JP4754509B2 - 蓄電池状態測定装置、蓄電池劣化判定方法、蓄電池劣化判定プログラム - Google Patents

蓄電池状態測定装置、蓄電池劣化判定方法、蓄電池劣化判定プログラム

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Description

本発明は蓄電池状態測定装置、蓄電池劣化判定方法、蓄電池劣化判定プログラムに関し、特に、非常用電源設備として用いられる蓄電池の劣化判定方法に適用して好適なものである。
鉛蓄電池は単位電池(セル)当たりの起電力が電気化学反応にて規定されることから、所定の電圧が得られるように、例えば、24セルや48セル分の単位電池を組電池として構成して運用することが一般的に行われている。また、必要な容量が得られるようにするために、単位電池を並列に接続して用いられることもある。すなわち、組電池は、用途に応じた容量および電圧を確保するために、複数の単位電池を直並列に接続して構成される。
その際、鉛蓄電池には寿命があることから組電池にも寿命があり、組電池の経済性および信頼性の面から組電池の寿命を正確に判定し、組電池の交換時期を的確に把握できるようにする方法が望まれている。
ここで、組電池を構成する単位電池全体に均一な劣化が進行する場合、組電池を1つ単位として管理し、組電池の劣化を判定することができる。
しかし、組電池を構成する単位電池間には、製造ばらつきに起因する固有の特性差や運用中の温度環境(設置場所)などの条件によって、劣化の進行に差異が発生する。特に、組電池の運用中の温度については、標準的な温度環境(25℃)よりも高温におかれると、アレニウス則に従って10℃当たり2倍の割合で劣化が加速され、35℃では単位電池の寿命が半減することが知られている。
このような温度差は同じ電池収納箱の中であっても、単位電池が配置された高さの違い(上下関係)などによって発生する。このため、同じ組電池であっても、個々の単位電池の寿命は異なる。さらに、組電池の運用時間の延長とともにこの影響は増幅および加速される。このため、組電池として運用される際には、これらの個々の単位電池の特性低下が組電池としての特性低下の要因となる。
劣化が進行した単位電池があると、組電池としては同一条件で放電されているにもかかわらず、劣化が進行した単位電池の容量不足による電圧低下が顕著となる。このため、組電池としての総電圧低下が加速され、組電池として要求される機能を果たせなくなり、極端な場合には、逆セルとなり、負の電圧を示すことも起こる。
このような現象は、要求された機能に対する組電池としての放電時間の短縮に繋がる。これは、組電池が非常用電源設備として要求された機能を満足できないことを意味し、放電終止電圧までの持続時間を維持することができなくなることから、重大事故を引き起こす原因となる。
このような事故を防止するため、組電池を構成する個々の単位電池の劣化を検出することが有用である。ここで、組電池の電圧を監視する方法では、組電池が非常用電源として用いられた場合には、組電池が外部から充電されているため充電電圧がほぼ安定した状態にあることから、単位電池の劣化を検出するのは困難である。
一方、メンテナンス工数を削減するために、制御弁式鉛蓄電池が非常用電源として用いられた場合には、単位電池の劣化に伴って内部抵抗が顕著に増加する現象が確認されていることから、単位電池の内部抵抗の変化を監視することで、単位電池の劣化を検出することができる。
このため、鉛蓄電池の内部抵抗を測定し、その内部抵抗の増加の度合いによって鉛蓄電池の残寿命期間を予測する方法が実用化されている。この内部抵抗を測定する方法では、内部抵抗が初期値の150%または200%などの所定の値に達した時に、その鉛蓄電池の容量が公称容量の80%以下あるいは70%以下になることを利用することで、鉛蓄電池の劣化を検出することができる。
また、この内部抵抗を測定する方法では、取得済みの内部抵抗データから二次近似などの方法にて内部抵抗が初期値の150%または200%などの所定の値に達するまでの時間を推定することで、鉛蓄電池の残寿命期間を予測することができる。
ここで、鉛蓄電池が非常用電源として用いられる場合、通常では浮遊充電状態が継続し、測定される内部抵抗の値もほぼ安定した推移をたどることから、鉛蓄電池の残寿命期間の予測精度を確保することができる。なお、浮遊充電は通常状態の蓄電池の電圧を維持するための充電であることから、浮遊充電時の充電電流は0.01C以下程度に抑制される。
また、例えば、特許文献1には、二次電池の充放電状態が予め定めた所定の充放電状態であるときに、二次電池の充放電電力Pと温度Tをパラメータとして予め設定された基準値マップから基準値Rrを導出し、端子間電圧Vと充放電電流Iとに基づいて計算される内部抵抗Rが所定回数連続して導出した基準値Rrより大きいときに次の劣化程度の基準値マップに更新することで、二次電池の充放電の最中に劣化の程度や寿命を判定する方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、所定の放電分極状態であると判断した場合であって、二次電池が数秒間前に充電が行われていない場合に、二次電池の電圧データ及び電流データを用いて二次電池の内部抵抗を算出することで、内部抵抗の算出精度を高精度化する方法が開示されている。
特開2002−75461号公報 特開2004−31170号公報
しかしながら、鉛蓄電池が非常用電源として用いられる場合においても、定期点検時や停電時には意図してあるいは意図することなく鉛蓄電池の放電が行われることがある。そして、このような放電が行われると、放電した蓄電池の容量を早期に回復させるために、0.1C程度の充電電流にて回復充電が実施される。そして、このような放電後の大電流によって蓄電池の充電が実施されると、蓄電池の電極表面の活性化が図られることから内部抵抗が一時的に低下するような現象も観測される。
そして、このような放電後の回復充電時に測定された内部抵抗データを用いて鉛蓄電池の残寿命期間を予測すると、鉛蓄電池の残寿命が無限大というような非常に精度の低い推定値となり、鉛蓄電池の残寿命の推定精度を劣化させるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、内部抵抗の測定値を用いた蓄電池の残寿命の推定精度を向上させることが可能な蓄電池状態測定装置、蓄電池劣化判定方法、蓄電池劣化判定プログラムを提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の蓄電池状態測定装置によれば、浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測する内部抵抗計測手段と、前記内部抵抗計測手段による内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定する蓄電池状態判定手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の蓄電池状態測定装置によれば、浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測する内部抵抗計測手段と、前記内部抵抗計測手段による内部抵抗の計測値に基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定する蓄電池状態判定手段とを備え、前記蓄電池状態判定手段は、前記蓄電池の劣化状態を判定するに際し、前記蓄電池の放電が検出された後に一時的に低下した内部抵抗の計測値を除外することを特徴とする。
また、請求項3記載の蓄電池劣化判定方法によれば、浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測するステップと、前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値を除外するステップと、前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定するステップとを備えることを特徴とする。
また、請求項4記載の蓄電池劣化判定プログラムによれば、浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測させるステップと、前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値を除外するステップと、前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値を除外することにより、蓄電池の放電発生後蓄に内部抵抗が一時的に低下した場合においても、そのような内部抵抗の計測値が蓄電池の劣化状態の判定に使用されるのを防止することが可能となり、内部抵抗の測定値を用いた蓄電池の残寿命の推定精度を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る蓄電池状態測定装置および蓄電池劣化判定方法について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る蓄電池状態測定装置が用いられる蓄電池のシステムの概略構成を示すブロック図である。
図1において、電力系統1は、100Vまたは200Vの交流電圧を供給することができる。また、充電器2は、蓄電池3の充電時に蓄電池3に接続され、電力系統1から供給される交流電圧を直流電圧に変換してから蓄電池3に出力することができる。また、蓄電池3は、インバータ4を介して交流負荷5に接続されるとともに、直流負荷6に直接接続される。なお、蓄電池3は、鉄道用非常用電源などのように計画的に停電が頻繁に繰り返されるような非常用電源設備として用いることができる。
ここで、蓄電池3は、蓄電池3の劣化状態を判定する蓄電池状態測定装置7に常時接続されている。そして、蓄電池状態測定装置7は、蓄電池3の内部抵抗の計測値に基づいて、蓄電池3の劣化状態を判定することができる。例えば、蓄電池状態測定装置7は、蓄電池3の内部抵抗が初期値の150%または200%などの所定の値に達した時に、その蓄電池3の容量が公称容量の80%以下あるいは70%以下になったとみなして、蓄電池3の劣化を検出することができる。また、蓄電池状態測定装置7は、取得済みの内部抵抗データから二次近似などの方法にて蓄電池3の内部抵抗が初期値の150%または200%などの所定の値に達するまでの時間を推定することで、蓄電池3の残寿命期間を予測することができる。
ここで、蓄電池状態測定装置7は、蓄電池3の劣化状態を判定したり、蓄電池3の残寿命期間を予測したりするに際し、蓄電池3の放電が検出された後に一時的に低下した内部抵抗の計測値を除外することができる。
すなわち、蓄電池状態測定装置7には、浮遊充電状態の蓄電池3の内部抵抗を計測する内部抵抗計測手段11、内部抵抗計測手段11にて計測された内部抵抗の計測値をその計測日時とともに記憶する内部抵抗記憶手段12、蓄電池3の放電が行われた放電日時を記憶する放電日時記憶手段13および内部抵抗計測手段11による内部抵抗の計測値から、蓄電池3の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、蓄電池3の劣化状態を判定する劣化状態判定手段14が設けられている。
なお、蓄電池3の放電の検出方法としては、例えば、蓄電池3の電圧が設定値になったかどうかを検出する方法、あるいは放電電流を検出する方法などを用いることできる。また、蓄電池3の内部抵抗を計測する方法としては、例えば、交流4端子法を用いることができる。この交流4端子法では、蓄電池3の両端に交流電源および電圧計を接続し、蓄電池3に交流電流を流しながら蓄電池3の起電力を計測し、蓄電池3の起電力を交流電流の計測値で除することにより、蓄電池3の内部抵抗を算出することができる。
そして、電力系統1が正常に稼動している場合には、交流負荷5または直流負荷6には電力系統1から電力が供給され、交流負荷5または直流負荷6の作動が行われる。そして、電力系統1が停電状態になると、蓄電池3と充電器2とが電気的に遮断されるとともに、交流負荷5または直流負荷6には蓄電池3から電力が供給されながら、交流負荷5または直流負荷6の作動が行われる。
ここで、内部抵抗計測手段11は、蓄電池3の内部抵抗を所定の間隔で定期的に測定し、その内部抵抗データをその測定日時とともに内部抵抗記憶手段12に記憶させることができる。また、放電日時記憶手段13は、蓄電池3の放電が行われる場合、その放電日時を記憶することができる。そして、劣化状態判定手段14は、蓄電池3の劣化状態を判定する場合、放電日時記憶手段13から蓄電池3の放電日時を読み出すとともに、内部抵抗記憶手段12に記憶されている内部抵抗データを読み出す。
そして、劣化状態判定手段14は、内部抵抗計測手段11による内部抵抗の計測値から、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間内の計測値が除外された内部抵抗データに基づいて、蓄電池の劣化状態を判定する。そして、劣化状態判定手段14は、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間内の計測値が除外された内部抵抗データから二次近似などの方法にて蓄電池3の内部抵抗が初期値の150%または200%などの所定の値に達するまでの時間を推定することで、蓄電池3の残寿命期間を予測することができる。
ここで、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間内の計測値を除外する場合、その除外された内部抵抗データについては、その放電の直前の内部抵抗データで代用することができる。
なお、蓄電池3の放電は、例えば、非常用電源設備の運転確認試験を行うための計画的な停電時などに実施することができる。また、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間内とは、蓄電池3の放電時から内部抵抗が元のレベルに復帰するまでの数日間であることが好ましい。すなわち、蓄電池3の放電が行われた後に5日以上あれば、蓄電池3の放電後に内部抵抗が元のレベルに復帰することが確認されているので、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間内としては、例えば、蓄電池3の放電が行われた後の少なくとも5日間とすることができる。
これにより、浮遊充電状態の蓄電池3の内部抵抗の計測値から、蓄電池3の放電が検出された後の所定期間内の計測値を除外することが可能となり、蓄電池3の放電発生後に内部抵抗が一時的に低下した場合においても、そのような内部抵抗の計測値が蓄電池3の劣化状態の判定に使用されるのを防止することが可能となることから、内部抵抗の測定値を用いた蓄電池3の残寿命の推定精度を向上させることが可能となる。
図2は、図1の蓄電池状態測定装置の蓄電池劣化判定方法を示す図である。
図2において、蓄電池3では放電後に内部抵抗が一時的に低下する傾向が認められる。すなわち、蓄電池3の放電後は、蓄電池3の充電により電池容量を回復させるため、通常の浮遊充電状態よりも充電電流が大幅に増加し、電極活性化が図られることから内部抵抗が低下する。
ここで、蓄電池3の放電後に内部抵抗が一時的に低下してから、蓄電池3の内部抵抗が元のレベルに復帰するまでに5日以上を要することがわかる。
このため、蓄電池3の内部抵抗データに基づいて蓄電池の劣化状態を判定する時に、蓄電池3の放電が行われた後の所定期間TD内の計測値を除外する場合、所定期間TDとしては、蓄電池3の放電が行われた後の少なくとも5日とすることが好ましい。
なお、劣化状態判定手段14は、これらのブロックで行われる処理を遂行させる命令が記述されたプログラムをコンピュータに実行させることにより実現することができる。
そして、このプログラムをCD−ROMなどの記憶媒体に記憶しておけば、コンピュータに記憶媒体を装着し、そのプログラムをコンピュータにインストールすることにより、劣化状態判定手段14で行われる処理を実現することができる。また、このプログラムをインターネットやLANなどの通信網を介してダウンロードすることにより、このプログラムを容易に普及させることができる。
また、劣化状態判定手段14で行われる処理を遂行させる命令が記述されたプログラムをコンピュータに実行させる場合、スタンドアロン型コンピュータで実行させるようにしてもよく、ネットワークに接続された複数のコンピュータに分散処理させるようにしてもよい。
容量200Ah、期待寿命7年の制御弁式鉛蓄電池52個を直列に接続し、総電圧104Vの直流電源装置を非常用電源として構成した。この直流電源装置は、インバータを介して交流100Vを負荷に供給し、停電時の負荷の運転確保を担保することができる。
この直流電源装置を構成する各単位電池について、交流四端子法にて定期的(1回/時間)に内部抵抗を測定し、その測定データを1日分ごとに平均化してメモリに記憶させることにより、直流電源装置を構成する各単位電池の内部抵抗データを集積した。
この結果、蓄電池の運用開始後60カ月目の内部抵抗の計測値として図2に示すような内部抵抗データが得られた。
図2において、4日目に蓄電池の放電が発生したため、蓄電池の内部抵抗が一時的に低下した。そして、蓄電池の放電後の約10日間は、蓄電池の放電直前よりも内部抵抗が低くなる状態が継続していることが判る。
そして、この1ヶ月分の生データをそのまま平均することで、1ヶ月分の内部抵抗データの平均値として0.51mΩという値が得られた。また、前々月(運用開始後56カ月経過)の1ヶ月分の生データの平均値は0.50mΩ、前月(運用開始後58カ月経過)の1ヶ月分の生データの平均値は0.51mΩだった。そして、蓄電池の内部抵抗データが0.80mΩに達した時を蓄電池の寿命とみなして、これら3点から内部抵抗データが0.80mΩになる時期を二次近似にて推定したところ、蓄電池の寿命として約90ヶ月という結果が得られた。
一方、蓄電池の放電が発生した後の10日分の内部抵抗データを図2の生データから除外し、その除外した内部抵抗データを放電直前の内部抵抗データで代用した場合、その時の内部抵抗データの平均値として0.52mΩという値が得られた。そして、図2の生データの平均値=0.51mΩの代わりに、蓄電池の放電が発生した後の10日分の内部抵抗データを放電直前の内部抵抗データで代用した時の平均値=0.52mΩを用いて蓄電池の寿命を推定したところ、蓄電池の寿命として約80ヶ月という結果が得られた。
この結果、蓄電池の放電が発生した後の10日分の内部抵抗データを放電直前の内部抵抗データで代用して蓄電池の寿命を推定する方法に比べて、図2の生データをそのまま用いて蓄電池の寿命を推定する方法では、蓄電池の寿命に10ヶ月の誤差が生じ、蓄電池の寿命が長くなるような推定結果が得られるということが判った。
そして、蓄電池の寿命が実際よりも長くなるように推定されると、既に寿命が過ぎている蓄電池が非常用電源としてそのまま使用されることから、重大事故を引き起こす原因となる。
一方、蓄電池の放電が発生した後の所定期間内の内部抵抗データを放電直前の内部抵抗データで代用して蓄電池の寿命を推定することにより、蓄電池の寿命が実際よりも長くなるように推定される危険性を低減することができ、重大事故の発生を防止することができる。
1回/月または2回/月の計画停電が頻繁に繰り返されるような蓄電池の運用状態では、蓄電池の推定誤差が非常に大きくなるような事態が発生した。
例えば、蓄電池の運用開始後48カ月目の内部抵抗データをそのまま用いて蓄電池の寿命を推定した場合、期待寿命が7年の蓄電池で残推定寿命が100ヶ月という結果が得られた。この結果は、蓄電池の期待寿命が7年に対して、約12年強の寿命があることを意味している。
そこで、この生の内部抵抗データから蓄電池の放電が発生した後の10日分の内部抵抗データを除外し、その10日分の内部抵抗データが除外された内部抵抗データを用いて蓄電池の寿命を推定した場合、残推定寿命が45ヶ月という結果が得られた。この結果は、蓄電池の期待寿命が7年に対して、7年9ヶ月の寿命があることを意味し、期待寿命と整合をとることができた。
計画停電が定期的に繰り返されるような蓄電池の運用状態で非常用電源設備を運用した。この場合、2回/月程度の頻度で蓄電池の放電が繰り返されたために、蓄電池の劣化が進行しても、蓄電池の内部抵抗の上昇が抑えられることから、蓄電池の運用開始後の内部抵抗データをそのまま用いて蓄電池の劣化を判定する方法では、蓄電池の劣化を検出することができなかった。
具体的には、設計放電時間が3時間の非常用電源設備が実際には2時間しか放電できない状態になったが、蓄電池の運用開始後の内部抵抗データをそのまま用いた場合では、月平均の内部抵抗の計測値は初期値の115%程度までしか上昇しなかったため、蓄電池の内部抵抗が初期値の150%に達することはなく、蓄電池の劣化を検出することができなかった。
そして、この原因を特定するために、内部抵抗データの日平均値について調査したところ、蓄電池の放電後の回復充電によって蓄電池の内部抵抗が低下し、内部抵抗が放電直前の値に復帰するまでに、約1週間程度要することが判った。
そして、2回/月程度の頻度で蓄電池の放電が繰り返されたために、1ヶ月分のほぼ半分の内部抵抗データについては、蓄電池の劣化に伴う内部抵抗の上昇傾向が反映されないようになり、内部抵抗の上昇幅が実際よりも抑制されたようにみえたために、蓄電池の劣化が検出されないことが判った。
このため、1ヶ月分の内部抵抗データの日平均値において、蓄電池の放電後に内部抵抗の低下を示す内部抵抗データを除外し、その除外後の残りの内部抵抗データを用いて月ごとの平均値を算出した。この結果、設計放電時間が3時間の非常用電源設備において、2時間しか放電できない状態になった時の内部抵抗の計測値が初期値の157%になっていたことが確認でき、蓄電池の劣化を検出することができた。
本発明の一実施形態に係る蓄電池状態測定装置が用いられる蓄電池のシステムの概略構成を示すブロック図である。 図1の蓄電池状態測定装置の蓄電池劣化判定方法を示す図である。
符号の説明
1 電力系統
2 充電器
3 蓄電池
4 インバータ
5 交流負荷
6 直流負荷
7 蓄電池状態測定装置
11 内部抵抗計測手段
12 内部抵抗記憶手段
13 放電日時記憶手段
14 劣化状態判定手段

Claims (4)

  1. 浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測する内部抵抗計測手段と、
    前記内部抵抗計測手段による内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定する蓄電池状態判定手段とを備えることを特徴とする蓄電池状態測定装置。
  2. 浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測する内部抵抗計測手段と、
    前記内部抵抗計測手段による内部抵抗の計測値に基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定する蓄電池状態判定手段とを備え、
    前記蓄電池状態判定手段は、前記蓄電池の劣化状態を判定するに際し、前記蓄電池の放電が検出された後に一時的に低下した内部抵抗の計測値を除外することを特徴とする蓄電池状態測定装置。
  3. 浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測するステップと、
    前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値を除外するステップと、
    前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定するステップとを備えることを特徴とする蓄電池劣化判定方法。
  4. 浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗を計測させるステップと、
    前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値を除外するステップと、
    前記浮遊充電状態の蓄電池の内部抵抗の計測値から、前記蓄電池の放電発生後の所定期間内の計測値が除外されたデータに基づいて、前記蓄電池の劣化状態を判定するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする蓄電池劣化判定プログラム。
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