JP4750571B2 - ロータリダンパ - Google Patents

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Description

この発明は、ロータリダンパに関し、特に、二輪車のステアリング機構への利用に向くベーン型のロータリダンパの改良に関する。
たとえば、近年の自動二輪車におけるステアリング機構にあっては、ロータリダンパを有していて、走行中の自動二輪車における前輪の振れ、たとえば、加速中の自動二輪車が路面突起を乗り越えるなどに起因する前輪の振れをロータリダンパで抑制する提案が、たとえば、特許文献1に開示されている。
ちなみに、この特許文献1に開示のロータリダンパは、ハウジング内にほぼ扇形に形成の容室にベーンを収装するベーン型と称されるもので、ハウジング内に収装されるベーンにおける基部がハウジングに回動可能に枢支されてベーンにおける本体部がハウジング内で揺動可能とされながらハウジング内に二つの油室を画成すると共に、この二つの油室がベーンの揺動時に、すなわち、ベーンにおける本体部の揺動時に互いに作動油を流出入させて広狭されるときに作動油が通過する減衰部で所定の減衰力を発生するとしている。
それゆえ、このロータリダンパにあっては、たとえば、ハウジングを自動二輪車におけるハンドル側に連結すると共にベーンを自動二輪車における車体側に連結することで、自動二輪車のハンドル側と車体側との間におけるヘッドパイプを介しての相互揺動を抑制することが可能になる。
特開2001‐99208号(明細書中の段落0002,同0007,同0008,同0009,同0028,図1,図5)
しかしながら、上記した特許文献1に開示のロータリダンパにあっては、自動二輪車のハンドル側と車体側との間におけるヘッドパイプを介しての相互揺動を抑制しようとするその本来的な機能を発揮するところに格別の不具合がある訳ではないが、その組立時に手間を要すことになる危惧があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した特許文献1に開示のロータリダンパもそうであるが、凡そこの種のロータリダンパにあって、ベーン、すなわち、ハウジング内で揺動するベーンにおける本体部は、周端にシール部材を有しながらハウジングに摺接してハウジングとの間におけるシール性を保障する一方で、この本体部を連設させながら軸芯部に貫通される出力軸でハウジングに枢支されるベーンにおける基部は、軸線方向の端面、すなわち、ハウジングの内面に対向する端面がシール部材を有しながらハウジングとの間に配在されるスラストワッシャに摺接することでハウジングに対する摺動性を保障することがある。
そして、このとき、スラストワッシャは、ベーンにおける基部の外径と同一となる外径を有すると共に中央部にベーンにおける基部の軸芯部を貫通する出力軸における先端部たる枢軸部を貫通させる孔を有してなるとしている。
それゆえ、ベーンの基部を貫通する出力軸における先端部たる枢軸部をスラストワッシャにおける中央部の孔を貫通してハウジングに形成の枢支部に嵌入する際には、スラストワッシャが所定位置に配在されていて移動しないことが肝要となる。
にも拘わらず、ハウジングにおいてスラストワッシャを配在させる部位たる所定位置は、ベーンにおける基部の側面たる円周面と同一曲率になる円周部とこの円周部から接線方向に延びる一対の延長部とを有して平面視でほぼU字状に形成されていて、ハウジングの言わば底に落とされたスラストワッシャを底で滑らせて所定位置に移動させるとしているから、ベーンの基部に出力軸を貫通させながらスラストワッシャをも貫通するようにする組立時にスラストワッシャが所定位置から滑り出て移動することがあり、事実上組立ができなくなる危惧がある。
その結果、上記したベーンの基部を貫通する出力軸をハウジングに連繋させる際に、スラストワッシャが所定位置から滑り出て移動しないように配慮しながら作業をすることが要請され、したがって、ロータリダンパの組立に手間を要し、生産性が低下されることになる危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、所定のダンパ機能を発揮するのはもちろんだが、組立作業を面倒なものにせずして生産性を低下させないロータリダンパを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるロータリダンパの構成を、基本的には、ハウジング内に収装のベーンがハウジングに枢支される基部に連設されてハウジング内で揺動可能とされる本体部によってハウジング内に二つの油室を画成すると共に、この二つの油室が本体部の揺動によって互いに作動油を流出入させて広狭されるときに作動油を通過させる減衰部で所定の減衰力を発生する一方で、ハウジングの内面に対向するベーンにおける周端にシール部材を介装すると共に、ベーンにおける基部の軸線方向の端面とハウジングの内面との間に環状に形成のスラストワッシャが配在されてなるロータリダンパにおいて、ベーンにおける本体部の周端に配在されるシール部材における本体部部分がベーンにおける基部の軸線方向の端面に周方向に配在されるシール部材における基部部分との境界部分にスラストワッシャのシール部材における本体部部分側への移動を阻止するストッパ部を有し、ベーンにおける基部に配在のシール部材における基部部分がベーンにおける本体部に配在のシール部材における本体部部分との境界部分にこの境界部分のシール部材における本体部部分側への移動を阻止する変形阻止部が連設させてなるとする。
それゆえ、この発明にあって、スラストワッシャは、その外周端をシール部材に形成のストッパ部に隣接させることでその配在場所たるハウジング内の所定位置から移動し得ない状態に維持されるから、ベーンにおける基部を貫通する出力軸をハウジングに枢支させる際に、すなわち、出力軸における先端部たる枢軸部をスラストワッシャの中央部に開穿の孔を貫通してハウジングに形成の凹部たる枢支部に嵌入する組立時に、スラストワッシャの移動を危惧せずして、出力軸における枢軸部をハウジングにおける枢支部に嵌入する組立作業を迅速確実に実践し得ることになる。
そして、この発明にあっては、ベーンにおける基部に配在のシール部材における基部部分がベーンにおける本体部に配在のシール部材における本体部部分との境界部分にこの境界部分のシール部材における本体部部分側への移動を阻止する変形阻止部が連設させてなるから、シール部材に形成のストッパ部がシール部材における本体部部分側に移動するような事態になるときに、この変形阻止部が有する剛性がゆえに、ストッパ部のシール部材における本体部部分側への移動が阻止される。
その結果、この発明によれば、ロータリダンパの組立時に所定位置に配在されたスラストワッシャが爾後に自由移動することがなく、したがって、出力軸をハウジングに枢支させる際に、スラストワッシャがその作業をいわゆる邪魔をすることがなく、いたずらに作業時間を要すことがなくなり、ロータリダンパの生産性を低下させないことが可能になる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるロータリダンパにあっても、たとえば、二輪車たる自動二輪車における前輪側に配在されて、自動二輪車におけるハンドル側と車体側との間におけるヘッドパイプを介しての相互揺動を抑制するのに利用される。
そして、この発明によるロータリダンパにあっても、原理図としての図1に示すように、ハウジング1内にほぼ扇形に形成の容室に収装されるベーン2で画成された二つの油室R1,R2を有してなるとしている。
ちなみに、ベーン2は、ハウジング1内にあって、基部21がハウジング1に枢支されることで本体部22が揺動可能とされるとしており、また、減衰部、すなわち、減衰力を発生させる構成については、減衰バルブVが該当するとしている。
なお、図1中の符号C1,C2,C3,C4は、二つの油室R1,R2からの作動油が流路L1,L2を介して単一の減衰バルブVおよびこの減衰バルブVに並列するリリーフバルブVrを通過することになるようにいわゆる流れの向きを整えるチェック弁であり、上記の流路L1,L2には油温補償用のアキュムレータAが接続されている。
それゆえ、この図1に示すところからも明らかなように、この発明によるロータリダンパにあっても、ハウジング1内にベーン2で画成される二つの油室R1,R2がベーン2の揺動時に互いに作動油を流出入させて広狭されるときに作動油を通過させる減衰部、すなわち、減衰バルブVで所定の減衰力を発生することになる。
そして、このロータリダンパにあって、ハウジング1が、たとえば、自動二輪車におけるハンドル側に連結されると共にベーン2が自動二輪車における車体側に連結されることで、自動二輪車のハンドル側と車体側との間におけるヘッドパイプを介しての相互揺動を抑制することが可能になる。
ところで、この発明によるロータリダンパにあっても、具体図としての図2および図3に示すように、ベーン2における基部21は、軸芯部に出力軸3をセレーション構造下あるいはスプライン構造下に貫通させるとしており、この出力軸3における図3中で上端部となる先端部が枢軸部31とされてハウジング1に形成の凹部たる枢支部11に嵌入され、その結果、ベーン2における基部21のハウジング1に対する枢支が可能とされて、ベーン2における本体部22のハウジング2内における揺動が保障されるとしている。
また、ベーン2は、ハウジング1のいわゆる内面に対向する端面、すなわち、基部21と本体部22の周端にシール部材4を配在させてなる(図3参照)としており、このシール部材4の配在でベーン2とハウジング1との間における作動油の隙間漏れを発現させない、すなわち、シール性を保障するとしている。
ところで、この種のロータリダンパにおいては、ハウジング1内におけるベーン2の揺動時に減衰力を発生させる減衰部がハウジング1とベーン2との間に出現する隙間からなるとすることもあるが、この発明によるロータリダンパにあっては、上記したようにベーン2がハウジング1の内面に摺接するシール部材4を有してなることから、上記の隙間からなる減衰部は、基本的には、存在しないことになる。
また、ベーン2における基部21の軸芯部を貫通する出力軸3は、ベーン2における基部21の軸芯部にセレーション構造下あるいはスプライン構造下に連結されてなるとしているが、これは、出力軸3からのベーン2の取り外し、すなわち、ベーン2に介装されているシール部材4の交換などを可能にするためである。
したがって、出力軸3とベーン2との連結については、出力軸3からのベーン2の取り外しを可能にする限りには、上記のセレーション構造やスプライン構造以外の連結方法、たとえば、ローレット構造やキー構造が選択されるとしても良いことはもちろんである。
また、上記と逆に、シール部材4の交換などを不可能にする場合には、出力軸3の本体部32がベーン2における基部21に固定状態に連結されてなるとしても良いことももちろんである。
そして、この出力軸3は、図3に示すように、ハウジング1を構成する蓋部12を軸受部材13およびシール部材14の配在下に貫通してボルト状に形成された連結部33をハウジング1のいわゆる外部に突出させるとしている。
ちなみに、出力軸3における連結部33は、ハウジング1が、たとえば、自動二輪車におけるハンドル側に連結されるとするとき、このハンドル側に対してヘッドパイプを介して相互揺動を可能にする自動二輪車における車体側に連結されることになる。
一方、この発明によるロータリダンパにあっても、図3に示すように、ベーン2における基部21の軸線方向の端面とハウジング1の内面との間に環状に形成のスラストワッシャ5が配在されてなるとしている。
それゆえ、この発明によるロータリダンパにあっては、ベーン2における基部21の端面がハウジング1の内面に圧接される状況なるときにもスラストワッシャ5を有するから、ベーン2における基端部21のハウジング1に対する摺動性、すなわち、回動性が損なわれることがなく、したがって、ベーン2における本体部22のハウジング1内での揺動性が保障されることになる。
ちなみに、図示する実施形態にあって、スラストワッシャ5は、シムのように薄肉に形成されてなる一方で、ベーン2における基部21の上端面と同一となる外径を有しながら、この基部21の軸芯部を貫通する出力軸3における枢軸部31と同一となる内径を有する環状に形成されてなるとしている(図5および図6参照)。
これは、スラストワッシャ5がその配在場所にあってベーン2における基部21のハウジング1に対する摺動性を保障することからして、ベーン2における基部21より大径に形成する必要がない上に、ベーン2における基部21より小径に形成されることで、ベーン2における基部21に対して移動する可能性が残存されることになることが好ましくないからである。
すなわち、この発明が意図するところは、後述するように、スラストワッシャ5がその配在位置たる所定位置から移動し得ないようにすることであるが、そのため、この発明では、図5に示すように、シール部材4に図中に仮想線図で示すスラストワッシャ5の移動を阻止するストッパ部41を有してなるとしている。
ここで、スラストワッシャ5とハウジング1におけるその配在場所との関係について説明するが、このスラストワッシャ5の配在場所をハウジング1に形成するについては、多くの場合に、ベーン2における基部21の大きさと同一の大きさとされるのが常態と思考される(図5中の仮想線図参照)。
すなわち、まず、スラストワッシャ5の配在場所がベーン2における基部21より大径に形成されることは、スラストワッシャ5もベーン2における基部21より大径に形成されることを意味することになり、上記したように、スラストワッシャ5がベーン2における基部21より大径に形成されることは、常態としては、あり得ない形態といっても過言でない。
一方、スラストワッシャ5がベーン2における基部21より小径に形成されることは、ないとは言い得ないが、仮にスラストワッシャ5をベーン2における基部21より小径に形成する場合には、このスラストワッシャ5を配在することを勘案すると、その配在場所も、スラストワッシャ5と同径に形成されることが肝要となる。
そうだとすると、ベーン2における基部21より小径に形成されたスラストワッシャ5を配在させる場所、すなわち、部位は、これが別途にハウジング1に形成されることを要す、すなわち、ハウジング1に対して、ベーン2における基部21のための空間を形成する上にスラストワッシャ5を配在させるための空間をさらに形成することを要すことになり、いわゆる部品加工に手間を要すことに繋がり好ましいことではない。
そして、このことから、スラストワッシャ5を配在させる場所をベーン2における基部21と同径に形成しながらスラストワッシャ5だけを小径に形成することはないと言っても良いことになる。
ところで、この発明によるロータリダンパにあっては、上記のスラストワッシャ5をその配在場所に配在させるについて、以下のような配慮をしているが、これについて少し説明する。
すなわち、まず、上記のスラストワッシャ5は、ハウジング1内に形成の配在場所に配在されるが、この発明では、スラストワッシャ5がその配在場所から移動し得ないように配在されるとして、このロータリダンパを組み立てる際の作業性、特に、ベーン2における基部21の軸芯部に連結された出力軸3をハウジング1に枢支させる際の組立作業を円滑に実現させるとする。
と言うのも、前記したように、出力軸3は、その先端部たる枢軸部31がハウジング1に形成の枢支部11に嵌入されることで、ハウジング1に枢支されるとしており、このとき、枢軸部31は、スラストワッシャ5の中央に開穿された孔51(図4参照)を介して枢支部11に嵌入されるとしている。
このことからすると、スラストワッシャ5がその配在場所から移動して中央の孔51がいわゆるずれているときには、出力軸3の枢軸部31をハウジング1の枢支部11に嵌入し得なくなり、したがって、出力軸3をハウジング1に枢支させる作業が円滑に実現されなくなる。
そこで、この発明では、所定位置に配在されたスラストワッシャ5が爾後に自由移動することがなく、したがって、出力軸3をハウジング1に枢支させる際に、スラストワッシャ5がその作業をいわゆる邪魔をすることがなく、したがって、所望の作業たる出力軸3をハウジング1に枢支させる作業を円滑に実現し得ることになるようにしようとしている。
具体的には、前述した所であるが、図5および図6に示すように、ロータリダンパを構成するハウジング1内に収装のベーン2に介装されるシール部材4がハウジング1内の配在場所に配在されたスラストワッシャ5の移動を阻止するストッパ部41を有してなるとするものである。
このとき、ハウジング1内に設定されるスラストワッシャのための配在場所についてであるが、図2に示すところでは、基本的には、ハウジング1内にあって、ベーン2における基部21の側面たる円周面と同一曲率になる円周部15と、この円周部15の最大径部から図2中に符号a,bで示す接線の方向に平行して延びる一対の延長部16,17とを有して、平面視でほぼU字状に形成されてなるとしている。
ちなみに、上記の円周部15がベーン2における基部21の側面たる円周面と同一曲率になるとするのは、スラストワッシャ5が基部21の上端面と同一となる外径を有する環状に形成されてなるとするからである。
一方、シール部材4が有するストッパ部41については、結果的にスラストワッシャ5の自由移動を阻止し得る限りには、自由な形態で具現化されて良いが、図示するところでは、このストッパ部41は、ベーン2における基部21の軸線方向の端面に周方向に配在されるシール部材4における基部部分42とベーン2における本体部22の周端に配在されるシール部材4における本体部部分43との境界部に配在されてなるとしている。
このとき、シール部材4において、基部部分42と本体部分43との間には、スラストワッシャ5の肉厚と同等となる段差が形成されていて、それゆえ、基部部分42に位置決められているスラストワッシャ5は、上記の段差があるがゆえにこれを乗り越えて本体部分43側には移動し得ないことになる。
その結果、この発明にあっては、図4に示すように、出力軸3における先端部たる枢軸部31と本体部32との間に形成される溝34にスラストワッシャ5が入り込むことになる不具合の招来を回避できることになる。
すなわち、出力軸3にあって、本体部32のいわゆる先端部に枢軸部31を切削加工で形成するとき、シール部材4を介してであるが、本体部32の端面をスラストワッシャ5に隣接させる関係上いわゆる磨き仕上げすることが必要になる。
このとき、その冶具は、枢軸部31の根元に食い込むことで、すなわち、枢軸部31の根元に溝34を形成する状態になることで、本体部32の端面をいわゆる磨き残しなしの状態に磨き上げることが可能になる。
このことから、出力軸3にあっては、枢軸部31と本体部32との間に溝34が出現されることになり、したがって、この出力軸3を、すなわち、枢軸部31をハウジング1に形成の枢支部11に嵌入する作業の際に、スラストワッシャ5が移動するとすれば、このスラストワッシャ5の内周部が上記の溝34に入り込み、したがって、枢軸部31を枢支部11に嵌入する作業が続行不能になる。
それゆえ、上記のストッパ部41は、その形成によってスラストワッシャ5の自由移動を阻止するから、上記した溝34へのスラストワッシャ5の入り込みによる枢軸部31の枢支部11への嵌入作業の阻害を危惧させないことになる。
のみならず、ロータリダンパが製品化されているが自動二輪車に搭載される前の段階で、たとえば、予定されていない衝撃などによる過度の外力がロータリダンパに加えられることでハウジング1内においてスラストワッシャ5が所定位置から移動する事態になるときには、このスラストワッシャ5の移動に伴う隙間がスラストワッシャ5とシール部材4との間に出現し、したがって、この隙間を介してのオイルリークが発現されることになって、所定の減衰力を発生し得ないなどの不具合が招来されることになる。
このことからすれば、この発明によるロータリダンパにあっては、スラストワッシャ5の移動がシール部材4に形成のストッパ部41で阻止されることになるから、スラストワッシャ5がハウジング1内の配在場所たる所定位置から移動することはなく、したがって、爾後にスラストワッシャ5が移動して、それゆえ、発生減衰力が設定通りに発現されなくなるような事態を懸念する必要もなくなる。
以上からすれば、ストッパ部41は、シール部材4における基部部分42と本体部部分43との境界部に配在されるとする限りには、シール部材4が図6に示すように形成されてなるとしても良い。
すなわち、この図6に示すシール部材4は、前記した図5に示すシール部材4に比較して、ベーン2における基部21に配在されるシール部材4における基部部分42がいわゆる半割りの態様に形成されてなるとするもので、シール部材4における基部部分42がこのように半割りの態様に形成されるとすることで、ベーン2の基部21において、シール部材4を配在しない部位の外周側を欠落させて(図6中の仮想線図参照)、ベーン2における重量の軽減化を図ることが可能になる。
ところで、上記したように、この発明では、シール部材4における本体部部分43にストッパ部41を形成することで、スラストワッシャ5のシール部材4における基部部分42側からの本体部部分43への移動が阻止されるとしているが、この実効を上げるために、この発明ではさらなる配慮をしている。
すなわち、この発明におけるベーン2の周端に介装されるシール部材4にあっては、図5に示すように、ベーン2における基部21の軸線方向の端面に周方向に配在されるシール部材4における基部部分42がベーン2における本体部22の周端に配在されるシール部材4における本体部部分43との境界部分(図5中に破線図で示す)にこの境界部分の本体部部分43側への移動を阻止する変形阻止部44が連設されてなるとしている。
このとき、この変形阻止部44は、境界部分のいわゆる両側に形成されてなるとしているが、この変形阻止部44が所定の変形阻止機能を発揮する限りには、いずれか一方のみが形成されるとしても良いことはもちろんである。
ちなみに、この変形阻止部44は、シール部材4がベーン2の周端部に形成のいわゆる凹溝に介装されるとしているから、また、シール部材4に連設されるとしているから、上記の凹溝内に、すなわち、相応に拡張などして形成された溝部に収装されることになるのはもちろんである。
それゆえ、上記の変形阻止部44を有するシール部材4にあっては、シール部材4に形成の前記したストッパ部41がベーン2における本体部22に配在のシール部材4における本体部部分43側に移動するような事態になるときに、この変形阻止部44が有する剛性がゆえに、ストッパ部41の本体部部分43側への移動が阻止されることになる。
そして、ストッパ部41が移動しないから、このストッパ部41に外周端を隣接させるスラストワッシャ5がシール部材4における本体部部分43側に移動しなくなり、それゆえ、スラストワッシャ5の反対側において外周端とハウジング1との間に隙間が形成されてこの隙間を介して作動油がリークすることになる可能性を排除できることになる。
このことは、図6に示す実施形態のシール部材4にあっても同様であるが、この図6に示すところでは、シール部材4にあって、ベーン2における基部21に配在される基部部分42が前記した実施形態の場合に比較していわゆる半割りの態様に形成されてなるとするから、以下のような配慮がなされている。
すなわち、ベーン2における基部21の軸線方向の端面に周方向に配在される半割り態様のシール部材4は、一端がベーン2における本体部22に配在のシール部材4における本体部部分43に連続されているが、他端が基部21の周面に向かうとしており、このときのシール部材4における折れ曲り部分がこの折れ曲り部分のベーン2における基部21の外径方向への移動を阻止する変形阻止部45を有してなるとするものである。
このとき、この変形阻止部45も前記した図5に示す変形阻止部44と同様にしてベーン2における所定位置に収装されてなるとするのはもちろんである。
それゆえ、この変形阻止部45を有するシール部材4にあっては、シール部材4における上記の折れ曲り部分がベーン2における基部21の外径方向に移動することになるのを阻止し得ることになる。
つまり、この変形阻止部45を有するシール部材4にあっては、シール部材4に形成のストッパ部41がシール部材4における本体部部分43側に移動するような事態になるときに、この変形阻止部45が有する剛性がゆえに、ストッパ部41の本体部部分43側への移動が阻止されることになる。
前記したところでは、ハウジング1は、いわゆる独立形態に形成されてなるとしたが、これに代えて、自動二輪車におけるハンドルを保持するブラケットに一体に形成されてなるとしても良いことはもちろんである。
そして、前記したところでは、ベーン2が減衰部としてのオリフィスを有しないとしたが、これに代えて、ベーン2がオリフィスを有するとしても良く、その場合に、ベーン2とハウジング1との間に出現する隙間も減衰部とされるとしても良いことはもちろんである。
また、前記したところでは、この発明によるロータリダンパが自動二輪車におけるステアリング構造に利用される場合を例にして説明したが、この発明に意図するところからすれば、この発明によるロータリダンパが自転車におけるステアリング構造に利用されるとしても良いことはもちろんである。
この発明によるロータリダンパを回路で示す原理図である。 この発明によるロータリダンパのハウジング内にベーンが収装されている状態の平面図である。 この発明によるロータリダンパを一部正面図で示す縦断面図である。 出力軸とスラストワッシャの位置取りを示す部分拡大図である。 シール部材が配在されたベーンを示す平面図である。 他の実施形態のシール部材が配在されたベーンを図5と同様に示す図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 ベーン
3 出力軸
4 シール部材
5 スラストワッシャ
11 枢支部
21 基部
22 本体部
31 枢軸部
41 ストッパ部
42 基部部分
43 本体部部分
44,45 変形阻止部
R1,R2 油室
V 減衰部たる減衰バルブ

Claims (3)

  1. ハウジング内に収装のベーンがハウジングに枢支される基部に連設されてハウジング内で揺動可能とされる本体部によってハウジング内に二つの油室を画成すると共に、この二つの油室が本体部の揺動によって互いに作動油を流出入させて広狭されるときに作動油を通過させる減衰部で所定の減衰力を発生する一方で、ハウジングの内面に対向するベーンにおける周端にシール部材を介装すると共に、ベーンにおける基部の軸線方向の端面とハウジングの内面との間に環状に形成のスラストワッシャが配在されてなるロータリダンパにおいて、ベーンにおける本体部の周端に配在されるシール部材における本体部部分ベーンにおける基部の軸線方向の端面に周方向に配在されるシール部材における基部部分との境界部分にスラストワッシャのシール部材における本体部部分側への移動を阻止するストッパ部を有し、ベーンにおける基部に配在のシール部材における基部部分がベーンにおける本体部に配在のシール部材における本体部部分との境界部分にこの境界部分のシール部材における本体部部分側への移動を阻止する変形阻止部が連設させてなることを特徴とするロータリダンパ。
  2. ベーンにおける基部の軸線方向の端面に周方向に配在されながらベーンにおける基部の周面に向かうシール部材における折れ曲り部分がこの折れ曲り部分のベーンにおける基部の外径方向への移動を阻止する変形阻止部を連設させてなる請求項1に記載のロータリダンパ。
  3. スラストワッシャがベーンにおける基部の外径と同一となる外径を有すると共に中央部にベーンにおける基部の軸芯部を貫通する出力軸における枢軸部を貫通させる孔を有してなる請求項1に記載のロータリダンパ。
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