JP4750295B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋性ケイ素基を含有するポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。詳しくは複金属シアン化物錯体を含有し、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が85%以上のポリオキシアルキレン系重合体に、一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物とを有する化合物をヒドロシリル化反応させ、得られる一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応を行うことを特徴とする、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、建築用あるいは工業用シーリング材、接着剤、コーティング材などの原料ポリマーとして広く用いられている。主な製造方法としては、特開昭50−156599号公報、特開昭52−73998号公報、特開平3−72527号公報などに例示されているように、主としてポリオキシアルキレン系重合体の末端水酸基にアリル基やメタリル基などの不飽和基を導入する工程を経るものである。一方、別の製造方法としては、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下でヒドロシリル化反応させ、水酸基を利用してカップリング反応する製造方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下でヒドロシリル化反応させ、水酸基を利用してカップリング反応する製造方法は、ポリオキシアルキレン系重合体に含まれる一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体の含量が多いと工業用シーリング材などに必要な物性を発現できないという問題があった。つまり、一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体は、ヒドロシリル化触媒存在下でヒドロシリル化反応されることがないため、一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体に含まれる水酸基を利用してカップリング反応を行っても、目的とする架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体が得られない。このように、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に含まれる一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体は、架橋性ケイ素が導入されることがないため、架橋密度が低くなってしまいモジュラスの低いポリマーしか得られないという問題を抱えていた。工業用シーリング材などに必要な伸びと伸長時強度を両立させた物性を得る場合、このことは特に問題であった。つまり重合体の分子量が大きいほど、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体中における一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体の含量が多いため、伸び物性が得られる高分子量体であるほど架橋密度の低い架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体しか得られないという問題を抱えていた。一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体は後述するように重合モノマー中の水などを開始剤として重合されるものであるため、高分子体を重合する過程においてこの問題が顕著に表れる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、一分子中に不飽和基を有しないポリオキシアルキレン系重合体の含有量の少ない一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下でヒドロシリル化反応させ、得られた一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の、水酸基を利用してカップリング反応を行ない、100%伸長時モジュラスの高いポリマーが合成可能であることを見出し、本発明に到達した。
【0005】
すなわち、本発明は複金属シアン化物錯体触媒を用いて数平均分子量が3000以上である一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が85%以上のポリオキシアルキレン系重合体を製造し、この複金属シアン化物錯体触媒を含有するポリオキシアルキレン系重合体に、金属配位性化合物を添加し、50℃以上の加熱処理を行ない、その後、一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物を加えて、ヒドロシリル化収率が不飽和基基準で75%以上でヒドロシリル化反応させ、得られる一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応を行うことを特徴とする、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0006】
好ましい実施態様としては、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0007】
さらに好ましい実施態様としては、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせる際に、硫黄原子を含有するスズ触媒を用いることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0008】
さらに好ましい実施態様としては、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物として、脂肪族多価イソシアネート化合物を用いることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0009】
さらに好ましい実施態様としては、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせる際に、(a)ポリオキシアルキレン系重合体中の水酸基に対して過剰量のイソシアネート基を反応させ、(b)過剰のイソシアネート基を、一分子中に二つ以上の活性水素を有する化合物でカップリングさせることを特徴とするぜんきいずれか記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0010】
さらに好ましい実施態様としては、水酸基を利用したカップリング反応の収率が、 ヒドロシリル化反応前の水酸基基準で80%以上であることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0013】
さらに好ましい実施態様としては、複金属シアン化物錯体触媒が、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛を含有する錯体であることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0015】
さらに好ましい実施態様としては、金属配位性化合物が、カルボキシル基を有する化合物、キレート化剤、およびフェノール性水酸基を有する化合物からなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、前記いずれかに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法に関する。
【0016】
ここで、ポリオキシアルキレン系重合体中の一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体中の割合とは下記(2)式で表される。ここで各々、
V:重合体中の一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の含有量(モル/g)
W:重合体中の一分子中に水酸基のみを有するポリオキシアルキレン系重合体の含有量(モル/g)
X:一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合(モル%)
Y:一分子中に水酸基のみを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合(モル%)
Y=W/(W+V) (1)
従って、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合は、
X=100−Y (2)
ここで、重合体中の一分子中に水酸基のみを有するポリオキシアルキレン系重合体の含有量(モル/g)Wは重合体の水酸基当量(モル/g)と不飽和基当量(モル/g)より、W(モル/g)=(重合体の水酸基当量(モル/g)−不飽和基当量(モル/g))/2、で表される。また、重合体中の一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の含有量(モル/g)Vは、V(モル/g)=不飽和基当量(モル/g)、で表される。不飽和基当量はポリエーテルの総不飽和度測定法、ヨウ素価滴定法などにより求められ、水酸基当量はポリエーテルの水酸基価滴定などにより求められる。
【0017】
【発明の実施の形態】
重合開始剤として用いることのできる活性水素含有化合物としては、一分子中に不飽和基と水酸基を有する化合物であれば特に限定されない。また後述する複金属シアン化合物錯体触媒に使用可能な活性水素化合物であれば特に限定されない。水酸基としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基が好ましく、アルコール性水酸基がより好ましい。不飽和基としては、アリル基、メタリル基、ビニル基、イソプロペニル基などが挙げられ、アリル基が好ましい。開始剤として用いる一分子中に不飽和基と水酸基を有する化合物に含まれる一分子中に不飽和基基を有しない化合物の割合としては、前述(2)式で定義される値として、10モル%以下が望ましく、より望ましくは0モル%である。本発明のポリオキシアルキレン系重合体における、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合とは前述(2)式で定義される。一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体を重合する場合、一分子中に不飽和基を持たず水酸基のみを有するポリオキシアルキレン系重合体の混入が避けられない。これは重合モノマー中に含まれる水を開始剤として重合が開始されてしまうことが原因である。また、重合開始剤として用いることのできる活性水素含有化合物中に含まれる不飽和基を持たない化合物も原因となる。ポリオキシアルキレン系重合体中の不飽和基を持たないポリオキシアルキレン系重合体の割合は、水酸基当量と不飽和基当量の差に現れる。不飽和基を持たない、すなわち水酸基のみを持ったポリオキシアルキレン系重合体は架橋性ケイ素基が導入させることがないために、目的とする架橋性ケイ素基を含有ポリオキシアルキレン系重合体の架橋密度が低く、モジュラスが低下してしまう。また、両末端に架橋性ケイ素基持ったポリマーを得るために後述するカップリングによるが、水酸基のみを持ったポリオキシアルキレン系重合体は両末端に架橋性ケイ素基持ったポリマーの鎖延長として作用するのみであり、両末端に架橋性ケイ素基持ったポリマーが生成する割合を著しく低下させてしまう。このため、両末端に架橋性ケイ素基持ったポリマーを得るためには、用いることのできるポリオキシアルキレン系重合体の一分子中の不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合を高くする必要がある。この割合は、85%以上であり、好ましくは90%以上である。
【0018】
また、目的とする両末端に架橋性ケイ素基を持ったポリマーの十分な伸び物性を確保するためには、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の数平均分子量は3000以上が必要であり、好ましくは4000以上である。従って、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物とをヒドロシリル化反応させ、得られる一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応を行なって得られる、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の数平均分子量は6,000以上、より好ましくは8000以上となる。
【0019】
一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体における、一分子中に不飽和基を含有しないポリオキシアルキレン系重合体の含有量を下げるためには、重合させるモノエポキシド中に含まれる水分を減らすこと、また不飽和基を含有する活性水素化合物を重合開始剤とする場合には、この不飽和基を含有する活性水素化合物に含まれる不飽和基を含有しない活性水素化合物を減らすこと等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
本発明で用いる一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基を有する化合物としては特に限定されないが下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
H−(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (3)
(式中、R1およびR2 は同一または異なる炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭素数7から20のアラルキル基、または(R’)3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1またはR2が二個以上存在するとき、それらはそれぞれ同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1から20の一価の炭化水素基であり3個のR’は同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、加水分解性基はXが二個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1、または2をそれぞれ示す。またm個の−Si(R1 2-b)(Xb)O−基におけるbについて、それらは同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとする)
上記Xのうちの加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基であれば良い。具体的には例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水分解性が穏やかで取り扱いやすいという点でメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基が好ましい。
【0021】
この架橋性基は1個のケイ素原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1から5であるのが好ましい。架橋性基が2個以上存在する場合には、それらは同一であっても良く、あるいは異なっていてもよい。
【0022】
架橋性ケイ素基中のケイ素原子の数は1個でもよく2個以上でもよいが、シロキサン結合等によりケイ素原子の連結された架橋性ケイ素基の場合には20個程度でもよい。
【0023】
上記一般式(3)で表される化合物は、入手が容易であるため下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
H−Si(R2 3-C)Xa (4)
(式中R2、X、aは前記と同じ。Cは1,2,3を表す)
一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基を有する化合物(B)として具体的には、トリクロルシラン、メチルジクロルシラン、ジメチルクロルシラン、フェニルジクロルシラン、トリメチルシロキシメチルクロルシラン、1,1,3,3−テトラメチル−1−ブロモジシロキサンの如きハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメチルシロキシメチルメトキシシラン、トリメチルシロキシジエトキシシランの如きアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシラン、トリメチルシロキシジアセトキシシランの如きアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキシシラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラン、トリス(アセトキシメート)シランの如きケトキシメートシラン類;メチルイソプロペニルオキシシランの如きアルケニルオキシシラン類などが挙げられる。中でもメチルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、トリエトキシシラン等のアルコキシシラン類;トリクロロシラン、メチルジクロロシラン等のハロゲン化シラン類が好ましく、メチルジメトキシシラン、トリメトキシシランが特に好ましい。ハロゲン化シラン類のハロゲン原子は不飽和基にヒドロシリル化反応させた後、公知の方法によりカルボン酸、オキシム、アミド、ヒドロキシアミン等の活性水素化合物やケトン類のアルカリ金属エノラート等と反応させることにより他の加水分解性基に変換しても良い。
【0024】
一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基を有する化合物(B)の添加量は、特に限定されないが、上述の不飽和基含有ポリオキシアルキレン系重合体中の不飽和基に対して、通常0.5〜3当量であり、好ましくは0.5〜2当量、より好ましくは0.6〜1.5当量である。過剰量の一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基を有する化合物は反応終了後に減圧脱揮などにより除去しても良い。
【0025】
本発明のヒドロシリル化反応において用いることのできるヒドロシリル化触媒としては、特に限定されないが、白金、ロジウム、コバルト、パラジウム、及びニッケル等のVIII族遷移金属元素から選ばれた金属錯体等が使用できる。中でもH2PtCl6・6H2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、Ptメタル、RhCl(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4等が好ましく、ヒドロシリル化の反応性の点から、H2PtCl6・6H2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体等の白金金属含有錯体が好ましく、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体が特に好ましい。ここでいう白金−ビニルシロキサン錯体とは、白金原子に対し、配位子として分子内にビニル基を含有する、シロキサン、ポリシロキサン、環状シロキサンが配位している化合物の総称であり、上記配位子の具体例としては、1,1,3,3−テトラメチル1,3−ジビニルジシロキサン等が挙げられる。白金−オレフィン錯体のオレフィン配位子の具体例としては1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,5−シクロオクタジエン等が挙げられる。上記配位子の中でも1,9−デカジエンが特に好ましい。
【0026】
なお白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体については特公平8−9006号公報等に開示されている。
【0027】
ヒドロシリル化触媒の使用量は特に限定されないが、複金属シアン化物錯体触媒を含有し、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)100重量部に対して、金属として通常0.000001〜1重量部使用でき、好ましくは0.00001〜0.1重量部、より好ましくは0.00002〜0.01重量部、更に好ましくは0.00005〜0.005重量部、更により好ましくは0.0001〜0.001である。ヒドロシリル化触媒の量が少ない場合はヒドロシリル化反応が十分に進行しない可能性がある。また、触媒量が多すぎると触媒消費によるコストの負担が増えたり、重合体の着色などの問題がある。
【0028】
本発明の製造方法において、ヒドロシリル化反応の際の温度は特に限定されないが、0℃から150℃が好ましく、20℃から120℃がさらに好ましい。0℃未満では反応速度が小さい場合があり、150℃を超えると水酸基、水素−ケイ素結合、あるいは架橋性ケイ素基の関与する副反応が進行する場合がある。
【0029】
本発明において、架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応させる際、利用できるカップリング剤としては、水酸基と反応可能な官能基を2個以上有している化合物であれば特に限定されないが、例えば多価イソシアネート化合物、多価カルボン酸化合物、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸誘導体などが挙げられる。また、官能基は1個しかもたない化合物であっても、2個以上の水酸基と反応して結合できる化合物を使用することもできる。このような化合物としては、アルデヒド化合物、カーボネート化合物などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
本発明において架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応させる際、利用できるカップリング剤としては、酸、水、あるいはアルコールなどの副生物が生成せず、架橋性ケイ素基の縮合反応を促進する恐れのある触媒を用いる必要がなく、さらに入手が容易である、といった理由から、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物を用いることが好ましく、耐候性に優れる点でヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートを反応させて得られるポリイソシアネート化合物などの脂肪族多価イソシアネート化合物がさらに好ましい。本発明で用いる一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物などカップリング剤の量は、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体中の水酸基の量に対して、イソシアネート基やカルボキシル基などの官能基換算で0.5〜3当量が好ましく、0.8〜2当量がさらに好ましく、0.95〜1.5当量が特に好ましい。0.5当量未満ではカップリング収率が不十分なため、得られる架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の物性が不十分な場合があり、3当量を超えると経済的に不利となる場合がある。本発明において使用できるカップリング剤は、単独で使用してもよく、複数を組合せて使用してもよい。
【0031】
本発明の実施において、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体と、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物などのカップリング剤を反応させる際、特に触媒を使用しなくてもよいが、反応速度を向上させたり反応率を向上させる目的で使用してもよい。例えば多価イソシアネート化合物を用いてカップリング反応を実施する場合に用いることのできるウレタン化反応触媒としては、例えばPolyurethanes: Chemistry and Technology, Part I, Table 30, Chapter 4, Saunders and Frisch, Interscience Publishers, New York, 1963に列挙されている触媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。多価イソシアネート化合物を用いてカップリング反応する場合に用いることのできるウレタン化反応触媒としては、オクチル酸スズ、ステアリン酸スズ、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジオレイルマレート、ジブチルスズジブチルマレート、ジブチルスズジラウレート、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニルジスタノキサン、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズビス(o−フェニルフェノキサイド)、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズビストリエトキシシリケート、ジブチルスズジステアレート、ジブチルスズビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネート、ジブチルスズビスイソオクチルチオグリコレート、ジオクチルスズオキサイド、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジバーサテートなどのスズ触媒が活性が高い点で好ましい。さらに架橋性ケイ素基に対して活性の低い触媒を用いることが好ましく、例えばジブチルスズビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネート、ジブチルスズビスイソオクチルチオグリコレートなどの硫黄原子を含有するスズ触媒が特に好ましい。
【0032】
本発明の架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法は、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせる際に、(a)ポリオキシアルキレン系重合体中の水酸基に対して過剰量のイソシアネート基を反応させ、(b)過剰のイソシアネート基を、一分子中に二つ以上の活性水素を有する化合物でカップリングさせるのが好ましい。
【0033】
上記カップリングさせる際に、空気中の水分によるイソシアネート基の消失分を補う等の理由から、(a)ポリオキシアルキレン系重合体中の水酸基に対して過剰量のイソシアネート基を反応させるのが好ましい。また、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングされていない、末端にイソシアネート基が導入されたポリオキシアルキレン系重合体の残存はカップリング率を下げてしまうという理由から、併せて、(b)過剰のイソシアネート基を、一分子中に二つ以上の活性水素を有する化合物でカップリングさせるのが好ましい。
【0034】
本発明の架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法は、一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物とを有する化合物をヒドロシリル化反応させる際のヒドロシリル化収率が不飽和基基準で75%以上とすることが必要である。上記ヒドロシリル化収率が不飽和基基準で75%未満では、得られる架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の力学特性が十分でないからである。
【0035】
本発明の架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法は、水酸基を利用したカップリング反応の収率が、 ヒドロシリル化反応前の水酸基基準で80%以上であることが好ましい。上記カップリング反応の収率が、 ヒドロシリル化反応前の水酸基基準で80%未満の場合には、得られる架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の力学特性が十分でない点で不都合な場合があるからである。
【0036】
本発明における複金属シアン化物錯体触媒を含有し、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、不飽和基を含有する活性水素化合物を重合開始剤として、上述した複金属シアン化物錯体を触媒に用いて不飽和基を含有しないモノエポキシドあるいは不飽和基を含有しないモノエポキシドと不飽和基を含有するモノエポキシドを開環重合させることにより、または不飽和基を含有しない活性水素化合物を重合開始剤として、上述した複金属シアン化物錯体を触媒に用いて不飽和基を含有しないモノエポキシドと不飽和基を含有するモノエポキシドを開環重合させる等により得られるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
本発明で用いることのできる複金属シアン化物錯体としては、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛を含有する錯体が好ましく、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛のジメトキシエタン配位錯体、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛のt−ブタノール配位錯体、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛のt−ブタノールおよびポリオキシプロピレントリオール配位錯体、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛のt−ブタノールおよびポリオキシプロピレントリオール配位錯体がより好ましい。また、少なくとも70重量%が実質的に非晶質の複金属シアン化物錯体が好ましく、少なくとも90重量%が実質的に非晶質の複金属シアン化物錯体がより好ましい。
【0038】
本発明において一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体へ金属配位性化合物を添加する場合、その添加方法は特に限定されないが、液体であればそのまま添加しても良く、固体の場合は溶媒に溶解して添加しても、金属配位性化合物の融点以上に加熱融解して添加しても良く、また固体で添加した後ポリオキシアルキレン系重合体を加熱して金属配位性化合物を溶解させても良い。また金属配位性化合物を添加後、一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基を有する化合物を添加する前に、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体を加熱してもよい。加熱する場合には50℃以上が好ましく、50〜150℃がより好ましく、70〜130℃がさらに好ましい。
【0039】
加熱温度が50℃未満では、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体が複金属シアン化物錯体触媒を含有する場合、複金属シアン化物錯体触媒によるヒドロシリル化反応の阻害を十分に抑えることができないことがあり、また150℃を越えると、一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体が熱劣化が起こり不都合な場合がある。
【0040】
本発明において使用する金属配位性化合物とは、金属イオンまたは金属原子、特に複金属シアン化物錯体中に含まれる金属イオンまたは金属原子に対して配位することが可能な化合物である。このような金属配位性化合物としては、カルボキシル基含有化合物、キレート化剤、水酸基含有化合物、フェノール性水酸基を有する化合物が配位能力が高い点で好ましい。カルボキシル基含有化合物としては、カルボキシル基を有するものあるいは活性水素化合物あるいは水素−ケイ素基結合含有化合物の存在下でカルボキシル基を生成し得るものであれば特に限定されず、モノカルボン酸、カルボキシル基を2つ以上有するポリカルボン酸等のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸のシリル化物等が挙げられる。これらの中でもカルボン酸、カルボン酸無水物がより好ましい。
【0041】
上述の金属配位性化合物の添加量は、その添加効果が一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体中の複金属シアン化物錯体触媒の量により異なるため特に限定されないが、複金属シアン化物錯体触媒を含んだ不飽和基含有ポリオキシアルキレン系重合体100重量部に対して、0.00001〜1重量部、好ましくは0.0001〜0.1重量部、より好ましくは0.001〜0.05重量部である。金属配位性化合物の添加量は少なすぎればその効果は得られにくく、一方多すぎれば副反応等により目的とする重合体の化学的及び物理的物性に悪影響を与える場合がある。
【0042】
本発明の製造法で製造した一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体は水分あるいは大気中の湿分と反応することにより架橋硬化物を与える、建築用あるいは工業用シーリング材、接着剤、コーティング材などの原料あるいは原料中間体として有用である。
【0043】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
(比較例1)
硝子製反応器に、平均分子量1,500の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレン(日本油脂社PKA5014、 0.675mmol−OH/g、0.588mmol−Allyl/g、重合体中の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレンの割合は前述(1)式より93%である)100gに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金重量で5.7ppm)、ジメトキシメチルシラン5.06g(ポリプロピレン中のアリル基に対して0.81当量)を順に添加した。80℃で2時間反応を行ない、減圧脱揮することにより一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体を得た。1H−NMRから求めたヒドロシリル化収率は78%であり(アリル基基準)であり、GPCの測定ではヒドロシリル化反応の前後で分子量分布はほとんど変化なかった。窒素雰囲気下で上記反応物を室温まで冷却した後、ヘキサメチレンジイソシアネート5.68g(イソシアネート基68mmol;水酸基に対して0.98当量)、ジブチルスズビスオクチルチオグリコレート20mg(200ppm)を室温で添加し、100℃で7時間加熱した。IR分析より残存イソシアネート基がないことを確認した。メタノールを5g添加し、0.5時間攪拌し、減圧脱揮した。GPC分析によるカップリング収率は95%であった。こうして得られた、一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体100重量部に対して、オクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン0.5重量部の混合物により硬化させた。JIS3号ダンベルを打ち抜き、力学特性を測定した。しかし、100%伸長時モジュラス測定に必要な伸びが得られず、測定することができなかった。この実施例では、重合体中の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレンの割合は93%であったが、数平均分子量が1,500と低いため、モジュラス発現に必要な伸びを得ることができなかった。
(製造例1)
一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
ステンレス性耐圧反応器に、平均分子量1,500の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレン(日本油脂社PKA5014、 0.675mmol−OH/g、0.588mmol−Allyl/g)1220.1gとヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を0.68g(重合後仕上り量に対し157ppm)を仕込みトルエンで加熱脱水した。触媒活性化のためのプロピレンオキシド125.5gを仕込み、100℃に加熱することにより重合反応をおこなった。誘導期を経た後、反応液温は急激に上昇し、その後に降下した。反応液温の降下を確認した後、追加のプロピレンオキシド2983.4gを約5時間かけて滴下し、内温を100〜110℃に保った。滴下終了後さらに1時間加熱を続け、続いて減圧脱揮により微量の未反応モノマーを除去した。これにより約160ppmのヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有する、一分子中にアリル基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。得られた重合体のヨウ素価滴定で求めた不飽和基当量は0.1683mmol/g、水酸基価滴定により求めた水酸基当量は0.2249mmol/g、数平均分子量は約5,000であった。得られた重合体中の一分子中に不飽和基基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合は、前述(1)式より86モル%であった。
(比較例2)
一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
製造例1で得られたヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有し、一分子中にアリル基と水酸基を含有するポリオキシプロピレン系重合体100gに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金重量で2.4ppm)、ジメトキシメチルシラン1.43g(ポリオキシプロピレン中のアリル基に対して0.80当量)を順に添加した。80℃で2時間反応を行ない、減圧脱揮することにより一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。1H−NMRから求めたヒドロシリル化収率は66%(アリル基基準)であった。
一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
窒素雰囲気化で上記反応物を室温まで冷却した後、ヘキサメチレンジイソシアネート1.87g(イソシアネート基22mmol;水酸基に対して0.99当量)、ジブチルスズビスオクチルチオグリコレート22.4mg(224ppm)を室温で添加し、100℃で7時間加熱した。IR分析より残存イソシアネート基のないことを確認した。メタノール5gを添加し、0.5時間攪拌し、減圧脱揮した。GPC分析によるカップリング収率は95%であった。こうして得られた、一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体100重量部に対して、オクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン0.5重量部の混合物により硬化させた。JIS3号ダンベルを打ち抜き、力学特性を測定した。100%伸長時モジュラス=0.013MPaであった。この実施例では、ポリオキシプロピレン系重合体の製造において一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が95モル%であったが、ヒドロシリル化収率が66%と低く、100%伸長時モジュラスが低い結果となった。
(実施例1)
一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
製造例1で得られたヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有し、一分子中にアリル基と水酸基を含有するポリオキシプロピレン系重合体100gに、無水コハク酸を101ppm添加し、窒素雰囲気で100℃/0.5時間加熱溶解した後、80℃まで冷却し、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金重量で10.1ppm)、ジメトキシメチルシラン1.43g(ポリオキシプロピレン中のアリル基に対して0.80当量)を順に添加した。80℃で2時間反応を行ない、減圧脱揮することにより一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。1H−NMRから求めたヒドロシリル化収率は77%(アリル基基準)であった。
一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
窒素雰囲気化で上記反応物を室温まで冷却した後、ヘキサメチレンジイソシアネート1.93g(イソシアネート基23mmol;水酸基に対して1.02当量)、ジブチルスズビスオクチルチオグリコレート24.0mg(202ppm)を室温で添加し、100℃で7時間加熱した。IR分析より残存イソシアネート基がないことを確認した。メタノール5gを添加し、0.5時間攪拌し、減圧脱揮した。GPC分析によるカップリング収率は97%であった。こうして得られた、一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体100重量部に対して、オクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン0.5重量部の混合物により硬化させた。JIS3号ダンベルを打ち抜き、力学特性を測定した。100%伸長時モジュラス=0.140MPaであった。この実施例では、ポリオキシプロピレン系重合体の製造において一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が85モル%以上であり、ヒドロシリル化収率が比較例1より高く、77モル%である。この効果により、100%伸長時モジュラスが高い結果が得られている。
(比較例3)
一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
ステンレス性耐圧反応器に、平均分子量1,500の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレン(日本油脂社PKA5014、 0.706mmol−OH/g、0.591mmol−Allyl/g)1230.0gとヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を0.35g(重合後仕上り量に対し80ppm)を仕込みトルエンで加熱脱水した。触媒活性化のためのプロピレンオキシド120.0gを仕込み、100℃に加熱することにより重合反応をおこなった。誘導期を経た後、反応液温は急激に上昇し、その後に降下した。反応液温の降下を確認した後、追加のプロピレンオキシド3010gを約5時間かけて滴下し、内温を100〜110℃に保った。滴下終了後さらに1時間加熱を続け、続いて減圧脱揮により微量の未反応モノマーを除去した。これにより約80ppmのヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有する、一分子中にアリル基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。得られた重合体のヨウ素価滴定で求めた不飽和基当量は0.1695mmol/g、水酸基価滴定により求めた水酸基当量は0.2412mmol/g、数平均分子量は約5,000であった。得られた重合体中の一分子中に不飽和基基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合は、前述(1)式より83モル%であった。
一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
上記で得られたヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有し、一分子中にアリル基と水酸基を含有するポリオキシプロピレン系重合体100gに、無水コハク酸を100ppm添加し、窒素雰囲気で100℃/0.5時間加熱溶解した後、80℃まで冷却し、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金重量で10.0ppm)、ジメトキシメチルシラン1.48g(ポリオキシプロピレン中のアリル基に対して0.80当量)を順に添加した。80℃で2時間反応を行ない、減圧脱揮することにより一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。1H−NMRから求めたヒドロシリル化収率は76%(アリル基基準)であり、GPCの測定ではヒドロシリル化反応の前後で分子量分布はほとんど変化なかった。
一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
窒素雰囲気化で上記反応物を室温まで冷却した後、ヘキサメチレンジイソシアネート2.09g(イソシアネート基25mmol;水酸基に対して1.03当量)、ジブチルスズビスオクチルチオグリコレート20.1mg(201ppm)を室温で添加し、100℃で7時間加熱した。IR分析より残存イソシアネート基のないことを確認した。メタノール5gを添加し、0.5時間攪拌し、減圧脱揮した。GPC分析によるカップリング反応収率は96%であった。こうして得られた、一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体100重量部に対して、オクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン0.5重量部の混合物により硬化させた。JIS3号ダンベルを打ち抜き、力学特性を測定した。100%伸長時モジュラス=0.064MPaであった。この比較例ではヒドロシリル化収率は76%と75%以上であるが、ポリオキシプロピレン系重合体の製造において一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が83モル%であるため十分な100%伸長時モジュラスを持つポリマーが得られなかった。
(実施例2)
一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
ステンレス性耐圧反応器に、平均分子量1,500の一分子中にアリル基と水酸基とを有するポリオキシプロピレン(日本油脂社PKA5014、 0.706mmol−OH/g、0.591mmol−Allyl/g)1564gとヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を0.4g(重合後仕上り量に対し80ppm)を仕込みトルエンで加熱脱水した。使用するプロピレンオキシドは試薬瓶より開栓することなく窒素を封入したステンレス性の密閉容器に仕込み、この密閉容器から触媒活性化のためのプロピレンオキシド192gをステンレス性耐圧反応器に仕込んだ。100℃に加熱することにより重合反応をおこなった。誘導期を経た後、反応液温は急激に上昇し、その後に降下した。反応液温の降下を確認した後、追加のプロピレンオキシド3243gを約5時間かけて前述の密閉容器より滴下し、内温を100〜110℃に保った。滴下終了後さらに1時間加熱を続け、続いて減圧脱揮により微量の未反応モノマーを除去した。これにより約80ppmのヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有する、一分子中にアリル基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。得られた重合体のヨウ素価滴定で求めた不飽和基当量は0.192mmol/g、水酸基価滴定により求めた水酸基当量は0.230mmol/g、数平均分子量は約5,000であった。前述(1)式による、重合体中の一分子中にアリル基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の割合は91モル%であった。プロピレンオキシドを開栓せずに反応器に仕込むことにより、吸湿による水を開始剤とする両末端に水酸基を持つポリアルキレン重合体の生成が押さえられ、製造例1および比較例2のポリアルキレン重合体に比べ、重合体中の一分子中にアリル基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の割合が高い。
一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
上記で得られたヘキサシアノコバルト酸亜鉛グライム錯体を含有し、一分子中にアリル基と水酸基を含有するポリオキシプロピレン系重合体100gに、無水コハク酸を104ppm添加し、窒素雰囲気で100℃/0.5時間加熱溶解した後、80℃まで冷却し、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金重量で10ppm)、ジメトキシメチルシラン1.70g(ポリオキシプロピレン中のアリル基に対して0.83当量)を順に添加した。80℃で2時間反応を行ない、減圧脱揮することにより一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体を得た。1H−NMRから求めたヒドロシリル化収率は77%(アリル基基準)であり、GPCの測定ではヒドロシリル化反応の前後で分子量分布はほとんど変化なかった。
一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体の製造
窒素雰囲気化で上記反応物を室温まで冷却した後、ヘキサメチレンジイソシアネート1.86g(イソシアネート基22mmol;水酸基に対して0.96当量)、ジブチルスズビスオクチルチオグリコレート10.0mg(100ppm)を室温で添加し、100℃で6時間加熱した。IR分析より残存するイソシアネート基がないことを確認した。GPC分析によりカップリング収率は97%であった。メタノール5gを添加し、0.5時間攪拌し、減圧脱揮した。こうして得られた、一分子中に架橋性ケイ素基とウレタン結合を有するポリオキシプロピレン系重合体100重量部に対して、オクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン0.5重量部の混合物により硬化させた。JIS3号ダンベルを打ち抜き、力学特性を測定した。100%伸長時モジュラス=0.184MPa、引張破断強度0.290MPa、引張破断時伸び=109%であった。この実施例では重合体中の一分子中に不飽和基と水酸基を有するポリオキシプロピレン系重合体の割合が91モル%のポリオキシアルキレン重合体を用いた。この効果により100%伸長時モジュラス=0.184MPaのポリマーを得た。
【0044】
【発明の効果】
本発明により、一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体に関して、水酸基を利用してカップリング反応を行ない、100%伸長時モジュラスの高いポリマーを合成可能とする製造する方法を提供できる。

Claims (9)

  1. 複金属シアン化物錯体触媒を用いて数平均分子量が3000以上である一分子中に不飽和基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の割合が85%以上のポリオキシアルキレン系重合体を製造し、この複金属シアン化物錯体触媒を含有するポリオキシアルキレン系重合体に、金属配位性化合物を添加し、50℃以上の加熱処理を行ない、その後、一分子中に水素−ケイ素結合と架橋性ケイ素基とを有する化合物を加えて、ヒドロシリル化収率が不飽和基基準で75%以上でヒドロシリル化反応させ、得られる一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を利用してカップリング反応を行うことを特徴とする、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  2. 一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせることを特徴とする、請求項1に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  3. 一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせる際に、硫黄原子を含有するスズ触媒を用いることを特徴とする、請求項2に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  4. 一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物として、脂肪族多価イソシアネート化合物を用いることを特徴とする、請求項2に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  5. 一分子中に架橋性ケイ素基と水酸基とを有するポリオキシアルキレン系重合体を、一分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物でカップリングさせる際に、(a)ポリオキシアルキレン系重合体中の水酸基に対して過剰量のイソシアネート基を反応させ、(b)過剰のイソシアネート基を、一分子中に二つ以上の活性水素を有する化合物でカップリングさせることを特徴とする請求項2ないし4に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  6. 水酸基を利用したカップリング反応の収率が、 ヒドロシリル化反応前の水酸基基準で80%以上であることを特徴とする、請求項1ないし5に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  7. 複金属シアン化物錯体触媒が、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛を含有する錯体であることを特徴とする、請求項1ないしに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  8. 金属配位性化合物が、カルボキシル基を有する化合物、キレート化剤、およびフェノール性水酸基を有する化合物からなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、請求項1ないしに記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
  9. 金属配位性化合物が、カルボキシル基を2つ以上有するポリカルボン酸、カルボン酸無水物またはカルボン酸のシリル化物であることを特徴とする、請求項1ないし8に記載の、架橋性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法。
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