボス47は、前後方向中央よりやや後側へずれた部分に設けられており、後ボス48は、後端部に設けられている。前ボス47は、たとえば、幅方向に長手の四角柱である。後ボス48は、円筒体48Aと、円筒体48Aに対して前側から接続された前後にやや長手のリブ48Bとを一体的に備えており、全体的に前後に長手である。
そして、軸21Aの左端部(円筒体48Aに挿通されていない部分)には、入力ギヤ50が取り付けられている。入力ギヤ50は、中心軸が幅方向に延び、外周面にギヤ歯が形成された円筒体である。入力ギヤ50の円中心位置に軸21Aの左端部が挿通されており、入力ギヤ50は、軸21A(駆動ローラ21)と一体となって回転自在である。
(5)メインフレームに対する第1フレーム、第2フレームおよび搬送部の取り付け
次に、第1フレーム34、第2フレーム37および搬送部23が、メインフレーム35に対してどのように取り付けられているか(支持されているか)について、主に図3を参照しながら説明する。
第1位置決め部51が凸部である場合、第1フレーム34が取り付けられる区画壁36において、幅方向から見て第1位置決め部51と一致する部分には、穴が形成されており、この穴に、第1位置決め部51が嵌め込まれている。また、第1位置決め部51が穴である場合、第1フレーム34が取り付けられる区画壁36において、幅方向から見て第1位置決め部51と一致する部分には、凸部が形成されており、第1位置決め部51に、この凸部が嵌め込まれている。
そして、第2フレーム37に関し、各第2フレーム37の後端部(左側の第2フレーム37Lの場合には下側の開口部41Bの後上側の部分)に、第2位置決め部52が一体的に設けられている。第2位置決め部52は、第1位置決め部51と同様に、幅方向外側へ突出する凸部であってもよいし、穴であってもよい。
搬送部23では、まず、ベルトフレーム24の左右の後ボス48(図5参照)のそれぞれが、幅方向において同じ側にある第2フレーム37の凹部42(図4参照)に対して前側から嵌っている。これにより、搬送部23の後端部が、左右の第2フレーム37に保持されている。このとき、後ボス48は、対応する凹部42に嵌った状態において、ある程度前後に移動することはできるが、上下に移動することはできない。つまり、搬送部23は、後ボス48において、各第2フレーム37に対して上下方向に位置決めされている。
ここで、搬送部23が、メインフレーム35でなく、樹脂製の第1フレーム34および第2フレーム37に直接支持されていることから、ユーザが本体ケーシング2の内部空間2C内を覗いたときに、金属の地肌がむき出しとなったメインフレーム35がユーザの視界に入りにくくなるので、内部空間2Cの見映えがよい。
これにより、本体ケーシング2側の上述した出力部材(モータ等)が発生した駆動力が、出力ギヤ49から入力ギヤ50に伝達され、そして、入力ギヤ50が、この駆動力を搬送部23(詳しくは、駆動ローラ21)に伝達する。その結果、上述したように、搬送部23において、搬送ベルト11が周回移動する。
3.作用効果
(1)以上のように、このプリンタ1では、図1に示すように、金属製のメインフレーム35(図2参照)を備える本体ケーシング2に、トナー像が形成される複数の感光ドラム3が、並列配置された状態で設けられている。
また、プリンタ1には、樹脂製の搬送部23が備えられている。
搬送部23は、複数の感光ドラム3に対向するように第1フレーム34に取り付けられている(図1参照)。搬送部23に関連し、プリンタ1には、入力ギヤ50と出力ギヤ49(図3参照)とが備えられている。出力ギヤ49は、入力ギヤ50に連結されることにより(図3参照)、本体ケーシング2からの駆動力を入力ギヤ50に伝達し、入力ギヤ50は、搬送部23に設けられ、駆動力を受けて搬送部23に伝達する。
ここで、第1フレーム34および第2フレーム37の樹脂の線膨張率は、メインフレーム35よりも高い。そして、搬送部23の樹脂は、メインフレーム35よりも線膨張率が高く、第1フレーム34および第2フレーム37よりも線膨張率が低い。
ここで、搬送部23の樹脂は第1フレーム34の樹脂よりも線膨張率が低いので、搬送部23は、第1フレーム34ほど膨張しない。この場合において、第1フレーム34に、搬送部23だけでなく、出力ギヤ49(図3参照)も取り付けていると、搬送部23および第1フレーム34のそれぞれの膨張量の差に伴い、搬送部23に設けられた入力ギヤ50と出力ギヤ49とが互いに離間しやすい。
第1フレーム34および第2フレーム37が一体化されている場合(換言すれば、第1フレーム34に搬送部23および出力ギヤ49の両方が取り付けている場合)における、熱膨張に伴う、第1位置決め部51を基準とした入力ギヤ50および出力ギヤ49のそれぞれの前後方向のずれ量(詳しくは、後方へのずれ量)は、以下のようになる。
出力ギヤ49のずれ量Y=C・α
この場合、線膨張率αが線膨張率βより高く、さらに、距離Cが距離Aと距離Bとの和よりも大きいので(図3参照)、出力ギヤ49のずれ量Yが入力ギヤ50のずれ量Xより大きくなり、プリンタ1内の温度上昇に伴う熱膨張により、出力ギヤ49は、入力ギヤ50から後方へ外れ得る。
しかし、本発明では、出力ギヤ49を、第1フレーム34でなく、第1フレーム34とは別の第2フレーム37に取り付けているので、上述したように算出されたずれ量Yに相当する出力ギヤ49のずれが発生しない。なお、厳密には、金属製のメインフレーム35の線膨張率γに上述したC(詳しくは、このCと後述するDとの和)を乗じた値に相当する量だけ出力ギヤ49が後方へずれるが、このずれ量は、微小なので無視できる。
(2)第1フレーム34においてメインフレーム35に支持された第1位置決め部51と、入力ギヤ50との間に、搬送部23において第1フレーム34に支持された前ボス47が配置される。これにより、第1フレーム34および搬送部23が膨張した場合には、入力ギヤ50を、上述したずれ量X分、出力ギヤ49へ近付けることができるので、入力ギヤ50と出力ギヤ49との連結状態を安定して維持できる。
(3)第1フレーム34には、搬送部23をクリーニングするクリーニング部31(図1参照)が取り付けられていることから、第1フレーム34は比較的大型となり、熱膨張による第1フレーム34の膨張量は大きい。
また、搬送部23と、搬送部23をクリーニングするクリーニング部31とが、ともに第1フレーム34に取り付けられていることから、搬送部23とクリーニング部31との相対位置の精度を向上させることができる。
(4)プリンタ1は、複数の感光ドラム3を保持して本体ケーシング2に対して着脱自体なプロセスユニット17(図1参照)を備えている。
そのため、このようなレール19が設けられた第1フレーム34は前後方向に比較的大型となり、熱膨張による第1フレーム34の膨張量は大きい。
(5)第1フレーム34には、アース電極40が設けられている。そのため、アース電極40から周りの部品へのリークを防止しつつ第1フレーム34にアース電極40を取り付けるためには、第1フレーム34が比較的大型となり、この場合、熱膨張による第1フレーム34の膨張量は大きい。
(6)本体ケーシング2の前壁2A(図1参照)には、本体ケーシング2に対して着脱されるプロセスユニット17を通過させる着脱口2Bが形成されており、また、この前壁2Aには、着脱口2Bを開閉するカバー18が設けられている(図1参照)。
そして、このような第1フレーム34は、着脱口2B側まで延長されるので、前後方向に比較的大型となり、熱膨張による第1フレーム34の膨張量は大きい。
2 本体ケーシング
2A 前壁
2B 着脱口
3 感光ドラム
17 プロセスユニット
18 カバー
19 レール
23 搬送部
31 クリーニング部
34 第1フレーム
35 メインフレーム
36A 隠れ部分
37 第2フレーム
40 アース電極
47 前ボス
49 出力ギヤ
50 入力ギヤ
51 第1位置決め部
S 用紙
Claims (6)
- 金属製のメインフレームを備える画像形成装置本体と、
並列配置された状態で前記画像形成装置本体に複数設けられ、現像剤像が形成される感光体と、
前記メインフレームよりも線膨張率が高い樹脂で形成されており、前記メインフレームに取り付けられる第1フレームと、
前記メインフレームよりも線膨張率が高い樹脂で形成されており、前記メインフレームに取り付けられる第2フレームと、
前記画像形成装置本体からの駆動力が伝達されることによって、複数の前記感光体から複数色の現像剤像が転写された記録媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部に設けられ、前記駆動力を受けて前記搬送部に伝達する入力部と、
前記第2フレームに取り付けられ、前記入力部に連結されることにより、前記駆動力を前記入力部に伝達する出力部とを備え、
前記搬送部は、複数の前記感光体に対向するように前記第1フレームに取り付けられ、前記メインフレームよりも線膨張率が高く、前記第1フレームおよび前記第2フレームよりも線膨張率が低い樹脂で形成されているベルトフレームを備えていることを特徴とする、画像形成装置。 - 前記第1フレームにおいて前記メインフレームに支持された第1部分と、前記入力部との間に、前記ベルトフレームにおいて前記第1フレームに支持された第2部分が配置されることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1フレームに取り付けられ、前記搬送部をクリーニングするクリーニング部を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 複数の前記感光体を保持し、前記画像形成装置本体に対して着脱自体な保持ユニットと、
前記第1フレームに設けられ、前記画像形成装置本体に対する前記保持ユニットの着脱方向に沿って延び、前記画像形成装置本体に対して着脱される前記保持ユニットをガイドするレールと
を備えていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1フレームには、電極が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置本体に設けられ、前記画像形成装置本体に対して着脱される前記保持ユニットを通過させる着脱口が形成された側壁と、
前記側壁に設けられ、前記着脱口を開閉するカバーと
を備え、
前記第1フレームは、前記メインフレームにおいて前記着脱口を閉じた前記カバーと対向する部分を覆っていることを特徴とする、請求項4または5に記載の画像形成装置。
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