JP4759192B2 - コンクリートホッパの洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生コンクリート製造用プラントに搭載されるコンクリートホッパの内部を洗浄する洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートホッパ内を洗浄する装置として、高圧水をジェットノズルから噴射させてコンクリートホッパ壁面に付着する生コンクリートを洗い流すようにしたものがある。この洗浄装置は、ホッパの外壁に洗浄ノズル進退用のノズル進退口を穿設し、シリンダのピストンロッド先端部に備えた洗浄ノズルをピストンロッドの伸縮動作により前記ノズル進退口からホッパ内外へ進退自在としたものである。そして、ホッパ内へ進入した洗浄ノズルに高圧水を供給すると、ノズル部分を回転させながら洗浄水を噴射してホッパ内部の隅々まで洗浄できるようにしている。一方、ノズル進退口には洗浄ノズル後退時にホッパ周囲へ生コンクリートが飛散しないように蓋体を備えており、この蓋体はまた別のシリンダにて開閉自在としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記洗浄装置では蓋体開閉用と、洗浄ノズル進退用の二つのシリンダを使用しているため、装置構造が複雑となると共に、コスト高となっている。また、洗浄ノズルを進退動作させるためのシリンダにはストロークの長い特殊な長尺シリンダを使用するため、高価であり、かつ故障時には汎用のシリンダのようにすぐには入手できないのでメンテナンス面で問題がある。更に、この長尺シリンダはホッパ外部に大きく突出する構造であるために、洗浄装置をホッパに追加設置する際にはスペース面で無理な場合もある。
【0004】
本発明は上記の点に鑑み、装置構造をシンプルにして低コスト化と省スペース化を図ったコンクリートホッパの洗浄装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために、請求項1記載のコンクリートホッパの洗浄装置は、コンクリートホッパの外壁に洗浄ノズル進退用のノズル進退口を穿設し、ホッパ外側にノズル進退口開閉用の外蓋を回動自在に備え、該外蓋とシリンダのピストンロッド先端とをリンク結合して外蓋を開閉自在とし、外蓋にはホッパ内部に向けて洗浄ノズルを配設すると共に、ホッパ内部に外蓋と連結アームにて連結したノズル進退口開閉用の内蓋を備え、洗浄ノズルのホッパ外後退時には内蓋によってノズル進退口を閉鎖する一方、洗浄ノズルのホッパ内進入時には前記外蓋によってノズル進退口を閉鎖するように構成したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のコンクリートホッパの洗浄装置によれば、ミキサから払い出される生コンクリートをコンクリートホッパにて貯留する時には、洗浄ノズルは外蓋と共にホッパ外方へと後退していると共に、ノズル進退口は内蓋にて閉鎖されており、洗浄ノズルに生コンクリートが付着しないようになっている。一方、ホッパ洗浄時には、シリンダのピストンロッドを伸縮調整し、リンク結合している外蓋をホッパ内側方向へと回動させ、洗浄ノズルをホッパ内部へ臨ませると共に、ノズル進退口を内蓋に代わって外蓋にて閉鎖する。そして、洗浄ノズルより洗浄水を噴射し、内壁に付着した生コンクリートを洗い流す。このとき、ノズル進退口は外蓋にて閉鎖されているために洗浄水をホッパ外部へ噴出する恐れはない。そして、再度生コンクリートを貯留する時には、再びシリンダのピストンロッドを伸縮調整して外蓋をホッパ外側方向へと回動させ、洗浄ノズルをホッパ外方へと退避させると共に、ノズル進退口を内蓋にて閉鎖する。
【0007】
このように、一つのシリンダのみで洗浄ノズルのホッパ内への進退操作と、外蓋と内蓋によるノズル進退口の閉塞切り替え操作を行うことができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1は生コンクリート製造プラントの一部を示すものであって、1は各種コンクリート材料を混練して生コンクリートを製造する二軸式のコンクリートミキサであって、混練槽2に二本の平行な混練軸3、3´を貫通し、相反する方向に回転自在に枢支している。混練軸3、3´には半径方向に多数のアーム4を放射状に配設し、該アーム4の先端部には適宜角度を有したブレード5を取り付け、駆動用モータ(図示せず)により所定速度で回転させている。6は混練槽2の下部よりミキサ内の生コンクリートを排出する排出ゲートであって、シリンダ7のピストンロッドの伸縮により開閉するようにしている。
【0010】
8は二軸式ミキサ1により混練した生コンクリートを一時貯留するコンクリートホッパであって、該コンクリートホッパ8の下部には一時貯留した生コンクリートを所定量ずつ排出してミキサ車などに積み込むゲート装置9を備えている。前記ゲート装置9は可撓性のラバーゲート10をシリンダ11のピストンロッドに取り付けたローラ12の押圧、離反によって開閉するようにしている。
【0011】
13はホッパ8内壁に付着する生コンクリートに向けて洗浄水を噴射して剥離するための洗浄ノズルであって、洗浄水供給管14より供給される洗浄水の水圧によってノズル本体15を回転させると共に、ノズルヘッド16をノズル本体15に対して直交方向に回転させるノズルを採用しており、駆動力を別途要することなく洗浄水を四方八方へ噴射してホッパ8内部を隅々まで洗浄することができるようにしている。
【0012】
17はホッパ8の外壁18に穿設した洗浄ノズル13進退用のノズル進退口であって、洗浄ノズル13が十分通過できる程度の大きさを有している。19はノズル進退口17を開放・閉鎖する外蓋であり、該外蓋19の支持片20を軸受21に軸支した軸体22に取り付けている。そして、外蓋19近傍にはシリンダ23を略垂直方向に配設し、該ピストンロッド24先端と前記軸体22とをリンク材25にてリンク結合しており、ピストンロッド24の伸縮に応じて外蓋19を開閉するようにしている。このように、シリンダ23と外蓋19とをリンク材25にてリンク結合することにより、シリンダ23のストロークが短いものを採用でき、また、略垂直方向に配設することも可能となり、従来のようにストロークの長いシリンダを水平配置するのと比較して大幅に省スペース化を図ることもできる。
【0013】
そして、外蓋19のホッパ側には洗浄ノズル13を配設しており、図2に示すように、外蓋19閉鎖時には洗浄ノズル13がホッパ8内部へ臨むように、また外蓋19開放時には洗浄ノズル13がホッパ8外方へと退避するように構成している。
【0014】
26は前記外蓋19と同様にノズル進退口17を開放、閉鎖する内蓋であって、ホッパ8内部に外蓋19と略直交方向へ配置しており、外蓋19とノズル進退口17を挿通させた連結アーム27にて連結している。したがって、外蓋19によるノズル進退口17の開放・閉塞動作に連動して内蓋26によるノズル進退口17の閉塞・開放動作が行われる。なお、本実施例においては、内蓋26を外蓋19に対して略直交方向へ配置したが、別段この角度に限定する必要はない。
【0015】
また、シリンダ23や外蓋19の周囲を枠体28にて包囲しており、枠体28にカバーを適宜するなどして駆動中のシリンダ23や外蓋19に対する作業員の安全を図っている。
【0016】
しかして、本発明のコンクリートホッパの洗浄装置によれば、ミキサ1にて製造した生コンクリートをホッパ8に払い出して貯留する時には、図2の二点鎖線にて示すように、洗浄ノズル13をホッパ8外方へ後退させる一方、ノズル進退口17を内蓋26にて閉鎖し、ホッパ8外部への粉塵等の飛散防止を行う。
【0017】
次に、ホッパ8洗浄時には、図2の実線にて示すように、ノズル進退口17を外蓋19にて閉鎖して洗浄ノズル13をホッパ8内部へ臨ませる。このとき、内蓋26は開放されてホッパ8内部へと逃げている。そして、洗浄水供給管14を介して洗浄ノズル13より洗浄水を噴射し、ホッパ8内壁に付着した生コンクリートを洗い流す。このとき、ノズル進退口17は外蓋19にて閉鎖されており、洗浄水がホッパ8外部へ噴出する恐れはない。
【0018】
そして、再度生コンクリートを製造する時には、再び洗浄ノズル13をホッパ8外方へ後退させると共に、ノズル進退口17を内蓋26にて閉鎖して生コンクリートの製造に備える。
【0019】
なお、本実施例ではノズル進退口17開閉用の外蓋19、及び内蓋26を別々の構成としたが、外蓋19と内蓋26とが一体の、例えば断面略L字形状の板体などを採用し、該板体の一方の板面に洗浄ノズル13を備えると共に、屈曲部を中心に回動させてノズル進退口17を開放、閉鎖するようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1記載のコンクリートホッパの洗浄装置によれば、コンクリートホッパの外壁に洗浄ノズル進退用のノズル進退口を穿設し、ホッパ外側にノズル進退口開閉用の外蓋を回動自在に備え、該外蓋とシリンダのピストンロッド先端とをリンク結合して外蓋を開閉自在とし、外蓋にはホッパ内部に向けて洗浄ノズルを配設すると共に、ホッパ内部に外蓋と連結アームにて連結したノズル進退口開閉用の内蓋を備え、洗浄ノズルのホッパ外後退時には内蓋によってノズル進退口を閉鎖する一方、洗浄ノズルのホッパ内進入時には前記外蓋によってノズル進退口を閉鎖するように構成したので、一つのシリンダで洗浄ノズルのホッパ内外への進退操作と、外蓋と内蓋によるノズル進退口の閉塞切り替え操作を行うことができ、洗浄装置の構造のシンプル化と低コスト化を図れる。また、ストロークの短い汎用のシリンダを採用できてシリンダも安価になると共に、故障時にも簡単に入手可能となってメンテナンスしやすくなる。更に、洗浄装置のコンパクト化によって既存のホッパに追加設置するのも容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリートホッパの洗浄装置を採用した生コンクリート製造プラントの一部を示す部分切り欠き正面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2の側面図である。
【符号の説明】
1…コンクリートミキサ 8…コンクリートホッパ
13…洗浄ノズル 17…ノズル進退口
18…外壁 19…外蓋
23…シリンダ 24…ピストンロッド
25…リンク材 26…内蓋
27…連結アーム
Claims (1)
- コンクリートホッパの外壁に洗浄ノズル進退用のノズル進退口を穿設し、ホッパ外側にノズル進退口開閉用の外蓋を回動自在に備え、該外蓋とシリンダのピストンロッド先端とをリンク結合して外蓋を開閉自在とし、外蓋にはホッパ内部に向けて洗浄ノズルを配設すると共に、ホッパ内部に外蓋と連結アームにて連結したノズル進退口開閉用の内蓋を備え、洗浄ノズルのホッパ外後退時には内蓋によってノズル進退口を閉鎖する一方、洗浄ノズルのホッパ内進入時には前記外蓋によってノズル進退口を閉鎖するように構成したことを特徴とするコンクリートホッパの洗浄装置。
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