JP4753669B2 - パンタグラフ揚力測定装置 - Google Patents

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この発明は、パンタグラフに作用するパンタグラフ揚力を測定するパンタグラフ揚力測定装置に関する。
風洞試験装置では、気流が流れる測定部に模型車両を設置して車両に作用する空気力や車両から発生する空力騒音を測定したり、測定部にパンタグラフを設置してパンタグラフ揚力や集電系の空力騒音などを測定したりしている(例えば、非特許文献1参照)。
前田 達夫、近藤 善彦、RRR、財団法人研友社、2004年7月1日、第21頁
図12は、パンタグラフ揚力を測定する手法を示す模式図である。
走行する電車や機関車などの電気車では、パンタグラフに作用する空気力によってパンタグラフのすり板が架線のトロリ線を押上げる力(押上力)が変化する。この押上力の変化分をパンタグラフ揚力と称し、押上力が増加するときの符号を正とする。図12に示す従来のパンタグラフ揚力測定装置115は、パンタグラフ101のすり板102が取り付けられた集電舟103とパンタグラフ101の台枠113との間に配置され、パンタグラフ101に作用するパンタグラフ揚力を測定するためのロードセル116と、集電舟103とロードセル116とを連結するワイヤ117と、ワイヤ117を集電舟103に接続するための治具118などを備えている。このような従来のパンタグラフ測定装置115では、集電舟103と台枠113とをロードセル116及びワイヤ117によって連結して、パンタグラフ101の高さを一定にしている。従来のパンタグラフ揚力測定装置115では、風洞試験装置内のパンタグラフ101に装着された状態で気流を流し、パンタグラフ101に作用するパンタグラフ揚力が測定されるとともに、このパンタグラフ101から発生する騒音を騒音測定装置によって測定している。しかし、従来のパンタグラフ揚力測定装置115では、ロードセル116及びワイヤ117に空気力が作用するとともに、治具118を集電舟103に取り付ける必要があるため、集電舟103のまわりの空気の流れが治具118のために変化してしまう場合があり、パンタグラフ101に作用するパンタグラフ揚力をロードセル116によって正確に測定できない問題点があった。また、従来のパンタグラフ揚力測定装置115では、ロードセル116、ワイヤ117及び治具118から騒音が発生するため、パンタグラフ101の正確な空力音を測定するためにはロードセル116、ワイヤ117及び治具118を取り外してパンタグラフ揚力の測定とは別に騒音を測定する必要がある。このため、騒音測定時にはパンタグラフ101の状態をパンタグラフ揚力測定時と同じ条件に調整する必要があり、調整に手間がかかり試験回数が増加する問題点があった。
この発明の課題は、気流による影響を受けず空力音と同時にパンタグラフ揚力を正確に測定することができるパンタグラフ揚力測定装置を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、パンタグラフ(1)に作用するパンタグラフ揚力を測定するパンタグラフ揚力測定装置であって、前記パンタグラフの主軸(6)のてこ部(6d)とこのパンタグラフの固定部(13e)との間に作用する荷重を検出し、前記パンタグラフ揚力を検出するパンタグラフ揚力検出部(16)と、前記てこ部と前記固定部との間に前記パンタグラフ揚力検出部を連結する連結部(17,18)とを備え、前記パンタグラフ揚力検出部及び前記連結部は、前記パンタグラフの風防部(12)に覆われていることを特徴とするパンタグラフ揚力測定装置(15)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のパンタグラフ揚力測定装置であって、前記パンタグラフの集電舟(3)の高さを所定の高さに調整するために、前記てこ部と前記固定部との間の間隔を調整する間隔調整部(18c)を備えることを特徴とするパンタグラフ揚力測定装置である。
請求項3の発明は、請求項2に記載のパンタグラフ揚力測定装置において、前記間隔調整部は、前記てこ部と前記固定部との間の間隔を調整するための駆動力を外部操作によって自動的に発生する駆動力発生部(18n)を備えることを特徴とするパンタグラフ揚力測定装置である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のパンタグラフ揚力測定装置において、前記パンタグラフの集電舟の振動を検出する振動検出部(27)の検出結果に基づいて、前記パンタグラフ揚力を演算するパンタグラフ揚力演算部(20)の演算結果を補正する補正部(30)を備えることを特徴とするパンタグラフ揚力測定装置である。
この発明によると、気流による影響を受けず空力音の測定と同時にパンタグラフ揚力を正確に測定することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。
図1に示すパンタグラフ1は、架線のトロリ線から車両に電力を導く集電装置である。パンタグラフ1は、すり板2と、集電舟(舟体)3と、舟支え機構部4と、枠組5と、主軸6と、主ばね7と、かぎ装置8と、かぎシリンダ装置9と、下げシリンダ装置10と、風防部12と、台枠13と、ダンパ装置14などを備えている。パンタグラフ1は、主ばね7の付勢力に抗して下げシリンダ装置10が主軸6をA2方向に回転すると、集電舟3及び枠組5が下降して舟支え機構部4をかぎ装置8が連結し使用状態から折畳状態になる。一方、パンタグラフ1は、かぎ装置8をかぎシリンダ装置9が駆動して舟支え機構部4をかぎ装置8が解放すると、主ばね7の付勢力によって主軸6がA1方向に回転して集電舟3及び枠組5が上昇し折畳状態から使用状態になる。図1に示すパンタグラフ1は、車両の進行方向に対して非対称であり、一方向又は両方向に使用可能なシングルアーム型パンタグラフである。パンタグラフ1は、例えば、風洞試験装置の気流が流れる風洞測定部内に配置されたときに、この気流の流れによって生ずる挙動をこの風洞試験装置によって測定される。
すり板2は、トロリ線と接触する部材であり、車両の進行方向と直交する方向に伸びた金属製又は炭素製の板状部材である。集電舟3は、すり板2を取り付け支持する部材であり、一般にトロリ線と直交する方向に伸びた細長い金属製の部材である。舟支え機構部4は、集電舟3を支持する機構部であり、集電舟3を架線に対して水平に押上げるとともに、集電舟3にばねによる緩衝作用を与える。舟支え機構部4は、図中破線で示すように、かぎ装置8の先端部と連結及び解放する掛け止め部4aが形成されている。
枠組5は、集電舟3を支持した状態で上下方向に動作可能なリンク機構であり、上枠5aと、下枠5bと、舟支えリンク5cと、釣り合い棒5dなどを備えている。枠組5は、上端が舟支え機構部4に回転自在に連結され、他端が主軸6に固定されており、筒状の上枠5a内に舟支えリンク5cを収納し、筒状の下枠5b内に釣り合い棒5dを収納している。上枠5aは、舟支え機構部4に回転自在に連結される部材であり、下枠5bは一端が上枠5aに回転自在に連結され、他端が主軸6のてこ部6aに固定される部材である。舟支えリンク5cは、集電舟3及び舟支え機構部4を所定の姿勢に維持するための部材であり、一端が舟支え機構部4に回転自在に連結され、他端が下枠5bに回転自在に連結されている。釣り合い棒5dは、一端が上枠5aに回転自在に連結され、他端が台枠13の支持部13aに回転自在に連結されている。
主軸6は、枠組5の昇降動作に連動して正逆方向(A1,A2方向)に回転する部材であり、台枠13の支持部13bに回転自在に支持されている。主軸6は、枠組5の下枠5bが連結されるてこ部6aと、主ばね7が連結されるてこ部6bと、下げシリンダ装置10のピストンロッド10aが連結されるてこ部6cと、連結部17のてこ部17aが連結されるてこ部6dなどを備えている。てこ部6a〜6dは、主軸6を支点として主軸6と一体となって回転する。
主ばね7は、パンタグラフ1に上昇力を付与する部材である。主ばね7は、主軸6がA1方向に回転して枠組5が上昇するようにこの主軸6を付勢しており、一端が台枠13の支持部13dに回転自在に連結され他端が主軸6のてこ部6bに回転自在に連結されている。
かぎ装置8は、舟支え機構部4を連結及び解放する部材である。かぎ装置8は、舟支え機構部4の掛け止め部4aと連結及び解放するかぎ8aと、このかぎ8aを掛け止め部4aと連結する方向に付勢するばね8bなどを備えている。かぎ装置8は、パンタグラフ1が下降したときには舟支え機構部4の掛け止め部4aにかぎ8aをばね8bの付勢力によって連結してパンタグラフ1を折畳状態にする。一方、かぎ装置8は、パンタグラフ1が上昇するときには舟支え機構部4の掛け止め部4aからかぎ8aを解放してパンタグラフ1を使用状態にする。
かぎシリンダ装置9は、かぎ装置8を駆動する部材であり、舟支え機構部4の掛け止め部4aからかぎ装置8のかぎ8aを解放させるための駆動力を発生する空気圧シリンダなどである。かぎシリンダ装置9は、パンタグラフ1を折畳状態から使用状態に切り替えるときには、支持部13cを回転中心としてB方向にかぎ8aを回転させて、ばね8bの付勢力に抗して掛け止め部4aからかぎ8aを解放する。
下げシリンダ装置10は、主軸6を回転駆動する部材であり、パンタグラフ1を下降させるときに主ばね7の付勢力に抗して主軸6をA2方向に回転させる空気圧シリンダなどである。下げシリンダ装置10は、C方向に進退するピストンロッド10aを備えている。下げシリンダ装置10は、パンタグラフ1が使用状態(通常時)であるときにはピストンロッド10aが主軸6のてこ部6cから離れている。下げシリンダ装置11は、パンタグラフ1を使用状態から折畳状態に切り替えるとき(下げ動作時)には、ピストンロッド10aの先端部を主軸6のてこ部6cに押し付けて、主ばね7の付勢力に抗して主軸6をA2方向に回転させる。
風防部12は、気流の乱れを防ぐ部材である。風防部12は、主軸6、主ばね7、かぎ装置8、かぎシリンダ装置9及び下げシリンダ装置10などを覆うカバーであり、これらの部材に気流が当たるのを防ぐ。風防部12は、気流の流れを妨げないような形状に形成されている。
台枠13は、車体の屋根上に支持される部材であり、枠組5、主軸6、主ばね7、かぎ装置8、かぎシリンダ装置9及び下げシリンダ装置10などを支持し、車体との間を電気的に絶縁する碍子上に設置されている。台枠13は、枠組5の釣り合い棒5dを回転自在に支持する支持部13aと、主軸6の両端部を回転自在に支持する支持部13bと、かぎ装置8を回転自在に支持する支持部13cと、主ばね7の一端部を回転自在に支持する支持部13dと、連結部18の円環部18gを固定する固定部13eとを備えている。
図中二点鎖線で示すダンパ装置14は、枠組5の上下方向の振動を減衰させる部材であり、一端が台枠13の固定部13eに連結され他端が主軸6のてこ部6dに連結されている。ダンパ装置14は、風洞試験時にはパンタグラフ1から取り外される。
図2は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の平面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の側面図である。
図1〜図3に示すパンタグラフ揚力測定装置15は、パンタグラフ揚力を測定する装置である。パンタグラフ揚力測定装置15は、気流の流れによってパンタグラフ1を昇降させる方向の空気力がこのパンタグラフ1に作用したときに、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間に作用する荷重を検出して、この検出結果に基づいてパンタグラフ揚力を演算する。パンタグラフ揚力測定装置15は、図1〜図3に示すパンタグラフ揚力検出部16と、連結部17,18と、図1に示す信号処理部19と、パンタグラフ揚力演算部20と、記録部21と、表示部22と、印刷部23と、制御部24などを備えている。
図1〜図3に示すパンタグラフ揚力検出部16は、パンタグラフ揚力を検出する手段であり、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間に作用する荷重を検出する。パンタグラフ揚力検出部16は、荷重が加わることによって発生する機械的な変位を電気信号に変換する機械電気変換素子であり、ひずみに応じて電気抵抗が変化し電圧が変化するロードセルなどである。パンタグラフ揚力検出部16は、図1に示すように、気流が直接当たらず空気力の影響を受けないように風防部12に覆われており、図1の二点鎖線で示すダンパ装置14を取り外した後のパンタグラフ1に装着される。パンタグラフ揚力検出部16は、図3に示すように両端部に雌ねじ部16a,16bが形成されている。パンタグラフ揚力検出部16は、図1に示すように、検出した荷重に応じた電気信号を荷重検出信号として信号処理部19に出力する。
図1〜図3に示す連結部17,18は、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間にパンタグラフ揚力検出部16を連結する手段である。連結部17,18は、図1に示すように、気流が直接当たらず空気力の影響を受けないように風防部12に覆われており、図1の二点鎖線で示すダンパ装置14を取り外した後のパンタグラフ1にパンタグラフ揚力検出部16とともに装着される。
連結部17は、主軸6のてこ部6dとパンタグラフ揚力検出部16とを連結する手段である。連結部17は、図2及び図3に示すてこ部17aと、締結部材17bと、連結軸17cと、ナット17dと、座金17eと、図2に示す割ピン17fと、図2及び図3に示す連結軸17gと、ナット17hと、図2に示す球面座17iなどを備えている。
図2及び図3に示すてこ部17aは、主軸6のてこ部6dに装着されてこのてこ部6dと一体となって動作する板状部材である。てこ部17aは、図1の二点鎖線で示すダンパ装置14が発生する力よりも大きな力がてこ部6dに作用したときにてこ部17aが耐えられるように、パンタグラフ1にあらかじめ取り付けられているてこ部17aを強化したものに変更して取り付けられている。てこ部17aは、図2に示すように、連結軸17cが回転自在に貫通する軸受部17jが形成されている。図2及び図3に示す締結部材17bは、てこ部17aをてこ部6dに固定する部材である。締結部材17bは、てこ部17aの支点となる側をてこ部6dに固定するボルト、ナット及び座金などである。
図2に示す連結軸17cは、てこ部17aと連結軸17gとを接続する軸である。連結軸17cは、両端部に雄ねじ部17kと貫通孔17mとが形成されており、てこ部17aの軸受部17jと嵌合する部分が大径に形成されている。ナット17dは、連結軸17cの雄ねじ部17kと噛み合いこの連結軸17cの両端部に装着される部材である。座金17eは、ナット17dと軸受部17jとの間、及びナット17dと球面座17iとの間に挟み込まれる部材である。図3に示す割ピン17fは、図2に示す連結軸17cの貫通孔17mに差し込まれる部材であり、ナット17dが回転してこのナット17dが緩むのを防止する。
図2及び図3に示す連結軸17gは、パンタグラフ揚力検出部16と連結軸17cとを連結する部材である。連結軸17gの一方の端部には、図3に示すように、パンタグラフ揚力検出部16の雌ねじ部16aと噛み合う雄ねじ部17nが形成されており、他方の端部には内周部が凹状球面である貫通孔17pが形成されている。ナット17hは、パンタグラフ揚力検出部16の雌ねじ部16aと連結軸17gの雄ねじ部17nとが緩むのを防止する部材であり、雄ねじ部17nに装着されている。
図2に示す球面座17iは、連結軸17cの長さ方向に連結軸17gを傾斜可能にする環状部材である。球面座17iの外周部には、連結軸17gの貫通孔17pの凹状の球面と摺動するように凸状の球面が形成されており、球面座17iの内周部には連結軸17cが回転自在に貫通する貫通孔17qが形成されている。球面座17iは、連結軸17c,17gに過大な負荷が加わりこれらの連結軸17c,17gが撓んだときに、連結軸17cと連結軸17gとが相対的にD1,D2方向に傾くのを許容することによって、これらの連結軸17c,17gが破損するのを防止する。また、球面座17iは、連結軸17cと連結軸17gとが相対的にD1,D2方向に回転するのを許容することによって、パンタグラフ揚力検出部16にかかるねじりを防ぎ、パンタグラフ揚力検出部16が破損するのを防止する。
連結部18は、台枠13の固定部13eとパンタグラフ揚力検出部16とを連結する手段である。連結部18は、図2及び図3に示すように、連結軸18a,18bと間隔調整部18cなどを備えている。
連結軸18aは、パンタグラフ揚力検出部16と間隔調整部18cとを連結する部材である。連結軸18aの一方の端部には、図3に示すように、パンタグラフ揚力検出部16の雌ねじ部16bと噛み合う雄ねじ部18dが形成されており、他方の端部には間隔調整部18cの雌ねじ部18kと噛み合う雄ねじ部18eが形成されている。
連結軸18bは、台枠13の固定部13eと間隔調整部18cとを連結する部材である。連結軸18bの一方の端部には、間隔調整部18cの雌ねじ部18mと噛み合う雄ねじ部18fが形成されている。連結軸18bの他方の端部には、固定部13eに円環部18gが形成されており、連結軸18bが中心軸回りに回転するのを規制するためにこの円環部18gには固定部13eが貫通している。
図4は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置における間隔調整部の原理を説明するための模式図であり、図4(A)は集電舟の高さを高くした状態を示す模式図であり、図4(B)は集電舟の高さを低くした状態を示す模式図である。
図4に示す間隔調整部18cは、パンタグラフ1の集電舟3の高さを所定の高さに調整するために、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を調整する手段である。間隔調整部18cは、図4()に示すように、集電舟3の高さを低くするときには、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を広く調整し、図4()に示すように集電舟3の高さを高くするときには、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を狭く調整する。間隔調整部18cは、図2及び図3に示すように、筒状部18hと、ナット18i,18jなどを備えている。筒状部18hは、内周部に雌ねじ部18k,18mが形成された筒ナット状の部材であり、図3に示すように雌ねじ部18k,18mの一方は右ねじであり他方は左ねじである。ナット18i,18jは、連結軸18aの雄ねじ部18e,18fにそれぞれ装着されており、雄ねじ部18e,18fと雌ねじ部18k,18mとが緩むのを防止する。ナット18oは、パンタグラフ揚力検出部16の雌ねじ部16bと連結軸18aの雄ねじ部18dとが緩むのを防止する部材であり、雄ねじ部18dに装着されている。
図1に示す信号処理部19は、パンタグラフ揚力検出部16の出力信号を処理する手段である。信号処理部19は、例えば、パンタグラフ揚力検出部16の出力信号(荷重検出信号)から所定の周波数成分を除去するフィルタ回路と、このフィルタ回路の出力信号を増幅する増幅回路と、増幅回路の出力信号をA/D変換するA/D変換回路などを備えている。信号処理部19は、処理後の荷重検出信号を制御部24に出力する。
パンタグラフ揚力演算部20は、パンタグラフ揚力検出部16の検出結果に基づいてパンタグラフ揚力を演算する手段である。パンタグラフ揚力演算部20は、所定のパンタグラフ揚力演算処理を実行し、信号処理部19が出力する荷重検出信号に基づいてパンタグラフ1に作用するパンタグラフ揚力を演算する。パンタグラフ揚力演算部20は、演算結果を揚力信号として制御部24に出力する。
記録部21は、パンタグラフ揚力演算部20の演算結果を記録する手段である。記録部21は、パンタグラフ揚力演算部20が演算したパンタグラフ揚力を時系列の測定データとして記録するメモリなどである。表示部22は、パンタグラフ揚力演算部20の演算結果を表示する手段であり、画面上に演算結果を表示する表示装置などである。印刷部23はパンタグラフ揚力演算部20の演算結果を印刷する手段であり、演算結果を用紙に印刷する印刷装置などである。
制御部24は、パンタグラフ揚力測定装置15の種々の動作を処理する手段である。制御部24は、例えば、パンタグラフ揚力検出部16が出力する荷重検出信号に基づいてパンタグラフ揚力演算部20にパンタグラフ揚力の演算を指令したり、パンタグラフ揚力演算部20の演算結果の記録を記録部21に指令したり、表示部22に表示を指令したり、印刷部23に印刷を指令したりする中央処理部(CPU)である。
次に、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置の動作を説明する。
先ず、風洞試験装置内にパンタグラフ1を設置して風防部12を取り外し、図1に二点鎖線で示すダンパ装置14を取り外す。そして、図2及び図3に示すように、連結部17のてこ部17aを締結部材17bによって主軸6のてこ部6dに固定するとともに、連結部18の円環部18gを台枠13の固定部13eに固定して、パンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18がパンタグラフ1に装着される。次に、連結部18の雄ねじ部18e,18fと間隔調整部18cの雌ねじ部18k,18mとの噛み合い量を調整する。その結果、図に示すように、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔が変化するため、図1に示すA1,A2方向に主軸6が回転して枠組5が昇降し、図4に示すようにパンタグラフ1の姿勢が変化し集電舟3の高さも変化する。
集電舟3の高さを調整した後に、図2及び図3に示すナット18i,18jを締め付けて、集電舟3の高さを一定の高さに設定し、図1に示す風防部12を台枠13に装着する。この状態で、風洞試験装置内に気流を流すとパンタグラフ1を上昇又は下降させる方向の空気力が作用する。このとき、図1に示す主軸6にA1,A2方向のトルクが発生し、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間に連結されたパンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18に作用する荷重が変化する。その結果、パンタグラフ揚力検出部16が出力する電気信号が変化し、このパンタグラフ揚力検出部16の出力信号(荷重検出信号)に基づいて、パンタグラフ揚力をパンタグラフ揚力演算部20が演算する。
図5は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置によるパンタグラフ揚力の測定結果を一例として示すグラフである。
図5に示す縦軸は、揚力平均値(N)であり、横軸は風速(km/h)であり、ワイヤ方式は図12に示す従来のパンタグラフ揚力測定装置115のようなワイヤ117及び治具118を用いる測定方法であり、新方式は図1に示すパンタグラフ揚力測定装置15のようなワイヤ117及び治具118を用いない測定方式である。図5に示すグラフは、パンタグラフ1,101の高さを同一にしたときのパンタグラフ揚力の測定結果である。図5に示すように、新方式では従来のワイヤ方式とほぼ同じ結果が得られていることがわかる。
図6は、この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置を備えるパンタグラフの騒音測定結果を一例として示すグラフである。
図6に示す縦軸は、騒音レベル(dB)であり、横軸は1/3オクターブバンド中心周波数(Hz)であり、ワイヤ方式は風速270km/h及び風速300km/hのときの騒音データであり、新方式は風速270km/h及び風速300km/hのときの騒音データである。図6に示すグラフは、パンタグラフ1,101の高さを同一にしたときの騒音測定結果である。図6に示すように、1/3オクターブバンド中心周波数が6.3kHzを超えるとワイヤ方式ではワイヤから発生する空力音のため騒音レベルが高くなっているが、新方式では騒音レベルが低下している。その結果、新方式では、パンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18が気流の流れを遮ることがないためワイヤ方式に比べてパンタグラフ1の空力音を精度よく測定していることが分かる。
この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、パンタグラフ1の風防部12にパンタグラフ揚力検出部16が覆われている。このため、気流の影響を受けない場所にパンタグラフ揚力検出部16が配置されており、パンタグラフ揚力検出部16に空気力が作用するのを防ぐことができるとともに、パンタグラフ揚力検出部16から空力音が発生するのを防ぐことができる。その結果、パンタグラフ揚力検出部16が気流の影響を受けないため、パンタグラフ揚力と騒音を同時に正確に測定することができる。
(2) この第1実施形態では、パンタグラフ1の主軸6のてこ部6dとパンタグラフ1の固定部13eとの間に作用する荷重をパンタグラフ揚力検出部16が検出し、てこ部6dと固定部13eとの間にこのパンタグラフ揚力検出部16を連結する連結部17,18が風防部12に覆われている。このため、パンタグラフ1のダンパ装置14を取り外してパンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18を簡単に装着してパンタグラフ揚力を測定することができる。また、気流の影響を受けない場所に連結部17,18が配置されているため、連結部17,18に空気力が作用するのを防ぐことができるとともに、パンタグラフ揚力検出部16から空力音が発生するのを防ぐことができる。
(3) この第1実施形態では、パンタグラフ1の集電舟3の高さを所定の高さに調整するために、てこ部6dと固定部13eとの間の間隔を間隔調整部18cが調整する。このため、パンタグラフ1の高さを任意の高さに調整して、パンタグラフ揚力及び騒音を同時に測定することができる。
(第2実施形態)
図7は、この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。図8は、この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の平面図である。図9は、この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の側面図である。図10は、図9のX-X線で切断した状態を示す断面図である。以下では、図1〜図3に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図7〜図10に示すパンタグラフ揚力測定装置15は、外部操作によって間隔調整部18cを駆動して主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を調整し、集電舟3の高さを任意の高さに調整してパンタグラフ揚力を測定する。パンタグラフ揚力測定装置15は、図7に示すように、パンタグラフ揚力検出部16と、連結部17,18と、信号処理部19と、パンタグラフ揚力演算部20と、記録部21と、表示部22と、印刷部23と、制御部24と、駆動操作部25と、駆動状態検出部26などを備えている。
間隔調整部18cは、図8〜図10に示すように、筒状部18hと、駆動力発生部18nと、締結部材18pと、回転防止部18qなどを備えており、図2に示すナット18i,18jが省略されている。筒状部18hは、外周部にフランジ部18rを備えており、図9に示すようにこのフランジ部18rには貫通孔18sが形成されている。
駆動力発生部18nは、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を調整するための駆動力を外部操作によって発生する手段である。駆動力発生部18nは、図9に示すように、筒状部18hを回転駆動させて、筒状部18hの雌ねじ部18k,18mと連結軸18a,18bの雄ねじ部18e,18fとの噛み合い量を調整し、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を調整する。駆動力発生部18nは、例えば、遠隔操作によって駆動力を発生する中空の電動モータなどであり、筒状部18hの外周部に固定されこの筒状部18hと一体となって回転する円環状の回転子18tと、この回転子18tと間隔をあけて配置され磁力によって回転子18tを回転させる固定子18uなどを備えている。
締結部材18pは、駆動力発生部18nの回転子18tを筒状部18hに固定する部材であり、フランジ部18rの貫通孔18sに挿入されるボルトなどである。回転防止部18qは、駆動力発生部18nの回転子18tの反力を受ける固定子18uが回転するのを防ぐ手段であり、図9及び図10に示すように、ピン部18vと凹部18wとを備えている。ピン部18vは、固定子18uの外周部に固定されてこの外周部から突出する部材であり、凹部18wはピン部18vが嵌り込む部分であり、台枠13に固定されている。凹部18wは、主軸6のてこ部6dが回転して荷重の作用方向が変化したときにピン部18vが脱落するのを防止するために、ピン部18vとの間に隙間を形成するようにこのピン部18vの直径よりも内径が大きく形成されている。凹部18wは、回転子18tが回転したときに連結軸18a,18bの軸方向にピン18vが移動するため、連結軸18a,18bの軸方向に長い長穴形状に形成されている。
図9に示す回転防止部18xは、駆動力発生部18nの回転子18tが回転したときにパンタグラフ揚力検出部16が回転するのを防ぐ手段である。回転防止部18xは、回転防止部18qと同様の構造であり、図9では回転防止部18x側の部材のうち回転防止部18q側の部材と対応する部材には同一の番号を付して詳細な説明を省略する。回転防止部18xは、ピン部18vと、凹部18wと、筒状部18yとを備えている。筒状部18yは、連結軸18aと一体となって回転する部材であり、パンタグラフ揚力検出部16とナット18oとの間に挿入され挟み込まれている。筒状部18yの内周部には、連結軸18aが貫通しており、筒状部18yの外周部にはピン18vが固定され突出している。回転防止部18xは、ピン18vが凹部18wに嵌り込み筒状部18yの回転を規制しているため、駆動力発生部18nの回転子18tが回転したときに、連結軸18aが回転するのを防ぐとともにパンタグラフ揚力検出部16が回転するのを防ぐ。
図7に示す駆動操作部25は、駆動力発生部18nを外部から駆動操作する手段である。駆動操作部25は、気流の影響を受けないように風洞試験装置の風洞測定部から離れて配置されている。駆動操作部25は、手動操作又は自動操作されることによって駆動力発生部18nの回転子18tを正転又は逆転させ、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を間隔調整部18cに調整させる。
駆動状態検出部26は、駆動力発生部18nの駆動状態を検出する手段である。駆動状態検出部26は、例えば、駆動力発生部18nの回転子18tの回転量を検出するエンコーダなどであり、回転子18tの回転量に応じた電気信号(回転数信号)を制御部24に出力する。
次に、この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置の動作を説明する。
パンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18をパンタグラフ1に装着し、パンタグラフ1に風防部12を装着した後に、図7に示す駆動操作部25を操作して駆動力発生部18nを正転又は逆転させ、連結部18の雄ねじ部18e,18fと間隔調整部18cの雌ねじ部18k,18mとの噛み合い量を調整する。その結果、図4に示すように、パンタグラフ1の姿勢が変化し集電舟3の高さも変化する。駆動状態検出部26が駆動力発生部18nの回転子18tの回転量を検出してこの検出結果を制御部24に出力すると、この検出結果に基づいて制御部24が集電舟3の高さを演算してこの演算結果を表示部22に表示する。このため、表示部22に表示される集電舟3の高さを確認しながら駆動操作部25を手動操作し、パンタグラフ1の姿勢が任意の姿勢に変化して集電舟3の高さが調整される。
この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置には、以下に記載するような効果がある。
この第2実施形態では、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を調整するための駆動力を外部操作によって自動的に駆動力発生部18nが発生する。このため、主軸6のてこ部6dと台枠13の固定部13eとの間の間隔を、気流の流れを遮らずに駆動力発生部18nによって遠隔操作して調整することができる。その結果、例えば、風洞試験中に風洞試験装置内に作業者が入り込みパンタグラフ1の姿勢を手作業で変える必要がなくなり、パンタグラフ1に気流が流れている状態でこのパンタグラフ1の姿勢を自動的に変化させ、集電舟3の高さを変化させながらパンタグラフ揚力及び騒音を測定することができる。
(第3実施形態)
図11は、この発明の第3実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。
図11に示すパンタグラフ揚力測定装置15は、集電舟3の振動を振動検出部27によって検出してパンタグラフ揚力検出部16の出力信号から慣性力成分を除去し、パンタグラフ揚力演算部20の演算結果を補正する。パンタグラフ揚力測定装置15は、図11に示すように、パンタグラフ揚力検出部16と、連結部17,18と、信号処理部19と、パンタグラフ揚力演算部20と、記録部21と、表示部22と、印刷部23と、制御部24と、駆動操作部25と、駆動状態検出部26と、振動検出部27と、信号処理部28と、慣性力演算部29と、補正部30などを備えている。
振動検出部27は、パンタグラフ1の集電舟3の振動を検出する手段である。振動検出部27は、例えば、集電舟3の振動加速度を検出する加速度センサなどであり、検出した振動に応じた電気信号(振動検出信号)を信号処理部28に出力する。振動検出部27は、集電舟3に少なくとも1台設置されている。
信号処理部28は、振動検出部27の出力信号を処理する手段である。信号処理部28は、例えば、振動検出部27の出力信号(振動検出信号)から所定の周波数成分を除去するフィルタ回路と、このフィルタ回路の出力信号を増幅する増幅回路と、増幅回路の出力信号をA/D変換するA/D変換回路などを備えている。信号処理部28は、処理後の振動検出信号を制御部24に出力する。
慣性力演算部29は、振動検出部27の検出結果に基づいて、パンタグラフ揚力検出部16が出力する荷重検出信号に含まれている集電舟3の慣性力を演算する手段である。慣性力演算部29は、制御部24からの指令に基づいて所定の慣性力演算処理を実行し、信号処理部28が出力する振動検出信号に基づいて集電舟3に作用する慣性力を演算する。慣性力演算部29は、演算結果を慣性力信号として制御部24に出力する。
補正部30は、振動検出部27の検出結果に基づいてパンタグラフ揚力演算部20の演算結果を補正する手段である。補正部30は、例えば、制御部24からの指令に基づいて、パンタグラフ揚力演算部20が演算したパンタグラフ揚力から慣性力演算部29が演算した慣性力を減算して、パンタグラフ揚力演算部20が演算したパンタグラフ揚力を補正する。補正部30は、補正後のパンタグラフ揚力演算部20の演算結果を補正揚力信号として制御部24に出力する。
この発明の第3実施形態には、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第3実施形態では、パンタグラフ1の集電舟3の振動を検出する振動検出部27の検出結果に基づいて、このパンタグラフ揚力を演算するパンタグラフ揚力演算部20の演算結果を補正部30が補正する。このため、パンタグラフ1に作用するパンタグラフ揚力をより一層精度よく演算することができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、シングルアーム型パンタグラフを例に挙げて説明したが、翼型パンタグラフや菱形パンタグラフなどについてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、風洞試験装置内で実物のパンタグラフ1を試験する場合を例に挙げて説明したが、風洞試験装置内で模型パンタグラフを試験する場合についてもこの発明を適用できる。さらに、この実施形態では、風洞試験装置内でパンタグラフ揚力及び空力音を測定する場合を例に挙げて説明したが、実際の車両を使用する現車試験でパンタグラフ揚力及び空力音を測定する場合についてもこの発明を適用することができる。この場合に、すり板2がトロリ線に接触しないように集電舟3の高さを一定にして試験することができる。
(2) この実施形態では、パンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18を風防部12内に収容する場合を例に挙げて説明したが、パンタグラフ揚力検出部16などの収容箇所を限定するものではない。例えば、連結部17,18を風防部12内に収容しパンタグラフ揚力検出部16を枠組5内に収容することもできる。この場合には、枠組5にひずみゲージを取り付けて荷重を検出しパンタグラフ揚力を演算したり、主ばね7の支持部13dと主軸6のてこ部6bとの間にパンタグラフ揚力検出部16及び連結部17,18を装着しこれらの間に作用する荷重をパンタグラフ揚力検出部16によって検出してパンタグラフ揚力を演算したりすることもできる。また、この第2実施形態では、駆動力発生部18nが電動モータである場合を例に挙げて説明したが、小型の油圧シリンダや空気圧シリンダなどのアクチュエータを駆動力発生部18nとして使用することもできる。さらに、この第3実施形態では、振動検出部27を集電舟3の中央に1台装着した場合を例に挙げて説明したが、設置場所や設置台数を限定するものではない。例えば、振動検出部27を集電舟3の任意の場所に間隔をあけて3台装着することもできる。この場合には、集電舟3に作用する慣性力をより一層正確に検出することができる。
この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。 この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の平面図である。 この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の側面図である。 この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置における間隔調整部の原理を説明するための模式図であり、(A)は集電舟の高さを高くした状態を示す模式図であり、(B)は集電舟の高さを低くした状態を示す模式図である。 この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置によるパンタグラフ揚力の測定結果を一例として示すグラフである。 この発明の第1実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置を備えるパンタグラフの騒音測定結果を一例として示すグラフである。 この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。 この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の平面図である。 この発明の第2実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置のパンタグラフ揚力検出部及び連結部の側面図である。 図9のX-X線で切断した状態を示す断面図である。 この発明の第3実施形態に係るパンタグラフ揚力測定装置が取り付けられたパンタグラフを模式的に示す斜視図である。 パンタグラフ揚力を測定する従来の手法を示す模式図である。
符号の説明
1 パンタグラフ
3 集電舟
6 主軸
6a〜6d てこ部
12 風防部
13 台枠
13d,13e 固定部
15 パンタグラフ揚力測定装置
16 パンタグラフ揚力検出部
17,18 連結部
18c 間隔調整部
18n 駆動力発生部
20 パンタグラフ揚力演算部
24 制御部
25 駆動操作部
26 駆動状態検出部
27 振動検出部
29 慣性力演算部
30 補正部

Claims (4)

  1. パンタグラフに作用するパンタグラフ揚力を測定するパンタグラフ揚力測定装置であって、
    前記パンタグラフの主軸のてこ部とこのパンタグラフの固定部との間に作用する荷重を検出し、前記パンタグラフ揚力を検出するパンタグラフ揚力検出部と、
    前記てこ部と前記固定部との間に前記パンタグラフ揚力検出部を連結する連結部とを備え、
    前記パンタグラフ揚力検出部及び前記連結部は、前記パンタグラフの風防部に覆われていること、
    を特徴とするパンタグラフ揚力測定装置。
  2. 請求項1に記載のパンタグラフ揚力測定装置であって、
    前記パンタグラフの集電舟の高さを所定の高さに調整するために、前記てこ部と前記固定部との間の間隔を調整する間隔調整部を備えること、
    を特徴とするパンタグラフ揚力測定装置。
  3. 請求項2に記載のパンタグラフ揚力測定装置において、
    前記間隔調整部は、前記てこ部と前記固定部との間の間隔を調整するための駆動力を外部操作によって自動的に発生する駆動力発生部を備えること、
    を特徴とするパンタグラフ揚力測定装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のパンタグラフ揚力測定装置において、
    前記パンタグラフの集電舟の振動を検出する振動検出部の検出結果に基づいて、前記パンタグラフ揚力を演算するパンタグラフ揚力演算部の演算結果を補正する補正部を備えること、
    を特徴とするパンタグラフ揚力測定装置。
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