JP4755300B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
通常、遊技機は、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口に入球すると、所定個数(4個)を上限として変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保されるとともに、留保された順に保留球の処理がなされる。そして、保留球の処理が順次なされる点に着眼して演出効果を高めたのが、上記特許文献1に示す遊技機であるが、この遊技機は以下の特徴を有している。
例えば、優先始動口に係る保留球がなく、非優先始動口に係る保留球が4つある場合において、非優先始動口に係る4つの保留球を使った関連演出のコマンドが決定されたとする。このコマンドが確定した場合には、非優先始動口に係る1つ目の保留球から、4つ目の保留球が処理されるまでの間に、一連のストーリーが展開するように、装飾図柄が連続して図柄表示部に表示されることとなる。
このように、2つの始動口を設けた遊技機に関連演出を採用した場合には、演出が中途半端となって演出効果が低下するという問題があった。
しかも、保留球が上限個数まで留保される場合は、保留球が2個または3個留保される場合よりも圧倒的に少ないため、実際には、2つまたは3つの装飾図柄にわたったストーリーが展開されることが多い。
このように、ごく限られた範囲でしか関連演出ができないため、演出内容が限られてしまい、関連演出による演出効果を高めることが難しいという問題があった。
また、請求項2に記載の発明は、前記副制御手段が、前記コマンド送信手段から前記関連演出コマンドを受信したことにより、受信した前記関連演出コマンドを、順番付けられた記憶領域に記憶する演出データ保留手段と、前記コマンド送信手段から前記関連演出コマンドを受信すると、受信した前記関連演出コマンドが前記演出データ保留手段における何番目の記憶領域に記憶されているかに基づいて、前記演出データ保留記憶手段の記憶領域のそれぞれに記憶された前記関連演出コマンドに対して、前記関連演出を実行する実行順番を設定する順番設定手段と、を有することを特徴とする。
上記始動口に遊技球が入球もしくは通過すると、乱数発生手段等により乱数が取得される。そして、この乱数を所定のテーブルに照らし合わせて、大当たりかハズレかが判定される。特別図柄とは、この抽選結果すなわち大当たりであるかハズレであるか、さらには大当たりである場合には、大当たりの内容を遊技者に報知する図柄のことである。
変動表示とは、上記特別図柄を遊技者に報知することを意味しており、抽選の開始から最終的に特別図柄が遊技者に報知されるまでには、所定の時間を要する。特別図柄は、最終的に抽選結果が遊技者に報知されればよい。したがって、抽選が開始されてから最終的に特別図柄が遊技者に報知されるまでの間、つまり変動中における遊技者への報知は必須ではなく、変動中に遊技者に何ら報知がなされない場合も、本発明でいう変動表示に含まれる。
遊技データとは、乱数発生手段等により取得した乱数値およびこの乱数値に基づくコマンド等を含むものである。
始動口に遊技球が入球もしくは通過すると、当たりかハズレかの抽選が行われる。この抽選結果は、1回ごとに遊技者に報知しなければならない。そして、この抽選結果の報知が特別図柄の変動表示であるが、特別図柄の変動表示ごとに、何らかの演出がなされる。つまり、1回の特別図柄の変動表示に対して、1回の演出が行われる。関連演出というのは、複数回の特別図柄の変動表示にわたってなされるものであるが、これは、複数回の演出が何らかのかたちで関連づけられて行われることを意味するものである。
したがって、複数回の特別図柄の変動表示時に、同じ演出を行ってもよいし、一連の連続するストーリーが展開されるものであってもよい。いずれにしても本発明の関連演出とは、複数の演出に何らかの関連づけがなされているものを広く含む。
図1は、本発明の遊技機の一例を示す正面図であり、図2は、当該遊技機の部分拡大図である。遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図3における符号292を参照)を備える操作ハンドル113が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入球口が配設されている。
入賞ゲート106は、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うために設けられる。図柄表示部104の側部や下方等には普通入賞口107が配設されている。普通入賞口107に遊技球が入球すると、所定の賞球数(例えば10個)の払い出しが行われる。遊技領域103の最下部には、どの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が設けられている。
また、上記と同様に、入賞ゲート106に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段360による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示器82が設けられている。そして、普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が、普通図柄保留表示器92に表示される。
また、各ライト112は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト112から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト112からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
したがって、遊技者に対して、注目されていることによる高揚感を与え、本実施の形態の遊技機を継続あるいは繰り返して利用させ、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
また、光の照射方向あるいは照射パターンは、例えば、後に詳しく説明する遊技機に対する不正行為がおこなわれた場合など、通常の遊技時とは異なる異常事態が発生した場合に異ならせるようにしてもよい。これにより、不正行為などの異常事態を迅速に発見するとともに、遊技機に対する次回以降の不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
加えて、枠部材110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ(図3における符号277を参照)が組み込まれている。このスピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できるタイプのもので、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時または不正等があった場合には、周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
図3は、遊技機1の制御手段の内部構成を示すブロック図である。制御手段200は、複数の制御基板により構成されている。図示の例では、主制御基板201と、副制御基板202と、賞球制御基板203と、ランプ制御基板206とで構成されている。
この副制御基板202は、主に遊技中における演出の制御をおこなうもので、主制御基板201より送信される演出コマンドに基づき、演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
なお、このCPU202aは、所定回数変動の過去の演出パターンと比較して、主制御基板201より送信される演出コマンドの範中で連続して同一の演出パターンを発生させないように制御する機能を備えてなるものであってもよい。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えて構成される。
図4は、遊技の進行を制御する制御手段200の機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
また、ROM201bは、主に第2始動口120に遊技球が入球したときに機能する手段として、第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323を備えている。
また、ROM201bは、遊技を進行制御する手段として、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、通常遊技制御手段343、事前判定手段330を備えている。
さらに、ROM201bは、入賞ゲート106に遊技球が入球したときに機能する手段として、普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363を備えている。
一方、副制御基板202のROM202bには、演出抽選手段501および演出制御手段502を備えている。
また、副制御基板202のRAM202cには、第1演出データ保留記憶手段510、第2演出データ保留記憶手段511、および関連演出発動監視手段512を備えている。
なお、上記第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320によって、本発明の遊技データ抽選手段を構成している。
また、上記第1特別図柄保留記憶手段401によって、本発明の第1変動表示保留手段を構成し、上記第2特別図柄保留記憶手段402によって、本発明の第2変動表示保留手段を構成している。以下に、各手段の構成および機能について説明する。
また、上記確変遊技および時短遊技のように、遊技者に有利な遊技価値が付与された状態で行われる遊技を特別遊技という。
普通図柄抽選手段360は、遊技球が入賞ゲート106を通過してゲート検出部222により検出されると、予め用意された乱数値(例えば、0〜250)から乱数を抽出する。普通図柄抽選手段360によって乱数値が抽出されると、普通図柄抽選結果判定手段363が、ROM201bに記憶されたテーブルに基づいて当たりか否かの判定を行う。このとき、通常遊技状態であれば普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定され、時短遊技状態時(確変遊技状態時も含む)であれば普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定される。
なお、入賞ゲート106を遊技球が通過してから、判定結果が普通図柄表示器82に表示されるまでには所定時間を要する。この間に、さらに遊技球が入賞ゲート106を通過した場合には、普通図柄抽選手段360による抽選の権利が、普通図柄保留記憶手段403に留保される。この抽選の権利の留保は最大4つであり、普通図柄表示制御手段361によって普通図柄保留表示器92に表示される。
第1始動口105に遊技球が入球したことを第1始動口検出部221が検出すると、当該検出信号が主制御基板201に送信される。当該信号を受信すると、第1特別図柄抽選手段300が、予め用意された乱数値(例えば、0〜600)の中からいずれかの乱数値を抽出する。ここで抽出した乱数値には、当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数が含まれている。当たり乱数とは、大当たりか否かを判別するための乱数であり、図柄乱数とは、当たりの種類(長当たり、短当たり)を決定するための乱数である。そして、リーチ乱数とは、リーチ演出(後述する関連演出を含む)をするか否かを決定するための乱数である。
なお、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で、関連演出有り、もしくはリーチ有りの乱数が抽出される。したがって、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で関連演出かリーチ演出が実行されることとなる。一方、大当たりに当選せずにハズレとなる場合には、第1特別図柄リーチ乱数判定テーブルにおいて、関連演出有り、リーチ演出有り、および、リーチ演出なしに該当する乱数値が抽出される。これによりハズレ時には、リーチ演出が実行されないことが多くなるものの、関連演出、リーチ演出の実行される可能性も残される(いわゆるガセ演出、ガセリーチ演出)。
そして、抽出した乱数が大当たり乱数であると判定されると、図6(b)に基づいて、大当たりの種類が決定されるが、これら各大当たりの種類の当選確率が、上記図5(b)に示す乱数テーブルと異なっている。
第1始動口105に遊技球が入球した場合、ハズレ時においては20/251の確率で関連演出が抽選され(図5c−1)、大当たり時においては200/251の確率で関連演出が抽選される(図5c−2)。これに対して、第2始動口120に遊技球が入球した場合、ハズレ時においては10/251の確率で関連演出が抽選され(図6c−1)、大当たり時においては121/251の確率で関連演出が抽選される(図6c−2)。
以上のように、ハズレ時および大当たり時の双方において、第1始動口105に遊技球が入球した場合の方が、第2始動口120に遊技球が入球した場合よりも、関連演出が出現しやすいようにしている。このように、第1始動口105に遊技球が入球した場合に、関連演出が出現しやすくしたのは、より演出効果の高い関連演出を行うためであるが、その詳細は後述する。
一方、第1始動口105に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づく変動表示が実行中であった場合には、抽出された乱数値が、RAM201cの第1特別図柄保留記憶手段401に記憶される。この第1特別図柄保留記憶手段401は、図7(a)に示すように構成されている。
すなわち、図7は、保留順に拘わる記憶領域の一例を示す図であるが、この図からも明らかなように、第1特別図柄保留記憶手段401は、遊技球が第1始動口検出部221に検出されたことに基づいて取得した乱数値(当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数)を、遊技球が検出された順番と対応付けて保留球として記憶する。言い換えれば、第1始動口105に遊技球が入球すると、特別図柄の変動表示の権利が、第1特別図柄保留記憶手段401に、いわゆる保留球として記憶される。そして、当該記憶手段401に留保された保留球は、当該記憶手段401内で、記憶された順に消化、処理がなされる。
そして、上記したように、第1特別図柄保留記憶手段401に保留球が留保されると、第1特別図柄表示制御手段301が、留保されている保留球の数を、第1特別図柄保留表示器88に表示する。
例えば、図8に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第3記憶領域401cに保留球が留保され、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402aおよび第6記憶領域402bに保留球が留保されているとする。
また、第1始動口105および第2始動口120に対して、遊技球が入球した順番は、図示のとおり、第1始動口105→第2始動口120→第1始動口105→第2始動口120→第1始動口105であったとする。
第1実施形態においては、第2始動口120が優先始動口であるため、この場合には、第5記憶領域402aの保留球が優先して処理され、図8(b)に示す矢印の順に保留球が消化されていく。
すると、主制御基板201の図示しない変動検出手段が、特別図柄の変動表示中であるか否かを検出する。
上記ステップS101において、変動中と判定された場合には、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402が、第4記憶領域401dもしくは第8記憶領域402dに乱数が記憶されているかを検出する。具体的には、第1始動口検出部221から入球信号を受信した場合には、第1特別図柄保留記憶手段401における保留球の留保個数が4未満であるかを判断し、第2始動口検出部225から入球信号を受信した場合には、第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の留保個数が4未満であるかを判断する。
一方、上記ステップS102において、保留球の留保個数が4未満すなわち保留球を留保すると判断された場合には、第1記憶領域401a〜第4記憶領域401dもしくは第5記憶領域402a〜第8記憶領域402dに保留球(乱数値)が記憶される。
このように、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402に乱数値が記憶される場合には、事前判定手段330が、当該乱数値に基づいて、「大当たりであるか」「当たりの種類(確変当たり、通常当たり等)」「リーチの有無」「関連演出の有無」を判定(事前判定)する。つまり、事前判定手段330は、抽出された乱数値から演出に係る遊技データを判定する。
なお、事前判定手段330による遊技データの判定は、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402を参照して乱数値を判定してもよいし、事前判定手段330に記憶領域をもたせて、当該記憶領域に抽出した乱数値を直接書き込んで判定してもよい。ただし、上記事前判定は、リーチ乱数が抽出されて即座に行わなければならないものではなく、少なくても当該リーチ乱数に基づく演出が制御される前であって、かつ、関連演出が可能なタイミングであれば、いつ行われるようにしても構わない。
上記のようにして、事前判定手段330が、抽出された乱数値に基づいて演出コマンドを決定したら、当該演出コマンドを副制御基板202に送信する。
すなわち、遊技球が第1始動口105あるいは第2始動口120のいずれかに入球すると、既に説明したとおり、大当たりの抽選が行われる。この大当たりの抽選は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技価値を付与する特別遊技状態(確変状態、時短状態)にて、遊技の進行を行う権利を獲得できるか否かの抽選である。この抽選結果は、第1特別図柄表示器84または第2特別図柄表示器86において表示されるが、これら表示器84,86において、LEDを点灯あるいは点滅させて、あたかも現在抽選中であるかのような特別図柄の変動表示が所定時間なされる。
なお、ここでは演出役物115,116と図柄表示部104を用いた関連演出について説明したが、関連演出は、演出役物、図柄表示部、スピーカ、ランプのいずれか1つのみで行ってもよいし、これらを適宜組み合わせて用いるものであってもよい。
なお、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第4記憶領域401dと、第1演出データ記憶手段510の第1記憶領域510a〜第4記憶領域510dとが対応する。また、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402a〜第8記憶領域402dと、第2演出データ記憶手段511の第5記憶領域511a〜第8記憶領域511dとが対応する。そして、変動表示が開始されて、第1記憶領域401aもしくは第5記憶領域402aに留保された保留球が消化されると、各記憶領域に記憶された乱数値もしくは演出コマンドが、どちらも1つ前の記憶領域にシフトする。
副制御基板202が演出コマンドを受信すると、演出制御手段502は、当該演出コマンドに付された識別信号を参照して、いずれの記憶領域にコマンドを記憶するかを確認する。
次に、演出制御手段502は、当該演出コマンドが、関連演出を行うコマンドであるか否かを判定する。
上記ステップS202において、関連演出を行うコマンドであると判定した場合には、演出制御手段502が、関連演出フラグを演出コマンドに付加する。このとき、関連演出フラグは、「1」〜「4」までのいずれかが付されるが、これは、当該演出コマンドが、演出データ保留記憶手段における何番目の領域に記憶されるかによって決定される。例えば、第1記憶領域510a、第5記憶領域511aに演出コマンドが記憶される場合には、関連演出フラグ「1」が付される。同様に、第2記憶領域510b、第6記憶領域511bに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「2」が、第3記憶領域510c、第7記憶領域511cに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「3」が、第4記憶領域510d、第8記憶領域511dに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「4」が付される。
次に、演出制御手段502は、当該演出コマンドに付されたフラグが「1」であるか否かを判定する。言い換えれば、同一の演出データ記憶手段510,511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる演出コマンドがあるか否かを判定する。
上記ステップS204において、当該演出コマンドに付されたフラグが「1」以外、すなわち「2」〜「4」であった場合、つまり、同一の演出データ記憶手段510,511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる他の演出コマンドがある場合には、当該他の演出コマンドにフラグ「1」〜「3」を付する。例えば、第7記憶領域511cに演出コマンドを記憶する場合には、当該演出コマンドにはフラグ「3」が付される。この場合、演出制御手段502は、同一の演出データ記憶手段511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる第5記憶領域511aに記憶された演出コマンドに新たにフラグ「1」を付し、第6記憶領域511bに記憶された演出コマンドに新たにフラグ「2」を付する。
上記のようにして、各演出コマンドに関連演出フラグが付されたら、当該演出コマンドを所定の記憶領域に記憶する。
また、上記ステップS202において、「関連演出なし」と判定された場合には、上記ステップS203〜ステップS205の処理が不要であるため、当該演出コマンドがそのまま所定の記憶領域に記憶される。
さらに、上記ステップS204において、事前判定手段330から送信された当該演出コマンドに付された関連演出フラグが「1」である場合にも、上記ステップS205の処理が不要であるため、当該演出コマンドのみが所定の記憶領域に記憶される。
次に、変動開始処理について図13に基づいて説明する。なお、第1実施形態においては、上記したとおり、第2始動口120に遊技球が入球することによって得られる保留球が優先処理される。
特別図柄の変動表示は、保留球の消化により開始される。CPU201aは、まず、遊技状態記憶手段404に記憶された遊技状態が通常遊技状態か、特別遊技状態かを判定する。
上記ステップS301において、通常遊技状態であると判定された場合には、第5記憶領域402aに乱数値(保留球)が記憶されているか、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が1以上であるか否かを判断する。
上記ステップS302において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていれば、すなわち保留球あれば(ステップS302におけるYES)、当該第5記憶領域402aに記憶された乱数値を図示しない処理領域にシフトするとともに、第5記憶領域402b〜第8記憶領域402dに記憶された乱数値を1つ前の記憶領域にシフトさせる。なお、第5記憶領域402aのみに乱数値が記憶されている場合(第6記憶領域402b〜第8記憶領域402dが空き領域の場合)には、第5記憶領域402aに記憶されている乱数値を処理領域に記憶させる処理のみが行われる。
上記ステップS301およびステップS302の処理を経てステップS304に到達する場合は、通常遊技状態であって、しかも第5記憶領域402aに保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第2特別図柄通常時当たり判定用テーブル(第2通常時判定テーブルという)を参照して、第2特別図柄変動制御手段322が、処理領域にシフトされた乱数の判定処理を行う。
ステップS306では、ステップS305において選択された演出乱数が、演出実行コマンドとして副制御基板202に送信される。
一方、上記ステップS301において通常遊技状態と判定され、かつ、ステップS302において第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が0の場合には、第1記憶領域401aに保留球が留保されているか否かが判定される。ここで、第1記憶領域401aに保留球が記憶されていないと判定された場合、つまり、いずれの記憶領域にも保留球がないと判定された場合には処理を終了する。
一方、上記ステップS307において、第1記憶領域401aに保留球が留保されていると判定された場合には、上記ステップS303と同様のシフト処理がなされる。
そして、上記ステップS301→ステップS302→ステップS307→ステップS308と処理された場合というのは、通常遊技状態であって、第1特別図柄保留記憶手段401にのみ保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第1特別図柄通常時当たり判定用テーブル(第1通常時判定テーブルという)が選択され、以後、第1通常時判定テーブルを参照して判定処理および演出実行コマンドの送信が行われる。
さらに、上記ステップS301において、特別遊技状態(確変状態、時短状態)と判定された場合には、ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が留保されているか否かを判定する。
上記ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が留保されていると判定された場合、すなわち、特別遊技状態であって、しかも第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されている場合には、上記ステップS303と同様にシフト処理がなされる。
そして、上記したように、特別遊技状態であって、しかも第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されている場合には、第2特別図柄確変時当たり判定用テーブル(第2確変時判定テーブルという)が選択される。そして、以後、上記と同様に、判定処理および演出実行コマンドの送信がなされる。
一方、上記ステップS301において、特別遊技状態と判定され、かつ、ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が0の場合には、第1記憶領域401aに保留球が留保されているか否かが判定される。ここで、第1記憶領域401aに保留球が記憶されていないと判定された場合、つまり、いずれの記憶領域にも保留球がないと判定された場合には処理を終了する。
一方、上記ステップS313において、第1記憶領域401aに保留球が留保されていると判定された場合には、上記ステップS303と同様のシフト処理がなされる。
そして、上記ステップS301→ステップS310→ステップS313→ステップS314と処理された場合というのは、特別遊技状態であって、第1特別図柄保留記憶手段401にのみ保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第1特別図柄確変時当たり判定用テーブル(第1確変時判定テーブルという)が選択され、以後、第1通常時判定テーブルを参照して判定処理および演出実行コマンドの送信が行われる。
すなわち、演出実行コマンドを受信すると、RAM202cの処理領域に当該演出実行コマンドが記憶される。この演出実行コマンドには、第1記憶領域401aおよび第5記憶領域402aのいずれに係るコマンドであるのか、大当たりおよびハズレのいずれに係るコマンドであるのか、リーチの有無、リーチ演出である場合の種類や尺等が記憶されている。なお、ここでは、変動処理の開始時に副制御基板202に送信されるコマンドを演出実行コマンドと称し、事前判定手段330によって当該変動処理の開始前に副制御基板202に送信される上記演出コマンドと区別する。
演出制御手段502は、受信した演出実行コマンドが、第1記憶領域401aの保留球に係る演出実行コマンドであるのか、第5記憶領域402aの保留球に係る演出実行コマンドであるのかを判定する。言い換えれば、第1始動口105に入球して得た保留球を消化するのか、第2始動口120に入球して得た保留球を消化するのかを判定する。
関連演出発動監視手段512は、第1特別図柄保留記憶手段401に留保された保留球によって関連演出が発動しているか否かを監視しており、関連演出が発動中でないと判断した場合には、ステップS403に進む。
第2始動口120に係る保留球を消化する際に、非優先始動口である第1始動口105に係る保留球で関連演出が発動していない場合には、第5記憶領域511aのフラグに基づいてテーブルが選択される。このときに選択されるテーブルは、演出実行コマンドに記憶された内容に応じて適宜選択される。
例えば、受信した演出実行コマンドが大当たりコマンドであった場合には、大当たり用のテーブルが選択される。そして、大当たり用のテーブルの中で、さらに関連演出フラグごとに用意された複数のテーブルから一のテーブルが選択される。
したがって、第5記憶領域511aに関連演出フラグが付されていない場合には、一般テーブルが選択される。また、第5記憶領域511aに関連演出フラグが付されている場合には、第1テーブル〜第4テーブルのうち、当該関連演出フラグに対応するテーブルが選択される。
上記のようにして、テーブルが選択されたら、演出抽選手段501が当該テーブルを参照して演出の抽選を行い、当該抽選結果が判定される。ここでは、演出実行コマンドにおけるリーチの有無や尺に合わせて、背景パターンやリーチパターン、あるいは登場キャラクター等の演出パターンが決定される。
上記ステップS404において、演出の抽選および判定がなされたら、各記憶領域に記憶された演出コマンドがシフト処理される。
例えば、図15(a)に示すとおり、第5記憶領域511aに関連演出フラグ「1」が付され、第6記憶領域511bに関連演出フラグ「2」が付され、第7記憶領域511cに関連演出フラグ「3」が付されているとする。
例えば、図16(a)に示すように、第1記憶領域510a〜第4記憶領域510dに、関連演出フラグ「1」〜「4」が付された状態で、この第1記憶領域510aに係る保留球が消化されたとする。保留球が消化されると、当該保留球に係る演出実行コマンドが副制御基板202に送信され、ステップS401→ステップS406と進む。
第1記憶領域510aには、関連演出フラグ「1」を付された演出コマンドが記憶されており、この関連演出フラグ「1」に基づくテーブルが選択される。
このとき、図16(b)に示すように、ステップS405において、副制御基板202に記憶された演出コマンドがそれぞれシフト処理され、第1記憶領域510aには関連演出フラグ「2」が付された演出コマンドが記憶され、第2記憶領域510bには関連演出フラグ「3」が付された演出コマンドが記憶され、第3記憶領域510cには関連演出フラグ「4」が付された演出コマンドが記憶される。
そして、第1回目の関連演出が終了すると、上記と同様の処理がなされて、第2回目〜第4回目の関連演出が実行され、全4回にわたる関連演出が完了することとなる。
上記のように、第2始動口120に遊技球が入球すると、当該入球に係る保留球が優先処理される。したがって、第1回目の関連演出と第2回目の関連演出との間に、第2始動口120に係る演出が割り込み処理されることとなる。
ここで、副制御基板202の関連演出発動監視手段512には、現在、第1始動口105に係る保留球で関連演出が発動していることが記憶されている。したがって、この場合には、ステップS402からステップS406へ進む。
既に説明したとおり、ステップS406においては、第1記憶領域510aに記憶された演出コマンドのフラグに基づいてテーブルが選択される。つまり、第1始動口105に係る保留球で関連演出が発動している場合には、第2始動口120に遊技球が入球したとしても、当該入球による演出は、第1記憶領域510aのフラグに基づいて決定されることとなる。
したがって、上記の例では、第1記憶領域510aに記憶された演出コマンドに、関連演出フラグ「2」が付されているので、第2テーブルに基づいて演出の抽選がなされることとなる。
このように、第1始動口105に係る保留球で関連演出が発動している際に、第2始動口120に遊技球が入球し続けることにより、非常に長い関連演出が実現され、極めて高い演出効果が発揮される。
1回目の関連演出が実行される特別図柄の変動表示が終了すると、引き続き第5記憶領域402aに記憶された遊技データに基づいて、特別図柄の変動表示が開始される。このとき、主制御基板201から副制御基板202に演出実行コマンドが送信され(ステップS306)、副制御基板202において上記ステップS401→ステップS402→ステップS406の処理がなされて、割り込んでなされる特別図柄の変動表示中に、2回目の関連演出が実行される。
そこで、第1実施形態においては、第1始動口105に係る保留球によって関連演出が発動する可能性を高くしたのである。これにより、全体を通じてより長い関連演出が出現しやすくなり、非常に高い演出効果を発揮しうる。
なお、上記実施形態においては、通常遊技状態においては第1始動口105に遊技球が入球しやすく、特別遊技状態においては第2始動口120に遊技球が入球しやすい構成にしているが、両始動口105,120を逆の構成にしても構わないし、遊技盤上に全く別々に設けるようにしても構わない。
また、上記実施形態においては、主制御基板201と副制御基板202とで役割を分担させたが、各手段をいずれの基板に設けるかは適宜決定すればよい。特に上記実施形態においては、事前判定手段330が主制御基板201において関連演出の有無およびリーチ演出の有無を判定し、当該判定結果を副制御基板202に送信するようにしたが、例えば、関連演出の有無は、抽出された乱数に基づいて副制御基板202において決定しても構わない。
まず、時短遊技状態になっているとき(大当たりの当選確率が高確率であるか低確率であるかを問わない)と、時短遊技状態ではないとき(以下、「非時短遊技状態」という)とにおける普通図柄変動処理について図17〜図19を用いて説明する。
なお、この第2実施形態においては、図17〜図19に示す処理が所定の間隔(例えば0.004秒)で繰り返し行われている。
普通図柄抽選手段360は、図17に示す入賞ゲート通過処理を行う。
まず、入賞ゲート106を遊技球が通過して入賞ゲート検出部222が信号を検出したか否かを判断する。入賞ゲート検出部222が信号を検出していない場合、すなわち、遊技球が入賞ゲート106を通過していない場合には、入賞ゲート通過処理を終了して、図18に示す普通図柄変動処理を実行する。
上記ステップS501において、入賞ゲート検出部222が遊技球の通過を検出した場合には、普通図柄保留記憶手段403に記憶された普通図柄の保留数(G)が4未満であるか否かを判断する。その結果、普通図柄の保留数(G)が4であった場合には、入賞ゲート通過処理を終了して、図18に示す普通図柄変動処理を実行する。
上記ステップS502において、保留数(G)が4未満であった場合には、普通図柄保留記憶手段403に、記憶されている現在の保留数(G)に「1」を加算して記憶する。
次に、普通図柄抽選手段360は、予め用意された乱数(例えば、0〜250)から1の乱数を取得する。この普通図柄抽選手段360によって取得された乱数は、普通図柄保留記憶手段403に記憶される。
これにより、入賞ゲート通過処理が終了する。
上記のようにして入賞ゲート通過処理が終了すると、普通図柄変動制御手段362は、図18に示す普通図柄変動処理を行う。
普通図柄変動制御手段362は、RAM201cの所定の記憶領域に補助遊技開始フラグがONされているか否かを判断する。ここでいう「補助遊技」とは、第2始動口120が第2の態様に制御されていることを意味するものであり、補助遊技開始フラグがONされる場合というのは、第2始動口120が第2の態様に制御されている場合である。したがって、このステップS601では、第2始動口120が第2の態様に制御されている最中であるか否かを判断することとなる。そして、補助遊技開始フラグがONされている場合、すなわち、第2始動口120が第2の態様に制御されている場合には、普通図柄変動処理を終了して、図19に示す第2始動口処理を実行する。
上記ステップS601において、補助遊技開始フラグがONされていない場合、すなわち、第2始動口120が第1の態様に制御されている場合には、普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する。
ステップS601およびステップS602の双方において「NO」と判断される場合というのは、第2始動口120が第1の態様に維持されており、また、普通図柄の変動表示も行われていない場合である。
この場合には、普通図柄保留記憶手段403に記憶された乱数に基づいて、普通図柄の変動表示を開始することができる。ただし、普通図柄保留記憶手段403に乱数が記憶されていない場合、すなわち、保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、ここでは保留数(G)が「1」以上であるか否かを判断する。その結果、保留数(G)が「0」であった場合には、普通図柄変動処理を終了して、図19に示す第2始動口処理を実行する。
上記ステップS603において、保留数(G)が「1」以上であると判断した場合には、普通図柄保留記憶手段403に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
次に、普通図柄抽選結果判定手段363は、普通図柄保留記憶手段403に記憶された乱数の判定を行う。なお、複数の乱数が記憶されている場合には、当該乱数が記憶された順に読み出されるようにしている。
そして、ROM201bには、この当たり乱数の判定を行うテーブルが設けられており、普通図柄抽選結果判定手段363は、読み出した乱数を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、「0」〜「250」の乱数のうち、「0」〜「224」までの乱数が当たりと判定され、その他の乱数はハズレと判定される。つまり、第2実施形態においては、遊技状態に関わらず同一のテーブルに基づいて乱数が判定され、いずれの遊技状態においても普通図柄の当選確率が90%程度に設定されている。
上記ステップS605における乱数の判定の結果、当たりと判定された場合(ステップS606の「YES」)には当たり図柄がセットされ、ハズレと判定された場合(ステップS606の「NO」)にはハズレ図柄がセットされる。
ここでいう当たり図柄とは、上記普通図柄表示器82において最終的にLEDが点灯する図柄のことであり、ハズレ図柄とは最終的にLEDが点灯せずに消灯する図柄のことである。また、当たり図柄のセットとは、普通図柄表示器82においてLEDを点灯させるコマンドを所定の記憶領域に記憶させることであり、ハズレ図柄のセットとは、普通図柄表示器82においてLEDを消灯させるコマンドを所定の記憶領域に記憶させることである。
次に、普通図柄変動制御手段362は、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグが、遊技状態記憶手段404にONされているか否かを判断する。つまり、現在の遊技状態が、大当たり当選後の時短遊技状態であるか否かを判断する。
上記ステップS609において、遊技状態記憶手段404に時短遊技フラグがONされていると判断した場合には、普通図柄変動制御手段362が変動時間を3秒にセットする。これに対して、遊技状態記憶手段404に時短遊技フラグがONされていないと判断した場合には、普通図柄変動制御手段362が変動時間を29秒にセットする。このステップS610またはステップS611の処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。
上記のようにして変動時間がセットされたら、普通図柄表示制御手段361が、普通図柄表示器82において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示器82においてLEDを所定の間隔で点滅させ、あたかも現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与えるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップS610またはステップS611において設定された時間だけ継続して行われることとなる。
また、普通図柄変動制御手段362は、上記ステップS612において普通図柄の変動表示の開始とともに、時間の計測を開始する。
これにより、普通図柄変動処理が終了する。
一方、上記ステップS602において普通図柄の変動表示中であると判断した場合、すなわち、普通図柄変動処理を開始したときに、普通図柄の変動表示が行われている場合には、設定された変動時間を経過したか否かを判断する。つまり、第2実施形態においては、0.004秒おきに図17〜図19の処理が行われる。上記ステップS602において「YES」と判断される場合というのは、当該処理よりも前(0.004秒以上前)に行われた処理によって、ステップS601〜ステップS613の処理が行われた場合である。したがって、このステップS614においては、それ以前に行われた処理によって設定された変動時間(3秒または29秒)を経過したか否かを判断することとなる。その結果、設定された変動時間を経過していないと判断した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して図19に示す第2始動口処理を実行する。
一方、上記ステップS614において、設定された変動時間を経過したと判断した場合には、普通図柄表示制御手段361が普通図柄表示器82における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示器82には、それ以前の処理(0.004秒以上前の処理)によって設定された普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、普通図柄の抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。
上記ステップS615において普通図柄の変動を停止したら、設定されている変動時間をリセットする。
そして、設定されていた普通図柄が当たり図柄であった場合には、ステップS618において、RAM201cの所定の記憶領域に補助遊技開始フラグをONして、普通図柄変動処理を終了する。これにより、次に実行される図19の第2始動口処理において、補助遊技が開始されることとなる。一方、設定されていた普通図柄がハズレ図柄であった場合には、そのまま普通図柄変動処理を終了する。
上記のようにして普通図柄変動処理が終了すると、不図示の第2始動口制御手段が、図19に示す第2始動口処理を行う。
第2始動口制御手段は、まず、RAM201cの所定の記憶領域に補助遊技開始フラグがONされているか否かを判断する。補助遊技開始フラグがONされている場合としては、次の2つの場合がある。1つは、当該第2始動口処理の開始時には補助遊技が開始されていないが当該第2始動口処理によって補助遊技を開始する場合である。つまり、当該第2始動口処理が行われる直前になされた普通図柄変動処理のステップS618において、補助遊技開始フラグがONされた場合である。この場合には、補助遊技開始フラグがONされているものの、まだ補助遊技は開始されていない。他の1つは、当該第2始動口処理の開始時に既に補助遊技が実行されている場合である。
そして、補助遊技開始フラグがONされていないと判断した場合には、第2始動口処理を終了して、次のサブルーチンを実行する。
上記ステップS701において、補助遊技開始フラグがONされていると判断した場合には、第2始動口制御手段が、補助遊技中であるか否かを判断する。すでに補助遊技が実行されている場合には、後述するステップS708の処理が行われる。
上記ステップS702において、補助遊技がまだ実行されていないと判断した場合、すなわち、上記したように、当該第2始動口処理の開始時には補助遊技が開始されていないが当該第2始動口処理によって補助遊技を開始する場合には、第2始動口制御手段が、RAM201cの遊技状態記憶手段404に時短遊技フラグがONされているか否かを判断する。
上記ステップS703において時短遊技フラグがONされていると判断した場合、すなわち、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、第2始動口制御手段が、開放時間を3.5秒にセットする。一方、時短遊技フラグがONされていないと判断した場合には、開放時間を0.2秒にセットする。
ここで、開放時間というのは、第2始動口120の一対の可動片120aを第2の態様に制御する時間のことである。したがって、ここでは、第2始動口120を第2の態様に所定時間制御するためのコマンドが読み出されてセットされることとなる。
上記ステップS704またはステップS705において開放時間をセットしたら、第2始動口制御プログラムを読み出して、第2始動口開閉ソレノイド120bに通電を開始する。これにより、第2始動口120が開放して第2の態様に制御されることとなる。
また、第2始動口制御手段は、第2始動口開閉ソレノイド120bに通電を開始するのと同時に、時間の計測を開始する。
次に、上記ステップS704またはステップS705において設定された開放時間を経過したか否かを判断する。このとき、設定された開放時間を経過していなければ(ステップS708の「NO」)、当該第2始動口処理を終了する。
上記ステップS708において、第2始動口制御手段が、設定された開放時間を経過したと判断した場合には、第2始動口開閉ソレノイド120bの通電を停止する。これにより、第2始動口120は第1の態様に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となり、実行されていた補助遊技が終了することとなる。
上記のように第2始動口開閉ソレノイド120bの通電を停止したら、第2始動口制御手段は、設定された開放時間をリセットする。
最後に、第2始動口制御手段は、補助遊技開始フラグをOFFして第2始動口処理を終了する。
具体的には、第1始動口105または第2始動口120に遊技球が入球すると、上記第1実施形態と同様に、各乱数が取得されて第1特別図柄保留記憶手段401または第2特別図柄保留記憶手段402に記憶される(図9のステップS103)。このようにして記憶された各乱数は、遊技球が始動口に入球したときの事前判定処理と、当該乱数に基づく特別図柄の変動開始処理と、においてROM201bに格納されたテーブルに基づいて判定される。
図20は、当たり乱数がハズレと判定された場合に用いられるリーチ乱数テーブルを示している。図20(a)に示すリーチ乱数テーブルは、時短遊技状態であるときに第1始動口105に遊技球が入球して留保された保留球を判定する際に用いられ、図20(b)に示すリーチ乱数テーブルは、時短遊技状態であるときに第2始動口120に遊技球が入球して留保された保留球を判定する際に用いられる。
つまり、第2実施形態では、時短遊技状態においては第2始動口120に遊技球が入球して留保された保留球によってのみ関連演出が開始され、非時短遊技状態においては第1始動口105に遊技球が入球して留保された保留球によってのみ関連演出が開始される。
これに対して、第2実施形態においては、非時短遊技状態にあるときには、第1始動口105に遊技球が入球した場合の方が、第2始動口120に遊技球が入球した場合よりも、関連演出が高確率で開始され、時短遊技状態にあるときには、第2始動口120に遊技球が入球した場合の方が、第1始動口105に遊技球が入球した場合よりも、関連演出が高確率で開始される。
また、この第2実施形態によれば、時短遊技状態において、第1始動口105に遊技球が入球したことによって関連演出が開始されることがないので、不必要に関連演出が継続してしまうのを防ぐことができる。
また、所定の遊技状態において、第1始動口105または第2始動口120に係る保留球によって関連演出を一切出現させないこととする場合には、例えば、当該遊技状態にあるときには、事前判定処理を行わないこととしてもよいし、あるいは、事前判定処理を行っても当該事前判定処理によって得られた事前判定情報を副制御基板202に送信しないこととしてもよい。いずれにしても、本発明を実施するにあたっての具体的な制御方法は、上記第1実施形態および第2実施形態に限らない。
また、上記第2実施形態において、第2始動口120が第2の態様に制御される時間は一例に過ぎず、この時間は適宜決定すればよい。ただし、非時短遊技状態においては、第2始動口120が第2の態様よりも第1の態様に制御される時間が長く設定されており、時短遊技状態においては、この非時短遊技状態よりも第2始動口120が第2の態様に制御される時間を長く設定することが望ましい。なお、非時短遊技状態において、第2始動口120が第2の態様よりも第1の態様に制御される時間を長くするためには、第2始動口120の開放時間、普通図柄の変動時間、あるいは普通図柄の当選確率を調整すればよい。
120 第2始動口
200 制御手段
300 第1特別図柄抽選手段
301 第1特別図柄表示制御手段
302 第1特別図柄変動制御手段
303 第1乱数判定手段
320 第2特別図柄抽選手段
321 第2特別図柄表示制御手段
322 第2特別図柄変動制御手段
323 第2乱数判定手段
330 事前判定手段
401 第1特別図柄保留記憶手段
402 第2特別図柄保留記憶手段
502 演出制御手段
Claims (2)
- 遊技球が入球可能に設けられた第1始動口、および、遊技球の入球機会が予め設定された第1の態様もしくは所定条件の成立により前記第1の態様よりも遊技球の入球機会が増す第2の態様に制御される第2始動口と、
少なくとも、前記第2始動口が第2の態様よりも第1の態様に制御される時間が長く設定された非時短遊技状態、または、該非時短遊技状態よりも前記第2始動口が前記第2の態様に制御される時間が長く設定される遊技価値が付与された時短遊技状態にて遊技の進行を制御する主制御手段と、
前記主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段と、を備え、
前記主制御手段は、
前記第1始動口または第2始動口への前記遊技球の入球を契機に遊技者に付与する遊技価値を決定するための当たり用乱数値および演出態様を決定するための演出用乱数値を取得する遊技データ抽選手段と、
前記遊技球が前記第1始動口に入球したことを契機として取得された前記各乱数値を、所定数を上限として第1保留として記憶する第1変動表示保留手段と、
前記遊技球が前記第2始動口に入球したことを契機として取得された前記各乱数値を、所定数を上限として第2保留として記憶する第2変動表示保留手段と、
該遊技データ抽選手段によって取得された前記当たり用乱数値に基づいて、遊技者に付与される遊技価値が対応付けられ、特別図柄変動表示手段において停止表示される特別図柄を決定する特別図柄決定手段と、
前記特別図柄変動表示手段において特別図柄の変動表示を開始するとともに、所定時間経過後に前記特別図柄決定手段によって決定された特別図柄を停止表示させることにより、特別図柄の変動表示を終了する特別図柄表示制御手段と、を備え、
前記特別図柄表示制御手段は、
前記第1変動表示保留手段に第1保留が記憶され、前記第2変動表示保留手段に第2保留が記憶されていない場合には、前記第1変動表示保留手段に記憶された第1保留の中でもっとも先に記憶された第1保留に基づいて決定された特別図柄の変動表示を開始し、
前記第2変動表示保留手段に第2保留が記憶されている場合には、前記第1変動表示保留手段に第1保留が記憶されているか否かにかかわらず、前記第2変動表示保留手段に記憶された第2保留の中でもっとも先に記憶された第2保留に基づいて決定された特別図柄の変動表示を開始する遊技機であって、
前記主制御手段は、
前記第1変動表示保留手段に新たに第1保留が記憶されたとき、遊技状態が前記非時短遊技状態である場合にのみ、当該第1変動表示保留手段に記憶されている他の第1保留に基づいて実行される特別図柄の変動表示から当該新たに記憶された第1保留に基づいて実行される特別図柄の変動表示にわたって、各特別図柄の変動表示中に所定の演出が連続的に実行される関連演出の実行の可否を、当該新たに記憶された第1保留を判定して決定する事前判定手段と、
該事前判定手段の決定結果に基づいてコマンドを副制御手段に送信するコマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記コマンド送信手段から前記関連演出の実行を示す関連演出コマンドを受信したことを条件として、前記各特別図柄の変動表示中に前記関連演出を構成する所定の演出を実行する演出制御手段を備え、
前記事前判定手段は、
前記当たり用乱数値の判定により所定の遊技価値を付与する判定結果が導出された場合には、当該遊技価値を付与する判定結果が導出されなかった場合よりも、前記演出用乱数値に基づいて前記関連演出の実行を高確率で決定し、
前記演出制御手段は、
前記第2始動口に遊技球が入球したとき、前記関連演出が実行中であるか否かを判定するとともに、前記関連演出が実行中であると判定した場合には、前記コマンド送信手段から前記関連演出コマンドを受信せずとも、当該第2始動口への入球を契機に取得された前記第2保留に基づいてなされる特別図柄の変動表示中に、前記関連演出を構成する所定の演出を実行することを特徴とする遊技機。 - 前記副制御手段は、
前記コマンド送信手段から前記関連演出コマンドを受信したことにより、受信した前記関連演出コマンドを、順番付けられた記憶領域に記憶する演出データ保留手段と、
前記コマンド送信手段から前記関連演出コマンドを受信すると、受信した前記関連演出コマンドが前記演出データ保留手段における何番目の記憶領域に記憶されているかに基づいて、前記演出データ保留記憶手段の記憶領域のそれぞれに記憶された前記関連演出コマンドに対して、前記関連演出を実行する実行順番を設定する順番設定手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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