JP4752326B2 - 成形用エポキシ樹脂組成物、成形硬化物、及びその成形硬化物の製造方法 - Google Patents

成形用エポキシ樹脂組成物、成形硬化物、及びその成形硬化物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はエポキシ樹脂/酸無水物硬化剤系で得られる硬化物の優れた機械的物性や耐熱性を損なうことが無く、加熱成形時の着色が少ない硬化物が得られる成形用エポキシ樹脂組成物、成形硬化物、及びその成形硬化物の製造方法に関する。
従来、エポキシ樹脂を酸無水物硬化剤で硬化させて得られる成形硬化物は、アミン類を硬化剤として用いて得られる硬化物に比べて、熱変形温度が高く、電気特性、機械的特性等にも優れていることから、人造大理石、電気電子絶縁材料等として広く使用されている。これらの用途では近年の高級・精密化志向に伴い、住宅機器や建材などに用いられているテーブル、洗面カウンター、洗面ボウル等にはより意匠性の高い、即ち設計通りの図案や色が反映され、バインダー樹脂由来の着色による遜色のないものや無色透明の硬化物が求められており、また、種々の表示用として使用されている発光ダイオード等の発光装置等には無色透明性の高い硬化物が要求されている。
これらの要求に対して、例えば、着色防止剤として9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド等のホスファイト系化合物を用いる手法(例えば、特許文献1参照。)、硬化触媒として第四級ホスホニウム塩を用いる手法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、ホスファイト系化合物や第四級ホスホニウム塩の使用によっても加熱硬化時の着色防止効果は依然として不十分であった。また、ホスファイト系化合物の中でも着色防止効果の高い9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドは高価であり且つ固体であるため、エポキシ樹脂若しくは酸無水物硬化剤の何れかに加熱しながら溶解する必要があり、作業が煩雑で経済的にも工業的にも不利であるばかりでなく、得られる硬化物の機械的強度等にも悪影響を及ぼすことがあり、根本的解決には至っていない。又更に、エポキシ樹脂/酸無水物硬化剤系では成形硬化時の時間や温度が過酷な条件になることによって、硬化物の着色度合いが大きくなるため、より温和な条件で成形硬化させることが生産効率の上からも課題となっており、低温硬化可能な成形用エポキシ樹脂組成物が切望されている。
特開平3−208844号公報(第2頁) 特開2004−269645号公報(第4頁)
上記のような実状に鑑み、本発明の課題は、エポキシ樹脂/酸無水物硬化系で得られる硬化物の優れた機械的強度と耐熱性を損なうことなく、着色防止剤を配合しなくても加熱硬化時の着色が抑えられた硬化物が得られる成形用エポキシ樹脂組成物、成形硬化物、及びその成形硬化物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、液状エポキシ樹脂として加水分解性塩素の含有率が0.9〜4.0重量%ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(脂環式エポキシ樹脂を除く)を用いることにより、着色防止剤を用いなくても酸無水物硬化系において加熱硬化時の着色が少ない成形硬化物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、脂環式エポキシ樹脂を除くビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)とを含有する成形用エポキシ樹脂組成物であり、前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)の加水分解性塩素の含有率が0.9〜4.0重量%であることを特徴とする成形用エポキシ樹脂組成物、及びその成形硬化物を提供するものである。
更に本発明は、加水分解性塩素の含有率が0.9〜4.0重量%であるビスフェノール型液状エポキシ樹脂(脂環式エポキシ樹脂を除く)(A)と酸無水物硬化剤(B)加熱予備硬化させて脱型させた後、更に後硬化させることを特徴とする成形硬化物の製造方法をも提供するものである。
本発明の成形用エポキシ樹脂組成物を用いることにより、エポキシ樹脂/酸無水物硬化剤系で得られる硬化物の優れた機械的強度や耐熱性を損なうことなく、加熱硬化時の着色が格段に抑えられた硬化物を提供でき、また充填剤等を使用しない場合には無色透明の硬化物を提供することが出来る。更に、本発明の製造方法によれば、より低着色性の成形硬化物を低温硬化により得ることが可能であり、トータルコストの削減にも有効である。
本発明で用いるビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)は、加水分解性塩素の含有率が0.8重量%以上のものである。ここで、加水分解性塩素の含有率は、ASTM D 1726−90に準じた方法で求めた値である。該含有率が0.8重量%未満のエポキシ樹脂を用いた場合は、加熱硬化時の着色抑制効果に劣るために好ましくない。又、該含有率が高くなると、必然的にエポキシ樹脂のエポキシ当量が高くなることから、得られる成形硬化物の架橋密度が低下し、機械的強度や耐熱性に悪影響を及ぼすことがあるため、該含有率の好ましい範囲としては0.9〜4.0重量%である。
前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)としては、その構造として特に限定されるものではなく、種々のものを使用することができ、例えば、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂等挙げられ、単独でも、2種以上の混合物として使用しても良い。これらの中でも、得られる硬化物の機械的物性や耐熱性に優れる点から特にビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であることが好ましい。このようなエポキシ樹脂としてはビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であるEPICLON 850−LC(大日本インキ化学工業株式会社製)が挙げられる。また、前記市販のエポキシ樹脂の他にも、本発明で使用するビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)としては、市販のビスフェノール型液状エポキシ樹脂に塩素含有化合物等を添加して加水分解性塩素量を調製したものでも良い。
また、本発明に用いるビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)としては、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の固形エポキシ樹脂等を併用し、加熱混合して液状化したものであっても良い。
本発明で用いる酸無水物硬化剤(B)としては、特に限定されるものではなく、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも加熱硬化時の着色がより低減され、得られる硬化物の耐侯性が良好であり、且つ作業性にも優れる点からメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の使用が好ましい。
前記酸無水物硬化剤(B)の配合割合としては、加熱硬化時の着色がより低減され、得られる硬化物の耐熱性、特に耐熱水性に優れる点から液状エポキシ樹脂(A)のエポキシ基1当量に対して0.8〜1.2当量、好ましくは0.95〜1.05当量の範囲である。
本発明の成形用エポキシ樹脂組成物としては、前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と前記酸無水物硬化剤(B)とを用いること以外、何ら制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、硬化触媒、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、脱泡剤等の各種添加剤等を併用して用いても良い。着色している充填剤等を使用する際には、得られる成形硬化物は無色透明ではないが、加熱硬化時の樹脂(バインダー樹脂)由来の黄色等の着色の影響が無いため、充填剤本来の色を成形硬化物に反映させることが出来、より意匠性の高い硬化物が得られる点から、本発明の成形用エポキシ樹脂組成物を用いることが好ましいものである。
前記硬化触媒としては、エポキシ樹脂/酸無水物硬化剤の硬化反応を促進する機能を有するものであれば、特に限定されるものではないが、特に加熱硬化時の着色を防止する点から、アルキルハライドとトリフェニルホスフィンから成る第4級ホスホニウム塩(C)を用いることが好ましい。
前記第4級ホスホニウム塩(C)は、低温での硬化反応を可能とすることができる点からも好ましいものである。これらの中でも、特に前記効果が顕著な点から、炭素数1〜4のアルキルハライドとトリフェニルホスフィンからなる第4級ホスホニウム塩であることが好ましく、例えば、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
前記硬化触媒の配合量としては、特に限定されるものではないが、一般的に硬化条件が過酷(温度が高い、又は硬化時間が長いなど)になるほど硬化物の着色度合いが高くなることを鑑み、更に成形用エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性とのバランスが良好である点から、ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)との合計100重量部に対して、硬化触媒を0.5〜5.0重量部、好ましくは1.0〜4.0重量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明の成形用エポキシ樹脂組成物を得る方法としては特に限定されるものではなく、ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)とを均一に混合した後、硬化触媒やその他の添加剤等を混合し、均一になるまで攪拌する方法、予めビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)や酸無水物硬化剤(B)の一方に硬化触媒やその他の添加剤等を混合した後、その他の成分を所定量加え、均一になるまで混合する方法等が挙げられる。また、均一攪拌に伴って発生した泡を消滅させる方法としては、例えば、減圧下で一定時間放置後、徐々に復圧させる方法等が挙げられる。
本発明の成形硬化物は、前記で得られた成形用エポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより、容易に得ることが出来る。その加熱硬化方法としては特に限定されるものではなく、種々の素材、例えば、強化ガラスや金属によって予め造られた型に、均一に攪拌混合した本発明の成形用エポキシ樹脂組成物を流し込み(注型)、予備硬化させ、脱型後、後硬化させる方法が挙げられる。
特に、加水分解性塩素の含有率が0.8重量%以上であるビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)との合計100重量部に対し、アルキルハライドとトリフェニルホスフィンから成る第4級ホスホニウム塩(C)を0.5〜5.0重量部配合した成形用エポキシ樹脂組成物を、55℃〜75℃で30分以上200分以内の範囲で加熱予備硬化させて脱型させた後、更に100℃〜150℃で45分以上90分以内の範囲で後硬化させる製造方法は、加熱硬化時の着色が抑えられると共に、得られる硬化物の耐熱性、機械的物性が優れるものである。この時予備硬化時の加熱温度が55℃未満の場合や硬化時間が30分未満では脱型が困難になりやすく、75℃より高い場合や200分を超える加熱条件では、加熱硬化時に着色しやすかったり、割れが生じたりする可能性がある。更に、脱型後の後硬化条件として、100℃未満の場合や加熱時間が45分未満の場合は得られる硬化物の機械的強度、耐熱性が低下しやすく、逆に150℃より高い場合や90分より長くなると得られる硬化物に変色や割れなどの不具合が生じる可能性がある。又、前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)の加水分解性塩素の含有率が高くなると、必然的にエポキシ樹脂のエポキシ当量が高くなることから、得られる成形硬化物の架橋密度が低下し、脱型が困難になる可能性や、機械的強度や耐熱性に悪影響を及ぼすことがあるため、該含有率の好ましい範囲としては0.9〜4.0重量%である。
前記製造方法は、特に55〜75℃における予備硬化により脱型が可能となることにより、型の耐熱温度を下げ、安価な型を使用することが出来、さらに、省エネルギー性に優れる硬化条件であり、サイクル性にも富むことからトータルコストの削減が可能となるものである。
本発明で得られる成形硬化物の使用用途としては、特に限定されるものではなく、その高い無色透明性から、電気電子分野等で好適に応用することが出来、例えば、光学用レンズ、プリズム、発光ダイオード封止用に用いることが可能であり、更に樹脂由来の着色が格段に低減されている事から、無色透明性の高い、或いは意匠性の高い人造大理石用等に好適に用いることが出来る。
以下に本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で特に断りのない限り、「部」「%」は重量基準である。
実施例1
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850−LC(大日本インキ化学工業株式会社製、エポキシ当量209g/eq、加水分解性塩素量1.5%)100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650(大日本インキ化学工業株式会社製、酸無水物当量168g/eq)80部、硬化触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を充分に混合し、真空ポンプにより真空脱泡を行い、成形用エポキシ樹脂組成物1を得た。なお、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイドは予めEPICLON B−650に溶解したものを使用した。
次にシリコーン系離型剤SH−7020(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)により離型処理したステンレス板(200mm×200mm)を型に用いて成形硬化物の作製を行なった。まず2枚のステンレス板にスペーサーとしてシリコーン丸棒15mmを挟み込んだものを成形型として使用し、前記で得られた成形用エポキシ樹脂組成物1を注型した。これを60℃に制御された乾燥器に150分間放置し予備硬化させ、型より成形体を取り出し(脱型)、更に130℃で1時間の後硬化を行い、常温雰囲気中にて徐冷し約15mm厚のYI値測定用の成形硬化物を得た。スペーサーとして3mmの物を用い、ステンレス板の代わりにガラス板(300mm×300mm)を用いること以外は同様にして約3mm厚の物性測定用の成形硬化物を得た。
実施例2
攪拌機、温度計、冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850(大日本インキ化学工業株式会社製、エポキシ当量188g/eq、加水分解性塩素0.05%)を1200部入れ、36%塩酸を52部添加し、100℃まで昇温後、30分間攪拌を続けた後、系内の水を減圧留去し、エポキシ当量が205g/eq、加水分解性塩素が1.5%のエポキシ樹脂(A−1)を得た。
次に、エポキシ樹脂(A−1)を100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 82部、硬化触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を用いて、実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物2を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
実施例3
攪拌機、温度計、冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EP−4100(旭電化工業株式会社製、エポキシ当量189g/eq、加水分解性塩素0.2%)を1200部入れ、36%塩酸を28部添加し、100℃まで昇温後、30分間攪拌を続けた後、系内の水を減圧留去し、エポキシ当量が198g/eq、加水分解性塩素が1.0%のエポキシ樹脂(A−2)を得た。
次に、エポキシ樹脂(A−2)を100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 85部、硬化触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を用い、実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物3を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
実施例4
攪拌機、温度計、冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850−LCを1200部入れ、36%塩酸を24部添加し、100℃まで昇温後、30分間攪拌を続けた後、系内の水を減圧留去し、エポキシ当量が221g/eq、加水分解性塩素が2.2%のエポキシ樹脂(A−3)を得た。
次に、エポキシ樹脂(A−3)を100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 76部、硬化触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を用い、実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物4を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
実施例5
攪拌機、温度計、冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850−LCを1200部入れ、36%塩酸を55部添加し、100℃まで昇温後、30分間攪拌を続けた後、系内の水を減圧留去し、エポキシ当量が229g/eq、加水分解性塩素が3.1%のエポキシ樹脂(A−4)を得た。
次に、エポキシ樹脂(A−4)を100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 73部、硬化触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を用い、実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物5を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
実施例6
実施例1において、硬化触媒をとしてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部の代わりに1,2−ジメチルイミダゾール1.0部を用いる以外は実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物6を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
比較例1
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850 100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 89部、硬化促進剤としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を原料として、実施例1と同様にして比較用の成形用エポキシ樹脂組成物7を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
比較例2
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EP−4100 100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 89部、硬化促進剤としてメチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を原料として、実施例1と同様にして比較用の成形用エポキシ樹脂組成物8を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
比較例3
攪拌機、温度計、冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂EPICLON 850を1200部入れ、36%塩酸を17部添加し、100℃まで昇温後、30分間攪拌を続けた後、系内の水を減圧留去し、エポキシ当量が195g/eq、加水分解性塩素が0.5%のエポキシ樹脂(A’−1)を得た。
次に、エポキシ樹脂(A’−1)を100部、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸EPICLON B−650 86部、硬化促進剤としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部を原料として実施例1と同様にして比較用の成形用エポキシ樹脂組成物9を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
比較例4
比較例1において、更に着色防止剤として9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド 3部を配合(予め、酸無水物硬化剤に溶解させて使用)した比較用の成形用エポキシ樹脂組成物10を用い、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
比較例5
比較例1において、硬化触媒をとしてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド5部の代わりに1,2−ジメチルイミダゾール1.0部を用いる以外は実施例1と同様にして成形用エポキシ樹脂組成物11を得た後、実施例1と同様にして成形硬化物を作製した。
得られた成形硬化物を用いて、下記により、表面のYI値、ガラス転移温度、熱変形温度の測定、及び曲げ試験を行った。結果を表1、2に示す。
YI値の測定方法
前記で得られた約15mmの厚さを有する成形硬化物の両面を耐水研磨紙(#400と#1500を使用)及びコンパウンド(ホルツ性コンパウンドセット)により研磨した後、その片面を一液性ウレタン変性アクリル塗料(ホルツ製カーペイント)を用いて白に着色し、成形硬化物表面のYI値を側色色差計Color Meter EZ 2000(日本電色工業株式会社製)により測定した。
ガラス転移温度の測定方法
前記で得られた約3mmの厚さを有する成形硬化物を5mm×54mmの大きさに切り出し、JIS K 6934に従って、Rheometric Scientific社製のSOLID ANALYZER RSAIIを用いて測定した。
熱変形温度の測定方法
前記で得られた約3mmの厚さを有する成形硬化物を12.5mm×125mmの大きさに切り出し、JIS K 7207に従って、東洋精機社製の卓上型HDT試験機CU−6422P−TS1を用いて測定した。
曲げ試験の方法
前記で得られた約3mmの厚さを有する成形硬化物を25mm×75mmの大きさに切り出し、JIS K 6911に従って、島津製作所株式会社製のAUTOGRAPH AG−Iを用いて測定し、曲げ強度、曲げ弾性率を求めた。
Figure 0004752326
Figure 0004752326

Claims (6)

  1. 脂環式エポキシ樹脂を除くビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)とを含有する成形用エポキシ樹脂組成物であり、前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)の加水分解性塩素の含有率が0.9〜4.0重量%であることを特徴とする成形用エポキシ樹脂組成物。
  2. 更にアルキルハライドとトリフェニルホスフィンから成る第4級ホスホニウム塩(C)を含有する請求項1記載の成形用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記第4級ホスホニウム塩(C)の含有量が前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)との合計100重量部に対し0.5〜5.0重量部である請求項2記載の成形用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の成形用エポキシ樹脂組成物を加熱成形硬化させたものであることを特徴とする成形硬化物。
  5. 加水分解性塩素の含有率が0.9〜4.0重量%であるビスフェノール型液状エポキシ樹脂(ただし、脂環式エポキシ樹脂を除く)(A)と酸無水物硬化剤(B)を含有する成形用エポキシ樹脂組成物を、加熱予備硬化させて脱型させた後、更に後硬化させることを特徴とする成形硬化物の製造方法。
  6. 前記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(A)と酸無水物硬化剤(B)との合計100重量部に対し、アルキルハライドとトリフェニルホスフィンから成る第4級ホスホニウム塩(C)を0.5〜5.0重量部配合した成形用エポキシ樹脂組成物を、55℃〜75℃で30分以上200分以内の範囲で加熱予備硬化させて脱型させた後、更に100℃〜150℃で45分以上90分以内の範囲で後硬化させる請求項5記載の成形硬化物の製造方法。
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