JP4751031B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関するものである。
近年、携帯電話やVTRなどの電子機器の小型化と需要の増大に伴い、これら電子機器の電源である電池に対する高容量化が要求されている。また、自動車からの排ガスによる大気汚染が社会問題となっており、電気自動車用電源として軽量で高性能な電池を用いることが期待されている。
特にリチウムイオン二次電池は電池電圧が高く、高いエネルギー密度が得られるため、電池の小型、軽量化が可能であり、ポータブル機器用の電源としても期待されている。
ところで、従来のリチウムイオン二次電池に組込まれるセパレータとしては、湿式法または乾式法で製造されたものが知られている。湿式法は、炭化水素溶媒または他の低分子量物質とポリエチレンのようなポリオレフィン樹脂を混合し、加熱溶融し、シート状に加工した後、このシートを一軸方向もしくは二軸方向に機械的に延伸し、さらに前記溶媒を抽出、除去することにより多数の空孔を有する微多孔質のセパレータを製造する方法である。乾式法は、ポリエチレンのようなポリオレフィン樹脂を加熱溶融し、シート状(フィルム状)に押出し、アニ−リングした後、このシートを低温で延伸して空孔の初期段階を形成し、さらにこのシートを高温で延伸することにより微多孔質のセパレータを製造する方法である。このようなセパレータが正負極間に介在して組込まれたリチウム二次電池は、特許文献1に開示されている。
しかしながら、従来の微多孔質のセパレータは空孔寸法のばらつきが大きいために、正極および負極の間に介在して電極群とし、この電極群を金属缶のような外装部材内に収納し、さらに非水電解液を収容して二次電池を構成した場合、そのセパレータを通過するリチウムイオンの移動量、移動速度等がその空孔寸法のばらつきに依存して変化する。つまり、セパレータの面内において通過するリチウムイオンの移動量、移動速度等にばらつきを生じる。特に、セパレータの空孔寸法のばらつきは充放電時における正負極間のリチウムイオンの移動速度に大きく影響を及ぶす。その結果、このようなセパレータが組込まれたリチウム二次電池は、高出力放電特性、低温放電特性のばらつきおよび低下を招く問題があった。
特開平11−67273号公報
本発明は、リチウムイオンを面内全体で略等しい量および速度で移動させることが可能なセパレータを備えた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明によると、外装部材と、この外装部材内に収納され、正極および負極の間にセパレータが介在された電極群と、前記外装部材内に収容された非水電解質とを備え、
前記セパレータは、ポリスチレンとオリゴチオフェン側鎖を有するポリイソプレンからなるAB型ブロックコポリマーから作られ、直径0.01〜10μmの孔径を持つ空孔が30〜50体積%の割合で分散され、かつ目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める多孔質ポリマーからなることを特徴とする非水電解質二次電池が提供される。
本発明は、リチウムイオンをセパレータの面内全体で略等しい量および速度で移動させることができ、優れた高出力放電特性、低温放電特性を有する非水電解質二次電池を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の非水電解質二次電池は、外装部材内に正極および負極の間にセパレータが介在された電極群が収納されている。非水電解質は、前記外装部材内に収容されている。前記セパレータは、0.01〜10μmの孔径を持つ空孔が30〜50体積%の割合で分散され、かつ目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める多孔質ポリマーからなる。
次に、前記外装部材、電極群、この電極群を構成する正極、負極およびセパレータ、非水電解質について具体的に説明する。
1)外装部材
この外装部材は、円筒形非水電解質二次電池の場合には一極性端子を兼ねる有底円筒形の金属缶およびこの金属缶に絶縁部材を介してかしめ固定された他極性端子を兼ねる金属製の封口蓋から構成され、角形非水電解質二次電池の場合には一極性端子を兼ねる有底角形の金属缶およびこの金属缶に溶接等により接合され、他極性端子がハーメティックシールされた金属製蓋から構成され、薄型非水電解質二次電池の場合には合成樹脂シート間に金属箔を介在させたラミネートフィルムからなる袋から構成される。
2)電極群
この電極群は、円筒形非水電解質二次電池の場合には正極および負極の間にセパレータを介在させた帯状物を渦巻状に捲回したものが用いられ、角形非水電解質二次電池、薄型非水電解質二次電池の場合には正極および負極の間にセパレータを介在させた帯状物を渦巻状に捲回した後、径方向に圧縮するか、あるいは正極および負極の間にセパレータを介在させた帯状物を複数回折り曲げ、さらに積層方向に加熱成形を施した扁平状のものが用いられる。なお、角形非水電解質二次電池、薄型非水電解質二次電池の場合には正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極の積層物、負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極の積層物を少なくとも有する積層構造体を電極群としても用いられる。
3)正極
この正極は、例えば正極活物質および結着剤を適当な溶媒に分散させて得られる正極材ペーストを集電体の片面もしくは両面に塗布し、乾燥し、必要に応じて所望の大きさに裁断することにより作製される。
前記正極活物質としては、リチウム複合金属酸化物を使用することができる。具体的にはLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24などが用いられる。
前記結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−6フッ化プロピレンの3元共重合体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレンの共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレンの共重合体、あるいは他のフッ素系のモノマーとフッ化ビニリデンを共重合体させたものを挙げることができる。かかる他のフッ素系モノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体としては、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−へキサフルオロプロピレン(FEP)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体、フッ化ビニル−フッ化ビニリデンの共重合体を挙げることができる。前記結着剤は、これらを単独で使用してもよい。
前記結着剤を分散させるための有機溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル等が使用される。
前記正極材ペーストは、導電剤例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト等をさらに含有することを許容する。
前記結着剤の配合量は、前記活物質および結着剤の合量(前記導電剤を含む場合には導電剤も合わせ合量)に対して2重量%〜8重量%の範囲にすることが好ましい。
前記正極材ペーストを調製する際に用いられる分散装置としては、例えばボールミル、ビーズミル、ディゾルバー、サンドグラインダー、ロールミル等が挙げられる。
前記集電体としては、例えば厚さ10〜40μmのアルミニウム箔、ステンレス箔、チタン箔等を挙げることができる。中でも、直径3mm以下の孔が10cm2あたり1個以上の割合で存在する二次元的な多孔質構造を有する導電性基板を用いることが好ましい。孔の直径は、0.1〜1mmの範囲にすることがより好ましい。また、孔の存在割合は、10cm2当たり10〜20個の範囲にすることがより好ましい。このような二次元的な多孔質構造を有する導電性基板は、15〜100μm、より好ましくは30〜80μmの厚さを有することが望ましい。
4)負極
この負極は、例えば負極材料、導電剤および結着剤を適当な溶媒に分散させて得られる負極材ペーストを集電体の片面もしくは両面に塗布し、乾燥し、必要に応じて所望の大きさに裁断することにより作製される。
前記負極材料としては、例えばリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物またはカルコゲン化合物を含むものを用いることができる。中でもリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物またはカルコゲン化合物を含む負極は、前記二次電池のサイクル寿命などの電池特性が向上するために好ましい。
前記リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物としては、例えばコークス、炭素繊維、熱分解気相炭素物、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭素繊維またはメソフェーズ球状カーボンの焼成体などを挙げることができる。中でも、2500℃以上で黒鉛化したメソフェーズピッチ系炭素繊維を用いると電極容量が高くなるため好ましい。
前記リチウムイオンを吸蔵・放出するカルコゲン化合物としては、二硫化チタン(TiS2)、二硫化モリブデン(MoS2)、セレン化ニオブ(NbSe2)などを挙げることができる。このようなカルコゲン化合物は高容量の負極材料であるため、二次電池の容量増大に寄与する。また、カルコゲン化合物はリチウムイオンの拡散速度が大きいため、二次電池の急速充放電性能を向上する。
前記負極材料、結着剤の配合割合は、負極材料80〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲であることが好ましい。
前記集電体としては、例えば銅箔、ニッケル箔等を用いることができるが、電気化学的な安定性および捲回時の柔軟性等を考慮すると、銅箔がもっとも好ましい。この箔の厚さは、8μm以上、20μm以下であることが好ましい。中でも、直径3mm以下の孔が10cm2あたり1個以上の割合で存在する二次元的な多孔質構造を有する導電性基板を用いることが好ましい。孔の直径は、0.1〜1mmの範囲にすることがより好ましい。また、孔の存在割合は、10cm2当たり10〜20個の範囲にすることがより好ましい。前記多孔質構造を有する導電性基板は、10〜50μmの厚さを有することが好ましい。
なお、負極をアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム金属、リチウム合金などの軽金属で構成してもよい。
5)セパレータ
このセパレータは、前述したように0.01〜10μmの孔径を持つ空孔が30〜50体積%の割合で分散され、かつ目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める多孔質ポリマーからなる。
前記セパレータは、各種のポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を調製し、これをガラス基板のような基板上にキャスティングして薄いフィルムを形成した後、前記溶媒を蒸発、除去させることにより製造される。
前記セパレータの製造において、前記フィルム材料としては例えばポリスチレンとオリゴチオフェン側鎖を有するポリイソプレンからなるAB型ブロックコポリマー、(メタ)アクリル酸系ポリマー等を用いることができる。
前記セパレータの製造において、前記溶媒としては二硫化炭素、へキサン、ヘキサデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、THF等の単独または混合物を用いることができる。
前記セパレータの製造において、溶媒の蒸発、除去は加熱処理により行うことができるが、特に真空加熱が好ましい。
前記セパレータの製造において、溶媒の除去後にさらに50℃〜100℃の温度で加熱熱処することが好ましい。
前記セパレータの孔径を0.01μm未満にすると、リチウムイオンの移動性が減少して高出力放電特性を低下させる虞がある。一方、セパレータの孔径が10μmを超えると、セパレータに析出した金属リチウムにより正負極間の短絡を招く虞がある。より好ましいセパレータの孔径は0.1〜5μmである。
前記セパレータの空孔率(気孔率)を30体積%未満にすると、リチウムイオンの移動量が減少して高出力放電特性を低下させる虞がある。一方、セパレータの空孔率(気孔率)が50体積%を超えると、セパレータに析出した金属リチウムにより正負極間の短絡を招く虞がある。より好ましいセパレータの空孔率は、35〜45体積%である。
前記セパレータにおいて、目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める空孔分布、つまり空孔寸法を目標孔径に揃わせることによって、セパレータの面内全体を通過するリチウムイオンの移動速度を均一化することが可能になる。特に、セパレータは目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の80%以上占める空孔分布を有することが好ましい。
前記セパレータは、30μm以下、より好ましくは25μm以下の厚さを有することが望ましい。このセパレータの下限厚さは5μm、より好ましくは8μmにすることが望ましい。
なお、前記セパレータを構成する多孔質ポリマーはポリエチレンオキシド(PEO)を含有させて非水電解液の保持性を向上させることを許容する。
6)非水電解液
この電解液は非水溶媒に電解質を溶解した組成を有する。
前記非水溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネート、例えばジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(THF)や2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)などの環状エーテルやクラウンエーテル、γ−ブチロラクトン(γ−BL)などの脂肪酸エステル、アセトニトリル(AN)などの窒素化合物、スルホラン(SL)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの硫黄化合物などから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
中でも、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種からなるものや、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種とDMC、MEC、DEC、DME、DEE、THF、2−MeTHF、ANから選ばれる少なくとも1種とからなる混合溶媒を用いることが望ましい。また、負極に前記リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物を含むものを用いる場合に、前記負極を備えた二次電池のサイクル寿命を向上させる観点から、ECとPCとγ−BL、ECとPCとMEC、ECとPCとDEC、ECとPCとDEE、ECとAN、ECとMEC、PCとDMC、PCとDEC、またはECとDECからなる混合溶媒を用いることが望ましい。
また、添加剤としてビニレンカーボネート(VC)、トリオキシルリン酸エステル等が挙げられる。
前記電解質としては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウフッ化リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、四塩化アルミニウムリチウム(LiAlCl4)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]などのリチウム塩を挙げることができる。中でもLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO22を用いると、導電性や安全性が向上されるために好ましい。
前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5モル/L〜2.0モル/Lの範囲にすることが好ましい。
前記非水電解質は、一般的に溶液の形態で用いられるが、固体状、例えばゾル状、ゲル状等、または固体状と溶液状の混合形態であってもよい。
次に、本発明に係る非水系電解質二次電池、例えば円筒形非水系電解質二次電池の一形態を図1を参照して説明する。
図1に示すように有底円筒状をなす金属製外装缶1は、例えば負極端子を兼ね、底部内面に下部絶縁板2が配置されている。電極群3は、前記外装缶1内に収納されている。この電極群3は、負極4とセパレータ5と正極6とを前記セパレータ5が最外周に位置するように渦巻き状に捲回することにより作製したものである。前記負極4の下端面には、負極リードタブ7が接続くされ、かつこのリードタブ7の他端は前記外装缶1の底部内面に接続されている。中心付近に正極リードタブ取出穴を有する上部絶縁板8は、前記外装缶1内の前記電極群3上に配置されている。
防爆機構を有する封口部材9は、前記外装缶1の上端開口部に絶縁ガスケット10を介してかしめ固定されている。この封口部材9は、中央付近にガス抜き穴11が開口された皿形封口板12と、この封口板12に前記ガス抜き穴11を覆うように固定された例えばアルミニウムからなるラブチャ板13と、前記封口板12の周縁に配置されたリング状のPTC素子14と、複数のガス抜き孔15が開口された帽子形の正極端子16とから構成されている。前記封口板12の下面には、正極リードタブ17が接続され、かつこのリードタブ17の他端は前記上部絶縁板8のリード取出穴を通して前記電極群3の正極6に接続されている。
以上説明した本発明の実施形態によれば、0.01〜10μmの孔径を持つ空孔が30〜50体積%の割合で分散され、かつ目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める、空孔寸法が揃った多孔質ポリマーからなるセパレータを正極および負極の間に介在して電極群を構成し、この電極群を外装部材内に非水電解質と共に収納することによって、充放電時にリチウムイオンをセパレータの面内全体を略等しい速度で移動させることが可能になる。その結果、充放電に伴う正負極間のリチウムイオンの移動量、移動速度を常に安定化することができるため、高出力放電特性を有する非水電解質二次電池を実現できる。また、低温においても、優れた低温放電特性を有する非水電解質二次電池を実現できる。
以下に、本発明の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
<正極の作製>
まず、リチウムコバルト酸化物(LixCoO2)粉末100重量部と、平均粒径50nmのアセチレンブラック3量部および平均粒径1μmの燐片状黒鉛(人造黒鉛)3重量部とをミキサで混合して得た混合物を、結着剤であるポリフッ化ビニリデン5重量部からなる混合物をN−メチルピロリドンに分散させて正極ペーストを作製した。このペーストを集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔両面に塗布し、乾燥した後、圧延することにより電極充填密度が3.1g/cm3の正極層がアルミニウム集電体に担持された構造の正極を作製した。
<負極の作製>
炭素質材料として3000℃で熱処理したメソフェーズピッチ系炭素繊維(繊維径が8μm、平均繊維長が20μm、平均面間隔(d002)が0.3360nm、BET法による比表面積が2m2/g)の粉末を100重量部と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)8重量部とを混合し、この混合物を集電体である厚さ15μmの銅箔両面に塗布し、乾燥し、圧延することにより電極充填密度が1.4g/cm3の負極層が銅箔集電体に担持された構造の負極を作製した。
<セパレータの作製>
ポリスチレンとオリゴチオフェン側鎖を有するポリイソプレンからなるAB型ブロックコポリマーを二硫化炭素の溶媒に溶解してポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液をガラス基板上にキャスティングして厚さ25μmのフィルムを形成した後、100℃で真空加熱して前記溶媒を蒸発、除去させ、さらに120℃で加熱処理することにより空孔率40%の多孔質ポリマーからなるセパレータを作製した。
得られたセパレータは、電子顕微鏡による多視野での観察により2μm±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の80%占める空孔分布を持ち、孔径寸法が揃っていることが確認された。
<非水電解液の調製>
六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)をエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(MEC)の混合溶媒(混合体積比率1:2)に1.0モル/L溶解して非水電解液を調製した。
<電極群の作製>
前記正極の短手方向の一端部(捲き始め端部)の集電体の露出領域に帯状の正極タブを溶接した。また、前記負極の集電体に帯状の負極リードを溶接した。つづいて、前記正極および前記負極をその間に前記セパレータを介在させて渦巻き状に捲回することにより、円柱状の電極群を作製した。
<電池の組立て>
負極端子を兼ねる鉄製の有底円筒形の外装缶内に前記電極群を収納し、その電極群上に中心付近に穴が開口された絶縁押え板を配置した。前記非水電解液を前記絶縁押え板の穴を通して前記電極群が収納された外装缶内に注入した。つづいて、防爆機構を有する封口部材の皿形封口板に前記電極群の正極に溶接した正極リードタブを接続した後、前記封口部材を前記外装缶の上端開口部に設置し、絶縁ガスケットを介してカシメ固定し、前記電極群および非水電解液を気密に封止することにより前述した図1に示す電池容量1600mAhの円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。
(比較例1)
セパレータとして乾式法で作製されたポリエチレン多孔質フィルムで、厚さが25μm、空孔率が35〜40%、2μm±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の20%を占める空孔分布を持つ孔径寸法が揃っていないのものを用いた以外、実施例1と同様な円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。
得られた実施例1および比較例1の二次電池について、以下の高出力放電特性および低温放電特性を調べた。
(高出力放電特性の試験)
各二次電池について、20℃の環境下で1Cレートにて4.2Vの定電流、定電圧の充電を3時間行った後、1Cで3.0Vまで放電した際の容量を測定し、基準容量を求めた。その後、1Cレートにて4.2Vの定電流、定電圧の充電を3時間行った後、3Cで3.0Vまで放電した際の容量を測定した。得られた基準容量および3Cレートの容量から下記式に基づいて高出力放電特性である3C放電レートでの容量維持率を算出した。
容量維持率(%)=(3Cレートの容量/基準容量)×100
(低温放電特性の試験)
各二次電池について、20℃の環境下で1Cレートにて4.2Vの定電流、定電圧の充電を3時間行った後、1Cで3.0Vまで放電した際の容量を測定し、基準容量を求めた。その後、20℃の環境下で1Cレートにて4.2Vの定電流、定電圧の充電を3時間行った後、0℃の環境下で1Cにて3.0Vまで放電した際の容量を測定した。得られた基準容量および0℃、1Cレートの容量から下記式に基づいて低温放電特性である0℃、1C放電レートでの容量維持率を算出した。
容量維持率(%)=(0℃、1Cレートの容量/基準容量)×100
これらの結果を下記表1に示す。
Figure 0004751031
前記表1から明らかなように実施例1の二次電池は、比較例1の二次電池に比べて高出力放電特性、低温放電特性が共に優れていることがわかる。
本発明の実施形態に係る円筒形非水電解液二次電池を示す部分断面図。
符号の説明
1…外装缶、3…電極群、4…負極、5…セパレータ、6…正極、9…封口部材、12…封口板、16…端子板。

Claims (1)

  1. 外装部材と、この外装部材内に収納され、正極および負極の間にセパレータが介在された電極群と、前記外装部材内に収容された非水電解質とを備え、
    前記セパレータは、ポリスチレンとオリゴチオフェン側鎖を有するポリイソプレンからなるAB型ブロックコポリマーから作られ、直径0.01〜10μmの孔径を持つ空孔が30〜50体積%の割合で分散され、かつ目標孔径をPとした時、P±10%以内の孔径を持つ空孔が全体の70%以上占める多孔質ポリマーからなることを特徴とする非水電解質二次電池。
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