JP4751767B2 - 導電性ロールおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ロールおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、電子写真機器などに用いて好適な導電性ロールおよびその製造方法に関するものである。
近年、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器が広く使用されている。これら電子写真機器の内部には、通常、感光ドラムが組み込まれている。そして、この感光ドラムの周囲には、現像ロール、帯電ロール、トナー供給ロール、転写ロールなど、各種の導電性ロールが配設されている。
上記電子写真機器では、最近、接触現像方式、接触帯電方式といった方式が主流になってきている。これら方式において、例えば、現像ロール、帯電ロールなどは、次のようにして用いられる。
すなわち、上記接触現像方式では、トナー層を形成した現像ロール表面を、感光ドラム表面に直接接触させ、これにより感光ドラム表面の潜像にトナーを付着させる。
また、上記接触帯電方式では、帯電ロール表面を感光ドラム表面に直接接触させ、帯電ロールを放電させて感光ドラム表面を帯電させる。
そのため、導電性ロールを現像ロールとして用いる場合には、優れたトナー搬送性が、帯電ロールとして用いる場合には、優れた放電性がそれぞれ要求される。
これら要求特性を満足させるため、従来、現像ロールや帯電ロールなどの導電性ロールでは、ロール表面を粗面化することが行われてきた。
例えば、特許文献1は、現像ロールに関する文献であるが、同文献には、ロール最外層の樹脂層中にシリカ粒子を分散させることにより、樹脂層表面を粗面化した現像ロールが開示されている。
また例えば、特許文献2は、帯電ロールに関する文献であるが、同文献には、ゴム層表面を研磨して粗さを付与した後、このゴム層の外周に、ポリウレタン樹脂を被覆した帯電ロールが開示されている。
他にも例えば、特許文献3は、現像ロールに関する文献であるが、同文献には、弾性層の外周面にウレタン系紫外線硬化型樹脂を含んだ塗工液を塗布した後、強度の異なる紫外線を複数回照射することにより、表面に微細凹凸を付与した樹脂被覆層を形成した現像ロールが開示されている。同文献による技術は、紫外線の照射条件のみで微細凹凸を作りこむものであると言える。
なお、同文献には、樹脂被覆層中に微粒子を分散させると、光透過性が低下し、紫外線硬化性が損なわれる点が言及されており、このような微粒子を積極的に使用しないようにしている。
特開2002−296897号公報(段落0002、段落0034など) 特開平9−160354号公報(特許請求の範囲など) 特開2004−354489号公報(特許請求の範囲、段落0015、実施例1など)
しかしながら、従来知られる粗面化技術を適用し、導電性ロールのロール表面を粗面化した場合には、次のような問題があった。
すなわち、シリカ粒子などの粗さ形成粒子は、塗工前や最外層の形成時などに凝集しやすい。そのため、粗さ形成粒子を用いる方法では、均一な表面凹凸を得難い。そのため、これに起因して、現像ロールではトナー搬送性が低下しやすく、帯電ロールでは放電特性が低下し、感光ドラムを帯電させ難くなる。
また、粗さ形成粒子は、その粒径を利用して表面凹凸を形成するものである。そのため、層表面に突出する硬い凸部が、トナーや感光ドラムなどの相手材を劣化させやすい。そのため、これに起因して、長期使用時に画質低下が生じやすくなる。
一方、研磨材を用いて最外層表面を粗面化した場合、そもそも均一な表面凹凸を得難いうえ、さらに研磨粉が表面に付着するなどして不良品が発生しやすくなる。また、研磨時に局所的に形成された凹部に、トナーやトナー外添剤(シリカなど)などが目詰まりしやすい。そのため、これに起因して、長期使用時に画質低下が生じやすくなる。
なお、本発明者らの実験によれば、微粒子を含まないウレタン系紫外線硬化型樹脂に対して、強度の異なる紫外線を2回照射しても、十分な凹凸が得られ難く、また、その凹凸の制御幅も狭いものであった。
以上のように、導電性ロール表面の粗面化状態は、ロール性能を大きく左右する。そのため、より均一な微細凹凸を形成可能な新たな粗面化技術が切望されている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、従来に比較して、均一な微細凹凸を形成可能な導電性ロール、また、その製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る導電性ロールは、ロール最外周に最外層を備え、上記最外層は、紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーと、紫外線重合開始剤と、紫外線透過低減物質とを少なくとも含有する紫外線硬化型組成物の硬化物よりなり、上記紫外線透過低減物質は、カーボン系材料、インジウムとスズとの酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物のいずれかであり、上記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、上記カーボン系材料は20〜200重量部であり、上記インジウムとスズとの酸化物は80〜500重量部であり、上記チタン酸化物は20〜500重量部であり、上記亜鉛酸化物は20〜500重量部であり、上記紫外線透過低減物質によって、層状に形成された上記紫外線硬化型組成物中に入射される紫外線の到達度合を層厚方向において変化させ、層表面と層内部とにおいて上記紫外線硬化型組成物の硬化性に差を生じさせたことにより、上記最外層の表面に微細な凹凸が形成されていることを要旨とする。
このとき、上記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、上記紫外線重合開始剤は10〜50重量部であることが望ましい。
ここで、上記最外層の紫外線による硬化性が層表面よりも低い層内部には、イソシアネート架橋、過酸化物架橋から選択される少なくとも1種以上の架橋が施されていると良い。また、上記紫外線硬化型組成物は、上記最外層の表面に粗さを形成するための粗さ形成粒子としての樹脂粒子を含まない組成物であり、紫外線硬化性を有さない有機ポリマーをさらに含有させたことにより、上記紫外線硬化型組成物中の紫外線により硬化する硬化成分の割合を相対的に少なくすると良い。
一方、本発明に係る導電性ロールの製造方法は、紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーと、紫外線重合開始剤と、紫外線透過低減物質とを少なくとも含有する紫外線硬化型組成物を塗工し、塗工層を形成する第1工程と、上記塗工層に対して紫外線を照射することにより、上記塗工層を硬化させて、最外層を形成する第2工程とを有し、上記紫外線透過低減物質は、カーボン系材料、インジウムとスズとの酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物のいずれかであり、上記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、上記カーボン系材料は20〜200重量部であり、上記インジウムとスズとの酸化物は80〜500重量部であり、上記チタン酸化物は20〜500重量部であり、上記亜鉛酸化物は20〜500重量部であり、上記紫外線透過低減物質によって、上記塗工層中に入射される紫外線の到達度合を層厚方向において変化させ、層表面と層内部とにおいて上記塗工層の硬化性に差を生じさせることにより、上記最外層の表面に微細な凹凸を形成することを要旨とする。
また、上記製造方法は、上記最外層の紫外線による硬化性が層表面よりも低い層内部に対し、イソシアネート架橋、過酸化物架橋から選択される少なくとも1種以上の架橋処理を施す第3工程をさらに有していても良い。
本発明に係る導電性ロールでは、その最外層形成時に、未硬化の紫外線硬化型組成物に対して紫外線が照射されると、紫外線透過低減物質の存在により、当該組成物中に入射された紫外線の到達度合いが厚さ方向で変化する。そのため、層表面と内部とにおいて、当該組成物の硬化性に差が生じる。そして、これを利用して、当該組成物の硬化時に、層表面に比較的均一で微細な凹凸を形成することが可能となる。
上記導電性ロールによれば、硬質の粗さ形成粒子を用いずに、最外層表面に均一な微細凹凸を形成できる。
それゆえ、従来のように粗さ形成粒子による分散ばらつきが生じず、現像ロールとして用いた場合にトナー搬送性が低下したり、帯電ロールとして用いた場合に放電特性が低下したりすることがない。そのため、良好なトナー搬送性、帯電性などを発揮することができる。
また、硬質の粗さ形成粒子に起因して、トナーや感光ドラムなどの相手材を劣化させたり、研磨により生じた局所的な凹部にトナーなどが目詰まりしたりすることもない。そのため、良好な画質を長期に亘って維持しやすく、耐久性に優れる。
ここで、上記最外層が、イソシアネート架橋、過酸化物架橋、および、電子線照射架橋から選択される少なくとも1種以上の架橋が施されている場合には、二次硬化により、最外層中の未硬化部分が少なくなる。
また、上記紫外線硬化型組成物が、紫外線硬化性を有さない有機ポリマーをさらに含有している場合には、硬化成分が相対的に少なくなるので、未硬化部分を少なくすることができる。
一方、本発明に係る導電性ロールの製造方法では、第1工程で形成した塗工層に対し、第2工程で紫外線を照射すると、紫外線硬化型組成物中の紫外線透過低減物質により、当該組成物中に入射された紫外線の到達度合いが厚さ方向で変化する。そのため、層表面と内部とにおいて、当該組成物の硬化性に差が生じる。そして、当該組成物の硬化収縮が進むと、層表面に微細な凹凸が生成し、その結果、比較的均一で微細な凹凸を有する最外層が形成される。
したがって、上記導電性ロールの製造方法によれば、上記作用効果を奏する本発明に係る導電性ロールを得ることができる。
また、上記導電性ロールの製造方法によれば、主に、紫外線硬化型組成物の配合を利用して最外層表面に粗さを付与でき、微細凹凸の制御幅も比較的広いなどの利点もある。
この際、形成した最外層に対して架橋処理を施した場合には、二次硬化により、最外層中の未硬化部分を少なくすることができる。
以下、本実施形態に係る導電性ロール(以下、「本ロール」ということがある。)、本実施形態に係る導電性ロールの製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)について詳細に説明する。
1.本ロール
本ロールは、ロール最外周に特定の最外層を備えている。具体的には、本ロールが1つの層を有する場合であれば、この層が本ロールの最外層に該当する。また、2つ以上の層が積層されてなる積層構造を本ロールが有する場合であれば、この積層構造のうち、ロール最外周に位置する層が本ロールの最外層に該当する。
本ロールの具体的な構成としては、例えば、導電性シャフト(金属製の中実体よりなる芯金、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体、これらにめっきが施されたものなど)の外周に最外層を1層有する構成や、同シャフトの外周に1層または2層以上の内層(例えば、導電性弾性層など)を有し、その外周に最外層(例えば、被膜状など)を有する構成などを例示することができる。
本ロールにおいて、上記最外層は、特定の紫外線硬化型組成物の硬化物よりなる。以下、上記紫外線硬化型組成物について説明する。
上記紫外線硬化型組成物は、紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーと、紫外線重合開始剤と、紫外線透過低減物質とを少なくとも含有している。
上記紫外線重合性モノマーとは、紫外線重合性のある、不飽和結合を有するモノマーをいう。上記紫外線重合性モノマーは、1種または2種以上のモノマーからなっていても良い。
上記紫外線重合性モノマーは、その分子構造中に、例えば、エチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド単位、トリメチロールプロパン単位、ペンタエリスリトール単位、エチルヘキシルカルビトール単位、グリセリン単位、ノニルフェノール単位、パラクミルフェノール単位、ビスフェノールA単位、スチレンオキシド単位、イソシアヌル酸単位、ビスフェノールF単位、フタル酸単位、フェノキシ単位などの単位を1種または2種以上有していると良い。
また、上記紫外線重合性モノマーは、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、チオール基、ビニルエーテル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、その他分子内二重結合を有する基などの官能基を1個または2個以上有していると良い。
上記紫外線重合性モノマーとしては、より具体的には、例えば、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、2エチルヘキシルカルビトールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルモノメタクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコールモノアクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキシド変性モノアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレート、プロポキシエトキシビスフェノールAジアクリレート、9,9−ビス(3−フェニル−4−アクリロイルポリオキシエトキシ)フルオレン、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これら紫外線重合性モノマーのうち、好ましくは、紫外線硬化時の収縮が比較的大きく、微細な凹凸が形成されやすいなどの観点から、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレートなど、2個以上の官能基を有するものを好適に用いることができる。
上記紫外線重合性オリゴマーとは、紫外線重合性のある、不飽和結合を有するオリゴマーをいう。上記紫外線重合性オリゴマーは、1種または2種以上のオリゴマーからなっていても良い。
上記紫外線重合性オリゴマーは、その分子構造中に、例えば、エチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド単位、トリメチロールプロパン単位、ペンタエリスリトール単位、エチルヘキシルカルビトール単位、グリセリン単位、ノニルフェノール単位、パラクミルフェノール単位、ビスフェノールA単位、スチレンオキシド単位、イソシアヌル酸単位、ビスフェノールF単位、フタル酸単位、フェノキシ単位、ウレタン結合単位などの単位を1種または2種以上有していると良い。
また、上記紫外線重合性オリゴマーは、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、チオール基、ビニルエーテル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、その他分子内二重結合を有する基などの官能基を1個または2個以上有していると良い。
上記紫外線重合性オリゴマーとしては、より具体的には、例えば、ポリプロピレングリコール系トリアクリレートオリゴマー、ポリエチレンポリプロピレングリコール系ジアクリレートオリゴマー、ポリエチレングリコール系ジアクリレートオリゴマー、ポリカーボネート系アクリルオリゴマー、ポリテトラメチレングリコール系ジアクリレートオリゴマー、ポリカプロラクトン系ジアクリレートオリゴマー、ポリエステル系アクリレートオリゴマー、ポリウレタン系アクリレートオリゴマーなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これら紫外線重合性オリゴマーのうち、好ましくは、紫外線硬化時の収縮が比較的大きく、微細な凹凸が形成されやすいなどの観点から、、ポリエチレングリコール系ジアクリレートオリゴマー、ポリプロピレングリコール系トリアクリレートオリゴマー、ポリエステル系ジアクリレートオリゴマーなど、2個以上の官能基を有するものを好適に用いることができる。
本組成物において、光開始剤は、特に限定されることなく、通常使用され得るものであれば、何れのものでも使用することができる。
紫外線重合開始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、2−メチルベンゾイン、ベンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ジフェニルスルフィド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、ジアセチル、エオシン、チオニン、ミヒラ−ケトン、アントラセン、アントラキノン、アセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピルαヒドロキシイソブチルフェノン、α・α´ジクロル−4−フェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチルベンゾイルフォルメイト、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]・2・モルフォリノ−プロペン、チオキサントン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパノン1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1オン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−イル)チタニウム)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1−)などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
上記紫外線重合開始剤の含有量としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、1重量部以上、2重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重部以上、10重量部超などを例示することができる。
上記紫外線重合開始剤の含有量が上記範囲内にある場合には、後述する紫外線透過低減物質が存在していても、重合による硬化反応が促進されやすく、微細な表面凹凸が形成されやすい。
上記紫外線透過低減物質とは、これが紫外線硬化型組成物(未硬化)中に分散した状態にあるときに、当該組成物中に入射された紫外線の透過性を低下させる機能を発揮できる物質をいう。紫外線の透過性を低下させるには、紫外線を遮蔽、反射、散乱、吸収などしても良い。
この紫外線透過低減物質を含む紫外線硬化型組成物を層状に形成した場合、層厚方向において、当該組成物中に入射された紫外線の到達度合いを、紫外線透過低減物質により変化させることが可能となる。そのため、例えば、強度の異なる紫外線を複数回照射するなどの手段を採らなくても、これに起因して、層表面と内部とにおいて、当該組成物の硬化性に差を生じさせることが可能となる。
上記紫外線透過低減物質の形態は、上記機能を発揮できるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、粒子状、繊維状、塊状などの形態を例示することができる。好ましくは、組成物中に均一に分散させやすいなどの観点から、粒子状であると良い。
上記紫外線透過低減物質は、従来粗さを付与するために用いられていた粗さ形成粒子とは機能が異なる。
そのため、最外層を形成した時に、最外層表面の粗さ形成因子とならないようにするなどの観点から、紫外線透過低減物質の大きさ(形態が粒子状であれば粒径、繊維状であれば短径)としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、1μm、0.1μm、50nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値としては、具体的には、例えば、5nm、10nm、20nmなどを例示することができる。
上記紫外線透過低減物質は、上記機能を発揮できるものであれば、無機物質であっても良いし、有機物質であっても良い。好ましくは、組成物中に均一に分散させやすいものが多いなどの観点から、無機物質であると良い。
上記紫外線透過低減物質は、上記機能を発揮できるものであれば、導電性であっても良いし、非導電性であっても良い。最外層に導電性を付与する場合、他の導電剤を改めて添加する必要性が少なくなるなどの利点があることから、上記紫外線透過低減物質は、導電性を有していると良い。
上記紫外線透過低減物質としては、具体的には、例えば、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなど)、グラファイト、カーボン繊維などのカーボン系材料や、インジウムとスズとの酸化物(ITOなど)、チタン酸化物(TiOなど)、亜鉛酸化物(ZnOなど)、インジウムと亜鉛との酸化物(IZOなど)、アルミニウム酸化物(アルミナなど)などの金属酸化物や、鉄粉などの金属粉末などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これらのうち、紫外線透過性の低減効果に優れる、導電性を付与できるなどの観点から、カーボンブラック、インジウムとスズとの酸化物などを好適に用いることができる。
上記紫外線透過低減物質の含有量は、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、3〜500重量部の範囲内にあると良い。
もっとも、上記紫外線透過低減物質の含有量は、当該物質による紫外線透過性の低減効果、最外層の層厚などを考慮して決定することが好ましい。例えば、紫外線透過性の低減効果が相対的に大きいものであれば、相対的に少ない含有量でその効果を発揮できるし、紫外線の透過性低減効果が相対的に小さいものであれば、相対的に多い含有量とした方がその効果を発揮しやすいといえる。
より具体的には、上記紫外線透過低減物質として、カーボンブラックなどのカーボン系材料を用いる場合、その含有量としては、好ましい上限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、200、150、100、60重量部などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、3、5、10、20重量部などを例示することができる。
また、上記紫外線透過低減物質として、ITOなどのインジウムとスズとの酸化物を用いる場合、その含有量としては、好ましい上限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、500、400、300、200重量部などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、80、100、120、140重量部などを例示することができる。
また、上記紫外線透過低減物質として、チタン酸化物を用いる場合、その含有量としては、好ましい上限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、500、400、300、200重量部などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、20、50、80、110重量部などを例示することができる。
また、上記紫外線透過低減物質として、亜鉛酸化物を用いる場合、その含有量としては、好ましい上限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、500、400、300、200重量部などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、当該組成物中に含まれる有機成分100重量部に対して、20、50、80、110重量部などを例示することができる。
紫外線透過低減物質の含有量が上記範囲内にあれば、最外層形成時に、組成物の表面と内部との間で当該組成物の硬化性に差を生じさせやすく、微細な表面凹凸が形成されやすい。
紫外線透過低減物質に対する紫外線重合開始剤の重量比(紫外線重合開始剤の重量/紫外線透過低減物質の重量)としては、紫外線硬化のバランスなどに優れるなどの観点から、好ましくは、0.1〜2.0、より好ましくは、0.5〜1.0の範囲内にあると良い。
上記紫外線硬化型組成物は、上記必須成分以外にも、他の任意成分を必要に応じて含有していても良い。
他の任意成分としては、具体的には、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂などの樹脂、ニトリルゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴムなどのゴム、これら樹脂やゴムをシリコーン、フッ素などで変性した変性物などの紫外線硬化性を有さない有機ポリマーを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これらポリマーをさらに含有する場合には、組成物中の硬化成分が相対的に少なくなるので、未硬化部分を少なくすることができる。
上記紫外線硬化性を有さない有機ポリマーは、微細凹凸の形成に支障をきたさない範囲内で、当該組成物中に含有させることができる。
上記紫外線硬化性を有さない有機ポリマーの含有量としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、上記組成物中の有機成分100重量%中、95、80、70、60重量%などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、上記組成物中の有機成分100重量%中、1、10、20、30重量%などを例示することができる。
また、上記紫外線硬化型組成物は、導電剤(電子系および/またはイオン系)、架橋剤、架橋助剤、分散剤、光安定剤、表面改質剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、粘度調整剤、老化防止剤、加工助剤、滑剤、可塑剤、発泡剤、顔料などの各種の添加剤を1種または2種以上含有していても良い。
これらのうち、上記架橋剤としては、具体的には、例えば、イソシアネート系架橋剤(MDI、TDI、HDI、TMXDI、IPDI、XDIなど)、過酸化物系架橋剤(ジアルキルペルオキシド、t−ブチルパーベンゾエート、パーエステルなどの有機過酸化物系架橋剤、無機過酸化物系架橋剤)、エポキシ系架橋剤、アミン系架橋剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これら架橋剤を含有させた場合には、二次硬化をさせやすくなるので、最外層中の未硬化部分を少なくすることが可能となる。
また、上記紫外線硬化型組成物は、塗工が容易になるなどの観点から、適当な溶媒を含有していても良い。溶媒としては、具体的には、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、キシレン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、酢酸ブチル、DMF、THF、NMP、PEGME、水などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
溶媒を用いる場合、未硬化状態における当該組成物中の不揮発分濃度としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、99、90、80、70重量%などを例示することができる。
一方、これら上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、2、4、6、8重量%などを例示することができる。
上記紫外線硬化型組成物の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、必須成分である紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマー、紫外線重合開始剤および紫外線透過低減物質と、必要に応じて含有させる任意成分とを、所望の配合割合となるように配合し、これらを攪拌機などの混合手段により混合する方法や、紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーなどの有機成分中に、紫外線透過低減物質を予め分散混合し、この分散混合物に対して、残余の必須成分、任意成分を配合し、その後、混合する方法などを例示することができる。
本ロールの最外層は、その層表面に微細な凹凸を有している。微細な凹凸の形状としては、具体的には、シワ状、突起状などの形状を例示することができる。これらは、最外層表面中に単独で存在していても良いし、両者が混在していても良い。
上記微細な凹凸は、上述した紫外線硬化型組成物の硬化時に、次のような原理にて形成することができる。
すなわち、最外層形成時に、上記紫外線硬化型組成物に対して紫外線が照射されると、紫外線透過低減物質の存在により、当該組成物中に入射された紫外線の到達度合いが厚さ方向で変化する。そのため、層表面と内部とにおいて、当該組成物の硬化性に差が生じ、当該組成物の硬化収縮に伴い、層表面に微細な凹凸が形成される。
このような最外層の厚みは、本ロールの用途(現像ロール、帯電ロールなど)、微細凹凸の形成容易性、摩耗性などを考慮して、適宜選択することができる。
上記最外層の厚みとしては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、500、400、300、200μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、0.1、0.5、1、2μmなどを例示することができる。
また、上記最外層の表面粗さRzは、例えば、帯電ロールとして用いた場合に放電特性に優れる、現像ロールとして用いた場合にトナー搬送性などに優れるなどの観点から、その好ましい上限値として、具体的には、100、80、60、40μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、1、2、3、4μmなどを例示することができる。
なお、上記表面粗さRzとは、JIS B0601に準拠して測定される十点平均粗さRzのことである。
以上、本ロールの最外層について説明した。なお、本ロールが積層構造を有する場合、内層の形成材料は、本ロールの用途などを考慮して適宜最適なものを選択すれば良い。
内層の形成材料としては、具体的には、例えば、下記の主材料に、導電剤(電子導電剤および/またはイオン導電剤)を含有するものなどを例示することができる。
すなわち、その主材料としては、具体的には、例えば、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ヒドリンゴム(ECO、CO)、ウレタン系エラストマー、天然ゴム(NR)などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
とりわけ、本ロールを現像ロールとして用いる場合には、低へたり性、導電性、柔軟性などの観点から、上記主材料としては、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、ヒドリンゴム、ウレタン系エラストマーなどを好適なものとして例示することができる。
また、本ロールを帯電ロールとして用いる場合には、低へたり性、導電性などの観点から、上記主材料としては、ヒドリンゴム、ニトリルゴム、ウレタン系エラストマー、シリコーンゴムなどを好適なものとして例示することができる。
上記導電剤の含有量は、本ロールを現像ロールとして用いる場合、通常、上記内層の体積抵抗率が、好ましくは10〜1010Ω・cm、より好ましくは10〜10Ω・cmの範囲内となるように適宜調整すれば良い。また、本ロールを帯電ロールとして用いる場合、通常、上記内層の体積抵抗率が、好ましくは10〜1010Ω・cm、より好ましくは10〜10Ω・cmの範囲内となるように適宜調整すれば良い。
上記内層の形成材料は、導電剤以外にも、必要に応じて、充填剤、増量剤、補強剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料、シリコーンオイル、滑剤、助剤、界面活性剤などの各種添加剤を1種または2種以上適宜含有していても良い。
上記添加剤の割合は、各種の添加剤がその目的を達することができるように、従来知られる配合割合を適宜採用すれば良い。また、内層を複数有する場合、各内層は、同一材料・組成であっても良いし、異なる材料・組成であっても良い。
上記内層の厚みは、特に限定されるわけではないが、通常、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは1〜5mmの範囲内となるように適宜調整すれば良い。
2.本製造方法
本製造方法は、上記構成を有する本ロールを製造することが可能な方法であり、少なくとも以下の第1工程と、第2工程とを含んでいる。以下、順に説明する。
2.1 第1工程
本製造方法において、第1工程は、上記紫外線硬化型組成物を塗工し、塗工層を形成する工程である。
ここで、1つの層を有する本ロールを製造する場合には、上記第1工程としては、具体的には、例えば、接着剤、プライマーなどを任意に塗布した導電性シャフトの表面に、ロールコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法などにより上記組成物を塗工し、乾燥させて塗工層を形成する方法などを例示することができる。
一方、積層構造を有する本ロールを製造する場合には、上記第1工程としては、具体的には、例えば、次のような方法を例示することができる。すなわち、同導電性シャフトの表面に上記内層形成材料を押出成形する、あるいは、同導電性シャフトをロール成形用金型の中空部に同軸的に設置し、上記内層形成材料を注入して、加熱・硬化させた後、脱型するなどして、予め内層を形成したロール体を形成する。なお、内層を複数層形成する場合には、上記方法に準じた操作を繰り返し行えば良い。
その後、得られたロール体の表面に、ロールコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法などにより上記組成物を塗工し、乾燥させて塗工層を形成する方法などを例示することができる。
2.2 第2工程
本製造方法において、第2工程は、上記第1工程を経て形成された塗工層に対して紫外線を照射することにより、塗工層を硬化させて最外層を形成する工程である。
紫外線の照射は、1回であっても良いし、複数回照射しても良い。また、複数回紫外線を照射する場合には、紫外線の照射強度は同じであっても良いし、異なっていても良い。
もっとも、この第2工程では、紫外線の照射は、好ましくは、1回とすると良い。本製造方法によれば、上記紫外線硬化型組成物を用いているので、1回の紫外線照射で十分な微細凹凸を形成可能であるし、紫外線照射回数が少ない方が生産性も向上させやすいからである。
紫外線照射に用いる紫外線ランプとしては、具体的には、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、重水素ランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
紫外線照射量は、塗工層の厚み、紫外線重合性モノマーやオリゴマーの種類などによっても異なるが、通常、照射する紫外線強度としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、1000、800、600、400mW/cmなどを例示することができる。
一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値としては、具体的には、例えば、1、10、20、30mW/cmなどを例示することができる。
また、紫外線の照射時間としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、600、500、400、300秒などを例示することができる。
一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値としては、具体的には、例えば、0.1、1、5、10秒などを例示することができる。
上記本製造方法によれば、上記本ロールを得ることができる。他にも、本製造工程は、上記第2工程の後に、必要に応じて、例えば、最外層に対し、架橋処理を施す第3工程を有していても良い。
第3工程をさらに追加した場合には、二次硬化により、最外層中の未硬化部分を少なくすることができる。そのため、未硬化部分による他部材の汚染などが生じ難くなり、信頼性を向上させやすい。
具体的な架橋処理としては、例えば、電子線を照射する、最外層を加熱処理するなどを例示することができる。これらは、1種または2種以上併用しても良い。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、以下は、本発明に係る導電性ロールを帯電ロール、現像ロールに適用した場合について例示したものである。
<最外層の形成に用いる組成物No.1〜15の調製>
表1に示す配合割合となるように、それぞれのモノマー、オリゴマー、ポリマーに対し、紫外線透過低減物質としてカーボンブラック(アセチレンブラック)またはITOを配合し、ビーズミル分散機(シンマルエンタープライゼス(株)製、「ダイノーミルKDL−パイロット」)にて3回分散処理(回転数3200rpm)を行った。
次いで、得られた各分散処理物にそれぞれ残りの材料を配合した後、これを攪拌機にて撹拌・混合することにより、組成物No.1〜15(何れも紫外線硬化型組成物)を調製した。
なお、上記組成物No.1〜15の調製は、調製後に、それぞれ不揮発分濃度が10重量%となるように、適宜、溶媒(メチルエチルケトン)を加えながら行った。
<最外層の形成に用いる組成物No.比1〜比5の調製>
表2に示す配合割合となるように、それぞれのポリマーに対し、カーボンブラック(アセチレンブラック)を配合し、上記ビーズミル分散機にて3回分散処理(上記と同条件)を行った。
次いで、得られた各分散処理物にそれぞれ残りの材料を配合し(残りの材料がない場合にはそのまま)、これを攪拌機にて撹拌・混合することにより、組成物No.比1〜比4を調製した。
なお、上記組成物No.比1〜比4の調製は、調製後に、それぞれ不揮発分濃度が10重量%となるように、適宜、溶媒(メチルエチルケトン)を加えながら行った。
一方、組成物No.比5については、表2に示したポリマーを、その不揮発分濃度が10重量%となるように上記溶媒にて希釈することにより調製した。
<組成物の配合材料>
上記組成物の調製に用いた各配合材料は、次の通りである。
(組成物No.1〜15)
・ポリプロピレングリコール系トリアクリレートオリゴマー(官能基数3、新中村化学工業(株)製、「NKオリゴUA7100」)
・ビスフェノールA エチレンオキシド変性ジアクリレート(官能基数2、新中村化学工業(株)製、「NKエステルA−BPE−20」)
・ビスフェノールA エポキシジアクリレート(官能基数2、ダイセルUCB(株)製、「Ebecryl3700」)
・ビスフェノールA ヒドロキシジアクリレート(官能基数2、新中村化学工業(株)製、「NKオリゴEA1020」)
・フェノールエチレンオキシド変性アクリレート(官能基数1、新中村化学工業(株)製、「NKエステルAMP−60G」)
・イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネートC2512」)
・アクリルシリコーン(東亞合成(株)製、「サイマックUS270」)
・紫外線重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、「イルガキュアー819」)
・カーボンブラック(アセチレンブラック、平均粒径35nm、電気化学工業(株)製、「デンカブラック」)
・ITO(平均粒径0.1μm、住友金属鉱山(株)製、「X100D」)
・有機過酸化物系架橋剤(日本油脂(株)製、「パーヘキサV」)
・イオン系導電剤(トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート)
・表面改質剤A(パーフロロオクチルエチルアクリレート、共栄社化学(株)製、「FA108」)
(組成物No.比1〜5)
・ポリメチルメタクリレートA(根上工業(株)製、「ハイパールM4501」)
・ポリメチルメタクリレートB(住友化学工業(株)製、「LG6A」)
・ウレタンアクリレート(新中村化学工業(株)製、「NKオリゴUA−2235PE」)
・表面改質剤B(シリコーン系表面改質剤、日本油脂(株)製、「FS700」)
・カーボンブラック(アセチレンブラック、平均粒径35nm、電気化学工業(株)製、「デンカブラック」)
・粗さ形成粒子(PMMA粒子、平均粒径15μm、綜研化学(株)製、「MX1500」)
・紫外線重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、「イルガキュアー819」)
<各組成物を硬化させた硬化物の特性>
各組成物を硬化させた硬化物の特性を調べるため、以下の実験を行った。
すなわち、厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ(株)製)上に、バーコート法にて各組成物を塗工し、各塗工層を形成した。
その後、組成物No.1〜15に係る塗工層については、紫外線照射機(アイグラフィックス(株)製、「UB031−2」、水銀ランプ「H03−L021」)を用いて、紫外線強度200mW/cmで30秒間紫外線を照射した。
この際、組成物No.12に係る塗工層については、上記紫外線の照射後、さらに、EB照射機(ウシオ電機(株)製、「Min−EB」)を用いて、管電流200μA、照射距離50mmで30秒間電子線を照射した。
また、組成物No.13およびNo.14に係る塗工層については、上記紫外線の照射後、さらに、オーブン(名古屋科学機器(株)製、「Hi−Temp−Chamber ST120」)を用いて、180℃で30分間熱処理を行った。
また、組成物No.比5に係る塗工層については、水銀ランプを用いて、紫外線強度50mW/cmで0.4秒間紫外線を照射した後、さらに、メタルハライドランプを用いて、紫外線強度200mW/cmで2.5秒間紫外線を照射した。
また、組成物No.比1〜比4に係る塗工層については、上記オーブンを用いて、100℃で1時間熱処理を行った。
次いで、このようにして得られた各組成物の硬化物を切断し、断面のSEM写真から各硬化物の膜厚を測定した。また、各硬化物の表面状態をSEMにより観察するとともに、JIS B0601に準拠し、接触式表面粗さ計(東京精密(株)製、「サーフコム1400D」)を用いて、表面粗さ(十点平均粗さRz)を測定した。
表1および表2に、各組成物の配合割合、各組成物の硬化物の膜厚、表面粗さRzをまとめて示す。
Figure 0004751767
Figure 0004751767
表1、表2によれば次のことが分かる。すなわち、組成物No.比1および比3は、紫外線硬化性を有しておらず、熱処理だけでは層表面に有効な微細凹凸を形成することができなかった。
また、組成物No.比2および比4は、組成物No.比1および比3と同様に、紫外線硬化性を有していないが、粗さ形成粒子を配合しているので、これにより層表面に粗さを付与することはできた。しかしながら、粗さ形成粒子が凝集する部位が見られ、均一な表面凹凸が得られなかった。また、これら組成物は、比重の高い粗さ形成粒子が組成物中で沈降し、ハンドリング性が悪かった。
また、組成物No.比5は、紫外線硬化性を有している。しかしながら、強度の異なる紫外線を2回照射しても、十分な凹凸を得ることはできず、凹凸の制御幅も狭かった。
これらに対し、組成物No.1〜15によれば、粗さ形成粒子を用いることなく、均一で微細な表面凹凸を得ることができた。また、その表面凹凸の形態はシワ状であった。なお、紫外線重合開始剤と紫外線透過低減物質との配合によっては、シワ状の表面凹凸以外に、突起状の表面凹凸も得られることも別途確認された。
<導電性ロールの作製>
次に、上記作製した組成物No.1〜11、組成物No.比1、比2を用いて、実施例1〜11、比較例1、比較例2に係る帯電ロールを作製した。また、組成物No.12〜15、比3〜比5を用いて、実施例12〜15、比較例3〜5に係る現像ロールを作製した。なお、本実施例にて作製した帯電ロール、現像ロールは、基本的に、芯金の外周に、内層として導電性弾性層を1層形成したベースロール表面に、上記各組成物を硬化させてなる被膜状の最外層が形成されている。以下、これら帯電ロール、現像ロールの作製手順について説明する。
(帯電ロール)
エピクロロヒドリンゴム(ECO)(ダイソー(株)製、「エピクロマーCG102」)100重量部と、ステアリン酸(花王(株)製、「ルナックS−30」)1重量部と、酸化亜鉛2種(三井金属工業(株)製)5重量部と、受酸剤(協和化学工業(株)製、「DHT−4A」)3重量部と、粉末イオウ(鶴見化学(株)製)1.5重量部と、チアゾール系加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーDM」)1.5重量部と、チラウム系加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーTS」)0.5重量部と、トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート1重量部とを、ニーダーで混練することにより、導電性弾性層の形成材料Tを調製した。
次いで、直径6mmのステンレス製(SUS304)の芯金を組み込んだロール成形用金型内に、射出注型機により、上記調製した導電性弾性層の形成材料Tを注入した後、オーブンにて180℃で45分間架橋させた。これにより、芯金の外周に厚み2.5mmの導電性弾性層を有するベースロールTを作製した。
次いで、各ベースロールT表面上に、組成物No.1〜11、組成物No.比1、比2をロールコート法により塗工し、各塗工層を形成した。
次いで、組成物No.1〜11を塗工したものについては、ロールを100rpmで回転させながら、上記紫外線照射機を用いて、紫外線強度200mW/cmで30秒間紫外線を1回照射し、各組成物を硬化させ、被膜状の最外層を形成した。これにより、実施例1〜11に係る帯電ロールを作製した。
また、組成物No.比1、比2を塗工したものについては、上記オーブンを用いて、100℃で30分間熱処理を行い、被膜状の最外層を形成した。これにより、比較例1、比較例2に係る帯電ロールを作製した。
(現像ロール)
液状シリコーンゴム(信越化学工業(株)製「KE1350A」50重量部と、信越化学工業(株)製「KE1350B」50重量部との混合物)、カーボンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル(株)製、「EC300J」)6重量部とを、ニーダーで混練することにより、導電性弾性層の形成材料Gを調製した。
次いで、上記芯金を組み込んだロール成形用金型内に、射出注型機により、上記調製した導電性弾性層の形成材料Gを注入した後、オーブンにて150℃で45分間架橋させた。これにより、芯金の外周に厚み4mmの導電性弾性層を有するベースロールGを作製した。
次いで、各ベースロールGの表面上に、コロナ放電(0.3kWで20秒間)による表面処理を施した後、組成物No.12〜15、組成物No.比3〜比5をロールコート法により塗工し、各塗工層を形成した。
次いで、組成物No.12〜15を塗工したものについては、ロールを100rpmで回転させながら、上記紫外線照射機を用いて、紫外線強度200mW/cmで30秒間紫外線を1回照射し、各組成物を硬化させ、被膜状の最外層を形成した。
その後、組成物No.12を塗工したものについては、上記紫外線の照射後、最外層に対して、さらに、上記EB照射機(ウシオ電機(株)製、「Min−EB」)を用いて、管電流200μA、照射距離50mmで30秒間電子線を照射した。これにより、実施例12に係る現像ロールを作製した。
また、組成物No.13および組成物No.14を塗工したものについては、上記紫外線の照射後、最外層に対して、さらに、上記オーブンを用いて、180℃で30分間熱処理を行った。これにより、実施例13および14に係る現像ロールを作製した。
また、組成物No.15を塗工したものについては、上記電子線照射および熱処理を行わず、実施例15に係る現像ロールとした。
また、組成物No.比3、比4を塗工したものについては、上記オーブンを用いて、100℃で30分間熱処理を行い、被膜状の最外層を形成した。これにより、比較例3、比較例4に係る現像ロールを作製した。
また、組成物No.比5を塗工したものについては、ロールを100rpmで回転させながら、水銀ランプを用いて、紫外線強度50mW/cmで0.4秒間紫外線を照射した後、さらに、メタルハライドランプを用いて、紫外線強度200mW/cmで2.5秒間紫外線を照射し、各組成物を硬化させ、被膜状の最外層を形成した。これにより、比較例5に係る現像ロールを作製した。
<帯電ロール、現像ロールの評価>
作製した各帯電ロール、現像ロールについて、先ず、最外層の厚み、最外層の表面粗さ、ロール抵抗を以下のようにして測定した。
(最外層の厚み)
各ロールの長手方向中央を切断し、断面のSEM写真から最外層の厚みを測定した。
(最外層の表面粗さ)
JIS B0601に準拠し、上記接触式表面粗さ計を用いて、最外層表面の表面粗さ(十点平均粗さRz)を測定した。
(ロール抵抗)
ステンレス製金属ロール(ロール径30mm)と各ロールとを線接触させるとともに、金属ロールの両端に700gの荷重をかけ、両者に直流300Vを印加して各ロールの電気抵抗を測定した。
さらに、ロール表面の粗面化状態によるロール性能の違いを調べるため、帯電ロールについて放電性、現像ロールについてトナー搬送性、両ロールについて耐久性の試験を以下のようにして行った。
(放電性)
各帯電ロールを、市販のカラーレーザープリンター(日本ヒューレッドパッカード(株)製、「レーザージェット 4L」)のカートリッジ内に組み込み、1000Vの電圧を印加した。この時の1周目の感光ドラムの表面電位が300V以上であった場合を合格、300V未満であった場合を不合格とした。
(トナー搬送性)
各現像ロールを、市販のカラーレーザープリンター(キヤノン(株)製、「レーザーショット LBP−2510」)のカートリッジ内に組み込み、白紙を一枚プリントアウトした。その後、ロール表面に付着したトナーを粘着テープ(住友3M(株)製、「スコッチ メンディングテープ」)に転写し、単位面積当たりのトナー搬送量を求めた。トナー搬送量が0.80mg/cm以上であった場合を合格、0.80mg/cm未満であった場合を不合格とした。
(耐久性)
各帯電ロール、現像ロールを、上記各カラーレーザープリンターのカートリッジ内に組み込み、23℃×50%RHの環境下で、10000枚(A4サイズ、縦方向)黒べた画像の画像出しを行った。
その後、黒べた画像の画像出しを行い、得られた画像について、画像濃度むらの有無を目視にて確認した。その結果、画像濃度むらがなかったものを合格とし、画像濃度むらが発生したものを不合格とした。
表3、表4に、各帯電ロール、現像ロールの評価結果をまとめて示す。
Figure 0004751767
Figure 0004751767
表3によれば、次のことが分かる。すなわち、紫外線硬化性を有しておらず、熱処理だけで組成物No.比1を硬化させて最外層を形成した比較例1に係る帯電ロールは、最外層表面に微細凹凸がほとんど形成されていない。そのため、放電性、耐久性ともに不合格であった。
また、粗さ形成粒子を配合した組成物No.比2を熱処理だけで硬化させて最外層を形成した比較例2に係る帯電ロールは、耐久性の評価において、画像濃度むらが発生した。これは、粗さ形成粒子がある箇所にトナー成分が堆積し、電気抵抗の不均一が生じ、画質低下を引き起こしたものと推測される。
これらに対し、組成物No.1〜11を紫外線により硬化させて最外層を形成した実施例1〜11に係る帯電ロールは、放電性および耐久性ともに優れていることが確認できた。これは、最外層表面に、粗さ形成粒子を添加したり、研磨などを行うことなく、均一で微細な表面凹凸が形成されているためである。
同様に、表4によれば、次のことが分かる。すなわち、紫外線硬化性を有しておらず、熱処理だけで組成物No.比3を硬化させて最外層を形成した比較例3に係る現像ロールは、最外層表面に微細凹凸がほとんど形成されていない。そのため、トナー搬送性、耐久性ともに不合格であった。
また、粗さ形成粒子を配合した組成物No.比4を熱処理だけで硬化させて最外層を形成した比較例4に係る現像ロールは、耐久性の評価において、画像濃度むらが発生した。これは、粗さ形成粒子がある箇所にトナー成分が堆積し、電気抵抗の不均一が生じ、画質低下を引き起こしたものと推測される。
また、粗さ形成粒子を配合した組成物No.比4を熱処理だけで硬化させて最外層を形成した比較例4に係る現像ロールは、耐久性の評価において、画像濃度むらが発生した。これは、粗さ形成粒子が、トナーや感光ドラムを劣化させたため、画質低下を引き起こしたものと推測される。
また、紫外線の照射条件だけにより最外層表面を粗面化した比較例5に係る現像ロールは、実施例に係る現像ロールに比較して、トナー搬送性、耐久性ともに満足する結果を得られなかった。
これらに対し、組成物No.12〜15を紫外線により硬化させて最外層を形成した実施例12〜15に係る現像ロールは、トナー搬送性および耐久性ともに優れていることが確認できた。これは、最外層表面に、粗さ形成粒子を添加したり、研磨などを行うことなく、均一で微細な表面凹凸が形成されているためである。
以上、本発明の実施形態、実施例について説明したが、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施例では、本発明に係る導電性ロールを、帯電ロール、現像ロールに適用した場合について例示したが、本発明に係る導電性ロールは、トナー供給ロール、転写ロールなどに対しても適用可能なものである。

Claims (6)

  1. ロール最外周に最外層を備え、
    前記最外層は、紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーと、紫外線重合開始剤と、紫外線透過低減物質とを少なくとも含有する紫外線硬化型組成物の硬化物よりなり、
    前記紫外線透過低減物質は、カーボン系材料、インジウムとスズとの酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物のいずれかであり、
    前記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、前記カーボン系材料は20〜200重量部であり、前記インジウムとスズとの酸化物は80〜500重量部であり、前記チタン酸化物は20〜500重量部であり、前記亜鉛酸化物は20〜500重量部であり、
    前記紫外線透過低減物質によって、層状に形成された前記紫外線硬化型組成物中に入射される紫外線の到達度合を層厚方向において変化させ、層表面と層内部とにおいて前記紫外線硬化型組成物の硬化性に差を生じさせたことにより、前記最外層の表面に微細な凹凸が形成されていることを特徴とする導電性ロール。
  2. 前記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、前記紫外線重合開始剤は10〜50重量部であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
  3. 前記最外層の紫外線による硬化性が層表面よりも低い層内部には、イソシアネート架橋、過酸化物架橋から選択される少なくとも1種以上の架橋が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ロール。
  4. 前記紫外線硬化型組成物は、前記最外層の表面に粗さを形成するための粗さ形成粒子としての樹脂粒子を含まない組成物であり、紫外線硬化性を有さない有機ポリマーをさらに含有させたことにより、前記紫外線硬化型組成物中の紫外線により硬化する硬化成分の割合を相対的に少なくしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性ロール。
  5. 紫外線重合性モノマーおよび/または紫外線重合性オリゴマーと、紫外線重合開始剤と、紫外線透過低減物質とを少なくとも含有する紫外線硬化型組成物を塗工し、塗工層を形成する第1工程と、
    前記塗工層に対して紫外線を照射することにより、前記塗工層を硬化させて、最外層を形成する第2工程と、
    を有し、
    前記紫外線透過低減物質は、カーボン系材料、インジウムとスズとの酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物のいずれかであり、
    前記紫外線硬化型組成物中に含まれる有機成分100重量部に対し、前記カーボン系材料は20〜200重量部であり、前記インジウムとスズとの酸化物は80〜500重量部であり、前記チタン酸化物は20〜500重量部であり、前記亜鉛酸化物は20〜500重量部であり、
    前記紫外線透過低減物質によって、前記塗工層中に入射される紫外線の到達度合を層厚方向において変化させ、層表面と層内部とにおいて前記塗工層の硬化性に差を生じさせることにより、前記最外層の表面に微細な凹凸を形成することを特徴とする導電性ロールの製造方法。
  6. 前記最外層の紫外線による硬化性が層表面よりも低い層内部に対し、イソシアネート架橋、過酸化物架橋から選択される少なくとも1種以上の架橋処理を施す第3工程をさらに有することを特徴とする請求項に記載の導電性ロールの製造方法。
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