以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10に係る一実施形態を、図1〜図50に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技盤11には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域YRが形成され、その遊技領域YR内に本発明の「表示手段」に相当する表示装置13が備えられている。遊技領域YRのうち表示装置13の下方中央には、上始動入賞口14A(本発明の「第1始動入賞口」に相当する)、下始動入賞口14B(本発明の「第2始動入賞口」に相当する)、大入賞口15及び外れ球受け入れ口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。
図3(A)に拡大して示すように、上下の各始動入賞口14A,14Bは、共に遊技盤11から突出した部材の上面に開口を備えた、所謂、ポケット構造をなしている。そして、各始動入賞口14A,14Bに入った遊技球は、遊技盤11に設けた図示しない貫通孔を通って、遊技盤11の裏側に回収される。
上側に配置された上始動入賞口14Aは、上方を向いて開放しており、その開口幅は遊技球が1つだけ入る大きさになっている。一方、下側に配置された下始動入賞口14Bは、上始動入賞口14Aの真下に配置されて上方を向いて開放しており、その開口の左右両側には可動翼14C,14Cが備えられている。これら両可動翼14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼14C,14Cに挟まれた下始動入賞口14Bの開口幅も、遊技球が1つだけ入る大きさになっている。また、下始動入賞口14Bの上方空間は、常には、上始動入賞口14Aを構成する部材と可動翼14C,14Cとで囲まれて、遊技球が入らないようになっている。
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、図3(A)に示すように、可動扉15Tにて閉塞されている。図1に示すように、大入賞口15の両サイドには、一般入賞口21,21が左右対称に設けられている。これら一般入賞口21,21は、上記上始動入賞口14Aと同様に、所謂、上方を向いて開放したポケット構造をなし、その開口幅は遊技球が1つだけ入る大きさになっている。
遊技領域YRのうち表示装置13の左側には、始動ゲート18及び風車形ホイール19が設けられ、風車形ホイール19の下方には、普通図柄表示部20が一体に設けられている。始動ゲート18は、遊技球が上下方向に1球ずつ通過可能な幅のゲート構造をなしている。また、普通図柄表示部20には、7セグメントLEDが備えられ、0〜9の数字を表示することができるようになっている。
さらに、遊技領域YRのうち上下の始動入賞口14A,14Bの右側方には、第1と第2の特図表示部17A,17Bが上下に並べて設けられ、それらのうち下側の第2特図表示部17Bの左横には普通保留数表示部18Hが設けられている。これら第1と第2の特図表示部17A,17B及び普通保留数表示部18Hには、7セグメントLEDがそれぞれ備えられている。また、表示装置13は、表示画面34の縁部を表示枠体23で覆った構造になっており、表示枠体23の右下角部には、遊技に係るキャラクタ形状(例えば、パンダの形状)の電飾プレート25が設けられ、その電飾プレート25から上方に、遊技に係るキャラクタ形状(例えば、小パンダの形状)の可動プレート24が張り出している。そして、可動プレート24が、電飾プレート25に覆われた下端部を中心に回動するようになっている。また、可動プレート24の回動端には、LEDで構成された予告報知ランプ24Lが備えられている。なお、遊技領域YRには、図示しない複数の障害釘が起立している。
遊技盤11の前面側は、遊技領域YRに対応したガラス窓10Wを有する前面枠10Zによって覆われている。前面枠10Zのうちガラス窓10Wの縁部には、装飾ランプ35が備えられている。また、前面枠10Zのうちガラス窓10Wより上側の両角部寄り位置には、それぞれスピーカ56S,56Sが設けられている。一方、前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、前面枠10Zのうち右下角部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11の遊技領域YRに向けて弾き出されて遊技が開始される。
また、ガラス窓10Wの下側縁部には、第1の遊技球排出ボタン29Aが備えられ、それを押すと上皿27Aに収容されている遊技球を下皿27Bに移すことができる。また、下皿27Bの上面右寄り位置には、第2の遊技球排出ボタン29Bが備えられ、下皿27Bの下方に図示しない箱を配置して第2の遊技球排出ボタン29Bを押すと、下皿27Bに収容されている遊技球を箱に移すことができる。
下皿27Bの上面左側端部には、操作ジョグ90が備えられている。この操作ジョグ90は、表示装置13に表示された画像を選択等するために設けられている。
次に上記した遊技領域YRにおける所要の各部位について詳説する。始動ゲート18は、ゲートスイッチ30(図4参照)を内蔵している。そして、始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄表示部20に、例えば、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。その普通図柄表示部20が確定表示した数字が奇数であった場合に、遊技者に一定の特典を付与する。この点において、始動ゲート18に遊技球が入球すると、下始動入賞口14Bの可動翼14Cを開くか否かの当否判定を受ける権利(「普通図柄判定権利」という。本発明の「当否判定権利」とは異なる)が発生する。その普通図柄判定権利は使うことによって消滅する。即ち、普通図柄判定権利は消化される。そして、普通図柄表示部20に数字が変動表示されている間に始動ゲート18に遊技球が入球すると、普通図柄判定権利は保留されて貯まっていく。その保留数は、普通図柄表示部20への変動表示中の保留数を含めずに、例えば、最高4つに設定されており、その普通図柄判定権利の保留数は、普通保留数表示部18H(図2参照)の7セグメントLEDにて表示される。なお、以下の説明において、「普通図柄判定権利の保留数」と、「始動ゲート18への保留球数」と、「普通図柄の保留球数」とは、同じ意味である。
普通図柄表示部20で停止表示された数字図柄が奇数になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド14Sが駆動されて、図3(B)に示すように、下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが所定期間(例えば、0.4秒間)に亘って横に倒される。すると、下始動入賞口14Bの上方空間が側方に開放し、上始動入賞口14Aの両脇を通過した遊技球が可動翼14C,14Cに受け止められて下始動入賞口14Bに案内されるようになる。なお、本実施形態では、可動翼14C,14Cとソレノイド14Sとによって本発明の「遊技状態切替手段」が構成されている。
始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると、始動入賞口14A,14B内に設けた始動口センサ31A,31B(図4参照)が遊技球を検出する。すると、遊技状態を遊技者にとって特典が多い状態に移行させるか否かの当否判定を受ける権利、即ち、本発明に係る「当否判定権利」が発生する。また、その当否判定権利は使うことによって消滅する(消尽される)。即ち、当否判定権利は消化される。そして、当否判定権利を消化して当否判定が行われると、上述の如く、特別図柄13A,13B,13Cが変動表示され、その後、停止表示した特別図柄13A,13B,13Cによって当否の判定結果が報知される。
表示装置13は、表示枠体23の内側に液晶の表示画面34を有し、遊技者は、表示枠体23を通して表示画面34に表示された画像を見ることができる。表示画面34には、図1に示すように、通常は、3つの左、中、右の特別図柄13A,13B,13Cが、横並びに表示されている。これら各特別図柄13A,13B,13Cは、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄13A,13B,13Cごと、所定の種類のものが、表示画面34に確定表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに当否判定を行い、各特別図柄13A,13B,13Cを、上下方向にスクロールして変動表示し、所定時間後に、例えば、左、右、中の順で各特別図柄13A,13B,13Cを停止表示し、このときの、左、中、右の特別図柄13A,13B,13Cの組み合わせによって、当否判定の結果を報知する。具体的には、例えば、当否判定の結果が「大当り」の場合には、全ての特別図柄13A,13B,13Cが同じ図柄、即ち、ぞろ目になって停止表示され、遊技が「大当り状態」となる。
また、各特別図柄13A,13B,13Cを、変動表示後、左、右、中の順で各特別図柄13A,13B,13Cを停止する際に、左、右の各特別図柄13A,13Cが同じ図柄になって先に停止した状態で、中特別図柄13Bが変動表示されたリーチ状態になる場合がある。この「リーチ」には、その後に大当り(ぞろ目)になる「当りリーチ」と外れになる「外れリーチ」とがある。なお、リーチ状態とは、「可変表示部の特別図柄が可変開始された後、図柄制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様大当りの組み合わせが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態」であれば、上記のように例示した、左、右の各特別図柄13A,13Cが同じ図柄のものに限定されない。
上記上下の始動入賞口14A,14Bへの入賞に対する当否判定結果が当りの場合には、パチンコ遊技機10が、「当り状態」になり、「当り遊技」が実行される。その当り遊技が実行されると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド15S(図4参照)が駆動され、大入賞口15に備えた可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。つまり、本実施形態で、始動入賞口14A,14Bに係る当否判定による「当り」とは、可動扉15Tを開放する遊技が実行されることをいう。また、本実施形態では、この可動扉15T、「ソレノイド15S」及び大入賞口15が本発明の「当り遊技実行手段」に相当する。
本実施形態のパチンコ遊技機10には、下記表1に示した4種類の「当り」が設定されている。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、15ラウンドに亘って可動扉15Tの開放動作が行われる「15ラウンド当り」と、2ラウンドに亘って可動扉15Tの開放動作が行われる「2ラウンド当り」とに分類することができる。さらに、「15ラウンド当り」及び「2ラウンド当り」は、それぞれ、一連の可動扉15Tの開放動作が終了してから、次ぎに当りになる確率が高くなる「確変」の特典が付いているものといないものとに分類される。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10おいて、始動入賞口14A,14Bに係る当否判定による「当り」は、表1に示すように、「確変付き15ラウンド当り」と、「確変無し15ラウンド当り」と、「確変付き2ラウンド当り」と、「確変無し2ラウンド当り」との4種類に分類される。
また、「確変無し2ラウンド当り」は、通称「小当り」といい、それ以外の「当り」を総称して通称「大当り」という。また、「通常当り」という場合には、「確変無し15ラウンド当り」を指し、それ以外の当りは特殊な当りに相当する。
「15ラウンド当り」と「2ラウンド当り」との間では、可動扉15Tの開放動作のラウンド数以外に、1ラウンドにおける可動扉15Tの開放時間も異なる。「15ラウンド当り」の場合には、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、可動扉15Tの開放動作によって開放された大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。詳細には、大入賞口15の内部には、図示しない継続入賞口と計数入賞口とが設けられている。可動扉15Tが開いたときには、継続入賞口は開放しており、継続入賞口に入賞後、ソレノイド15S(図4参照)が駆動されて、継続入賞口が閉鎖される一方、計数入賞口は開放されたままとなる。そして、継続入賞口内に設けた特定領域センサ(図示しない)が遊技球の入賞を検出すると継続権利が発生して、前述した終了条件(可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか)を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口内に設けたカウントセンサ(図示しない)が遊技球の入賞を検出すると、前記継続入賞口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。これらにより、「15ラウンド当り」では、図3(B)に示すように可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になり、大量の遊技球の獲得が可能になる。
一方、「2ラウンド当り」は、可動扉15Tを1秒開放する動作を2回実行するだけであり、「2ラウンド当り」では、大入賞口15への入賞が困難になっている。従って、「確変」の特典も付いていない「確変無し2ラウンド当り」では、可動扉15Tが開放されるので「当り」に属しているが、賞球の増加は望めない。この点において、「確変無し2ラウンド当り」は、「小当り」に分類されている。なお、「確変」の特典が付いているも「確変付き2ラウンド当り」では、可動扉15Tの開放動作により賞球の増加は望めないが、その後の確変遊技で「15ラウンド当り」になれば、賞球の増加は望めるので「大当り」に分類されている。
確変に関する詳細は以下の通りである。即ち、上下の始動入賞口14A,14Bへの入賞に係る当否判定結果が大当りになる確率は、途中で変化し得る。そして、可変表示部の特別図柄13A,13B,13Cの組み合わせが大当りになる確率には、通常時(低確率時)の1/315と、高確率時の5/315との2種類が設けられている。以下、高確率時の状態を「確変状態」、その確変状態で行われる遊技を「確変遊技」などという。パチンコ遊技機10が、通常状態から確変状態に切り替わるタイミングは、2ラウンドか15ラウンドの可動扉15Tの開放動作を伴った当り遊技の終了後に設定されている。そして、一度、確変状態になると、特別図柄13A,13B,13Cによる判定結果が当りになるまで持続される。また、「15ラウンド当り」が確変付きであるか否かは、判定図柄によって見分けることができる。即ち、各「当り」が実行される直前に表示装置13に停止表示される特別図柄13A,13B,13Cの図柄組み合わせ(判定図柄)は、「確変付き15ラウンド当り」の場合は「奇数のぞろ目」になり、「確変無し15ラウンド当り」の場合は「偶数のぞろ目」になり、両者を判定図柄によって見分けることができる。
これに対し、「2ラウンド当り」が確変付きであるか否かは、判定図柄によって見分けることができない。即ち、各「当り」が実行される直前に表示装置13に停止表示される特別図柄13A,13B,13Cの図柄組み合わせ(判定図柄)は、「確変付き2ラウンド当り」の場合も「確変無し2ラウンド当り」(所謂、「小当り」)の場合も、共に、「1 3 5」の当り目(チャンス目)になり、両者を判定図柄によって見分けることはできない。
また、「15ラウンド当り」が「確変付き」であるか否かは、可動扉15Tの開放動作を伴った当り遊技の終了後における、可動翼14C,14Cの開放動作等によっても見分けることができる。即ち「確変付き15ラウンド当り」の遊技後(可動扉15Tの開放動作終了後)に、高確率遊技状態(確変状態)になると、始動ゲート18への入球に対する抽選確率が高くなりかつ、可動翼14C,14Cの開放秒数が、0.5秒から1.5秒へと長くなり開放回数も1回から3回と増える遊技が行われる。このように、始動ゲート18への入球に対する抽選確率が高くなりかつ可動翼14C,14Cの1.5秒間開放し得る状態を、「時短状態」という。即ち、「確変付き15ラウンド当り」の遊技後(可動扉15Tの開放動作終了後)の遊技状態は、次ぎに「当り」の判定結果がでるまでは、「確変状態」でありかつ「時短状態」でもある有利な状態が持続されることになる。これにより、15ラウンド確変の遊技中は、下始動入賞口14Bへの入賞に対する賞球が通常より多く払い出され、持ち球が減り難い状態になる。そして、持ち球を減らすことを抑制しつつ次の大当りまで遊技を行うことができる。
一方、「確変無しの15ラウンド当り」遊技後に、低確率遊技状態(通常遊技中)になると、始動ゲート18への入球に対する当否判定が100回分行われている間に限り、「時短状態」になり、始動ゲート18への入球に対する当否判定が100回分行われた後は、「時短状態」ではない「通常状態」になる。これらにより、「15ラウンド当り」が「確変付き」か「確変無し」かを、可動扉15Tの開放動作を伴った当り遊技の終了後における、可動翼14Cの開放動作等によって見分けることができる。
これに対し、「2ラウンド当り」が「確変付き」であるか否かは、可動扉15Tの開放動作を伴った当り遊技の終了後における、可動翼14Cの開放動作等によっても見分けることができない。即ち、「確変付き」か「確変無し」かによって、「2ラウンド当り」の遊技後に、始動ゲート18への入球に対する抽選確率が異なることはなく、可動翼14Cの開放頻度、開放時間も変化しない。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、「2ラウンド当り」の遊技の前の判定図柄によって、「2ラウンド当り」の遊技の後の可動翼14Cの開放動作等によっても、「2ラウンド当り」が「確変付き」であるか「確変無し」であるかを見分けることはできないように構成されている。このため、遊技者は、例えば、「確変無し2ラウンド当り(小当り)」の遊技であったとしても、その「確変無し2ラウンド当り(小当り)」による可動扉15Tの開放遊技の終了後に、その可動扉15Tの開放遊技が、「確変付き2ラウンド当り」の遊技であったかもしれないと期待を持って遊技を続行する可能性があり、遊技者をより長く遊技させることが可能となる。
表示装置13に特別図柄13A,13B,13Cが変動表示されている間、及び、「大当りの遊技」、「小当りの遊技」が実行されている間に、上下何れの始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球すると、上記した当否判定を受けるための当否判定権利は保留されて貯まっていく。以下の説明において、当否判定権利の保留数と「保留球数」とは同じ意味である。また、当否判定権利の保留数を、上始動入賞口14Aに係る保留球数に限定する場合には、特図1保留球数といい、下始動入賞口14Bに係る保留球数に限定する場合には、特図2保留球数ということとする。
それら特図1保留球数及び特図2保留球数は、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示に係る保留数を含めずに、それぞれ最高4つに設定されている。そして、特図1保留数を表示するために、表示装置13の表示画面34における下端部には、図2に示すように、特図1保留球数表示部14Xが表示されると共に、表示画面34のうち特図1保留球数表示部14Xの下方には、特図2保留数を表示する特図2保留球数表示部14Yが表示されている。特図1保留球数表示部14Xは、例えば、横並びの4つの「○」印であって、保留数が増えるに従い、その数に応じて左端から「○」印の色が薄い色から濃い色に切り替わる。特図2保留球数表示部14Yは、例えば、横並びの4つの「△」印であって、保留数が増えるに従い、その数に応じて左端から「△」印の色が薄い色から濃い色に切り替わる。
さて、本実施形態のパチンコ遊技機10では、上下の始動入賞口14A,14Bへの入賞にしたことで発生した当否判定権利が保留されたときに、その当否判定権利に対する予告用の当否判定を行う。そして、特別図柄13A,13B,13Cの停止表示による報知の前に、その保留される当否判定権利の当否判定結果を予め予想させるための複数回の連続予告を、所定の予告実行条件が成立した場合に行う。また、連続予告の連続回数における1回分の予告は、特別図柄13A,13B,13Cが変動表示の開始時に、例えば、予告報知ランプ24Lを点灯させると共に、予告報知音(例えば、「ピュイピュイ」という音)をスピーカ56S,56Sから出力することによって行う。
そして、特別図柄13A,13B,13Cが変動表示の開始される度に、これら予告報知ランプ24Lの点灯と予告報知音の出力が行われる。即ち、連続予告が行われると、通常では出力されない予告報知音及び光演出を伴う特別図柄13A,13B,13Cの変動表示が、連続して繰り返されることになる。これにより、遊技者に、大当りへの期待感を抱かせることができる。連続予告の最高4回(下始動入賞口14Bの変動が割り込まれるときはその回数分増える)で設定されるようになっており、遊技者は回数が多ければ多いほど大当りへの期待感を持つように大当りが抽選されている場合により多い連続予告回数が選択されるように構成されている。
図4には、パチンコ遊技機10の制御に係る電気的な構成が示されている。同図において符号50は、メイン制御基板であって、CPU51AとRAM51B及びROM51Cを合わせてパッケージしてなるワンチップマイコン51を主要部として備えている。そして、メイン制御基板50のCPU51Aは、パチンコ遊技機10の電源をオンするとROM51Cから後述するメイン制御基板メインプログラムPG1を取り出してランする。そして、メイン制御基板50のCPU51Aは、入出力回路54,54を介して、入賞球を検出するためのゲートスイッチ30、始動口センサ31A,31B及びその他のセンサ、スイッチ類等から検出信号を受け取り、メイン制御基板メインプログラムPG1の各処理を行い、その処理結果に応じて、サブ制御基板52及び払出制御基板59と、ランプ制御基板55及び音声制御基板56、さらには、発射制御装置60等に制御データを出力して各部位を制御する。
サブ制御基板52は、メイン制御基板50と同様に、CPU52AをRAM52B及びROM52Cと共にパッケージしたワンチップマイコンとして備えている。そして、サブ制御基板52のCPU52Aも、パチンコ遊技機10の電源をオンするとROM52Cから後述するサブ制御基板メインプログラムPG2(図33参照)を取り出してランする。また、ROM52Cには、サブ制御基板メインプログラムPG2等の制御用プログラムの他に、表示装置13に画像を表示するための画像制御データや画像データ等が記憶されている。そして、ROM52Cが、メイン制御基板50から受け取った制御データに基づき、ROM52Cから所定のデータを取り出し、RAM52Bの作業領域にて遊技画像(特別図柄13A,13B,13C、演出図柄、背景画像、キャラクタ画像、文字画像等)を作成し、表示装置13に表示させる。また、サブ制御基板52は、メイン制御基板50から出力された制御データに応じてランプ制御基板55及び音声制御基板56へと制御データを出力する。即ち、サブ制御基板52は、ランプ、音声、表示からなる演出を制御する演出制御基板として機能する。
ランプ制御基板55は、メイン制御基板50からサブ制御基板52を介して受け取った制御データに基づいて発光パターン選択を行い、サイドランプ22、装飾ランプ35等を点灯させる。
音声制御基板56は、メイン制御基板50からサブ制御基板52を介して受け取った制御データに基づいてBGMや演出時の音声データを設定し、スピーカ56Sより音声を発生させる。
払出制御基板59は、各入賞口14,15,20,21への遊技球の入賞に基づいたワンチップマイコン51からの信号や、パチンコ遊技機10の一側部に備えたプリペイドカードユニット150(図4参照。図1には図示せず)からの信号に基づいて、賞球払出装置62及び貸球払出装置63を駆動して遊技球を上皿27Aに払い出す。
図5には、メイン制御基板50に備えられたRAM51Bの記憶領域R0が概念的に示されている。この記憶領域R0は、例えば、複数のアドレス空間に区分されてアドレス(番地)が付されている。そして、所定のアドレス空間に設けられた第1と第2のカウンタ値記憶領域R10,R11が、表2(A)に示した各種の乱数カウンタ値のデータ格納部になっている。また、アドレス空間に設けられた普通図柄カウンタ値記憶領域R12が、上記した普通図柄表示部20を用いた判定を行うための普通図柄当り判定用乱数カウンタ値(表2(B)参照)のデータ格納部になっている。さらに、このアドレス空間は、乱数カウンタのデータ格納部以外にも、例えば、フラグ等のデータ格納部としても用いられている。また、RAM51Bには、カウンタ値の更新値記憶領域、CPU51Aの作業領域も備えられている。なお、フラグは、全てデフォルトは「OFF(オフ)」又は「0」になっており、カウンタ値等は全てデフォルトは「0」になっており、さらに、後述するステータスは、全てデフォルトが「1」になっている。
上記表2(A)における「乱数カウンタ名」の各乱数カウンタは、同表における「数値範囲」の連続した複数個の整数からなるカウンタ値を、所定の処理が実行される度に、1インクリメントしてカウントし、逐次、そのカウント結果、即ち、「カウンタ値」が、図5の記憶領域R0のうちカウンタ値記憶領域R10,R11とは別の更新値記憶領域に格納されていく。また、各乱数カウンタのカウント結果が、各乱数カウンタによって異なる「数値範囲」の最大値まで達したら、次に「数値範囲」の最小値をカウントする。これにより、更新値記憶領域に格納されているデータが更新されていき、上記表2(A)に示した各乱数カウンタのカウンタ値同士の組み合わせが変化していく。表2(B)の普通図柄当り判定用乱数カウンタ値に関しても同様に、「数値範囲」としての「0〜240」の範囲で、1インクリメントしながら更新され、その更新された値が図5の記憶領域R0のうち普通図柄カウンタ値記憶領域R12とは別に設けた普通図柄用の更新値記憶領域に格納されていく。
また、上始動入賞口14Aに遊技球が入賞したときに、更新値記憶領域の各種カウンタ値群が第1カウンタ値記憶領域R10に格納(記憶)され、下始動入賞口14Bに遊技球が入賞したときに、更新値記憶領域の各種カウンタ値群が第2カウンタ値記憶領域R11に格納(記憶)される。ここで、第1カウンタ値記憶領域R10には、上記した特図1保留球数の上限値の「4つ」に対応して4組の乱数値群(更新値記憶領域の各種カウンタ値群)が格納(記憶)されるようになっている。また、第2カウンタ値記憶領域R11にも、上記した特図2保留球数の上限値の「4つ」に対応して4組の乱数値群(更新値記憶領域の各種カウンタ値群)が格納(記憶)されるようになっている。
なお、本実施形態では各乱数カウンタの乱数値を、始動入賞口14A,14Bへの入賞検出を起因に取得するが、例えば入賞検出を起因に大当り乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)と大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)を取得して、それ以外は変動開始時に取得するなど、取得起因を各乱数カウンタによって異ならせてもよい。
メイン制御基板50に備えたワンチップマイコン51は、パチンコ遊技機10の電源をオンすると、ROM51Cから図6に示したメイン制御基板メインプログラムPG1を取り出してランする。同図に示すように、メイン制御基板メインプログラムPG1がランされると、まず初期設定が行われる(S1)。初期設定(S1)では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU51Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種フラグ及びカウンタ値のリセット等を行う。そして、RAMクリアスイッチがONされているか、もしくは電源断フラグがONでRAM51Bの内容が異常と判断された場合には、RAM51Bの初期化が行われる。なお、初期設定(S1)は、メイン制御基板メインプログラムPG1が、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S1)に次いで、割り込みが禁止され(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)では、上記表2(A)及び表2(B)に示した種々の各カウンタ値が1加算されて更新される。各カウンタの設定上限値に至ると次に0に戻って再び加算が行なわれる。更新されたカウンタ値はメイン制御基板50のRAM51Bの記憶領域R0(図5参照)のうち、前記した更新値記憶領域(図示せず)に逐一記憶され、この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が終了する。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が終了すると、割り込みが許可され(S4)、メイン制御基板割り込み処理(S5)が実行可能となる。なお、このメイン制御基板割り込み処理(S5)と前記メイン制御基板メインプログラムPG1(図6参照)とが本発明の「第1の制御プログラム」に相当する。メイン制御基板割り込み処理(S5)は、CPU51Aに割り込みパルスが入力すると、例えば、4msec周期で繰り返して実行される。そして、メイン制御基板割り込み処理(S5)が終了してから、次にメイン制御基板割り込み処理(S5)が開始されるまでの残余処理期間中に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタ値の更新処理が複数回に亘って繰り返し実行される。また、割り込み禁止状態のときにCPU51Aに割り込みパルスが入力した場合は、メイン制御基板割り込み処理(S5)はすぐには開始されず、割り込み許可(S4)がされてから開始される。
メイン制御基板割り込み処理(S5)について説明する。図7に示すように、メイン制御基板割り込み処理(S5)では、まず、出力処理(S10)が実行される。この処理(S10)では、以下説明する各処理においてメイン制御基板50のRAM51Bに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、対応するサブ制御基板52、払出制御基板59等に出力する。ここで出力されるコマンド(制御信号)等には、変動パターン、大当り判定データ、小当り判定データ、大当り種別(通常大当りか確変大当りかの)データ等が挙げられる。
出力処理(S10)に次いで行われる入力処理(S11)では、主にパチンコ遊技機10に取り付けられている各種センサ(ゲートスイッチ30、上始動口センサ31A,下始動口センサ31B、その他センサ、スイッチ類(図4参照)等)が検知した検出信号を取り込み、払出数情報として、RAM51Bの出力バッファに記憶する。また、下皿27Bが満杯になったときに発生する下皿満杯スイッチ32の検出信号も下皿満杯データとして取り込み、RAM51Bの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S12)は、メイン制御基板メインプログラムPG1のループ処理内で行われている上記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。即ち、上記表2(A)に示した各種カウンタ値と普通図柄当り判定用乱数カウンタ値は、メイン制御基板割り込み処理(S5)の実行期間と、その残余処理期間(メイン制御基板割り込み処理(S5)の終了後、次のメイン制御基板割り込み処理(S5)が開始されるまでの期間)の間の期間との両方で行われている。
なお、本実施形態では、上記したステップS3,S12の「普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理」と、RAM51Bのアドレス空間における更新値記憶領域とによって、本発明の「乱数発生手段」が構成されている。また、RAM51Bのアドレス空間における第1カウンタ値記憶領域R10が本発明の「第1判定乱数記憶手段」に相当し、第2カウンタ値記憶領域R11が本発明の「第2判定乱数記憶手段」に相当する。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S12)に次いで始動入賞口スイッチ検出処理(S15)が実行される。ここで、CPU51Aは、この処理(S15)のうちステップ150〜S153を実行することで、本発明に係る「第2判定乱数取得手段」として機能し、ステップ155〜S158を実行することで、本発明に係る「第1判定乱数取得手段」として機能する。また、CPU51Aは、ステップ154,S159を実行することで、本発明に係る「予告判定手段」として機能する。さらに、CPU51Aは、ステップ148〜S149を実行することで「普通図柄判定用乱数取得手段」と機能する。
具体的には、始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、CPU51Aを最初に上記「普通図柄判定用乱数取得手段」として機能させるべく、図8に示すように、遊技球が始動ゲート18を通過したかどうかを判断する(S148)。このとき、遊技球が始動ゲート18を通過していれば(S148でyes)、ゲート通過処理(S149)を行う。一方、遊技球が始動ゲート18を通過していなければ(S148でno)、ゲート通過処理(S149)をパスしてステップS150に進む。
ゲート通過処理(S149)では、図9に示すように、ゲート保留球数(普通図柄保留球数)が4以上であるか判断し(S140)、ここでゲート保留球数が4以上であれば(S140でyes)、ただちにこの処理(S149)から抜ける。一方、ゲート保留球数が4以上でなければ(S140でno)、ゲート保留球数に1を加算し(S141)、ゲート乱数取得処理(S142)を行う。そのゲート乱数取得処理(S142)では、記憶領域R0(図5参照)の普通図柄用の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当り判定用乱数カウンタ値を乱数値として取得して、その取得乱数値を記憶領域R0の普通図柄カウンタ値記憶領域R12のうち、始動ゲート18の保留球数に応じたアドレス空間に格納する。なお、現在の保留球数に応じたアドレス空間は、例えば現在の保留球数に係る取得乱数を格納したアドレスの隣のアドレス(例えば、現在の保留球数に係る取得乱数を格納したアドレスに1を加算したアドレス)を指し、例えば、現在の保留球数が0の場合には、それに1を加算した保留球数1に対応した普通図柄カウンタ値記憶領域R12のアドレス空間に取得乱数値を格納し、現在の保留球数が1の場合には保留球数2と対応する普通図柄カウンタ値記憶領域R12のアドレス空間に取得乱数値を格納する。
これらにより、CPU51Aは「普通図柄判定用乱数取得手段」として機能し、始動ゲート18に遊技球が通過するたびに、更新領域の普通図柄当り判定用乱数カウンタ値を、普通図柄カウンタ値記憶領域R12(図5参照)に取り込む。そして、始動ゲート18に係る保留球数の上限値である4つの保留球数に対応して、最大4つの普通図柄当り判定用乱数カウンタ値を普通図柄カウンタ値記憶領域R12に格納する。また、上記したように、現在の保留球数が無くても(「0」であっても)、取得乱数値は暫定的に普通図柄カウンタ値記憶領域R12のアドレス空間に1度は格納されることになる。
次いで、始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、CPU51Aを上記「第2判定乱数取得手段」として機能させるべく、図8に示すように、下始動入賞口14Bに遊技球が入賞ししたか否か、即ち、下始動入賞口14Bに備えた下始動口センサ31Bによって遊技球が検出されたか否かがチェックする(S150)。下始動入賞口14Bに遊技球が入賞している場合(S150でyes)、次に特図2保留球数が4個(上限数)に達しているかチェックする(S151)。ここで、下始動入賞口14Bに遊技球が入賞していない場合(S150でno)、及び下始動入賞口14Bに遊技球が入賞したが特図2保留球数が4個に達している場合(S150でyesかつS151でyes)には、ステップS152〜154(特図2に関する処理)は行われずに、ステップS155以降(特図1に関する処理)へと進む。
一方、下始動入賞口14Bに遊技球が入賞し(S150でyes)、かつ特図2保留球数が4個に達していない場合(S151でno)、特図2保留球数に1を加算し(S152)、続いて特図2関係乱数処理(S153)を行う。その特図2関係乱数処理(S153)では、記憶領域R0(図5参照)の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ有無決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を更新値記憶領域から乱数値として取得し、それら取得乱数値を記憶領域R0の第2カウンタ値記憶領域R11のうち、現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。なお、現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間は、例えば現在の特図2保留球数に係る取得乱数を格納したアドレスの隣のアドレス(例えば、現在の特図2保留球数に係る取得乱数を格納したアドレスに1を加算したアドレス)を指し、例えば、現在の特図2保留球数が0の場合には、それに1を加算した特図2保留球数1に対応した第2カウンタ値記憶領域R11のアドレス空間に取得乱数値を格納し、現在の特図2保留球数が1の場合には特図2保留球数2と対応する第2カウンタ値記憶領域R11のアドレス空間に取得乱数値を格納する。
これらにより、CPU51Aは「第2判定乱数取得手段」として機能し、下始動入賞口14Bに遊技球が入賞する度に、即ち、本発明に係る「第2判定条件」が成立する度に、当否判定権利を発生させて、「判定乱数」としての表2(A)の乱数値群を、記憶領域R0(図5参照)の更新値記憶領域(図示せず)から取得し、本発明の「第2判定乱数記憶手段」としての第2カウンタ値記憶領域R11(図5参照)に格納する。また、上記したように、現在、特図2保留球数が無くても(「0」であっても)、取得乱数値は暫定的に第2カウンタ値記憶領域R11のアドレス空間に1度は格納されることになる。
始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、図8に示すように、特図2関係乱数処理(S153)に次いで特図2事前判定処理(S154)を行い、CPU51Aを本発明の「予告判定手段」として機能させる。この処理(S154)では、図10に示すように、特図2に保留された入賞球について、事前に判定を行い、その結果に基づいて特図2入賞コマンドをセットする。詳細には、まず、大当りか否かを判定し(S101)、「大当り」であった場合(S101でyes)には、RAM51Bに格納された特図2入賞コマンドに特図2大当り入賞コマンドをセットする(S102)。一方、「大当り」ではなかった場合(S101でno)には、次に、小当りか否かを判定する(S103)。そして、「小当り」であった場合(S103でyes)には、RAM51Bに格納された特図2入賞コマンドに特図2小当り入賞コマンドをセットする(S104)。一方、「小当り」ではなかった場合(S103でno)には、次いで、リーチか否かを判定し(S105)、「リーチ」であった場合(S105でyes)には、RAM51Bに格納された特図2入賞コマンドに特図2リーチ入賞コマンドをセットする(S106)。「リーチ」ではなかった場合(S105でno)には、特図2はずれ入賞コマンドをセットする(S107)。以上が特図2事前判定処理(S154)の説明である。
次いで、始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、CPU51Aを上記「第1判定乱数取得手段」として機能させるべく、図8に示すように、上始動入賞口14Aに遊技球が入賞ししたか否か、即ち、上始動入賞口14Aに備えた上始動口センサ31Aによって遊技球が検出されたか否かをチェックする(S155)。上始動入賞口14Aに遊技球が入賞している場合(S155でyes)、次に特図1保留球数が4個(上限数)に達しているかチェックする(S156)。ここで、上始動入賞口14Aに遊技球が入賞していない場合(S155でno)、及び上始動入賞口14Aに遊技球が入賞したが特図1保留球数が4個に達している場合(S155でyesかつS156でyes)には、ステップS157〜159(特図1に関する処理)は行われずに、この処理(S15)を終了する。
一方、上始動入賞口14Aに遊技球が入賞し(S155でyes)、かつ特図1保留球数が4個に達していない場合(S156でno)、特図1保留球数に1が加算され(S157)、続いて特図1関係乱数処理(S158)を行う。その特図1関係乱数処理(S158)では、上記した特図2関係乱数処理(S153)と同様に、記憶領域R0(図5参照)の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ有無決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を更新値記憶領域から乱数値として取得し、それら取得乱数値を記憶領域R0の第1カウンタ値記憶領域R10のうち、現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
これらにより、CPU51Aは「第1判定乱数取得手段」として機能し、上始動入賞口14Aに遊技球が入賞する度に、即ち、本発明に係る「第1判定条件」が成立する度に、当否判定権利を発生させて、「判定乱数」としての表2(A)の乱数値群を、記憶領域R0(図5参照)の更新値記憶領域(図示せず)から取得し、本発明の「第1判定乱数記憶手段」としての第1カウンタ値記憶領域R10(図5参照)に格納する。
始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、図8に示すように、特図1関係乱数処理(S158)に次いで特図1事前判定処理(S159)を行い、CPU51Aを本発明の「予告判定手段」として機能させる。この特図1事前判定処理(S159)は、上記した特図2事前判定処理(S154)と同じアルゴリズムになっている。即ち、特図1事前判定処理(S159)では、図11に示すように、大当りか否かを判定し(S111)、「大当り」であった場合(S111でyes)には、RAM51Bに格納された特図1入賞コマンドに特図1大当り入賞コマンドをセットする(S101)。一方、「大当り」ではなかった場合(S111でno)には、次に、小当りか否かを判定する(S113)。そして、「小当り」であった場合(S113でyes)には、RAM51Bに格納された特図1入賞コマンドに特図1小当り入賞コマンドをセットする(S114)。一方、「小当り」ではなかった場合(S113でno)には、次いで、リーチか否かを判定し(S115)、「リーチ」であった場合(S115でyes)には、RAM51Bに格納された特図1入賞コマンドに特図1リーチ入賞コマンドをセットする(S116)。「リーチ」ではなかった場合(S115でno)には、特図1はずれ入賞コマンドをセットする(S117)。以上が特図1事前判定処理(S159)の説明である。そして、この処理(S159)から抜けると共に、図8に全体を示した始動入賞口スイッチ検出処理(S15)から抜ける。
上記したように、始動入賞口スイッチ検出処理(S15)では、特図2事前判定処理(S154)及び特図1事前判定処理(S159)によって、メイン制御基板50のCPU51Aが本発明の「予告判定手段」として機能し、その予告判定手段による予告用の判定結果を、遊技者に報知するための本発明に係る「連続予告」は、サブ制御基板52のCPU52Aが制御して行う。そして、本実施形態では、メイン制御基板50のCPU51Aが、予告用の判定結果の情報をサブ制御基板52のCPU52Aに送信するために、上記した特図2事前判定処理(S154)及び特図1事前判定処理(S159)によって、「特図1大当り入賞コマンド」、「特図1小当り入賞コマンド」、「特図1リーチ入賞コマンド」、「特図2大当り入賞コマンド」、「特図2小当り入賞コマンド」又は「特図2リーチ入賞コマンド」をメイン制御基板50のCPU51Aからサブ制御基板52のCPU52Aに送信するコマンドとして生成する。
図7に示すように、始動入賞口スイッチ検出処理(S15)に次いで、普通動作処理(S16)が行われる。この普通動作処理(S16)は、図12に示されており、普通図柄表示部20の表示状態を4つの状態に場合分け、それら各状態を「普通動作ステータス1,2,3,4」に割り当てている。そして、「普通動作ステータス」が「1」である場合に(S160でyes)、普通図柄待機処理(S161)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合に(S160でno,S162でyes)、普通図柄変動中処理(S163)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合に(S160,S162で共にno、S164でyes)、普通図柄確定処理(S165)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合に(S160,S162,S164でno)、普通電動役物処理(S166)を行う。
図12に示した普通動作処理(S16)において普通図柄待機処理(S161)を実行すると、図13に示すように、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かが判別され(S120)、「0」であれば、直ちにこの処理(S161)から抜け、「0」でなければ、普通図柄当り判定処理(S121)を行う。その普通図柄当り判定処理(S121)は、図14に示されており、普通図柄カウンタ値記憶領域R12に格納されている普通図柄当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)を取り出す(S400)。次いで、当り判定値テーブルのアドレスをセットする(S401)。これにより、下記表3に示すように、非確率変動状態における当り比較値として例えば「236」〜「240」が設定され、確率変動状態における当り比較値として例えば、「1」〜「240」が設定される。
次いで、遊技機が確変中(確変状態)であるか又は時短中(時短状態)であるかをチェック(S402)して、確変中でも時短中でもない場合(S402でno)には、普通図柄当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)が「236」〜「240」の何れかと一致したか否かに基づいて、当りか否かが判定される(S403)。一方、確変中又は時短中である場合(S402でyes)には、普通図柄当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)が「1」〜「240」の何れかと一致したか否かに基づいて、当りか否かが判定される(S404)。そして、何れの場合も「当りである」と判定された場合(S403でyes、S404でyes)には、RAM51Bに格納された当りフラグがオンされる(S405)。
また、「当りではない」と判定された場合(S403でno及びS404でno)には、この処理(S53)を抜ける。以上が普通図柄当り判定処理(S121)の説明である。そして、図13に示すように、普通図柄当り判定処理(S121)に次いで、普通図柄変動パターン処理(S122)を行う。ここで、普通図柄の変動パターンとしては、確変中又は時短中で普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が当りの場合に行う「時短時当り」の普通図柄変動パターンと、確変中又は時短中で普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が外れの場合に行う「時短時外れ」の普通図柄変動パターンと、通常遊技中で普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が当りの場合に行う「通常時当り」の普通図柄変動パターンと、通常遊技中で普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が外れの場合に行う「通常時外れ」の普通図柄変動パターンとの4種類が設けられている。そして、この普通図柄普通図柄変動パターン処理(S122)では、確変中又は時短中であるか又は通常遊技中であるか、普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が当りであるか外れであるかによって何れかの普通図柄変動パターンを決定する。
より詳細には、上記した「時短時当り」及び「時短時外れ」の普通図柄変動パターンでは、例えば、1秒間、普通図柄表示部20にて普通図柄を変動表示した後、「時短時当り」の普通図柄変動パターンでは、奇数(例えば、「1」)で停止表示する一方、「時短時外れ」の普通図柄変動パターンでは、偶数(例えば、「0」)で停止表示する。また、「通常時当り」及び「通常時外れ」の普通図柄変動パターンでは、例えば、30秒間、普通図柄表示部20にて普通図柄を変動表示した後、「通常時当り」の普通図柄変動パターンでは、奇数(例えば、「1」)で停止表示する一方、「通常時外れ」の普通図柄変動パターンでは、偶数(例えば、「0」)で停止表示する。
さらに、「時短時当り」の普通図柄変動パターンで普通図柄表示部20の変動表示が行われたあと停止表示されたときには、可動翼14C,14Cが1.5秒間だけ開く開放動作が3回繰り返される。「通常時当り」の普通図柄変動パターンで普通図柄表示部20の変動表示が行われたあと停止表示されたときには、可動翼14C,14Cが0.5秒間だけ開く開放動作が1回行われる。これら可動翼14C,14Cの開放動作は、以下に、後述する普通図柄確定処理(S165)及び普通電動役物(電サポ)処理(S166)で制御される。
図13に示すように、普通図柄変動パターン処理(S122)に次いで、普通図柄乱数シフト処理(S123)を行う。図15に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S123)では、普通図柄の保留球数を1ディクリメントし(S410)、普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が格納されている普通図柄カウンタ値記憶領域R12のアドレスを上位側にずらし(S411)、さらに、普通図柄カウンタ値記憶領域R12の最上位のアドレスを格納されていたデータ(普通図柄カウンタ値)を空(「0」)にして(S412)、この普通図柄乱数シフト処理(S123)から抜ける。
これにより、普通図柄カウンタ値記憶領域R12に格納されている普通図柄当り判定用乱数カウンタ値と対応した普通図柄判定権利を1つ消化して、それ以外にも1つ又は複数の普通図柄判定権利分の普通図柄当り判定用乱数カウンタ値が普通図柄カウンタ値記憶領域R12に格納されている場合には、それら普通図柄当り判定用乱数カウンタ値の格納位置が1つずつ消化される側にずらされる。このようにして、普通図柄判定権利が古い順(先に発生した順)に消化されていく。
図13に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S123)に次いで、普通図柄変動開始処理(S124)を行い、上記した第1〜第4の何れかの普通図柄変動パターンに従って普通図柄表示部20が変動表示後、停止表示される。
図12に示した普通動作処理(S16)において普通図柄変動中処理(S163)を実行すると、図16に示すように、普通図柄表示部20において普通図柄が変動中であるか否かが判別され(S130)、変動中であったら、即ち、変動時間が終了していなかったら(S130でno)、直ちにこの処理(S163)から抜け、変動中でなかったら(S130でyes)、変動停止コマンドをセットし(S131)、普通動作ステータスを「3」にセットしてから、その他の処理を行って(S133)、この普通図柄変動中処理(S163)を抜ける。
図12に示した普通動作処理(S16)において普通図柄確定処理(S165)を実行すると、図17に示すように、当りフラグが「ON」している否かが判別される、即ち、普通図柄カウンタ値が奇数であるか否かが判別される(S220)。そして、当りフラグが「ON」していない場合(S220でno)には、普通動作ステータスを「1」にセットしてから、この普通図柄確定処理(S165)を抜ける。また、当りフラグが「ON」している場合(S220でyes)には、確変中又は時短中であった場合に(S221でyes)、確変、時短中の仕様で下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cを開放する特殊開放動作コマンドをセットする(S223)、確変中又は時短中でなかった場合、即ち、通常の遊技状態の場合(S221でno)、通常の仕様で下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cを開放する通常開放動作コマンドをセットする(S224)。そして、普通動作ステータスを「4」にセットしてから、この普通図柄確定処理(S165)を抜ける。これらコマンドのセットにより、上記した可動翼14C,14Cの開放動作が遊技される。
図12に示した普通動作処理(S16)において普通電動役物(電サポ)処理(S166)を実行すると、図18に示すように、普通当り終了フラグが「ON」しているか否かが判別される(S230)。この普通当り終了フラグは、数秒間に亘る可動翼14C,14Cの開放動作が終了しているか否かを判別するためのものであって、普通当り終了フラグが「ON」している場合は(S230でyes)、可動翼14C,14Cの開放動作の終了が確認済みであることを意味し、この場合には、普通当り終了フラグを「OFF」し(S240)、普通当りフラグを「OFF」し(S241)、さらに、普通動作ステータスを「1」にセットしてから、この普通電動役物(電サポ)処理(S166)を抜ける。
普通当り終了フラグが「ON」していない場合(S230でno)、即ち、可動翼14C,14Cの開放動作の途中である場合には、下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開放している状態か否か、即ち、電動サポート(以下、適宜「電サポ」と略す)が行われているか否かをチェックする(S231)。そして、下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開放している状態であった場合(S231でyes)には、可動翼14C,14Cの開放動作を開始してから予め定められた下始動口閉鎖時間が経過したか否かをチェックし(S234)、下始動口閉鎖時間が経過している場合(S234でyes)には、可動翼14C,14Cを閉じて下始動入賞口14Bを閉鎖し(S235)、開放カウンタを1ディクリメントする(S236)。
この開放カウンタは、可動翼14C,14Cの開放回数をカウントするためのものであって、確変中又は時短中で普通図柄カウンタ値が当りの場合の可動翼14C,14Cの開放パターンでは、可動翼14C,14Cが開く開放動作が3回繰り返されるので、可動翼14C,14Cが3回開放されると開放カウンタが「0」になり、通常遊技中で普通図柄カウンタ値が当りの場合の可動翼14C,14Cの開放パターンでは、可動翼14C,14Cが開く開放動作が1回行われるので、可動翼14C,14Cが1回開放されると開放カウンタが「0」になる。そして、開放カウンタが「0」になった場合(S237でyes)、可動翼14C,14Cの開放動作が終了したものと判断し、普通当り終了処理(S238)を行い、普通当り終了フラグをONにしてから(セットしてから)、この普通電動役物(電サポ)処理(S166)を抜ける。一方、開放カウンタが「0」でなかった場合(S237でno)、何もせずにこの普通電動役物(電サポ)処理(S166)を抜ける。
普通当り終了フラグが「ON」しておらず(S230でno)、下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開放していない場合(S231でno)には、下始動入賞口14Bが開放している時間中であった場合(S232でyes)には、可動翼14C,14Cを駆動して下始動入賞口14Bを開放してから(S233)、この普通電動役物(電サポ)処理(S166)を抜ける。
また、普通当り終了フラグが「ON」しておらず(S230でno)、下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開放しておらず(S231でno)、さらには、下始動口閉鎖時間中でもない場合(S232でno)には、何もせずにこの普通電動役物(電サポ)処理(S166)を抜ける。以上が、図12に示した普通動作処理(S16)の説明である。この普通動作処理(S16)によって、所定条件が成立した場合には、可動翼14C,14Cが開閉動作を行っている状態になる。この状態を「電サポ」状態といい、本実施形態では、後に詳説するように、「電サポ」状態であるか否かによって連続予告に関する処理を異ならせている。
図7に示した普通動作処理(S16)に次いで、特別動作処理(S17)を行う。特別動作処理(S17)は、表示装置13の表示を制御するための処理である。
なお、メイン制御基板50は、上記した普通動作処理(S16)によって、サブ制御基板52を介さずに普通図柄表示部20及び可動翼14C,14Cを直接制御する一方、メイン制御基板50は、以下説明する特別動作処理(S17)によって、サブ制御基板52を介して表示装置13を間接的に制御する。
この特別動作処理(S17)は、図19に示されており、普通動作処理(S16)と同様に、表示装置13の表示状態を4つの状態に場合分け、それら各状態を「特別動作ステータス1,2,3,4」に割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合に(S171でyes)、特別図柄待機処理(S172)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合に(S171でno,S173でyes)、特別図柄変動中処理(S174)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合に(S171,S173で共にno、S175でyes)、特別図柄確定処理(S176)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合に(S171,S173,S175でno)、特別電動役物処理(S177)を行う。
図19に示した特別動作処理(S17)において特別図柄待機処理(S172)を実行すると、図20に示すように、下始動入賞口14Bの保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」か否かがチェックされる(S202)。特図2保留球数が「0」である場合(S202でyes)、即ち、下始動入賞口14Bへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶が無い場合には、次に上始動入賞口14Aの保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」か否かがチェックされる(S212)。
そして、特図1の保留球数が「0」である場合、即ち、上始動入賞口14A又は下始動入賞口14Bへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶も無い場合(S202でyesかつS212でyes)には、表示画面34の表示が待機画面であるか否かがチェックされる(S208)。そして、待機画面中である場合(S208でyes)には、直ちにこの処理(S172)を抜ける。一方、待機画面中でない場合(S208でno)には、待機画面設定処理(S209)を行ってから、この処理(S172)を抜ける。
一方、特図2の保留球数が「0」ではない場合(S202でno)、即ち、下始動入賞口14Bへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、以下に説明する、特図2大当り判定処理(S203)、特図2変動パターン選択処理(S205)、特図2乱数シフト処理(S206)、特図2変動開始設定(S207)が行われる。即ち特図2保留球数が0になるまで、これら特図2に対する処理(S203〜207)が行われ、特図2の保留球が優先消化されることとなる。
特図2大当り判定処理(S203)は、「大当り遊技」の実行の可否を判定する。また、この特図2大当り判定処理(S203)と後述する特図1大当り判定処理(S213)とを実行することで、CPU51Aが本発明に係る「当否判定手段」として機能する。詳細には、図21に示すように、まず、判定値として、RAM51Bの最下位のカウンタ値記憶領域R10(即ち特図2の保留1個目にあたるRAM領域)に保留記憶された各種乱数値がロードされて、大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S310)。次に、大当り判定値テーブルのアドレスをセットし(S311)、これにより、下記表4に示すように、非確率変動状態における大当り比較値として例えば「3」,「397」が設定され、確率変動状態における大当り比較値として例えば、「3」,「53」,「113」,「173」,「227」,「281」,「337」,「397」,「449」,「503」が設定され、小当り比較値として例えば、「101」〜「130」が設定される。
次いで、確率変動状態(確変フラグがON)か否かをチェック(S312)して、確率変動状態である場合(S312でyes)には、大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が「3」,「53」,「113」,「173」,「227」,「281」,「337」,「397」,「449」,「503」の何れかと一致したか否かに基づいて、大当りか否かが判定される(S315)。一方、非確率変動状態である場合(S312でno)には、大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が「3」又は「397」と一致したか否かに基づいて、大当りか否かが判定される(S313)。そして、何れの場合も「大当りである」と判定された場合(S313でyes、S315でyes)には、RAM51Bに格納された大当りフラグがオンされる(S314)。
また、「大当りではない」と判定された場合(S313でno及びS315でno)には、次いで、大当り判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が「101」〜「130」の何れかと一致したか否かに基づいて、小当りか否かが判定される(S316,S318)。そして、「小当りである」と判定された場合(S316でyes及びS318でyes)には、RAM51Bに格納された小当りフラグがオンされ(S317,S319)、「小当りではない」と判定された場合(S313でno及びS315でno)には、この処理(S203)を抜ける。以上が特図2大当り判定処理(S203)の説明である。
図20に示すように、特図2大当り判定処理(S203)に次いで、特図2変動パターン作成処理(S205)が実行される。特図2変動パターン作成処理(S205)は、図22に示されており、最初に、遊技状態が通常(確変フラグがオフ)か否かが判別される(S330)。通常である(確率変動状態でない)と判断された場合(S330でyes)には、続いて時短中かが判定され(S331)、時短中であると判断されると(S331でyes)時短カウンタが1ディクリメントされる(S332)。そして、時短カウンタが0かどうか判定され(S333)、時短カウンタが0であれば(S333でyes)時短フラグがオフされる(S334)。
ステップS334に続いて、時短中であると判断された場合(S331でno)、及び時短カウンタが0でない場合(S333でno)には、大当りフラグがオンしているか否かが判別される(S335)。そして、大当りフラグがONの(S335でyes)場合、即ち、当否判定結果が「大当り」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態の当り欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン1または2が選択される(S336)。
また、大当りフラグがONでない場合(S335でno)には、次いで小当りフラグがONしているか否かが判別される(S337)。そして、小当りフラグがONしている場合(S337でyes)、即ち、当否判定結果が「小当り」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態の小当り欄から変動パターン9が選択される(S341)。
また、小当りフラグがONでない場合(S337でno)には、次いでリーチ有無決定用乱数カウンタ(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数か否かが判別される(S338)。そして、リーチ有無決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値「5」、「17」、「28」、「40」、「51」、「63」、「74」、「86」、「97」、「109」、「120」と一致している場合(S338でyes)、即ち、当否判定結果が「外れリーチ」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態のリーチ有りはずれ欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン3〜5の何れかが選択される(S339)。
また、リーチ乱数がリーチ成立乱数値と一致していない場合(S338でno)には、即ち、当否判定結果が「外れ」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態のリーチ無しはずれ欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン6〜8の何れかが選択される(S340)。
一方、遊技状態が通常でない(確率変動状態である)と判断された場合(S330でno)も、参照する変動パターンテーブルが確変のテーブルになる事以外は上記ステップS335〜341と同様に処理(S342〜348)が行われるので、説明を割愛する。なお、変動パターンテーブル(図49参照)の確変状態の欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン11〜20の何れかが選択される。
変動パターンが選択されたら、その他の処理(S349)を行ってから、この処理(S205)を抜ける。なお、その他(S349)の処理では、選択された変動パターンに応じた変動パターンコマンドをRAM51Bの出力バッファにセットする。そして上記した出力処理(S10)でRAM51Bの出力バッファにセットされた変動パターンコマンドをサブ制御基板52等に出力する。
図20に示すように、特図2変動パターン作成処理(S205)に次いで、特図2乱数シフト処理(S206)が行われる。この処理(S206)は図23に示されており、最初に、特図2保留球数(RAM51Bの特図2の保留数記憶領域の数値)が1ディクリメントされる(S350)。次いで、カウンタ値記憶領域R10における各種カウンタ値の格納場所が、1つ下位側(図5におけるアドレス「0000」側)のカウンタ値記憶領域R10にシフトされる(S351)。そして、最上位のカウンタ値記憶領域R10の各アドレス空間に「0」をセット(即ち特図2保留4個目にあたるRAM領域を0クリア)して(S352)、この処理(S206)を抜ける。
図20に示すように、特図2乱数シフト処理(S206)に次いで行われる特図2変動開始設定(S207)では、特別動作ステータスを「2」に設定すると共に、変動開始コマンドをRAM51Bの出力バッファにセットするなど、その他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。
一方、図20に示すように、下始動入賞口14Bの保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」で、上始動入賞口14Aの保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」でない場合(S202でyesかつS212でno)、即ち、上始動入賞口14Aへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、特図1大当り判定処理(S213)、特図1変動パターン選択処理(S215)、特図1乱数シフト処理(S216)、特図1変動開始設定(S217)が行われる。特図1大当り判定処理(S213、図24)、特図1乱数シフト処理(S216、図27)、特図1変動開始設定(S217)については、特図2に関する処理が特図1に関する処理になる事以外は上記した特図2大当り判定処理(S203、図21)、特図1乱数シフト処理(S206、図23)、特図1変動開始設定(S207、図20)と同様に処理が行われるので、説明を割愛する。特図1変動パターン作成処理(S215)は、図25及び図26に示されており、最初に、遊技状態が通常(確変フラグがオフ)か否かが判別される(S360)。通常である(確率変動状態でない)と判断された場合(S360でyes)には、続いて時短中かが判定され(S361)、時短中であると判断されると(S361でyes)時短カウンタが1ディクリメントされる(S362)。そして、時短カウンタが0かどうか判定され(S363)、時短カウンタが0であれば(S363でyes)時短フラグがオフされる(S364)。
ステップS364に続いて、また、時短中であると判断された場合(S361でno)、及び時短カウンタが0でない場合(S363でno)にも、大当りフラグがオンしているか否かが判別される(S365)。そして、大当りフラグがONの場合(S365でyes)、即ち、当否判定結果が「大当り」の場合には、図柄乱数値は2ラウンド確変かどうか判断される(S366)。即ち、大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)が、下記表5に示すように、「1」,「9」の何れかと一致したか否かに基づいて、2R大当りか否かが判定される。大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)が2R大当りであれば(S366でyes)、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態の2R確変欄から変動パターン10が選択される(S368)。一方、2R大当りでない場合(S366でno)には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態の当り欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン1または2が選択される(S367)。
また、大当りフラグがONでない場合(S365でno)には、次いで小当りフラグがONしているか否かが判別される(S369)。そして、小当りフラグがONしている場合(S369でyes)、即ち、当否判定結果が「小当り」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態の小当り欄から変動パターン9が選択される(S373)。
また、小当りフラグがONでない場合(S369でno)には、次いでリーチ乱数がリーチ成立乱数か否かが判別される(S370)。そして、リーチ乱数がリーチ成立乱数値と一致している場合(S370でyes)、即ち、当否判定結果が「外れリーチ」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態のリーチ有り外れ欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン3〜5の何れかが選択される(S371)。
また、リーチ乱数がリーチ成立乱数値と一致していない場合(S370でno)には、即ち、当否判定結果が「外れ」の場合には、変動パターンテーブル(図49参照)の通常状態のリーチ無し外れ欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン6〜8の何れかが選択される(S372)。
一方、遊技状態が通常でない(確率変動状態である)と判断された場合(S360でno)も、参照する変動パターンテーブルが確変のテーブルになる事以外は上記ステップS365〜373と同様に処理(S374〜382)が行われるので、説明を割愛する。なお、変動パターンテーブル(図49参照)の確変状態の欄から変動態様決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターン11〜21の何れかが選択される。
変動パターンが選択されたら、その他の処理(S383)を行ってから、この処理(S205)を抜ける。なお、その他(S383)の処理では、選択された変動パターンに応じた変動パターンコマンドをRAM51Bの出力バッファにセットする。そして上記した出力処理(S10)でRAM51Bの出力バッファにセットされた変動パターンコマンドをサブ制御基板52等に出力する。
図19に示した特別動作処理(S17)において特別図柄変動中処理(S174)を実行すると、図28に示すように、最初に、特図2変動パターン作成処理(S205、図22参照)及び特図1変動パターン作成処理(S215、図25及び図26参照)で設定された変動パターンに応じた変動表示規定時間(変動時間)(図49参照)が経過したか否かがチェックされ(S261)、経過していない場合(S261でno)には、直ちにこの処理(S174)を抜けて特別図柄13A,13B,13Cの変動表示を続行する。
一方、変動パターンに応じて設定された変動時間に亘って特別図柄13A,13B,13Cの変動表示が行われた場合(S261でyes)には、変動表示中の特別図柄13A,13B,13Cを停止表示させる変動停止コマンドをセット(S262)してから、特別動作ステータスを「3」に設定し(S264)、その他の処理(S265)を行ってから、この処理(S174)を抜ける。
図19に示した特別動作処理(S17)において特別図柄確定処理(S176)を実行すると、図29に示すように、最初に大当りフラグがオンしているか否か(大当りか否か)がチェックされる(S270)。ここで、大当りフラグがオンしていない場合(S270でno)、即ち、当否判定結果が「外れ」であった場合には、小当りフラグがオンしているか否か(小当りか否か)がチェックされる(S274)。小当りフラグがオンの場合(S274でyes)、小当り用ラウンドカウンタがセットされる(S275)。そして、小当りフラグがセットされていない場合(S274でno)、及び当り用ラウンドカウンタのセット(S275)が終了した後、特別動作ステータスを「1」にセットして(S276)、この特別図柄確定処理(S176)から抜ける。
一方、大当りフラグがオンしている場合(S270でyes)、即ち、当否判定結果が「当り」である場合には、図柄が15R確変あるいは通常図柄かが判断される(S271)。即ち、大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)が、上記表5に示すように、特図1保留球数の場合は「0」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」(特図2保留球数の場合は「0」〜「9」)の何れかと一致したか否かに基づいて、15R大当りあるいは通常大当りか否かが判定される。大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)が大当りあるいは通常大当りである場合(S271でyes)には、15R当りラウンドカウンタがセットされる(S272)。そして、大当り種別決定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)が大当りあるいは通常大当りでない場合(S271でno)には、2R確変カウンタがセットされる(S278)。特別電動役物の動作カウンタ並びにラウンドカウンタ(16ラウンド)のテーブルがセットされ、特別動作ステータスを「4」にセットして(S273)、この特別図柄確定処理(S176)から抜ける。ここで、ラウンドカウンタとは、「大当り遊技」における「ラウンド」数をカウントするものであり、本実施形態では、ラウンドカウンタの初期値は「15」に設定されている。
図19に示した特別動作処理(S17)において特別電動役物処理(S177)を実行すると、図30に示すように、確変フラグがオンからオフに切り替えられる(S280)。つまり、「大当り遊技」が開始されると、強制的に確率変動状態が終了する。次いで、大当り終了フラグがオンか否かがチェックされる(S281)。大当り終了フラグがオンではない場合(S281でno)、即ち、「大当り遊技」の実行中である場合には、開放フラグに基づいて、大入賞口15が開放中か否かがチェックされる(S282)。
大入賞口15が開放中(開放フラグがオン)である場合(S282でyes)には、ラウンド終了条件が成立したか否かがチェックされる。具体的には、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか否か(S286)、ラウンド終了時間(大入賞口15の開放時間が30秒)となったか否か(S287)がチェックされる。そして、何れかの条件がそろっていた場合(S286でyesまたはS287でyes)には、大入賞口閉鎖処理(S289)を行う。
ラウンド終了条件が不成立であった場合(S286及びS287の何れもno)には、直ちにこの処理(S177)を抜ける一方、ラウンド終了条件が成立した場合(S286及びS287の何れかでyes)には、ラウンド終了時の処理(S289〜S293)が行われる。
即ち、大入賞口閉鎖処理(S289)では大入賞口閉鎖のコマンドがサブ制御基板52にも送信される。次いで、ラウンドカウンタを1ディクリメント(S290)してから、ラウンドカウンタが「0」となったか否かがチェックされ(S291)、ラウンドカウンタが「0」ではない場合(S291でno)、即ち、「大当り遊技」が、最大ラウンド(15ラウンド)まで行われていない場合には、直ちにこの処理(S177)を抜ける。つまり、大当り遊技中であっても1回のラウンドが終了した時点で可動扉15Tが「閉位置」となって、一時的に大入賞口15が閉鎖される。
一方、ラウンドカウンタが「0」となった場合(S291でyes)、即ち、大当り遊技が最大ラウンド(15ラウンド)まで行われた場合には、大当り終了処理(S292)が行われる。大当り終了処理(S292)において、保留記憶領域内に記憶されている大当り乱数データを大当り終了コマンドとともに、サブ制御基板52に送信する。そして、大当り終了フラグをオン(S293)してから、この処理(S177)を抜ける。
ステップS282において、大入賞口15が閉鎖中(開放フラグがオフ)の場合(S282でno)には、大入賞口15を開放する時間となったか否か、つまり大当り動作カウンタが「0」か否かがチェックされる(S283)。具体的には、「大当り遊技」が開始されてから所定の開放待ち期間又は、前回のラウンドが終了してから所定のインターバル期間が経過したか否かがチェックされ、開放待ち期間又はインターバル期間が経過していない場合(S283でno)には、この処理(S177)を抜ける一方、開放待ち期間又はインターバル期間が経過した場合(S283でyes)には、大入賞口開放処理(S285)によってソレノイド15Sが励磁される。つまり、「大当り遊技」の開始又は前回のラウンドが終了してから所定時間が経過すると、可動扉15Tが「閉位置」から「開位置」に移動して大入賞口15が開放される。大当り動作カウンタは特大当り時の扉開放までの時間を計るカウンタである。
上記ステップS281において、大当り終了フラグがオンであった場合(S281でyes)、即ち、大当り遊技が最大ラウンド(15ラウンド)まで行われた場合には、大当り終了フラグ及び大当りフラグを全てオンからオフに切り替え(S295,S296)て、小当りフラグがオンかどうか(小当りか)がチェックされ(S297)、小当りフラグがオンであれば(S297でyes)小当りフラグをオフにして(S294)ステップS299へと移行する。一方、小当りフラグがオフであれば(S297でno)、停止表示された特別図柄13A,13B,13Cが、確変図柄(奇数のぞろ目)か否かをチェックする(S284)。確変図柄でない場合(S284でno)には時短フラグをオンにして時短カウンタを100にセットし(S288)、ステップS299へと移行する。一方、確変図柄である場合(S284でyes)には確変フラグをオフからオンに切り替えて(S298)、ステップS299へと移行する。そして、ステップS299で特別動作ステータスを「1」にセットして、この処理(S177)を抜ける。以上が特別動作処理(S17)の説明である。
図7に示すようにメイン制御基板割り込み処理(S5)では、特別動作処理(S17)に次いで保留球数処理(S18)が行われる。この処理(S18)は、図31に示されており、RAM51Bに記憶されたカウンタ値群の組数から保留球数を読み取り(S180)、その保留球数のデータを、RAM51Bの出力バッファにセットする(S181)。
図7に示すようにメイン制御基板割り込み処理(S5)では、保留球処理(S18)に次いで電源断監視処理(S19)が行われる。この処理(S19)は、図32に示されており、電源断信号が入力したか判断され(S190)、入力していなければ(S190でno)この電源断監視処理が終了する。一方、電源断信号が入力している場合(S190でyes)には、現在のデータ(状態)が前記メイン制御基板のRAM51Bに記憶され(S191)、次いで電源断フラグがONにされ(S192)、その後ループ処理が行われる。
メイン制御基板割り込み処理(S5)では、電源断監視処理(S19)に次いで、本発明に深く関連しないその他の処理(S20)を実行して、メイン制御基板割り込み処理(S5)から抜ける。そして、図6に示すように、次にCPU51Aに割り込みパルスが入力するまで、ステップS2〜S4の処理が繰り返し実行され、割り込みパルスの入力を起因(約4msec後)に、再度、メイン制御基板割り込み処理(S5)が実行される。すると、上述の如く、前回、メイン制御基板割り込み処理(S5)が実行されたときにRAM51Bの出力バッファにセットされた制御データが、次に実行されたメイン制御基板割り込み処理(S5)の出力処理(S10)において出力される。
さて、サブ制御基板52(図4参照)に備えられたRAM52Bの記憶領域も、メイン制御基板50におけるRAM51Bの記憶領域と同様に(図5参照)、複数のアドレス空間に区分されてアドレス(番地)が付されている。そして、所定のアドレス空間で構成されたカウンタ値記憶領域が、表6に示した各種の乱数カウンタのデータ格納部として設けられている。また、このアドレス空間は、乱数カウンタの更新領域以外にも、例えば、フラグ等のデータ格納部としても用いられている。
サブ制御基板52のCPU52Aは、前述したように図33に示したサブ制御基板メインプログラムPG2をランしている。そのサブ制御基板メインプログラムPG2をランすると、CPU初期化処理(S50)が行われ、スタックの設定、定数設定、CPU52Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種フラグ及びカウンタ値のリセット等を行う。また、電源基板58に電源を投入すると、電源基板58から電源断信号がサブ制御基板52に送信される。この電源断信号が送信されたときに、RAM52Bの内容が正常であるか判断する(S51)。正常であれば(S51でyes)次に進み、正常でなければ(S51でno)、RAM52Bを初期化し各種フラグ及びカウンタ値がリセットされる(S52)。なお、このステップS50,S51及びS52は、サブ制御基板メインプログラムPG2が、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS50,S51及びS52を終えると、乱数シード更新処理(S53)を、所定周期で無限に繰り返して行う。乱数シード更新処理(S53)が実行されるたびに、上記表3における「乱数カウンタ名」の各カウンタが、同表における「数値範囲」の連続した複数個の整数からなるカウンタ値を、1(非確率変動状態当り時の図柄決定用カウンタ「ラベル−TRND−SUB−AZ1」、及び確率変動状態当り時の図柄決定用カウンタ「ラベル−TRND−SUB−AZ2」については2ずつ)インクリメントしてカウントし、逐次、そのカウント結果、即ち、「カウンタ値」が、前記RAM52Bのアドレス空間における所定のカウンタ値記憶領域に格納される。また、各乱数カウンタのカウント結果が、「数値範囲」の最大値まで達したら、次に「数値範囲」の最小値をカウントする。なお、確率変動状態当り時の図柄決定用カウンタ「ラベル−TRND−SUB−AZ2」、及び左図柄決定用カウンタ「ラベル−TRND−SUB−B1」は電源投入時に「1」にセットされ、その他の乱数カウンタは、電源投入時に「0」にリセットされている。
乱数シード更新(S53)の無限ループに対して、受信割り込み処理(S54)、2msタイマ割り込み処理(S55)、10msタイマ割り込み処理(S56)、が割り込んで実行される。なお、この10msタイマ割り込み処理(S56)とサブ制御基板メインプログラムPG2(図33)とが本発明の「第2の制御プログラム」に相当する。その受信割り込み処理(S54)は、サブ制御基板52がメイン制御基板50からストローブ信号を受けると、他の割り込み処理(S55,S56)より優先して実行される。受信割り込み処理(S54)が実行されると、図34に示すように、ストローブ信号の入力を確認してから(S510でyes)、上記した主制御基板割り込み処理(S5)の出力処理(S10)でサブ制御基板52に送信される制御データ、例えば、変動パターンコマンド等を取り込み、RAM52Bの記憶領域に設けた入力信号一次記憶領域に格納する(S511)。また、上始動入賞口14A,下始動入賞口14Bに遊技球が入賞した場合にもメイン制御基板50からサブ制御基板52に制御信号が送信される。すると、上始動入賞口14A,下始動入賞口14Bが遊技球に入賞する度に、表3に示した各種カウンタ値群がRAM52Bのカウンタ値記憶領域に格納(記憶)される。また、カウンタ値記憶領域には、前述した特図1の4つの保留球、及び特図2の4つの保留球に対応して、乱数値群が格納(記憶)されるようになっている。
2msタイマ割り込み処理(S55)は、図35に示されており、サブ制御基板52に2ms周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。この処理(S55)では、ランプデータをドライバへ出力するランプデータ出力処理(S550)を実行する。
10msタイマ割り込み処理(S56)は、図36に示されており、サブ制御基板52に10ms周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。この処理(S56)では、まず、下皿状況確認処理(S560)を実行する。この処理(S560)では、下皿満杯センサが満杯を検知しているかどうか判断し、下皿満杯センサが満杯を検知している場合にはランプ、音声等のコマンドをセットする。次いで、客待ち画面(待ち受け画面)等の一定周期で繰り返される制御処理を行うループシナリオ再設定処理(S561)を実行する。
そして、コマンド監視処理(S562)を実行する。このコマンド監視処理(S562)は、サブ制御基板52がメイン制御基板50等の他の基板から受信割り込み処理で受信してバッファに蓄えられたコマンドの全てに対して行われ、コマンドの解析を行い、コマンドに対応した処理を行って、それぞれの制御基板に対して送信するコマンドを作成する。具体的には、コマンド監視処理(S562)が実行されると、図37に示すように、まず、受信したコマンドが特図1入賞コマンドであるか否かを判別し(S600)、特図1入賞コマンドであった場合(S600でyes)には、その特図1入賞球について予告を行うかを決定する特図1連続予告抽選処理(S601)を実行する。
図38に示すように、特図1連続予告抽選処理(S601)が実行されると、電サポなし状態(下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが閉じた状態)かどうか判断し(S710)、電サポなし状態であれば(S710でyes)、連続予告中でないことを判断する(S711)。連続予告中でなければ(S711でyes)、特図1専用の連続予告抽選テーブル(本発明の「予告データテーブル」に相当する)を指定する(S712)。その特図1専用の連続予告抽選テーブルは、図50(A)に示されている。
ここで、同図の特図1専用の連続予告抽選テーブルにおける「70」,「80」、「40」等の数値は、予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」が採り得る値0〜99のうち割り付けられている乱数の数である。そして、同図の特図1専用の連続予告抽選テーブルに記載されている横一列の数値群の和は、予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」が採り得る値0〜99の総数である「100」になっている。具体的には、同図において特図1専用の連続予告抽選テーブルにおける「特図1入賞コマンド1」が例えば「あたり」で「特図1保留数」が「保留4」の横一列の数値群は、「5」,「5」,「30」,「10」,「50」の和は、予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」が採り得る値0〜99の総数である「100」になっている。そして、同図において特図1専用の連続予告抽選テーブルにおける「特図1入賞コマンド1」が例えば「あたり」で「特図1保留数」が「保留4」で、予告回数が「×4回」の欄に記載されている数値「50」は、予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」が採り得る値0〜99のうち「50」個の数値が割り当てられていることを意味する。換言すれば、それら数値は、所定の状態で、連続予告の回数が「1回」になるか「2回」になるか「3」回になるか「4回」になるかの確率でもある。具体的には、「特図1入賞コマンド1」が「あたり」、即ち、上始動入賞口14Aに入賞して得たカウンタ値が当りであり、そのときの「特図1保留数」が「4」である場合、50%の確率で、予告回数が「4回」の連続予告が選択されることになる。そして、以下のステップS713〜S719によって、特図1専用の連続予告抽選テーブルの中から何れかの連続予告の態様が決定される。即ち、本実施形態では、以下のステップS713〜S719を実行するCPU52Aによって本発明の「連続予告選択手段」が構成されている。また、同様の処理を行う、後述のステップS732〜S742を実行するCPU52Aによっても、本発明の「連続予告選択手段」が構成されている。
即ち、特図1専用の連続予告抽選テーブルが選択されると(S712)、次いで、入賞コマンドがリーチかどうか判断し(S713)、リーチであれば(S713でyes)、特図1専用の連続予告抽選テーブルの「リーチ」欄が選択(セット)される(S714)。一方、リーチでない場合(S713でno)、入賞コマンドが大当りかどうか判断し(S715)、大当りであれば(S715でyes)、特図1専用の連続予告抽選テーブルの「あたり」欄が選択(セット)される(S716)。そして、大当りでない場合(S715でno)、特図1専用の連続予告抽選テーブルの「はずれ」欄が選択(セット)される(S717)。そして、現在の特図1保留球数に対応するテーブルに割り振られた予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」の値に応じて連続予告の有無、種類、回数等を決定する(S718)。連続予告に当選した場合(S719でyes)には、遊技者に当選したことを報知する予告報知音(ピュイピュイ音)等の出力コマンドをセットする(S720)。連続予告に当選しなかった場合(S719でno)には、何もしないでこの処理(S601)を抜ける。なお、電サポ有り(S710でno)または連続予告中(S711でno)であれば、この処理(S601)を終了する。即ち、可動翼14Cが開放動作している電サポ中には、例え、上始動入賞口14Aに入賞してもまた連続予告中でなくても、連続予告は行われない。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図1入賞コマンドでなかった場合(S600でno)には、コマンドが特図2入賞コマンドであるか否かを判別し(S602)、特図2入賞コマンドであった場合(S602でyes)には、その特図2入賞球について予告を行うかを決定する特図2連続予告抽選処理(S603)を実行する。
図39に示すように、特図2連続予告抽選処理(S603)が実行されると、電サポ有り状態(下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開いた状態)かどうか判断し(S730)、電サポ有り状態であれば(S730でyes)、連続予告中でないことを判断する(S731)。連続予告中でなければ(S731でyes)、時短中か判断し(S732)、時短中であれば(S732でyes)、特図2専用時短の連続予告抽選テーブル(本発明の「予告データテーブル」に相当する)をセットし(S733)、時短中でなければ(S732でno)特図2専用確変の連続予告抽選テーブルをセットする(S734)。なお、特図2専用時短及び特図2専用確変の連続予告抽選テーブル(本発明の「予告データテーブル」に相当する)は、図50(B)及び図50(C)に示されており、前記した特図1専用の連続予告抽選テーブルと同様に、特図2入賞コマンド及び特図2保留球数に対して、連続予告回数ごとに、予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」の値0〜99が割り振られている(具体的なカウンタ値ではなく割り振りの比率が示されている)。
次いで、入賞コマンドがリーチかどうか判断し(S735)、リーチであれば(S735でyes)、上記ステップS733又はS744でセットした特図2専用時短又は特図2専用確変の連続予告抽選テーブルの「リーチ」欄をセットする(S736)。一方、リーチでない場合(S735でno)、入賞コマンドが大当りかどうか判断し(S737)、大当りであれば(S737でyes)、上記ステップS733又はS744でセットした特図2専用時短又は特図2専用確変の連続予告抽選テーブルの「あたり」欄をセットする(S738)。そして、大当りでない場合(S737でno)、上記ステップS733又はS744でセットした特図2専用時短又は特図2専用確変の連続予告抽選テーブルの「はずれ」欄をセットする(S739)。
そして、現在の特図2保留球数に対応するテーブルに割り振られた予告抽選用乱数カウンタ「ラベル−TRND−SUB−Y」の値に応じて連続予告の有無、種類、回数等を決定する(S740)。
連続予告に当選した場合(S741でyes)には、遊技者に当選したことを報知する予告報知音(ピュイピュイ音)をセットする(S742)。連続予告に当選しなかった場合(S741でno)には、何もしないでこの処理(S603)を抜ける。なお、電サポなし(S730でno)または、連続予告中(S731でno)であれば、この処理(S603)を終了する。なお、本実施形態では、特図1連続予告抽選処理(S601)及び特図2連続予告抽選処理(S603)を実行したCPU52Aと、CPU52Aによって制御されるスピーカ56S及び予告報知ランプ24Lとによって、本発明の「連続予告演出手段」が構成されている。また、上記フローチャートの構成により、本実施形態では、可動翼14Cが開いている状態(電サポあり状態)では、上下の始動入賞口14A,14Bのうち下始動入賞口14Bへの入賞に対してのみ連続予告可能となり、可動翼14Cが閉じている状態(電サポなし状態)では、上下の始動入賞口14A,14Bのうち上始動入賞口14Aへの入賞に対してのみ連続予告可能となっている。さらに、連続予告を実行中には、それに重ねて連続予告を行わないようになっている。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図2入賞コマンドでなかった場合(S602でno)には、コマンドが特図1変動パターンコマンドであるか否かを判別し(S604)、特図1変動パターンコマンドであった場合(S604でyes)には、変動パターンコマンドに対応した演出を選択する変動パターン選択処理(S605)を行い、図柄選択処理(S606)を行う。
図40に示すように、図柄選択処理(S606)が実行されると、当りコマンド(非確率変動状態当り)及び通常図柄コマンドかどうか判断し(S420)、当りコマンド及び通常図柄コマンドであれば(S420でyes)、通常図柄乱数値(非確率変動状態当り時の図柄決定用乱数カウンタ「TRND−SUB−AZ1」の値)を取得して、左、中、右図柄として取得した乱数値の図柄をセットする(偶数ぞろ目)(S421)。
また、当りコマンドで無い場合(S420でno)には、2R確変当り変動コマンドもしくは小当り変動コマンドかどうか判断し(S422)、2R確変当り変動コマンドもしくは小当り変動コマンドであれば(S422でyes)、左図柄に1、中図柄に3、右図柄に5をセットする(チャンス目)(S423)。
そして、2R確変当り変動コマンドもしくは小当り変動コマンドで無い場合(S422でno)には、当り変動コマンド及び15R確変図柄コマンドかどうか判断し(S424)、当り変動コマンド及び15R確変図柄コマンドであれば(S424でyes)、確変図柄乱数値(確率変動状態当り時の図柄決定用乱数カウンタ「TRND−SUB−AZ2」の値)を取得して、左、中、右図柄として取得した乱数値の図柄をセットする(奇数ぞろ目)(S425)。
当り変動コマンド及び15R確変図柄コマンドで無い場合(S424でno)には、リーチ変動コマンドかどうか判断し(S426)、リーチ変動コマンドであれば(S426でyes)、左図柄乱数値(左図柄決定用乱数カウンタ「ラベルTRND−SUB−B1」の値)を取得して左、右図柄にセットし、左図柄決定用乱数カウンタ(ラベルTRND−SUB−B1)の値に1加算したものを中図柄としてセットする(S427)。
そして、リーチ変動コマンドで無い場合(S426でno)には、左図柄乱数値(左図柄決定用乱数カウンタ「ラベルTRND−SUB−B1」の値)と、ハズレ図柄選択用乱数カウンタ(ラベルTRND−SUB−C)の値を取得して、ハズレ図柄作成テーブル(図51参照)に基づいて対応する左図柄、中図柄、右図柄をセットする(S428)。
図37のコマンド監視処理(S562)において、図柄選択処理(S606)に続いて特図1変動前処理(S607)を実行する。
図41に示すように、特図1変動前処理(S607)が実行されると、特図1始動口バッファが0より大きいか(サブ制御基板52が認識している特図1保留球数が0より大きいか)判断し(S750)、0より多ければ(S750でyes)特図1始動口バッファを1減算方向にシフトさせる(S751)。特図1始動口バッファが0であれば(S750でno)この処理(S607)を終了する。
図37のコマンド監視処理(S562)において、特図1変動前処理(S607)に続いて変動P処理(S608)を実行する。
図42に示すように、変動P処理(S608)が実行されると、連続予告があるかどうか判断し(S910)、連続予告があれば(S910でyes)、連続予告をセットする(S911)。連続予告がなければ(S910でno)その他の予告を抽選してセットする(S912)。
図37のコマンド監視処理(S562)において、変動P処理(S608)に続いて特図1変動後処理(S609)を実行する。
図43に示すように、特図1変動後処理(S609)が実行されると、まず、特図1連続予告カウンタが0で無いか判断し(S820)、0でなければ(S820でyes)特図1連続予告カウンタを1減算する(S821)。特図1連続予告カウンタ値が0であれば(S820でno)次の処理(S822)へと移行する。そして、ステップS822で、再度、特図1連続予告カウンタ値が0かどうか判断し(S822)、0であれば(S822でyes)特図1連続予告演出状態をクリアする(S823)。特図1連続予告カウンタ値が0でなければ(S822でno)次の処理(S824)へと移行する。
続いて、ステップS824では、特図1の内部保留状態をシフトさせ(S824)、内部保留状態に合わせオフセットを設定し、エラーフラグをONにセットする(S825)。そして、特図1の内部保留状態が、現在の特図1保留個数と合うか判断し(S826)、合っていれば(S826でyes)エラーフラグをオフにセットして保留状態をRAM52Bに記憶し(S827)、保留コマンドを送信する(S828)。一方、特図1の内部保留状態が、現在の特図1保留個数と合っていなければ(S826でno)、この処理(S609)を抜ける。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図1変動パターンコマンドでなかった場合(S604でno)には、コマンドが特図2変動パターンコマンドであるか否かを判別し(S610)、特図2変動パターンコマンドであった場合(S610でyes)には、変動パターンコマンドに対応した演出を選択する変動パターン選択処理(S611)を行い、図柄選択処理(S612)を行う。ここで、変動パターン選択処理(S611)及び図柄選択処理(S612)は、前記した変動パターン選択処理(S605)及び図柄選択処理(S606)と同様の処理を行うので、説明を割愛する。
図37のコマンド監視処理(S562)において、図柄選択処理(S612)に続いて特図2変動前処理(S613)を実行する。
図44に示すように、特図2変動前処理(S613)が実行されると、まず、電サポ有り状態(下始動入賞口14Bの可動翼14C,14Cが開き易い状態)かどうか判断し(S830)、電サポ無し状態であれば(S830でno)次の処理(S832)へと移行する。一方、電サポ有り状態であれば(S830でyes)、特図1連続予告及び特図1連続予告回数をクリアする(S831)。続いて、特図2始動口バッファが0より大きいか(サブ制御基板52が認識している特図2保留球数が0より大か)判断し(S832)、0より多ければ(S832でyes)、特図2始動口バッファを1減算方向にシフトさせる。特図2始動口バッファが0であれば(S833でno)、この処理(S613)を終了する。
図37のコマンド監視処理(S562)において、特図2変動前処理(S613)に続いて変動P処理(S614)を実行する。ここで、変動P処理(S614)は、前記した変動P処理(S608)と同様の処理を行うので、説明を割愛する。そして、変動P処理(S614)に続いて、特図2変動後処理(S615)を実行する。
図45に示すように、特図2変動後処理(S615)が実行されると、まず、特図2連続予告カウンタが0で無いか判断し(S840)、0でなければ(S840でyes)特図2連続予告カウンタを1減算する(S841)。特図2連続予告カウンタ値が0であれば(S840でno)次の処理(S842)へと移行する。そして、ステップ842で、再度、特図2連続予告カウンタ値が0かどうか判断し(S842)、0であれば(S842でyes)特図2連続予告演出状態をクリアする(S843)。特図2連続予告カウンタ値が0でなければ(S842でno)次の処理(S844)へと移行する。
続いて、ステップS844では、特図2の内部保留状態をシフトさせ(S844)、内部保留状態に合わせオフセットを設定し、エラーフラグをONにセットする(S845)。そして、特図2の内部保留状態が、現在の特図2保留個数と合うか判断し(S846)、合っていれば(S846でyes)エラーフラグをオフにセットして保留状態をRAM52Bに記憶し(S847)、保留コマンドを送信する(S848)。一方、特図2の内部保留状態が、現在の特図2保留個数と合っていなければ(S846でno)、この処理(S615)を抜ける。
なお、本実施形態では、上記したステップS604〜S615を実行するサブ制御基板52のCPU52Aと、メイン制御基板50の処理において説明した上記した特図2変動パターン作成処理(S205)及び特図1変動パターン作成処理(S215)を実行するメイン制御基板50のCPU51Aとによって本発明の「表示制御手段」が構成されている。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図2変動パターンコマンドでなかった場合(S610でno)には、コマンドが特図1保留コマンドであるか否かを判別し(S616)、特図1保留コマンドであった場合(S616でyes)には、特図1保留玉処理(S617)を実行する。
図46に示すように、特図1保留玉処理(S617)が実行されると、特図1始動口入賞バッファ(サブ側が入賞コマンドにより保留球数を管理しているバッファ)の保留数と受信コマンドの保留数が合っているか判断し(S850)、合っていなければ(S850でno)、特図1始動口入賞バッファの数をコマンドに合わせてセットし(S851)、保留コマンドを送信セットする(S852)。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図1保留コマンドでなかった場合(S616でno)には、コマンドが特図2保留コマンドであるか否かを判別し(S618)、特図2保留コマンドであった場合(S618でyes)には、特図2保留玉処理(S619)を実行する。
図47に示すように、特図2保留玉処理(S619)が実行されると、特図2始動口入賞バッファ(サブ側が入賞コマンドにより保留球数を管理しているバッファ)の保留数と受信コマンドの保留数が合っているか判断し(S860)、合っていなければ(S860でno)、特図2始動口入賞バッファの数をコマンドに合わせてセットし(S861)、保留コマンドを送信セットする(S862)。
図37のコマンド監視処理(S562)において、受信したコマンドが特図2保留コマンドでなかった場合(S618でno)には、その他のコマンドにあった処理を実行する(S620)。
図36の10msタイマ割込処理(S56)において、コマンド監視処理(S562)に次いで、ランプ処理(S563)が実行される。この処理(S563)は、図48に示され、出力するランプデータの作成処理を実行する。詳細には、タイマーが0で無いか判断し(S410)、0であれば(S410でyes)ランプデータをセットする(S411)。一方、タイマーが0でなければ(S410でno)タイマーを1減算し、ランプデータを全消灯でセットする(S412)。
図36に示すように、10msタイマ割り込み処理(S56)では、ランプ処理(S563)に次いで、各乱数カウンタを更新するカウンタ処理(S564)を実行し、次いで上記説明した各処理においてサブ制御基板52のRAM52Bに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、対応するランプ制御基板55及び音声制御基板56等に送信するコマンド送信処理(S565)を実行する。そして、10msタイマ割り込み処理(S56)から抜ける。
本実施形態のパチンコ遊技機10の構成に関する説明は、以上である。次ぎに本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10の操作ノブ28を操作して遊技を行うと、遊技球が遊技領域YRを流下して、そのうちの幾つかの遊技球は、始動ゲート18を通過し、幾つかは、上始動入賞口14Aに入賞する。また、始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄表示部20が変動表示後、停止表示されて、その停止表示された数値が奇数の場合には可動翼14Cが開き、下始動入賞口14Bにも入賞が可能になる。そして、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると当否判定権利が発し、「当りの遊技」(可動扉15Tを開いた遊技)を行うか否かの判定を行う。すると、特別図柄13A,13B,13Cが変動表示された後、停止表示されて、その停止表示された特別図柄13A,13B,13Cによって当否判定結果が表示される。そして、その結果が「外れ」か、表1に示した4種類のうちの何れかの「当り」かに決まり、それに応じて遊技が行われる。
ここで、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示中、又は、「当り」の遊技の実行中に上下の何れかの始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると、その時発生した当否判定権利は消化されずに、各始動入賞口14A,14B毎に最大4つまで保留される。そして、上始動入賞口14Aへの入賞によって発生した当否判定権利同士の間では、古い順に当否判定権利を消化し、下始動入賞口14Bへの入賞によって発生した当否判定権利同士の間でも、古い順に当否判定権利を消化する。
そして、上始動入賞口14Aへの入賞によって発生した当否判定権利と下始動入賞口14Bへの入賞によって発生した当否判定権利との間では、下始動入賞口14Bへの入賞によって発生した当否判定権利を優先して消化する。これにより、上始動入賞口14Aへの入賞によって発生した当否判定権利と下始動入賞口14Bへの入賞によって発生した当否判定権利との処理が明確に分かれる。そして、表5に示すように、上始動入賞口14Aへの入賞によって発生した当否判定権利による当りには、「確変無し15ラウンド当り(通常当り)」と「確変有り15ラウンド当り(15R大当り)」と「確変付き2ラウンド当り(2R当り)」があるが、下始動入賞口14Bへの入賞によって発生した当否判定権利を消化した場合の当りには、「確変無し15ラウンド当り(通常当り)」と「確変有り15ラウンド当り(15R大当り)」しかなく区別されているので、遊技者に、保留されていく当否判定権利に対する興味を抱かせることができ、従来にはない斬新な遊技を提供することが可能になる。
しかも、本実施形態のパチンコ遊技機10では、発生後、保留された当否判定権利に対しては、停止表示した特別図柄13A,13B,13Cによって当否判定結果が報知される前に、当否判定結果を予想させるための複数回の連続予告を、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示の度に行う。詳細には、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示を開始するタイミング毎に、予告報知ランプ24Lを点灯させると共に、予告報知音(例えば、「ピュイピュイ」という音)をスピーカ56S,56Sから出力することによって行う。即ち、連続予告が行われると、通常では出力されない予告報知音及び光演出を伴う特別図柄13A,13B,13Cの変動表示が、連続して繰り返されることになる。これにより、遊技者に、大当りへの期待感を抱かせることができる。
また、連続予告に係る連続回数は一定ではなく図50に示した各抽選テーブルからランダムに選ばれる。このように、連続予告が行われた場合、必ずしも当否判定結果が当りにならないので、連続予告の後で、当否判定結果が特定図柄13A,13B,13Cの停止表示によって報知されるまで興味を持続させることができる。また、連続予告は、将来の当否判定結果が当りになる場合に高い頻度に行われ、将来の当否判定結果が外れになる場合は極めて低い頻度に行われる。これらにより、連続予告が出たことで、遊技者の期待を膨らませることができ、遊技者を飽きさせない。
また、図50に示すように、始動入賞口14A,14Bへの各入賞に係る各連続予告の最高回数は4回であるが、上始動入賞口14Aへの入賞に対して連続予告が行われている間に、下始動入賞口14Bの入賞に対する当否判定の変動表示が割り込まれる。このとき、割り込みの直前の特別図柄13A,13B,13Cの変動表示時に行った連続予告の1回分の予告が、割り込み後に繰り返して行われる。これにより、連続予告の回数は変動すると共に5回以上にも増え得る。そして、遊技者は回数が多ければ多いほど大当りへの期待感を持つようになる。また、連続予告を実行中である場合には、その連続予告が終了するので、連続予告が重複して混乱させる事態を回避することができる。
しかも、本実施形態のパチンコ遊技機10では、メイン制御基板50において、始動入賞口14A,14Bへの入賞時に取得された判定乱数に対する予告用の当否判定を行い、その予告用の当否判定結果をメイン制御基板50からサブ制御基板52に出力し、サブ制御基板52において連続予告を行うか否かの判別と連続予告の演出制御とを行うので、連続予告を行うための処理の負荷が、メイン制御基板50のCPU51Aとサブ制御基板52のCPU52Aとに分散され、処理速度を高めることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、表示装置13に表示した特別図柄13A,13B,13Cによって当否判定結果を表示していたが、例えば、図51に示すように、遊技の判定とは関係ないキャラクター13D,13E,13Fを登場させ、遊技者に「当り」、「確変」等の遊技状態を報知したり、趣向性を増すための演出等に利用してもよい。
(2)また、始動入賞口14A,14Bへの入賞時に取得する判定乱数に連続予告を行うか否か決定するための予告実行判定用乱数を含めた構成にしてもよい。