JP2020057565A - 蓄電池の劣化状態診断方法及び劣化状態診断システム - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電池の劣化度合いを簡便に診断し、かつ、内部短絡が発生する以前の段階でも蓄電池の劣化を判定する。【解決手段】充電器と負荷とを並列に接続した蓄電池に充電をする際に、一定の電圧で充電されている蓄電池の充電電流を測定し、充電電流が閾値以下である場合には、蓄電池が劣化状態であるとの判定をする、蓄電池の劣化状態診断方法を用いる。【選択図】図2
Description
本発明は、蓄電池の劣化状態診断方法及び劣化状態診断システムに関する。
近年、リチウムイオン二次電池に代表される密閉型二次電池は、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器、電気自動車やハイブリッド車などの電動車両用の電源、無停電電源装置のバックアップ用の電源などに利用されている。
二次電池は、使用に伴い性能が劣化するため、二次電池を適用する機器を安定して運用するためには、二次電池の劣化状態を診断する機能が必要である。
特に、バックアップ用の電源として利用される鉛蓄電池は、停電時において、ある程度の放電時間を確保することが求められる。一方で、バックアップ用電源としての機能を維持するためには、実際に鉛蓄電池を放電して放電容量を測定することは推奨されない。
このため、鉛蓄電池の劣化状態診断方法としては、例えば、鉛蓄電池の内部インピーダンスを利用する方法が知られている。このほか、劣化に伴う鉛蓄電池の容量の減少を推定するために短時間放電時における放電途中の電圧値を利用する方法もある(非特許文献1参照)。さらには、両者を利用する方法(非特許文献2参照)などが提案されている。
特許文献1には、浮動充電方式で使用する鉛蓄電池において、定期的に行う均等充電の完了後浮動充電に移行してから数日程度の一定期間に該蓄電池に流れた充電電流の平均値が蓄電池設置時の値の一定倍数を越えた時点をもって該蓄電池が劣化したと判定する方法が開示されている。ここで、「浮動充電方式」とは、充電装置と負荷と蓄電池とを並列に接続して使用することをいう。
電気学会論文誌D、VOL.107、No.5、P606(1987)
電気設備学会誌VOL.13、No.12、P1247(1993)
非特許文献1及び2に記載の方法の場合、鉛蓄電池を評価するための電流・電圧制御装置をバックアップ用蓄電システムに付加する必要があり、かつ、鉛蓄電池を使用する機器の運転を停止し、浮動充電を中止しなければ測定できない、という問題があった。
また、特許文献1に記載の鉛蓄電池の劣化判定法では、浮動充電電流が増加する状況では既に蓄電池に内部短絡が発生しており、鉛蓄電池が寿命となっているという問題があった。
本発明は、蓄電池の劣化度合いを簡便に診断し、かつ、内部短絡が発生する以前の段階でも蓄電池の劣化を判定することを目的とする。
本発明の蓄電池の劣化状態診断方法は、充電器と負荷とを並列に接続した蓄電池に充電をする際に、一定の電圧で充電されている蓄電池の充電電流を測定し、充電電流が閾値以下である場合には、蓄電池が劣化状態であるとの判定をする。
本発明の蓄電池の劣化状態診断システムは、充電器と負荷とを並列に接続した蓄電池に充電をする構成を有し、一定の電圧で充電されている蓄電池の充電電流の測定をする浮動充電電流判定手段と、充電電流が閾値以下である場合には、蓄電池が劣化状態であるとの判定をする電流閾値判定手段と、を含む。
本発明によれば、蓄電池の劣化度合いを簡便に診断し、かつ、内部短絡が発生する以前の段階でも蓄電池の劣化を判定することができる。
以下、本発明の実施形態に係る蓄電池の劣化状態診断方法及び劣化状態診断システムについて説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などを実際より拡大している場合、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
本発明は、所定の時間以上連続して浮動充電されている鉛蓄電池の充電電流が、所定の閾値よりも小さいときに蓄電池を劣化状態と診断するものである。さらに、診断した結果を出力することが望ましい。
通常、浮動充電を開始すると、ある程度時間が経過するまでは電流はほぼ一定となる。この時間においては、電圧は時間の経過に伴い高くなっていく。そして、所定の時間が経過すると、電圧はほぼ一定となる。本発明は、このような蓄電池の特性を前提とするものである。
鉛蓄電池の特性が劣化し電池容量が減少している場合には、浮動充電時に発生する水の電気分解反応に対する電荷移動抵抗も増大する。このため、浮動充電電圧が一定であれば、鉛蓄電池の劣化が進むほど浮動充電電流が低下する。
図1は、本発明者が測定した鉛蓄電池の容量維持率と浮動充電電流の平均値との関係を示すグラフである。横軸に容量維持率、縦軸に「浮動充電電流/定格容量」の平均値をとっている。図中、破線は、縦軸の推定最大値である。ここで、定格容量としては、鉛蓄電池のメーカによるカタログ値等の標準値を用いている。なお、定格容量としては、鉛蓄電池の取り付け(交換)後の電流の初期値を基準として算出してもよい。
本図においては、容量維持率が約90%以上の場合、浮動充電電流/定格容量の平均値が大きく、容量維持率が80%以下の場合、浮動充電電流/定格容量の平均値が小さくなっている。
なお、本明細書においては、浮動充電電流を「充電電流」とも呼ぶ。
≪第1実施形態≫
図2は、第1実施形態に係る劣化状態診断方法を示すフローチャートである。
図2は、第1実施形態に係る劣化状態診断方法を示すフローチャートである。
本図に示すように、劣化状態診断が開始されると、まず浮動充電の開始時刻を判定する(S110)。ここで、浮動充電の開始時刻は、劣化状態診断の対象とする鉛蓄電池の制御システムに別途保持されている値を参照してもよいし、あるいは劣化状態診断開始時点の時刻を保持してもよい。
次に、浮動充電の継続時間が所定値以上であるかどうかを判定する(S120)。ここで、継続時間の所定値としては、24時間以上であることが望ましく、48時間以上であることが更に望ましい。このように継続時間を所定値以上とする理由は、充電電圧が一定とするためである。本明細書においては、「充電電圧が一定である」とは、所定の測定間隔で測定した充電電圧のばらつきが5%未満であることをいう。充電電圧のばらつきは、3%未満であることが更に望ましい。
浮動充電の継続時間が所定値未満である場合には、次の劣化状態診断ステップには進まず、浮動充電を一定時間継続する(S130)。この一定時間は任意に定めてよい。例えば、8時間あるいは24時間とする方法がある。
浮動充電の継続時間が所定値以上である場合には、一定時間の間、充電電流を定期的に測定し、蓄積する(S140)。測定時間及び測定間隔は、鉛蓄電池の充電電流の平均値を判定する目的に合わせて任意に定めてよい。例えば、測定時間は24時間、測定間隔は1分とする方法がある。なお、測定時間は、十分な長さであればよく、測定間隔は、必ずしも一定の間隔でなくてもよい。
その後、所定の測定時間が経過したかどうかを判定する(S150)。
次に、測定した充電電流の平均値を求める(S160)。そして、その平均値を所定の閾値と比較する(S170)。ここで、閾値は、診断対象とする鉛蓄電池の定格容量、初期の内部抵抗、浮動充電電圧、環境温度などの条件に応じて任意に定めてよいが、定格容量がQ(単位Ah)であるときにQ/100000(単位A)〜Q/1000(単位A)の範囲内で設定することが望ましい。
充電電流の平均値が閾値以下の場合には、蓄電池が劣化状態にあることを示す信号を出力し(S180)、診断を終了する。
一方、充電電流の平均値が閾値より大きい場合には、蓄電池が健全な状態にあることを示す信号を出力し(S190)、診断を終了する。
上述のような処理を行うことで、バックアップ用蓄電池システムの運用を中断することなく、簡便に鉛蓄電池の劣化状態を診断することができる。
本実施形態の劣化状態診断方法は、バックアップ用蓄電システムに組み込んで実施することもできるし、既存のバックアップ用蓄電システムに対する保守点検の際に検査員によって実施することもできる。
なお、上記の工程S180においては、充電電流の平均値を閾値と比較する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、充電電流の最大値を閾値と比較して判定してもよい。
図3は、本実施形態の劣化状態診断システムの一例を示したものである。
本図において、浮動充電される鉛蓄電池1は、充電器2及び負荷3に接続され、鉛蓄電池1は、常に充電器2より浮動充電されている。鉛蓄電池1と充電器2との間には、浮動充電電流検出用のシャント抵抗5が直列に接続されている。シャント抵抗5の両端電圧は、直流増幅器6で増幅され、AC/DCコンバータ7に入力される。AC/DCコンバータ7の出力は、マイクロプロセッサ9に接続され、浮動充電電流が評価される。また、マイクロプロセッサ9には、別のAC/DCコンバータ8の出力が接続される。このAC/DCコンバータ8は、鉛蓄電池1の電圧測定用であり、鉛蓄電池1の充電状態を確認するためのものである。さらに、マイクロプロセッサ9には、タイマー10、メモリ11、および電池の劣化状態診断の結果を表示するためのLED(Light Emitting Diode)からなる表示器12が接続されている。
図4は、本実施形態の劣化状態診断システムの要部を示したものである。
本図において、本実施形態の劣化状態診断システムは、浮動充電時間判定手段21、浮動充電電流判定手段22、電流閾値判定手段23及び判定結果出力手段24を含む。浮動充電電流判定手段22は電流閾値判定手段23に接続され、電流閾値判定手段23は判定結果出力手段24に接続されている。また、浮動充電時間判定手段21は、電流閾値判定手段23に接続されている。
浮動充電時間判定手段21は、図2の工程S120を担う。浮動充電電流判定手段22は、図2の工程S140を担う。電流閾値判定手段23は、図2の工程S170を担う。判定結果出力手段24は、図2の工程S180、S190を担う。
本実施形態においては、シャント抵抗5、直流増幅器6及びAC/DCコンバータ7により浮動充電電流判定手段22が構成され、AC/DCコンバータ8、マイクロプロセッサ9、タイマー10及びメモリ11により浮動充電時間判定手段21が構成されている。また、表示器12は、表示手段(表示部)とも呼ぶ。マイクロプロセッサ9は、電流閾値判定手段23の機能を有する。
なお、浮動充電時間判定手段21、浮動充電電流判定手段22、電流閾値判定手段23及び判定結果出力手段24は、本発明のシステムの構成要素のいずれかに設けられていればよく、それらの配置について特に限定されるものではない。よって、1個のマイクロプロセッサなどにまとめて配置されていてもよい。
本実施形態では、マイクロプロセッサ9がAC/DCコンバータ8を動作させて、鉛蓄電池1の充電電圧を測定し、充電電圧が予め設定した浮動充電の設定範囲内にあれば、鉛蓄電池1は浮動充電状態にあるものと判定する。ここで、マイクロプロセッサ9の判定が、鉛蓄電池1が浮動充電状態にはないという判定から浮動充電状態にあるという判定に変化した場合には、その時刻を浮動充電開始時刻としてメモリ11に保持する。また、鉛蓄電池1が浮動充電状態にあるという判定が継続している場合には、マイクロプロセッサ9は、浮動充電開始時刻と現時刻との差分から浮動充電の継続時間を計算する。この継続時間とメモリ11に保持された継続時間の閾値とを比較し、浮動充電の継続時間が閾値以上であれば、鉛蓄電池1の浮動充電電流を測定可能な状態であると判定する。
鉛蓄電池1が測定可能状態にあることを判定した後は、マイクロプロセッサ9は、AC/DCコンバータ7の出力に基づいて、所定の時間間隔即ちサンプリング周期で浮動充電電流を測定し、測定結果をメモリ11に保持する。所定の測定時間が経過した時点で浮動充電電流の平均値を算出し、メモリ11に保持されている浮動充電電流の閾値と比較して評価する。もし浮動充電電流の平均値が閾値を下回っている場合には、鉛蓄電池1を劣化状態と判定し、鉛蓄電池1が劣化状態であることを表示器12に表示する。
≪第2実施形態≫
図5は、第2実施形態に係る劣化状態診断方法を示すフローチャートである。
図5は、第2実施形態に係る劣化状態診断方法を示すフローチャートである。
本図においては、図2(第1の実施形態)のS110、S120及びS130がそれぞれ、S210、S220及びS230に対応する。これらの工程は、図2と同様である。
図5においては、次の工程として、図2のS140と異なり、充電電流に加えて、電池電圧及び電池温度の少なくとも一方を定期的に測定し、蓄積する(S240)。そして、図2と同様に、所定の測定時間が経過したかどうかを判定する(S250)。ここで、電池電圧は、蓄電池群全体の電圧であってもよいし、蓄電池群を構成する各蓄電池の電圧であってもよい。電池温度は、蓄電池群全体の中で代表的な部位の温度であってもよいし、蓄電池群を構成する各蓄電池の温度から算出した平均値、最頻値、最大値などであってもよい。なお、電池電圧及び電池温度の測定は、必ずしも定期的でなくてもよく、1回だけでもよい。
次に、測定した充電電流、電池電圧及び電池温度の平均値を求める(S260)。そして、電池電圧及び電池温度の平均値に基いて、充電電流の閾値テーブルを参照し、充電電流の閾値を設定する(S270)。
その後、充電電流の平均値を所定の閾値と比較する(S280)。
充電電流の平均値が閾値以下の場合には、蓄電池が劣化状態にあることを示す信号を出力し(S290)、診断を終了する。
一方、充電電流の平均値が閾値より大きい場合には、蓄電池が健全な状態にあることを示す信号を出力し(S300)、診断を終了する。
なお、S270においては、第1の実施形態においては定数としていた充電電流の閾値を、電池電圧及び電池温度によって変化する値として扱う。すなわち、本第2実施形態の劣化状態診断方法においては、電池電圧及び電池温度の一方あるいは両方と充電電流の閾値との関係を示す関数あるいはデータテーブルを参照し、充電電流の閾値を設定する。
一般に、電池温度が低下すると、鉛蓄電池の浮動充電中に発生する水分解反応に対する電荷移動抵抗が増大し、浮動充電電流が低下する。このため、浮動充電電流の閾値を一定として運用した場合、環境温度の低下による電池温度低下の影響と電池の特性劣化の影響を混同する場合が想定される。また、電池温度の上昇による浮動充電電流の増加によって、実際には電池が劣化状態にあるにもかかわらず健全な状態と判定する場合が想定される。
また、浮動充電時の電圧が低くなるほど水分解反応の過電圧が小さくなるため、浮動充電電流が低下する。このため、浮動充電時の設定電圧を変更して運用した場合、浮動充電電圧の低下による影響と電池の特性劣化の影響を混同する場合が想定される。また、浮動充電電圧の上昇による浮動充電電流の増加によって、実際には電池が劣化状態にあるにもかかわらず健全な状態と判定する場合が想定される。
本実施形態の手法によれば、上記のような電池温度の変化と浮動充電電圧の変化による影響を電池特性劣化の影響と区別することができるため、劣化状態診断の判定精度が向上する。
また、本実施形態の劣化状態診断システムは、バックアップ用蓄電システムに組み込んで実施することもできるし、既存のバックアップ用蓄電システムに対する保守点検の際に検査員によって実施することもできる。
図6は、本実施形態の劣化状態診断システムの一例である。
本図において図3と異なる点は、鉛蓄電池1の温度を測定する温度センサ15が接続されている点である。温度センサ15は、マイクロプロセッサ9に接続されている。メモリ11には、浮動充電電圧と電池温度と浮動充電電流の閾値との関係を記録したデータテーブルが保持されている。
図7は、本実施形態の劣化状態診断システムの要部を示したものである。
本図において図4と異なる点は、浮動充電電圧判定手段31及び電池温度判定手段32が追加されている点である。これらは、浮動充電電流判定手段22と同様に、電流閾値判定手段23に接続されている。
本実施形態においては、図7の浮動充電電圧判定手段31は、AC/DCコンバータ8及びマイクロプロセッサ9により構成されている。図7の電池温度判定手段32は、温度センサ15により構成されている。マイクロプロセッサ9及びメモリ11は、電流閾値判定手段23の機能を有する。
なお、浮動充電時間判定手段21、浮動充電電流判定手段22、電流閾値判定手段23及び判定結果出力手段24だけでなく、浮動充電電圧判定手段31及び電池温度判定手段32も、本発明のシステムの構成要素のいずれかに設けられていればよく、それらの配置について特に限定されるものではない。よって、1個のマイクロプロセッサなどにまとめて配置されていてもよい。
浮動充電電圧判定手段31は、電池電圧を定期的に測定し、蓄積する。電池温度判定手段32は、電池温度を定期的に測定し、蓄積する。これらは、図5の工程S240を担う。
本実施形態では、マイクロプロセッサ9は、AC/DCコンバータ8の出力に基づいて、所定の時間間隔即ちサンプリング周期で浮動充電電圧を測定し、測定結果をメモリ11に保持する。さらに、マイクロプロセッサ9は、温度センサ15の出力に基づいて、所定の時間間隔即ちサンプリング周期で電池を測定し、測定結果をメモリ11に保持する。所定の測定時間が経過した時点で、浮動充電電流、浮動充電電圧及び電池温度の平均値を算出し、メモリ11に保持されている浮動充電電圧と電池温度と浮動充電電流の閾値との関係を示すデータテーブルを参照し、浮動充電電流の閾値を決定する。もし浮動充電電流の平均値が閾値を下回っている場合には、鉛蓄電池1を劣化状態と判定し、鉛蓄電池1が劣化状態であることを表示器12に表示する。
1:鉛蓄電池、2:充電器、3:負荷、5:シャント抵抗、6:直流増幅器、7、8:AC/DCコンバータ、9:マイクロプロセッサ、10:タイマー、11:メモリ、12:表示器、15:温度センサ、21:浮動充電時間判定手段、22:浮動充電電流判定手段、23:電流閾値判定手段、24:判定結果出力手段、31:浮動充電電圧判定手段、32:電池温度判定手段。
Claims (20)
- 充電器と負荷とを並列に接続した蓄電池に充電をする際に、一定の電圧で充電されている前記蓄電池の充電電流を測定し、
前記充電電流が閾値以下である場合には、前記蓄電池が劣化状態であるとの判定をする、蓄電池の劣化状態診断方法。 - 前記一定の電圧での前記充電は、所定の時間以上連続して行い、その後、連続して行っている前記一定の電圧での前記充電を維持している状態で前記充電電流を測定する、請求項1記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 前記充電電流は、複数回測定する、請求項1又は2に記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 複数回測定した前記充電電流は、その最大値又は平均値を前記閾値と比較する、請求項3記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 前記判定の結果を出力する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 前記閾値(単位A)は、前記蓄電池の定格容量(単位Ah)の1/100000〜1/1000の範囲内で設定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- さらに、前記蓄電池の電池電圧及び電池温度の少なくとも一方を測定し、
測定した前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方の値を用いて前記充電電流の前記閾値を設定する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断方法。 - 前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方は、複数回測定する、請求項7記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 複数回測定した前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方の平均値を用いて、前記充電電流の前記閾値を設定する、請求項8記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 前記蓄電池は、鉛蓄電池である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断方法。
- 充電器と負荷とを並列に接続した蓄電池に充電をする構成を有し、
一定の電圧で充電されている前記蓄電池の充電電流の測定をする浮動充電電流判定手段と、
前記充電電流が閾値以下である場合には、前記蓄電池が劣化状態であるとの判定をする電流閾値判定手段と、を含む、蓄電池の劣化状態診断システム。 - 前記一定の電圧での前記充電は、所定の時間以上連続して行うものであって、
前記浮動充電電流判定手段は、連続して行っている前記一定の電圧での前記充電を維持している状態で前記充電電流の前記測定をする、請求項11記載の蓄電池の劣化状態診断システム。 - 前記浮動充電電流判定手段は、前記充電電流の前記測定を複数回行う、請求項11又は12に記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- 複数回前記測定をした前記充電電流は、その最大値又は平均値が前記閾値と比較される、請求項13記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- さらに、前記判定の結果を出力する判定結果表示手段を含む、請求項11〜14のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- 前記閾値(単位A)は、前記蓄電池の定格容量(単位Ah)の1/100000〜1/1000の範囲内で設定される、請求項11〜15のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- さらに、前記蓄電池の電池電圧を測定する浮動充電電圧判定手段、及び前記蓄電池の電池温度を測定する電池温度判定手段の少なくとも一方を含み、
測定した前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方の値を用いて前記充電電流の前記閾値を設定する、請求項11〜16のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断システム。 - 前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方は、複数回測定される、請求項17記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- 複数回測定された前記電池電圧及び前記電池温度の少なくとも一方の平均値を用いて、前記充電電流の前記閾値が設定される、請求項18記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
- 前記蓄電池は、鉛蓄電池である、請求項11〜19のいずれか一項に記載の蓄電池の劣化状態診断システム。
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- 2018-10-04 JP JP2018188792A patent/JP2020057565A/ja active Pending
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