JP4754726B2 - 多機能小型通信端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍機等の台数制御、データロギング、遠隔監視、ビル管理システムなどに適用される多機能小型通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍機の台数制御システムとしては、図5に示すように、台数制御用コントローラ100が複数の冷凍機101、102、103、104にケーブルを介してそれぞれ直接接続される構成であり、台数制御用コントローラ100は、冷温水ヘッダの入口温度と出口温度、さらに冷温水の流量等のデータを入力し、各冷凍機101〜104の運転/停止を制御するものが一般的に知られている。
さらに、冷凍機の運転状態に関するデータの収集等を行うデータロギングシステムについては、図6に示すように、1台の冷凍機110が、インターフェース規格RS−232Cのケーブル112を介してデータ収集用のノートパソコンに直接接続される構成が知られている。
【0003】
また、冷凍機の遠隔監視システムに関しては、通信の相手先を切り替えることができる手段を有するものが知られている(例えば実開平5−79202号公報等)。図7に示す例では、各冷凍機201、202、203、204は、それぞれRS−232Cのケーブル211を介してチェンジオーバスイッチ212に直接接続されている。さらに、チェンジオーバスイッチ212には、RS−232Cのケーブル213を介してローカル通信端末214が接続され、ローカル通信端末214は、チェンジオーバスイッチ212によって各冷凍機201〜204の切り替え接続を行う。そして、ローカル通信端末214には、モデム215、電話回線216、及びモデム217を介して遠隔監視用システム218に接続されている。
一方、冷凍機がビル管理システムに接続される構成として、図8に示すように、冷凍機301とビル管理システム303との間に、デスクトップパソコン302をRS−232Cのケーブルにより接続することが一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の各システムには次のような問題点があった。
(1)図5に示した冷凍機の台数制御システムでは、台数制御用コントローラ100は、ケーブルを介して各冷凍機にそれぞれ接続されるため、冷凍機の台数が増加すればその分、配線工数も多くなり、コスト高になる。さらに、台数制御用コントローラ100は、単なるオン/オフ制御を行うだけであり、各冷凍機の運転状態を正確に把握する手段を備えていない。
(2)図6に示した冷凍機のデータロギングシステムでは、ノートパソコンは外部接続ポートとして通常、1ポート装備されているだけであり、1台の冷凍機としか持続することができない。そのため、冷凍機が複数台になるとその分だけデータ収集用ノートパソコン112の台数を増やす必要があり、コスト高になるという問題があった。
【0005】
(3)図7に示した冷凍機の遠隔監視システムでは、通信の相手先を選択できるだけで、選択されなかった相手先である冷凍機のデータはその間途絶えることになる。このシステムは電話回線を複数用意する必要がない点が特長であるが、遠隔監視用システム218に対し、4台の冷凍機201〜204の運転状態を電話回線216で収集しようとした場合は、各冷凍機個別にその都度、電話回線を接続/切断して相手先を切り替える必要がある。
(4)多種多様なビル管理システムに対応するには、パソコン並みの処理能力を持ったCPUを必要とするが、図8に示したようにビル管理システム接続用にディスクトップパソコン302を使用すると、コストが高くなる。また、デスクトップパソコンは通常RS−232C用ポートが2ポートしか装備されていないので、複数の冷凍機との接続が困難であった。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、小型且つ低コストで、負荷装置の台数制御機能、ロギング制御機能、遠隔監視用制御機能、及びローカル監視用制御機能に優れた多機能小型通信端末を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る多機能小型通信端末では、インターフェース規格RS−485用ケーブルを介して、複数の負荷装置に対するデータの入/出力が行われる第1のポートと、インターフェース規格RS−232C用ケーブルを介してモデムと接続される第2のポートと、インターフェース規格RS−232C用ケーブルが接続される第3のポートと、少なくとも前記負荷装置との通信データ及び前記モデムとの通信データを格納する共有メモリと、前記負荷装置との通信及び前記モデムとの通信を制御する制御部と、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込み、前記第3のポートに接続された外部装置へ送信する送信制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1記載の多機能小型通信端末において、前記複数の負荷装置はデイジーチェーン接続され、前記負荷装置の負荷に応じてその稼働台数を制御する台数制御手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1または請求項2記載の多機能小型通信端末において、前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得して前記共有メモリへ格納する運転データ格納制御手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多機能小型通信端末において、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込んで、前記第2のポートに接続されたモデムを介して電話回線へ送信する遠隔監視制御手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1記載の多機能小型通信端末において、前記送信制御手段は、前記運転データ格納制御手段によって前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得中であるか否かに関わらず、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込み、前記第3のポートに接続されたデータ収集用装置へ送信する構成にしたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項4記載の多機能小型通信端末において、前記遠隔監視制御手段は、前記運転データ格納制御手段によって前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得中であるか否かに関わらず、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込んで、前記第2のポートに接続されたモデムを介して電話回線へ送信する構成にしたことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多機能小型通信端末において、前記各負荷装置から取得するデータにアラーム情報が含まれていたときには、当該アラーム情報を前記共有メモリに書き込むアラーム保持制御手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多機能小型通信端末において、データのバックアップが可能な可搬型データロガーとして運用されることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明に係る多機能小型通信端末では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の多機能小型通信端末において、接続されている前記負荷装置に故障が発生すると自動的に遠隔監視用システムに通知することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の1形態に係る多機能小型通信端末の全体システム構成図である。
この多機能小型通信端末(以下SCT装置と記す)11は、端末本体に、RS−232C用ポートを3ポート(11a、11b、11c)と、インターフェース規格RS−485用ポートを1ポート(11d)と、バックアップ機能付きで大容量(例えば1MB)のSRAMから成る共有メモリ12と、タスクを実行して端末の動作全体制御するCPUを含む制御部10とを備え、例えば4台の冷凍機31、32、33、34と接続して、台数制御機能、運転データロギング機能、遠隔監視機能、及びローカル監視用機能を実現する。
【0018】
具体的に説明すると、SCT装置11のRS−485用ポート11dが、RS−485ケーブル30を介して1号冷凍機(親機)31のマイコン基板に接続され、子機である2号、3号及び4号冷凍機32、33、34は、それぞれ渡り配線30a、30b、30cを介してディジーチェーン接続されている。そして、冷温水ヘッダの入口温度と出口温度、さらに冷温水流量等のデータに基づいて、SCT装置11は、4台の冷凍機31、32、33、34に対して、負荷に応じて稼働台数を変化させる等の台数制御を行う。
また、運転データロギングは、RS−232C用ポート11cにデータ収集用のノートパソコン41を接続し、冷凍機の運転状態に関するデータ等の収集を行う。
【0019】
さらに、遠隔監視機能の構成は、RS−232C用ポート11bにモデム52を接続し、電話回線53、モデム54を介して遠隔監視用システム(EWS)55に接続することにより実現可能である。例えば、冷凍機31〜34のいずれかに故障が発生したとき、SCT装置11よりその故障機の過去のデータ(共有メモリに保存)が自動的に遠隔監視用システム55へ送られ、故障の診断、ひいては故障の予知が行われる。
一方、ビル管理システム用の機能は、RS−232C用ポート11aにビル管理システム(BAS)またはローカル管理用パソコンから成るローカル管理システム61を接続することにより実現可能である。例えば、各冷凍機31、32、33、34の発停や、設定値の変更、運転状態のモニタリングが行われる。
【0020】
図2は、本実施形態のSCT装置11のソフトウェア構成とデータフローを示すブロック図である。
SCT装置11には、ローカル監視システム61を構成するビル管理システム、ローカル監視PC、シーケンサの内いずれか1つしか接続されない。ビル管理システムまたはローカル監視PCが接続されていればメンテナンスタスク21が起動し、シーケンサが接続されていればシーケンサ通信タスク22が起動する。
なお、同図には、リアルタイムOS、初期化タスク、共有メモリ12の一部データ、タスク間同期に使用するセマフォの記載は省略する。
【0021】
次に、図2中のタスク機能について説明する。
(1)共有メモリ12
マイコン基板31〜34と通信するデータ、モデム52と通信するデータを共有メモリ12上に格納し、マイコン基板通信タスク17、モデム通信タスク1 9、データ処理タスク13等からアクセスできるようにする。
(2)データ処理タスク13
共有メモリ12のデータ(短期保管バッファ12b:サンプリング周期1分)を読み出し、1時間の代表データ(平均処理、安定データ、他)を計算した結果を共有メモリ12(長期保管バッファ12a)に書込む。
(3)台数制御演算タスク14
共有メモリ12のデータ(マイコン基板通信データバッファ12c)を読み出し、冷凍機の要求負荷と起動台数を計算し、冷凍機の指令値を共有メモリ12に書込む。
【0022】
(4)RS−232C通信ドライバ15
RS−232C通信ドライバ15は、モデム、ローカル監視用PC、ビル管理システム、シーケンサ、メンテナンス用PC及びRS−232Cを介してシリアル通信を実現するドライバソフトウェアである。この通信ポートは前述したように3つあり、1つはモデム専用、1つはメンテナンス用PC専用、残りの1つはローカル監視システム61のローカル監視PC、ビル管理システム、シーケンサのいずれかに接続する。また、キャラクタ単位で送受信を制御し、ハードウェア割り込みを利用し、ATコマンドを用いたモデムの制御も、このRS−232C通信ドライバ15に含める。また、タスクとのデータ送受信のインターフェースにはシステムコールを使用する。
(5)RS485通信ドライバ16
RS485通信ドライバ16は、RS485を介して最大4枚のマイコン基板とシリアル通信を実現するドライバソフトウェアである。キャラクタ単位で送受信を制御し、ハードウェア割り込みを使用し、タスクとのデータ送受信のインターフェースにはシステムコールを使用する。
【0023】
(6)マイコン基板通信タスク17
マイコン基板31〜34との通信プロトコルに従って、データ通信を行う。▲1▼定周期(1分)でマイコン基板から冷凍機運転データを取得し、共有メモリ12のマイコン基板通信データバッファ12cに格納する。また、遠隔監視でモデム通信する必要のあるデータを抽出し、共有メモリ12の短期保管バッファ12bに格納する。なお、マイコン基板から取得するデータには冷凍機アラームの情報が含まれており、冷凍機アラームが発生した場合は、アラーム通信要求メッセージキューにアラームの情報を書込む。▲2▼共有メモリ12のデータ(マイコン基板通信データバッファ12c)を読み出し、定周期(1分)でマイコン基板31〜34に送信する。▲3▼データロギング仕様に従って、共有メモリ12(ロギングバッファ12d)にロギング情報を書込む。
(7)アラーム通信要求メッセージキュー18
冷凍機でアラームが発生した場合に、マイコン基板通信タスク17からアラーム通信要求メッセージキュー18に冷凍機アラーム情報が書込まれる。アラームが発生していない間は、アラーム通信要求メッセージキュー18には何も書き込まれない。
【0024】
(8)モデム通信タスク19
モデム通信タスク19は、遠隔監視の通信プロトコルに従って、モデムとデータ通信を行う。主な処理内容は次の通りである。(ア) モデムから要求があった場合に、共有メモリ12のデータ(長期保管バッファ12a、短期保管バッファ12b)を読み出し、データをモデム52に送信する。(イ) アラーム通信要求メッセージキューを読み出し、要求があった場合に、共有メモリ12のデータ(短期保管バッファ)を読み出して、データをモデムに送信する。
(9)メンテナンスタスク20、21
ローカル監視PC、ビル管理システム、メンテナンス用PCとの通信プロトコルに従ってデータ通信を行う。なお、メンテナンス用PC41とローカル監視PCあるいはビル管理システムのいずれかが両方接続されている場合は、メンテナンスタスクは2個動作する(20、21)。▲1▼共有メモリ12のデータ(マイコンコン基板通信データバッファ12c)を読み出し、定周期でローカル監視PC、ビル管理システム、メンテナンス用PC41に送信する。▲2▼イベント的にローカル監視PC等から冷凍機の設定値、指令値を受信し、共有メモリ12のマイコン基板通信データバッファ12cに書込む。▲3▼共有メモリ12の各種ロギングバッファ12cからロギング情報を読込み、メンテナンス用PC41に送信する。▲4▼シリアルEEPROM(図4の20b)の管理、メモリダンプ機能を提供する。
(10)シーケンサ通信タスク22
シーケンサ(MELSEC)との通信プロトコルに従って、シーケンサとのデータ通信を行う。
【0025】
図3は、マイコン基板通信と関係する共有メモリデータのアクセスを示す図であり、図4は、モデム通信と関係する共有メモリデータのアクセスを示す図である。
共有メモリ12のデータの内、マイコン基板との通信に関係するデータにつき、タスクとの関係が図3に示されている。なお、図3に示すデータ処理イベントフラグ12gは短期保管バッファ12bのアクセスを制限するためのセマフォ、データ更新セマフォはマイコン基板通信データバッファ12cのアクセスを制限するためのセマフォである。
モデム通信に関係するデータにつき、タスクとの関係が図4に示されている。初期化タスクは、シリアルEEPROM20bからモデム初期化コマンド、ホストEWS電話番号を、フラッシュROM20aからモデム通信データ定義テーブルを読み出して共有メモリ12に書込む。ただし、ホストEWS電話番号は運用中に変更できるため、メンテナンスタスクは変更があった場合のみに、次回リセット時にシリアルEEPROM20bのホストEWS電話番号を訂正する。
【0026】
次に、共有メモリ12のデータ構成を説明する。
長期保管バッファ12aは、短期保管バッファ12bのデータから1時間の代表データを計算し、時系列で格納したバッファ、サンプリング周期は1時間で、最大サンプリング数は25件とする。
短期保管バッファ12bは、モデム通信データ定義テーブル12pに従って、マイコン基板通信データバッファ12cから遠隔監視のモデム通信の対象となるデータを袖出し、時系列で格納したバッファであり、サンプリング周期は1分で、最大サンプリング数は90件とする。
マイコン基板通信データバッファ12cは、定周期でマイコン基板と通信するデータを格納する。なお、マイコン基板からデータを取得されると、直ちにバッファの値に上書きし、常に最新の値にする。バッファ内のデータは、以下のグループに細分化するが、それぞれの通信周期は個別に設定できるものとする。▲1▼アナログ設定値、▲2▼デジタル設定値、▲3▼アナログ指令値、▲4▼デジタル指令値、▲5▼アナログデータ、▲6▼デジタルデータ、▲7▼積算回数データ、▲8▼積算時間データ
【0027】
ロギングバッファ12dは、データロギング仕様に従って、マイコン基板との通信で得たデータを蓄積するためのバッファであり、次の4種類とする。▲1▼短期ロギングバッファ、▲2▼長期ロギングバッファ、▲3▼設定値変更ロギングバッファ、▲4▼トリップロギングバッファ
冷凍機情報テーブル12eは、冷凍機に関する情報で、SCT装置11が起動する時にマイコン基板31〜34から取得するデータであり、機械番号、機種、バージョン、冷凍能力を含む。マイコン基板通信データ定義テーブル12fは、次のマイコン基板通信データバッファ12c中のデータの定義をまとめたテーブルであり、マイコン基板から取得するデータ、マイコン基板とのアクセス方法、最大インデックス値を示す。
初期化データ取得済フラグ12jは、マイコン基板との通信状態を示すステータスで、マイコン基板との通信ができた場合にON、通信が全くないか30分以上通信が途絶えた場合にOFFする。なお、マイコン基板接続台数は、本フラグがONになっている数と同一である。
【0028】
マイコン基板通信ステータス12iは、マイコン基板との連続通信エラー回数を示すカウント値であり、マイコン基板通信データバッファ12cの値の時間的な精度を判断するのに用いる。
マイコン基板現在時刻12kは、マイコン基板のシステム時刻(現在時刻)を示し、SCT装置11の起動時にマイコン基板から現在時刻を取得したあと、SCT装置のクロックで時刻を進める。
モデム通信データ定義テーブル12pは、マイコン基板通信データバッファ12cに格納されるデータの内、遠隔監視のモデム通信の対象となるデータを定義するテーブルであり、本テーブルの内容は、フラッシュメモリのプログラム中に埋め込んでおく。
モデム初期化コマンドリスト12qは、モデム初期化に必要なコマンドの文字列であり、初期期化タスクでシリアルEEPROM20bから読み出して、共有メモリ12に書込む。
ホストEWS電話番号12rは、冷凍機トリップ発生時に使う遠隔監視用システム55のモデムの電話番号であり、初期化タスクでシリアルEEPROM20bから読み出して、共有メモリ12に書き込む。
【0029】
次に、本実施形態の利点を説明する。
(1)SCT装置11は、非常に小型で可搬型データロガーとしての運用が可能である。特開平10−54369や特開平10−269249等はパーソナルコンピュータを利用した据置型のシステムであるが、本システムは電源を切断して、現地から解析部門へ返送しても収集したデータがバックアップされる。
(2)SCT装置11は、データロガーや複数(最大4台)の遠隔監視対応の通信端末として機能するが、SCT−冷凍機制御盤間は常に通信(共有メモリ12ヘのデータの格納)を行っており、モデムや他のPCからSCT装置11にアクセスしても冷凍機制御盤からの通信が途絶えることがない。実開平5−79202の通信コントローラは通信の相手先を選択できるだけで、選択されなかった相手のデータはその間途絶えることになる。前述の通り本実施形態のSCT装置11は電話回線が1本であるが、共有メモリ12の活用でローカルの通信(データの収集)をしたまま遠隔地からの要求に応じることができる。また、実開平5−79202の通信コントローラに対し、4台のボイラーの状態を電話回線で収集しようとした場合は、各ボイラー個別にその都度、電話回線を接続、切断して相手先を切り替える必要がある。それに比べて、本実施形態のSCT装置11は電話回線を1本、1回の接続で4台の冷凍機のデータを収集できる。
【0030】
(3)遠隔監視システムとして機能する場合では、接続されている冷凍機に故障が発生したとき、定周期の通信により収集したデータ(共有メモリ12に格納)を1時間分(1分間隔)を自動的に遠隔監視用システム55へ通知する機能を有する。これにより、故障発生直前の冷凍機の挙動が確実に把握できる。また、この1時間分のデータを電話回線53で遠隔監視用システム55へ通知している間であっても、接続されている全冷凍機の定周期の通信は行うことができる。
また、実施形態について冷凍機の運転データをロギングし、データをグラフ表示して、容易に運転状態を認識するために次の様な方法を実現することが可能である。1)現地の機側において、冷凍機のマイコンコントローラと接続して、リアルタイムでデータを収集中であっても、ノートパソコンをSCT装置11のRS232Cポート11cに接続して共有メモリ12アクセスし、運転データを表示する。2)サービス拠点において、冷凍機のSCT装置11を取り外し、サービス拠点に持ち帰り、上記1)と同様にノートパソコンを接続して運転データを表示する。このため、SCT装置11内にリチウムバッテリーを装備し、約200日間データをバックアップする。3)遠隔地において、モデムと電話回線を接続し、遠隔地の遠隔監視用システム55から指令を送り、SCT装置11内の共有メモリ12からデータを受信し、運転データを表示する。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の多機能小型通信端末によれば、次のような効果を奏する。
(1)非常に小型で可搬型データロガーとしての運用が可能であり、電源を切断して、現地から解析部門へ返送しても収集したデータをバックアップすることができる。
(2)データロガーや複数の遠隔監視対応の通信端末として機能するが、本通信端末と負荷装置間は常に通信を行っており、モデムや他の外部装置から本通信端末にアクセスしても負荷装置からの通信が途絶えることがない。本通信端末は、は電話回線が1本であるが、共有メモリの活用でローカルの通信(データの収集)をしたまま遠隔地からの要求に応じることができる。さらに、電話回線を1本、1回の接続で複数台の負荷装置のデータを収集できる。
【0032】
(3)遠隔監視システムとして機能する場合では、接続されている負荷装置に故障が発生したとき、定周期の通信により収集したデータを自動的に遠隔監視用システムへ通知することができる。これにより、故障発生直前の冷凍機の挙動が確実に把握できる。また、データを電話回線で遠隔監視用システムへ通知している間であっても、接続されている全負荷装置の定周期の通信を行うことが可能である。
(4)負荷装置のデータを収集中であっても、ノートパソコンを本通信端末のRS232C用のポートに接続して共有メモリにアクセスし、運転データを表示することができる。また、負荷装置の本通信端末を取り外し、サービス拠点に持ち帰り、ノートパソコンを接続して運転データを表示することも可能である。遠隔地においては、モデムと電話回線を接続し、遠隔地の遠隔監視用システムから指令を送り、共有メモリからデータを受信し、運転データを表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の1形態に係る多機能小型通信端末の全体システム構成図である。
【図2】 本実施形態のSCT装置11のソフトウェア構成とデータフローを示すブロック図である。
【図3】 マイコン基盤通信と関係する共用メモリデータのアクセスを示す図である。
【図4】 モデム通信と関係する共有メモリデータのアクセスを示す図である。
【図5】 従来の冷凍機の台数制御システムの構成を示すブロック図である。
【図6】 従来のデータロギングシステムの構成を示すブロック図である。
【図7】 従来の遠隔監視システムの構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の冷凍機がビル管理システムに接続される構成を示す図である。
【符号の説明】
10 制御部
11 多機能小型通信端末
11a、11b、11c RS−232C用ポート
11d インターフェース規格RS−485用ポート
12 共有メモリ
31、32、33、34 冷凍機
30a、30b、30c 渡り配線
41 ノートパソコン
52 モデム
53 電話回線
54 モデム
55 遠隔監視用システム(EWS)
61 ローカル管理システム
Claims (9)
- インターフェース規格RS−485用ケーブルを介して、複数の負荷装置に対するデータの入/出力が行われる第1のポートと、
インターフェース規格RS−232C用ケーブルを介してモデムと接続される第2のポートと、
インターフェース規格RS−232C用ケーブルが接続される第3のポートと、
少なくとも前記負荷装置との通信データ及び前記モデムとの通信データを格納する共有メモリと、
前記負荷装置との通信及び前記モデムとの通信を制御する制御部と、
前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込み、前記第3のポートに接続された外部装置へ送信する送信制御手段と、
を備えたことを特徴とする多機能小型通信端末。 - 前記複数の負荷装置はデイジーチェーン接続され、前記負荷装置の負荷に応じてその稼働台数を制御する台数制御手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の多機能小型通信端末。
- 前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得して前記共有メモリへ格納する運転データ格納制御手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の多機能小型通信端末。
- 前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込んで、前記第2のポートに接続されたモデムを介して電話回線へ送信する遠隔監視制御手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多機能小型通信端末。
- 前記送信制御手段は、前記運転データ格納制御手段によって前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得中であるか否かに関わらず、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込み、前記第3のポートに接続されたデータ収集用装置へ送信する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の多機能小型通信端末。
- 前記遠隔監視制御手段は、前記運転データ格納制御手段によって前記各負荷装置から定周期で負荷装置運転データを取得中であるか否かに関わらず、前記共有メモリから前記負荷装置運転データを読込んで、前記第2のポートに接続されたモデムを介して電話回線へ送信する構成にしたことを特徴とする請求項4記載の多機能小型通信端末。
- 前記各負荷装置から取得するデータにアラーム情報が含まれていたときには、当該アラーム情報を前記共有メモリに書き込むアラーム保持制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多機能小型通信端末。
- データのバックアップが可能な可搬型データロガーとして運用されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多機能小型通信端末。
- 接続されている前記負荷装置に故障が発生すると自動的に遠隔監視用システムに通知することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の多機能小型通信端末。
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