JP4757059B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
これらの画像形成方法は、可視像化のためのトナー粒子を帯電させる方法により、トナー粒子とキャリア粒子の攪拌・混合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリア粒子を用いずにトナー粒子への電荷付与を行う、いわゆる一成分現像方式とに大別される。また、一成分現像方式では、現像ローラーへのトナー粒子の保持に磁気力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁性一成分現像方式に分類される。
特に近年、省エネルギーや装置の小型化を目的として、ベルト状の伝熱媒体を用いた定着機構(以下、ベルト定着)が広く使われるようになってきている。
また、トナー外添剤やその他の成分がベルト状伝熱媒体上に付着し、これに伴ってベルト摩耗や傷が生じ、ホットオフセットの発生、更には、ベルト自体の断裂が発生する場合がある。
例えば、特許文献1の定着装置は、ベルト曲率半径の小さい定着ローラと加熱ローラに張架されて、加熱ローラによって加熱されながら無端移動する定着ベルトを備え、転写材上のトナー像に定着ベルトを圧接させて、転写材上のトナー像を加熱定着している。この定着ベルトは、一般的にポリイミド等の耐熱性樹脂や金属の基体、耐熱性を有するゴム、エラストマーからなる弾性層、フッ素樹脂からなる離型層(最外層)の3層構造となっている。上記フッ素樹脂からなる離型層は、押し出し成形によって形成されたフッ素樹脂チューブを上記弾性層に被覆した後、フッ素樹脂を加熱溶融(以下、焼成)して形成している。
また、弾性層にフッ素樹脂粒子をスプレーなどで塗布した後、フッ素樹脂を焼成して離
型層を形成している。このように、離型層をフッ素樹脂で形成することで、離型性、耐熱性に優れた定着ベルトとすることができる。しかしながら、上記フッ素樹脂は、屈曲性に乏しいため、ベルト曲率半径の小さい定着ローラと加熱ローラに張架されて長時間使用すると、離型層にクラックが生じてしまい、十分なベルト耐久性を得ることができなかった。
従って現像の観点からは、できる限りワックスの添加は少量である事が好ましい。
れる樹脂微粒子を会合させて不定形のトナー粒子を得る方法が開示されている(特許文献3参照)。
は、トナー表面に偏在する樹脂微粒子による定着阻害が発生し、定着温度幅を確保できない。
(1)少なくとも転写材上にトナーを転写する転写工程と該転写材上のトナーに定着部材を圧接させる定着工程とを有する転写材上のトナーを加熱定着する画像形成方法において、該転写工程において使用されるトナーが、有機溶媒中に少なくとも変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー及び該プレポリマーと伸長または架橋する化合物を有するトナー結着樹脂と、その他のトナー組成物とを溶解又は分散させ、該溶解又は分散した物を水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた溶解又は分散液から溶媒又は分散媒を除去することにより得られたものであって、且つ該トナーがフッ素系樹脂微粉末を含有するものであり、該定着工程において使用される定着部材が最外層にMFRが互いに異なる複数種類のフッ素系樹脂を含有するものであり、最外層に含有されるフッ素系樹脂が、372℃,5kgf荷重におけるMFRが7[g/10min]以上のフッ素系樹脂と、372℃,5kgf荷重におけるMFRが3[g/10min]以下のフッ素系樹脂とからなり、MFRの大きい方のフッ素系樹脂の粒径が、上記フッ素系樹脂のうちMFRの小さい方のフッ素樹脂の粒径よりも小さいこと特徴とする画像形成方法である。
(3)上記トナー結着樹脂が、変性ポリエステル(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)を含有し、当該(i)と(ii)の重量比が5/95〜80/20であるトナーを使用することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の画像形成方法である。
(5)上記トナー結着樹脂のガラス転移点(Tg)が、30〜60℃であるトナーを使用することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(6)上記トナーの表面又は内部に樹脂微粒子を含み、樹脂微粒子がビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びまたはそれらの併用であるトナーを使用することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(8)上記トナーのトナー粒子の体積平均粒径が、3〜8μmであるトナーを使用することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(9)上記トナー粒子のDv/Dnが、1.25以下であるトナーを使用することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(11)上記トナー粒子のガラス転移点が、40〜70℃であるトナーを使用することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(12)上記トナー粒子において、BET比表面積が1.0〜6.0m2/gであるトナ
ーを使用することを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(15)上記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)である定着部材を使用することを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(17)上記定着部材の最外層の厚みが20μm以上である定着部材を使用することを特徴とする上記(1)〜(16)のいずれかに記載の画像形成方法である。
を得る方法において、トナー中にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有することが重要であり、かつ、低温定着を満足し、耐オフセット性が良好なトナーを得るためには、付着した樹脂微粒子をトナー表面から除去することが必要である。ウレア変性ポリエステルはその高分子成分の分子量を調節しやすく、乾式トナー、特にオイルレス低温定着特性(定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない広範な離型性及び定着性)を確保するのに好都合であり、本発明で所望する性能を確保する為には好ましい。またポリエステルプレポリマーの末端を変性したものは未変性のポリエステル樹脂自体の定着温度域での高流動性、透明性を維持したまま、定着用加熱媒体への接着性を抑制することができる。
ーザ光を出射するように構成されている。上記感光体ドラム1Yの周面は、画像形成に際し、暗中にて上記帯電器2Yにより一様に帯電される。その後、この帯電された感光体ドラム1Yの周面に、上記露光器3Yからのイエロー画像に対応した画像光からなるレーザ光が露光される。この露光により、感光体ドラム1Yの周面に、イエロー画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、上記現像器4Yから供給されるイエロートナーにより可視像化される。これにより、感光体ドラム1Y上にイエロートナー像が形成される。このイエロートナー像は、感光体ドラム1Yと搬送ベルト20上の転写紙Pとが接する転写位置で、搬送ベルト20を挟んで感光体ドラム1Yに対向配置された転写器5Yにより転写紙P上に転写される。この転写により、転写紙P上にイエロートナー像が形成される。この転写を終えた感光体ドラム1Yは、その周面に残留した不要なトナーが上記感光体クリーナ6Yにより除去されて、次の画像形成に備えられる。
これにより、転写紙P上に、イエロー、マゼンタ、シアン、及び黒の各色のトナー像が合成されたフルカラーのカラー画像が形成される。そして、このフルカラーの合成画像が形成された転写紙Pは、画像形成ユニット10Bkを通過した後、搬送ベルト20から剥離されて定着装置40にて定着された後、排紙される。
が従動回転するようになっている。定着ベルトの移動方向に対して加圧ローラ42が接触する定着ニップより上流側に、定着ベルト45の中央部付近に接触するテンションローラ47が設けられている。
このようなベルト方式の定着装置40は、加熱ローラ44で加熱された定着ベルト45と加圧ローラ42との間に転写紙を通過させて、転写紙Pの上に付着しているトナーを定着ベルト45の熱により軟化させつつ加圧ローラ42で加圧して転写紙上に定着させる。
が20μm未満の場合、弾性層に塗布され付着したフッ素系樹脂粒子の層が、MFRの小さいフッ素系樹脂粒子とMFRの大きいフッ素系樹脂粒子とが分散した層が形成されにくくなる。よって、図4(a)に示すように、MFRの大きなフッ素系樹脂粒子のみで形成された層や、MFRの小さなフッ素系樹脂粒子のみで形成された層が存在するようになる。このような層が形成されたフッ素系樹脂粒子を焼成して作成された定着ベルトは、MFRの大きなフッ素系樹脂のみで形成された層の部分で耐屈曲性が悪くクラックが発生しやすくなり、MFRの小さなフッ素樹脂のみで形成された層の部分が突出して表面平滑性を損なってしまう。しかし、上記のように層厚を20μm以上とすることで、図4(b)に示すように弾性層に塗布され付着したフッ素樹脂粒子の層は、MFRの大きなフッ素系樹脂粒子と、MFRの小さなフッ素系樹脂粒子とが分散した層となる。これにより、耐屈曲性、表面平滑性の良好な定着ベルトとすることができる。
本発明に係るトナーに用いるフッ素系樹脂微粉末に使用するフッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド、及び、これらの混合物等が挙げられる。特に本発明ではフッ素系樹脂として、特にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を用いるのが好適である。また本発明の効果は該フッ素系樹脂微粉末の分子量、分子量分布、結晶化度、融点等該微粉末の特性に限定されるものではない。
測定装置 :電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極 :DG113−SC (メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度 :23℃
Stir
Speed [%] 25
Time [s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration [mol/L] 0.1
Sensor DG115Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume [mL] 1.0
Wait time [s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
at maximum volume [mL] 10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n = 1
comb. termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行う。
試料調整 :トナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120m
lに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は上記記載の装置にて計算することが出来るが、具体的には次のように計算する。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 (ただしNはN/10KOHのフ
ァクター)
ここで、本発明におけるガラス転移点(Tg)とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
本発明におけるトナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度が0.94未満で、球形からあまりに離れた不定形の形状のトナーでは、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られない。なお形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度が0.94〜0.99のトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効である事が判明した。より好ましくは、平均円形度が0.945〜0.985で円形度が0.94未満の粒子が10%以下である。また、平均円形度が0.985を超える場合、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こす。例えば、画像面積率の低い現像・転写では転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはないが、写真画像など画像面積率の高いもの、さらには、給紙不良等で未転写画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとして発生することがあり、蓄積すると画像の地汚れを発生してしまう。また、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。
a Processing Program for FPIA version00−10
)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5000〜15000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5000〜15000個/μlにすることが重要
である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことが出来ないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5000〜15000個/μlにあわせる事が可能となる。
該トナー粒子の体積平均粒径(Dv)は3〜8μmの範囲が好ましい。かかる範囲にあるトナー粒子を使用することによりクリーニング性、低温定着性、耐オフセット性、帯電量分布が良好なトナーを得ることができる。
さらに、トナー粒子の個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.25以下、好ましくは1.10〜1.25が好ましい。かかる範囲にあるトナー粒子を用いたトナーを使用することにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られた。
く、BET比表面積が1.0(m2/g)未満では粗大粒子の存在や添加剤の内包により
、また、6.0(m2/g)を超えた場合は微細粒子の存在、添加剤の浮出し、表面の凹
凸により画質に影響が現れやすい。
吸着ガス:チッソガス(99.995以上)
冷媒:液体チッソ
使用セル:9mmペレットショート(大)
前処理条件:30℃12時間(真空排気)
測定ポイント:相対圧力(P/PO)=0.1〜0.3の3ポイント
の条件で測定される。
ウレア結合で変性されたポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応物などが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(3)と反応させた物などが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。ウレア変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により次のように測定される。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.4
8×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適
当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
本発明においては、例えば前記ウレア結合ポリエステル(i)の単独使用だけでなく、この(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)をトナー結着樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
00、さらに好ましくは2000〜8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、30000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。
8×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適
当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
酸価(AV)は、具体的に次のような手順で決定される。
測定装置 :電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極 :DG113−SC (メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度 :23℃
Stir Speed [%] 25
Time [s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration [mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume [mL] 1.0
Wait time [s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
at maximum volume [mL] 10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n = 1
comb. termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行う。
試料調整:測定試料0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は上記記載の装置にて計算することが出来るが、具体的には次のように計算する。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 (ただしNはN/10KOHのフ
ァクター)
本発明において、トナー結着樹脂の酸価は、1〜50mgKOH/gが好適である。トナー結着樹脂の酸価を前記の範囲にすることにより、トナーのクリーニング性、低温定着性、耐オフセット性、帯電量分布をより良好にする点で好ましい。このようなトナー結着樹脂を含有するトナーを使用することによって、結果的に画像形成において極めて安定した良好な画像品質を長期に渡って得ることができる。
トナー結着樹脂の粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、通常180℃以下、好ましくは90〜160℃である。180℃を超えると低温定着性が悪化する。すなわち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましい。さらに好ましくは10℃以上であり、特に好ましくは20℃以上である。差の上限は特に限定されない。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10〜90℃であり、特に好ましくは20〜80℃である。
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジ
ジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
高せん断分散装置が好ましく用いられる。
また、トナー結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。かかるワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEGVP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
子作成後固定化させてもよい。
本発明で使用される樹脂微粒子は、水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5〜2000nmであることが好ましく、特に5〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の
使用割合は、トナー組成物中の0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
トナー結着樹脂は以下の方法などで製造することができる。ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。さらに(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際および(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
本発明の乾式トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成しても良いし、あらかじめ製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いても良い。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、荷電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。本発明のフッ素系樹脂微粉末は上記水系媒体中、又はトナー組成物が分散された油性相のいずれに添加してもよいが、水系媒体中が反応阻害しにくい点から好適である。
が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
プレポリマー(A)からウレア変性ポリエステル(i)を合成する工程は水系媒体中でトナー組成物を分散する前にアミン類(B)を加えて反応させても良いし、水系媒体中に分散した後にアミン類(B)を加えて粒子界面から反応を起こしても良い。この場合製造されるトナー表面に優先的にウレア変性ポリエステルが生成し、粒子内部で濃度勾配を設けることもできる。
、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども用いる事が出来る。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸
化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(有機微粒子エマルジョンの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)14部、スチレン137部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1.2部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し4時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、71℃で6時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定したところ、体積平均粒径は、0.18μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは150℃であった。
(水相の調整)
水990部、[微粒子分散液1]80部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム50%水溶液40部、酢酸エチル90部、0.6重量%の割合で一次粒子の個数平均粒径0.15μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を混合撹拌し、[水相1]を得た。
(ポリエステルの製造例)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物220部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物561部、テレフタル酸218部、アジピン酸48部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸45部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポ
リエステル1]を得た。得られた[ポリエステル1]は、重量平均分子量6700、Tg52℃、酸価25であった。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物685部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸281部、無水トリメリット酸24部およびジブチルチンオキサイド3部を入れ、常圧230℃で10時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9400、Tg53℃、酸価0.4、水酸基価55であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]414部、イソホロンジイソシアネート86部、酢酸エチル500部を入れ100℃で8時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重
量%は、1.53%であった。
(ケチミン化合物の製造例)
攪拌棒及び温度計のついて反応槽中にイソホロジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行い[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は410であった。
(油相の調整)
ビーカー内に[プレポリマー1]33部、[ポリエステル1]132部、酢酸エチル80部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるカルナバワックス15部、カーボンブラック顔料20部、酢酸エチル120部をビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理し、[油相1]を得た。
(トナーの製造)
ビーカー内に[水相1]600部を入れ、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、この水分散液に[油相1]400部及び[ケチミン化合物1]3.8部を加え、30分攪拌を続けながら反応させた。続いて、冷却管を設置したフラスコに内容物を移し、湯浴を用いて熟成した。熟成後の分散液から有機溶剤を除去した後、乳化スラリー100部を減圧濾過し、濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過した。濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。この超音波アルカリ洗浄を再度行った。さらに、濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過した。濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い濾過ケーキを得た。濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体を得た。得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロンE−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定して混合処理した。この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間として、最終的な[トナー1]を得た。
(油相の調整)
ビーカー内に[プレポリマー1]33部、[ポリエステル1]132部、酢酸エチル80部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるカルナバワックス15部、カーボンブラック顔料20部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)4部、酢酸エチルを120部ビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理し、[油相2]を得た。
(トナーの製造)
ビーカー内に[水相1]600部を入れ、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、この水分散液に[油相2]400部及び[ケチミン化合物1]3.8部を加え、30分攪拌を続けながら反応させた。続いて、冷却管を設置したフラスコに内容物を
移し、湯浴を用いて熟成した。熟成後の分散液から有機溶剤を除去した後、乳化スラリー100部を減圧濾過し、濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過した。濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。この超音波アルカリ洗浄を再度行った。さらに、濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過した。濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数13,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い濾過ケーキを得た。濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、最終的な[トナー2]を得た。
(ポリエステルの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸335部を投入し、常圧窒素気流下のもと、210で10時間縮合反応した。次いで10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に冷却し、[ポリエステル2]を得た。得られた[ポリエステル2]は重量平均分子量6,000、酸価10mgKOH/g、ガラス転移点48℃であった。
(油相の調整)
ビーカー内に[プレポリマー1]33部、[ポリエステル2]132部、酢酸エチル80部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるカルナバワックス15部、カーボンブラック顔料20部、酢酸エチルを120部ビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理し、[油相3]を得た。
(トナーの製造)
製造例7での[油相1]の代わりに[油相3]を使用する以外は製造例7と同様にして[トナー3]を得た。
製造例13
(低分子ポリエステルの合成)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物260部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物210部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物220部、テレフタル酸260部、アジピン酸50部およびジブチルチンオキサイド3部を入れ、常圧230℃で12時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸30部を入れ、180℃、常圧で4時間反応し、[ポリエステル3]を得た。[ポリエステル3]は、重量平均分子量6200、Tg64℃、酸価22であった。
(油相の作成)
製造例6での[ポリエステル1]の代わりに[ポリエステル3]を使用する以外は製造例6と同様にして[油相4]を得た。
製造例15
(トナーの製造)
製造例7での[油相1]の代わりに[油相4]を使用する以外は製造例7と同様にして[トナー4]を得た。
(低分子ポリエステルの合成)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物220部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物560部、テレフタル酸220部、アジピン酸50部およびジブチルチンオキサイド3部を入れ、常圧230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸40部を入れ、180℃、常圧で5時間反応し、[ポリエステル4]を得た。[ポリエステル4]は、重量平均分子量6400、Tg40℃、酸価21であった。
(油相の作成)
製造例6での[ポリエステル1]の代わりに[ポリエステル4]を使用する以外は製造例6と同様にして[油相5]を得た。
製造例18
(トナーの製造)
製造例7での[油相1]の代わりに[油相5]を使用する以外は製造例7と同様にして[トナー5]を得た。
製造例19
(トナーの製造例)
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を添加しないこと以外は製造例2と同様とし、[水相2]を得た。製造例7での[水相1]の代わりに[水相2]を使用する以外は製造例7と同様にして[トナー6]を得た。
(トナーの製造)
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を添加しないこと以外は製造例2と同様とし、[水相2]を得た。スチレン370g、2−エチルヘキシルアクリレート30g、カーボンブラック顔料10g、パラフィンワックス(s.p.70℃)60g、ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物5g、スチレン−メタクリル酸共重合体(Mw50,000、酸価20mgKOH/g)12gをTK式ホモミキサ
ーに投入、60に加温し、12,000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)13gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記[水相2]1200g中に上記重合性単量体系を投入し、60、N2雰囲気下において、TKホモミキサーにて1,000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、40で3時間反応させた後、液温を80とし、10時間反応させた。重合反応終了後冷却し、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、[トナー7]を得た。
(ワックス粒子水性分散液の調製)
1000mlの攪拌装置、温度センサー、窒素導入管及び冷却管付き4頭コルベンに脱気した蒸留水500mlにニューコール565C(日本乳化剤社製)28.5g、キャンデリアワックスNo.1(野田ワックス社製)185.5gを添加し窒素気流下攪拌を行いつつ、温度を昇温した。内温85℃の時点で5N−水酸化ナトリウム水溶液を添加しそのまま75℃まで昇温した後、そのまま1時間加熱攪拌を続け、室温まで冷却し[ワックス粒子水性分散液1]を得た。
(着色剤水性分散液の調製)
カーボンブラック顔料100g、ドデシル硫酸ナトリウム25gを蒸留水540mlに添加し、十分攪拌を行った後、加圧型分散機(MINI−LAB:ラーニー社製)を用い、分散を行い[着色剤分散液1]を得た。
製造例23
(バインダー微粒子水性分散液の合成)
攪拌装置、冷却管、温度センサー及び窒素導入管を装着した1Lの4頭コルベンに蒸留水480ml、ドデシル硫酸ナトリウム0.7g、スチレン116.4g、n−ブチルアクリレート43.2g、メタクリル酸12.4gを添加し攪拌を行いながら窒素気流下70℃まで昇温した。ここで過硫酸カリウム2.1gを120mlの蒸留水に溶解した開始剤水溶液を添加し、窒素気流下70℃、3時間攪拌を行い、重合を完結させた後室温まで冷却し、[高分子量バインダー微粒子分散液2]を得た。攪拌装置、冷却管、温度センサー及び窒素導入管を装着した5Lの4頭コルベンに蒸留水2400ml、ドデシル硫酸ナトリウム3.8g、スチレン620g、n−ブチルアクリレート128g、メタクリル酸52g及びtert−ドデシルメルカプタン27.4gを添加し攪拌を行いながら窒素気流下70℃まで昇温した。ここで過硫酸カリウム11.2gを600mlの蒸留水に溶解した開始剤水溶液を添加し、窒素気流下70℃、3時間攪拌を行い、重合を完結させた後室温まで冷却し、[低分子量バインダー微粒子分散液1]を得た。
(トナーの合成)
攪拌装置、冷却管、温度センサーを備えた1Lセパラブルフラスコに、[高分子量バインダー微粒子分散液1]47.6g、[低分子量バインダー微粒子分散液1]190.5g、[ワックス粒子水性分散液1]を8.7g、[着色剤分散液1]を26.7g及び蒸留水252.5mlを加え混合攪拌した後、5N−水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=9.5に調節を行った。更に攪拌下、塩化ナトリウム50gを蒸留水600mlに溶解した塩化ナトリウム水溶液、イソプロパノール77ml及びフルオラードFC−170C(住友3M社製:フッ素系ノニオン界面活性剤)10mgを10mlの蒸留水に溶解した界面活性剤水溶液を順次添加し、内温を85℃まで上昇させ6時間反応を行った後、室温まで冷却した。この反応液を5N−水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=13に調整した後、濾過を行い、更に蒸留水に再懸濁を行い濾過、再懸濁を繰り返し、洗浄を行った後乾燥し、[トナー8]を得た。
(ウレタン変性ポリエステルの製造例)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、80℃まで冷却し、トルエン中にてトルエンジイソシアネート14部を入れ110℃で5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、[ウレタン変性ポリエステル1]を得た。得られた[ウレタン変性ポリエステル1]の重量平均分子量は7,000であった。ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物363部、イソフタル酸166部を実施例1と同様に重縮合し、Mw3800、酸価7の変性されていない[ポリエステル5]を得た。上記ウレタン変性ポリエステル350部と変性されていない[ポリエステル5]650部をトルエンに溶解、混合後、脱溶剤し、[比較トナー結着樹脂1]を得た。この[比較トナー結着樹脂1]のTgは58℃であった。
(マスターバッチの合成)
顔料:カーボンブラック:42部
結着樹脂:ポリエステル樹脂(酸価10、Mw20000、Tg、64):63部
水:30部
をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度135℃に設定した2本ロールにより70分間混練を行ない、パルベライザーで1mmΦの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
(トナーの製造)
[比較トナー結着樹脂1]100部、[マスターバッチ1]とカルナバワックスをそれぞれ10部を加え下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、連続式混練機で混練した。ついでジェット粉砕機で微粉砕した後、気流分級機で分級し、体積平均粒径6μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して[トナー9]を得た。
ポリイミドからなる厚さ90μmの円筒状のエンドレスフィルム基体の外周に,プライマー(東レ・ダウコーニングシリコーン社製DY39−067)をスプレーコートにて厚さ4μmで成膜し、室温乾燥した。その後、2液付加型液状シリコーンゴム(東レ・ダウコーニングシリコーン社製DY35−2083)を2液混合後に,トルエンにて適量希釈し,スプレーコートにて厚さ200μmで塗布,120℃10分硬化後,さらに200℃4時間2次硬化して弾性層を形成した。
ついでプライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製PR−990CL)を4μm厚でスプレーコートした後、150℃30分乾燥した。
その後、372℃,5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が7[g/10min]で平均粒子径0.1μmで、分子鎖中の酸素原子数/炭素原子数の比
率が1/60のPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−945HPPlus)と、372、5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が3[g/10min]で平均粒子径が10μmで、分子鎖中の酸素原子数/炭素原子数の比率が1
/60のPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−950HPPlus)を1/1で混合した混合ディスパージョンを30μm厚でスプレーコートした。その後340℃で30分間焼成(PFA粒子を融かして)して離型層を形成し、[定着ベルト1]を得た。
ポリイミドからなる厚さ90μmの円筒状のエンドレスフィルム基体の外周に,プライマー(東レ・ダウコーニングシリコーン社製DY39−067)をスプレーコートにて厚さ4μmで成膜し、室温乾燥した。その後、2液付加型液状シリコーンゴム(東レ・ダウコーニングシリコーン社製DY35−2083)を2液混合後に,トルエンにて適量希釈し,スプレーコートにて厚さ200μmで塗布、120℃10分硬化後、さらに200℃4時間2次硬化して弾性層を形成した。
ついでプライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製PR−990CL)を4μm厚でスプレーコートした後、150℃30分乾燥して、[定着ベルト2]を得た。
得られたトナー100部に疎水性シリカ0.9部と、疎水化酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合した。得られたトナー物性値は下記の基準で評価し、表1に示した。
[評価項目]
(粒径)
トナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「マルチサ
イザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し
、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Versi
on3.51)にて解析を行った。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液
としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行った。測定は装置が
示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
本発明においては、超微粉トナーの計測にフロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Dat
a Processing Program for FPIA version00−10
)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5000〜15000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5000〜15000個/μlにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことが出来ないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5000〜15000個/μlにあわせる事が可能となる。
1)15秒撹拌帯電量
得られた各トナー10gとフェライトキャリア100gとを温度28℃、湿度80%の環境内で内容積の3割までステンレス製ポットに入れ、100rpmの撹拌速度で15秒撹拌し、現像剤の帯電量(μC/g)を[東芝ケミカル(株)製:TB−200]にて測定した。
ブローオフ法にてトナーの帯電量を測定した。
2)5分撹拌帯電量
1)と同様に5分撹拌したときの帯電量
3)10分撹拌帯電量
1)と同様に10分撹拌したときの帯電量
製造例7により得られた[トナー1]100部、疎水性シリカ0.9部、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合、外添処理を行った。外添処理したトナー5重量%とシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が50μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95重量%からなる現像剤を調製した。[定着ベルト1]を定着装置に組み込んだリコー製imagioNeo450を用いて、A4サイズの用紙を45枚/分の速度で連続印刷して下記の基準で評価し、表2−1及び2−2に示した。
普通紙及び厚紙の転写紙(リコー製タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、定着ベルトの温度が可変となる様に調整を行なって、普通紙でオフセットの発生しない温度を、厚紙で定着下限温度を測定した。定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
上記単色画像サンプルにおいて、定着ベルト表面温度が160℃の時のサンプルの光沢度を、日本電色工業株式会社製のグロスメーターにより、入射角度60°により計測した。この光沢度は、値の高い程、光沢感が出る。フルカラーのコピー画像としては、適度な光沢が好まれ、10〜30%程度が好ましい。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを150,000枚ランニング出力した後、ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をXRite(X−Rite社製)により測定を行なった。これを4色単独に行ない5点測定し、各色ごとに平均を求めた。
上記単色画像サンプルを、転写紙としてリコー製のOHPシート(タイプPPC−DX)を用い、定着ベルト表面温度が160℃の時のサンプルのヘイズ度を、スガ試験機株式会社製の直読ヘイズ度コンピューターHGM−2DP型により測定した。
このヘイズ度は、曇り度とも言われ、トナーの透明性を示す尺度として測定され、値の低いほど透明性が高く、OHPシートを用いた場合の発色性が良好なものとなる。また、良好な発色性を示すヘイズ度の値は、30%以下が好ましく、特に20%以下である場合が好ましい。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れが良い。
(クリーニング性)
清掃工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム(株)製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.01以下のものを○(良好)、それを越えるものを×(不良)として評価した。
現像ローラまたは感光体上のトナーフィルミング発生状況の有無を観察した。○がフィルミングがなく、△はスジ上のフィルミングが見られ、×は全体的にフィルミングがある。
上述した定着ベルトを定着装置に組み込み、300000枚出力後の離型層のクラックを目視で確認した。
出力時の定着条件は普通紙(リコー製タイプ6200)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2のトナ
ーが現像される様に調整を行ない、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2kgf/cm2、ニップ幅3mm、定着ロール温度:160℃とした。
耐屈曲性(三段階評価)
○:クラックなし、△:クラックあるが軽微、×:異常画像につながるクラック。
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例9により得られた[トナー2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例3
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例12により得られた[トナー3]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例4
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例15により得られた[トナー4]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例5
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例18により得られた[トナー5]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例19により得られた[トナー6]を使用し、実施例1での[定着ベルト1]の代わりに[定着ベルト2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例2
実施例1での[定着ベルト1]の代わりに[定着ベルト2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例3
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例20により得られた[トナー7]を使用し、実施例1での[定着ベルト1]の代わりに[定着ベルト2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例24により得られた[トナー8]を使用し、実施例1での[定着ベルト1]の代わりに[定着ベルト2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例5
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例27により得られた[トナー9]を使用し、実施例1での[定着ベルト1]の代わりに[定着ベルト2]を使用する以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例19により得られた[トナー6]を使用しする以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例7
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例20により得られた[トナー7]を使用しする以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例24により得られた[トナー8]を使用しする以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例9
実施例1での[トナー1]の代わりに製造例27により得られた[トナー9]を使用しする以外は実施例1と同様にして評価を行った。
20 搬送ベルト
40 定着装置
41 定着ローラ
42 加圧ローラ
44 加熱ローラ
45 定着ベルト
49 サーミスタ
Claims (17)
- 少なくとも転写材上にトナーを転写する転写工程と該転写材上のトナーに定着部材を圧接させる定着工程とを有する転写材上のトナーを加熱定着する画像形成方法において、該転写工程において使用されるトナーが有機溶媒中に少なくとも変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー及び該プレポリマーと伸長または架橋する化合物を有するトナー結着樹脂とを溶解又は分散させ、該溶解又は分散したものを水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた溶解又は分散液から溶媒又は分散媒を除去することにより得られたものであって、且つ該トナーがフッ素系樹脂微粉末を含有するものであり、該定着工程において使用される定着部材が最外層にMFRが互いに異なる複数種類のフッ素系樹脂を含有するものであり、最外層に含有されるフッ素系樹脂が、372℃,5kgf荷重におけるMFRが7[g/10min]以上のフッ素系樹脂と、372℃,5kgf荷重におけるMFRが3[g/10min]以下のフッ素系樹脂とからなり、MFRの大きい方のフッ素系樹脂の粒径が、上記フッ素系樹脂のうちMFRの小さい方のフッ素樹脂の粒径よりも小さいこと特徴とする画像形成方法。
- 上記トナー結着樹脂が、変性ポリエステル(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)を含有し、当該(i)と(ii)の重量比が5/95〜80/20であるトナーを使用することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
- 上記トナー結着樹脂の酸価が、1〜50mgKOH/gであるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー結着樹脂のガラス転移点(Tg)が、30〜60℃であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナーの表面又は内部に樹脂微粒子を含み、樹脂微粒子がビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びまたはそれらの併用であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記樹脂微粒子の平均粒径が、5〜2000nmであるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナーのトナー粒子の体積平均粒径が、3〜8μmであるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー粒子のDv/Dnが、1.25以下であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー粒子の平均円形度が、0.94〜0.99であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー粒子のガラス転移点が、40〜70℃であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー粒子において、BET比表面積が1.0〜6.0m2/gであるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記トナー粒子において、酸価が0.5〜40.0(mgKOH/g)であるトナーを使用することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記フッ素系樹脂のうちMFRの大きい方のフッ素系樹脂が、35〜60重量%であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)である定着部材を使用することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の画像形成方法。
- 上記テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)が、分子鎖中の酸素原子数/炭素原子数の比率が1/60以上である定着部材を使用することを特徴とする請求項15記載の画像形成方法。
- 上記定着部材の最外層の厚みが20μm以上である定着部材を使用することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の画像形成方法。
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