以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本実施の形態に係る携帯電話会社サーバ1000、公衆テレビ電話1100、固定テレビ電話1100−B、携帯電話1200、およびこれらを用いたテレビ電話システムのハードウェア構成について説明する。
本実施の形態に係るテレビ電話システムは、携帯電話会社サーバ1000、公衆テレビ電話1100、固定テレビ電話1100−B、および携帯電話1200から構成される。また、セキュリティ確保の暗号化のため、携帯電話会社サーバ1000には、PKI(Public Key Infrastructure)における携帯電話会社サーバ1000の秘密鍵K1000および公開鍵K1002が存在し、携帯電話1200には、同じく携帯電話1200の秘密鍵K1200、公開鍵K1202が存在している。
携帯電話会社サーバ1000は、携帯電話1200のサービス運用会社により運用されているSIP(Session Initiation Protocol)サーバである。このサービス運用会社は、契約に基づいて秘密鍵K1200および公開鍵K1202を携帯電話1200に発行し、携帯電話会社サーバ1000および携帯電話1200にそれぞれ安全に登録することができる。SIPは、IPネットワーク上の低コスト電話やその他のマルチメディアセッションを管理するプロトコルとして有望視されており、広く普及しつつある。
公衆テレビ電話1100は、携帯電話会社サーバ1000を経由して他のテレビ電話と接続してコミュニケーションを実行するビデオコミュニケーション端末である。使用者を特定しておらず、個人情報は登録されていない。
固定テレビ電話1100−Bについては、基本的に公衆テレビ電話1100と同種であるが、予め個人情報が登録されており、かつ、使用者が限定されているという特徴を持つ。
携帯電話1200は、通常の携帯電話の機能を持ち、また、携帯電話会社から発行された秘密鍵K1200、公開鍵K1202、公開鍵K1002、および電話帳メモリ1202を内蔵している。
電話帳メモリ1202は、名前と電話番号などとを関連させて記憶してあるダイヤル情報を記憶するものであり、半導体メモリなどで実装される。ここで電話番号とは、SIPサービスで使われるSIPアドレスも含む。
図2を参照して、携帯電話会社サーバ1000の制御ブロックについて説明する。携帯電話会社サーバ1000は、通信部1010、SIPサーバ1012、顧客データベース1014、利用許可情報生成部1016、課金データベース1018、暗号鍵メモリ1020、および制御部1050から構成される。
通信部1010は、典型的にはイーサネット(登録商標)ボードなどのIPネットワーク接続機器であり、ブロードバンドルータなどのネットワーク機器を経由してインターネットに接続されている。
SIPサーバ1012は、広く普及しているSIPを利用したマルチメディアセッションを管理するサーバである。SIPサーバ1012は、顧客データベース1014を利用して、様々なSIP処理を行なう。
顧客データベース1014は、SIPサーバ1012を利用するユーザを管理するためのデータベースである。また、携帯電話会社サーバ1000を利用する契約を行なっている携帯電話1200のユーザ情報も登録されており、各ユーザの携帯電話1200の公開鍵K1202を管理している。実装としては、一般のデータベースシステムを使えばよい。
利用許可情報生成部1016は、顧客データベース1014と暗号鍵メモリ1020とを参照しながら、利用許可情報を生成するサーバである。利用許可情報は、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bとの通信を行なわせるために、携帯電話会社サーバ1000と公衆テレビ電話1100との間で使用される暫定アドレス情報と、暫定アドレス情報を生成した際に作成される課金データとを含む。課金データは、利用料金を利用者に請求するために使用される。作成された課金データを課金データベース1018に格納する処理も行なう。
課金データベース1018は、暫定アドレス情報を生成した際に作成された課金データを格納するデータベースである。実装としては、一般のデータベースシステムを使えばよい。
暗号鍵メモリ1020は、携帯電話会社サーバ1000の秘密鍵K1000および公開鍵K1002を記憶する。
制御部1050は、携帯電話会社サーバ1000の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)と、CPUに接続され、CPUで実行される処理の中間データを記憶するためのメモリとを含む。
図3を参照して、公衆テレビ電話1100および固定テレビ電話1100−Bの制御ブロックについて説明する。なお、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bとは同じ構成であるので、公衆テレビ電話1100について説明し、固定テレビ電話1100−Bの説明については繰り返さない。
公衆テレビ電話1100は、赤外線通信部1110、URL解析部1112、暗号鍵メモリ1114、スピーカ1116、ディスプレイ部1118、復号化部1120、IPアドレスメモリ1122、HTTPクライアント1124、無線通信部1126、ビデオカメラ1128、マイク1130、フックスイッチ1132、コミュニケーションマネージャ1140、および制御部1150から構成される。
赤外線通信部1110は、赤外線を用いてデータ通信を行なうためのデバイスであり、テレビやその他の家電機器において幅広く利用されているデバイスと物理的にはほとんど同じものである。そのデバイスを利用した通信のプロトコルとしては、家製協(家電製品協会)フォーマットや、IrDA(Infrared Data Association)など多くの公知技術が知られている。
URL解析部1112は、赤外線通信部1110が受信したデータを解析するものであり、たとえば家製協フォーマットの場合ならリモコンキー番号の特定を、IrDAの場合なら任意のデータを特定するのと同じ方法でデータの特定を行なう。そのデータがURL(Uniform Resource Locator)であればそのように扱う。物理的な構成としては、一般のコンピュータを含む電子機器の構成と同じようにすればよく、CPU、メモリ、入出力装置や、それらを1チップ化したLSI(Large Scale Integration)として実装すればよい。
暗号鍵メモリ1114は、携帯電話会社サーバ1000とのデータ通信において、他のネットワーク機器から傍受されないようにデータを暗号化するための鍵を格納するためのデータベースである。実装としては半導体メモリや、磁気記憶装置、光ディスク記憶装置などの一般的な記憶装置で構成される。リレーショナルデータベースや、単純に設定ファイルとして記録されてもよく、一般のコンピュータ機器と同様にプログラムなどによって制御される。
スピーカ1116は、一般のテレビ装置や、オーディオ機器などが備えるスピーカと同種のものであり、デジタル信号を含む様々な音声信号を物理的な音声として出力する。ここで、デジタル信号とは、PCM(Pulse Code Modulation)や、MP3(MPEG Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Codec)などであることもあり、その場合は音声の波形に変換するためのCODEC装置も含む。CODEC装置は多種多様なものが既に存在しており、それらを利用することで実装することができる。
ディスプレイ部1118は、一般のテレビ装置、パソコンモニタなどが備えるディスプレイ部と同種であり、液晶パネル、PDP(Plasma Display Panel)、ブラウン管や、その他の画像の表示を行なうことのできる様々な装置を用いて実装される。
復号化部1120は、HTTPクライアント1124から受信した暗号化データを、暗号鍵メモリ1114に格納される暗号鍵を使って復号化する装置であり、典型的にはコンピュータ上のプログラムか、半導体LSI内に専用回路として実装される。暗号アルゴリズムはDES(Data Encryption Standard)、AES(Advanced Encryption Standard)に代表される共通鍵方式のものと、RSA(Rivest Shamir Adleman)暗号や、DH(Diffie-Hellman)に代表される公開鍵方式のものがあり、様々な公知の暗号技術が既に普及している。公開鍵方式の暗号は、PKI(Public Key Infrastructure)の基礎技術として知られる。本発明においても、公知の暗号技術を用いてよい。
IPアドレスメモリ1122は、公衆テレビ電話1100の無線LAN内でのIPアドレスを記憶するデータベースである。実装としては、半導体記憶装置や、磁気記憶装置など一般の記憶装置が使われる。リレーショナルデータベースや設定ファイルとして記録されてもよく、プログラムによって制御される。
HTTPクライアント1124は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を使ってデータ転送を行なうことのできるプログラムである。たとえば、Windows(登録商標)など様々なOSで動作可能になっているWGET(GNUプロジェクトの1プログラム)がある。ここでHTTPである理由は、インターネット上でのデータ転送の多くがHTTPを使っていて相互接続性に優れるからという程度であり、たとえばFTP(File Transfer Protocol)でもかまわないし、特定の機器同士の通信であれば独自のプロトコルを定義してもかまわない。
無線通信部1126は、ネットワーク内の機器とデータ通信をするための装置であり、PCカードとして実装されたり、ノートPCに内蔵されたりするものと同種のものである。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)クライアントの機能を持っている場合が多い。
ビデオカメラ1128は、テレビ電話として利用の際に自分の顔などを撮影するためのものであり、一般に普及している様々な機器を使うことができる。コミュニケーションマネージャ1140がデジタルデータを処理するため、ビデオカメラ1128内部にビデオエンコーダが内蔵されていることが望ましい。
マイク1130は、テレビ電話として利用の際に自分の声などを入力するためのものであり、一般に普及している様々な機器を使うことができる。同じく、サウンドエンコーダが内蔵されていることが望ましい。
フックスイッチ1132は、テレビ電話での会話を終了するためのもので、典型的には受話器をかけるフックとして実装される。このとき、信号がコミュニケーションマネージャ1140に生成され、会話が終了したことが分かる。
コミュニケーションマネージャ1140は、テレビ電話制御を始め様々な処理を行なう。ハードウェア構成としては一般のコンピュータ機器と同様に、CPU、メモリ、入出力装置からなる。内部の機能ブロックについては後述する。
制御部1150は、公衆テレビ電話1100の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)と、CPUに接続され、CPUで実行される処理の中間データを記憶するためのメモリとを含む。
公衆テレビ電話1100内の各部分においてソフトウェア制御できる部分は、共通のCPUを用いた、一般のコンピュータと同種の構成上のソフトウェアモジュールとして実装してもよい。
図4を参照して、コミュニケーションマネージャ1140の制御ブロックについて説明する。
コミュニケーションマネージャ1140は、ダイヤルデータ受信部1142、転送部1144、利用許可情報処理部1146、セッションデータベース1148、SIPクライアント1152から構成される。
ダイヤルデータ受信部1142は、携帯電話1200から送信されたダイヤルデータを受信する部分であり、主に、コンピュータシステム上のソフトウェアとして実装される。また、利用許可情報処理部1146を制御し、携帯電話会社サーバ1000に対する利用要求情報を生成させる。
転送部1144は、ビデオおよび音声データストリームを転送する部分であり、主にコンピュータシステム上のソフトウェアとして実装される。ビデオデータストリームの場合は、ビデオカメラ1128およびネットワーク、または、ディスプレイ部1118およびネットワークの間を転送し、音声データストリームの場合は、マイク1130とネットワーク、または、スピーカ1116およびネットワークの間を転送する。この部分の転送方式としては、RTP(Realtime Transfer Protocol)が標準となっており、いくつもの製品実績や、フリーソフトウェアが普及している。
利用許可情報処理部1146は、ダイヤルデータ受信部1142が受信した情報に基づいて、携帯電話会社サーバ1000に対する利用要求情報を生成する。なお、受信した情報は暗号化されており、ダイヤル元、ダイヤル先を判別できない。主にコンピュータシステム上のソフトウェアとして実装される。また、利用が許可された場合に携帯電話会社サーバ1000から送信される利用許可情報に含まれる暫定アドレス情報などのセッション情報は、セッションデータベース1148に格納する。利用許可情報に含まれる暫定アドレス情報は身元が明らかにされない暫定的な情報であるが、暫定アドレス情報を使ってテレビ電話セッションを開始できるものとなっている。
セッションデータベース1148は、利用許可情報処理部1146で取得したセッションデータを記憶するものであり、半導体メモリや、磁気ディスクなどで実装される。または、Oracleなどのリレーショナルデータベースを用いてもよい。
SIPクライアント1152は、携帯電話会社サーバ1000のSIPサーバ1012と通信し、セッションを確立するための部分で、主にコンピュータシステム上のソフトウェアとして実装される。また、セッションを確立した後は、転送部1144に対し、データ転送の開始を指示する。また、通話中、フックスイッチ1132からの情報を受けてセッションの終了処理も行なう。
図5を参照して、携帯電話1200の制御ブロックについて説明する。
携帯電話1200は、ネットワーク機能を備えた携帯電話であり、公衆テレビ電話1100に対し、赤外線または無線通信を用いてデータを送信することができる。携帯電話1200は、電話帳メモリ1202、ディスプレイ部1210、操作ボタン1212、IPアドレスメモリ1214、暗号鍵メモリ1216、暗号化部1218、無線通信部1220、赤外線通信部1222、URL送信処理部1224、HTTPサーバ1226、および制御部1250から構成される。
ディスプレイ部1210は、携帯電話上での操作を補佐するための情報を表示する部分であり、操作メニューのようなものも表示できる。ディスプレイ部1210には、典型的には液晶パネルなどの小型表示装置が用いられる。
操作ボタン1212は、ディスプレイ部1210で表示される操作メニューを操作するためのボタン類であり、典型的には、決定ボタン、上下左右選択ボタン、キャンセルボタン、メニューボタンなどから構成される。本発明の実施形態では、これらをひとまとめにして操作ボタン1212と称する。
IPアドレスメモリ1214は、公衆テレビ電話1100におけるIPアドレスメモリ1122と同種のものである。
暗号鍵メモリ1216は、公衆テレビ電話1100における暗号鍵メモリ1114と同種のものであり、公開鍵1002、秘密鍵K1200、公開鍵K1202を記憶している。
暗号化部1218は、暗号鍵メモリ1216に格納された暗号鍵を使って、電話帳メモリ1202に記憶されたアドレスを暗号化するための部分であり、公衆テレビ電話1100における復号化部1120と同様に様々な公開された暗号アルゴリズムによって暗号化する。
無線通信部1220は、公衆テレビ電話1100における無線通信部1126と同種のものである。
赤外線通信部1222は、公衆テレビ電話1100における赤外線通信部1110と同種のものであるが、赤外線通信部1110はデータ受信のみ、赤外線通信部1222はデータ送信のみの機能を備えているだけでもよい。
URL送信処理部1224は、ディスプレイ部1210に表示された操作メニューに対する操作ボタン1212の操作によってテレビ電話の開始を要求する情報(以下、開始要求情報M1000という。)を生成し、赤外線通信部1222に送信する部分である。開始要求情報M1000は、赤外線通信部1222によって公衆テレビ電話1100の赤外線通信部1110に送信される。
HTTPサーバ1226は、公衆テレビ電話1100からのリクエストによって暗号化された情報を送信するためのプログラムである。広く普及しているapacheなどのフリープログラムを使ってもよいし、独自に実装することもできる。暗号化部1218により暗号鍵メモリ1216を用いて電話帳メモリ1202に記憶された情報などを暗号化する機能も持つ。
サーバ内の各部分においてソフトウェア制御できる部分は、共通のCPUを用いた、一般のコンピュータと同種の構成上のソフトウェアモジュールとして実装してもよい。
制御部1250は、携帯電話1200の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)と、CPUに接続され、CPUで実行される処理の中間データを記憶するためのメモリとを含む。
サーバ内の各部分においてソフトウェア制御できる部分は、共通のCPUを用いた、一般のコンピュータと同種の構成上のソフトウェアモジュールとして実装してもよい。
図6を参照して、本実施の形態に係る公衆テレビ電話1100および携帯電話1200の間で行なわれる通信のハードウェア構成について説明する。
無線ルータ1300は、IEEE802.11x方式の無線通信機能を備え、ブロードバンド(インターネット)とのパケットルーティング機能を持つ無線LANアクセスポイントであり、現在、様々な種類の機器が販売されている。無線ルータ1300は、公衆テレビ電話1100や携帯電話1200との無線通信のインフラとして働き、無線LAN内でのデータ通信や、必要であればブロードバンド(インターネット)とのデータ通信を行なう。また、DHCPサーバ機能も備えていて、公衆テレビ電話1100および携帯電話1200のIPアドレスを自動設定する。図6に示す場合では、公衆テレビ電話1100のIPアドレスが192.168.0.2、携帯電話1200のIPアドレスが192.168.0.3、無線ルータ1300のLAN側IPアドレスが192.168.0.1と設定される。無線ルータ1300と同種の機器は、広く普及している。この方式にて、公衆テレビ電話1100と携帯電話1200とのデータ通信は物理的にはすべて無線ルータ1300を経由するが、論理的には公衆テレビ電話1100と携帯電話1200とが直接データ通信しているとしてよく、以降の記述もそのように説明する。
図7を参照して、公衆テレビ電話1100および携帯電話1200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、携帯電話1200のユーザが公衆テレビ電話1100に対してテレビ電話の開始を要求した場合に実行される。
まず、ステップ(以下、ステップをSと略す)1200にて、携帯電話1200の制御部1250は、開始要求情報M1000を生成するようURL送信処理部1224に指示する。
S1202にて、制御部1250は、開始要求情報M1000を赤外線通信部1222から送信するようURL送信処理部1224に指示する。
S1204にて、制御部1250は、開始要求情報M1000を受信した公衆テレビ電話1100から開始要求情報M1000を受信した旨の返信(以下、リクエストM1002という。)を受信するよう無線通信部1220に指示する。
S1206にて、制御部1250は、特定のSIPアドレスが選択されたか否かを判断する。この判断は、携帯電話1200のユーザが操作ボタン1212を使って特定のSIPアドレスを選択したか否かにより行なわれる。特定のSIPアドレスが選択されたと判断されると(S1206にてYES)、処理はS1208に移される。もしそうでないと(S1206にてNO)、処理はS1206に戻される。
S1208にて、制御部1250は、HTTPサーバ1226にレスポンスM1004を生成するよう指示する。なお、レスポンスM1004とは、ダイヤル元、ダイヤル先、テレビ電話のインターネット側アドレス、および有効期限を、暗号鍵メモリ1216に記憶された携帯電話会社サーバ1000の公開鍵K1002を使用して、暗号化部1218で暗号化した情報を、携帯電話1200の秘密鍵K1200にてデジタル署名した情報である。したがって、携帯電話会社サーバ1000でしか内容を解読することが出来ない。また、携帯電話1200の秘密鍵K1200にてデジタル署名されているので、このレスポンスは間違いなく携帯電話1200が生成したものであることが保証される。さらに、公衆テレビ電話1100が解読できず、また、改ざんもできない。
S1210にて、制御部1250は、HTTPサーバ1226に、S1208で生成したレスポンスM1004を無線通信部1220から送信するよう指示する。
次に、S1102にて、公衆テレビ電話1100の制御部1150は、開始要求情報M1000を受信するよう赤外線通信部1110に指示する。
S1104にて、制御部1150は、携帯電話1200に無線通信部1126からリクエストM1002を送信するようHTTPクライアント1124に指示する。
S1106にて、制御部1150は、レスポンスM1004を受信するよう無線通信部1126に指示する。
図8を参照して、公衆テレビ電話1100および携帯電話会社サーバ1000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、公衆テレビ電話1100が、携帯電話1200からレスポンスM1004を受信した場合に実行される。
まず、S1112にて、公衆テレビ電話1100の制御部1150は、利用要求情報M1006を生成し、携帯電話会社サーバ1000に送信するよう利用許可情報処理部1146に指示する。利用要求情報M1006とは、携帯電話会社サーバ1000の利用を要求するための情報でる。利用要求情報M1006の内容はレスポンスM1004の内容と同一内容のものがそのまま設定される。
S1114にて、制御部1150は、携帯電話会社サーバ1000から送信された利用許可情報M1008を受信するよう利用許可情報処理部1146に指示する。利用許可情報M1008とは、携帯電話会社サーバ1000を介して固定テレビ電話1100−Bとのテレビ電話を許可する情報であって、携帯電話1200のダイヤル元および公衆テレビ電話1100のダイヤル先の暫定アドレス情報と、携帯電話1200および公衆テレビ電話1100の運営会社が課金処理を行なうための課金情報とが含まれる情報である。
S1116にて、制御部1150は、SIPクライアント1152に、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bの間で、通常のSIPセッション確立を行なうよう指示する。
S1118にて、制御部1150は、SIPクライアント1152に、ビデオ、音声データストリームの転送を開始するよう指示する。なお、このとき、携帯電話会社サーバ1000のSIPサーバ1012が使われるが、暫定アドレスと正式なアドレスとの相互変換が行なわれ、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bとの通信が、携帯電話会社サーバ1000を介して可能となる。
S1120にて、制御部1150は、通信を終了するか否かを判断する。この判断は、公衆テレビ電話1100のユーザによりフックスイッチ1132に受話器がかけられて会話が終了したか否かにより行なわれる。通信を終了すると判断されると(S1120にてYES)、処理はS1122に移される。もしそうでないと(S1120にてNO)、処理はS1120に戻される。
S1122にて、制御部1150は、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bの間で、SIPセッションを終了するようSIPクライアント1152に指示する。
S1124にて、制御部1150は、開始要求情報M1000、リクエストM1002、レスポンスM1004、利用要求情報M1006、および利用許可情報M1008の情報を消去する。
次に、S1002にて、携帯電話会社サーバ1000の制御部1050は、利用要求情報M1006を受信するよう通信部1010に指示する。
S1004にて、制御部1050は、利用要求情報M1006を復号化するよう利用許可情報生成部1016に指示する。なお、この復号化は、まず、暗号鍵メモリ1020に格納された秘密鍵K1000を使って行なわれる。この時点でどの携帯電話端末からの要求であるかが分かるので、次に顧客データベース1014に格納されている公開鍵K1202を使って行なわれる。
S1006にて、制御部1050は、利用要求情報M1006が正しい要求であるか否かを判断する。この判断は、S1004で復号化された利用要求情報M1006が、デジタル署名が正しくなされている情報か否かにより行なわれる。正しい要求であると判断されると(S1006にてYES)、処理はS1008に移される。もしそうでないと(S1006にてNO)、処理は終了する。
S1008にて、制御部1050は、利用要求情報M1006を送信したユーザが特定できたか否かを判断する。この判断は、S1004で復号化された利用要求情報M1006に含まれるダイヤル元が顧客データベース1014に存在するか否かにより行なわれる。ユーザが特定できたと判断されると(S1008にてYES)、処理はS1010に移される。もしそうでないと(S1008にてNO)、処理は終了する。
S1010にて、制御部1050は、利用許可情報生成部1016に、暫定アドレスおよび課金情報を生成するよう指示する。
S1012にて、制御部1050は、課金情報を後の課金のために課金データベース1018に格納するよう利用許可情報生成部1016に指示する。
S1014にて、制御部1050は、暫定アドレスおよび課金情報を公衆テレビ電話1100に返信するよう通信部1010に指示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、携帯電話1200、公衆テレビ電話1100、固定テレビ電話1100−B、および携帯電話会社サーバ1000の動作について説明する。
[携帯端末]
開始要求情報M1000が生成されて(S1200)、赤外線通信部1222から送信されると(S1202)、開始要求情報M1000を受信した公衆テレビ電話1100から送信される図9に示すリクエストM1002を受信する(S1204)。図10に示すディスプレイ部1210に表示される複数のアドレス情報から、携帯電話1200のユーザが操作ボタン1212を使って特定のSIPアドレスを選択すると(S1206にてYES)、図11に示すようなレスポンスM1004が生成され(S1208)、公衆テレビ電話1100に送信される(S1210)。
図11に示すレスポンスM1004は、ダイヤル元、ダイヤル先、テレビ電話のインターネット側アドレス、有効期限を、公衆テレビ電話1100が解読できず、また、改ざんも出来ない形で含む。つまり、携帯電話会社サーバ1000の公開鍵K1002で暗号化することにより、携帯電話会社サーバ1000でしか内容を解読することが出来ない。また、携帯電話1200の秘密鍵K1200にてデジタル署名されているので、このレスポンスM1004は間違いなく携帯電話1200が生成したものであることが保証される。
[公衆テレビ電話]
開始要求情報M1000が受信されると(S1102)、リクエストM1002が返信される(S1104)。携帯電話1200が送信した図12に示すレスポンスM1004を無線通信部1126を介して受信すると(S1106)、図13に示す利用要求情報M1006が携帯電話会社サーバ1000に送信される(S1112)。携帯電話会社サーバ1000から送信された図14に示す利用許可情報M1008が受信されると(S1114)、SIPセッションが確立され(S1116)、ビデオ、音声データストリームの転送が開始される(S1118)。このとき、携帯電話会社サーバ1000のSIPサーバ1012が使われるが、暫定アドレスと正式アドレスとの相互変換が行なわる。ここで、公衆テレビ電話1100と携帯電話会社サーバ1000との通信では、図15(a)に示す暫定アドレスが使用され、固定テレビ電話1100−Bと携帯電話会社サーバ1000との通信では、図15(b)に示す正式アドレスが使用される。携帯電話会社サーバ1000では、これらのアドレスの相互変換が行なわれ、公衆テレビ電話1100と固定テレビ電話1100−Bとの通信が、携帯電話会社サーバ1000を介して可能となる。公衆テレビ電話1100のユーザによりフックスイッチ1132に受話器がかけられて(S1120)、セッションが終了し(S1122)、M1000、リクエストM1002、レスポンスM1004、利用要求情報M1006、および利用許可情報M1008のすべての情報を消去して終了する(S1124)。
[携帯電話会社サーバ]
利用要求情報M1006が受信されると(S1002)、利用要求情報M1006が復号化され(S1004)、その結果、利用要求情報M1006が、デジタル署名が正しくなされた要求であると判断されて(S1006にてYES)、利用要求情報M1006を送信したユーザが特定できた場合(S1008にてYES)、暫定アドレス情報および課金情報が生成され(S1010)、課金情報が課金データベース1018に保存される(S1012)。このようにしておくことで、公衆テレビ電話の運営会社と、携帯電話会社が異なる場合でも、公衆テレビ電話の運営会社が課金情報を携帯電話会社に問い合わせることで、公衆テレビ電話1100にコイン挿入口などの課金装置を設けなくとも課金が可能になる(携帯電話会社によって代行決済される)。
暫定アドレスおよび課金情報の情報を含む利用許可情報M1008が公衆テレビ電話1100に返信される(S1014)。
なお、前述の利用許可情報生成部1016、SIPクライアント1152など、ソフトウェアによって実現されるものについては、携帯電話会社サーバ、テレビ電話および携帯電話それぞれの他のソフトウェア部分と共用してCPU、メモリ、入出力装置を利用することができることは明らかである。
また、SIPメッセージ自体の暗号化、ビデオ、音声データストリームの暗号化については、S/MIME、TLS、SSLなど他の公知の暗号化技術を用いることができる。
また、利用許可情報生成部1016と、SIPサーバ1012が同一の携帯電話会社サーバ1000に構成されるとしたが、これに限定するわけではなく、顧客データベース1014と課金データベース1018を共有することができるのであれば、特に同一のコンピュータシステム上にある必要はなく、別のコンピュータシステム上や、異なる会社のコンピュータシステム上に実装することもできる。
また、無線ルータ1300がIEEE802.11xの無線LANを構成し、無線LANを例として説明したが、これに限定するものではなく、Bluetooth(R)など、その他の種類の無線ネットワークでも、有線ネットワークでもかまわず、本発明の本質に影響するものではない。アドレス表示についても、IPv4方式の表記を用いたが、これに限定せず、ネットワークの種類によってIPv6やその他のアドレスを用いる。
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話は、公衆テレビ電話を使用してインターネットを利用したテレビ電話を行なう際、サーバの利用を許可されたことによりサーバから予め付与された暗号鍵情報で、電話帳メモリに記憶された通信元である自己の携帯電話と通信先である固定テレビ電話とのアドレス情報を暗号化した暗号データを公衆テレビ電話に送信する。暗号化されたアドレス情報は、サーバから付与された暗号鍵情報を持たない公衆テレビ電話では解読できない。これにより、携帯電話で記憶されたアドレス情報などの個人情報を、公衆テレビ電話に残さないで利用することができる。また、公衆テレビ電話は、携帯電話から受信した暗号データをサーバに送信し、サーバから利用を許可されたことを表わす利用許可情報に基づいて固定テレビ電話との通信を開始する。利用許可情報には、通信元である携帯電話と通信先である固定テレビ電話とのアドレス情報が含まれないため、アドレス情報が公衆テレビ電話に残ることはない。
さらに、サーバは、受信した暗号データを、利用を許可した携帯電話に付与した暗号鍵情報で復号化する。これにより、利用を許可した携帯電話からの要求であるか否かを判断でき、同時に通信元と通信先とのアドレス情報を把握できる。また、利用を許可した携帯電話からの要求である場合、サーバの利用を許可する利用許可情報を公衆テレビ電話に返信し、公衆テレビ電話と固定テレビ電話との通信を開始させる。利用許可情報には、通信元である携帯電話と通信先である固定テレビ電話とのアドレス情報が含まれない。これにより、携帯電話と固定テレビ電話とのアドレス情報を公衆テレビ電話に残さないで公衆テレビ電話と固定テレビ電話の通信を開始させることができる。その結果、携帯電話内に記憶されたアドレス情報を利用してテレビ電話を行なった場合でも、アドレス情報などのユーザの個人情報が盗み取られる心配がない通信システムを実現することができる。
さらに、利用許可情報には、サーバを利用した携帯電話に課金を行なうための課金情報が含まれる。サーバは、課金情報を記憶する。これにより、携帯電話の運営会社と、公衆テレビ電話の運営会社が異なる場合でも、公衆テレビ電話の運営会社が課金情報を携帯電話の運営会社に問い合わせることで、携帯電話の運営会社によって代行決済することができ、公衆テレビ電話にコイン挿入口などを設けなくとも課金することができる。
<第1の実施の形態の変形例(その1)>
第1の実施の形態では、赤外線を使用して携帯電話1200から公衆テレビ電話1100に開始要求情報M1000を送信した。
これに対し、本変形例においては、無線LANを使用してM1000を送信する。
図16を参照して、本変形例に係る公衆テレビ電話2100および携帯電話2200の制御ブロックについて説明する。
本変形例に係る公衆テレビ電話2100および携帯電話2200の制御ブロックのうち、第1の実施の形態と同じである機能ブロックについては、同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本変形例に係る公衆テレビ電話2100の制御ブロックは、第1の実施の形態に係る公衆テレビ電話1100の制御ブロックの赤外線通信部1110の代わりに、ID特定処理部2102とHTTPサーバ2104とが追加された構成である。
ID特定処理部2102は、無線ルータ1300管理下のネットワークに接続された機器の中で、公衆テレビ電話2100を特定するための処理を行なう。具体的には、携帯電話2200からのブロードキャスト(相手を特定しないデータ通信)に対し、固有のIDを発行して応答し、以降の携帯電話2200からの通信を、公衆テレビ電話2100を特定して通信できるようにする。この仕組みは、古くはUNIX(登録商標)のpingコマンドに対し、IPアドレスを識別子として応答するものがあるが、ある特定の機能(たとえば、ネットワークから画像をダウンロードして表示するブラウザ機能)を持つ機器のみが応答するようなUPnP(Universal Plug and Play)というフレームワークも公知の実績ある技術として知られている。たとえば、このUPnPを利用し、ブラウザ機能を持つ機器として応答する処理を行なう。UPnPでは機器に対し、分かりやすい名前をつける方法が定義されており、それをたとえば「ネットワークテレビ」という名前を設定することができる。
HTTPサーバ2104は、HTTPリクエストを処理することのできるサーバプログラムであり、HTTPサーバ1226と同種のものである。携帯電話2200からデータを直接送信(POSTリクエスト)されても受け付けられるようになる。
本変形例に係る携帯電話2200の制御ブロックは、第1の実施の形態に係る携帯電話1200の制御ブロックの赤外線通信部1222の代わりに、ID特定処理部2206とHTTPクライアント2210とが追加され、これに伴いディスプレイ部1210、操作ボタン1212、およびURL送信処理部1224が、ディスプレイ部2202、操作ボタン2204、およびURL送信処理部2208に変更された構成である。その他の構成については、第2の実施の形態に係る携帯電話4200と同じ構成であるので、ここでは説明を繰り返さない。
ディスプレイ部2202は、ディスプレイ部1210がURL送信処理部1224からの情報のみを元に表示していたのに対し、ディスプレイ部2202は、ID特定処理部2206からの情報、たとえば機器リストを表示することができるようになっている。
操作ボタン2204は、操作ボタン1212に追加して、ディスプレイ部2202に表示された機器リストからいずれかの機器を選択することができるようになっている。
ID特定処理部2206は、無線ルータ1300管理下のネットワークに接続された機器の中で、公衆テレビ電話2100を特定するための処理を行なう。具体的には、公衆テレビ電話2100などへブロードキャスト(相手を特定しないデータ通信)し、固有のIDが発行された応答を受信し、以降の通信を、公衆テレビ電話2100を特定して通信できるようにする。この仕組みは、前述のように、古くはUNIX(登録商標)のpingコマンドに対し、IPアドレスを識別子として応答するものがあるが、UPnPを利用し、ブラウザ機能を持つ機器のみを特定する処理を行なうとより適切な機器を発見できる。その結果、たとえば「ネットワークテレビ」という名前と対で公衆テレビ電話2100を特定することができる。
URL送信処理部2208は、URL送信処理部1224が赤外線通信部1222にデータを送るのに対し、URL送信処理部2208は無線通信部1220にデータを送る。
HTTPクライアント2210は、URL送信処理部2208の指示により、電話帳メモリのデータを直接POSTリクエストで送信することができる。
図17を参照して、本実施例に係る携帯電話2200および公衆テレビ電話2100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、携帯電話2200がブロードキャストでテレビ電話の開始を要求した場合に実行される。なお、図17に示すフローチャートの中で、図7と同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、繰り返さない。
まず、S2202にて、携帯電話2200の制御部1250は、ユーザの操作ボタン2204の操作により、ID特定処理部2206にブロードキャストの送信を行なうよう指示する。
S2204にて、制御部1250は、ブロードキャストに応答した機器からのレスポンスをすべて受信よう無線通信部1220に指示する。
S2206にて、制御部1250は、受信したレスポンスが複数か否かを判断する。複数と判断されると(S2206にてYES)、処理はS2208に移される。もしそうでないと(S2206にてNO)、処理はS1200に移される。
S2208にて、制御部1250は、レスポンスを送信した機器のリストをディスプレイ部2202に表示させる。
S2210にて、制御部1250は、ユーザにいずれかの機器を選択させる。S2212にて、制御部1250は、ユーザが選択した機器に開始要求情報M1000を送信するよう無線通信部1220に指示する。
次に、S2102にて、公衆テレビ電話2100の制御部1150は、ブロードキャストを受信するよう無線通信部1126に指示する。
S2104にて、制御部1150は、IPアドレスや、ニックネーム「ネットワークテレビ」などを伴って応答するよう無線通信部1220に指示する。
S2106にて、制御部1150は、開始要求情報M1000を無線で受信するよう無線通信部1126に指示する。
なお、SS2104で、UPnPなどの仕組みにおいて、ブラウザ機能を持つ機器に対するブロードキャストであるなら、応答するが、それ以外のサポートしていない機能に対するブロードキャストであるなら無視することになる。また、DH方式の暗号化を行なうなら、この段階で公衆テレビ電話2100の公開鍵を伴って応答しておく。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、携帯電話および公衆テレビ電話2100の動作について説明する。
[携帯端末]
ユーザから操作ボタン2204の操作により、ブロードキャストの送信が行なわれ(S2202)、それに応答した機器からレスポンスを受信する(S2204)。受信したレスポンスが複数の場合(S2206にてYES)、レスポンスを送信した機器のリストがディスプレイ部2202に表示され(S2208)、ユーザによりいずれかの機器が選択されると(S2210)、開始要求情報M1000が生成され(S1200)、公衆テレビ電話2100に無線送信される(S2212)。公衆テレビ電話2100からのリクエストM1002を受信し(S1206)、レスポンスM1004が生成され(S1208)、公衆テレビ電話2100に無線送信される(S1210)。
[公衆テレビ電話]
携帯電話2200からのブロードキャストが受信されると(S2102)、IPアドレスや、ニックネーム「ネットワークテレビ」などを伴った応答が送信される(S2104)。携帯電話2200から開始要求情報M1000が受信されると(S2106)、リクエストM1002が携帯電話2200に送信される(S1104)。携帯電話2200から送信されるレスポンスM1004が受信される(S1106)。
以上のようにして、携帯電話2200からブロードキャストを行なうことにより、送信先として公衆テレビ電話2100のIPアドレスなどのIDを特定することができる。これにより、赤外線通信機能を有さないテレビ電話や携帯電話でも、無線LANを使用して開始要求情報M1000を送信することができる。
<第1の実施の形態の変形例(その2)>
第1の実施の形態で説明した課金方法では、図8のステップS1112〜S1114で、通話一回につき一度だけ、携帯電話会社サーバ1000にアクセスしていたが、これは、通話時間に関わらず、通話一回毎に課金する方法に適している。
これに対し、本変形例においては、通話時間に対して従量課金を行なう場合について説明する。
図18を参照して、本実施例に係る公衆テレビ電話3100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、公衆テレビ電話3100が携帯電話1200からレスポンスM1004を受信した場合に実行される。なお、図18に示すフローチャートは、図8のフローチャートと比較して、S1120の代わりに、S3102〜S3106を追加したものであり、同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、繰り返さない。
S3102にて、制御部1150は、一定時間経過すると、利用要求情報M1006を携帯電話会社サーバ1000に送信するよう利用許可情報処理部1146に指示する。
S3104にて、制御部1150は、携帯電話会社サーバ1000から送信された利用許可情報M1008を受信するよう利用許可情報処理部1146に指示する。
S3106にて、制御部1150は、通信を継続するか否かを判断する。この判断は、公衆テレビ電話3100のユーザによりフックスイッチ1132に受話器がかけられて会話が終了したか否かにより行なわれる。通信を継続すると判断されると(S3106にてYES)、処理はS3102に戻される。もしそうでないと(S3106にてNO)、処理はS1118に移される。
以上のようにして、公衆テレビ電話3100は、通話が続行している時間中、一定時間ごとに、利用要求情報M1006の送信(S3102)と利用許可情報M1008の受信(S3104)を繰り返す。これにより、携帯電話会社サーバ1000は、通話時間に対する従量課金データを蓄積できる。また、利用料金の上限を設定しているような場合には、ステップS3104にて、エラーを受信させるようにすればセッションを終了することもできる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図19を参照して、本実施の形態に係る携帯電話4200および公衆テレビ電話4100のハードウェア構成について説明する。図19に示すように、携帯電話4200のマイクと、スピーカを用いて、携帯電話4200を受話器として利用する。つまり、公衆テレビ電話4100と携帯電話4200との無線通信機能を利用して、音声データを送受信する。
本実施の形態に係る携帯電話4200、公衆テレビ電話4100、固定テレビ電話1100−B、携帯電話会社サーバ1000、およびこれらを用いたシステムのハードウェア構成は、第1の実施の形態と比較して、携帯電話1200と公衆テレビ電話1100との代わりに、携帯電話4200と公衆テレビ電話4100とが追加された構成であり、その他の構成は同じである。よって、それらの構成についての詳細な説明は繰り返さない。
図20を参照して、本実施の形態に係る公衆テレビ電話4100のコミュニケーションマネージャ4102の制御ブロックについて説明する。本実施の形態の公衆テレビ電話4100の制御ブロックは、第1の実施の形態に係る公衆テレビ電話1100の制御ブロックのコミュニケーションマネージャ1140の代わりに、コミュニケーションマネージャ4102が追加された構成である。その他の構成については、第1の実施の形態に係る公衆テレビ電話1100と同じ構成であるので、ここでは説明を繰り返さない。
本実施の形態のコミュニケーションマネージャ4102の制御ブロックは、第1の実施の形態に係る転送部1144の代わりに、転送部4104が追加された構成である。その他の構成については、第1の実施の形態に係るコミュニケーションマネージャ1140と同じ構成であるので、ここでは説明を繰り返さない。
転送部4104は、固定テレビ電話1100−Bから無線通信部1126を経由して受信した音声データを、同じく無線通信部1126を経由して携帯電話4200の無線通信部1220に転送する。逆に、携帯電話4200の無線通信部1220から無線通信部1126を経由して受信した音声データを同じく無線通信部1126を経由して固定テレビ電話1100−Bへ転送する。
図21を参照して、本実施の形態に係る携帯電話4200の制御ブロックについて説明する。本実施の形態の携帯電話4200の制御ブロックは、第1の実施の形態と比較して、マイク4202とスピーカ4204とが追加された構成であり、その他の構成は同じである。よって、それらの構成についての詳細な説明は繰り返さない。
マイク4202は、ユーザの音声をデジタルデータに変換し、無線通信部1220に送信する。実装としては、公衆テレビ電話1100のマイク1130と同種のものである。
スピーカ4204は、無線通信部1220から受信したデジタル音声データを実際の音波に変換するものである。実装としては、同じく公衆テレビ電話1100のスピーカ1116と同種のものである。
本実施の形態に係る携帯電話4200および公衆テレビ電話4100で実行されるプログラムの制御構造は、携帯電話4200および公衆テレビ電話4100で音声通信をすること、およびリクエストM1002、レスポンスM1004の内容が異なること以外は、第1の実施の形態に係る携帯電話1200および公衆テレビ電話1100で実行されるプログラムの制御構造と同じである。よって、それらの詳細な説明は繰り返さない。
図22を参照して、公衆テレビ電話4100で生成されるリクエストM1002と、
携帯電話4200で生成されるレスポンスM1004とについて説明する。
公衆テレビ電話4100は、図7のS1104において、リクエストM1002の代わりに、図22(a)に示すリクエストM4002を携帯電話4200に送信する。リクエストM4002には公衆テレビ電話4100側のポート番号と、使用できるCODECの種類が記述されている。
また、携帯電話4200は、図7のS1208およびS1210において、M1004の代わりに、図22(b)に示すレスポンスM1004を生成し、公衆テレビ電話4100に送信する。レスポンスM1004には、携帯電話4200側のポート番号と、実際に利用するCODECの種類が記述されている。
このように、CODECの種類を複数提示し、それに対して実際に利用するものを選択するネゴシエーション方法を、一般にアンサーオファーモデルといい、SIP(RFC3261)などでも利用されている一般的な方法である。このネゴシエーションの結果、携帯電話4200と固定テレビ電話1100−Bとの通信で、携帯電話4200を受話器として利用することができる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図23を参照して、本実施の形態に係る携帯電話5200および5000、公衆テレビ電話1100、固定テレビ電話1100−Bのハードウェア構成について説明する。
本実施の形態に係る携帯電話5200および5000、公衆テレビ電話1100、固定テレビ電話1100−B、携帯電話会社サーバ1000のハードウェア構造は、第1の実施の形態と比較して、携帯電話1200の代わりに、携帯電話5200が使用された構成であり、さらに携帯電話5000が追加された構成である。その他の構成は同じである。よって、それらの構成についての詳細な説明は繰り返さない。
携帯電話5200は、公衆テレビ電話1100を映像端末として用いながら、携帯電話本来の機能を使って、携帯電話5000との間で電話通話を行なう。
図24を参照して、本実施の形態に係る携帯電話5200および携帯電話5000の制御ブロックについて説明する。本実施の形態の携帯電話5200および携帯電話5000の制御ブロックは、第2の実施の形態に係る携帯電話4200の制御ブロックと比較して、携帯電話モジュール5202が追加され、これに伴いマイク4202、スピーカ4204、およびURL送信処理部1224が、マイク5204、スピーカ5206、およびURL送信処理部5208に変更された構成である。その他の構成については、第2の実施の形態に係る携帯電話4200と同じ構成であるので、ここでは説明を繰り返さない。
携帯電話モジュール5202は、一般の携帯電話が携帯電話網を使って通話を行なうために必要なすべての機能を持っている。実装としては、一般の携帯電話が広く普及しているので、それらと同様に実装すればよい。
マイク5204は、ユーザの音声を電気信号に変換するものであり、携帯電話モジュール5202と連携して働く。一般の携帯電話で実装されているものでよい。
スピーカ5206は、音声の電気信号を音波に変換するものであり、携帯電話モジュール5202と連携して働く。一般の携帯電話で実装されているのでよい。
URL送信処理部5208は、URL送信処理部1224の機能に加え、携帯電話モジュール5202を使ったシグナリング処理も制御する。
図25を参照して、本実施の形態に係る携帯電話5200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、テレビ電話を行なう際に携帯電話網を使って通話を行なう場合に実行される。
S5202にて、制御部1250は、ユーザによりテレビ電話のダイヤル先だけでなく、携帯電話のダイヤル先が選択されたか否かを判断する。携帯電話のダイヤル先が選択されたと判断されると(S5202にてYES)、処理はS5204に移される。もしそうでないと(S5202にてNO)、処理は終了する。
S5204にて、制御部1250は、通常の携帯電話網を使って携帯電話5000と音声通話を行なうように携帯電話モジュール5202に指示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、携帯電話5200の動作について説明する。
ユーザにより、テレビ電話のダイヤル先だけでなく、携帯電話のダイヤル先が選択されると(S5202)、携帯電話5000と通常の携帯電話網を使って音声通話を行なう。なお、携帯電話のダイヤル先の選択方法としては、たとえば、図10に示す1100−Bを選択することによって、テレビ電話向けの「sip:1100−B@sipsvr.co.jp」と、通常の電話番号「090−xxxx−xxxx」が選択される。
以上のようにして、テレビ電話を実現でき、従来からの実績のある携帯電話通話による信頼性の高い音声通話と、ブロードバンド回線の大容量転送による高品質映像通信とを両立することができる。
<第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。
前述の公衆テレビ電話1100または2100と、携帯電話1200または2200との通信技術を使用して、携帯電話で記憶する画像データをテレビ電話側に表示し、スライドショーを実現することができる。
図26を参照して、本実施の形態に係るテレビ6100と携帯電話6200との制御ブロックについて説明する。
テレビ6100の制御ブロックは、第1の実施の形態の変形例(その1)に係る公衆テレビ電話2100の制御ブロックから、ビデオカメラ1128、マイク1130、フックスイッチ1132、コミュニケーションマネージャ1140を削除したものである。したがって、詳細な説明は繰り返さない。
携帯電話6200の制御ブロックは、第1の実施の形態の変形例(その1)に係る携帯電話2200と比較して、電話帳メモリ1202に代えて、画像データメモリ6202を備えたものである。したがって、その他のブロックの詳細な説明は繰り返さない。
画像データメモリ6202は、デジタルカメラの画像データなどを格納する記憶装置であり、半導体メモリや、磁気記憶装置などで構成される。
図27を参照して、本実施の形態に係るテレビ6100および携帯電話6200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、携帯電話6200のユーザがテレビ6100に画像データを表示する場合に実行される。
まず、携帯電話6200では、S6202にて、制御部1250は、URL送信処理部2208に、暗号化部1218を使って画像データメモリ6202に記憶された画像データを暗号化し、直接HTTPリクエストに埋め込むよう指示する。
S6204にて、制御部1250は、作成されたHTTPリクエストを、無線通信部1220に送り、テレビ6100へ直接送信するよう無線通信部1220に指示する。
次に、テレビ6100では、S6102にて、制御部1150は、携帯電話6200からのリクエストを受信するよう無線通信部1126に指示し、HTTPリクエストだと分かれば(通常ポート番号で判断する。)HTTPサーバ2104に転送する。
S6104にて、制御部1150は、HTTPサーバ2104に、画像データと暗号化キーを特定し、復号化部1120に送信するよう指示する。
S6106にて、制御部1150は、受信した画像データを復号化するよう復号化部1120に指示する。
S6108にて、制御部1150は、ディスプレイ部1118で表示するようディスプレイ部1118に指示する。
図28を参照して、本実施の形態に係る携帯電話6200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、携帯電話6200のユーザがテレビ6100で表示されている画像データを切替えてスライドショーを実施する場合に実行される。
S6210にて、制御部1250は、URL送信処理部2208の内部変数Iに1を設定する。
S6212にて、制御部1250は、ユーザにより次の指示がなされたか否か、タイムアウトになったか否かを判断する。この判断では、ユーザにより操作ボタン2204において「決定」ボタンや「下」ボタンが押された場合または予め定められた時間を経過した場合は、次の画像データを送信する指示がなされたと判断される。また、ユーザにより操作ボタン2204において、「上」ボタンが押された場合は、1つ前の画像を送信する指示がなされたと判断される。「キャンセル」ボタンが押された場合は、画像送信を終了する指示がなされたと判断される。「決定」ボタンや「下」ボタンが押された、またはタイムアウトになったと判断されると(S6212にてOK、DOWN、TIMER)、処理はS6214に移される。「上」ボタンが押されたと判断されると(S6212にてUP)、処理はS6216に移される。「キャンセル」を意味するボタンが押されたと判断されると(S6212にて終了)、処理は終了する。
S6214にて、制御部1250は、Iの内容をインクリメントし、対応する画像データを送信する。その後、処理はS6212に戻される。
S6216にて、制御部1250は、逆にIの内容をデクリメントし、対応する画像データを送信する。その後、処理はS6212に戻される。
なお、S6204で述べた操作ボタン名は一例であり、様々なボタン名に対応してよい。また、S6212において、タイムアウトの時間はどのように設定してもよいが、5秒程度にするのが適当である。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、携帯電話6200の動作について説明する。
まず、携帯電話6200のユーザがテレビ6100に送信する画像データを特定する必要がある。ここで、画像データの特定方法について説明する。ユーザは図29で示すような画像ファイルのリストをディスプレイ部2202に表示する。リスト表示されている各行は、画像データメモリ6202に格納されている各画像データと関連付けられており、典型的にはファイル名、作成日時などが表示される。図29に示す「#4」にカーソル表示されているが、これは操作ボタン2204にて移動可能であり、決定を意味するボタンにて特定の画像ファイル(この例では4.jpg)を選択することになる。図29では6つの画像ファイルに対するファイル名しか表示されていないが、数多く画像データが格納されていれば、カーソルの操作によって画面をスクロール表示、または、切り替え表示すればよい。また、ツリー構造に整理されていると理解しやすいため、図30に示すように、フォルダの概念を導入し、画像データをツリー構造によって管理させる方法も有効である。なお、リスト表示に限定するわけではなく、縦横2次元に並べる方法や、サムネイル(縮小画像)を表示する方法など、複数の画像データから1つを選択できるような方法であれば、どのような表示方法でもよい。
次に、ユーザがディスプレイ部2202の表示に対応し、特定の画像データを選択すると、選択した画像データを特定するためのデータ(たとえば、ファイル名「4.jpg」)が暗号化され、URL送信処理部2208に送信される(S6202)。
URL送信処理部2208は、暗号化された画像データを暗号化用の鍵とともに図31に示すようなレスポンス情報を生成し、直接テレビ6100に無線送信する(S6204)。内部変数Iに1を設定すると現在選択されている画像がI=1と設定(たとえば、図29の「4.jpg」をI=1と設定)される(S6210)。
ユーザにより操作ボタン2204において「決定」ボタンや「下」ボタンが押された場合(S6204にてOK、DOWN、TIMER)、S6214にて、Iがインクリメントされ、対応する画像データ(たとえば、図29の「5.jpg」)が送信される。
なお、テレビ6100および携帯電話6200が、第1の実施の形態で使用した赤外線通信が可能である場合には、携帯電話6200が、図32に示す自己の携帯電話で記憶している画像データ(図32の「4.jpg」)のURL(自己の携帯電話であるため、自己のHTTPサーバに関連したURLを生成することが出来る)を、複数の暗号鍵(図32の「Key:1〜3」)とともにテレビ6100に赤外線送信し、図33に示す暗号鍵が指定(図33の「Key:1」)されたリクエストをテレビ6100から受信して、図34に示す指定された暗号鍵で暗号化した画像データを含むレスポンスをテレビ6100に送信することによっても、テレビ6100に画像表示することができる。
以上のようにして、テレビにWWWブラウザが搭載されることが多くなってきているが、上記の携帯電話などの携帯端末を使うと、スライドショー機能のないWWWブラウザ内蔵テレビであっても、スライドショーを実行することができる。しかも、この携帯端末の機能を内蔵したデジタルカメラなどであれば、撮影した写真を、ビデオケーブルなどを接続することなく、その場でスライドショーを実行できる。このとき、テレビはデジタルデータを直接表示するため、ビデオケーブル経由の表示に比べて、画像が鮮明であったり、ノイズリダクションなどのデジタル処理を施したりできる。
<第5の実施の形態>
以下、本発明の第5の実施の形態について説明する。
前述の公衆テレビ電話1100または2100と、携帯電話1200または2200との通信技術を使用して、PDAのディスプレイと、テレビのディスプレイとの2つのディスプレイ画面を両方使って、新しい方式の携帯ゲームを実現することができる。
図35を参照して、本実施の形態に係るテレビ7100、PDA7200、無線ルータ1300、ゲームサーバ7400、オーディオ装置7500からなるゲームシステムのハード構造について説明する。
本ゲームシステムは、テレビ7100、PDA7200、無線ルータ1300、ゲームサーバ7400、オーディオ装置7500から構成される。
テレビ7100は、テレビ6100の構成と同一であり、詳細な説明は繰り返さない。ゲームサーバ7400は、インターネット上に存在するサーバサイトであり、テレビ7100や、PDA7200からのリクエストに対しサービスを提供する。サーバサイトのアドレスを「http://www.game.org」であるとする。ゲームプログラムのダウンロードサービスを提供することもできる。
オーディオ装置7500は、テレビ7100と同種の機能を持つオーディオ再生装置である。
図36を参照して、本実施の形態に係るPDA7200の制御ブロックについて説明する。なお、本実施の形態のPDA7200の制御ブロックは、第6の実施の形態に係る携帯電話6200の制御ブロックの構成に加え、CPU7202およびゲームプログラム7204を追加した構成である。したがって、その他の詳細な説明は繰り返さない。
CPU7202は、ゲームを実行するためのプロセッサであり、インテル社のPentium(登録商標)やIBM社のPowerPC(R)など、いろいろなものを採用することができ、ゲームプログラム7204の互換性が問題にならない限り任意に選択してよい。また、HTTPサーバ1226、ID特定処理部2206、URL送信処理部2208などを構成しているプロセッサと共用してもよい。
ゲームプログラム7204は、ゲームシナリオが埋め込まれているプログラムであり、CPU7202に実行されることで、テレビ7100のディスプレイ部1118、同じくスピーカ1116、PDA7200のディスプレイ部2202に表示、再生してユーザとのインタラクションを働かせるようになっている。また、ゲームプログラム7204は、PDA7200にはじめから埋め込まれていてもよいし、後から、拡張スロットなどで追加したり、ネットワーク経由でダウンロードしたりしてもよい。
図37を参照して、本実施の形態に係るPDA7200およびテレビ7100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、PDA7200のユーザがテレビ7100でゲームを開始する場合に実行される。
まず、S7202にて、PDA7200のCPU7202は、ユーザの指示によりゲームを開始する。
S7204にて、CPU7202は、ゲーム状態を認識する。S7206にて、CPU7202は、S7204で認識した状態に従って画面表示を行なうため、テレビ7100のディスプレイ部1118に表示したり、オーディオ装置7500で音楽を再生したりする。
S7208にて、CPU7202は、次の指示の入力をユーザに促すために、プロンプト表示する。
S7210にて、CPU7202は、ユーザによる操作ボタン2204の操作指示を読取るよう指示する。
S7212にて、CPU7202は、ユーザの指示が継続であるか否かを判断する。継続と判断されると(S7212にてYES)、処理はS7214に移される。もしそうでないと(S7212にてNO)、処理は終了する。
S7214にて、CPU7202は、次の状態を決定し、S7204から処理を繰り返す。
次に、S7102にて、テレビ7100の制御部1150は、URLがインターネット上のものか、PDA内のものかを判断する。インターネット上と判断されると(S7102にてインターネット上)、処理はS7106に移される。もしそうでないと(S7102にて端末内)、処理はS7104に移される。
S7104にて、制御部1150は、インターネット経由で画像データをダウンロードするよう指示する。
S7106にて、制御部1150は、PDA7200から画像データをダウンロードする。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、PDA7200およびテレビ7100の動作について説明する。
[PDA]
ユーザの指示によりゲームが開始されると(S7202)、ゲーム状態であることが認識され(S7204)、認識した状態に従って、テレビ7100のディスプレイ部1118に表示され、オーディオ装置7500で音楽が再生される(S7206)。プロンプト表示(S7208)に従い、次の指示の入力をユーザが行なうと(S7210)、ユーザの指示が継続する場合には(S7212にてYES)、次の状態へ遷移する(S7214)。
[テレビ]
PDA7200から受信したURLが図38に示すようなPDA内のものと判断されると(S7102にて端末内)、PDA7200から画像データがダウンロードされ、ディスプレイ部1118に表示される(S7106)。また、URLが図39に示すようなインターネット上のものと判断されると(S7102にてインターネット上)、インターネット経由で画像データがダウンロードされ、ディスプレイ部1118に表示される(S7106)。
なお、S7202にて、一般的にゲームを開始するには、最初から開始する場合と、途中で記憶(セーブ)した時点から再開する場合がある。それらを含めて開始すると称する。また同様に、ゲームには様々な種類のものがあり、メニュー操作、アクション操作、などすべての操作に付随してゲーム内状態があり、その状態遷移とともに画面遷移、音楽再生が行なわれるものと捉えることにする。さらに、これらの実現方法は、既に多数の携帯ゲームが存在しているとおり公知の技術が多く知られている。
それ以外にも、たとえば、コマンド入力に使うカーソルアイコンような、比較的よく使われる画像については、携帯端末上の画像データにアクセスし、写真データなどの大きいサイズのデータや、時間とともに更新されるようなデータは、ゲームサーバ7400上の画像データをアクセスするなど、ゲームプログラムダウンロード時間などを考慮して最適な配置をすれば効率的である。なお、時間とともに更新されるようなデータとは、いくつか考えることができる。たとえば、実際の時刻に従って、ある風景画像が明るくなったり、夜になったり、天気が変わったり、あるいは、実際の場所で撮影した写真などとすると、実世界と対応した仮想世界を表現するのに有効である。同じく、ゲームサーバ7400上で、多数のゲームユーザーからデータを収集し、それを利用できるようになれば、新しい形の仮想世界上のコミュニティを形成できることになる。もちろん、これらはテレビ7100に限ったことではなく、オーディオ装置7500にとっても同様である。
以上のようにして、テレビ7100上に画像データを表示するので、携帯端末の表示能力だけでは表現できなかった高画質の迫力のある表現を行なえることになる。また、携帯端末の音声出力能力だけでは表現できなかった高音質の迫力ある音楽などを楽しめる。
それ以外にも、たとえばゲーム内で、喫茶店に入るシーンがあれば、そのときに流れる音楽として、実世界における、その時点の最新ヒット曲を流す、などということが考えられる。または、プロモーションの場として、広告宣伝などの契約をした曲を流す、ということも考えられる。
なお、ゲームサーバ7400はインターネット上にあるとしたが、それに限定するわけではなく、特定の閉じたネットワーク内にある場合でも同様である。また、PDA7200は、携帯電話6200をベースにCPU7202とゲームプログラム7204とを追加したが、携帯電話1200をベースにCPU7202とゲームプログラム7204を追加してもよい。その場合は、テレビ7100の代わりに公衆テレビ電話1100を用いることになる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1000 携帯電話会社サーバ、1010 通信部、1012 SIPサーバ、1014 顧客データベース、1016 利用許可情報生成部、1018 課金データベース、1020 暗号鍵メモリ、1050,1150,1250 制御部、1100,2100,3100,4100 公衆テレビ電話、1100−B 固定テレビ電話、1132 フックスイッチ、1110,1222 赤外線通信部、1112 URL解析部、1114,1216 暗号鍵メモリ、1116,4204、5206 スピーカ、1118,2202 ディスプレイ部、1120 復号化部、1122,1214 IPアドレスメモリ、1124 HTTPクライアント、1126,1220 無線通信部、1128 ビデオカメラ、1130,4202,5204 マイク、1140,4102 コミュニケーションマネージャ、1142 ダイヤルデータ受信部、1144,4104 転送部、1146 利用許可情報処理部、1148 セッションデータベース、1152 SIPクライアント、1200,2200,4200,5000,5200,6200 携帯電話、1202 電話帳メモリ、1210 ディスプレイ部、1212,2204 操作ボタン、1218 暗号化部、1224,2208,5208 URL送信処理部、1226,2104 HTTPサーバ、1220 無線通信部、1300 無線ルータ、2102 特定処理部、2206 ID特定処理部、2210 HTTPクライアント、5202 携帯電話モジュール、6100,7100 テレビ、6202 画像データメモリ、7200 PDA、7204 ゲームプログラム、7400 ゲームサーバ、7500 オーディオ装置、K1000,K1200 秘密鍵、K1002,K1202 公開鍵、M1000 開始要求情報、M1002 リクエスト、M1004 レスポンス、M1006 利用要求情報、M1008 利用許可情報。