JP4750243B2 - 衛星追尾システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工衛星からの送信電波を受信する衛星アンテナからの受信信号に含まれる特定信号のC/N(信号対雑音比)を検出し、その検出したC/Nが最大となるように衛星アンテナのアンテナ方向を制御する衛星追尾システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人工衛星との間で通信を行うために、地球局のアンテナの向きを衛星方向に追尾させる衛星追尾システムが知られている。また、こうした衛星追尾システムにおいてアンテナ方向を制御する方法としては、人工衛星から送信されてくる特定周波数の信号(例えば、人工衛星に搭載されたビーコンから送信されてくる位置確認用のビーコン信号)を追尾用信号として受信し、その信号の受信レベルが最大となるようにアンテナ方向を調整する、所謂ステップトラック法が知られている。
【0003】
ところで、こうしたステップトラック法にてアンテナ方向を人工衛星に追尾させるには、追尾用信号の受信レベルを検出する必要があるが、この場合、単に、アンテナからの受信信号の中から追尾用信号を抽出して、その信号レベルを検出するようにすると、得られる信号レベルが、追尾用信号を受信・抽出するために設けられる各種信号処理回路(周波数変換回路,増幅回路等)の温度特性により変動してしまい、信号レベルの変動が、追尾外れによるものであるか、信号処理回路の特性変化によるレベル変動であるかを識別できず、衛星追尾制御を安定して実行することができない、といった問題があった。
【0004】
そこで、従来では、こうした問題を解決するために、追尾用信号の信号レベルをそのまま検出するのではなく、追尾用信号の信号レベルとノイズ信号レベルとを検出し、その検出結果から、追尾用信号とノイズ信号との比であるC/N(信号対雑音比)を求め、このC/Nが最大となるように、アンテナ方向を調整するようにした衛星追尾システムも考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように追尾用信号のC/Nを検出するのに使用される従来のC/N検出装置は、アンテナからの受信信号を、レベル検出可能な中間周波数帯に周波数変換し、その周波数変換後の受信信号を、追尾用信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、ノイズ信号のみを通過させるバンドパスフィルタとに夫々入力することにより、これら各バンドパスフィルタを使って追尾用信号及びノイズ信号を夫々抽出し、その抽出した各信号の信号レベルを検出して、そのレベル差を求めることにより、C/Nを検出するように構成されていた。
【0006】
このため、従来のC/N検出装置(延いては衛星追尾システム)においては、追尾用信号のC/Nを検出するために、信号抽出用(換言すれば選局用)のバンドパスフィルタや、バンドパスフィルタ通過後の信号を処理(増幅等)する処理回路が、夫々、2個必要となり、コストアップになるという問題があった。
【0007】
尚、こうした問題は以前はさほど不都合を生じるものではなかったが、最近では、大きな問題となってきている。これは、衛星追尾システムは、以前は、各種研究機関や企業で使用される通信設備で使用されるものであったが、最近では、放送衛星(BS)や通信衛星(CS)を使った衛星放送が実用化され、その放送信号を自家用車等の一般車両で受信できるようにするために、衛星追尾システムを一般車両用の受信装置に組み込むことが要求されているためである。
【0008】
一方、上記のようにバンドパスフィルタや信号処理回路を2個設けることなく追尾用信号のC/Nを検出し得る技術としては、アンテナが衛星方向に向いている状態(追尾状態)で追尾用信号の信号レベルを測定し、ノイズ信号の信号レベルについては、衛星方向に向いているアンテナを一旦衛星方向からずらすことによって測定する技術が知られている。
【0009】
しかし、衛星追尾システムにおいて、こうした技術を採用すると、人工衛星に追尾させているアンテナ方向を一旦人工衛星方向から外さなければならず、人工衛星との間の通信が途絶えてしまうといった問題が生じる。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、人工衛星からの送信電波を受信する衛星アンテナからの受信信号に含まれる特定信号のC/Nを検出し、その検出したC/Nが最大となるように衛星アンテナのアンテナ方向を制御する衛星追尾システムにおいて、アンテナ方向を変化させることなく、1個のバンドパスフィルタを使ってC/Nを検出できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
人工衛星からの送信電波を受信する衛星アンテナと、
前記衛星アンテナの方向を調整するための調整機構と、
前記衛星アンテナからの受信信号に含まれる一定周波数の特定信号のC/N(信号対ノイズ比を検出し、該C/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記衛星アンテナのアンテナ方向を制御する制御装置と、
を備えた衛星追尾システムであって、
前記制御装置は、
周波数変換用の局部発振信号を発生する局部発振手段と、
前記衛星アンテナからの受信信号と前記局部発振信号とを混合することにより、前記受信信号を所定周波数帯の中間周波信号に変換する混合手段と、
該混合手段からの出力の内、予め設定された特定周波数の信号を選択的に通過させるバンドパスフィルタと、
前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を切り換えることにより、前記バンドパスフィルタから、前記特定信号及び前記特定信号周囲のノイズ信号の中間周波信号を順次出力させ、その出力された各中間周波信号の信号レベルを検出することにより、前記バンドパスフィルタを通過した特定信号の信号レベルと、前記バンドパスフィルタを通過した前記ノイズ信号の信号レベルとを夫々検出し、その検出した各信号の信号レベルから前記特定信号のC/Nを算出するC/N検出手段と、
前記C/N検出手段にて算出される前記特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記衛星アンテナのアンテナ方向を制御するアンテナ方向制御手段と、
前記アンテナ方向制御手段による前記アンテナ方向の制御が完了すると、前記バンドパスフィルタから前記特定信号の中間周波数が出力されるように前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を設定して、前記バンドパスフィルタを通過した特定信号の信号レベルを検出し、その検出した特定信号の信号レベルが前回の検出値から所定値以上変化しているか否かを判断することにより、前記特定信号のレベル変動の有無を判定する第1レベル変動判定手段と、
前記第1レベル変動判定手段にて前記特定信号のレベル変動があったと判断されると、前記バンドパスフィルタから前記ノイズ信号の中間周波数が出力されるように前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を設定して、前記バンドパスフィルタを通過したノイズ信号の信号レベルを検出し、その検出したノイズ信号の信号レベルの前回の検出値からの変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する第2レベル変動判定手段と、
前記第2レベル変動判定手段にて前記ノイズ信号の変化量が所定値よりも大きいと判定されたときには、前記アンテナ方向の変化幅を予め設定された狭域追尾用に制限して、前記C/N検出手段にて算出される特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記アンテナ方向を制御し、前記第2のレベル変動判定手段にて前記ノイズ信号の変化量が所定値以下であると判定されたときには、前記アンテナ方向が追尾衛星から外れたと判断して前記アンテナ方向の変化幅を前記狭域追尾用よりも大きい広域追尾用に設定し、前記C/N検出手段にて算出される特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記アンテナ方向を制御する、追尾制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
このように構成された本発明の衛星追尾システムにおいては、C/N検出手段が、局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を切り換えることにより、バンドパスフィルタから、追尾用の特定信号及びその特定信号周囲のノイズ信号の中間周波信号を順次出力させ、その出力された各中間周波信号の信号レベルを検出することにより、バンドパスフィルタを通過した特定信号の信号レベルと、バンドパスフィルタを通過した前記ノイズ信号の信号レベルとを夫々検出し、その検出した各信号の信号レベルから特定信号のC/Nを算出する。そして、アンテナ方向制御手段が、このC/N検出手段にて算出された特定信号のC/Nが最大となるように、調整機構を介して、衛星アンテナのアンテナ方向を制御する。
【0012】
従って、本発明の衛星追尾システムによれば、一つのバンドパスフィルタを用いて、アンテナからの受信信号に含まれる特定信号のC/Nを検出することができ、特定信号及びノイズ信号を通過させるために2つのバンドパスフィルタを用いるものに比べて、装置構成を簡素化して、衛星追尾システムのコストダウンを図ることができる。
また、本発明では、特定信号のC/Nを検出するために、局部発振手段の発振周波数を、特定信号抽出用の周波数と、ノイズ信号抽出用の周波数とに切り替えるだけであり、アンテナ方向を変化させることはないので、人工衛星からの受信が一時的に途絶えるようなことはなく、衛星アンテナからの受信信号を受ける受信装置の受信特性に影響を与えるのを防止できる。
【0013】
また、本発明の衛星追尾システムにおいては、アンテナ方向制御手段によるアンテナ方向の制御が完了すると、第1レベル変動判定手段が、バンドパスフィルタから特定信号の中間周波数が出力されるように局部発振信号の周波数を設定して、その特定信号の信号レベルを検出し、その検出した特定信号の信号レベルが前回の検出値から所定値以上変化しているか否かを判断することにより、特定信号がレベル変動したか否かを判断する。
また、第1レベル変動判定手段にて特定信号のレベル変動があったと判断されると、第2レベル変動判定手段が、バンドパスフィルタからノイズ信号の中間周波数が出力されるように局部発振信号の周波数を設定して、そのノイズ信号の信号レベルを検出し、そのノイズ信号の信号レベルの前回の検出値からの変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する。
そして、第2レベル変動判定手段にてノイズ信号の変化量が所定値よりも大きいと判定されたときには、追尾制御手段が、アンテナ方向の変化幅を予め設定された狭域追尾用に制限して、特定信号のC/Nが最大となるようにアンテナ方向を制御し、第2のレベル変動判定手段にてノイズ信号の変化量が所定値以下であると判定されたときには、追尾制御手段が、アンテナ方向が追尾衛星から外れたと判断してアンテナ方向の変化幅を狭域追尾用よりも大きい広域追尾用に設定し、特定信号のC/Nが最大となるようにアンテナ方向を制御する。
【0014】
つまり、本発明の衛星追尾システムにおいては、アンテナ方向制御手段によるアンテナ方向の制御が完了してから、アンテナ方向を人工衛星に追尾させる際には、追尾用の特定信号のレベル変動があったか否かを判断し、特定信号のレベル変動があった場合に、アンテナ方向を人工衛星に追尾させる追尾制御を行う。そして、この追尾制御では、ノイズ信号が特定信号と同様にレベル変動しているか否かを判断して、ノイズ信号が特定信号と同様にレベル変動している場合には、アンテナ方向は人工衛星から外れていないので、アンテナ方向の変化幅を狭域追尾用に制限し、特定信号のレベル変動が発生したにも関わらずノイズ信号がレベル変動していない場合には、追尾外れが発生したと判断して、アンテナ方向の変化幅を狭域追尾用よりも大きい広域追尾用に設定するのである。
このため、本発明によれば、C/N検出手段にて検出されるC/Nが小さくなったときに、アンテナ方向の人工衛星からの追尾外れを判定するようにした場合に比べて、追尾外れを速やかに検出することができ、延いては、アンテナ方向が追尾衛星から外れた際の復旧動作を速やかに行うことが可能となる。
【0015】
ところで、C/N検出対象となる特定信号は、レベル変動の少ない無変調の信号が望ましい。そして、人工衛星からの送信電波には様々な信号が含まれているが、その信号の殆どは、放送又は通信のために変調されており、その信号レベルは放送内容若しくは通信内容によって変動する。しかし、人工衛星は、人工衛星を地上局側で制御するために衛星位置確認用のビーコン信号を送信するようになっており、このビーコン信号は、周波数が略一定で無変調であるため、信号レベルが急峻に変化するようなことはない。
【0016】
このため、請求項2に記載のように、前記特定信号は、衛星アンテナからの受信信号に含まれる衛星位置確認用のビーコン信号にするとよい。
【0017】
尚、この場合、人工衛星から送信されてくるビーコン信号は、一定周波数の搬送波(キャリア)であり、これを通過させるバンドパスフィルタの帯域幅が広いと、ビーコン信号の信号レベルを正確に検出することができないことから、バンドパスフィルタを狭帯域にすることが望ましく、そのためには、請求項3に記載のように、クリスタルフィルタを用いるようにするとよい。
【0018】
また、このようにバンドパスフィルタを狭帯域した場合、ビーコン信号がバンドパスフィルタを通過できるようにするためには、周波数変換用の局部発振信号の周波数を高精度に制御する必要がある。そして、このためには、請求項3記載のように、発振周波数の温度補償機能を有する水晶発振器(所謂TCXO;Temperature Compensated Crystal Oscillator)を設け、局部発振手段が、この水晶発振器が発生する基準信号に基づき局部発振信号を生成するように構成するとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の車載用衛星追尾システム全体の構成を表す構成図である。
【0021】
本実施例の衛星追尾システムは、自家用車等、一般車両(自動車)に搭載されて、放送衛星(BS)や通信衛星(CS)からの送信電波を、これら各電波共通の受信アンテナ(衛星アンテナであり、本実施例では平面アンテナからなる)20で受信できるように、平面アンテナ20の方向(方位角及び仰角)を自動調整するためのものであり、車室外に設けられる受信部4と、車室内に設けられる制御部6とから構成されている。
【0022】
受信部4には、上記平面アンテナ20と、この平面アンテナ20の方向(方位角及び仰角)を調整するための調整機構22と、この調整機構22の駆動源となるモータ(例えばステップモータ)24とが備えられている。そして、受信部4においては、平面アンテナ20からの受信信号S0が、増幅回路26にて増幅された後、混合回路28に入力される。
【0023】
混合回路28は、受信信号S0と周波数変換用の局部発振信号(以下、局発信号という)C2とを混合することにより、受信信号S0を所定周波数帯の中間周波信号S1に周波数変換するためのものであり、周波数変換後の中間周波信号S1は、増幅回路38にて増幅された後、制御部6に出力される。
【0024】
また、受信部4には、混合回路28にて受信信号S0を中間周波信号S1に周波数変換するのに必要な局発信号C2を生成する回路として、一定周波数(例えば、2.6695GHz)の局発信号C1を発生する局部発振回路30と、この局部発振回路30からの局発信号C1の周波数を所定値倍(例えば4倍)する逓倍回路32と、この逓倍回路32で逓倍された一定周波数(例えば、10.678GHz)の局発信号C2を選択的に通過させる、狭帯域のバンドパスフィルタ34とが備えられている。そして、このバンドパスフィルタ34を通過した局発信号C2は、増幅回路36にて所定レベルまで増幅された後、混合回路28に入力される。
【0025】
また、局部発振回路30は、発振周波数を電圧制御可能な発振回路(所謂VCO)から構成されており、本実施例では、この局部発振回路30の発振周波数を一定にするために、制御部6から受信部4に対して周波数が安定した基準信号C0(例えば、周波数:20.855469MHz)を出力し、受信部4側では、この基準信号C0をPLL回路42に入力し、PLL回路42の動作によって、局部発振回路30の発振周波数を、基準信号C0に位相同期した一定周波数に制御するようにされている。
【0026】
尚、中間周波信号S1及び基準信号C0は、受信部4と制御部6との間で、共通の信号線(例えば同軸ケーブル)を介して入・出力される。このため、受信部4には、増幅回路38からの中間周波信号S1の出力経路上に、分波フィルタ40が設けられており、この分波フィルタ40を介して、増幅回路38から出力された中間周波信号S1を制御部6側に送出し、制御部6からの基準信号C0をPLL回路42側に取り込むようにされている。また、受信部4において、局部発振回路30から逓倍回路32に至る信号経路上には、分岐回路44が設けられており、この分岐回路44を介して局部発振回路30からの出力(C1)の一部を分岐させ、これをPLL回路42にフィードバックするようにされている。
【0027】
そして、このように構成された受信部4においては、平面アンテナ20にて受信されたCS信号は、例えば、1572〜2072MHzの中間周波信号(CS−IF)に周波数変換されて、制御部6に入力され、平面アンテナ20にて受信されたBS信号は、例えば、1035〜1335MHzの中間周波信号(BS−IF)に周波数変換されて、制御部6に入力される。
【0028】
次に、制御部6には、受信部4から入力される受信信号(中間周波信号S1)をそのまま外部の衛星チューナ(CSチューナ,BSチューナ等)に出力するための出力経路が設けられると共に、上述した基準信号C0を生成するための基準信号発生手段として、発振周波数の温度補償機能を有し、しかも、発振周波数を外部からの印加電圧によって制御可能な水晶発振器(所謂VC−TCXO)50が設けられている。
【0029】
そして、上記受信信号の出力経路上には、混合フィルタ52が設けられ、この混合フィルタ52を介して、受信信号である中間周波信号S1を衛星チューナ側に通過させると共に、水晶発振器50からの基準信号C0を受信部4側に出力するようにされている。
【0030】
また、上記受信信号の出力経路上には、混合フィルタ52を通過した受信信号(中間周波信号S1)の一部を分岐させる分岐回路54が設けられている。そして、この分岐回路54にて分岐された受信信号(中間周波信号S1)は、混合回路56に入力され、混合回路56にて、局部発振回路58が発生した局部発振信号(局発信号)と混合されることにより、第2の中間周波信号に周波数変換される。
【0031】
また、この周波数変換後の第2の中間周波信号は、増幅回路62にて増幅された後、例えば、中心周波数が10.7MHzで、信号通過帯域幅が例えば±3.75kHzのクリスタルフィルタ64に入力される。そして、このクリスタルフィルタ64を通過した中心周波数10.7MHzの信号(以下、選局信号という)S2は、増幅回路66にて更に増幅された後、A/D変換回路68を介して、自動追尾制御用のマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンという)70に入力される。
【0032】
次に、局部発振回路58は、発振周波数を電圧制御可能な発振回路(所謂VCO)から構成されており、その発振周波数は、PLL回路60により制御される。PLL回路60は、水晶発振器50からの基準信号C0を基に、局部発振回路58の発振周波数が、マイコン70からの指令信号に対応した一定周波数となるように、局部発振回路58をフィードバック制御するためのものであり、PLL回路60には、水晶発振器50からの基準信号C0が入力されると共に、局部発振回路58からの発振信号が分岐回路59を介して入力されている。
【0033】
一方、マイコン70には、上記PLL回路60の他、水晶発振器50の発振周波数を制御するための指令信号を制御用の電圧信号に変換するためのD/A変換回路72、受信部4側のモータ24を駆動して平面アンテナ20の方向(方位角,仰角)を制御するためのモータコントローラ74、車両の走行状態(速度,信号方向等)を検出するためのジャイロ76及びGPS受信機78が接続されている。また、マイコン70は、衛星チューナ若しくは他の外部装置に対して、平面アンテナ20の衛星に対する追尾状態を表すステイタス情報を出力したり、これら外部装置側からその動作状態を表すステイタス情報を取り込み追尾条件等を設定できるようにされている。
【0034】
そして、マイコン70は、例えば、制御部6から受信信号(中間周波信号S1)を受ける衛星チューナがCSチューナであり、平面アンテナ20の向きを通信衛星(CS)方向に追尾させる必要がある場合には、PLL60に対して、局部発振回路58からの発振周波数を、CSからのビーコン信号の周波数(例えば2071.8MHz)に10.7MHzを加えた周波数に制御するための指令信号を出力することにより、混合回路56及びクリスタルフィルタ64に対して、CSからのビーコン信号を選局させ、その選局信号S2をA/D変換回路68を介して取り込むことにより、CSからのビーコン信号の信号レベルを検出する。
【0035】
また、例えば、衛星チューナがBSチューナであり、平面アンテナ20の向きを放送衛星(BS)方向に追尾させる必要がある場合には、PLL60に対して、局部発振回路58からの発振周波数を、BSからのビーコン信号の周波数(例えば1030.5MHz)に10.7MHzを加えた周波数に制御するための指令信号を出力することにより、混合回路56及びクリスタルフィルタ64に対して、BSからのビーコン信号を選局させ、その選局信号S2をA/D変換回路68を介して取り込むことにより、BSからのビーコン信号の信号レベルを検出する。
【0036】
また、マイコン70は、平面アンテナ20の方向を人工衛星(CS又はBS)に向ける追尾制御を実行する際には、上記のように対応する衛星からのビーコン信号の信号レベルを検出するだけではなく、PLL回路60を介して局部発振回路58の発振周波数を、そのビーコン信号周囲のノイズ信号を選局するための周波数に切り替えることにより、ノイズ信号の信号レベルについても検出し、その検出したノイズ信号の信号レベルと、ビーコン信号の信号レベルとから、ビーコン信号のC/N(信号対ノイズ比)を求め、このC/Nが最大となるようにモータコントローラ74を介してモータ24を駆動制御することにより、平面アンテナ20の方向(方位角及び仰角)を制御する。
【0037】
以下、このようにマイコン70において衛星追尾のために実行される制御処理について説明する。
まず図2は、マイコン70が外部の衛星チューナと共に起動された後、繰り返し実行される衛星自動追尾処理を表すフローチャートである。
【0038】
図2に示すように、この処理が開始されると、ステップ110(以下ステップをSと記載する)にて、制御部6に接続された衛星チューナ等の外部装置からその動作状態を表すステイタス情報を読み込み、平面アンテナ20を追尾させるべき衛星の種別(CS・BS)を特定し、続くS120にて、制御部6から外部装置へ出力するステイタス情報として、現在、追尾すべき衛星(以下、追尾衛星という)を探索中である旨を表す「サーチ」を設定する。
【0039】
尚、S120の処理により、外部装置側では、受け取ったステイタス情報「サーチ」から、現在、衛星受信は不可能であることを検知して、受信信号(中間周波信号S1)の復調動作を禁止したり、モニタやスピーカへの信号出力を停止することができる。
【0040】
次に、S130では、S120で特定した追尾衛星(CS又はBS)からのビーコン信号を受信できるように平面アンテナ20の方向を変化させ、ビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号のC/Nが最大となるように、平面アンテナ20の方向(方位角及び仰角)を調整する、といった手順で、平面アンテナ20を追尾衛星に向ける衛星サーチ処理を実行する。
【0041】
そして、この衛星サーチ処理により、ビーコン信号のC/Nが最大となるように平面アンテナ20の方向が設定されると、続くS140にて、外部装置に出力するステイタス情報としてその旨を表す「ロック」を設定する。また、続くS150では、外部装置から入力されるステイタス情報に基づき、外部装置側で受信信号(中間周波信号S1)を正常に復調できているか否かを判断し、受信信号を正常に復調できていない場合には、再度S120に移行する。
【0042】
つまり、S140で当該衛星追尾システムのステイタス情報として「ロック」を設定すると、外部装置側では、平面アンテナ20の向きが衛星方向に制御できているものとして、受信動作に入ることから、S150では、その受信動作によって所望の放送信号が復調されているか否かを確認し、放送信号を復調できていなければ、S130の衛星サーチ処理によって平面アンテナ20の向きを正常に制御できていないと判断して、再度衛星サーチ処理を実行させるのである。
【0043】
一方、S150にて、外部装置側で受信信号を正常に復調できていると判断された場合には、S160に移行して、今度は、車両の進行方向(方位)が変化したか否かを判断する。尚、この判断には、ジャイロ76及びGPS受信機78による方位検出信号が使用される。
【0044】
つまり、ジャイロ76は、車両の進行方向の変化を検出するものであり、GPS受信機78はGPSアンテナ78aからの受信信号に基づき車両の現在位置,速度,方位を検出するものであることから、S160では、これらの検出結果に基づき、車両の進行方向(方位)が変化したか否かを判断するのである。
【0045】
そして、S160にて、車両の進行方向が変化したと判断された場合には、続くS170に移行して、平面アンテナ20の方向を、車両の進行方向の変化分を相殺する方向に補正する。具体的には、平面アンテナ20の向きを、車両の進行方向の変化分だけ、車両の進行方向の変化方向とは反対方向に変化させる。
【0046】
また次に、S160にて、車両の信号方向は変化していないと判断されるか、或いは、S170にて、平面アンテナ20の方向を車両の進行方向の変化に応じて補正した後は、S180に移行し、平面アンテナ20の方向を、衛星からのビーコン信号のC/Nが最大となるように微調整することにより、平面アンテナ20の方向を衛星に追尾させる追尾処理を実行する。
【0047】
そして、この追尾処理が一旦終了すると、今度は、S190に移行して、衛星チューナ等の外部装置から、衛星のサーチ指令が入力されたか否かを判断し、サーチ指令が入力された場合には、再度S110に移行し、逆に、サーチ指令が入力されていなければ、S160に移行する。尚、サーチ指令は、追尾衛星の種別を変更する必要があるときに、衛星チューナ等の外部装置から制御部6側にステイタス情報の一つとして入力される指令である。
【0048】
このように、本実施例の衛星追尾システムにおいて、平面アンテナ20を追尾衛星に向ける際には、S130の衛星サーチ処理を実行することにより、まず、受信衛星から送信されてくる位置確認用のビーコン信号を受信できるようにアンテナ方向を変化させ、その後、そのビーコン信号のC/Nが最大となるようにアンテナ方向を設定する。また、S130の衛星サーチ処理にて、平面アンテナ20を一旦追尾衛星に向けることができても、自動車の移動に伴い平面アンテナ20の向きが追尾衛星から外れることから、S170の補正処理により、車両の進行方向に応じてアンテナ方向を補正し、更に、S180にて、ビーコン信号のC/Nが最大となるようにアンテナ方向を微調整する。
【0049】
従って、S130の衛星サーチ処理及びS180の追尾処理では、平面アンテナ20の向きを追尾衛星方向に制御する際には、追尾用信号であるビーコン信号のC/Nを検出する必要があるが、本実施例では、マイコン70に選局信号S2を入力する回路(混合回路56からA/D変換回路68に至る回路)が1系統であり、この回路を2系統設けた従来装置のように、ビーコン信号とノイズ信号とをマイコン70に同時に入力することはできない。
【0050】
そこで、本実施例において、ビーコン信号のC/Nを検出する際には、図3に示すC/N検出処理を実行し、ビーコン信号及びノイズ信号を時分割で受信することにより、C/Nを検出(算出)するようにしている。
即ち、図3に示すように、S130の衛星サーチ処理及びS180の追尾処理で追尾用信号であるビーコン信号のC/Nを検出する際には、まずS210にて、PLL回路60に対して、混合回路56及びクリスタルフィルタ64からなる選局回路にてビーコン信号周囲のノイズ信号を選局できるように指令信号を出力することにより、選局回路に対してノイズ信号を選局させる。すると、マイコン70には、A/D変換回路68を介して、ノイズ信号の信号レベルに対応した2値データが入力されることから、続くS220では、このデータを読み込むことにより、ノイズ信号の信号レベルLNを検出し、図示しないメモリ(RAM等)に保存する。
【0051】
また、このようにノイズ信号の信号レベルLNを検出・保存すると、今度は、S230に移行して、PLL回路60に対して、混合回路56及びクリスタルフィルタ64からなる選局回路にて追尾衛星から送信されてきたビーコン信号を選局できるように指令信号を出力することにより、選局回路に対してビーコン信号を選局させる。そして、続くS240では、A/D変換回路68からビーコン信号の信号レベルに対応した2値データを読み込むことにより、ビーコン信号の信号レベルLCを検出し、これを図示しないメモリ(RAM等)に保存し、更に、続くS250にて、この信号レベルLCとノイズ信号の信号レベルLNとに基づき、ビーコン信号のC/Nを算出する(C/N=LC−LN)。
【0052】
一方、本実施例では、追尾用信号としてのビーコン信号とノイズ信号とを夫々1系統の選局回路にて選局することから、C/Nの検出には時間がかかり、S180で実行される追尾処理での追尾動作を高速に実行できず、追尾衛星に対するアンテナ方向の追尾外れが生じ易くなることが考えられる。そこで、本実施例では、S180にて実行される追尾処理を、図4に示す如く実行することにより、衛星に対するアンテナ方向の追尾外れが生じ難くしている。
【0053】
つまり、追尾処理では、まずS310にて、PLL回路60に対してビーコン信号選局用の指令信号を出力することにより、混合回路56及びクリスタルフィルタ64からなる選局回路に対してビーコン信号を選局させ、続くS320にて、A/D変換回路68からその信号レベルLCを読み込み、図示しないメモリ(RAM等)に保存する。そして、続くS330では、この検出・保存したビーコン信号の信号レベルLCが前回の検出値から所定値以上変化しているか否かを判断し、信号レベルLCが変化していなければ、平面アンテナ20は、正確に衛星に向いていると判断して、当該追尾処理を一旦終了する。
【0054】
一方、S330にて、信号レベルLCが変化したと判断されると、今度は、S340にて、PLL回路60に対してノイズ信号選局用の指令信号を出力することにより、混合回路56及びクリスタルフィルタ64からなる選局回路に対してノイズ信号を選局させ、続くS350にて、A/D変換回路68からその信号レベルLNを読み込み、図示しないメモリ(RAM等)に保存する。
【0055】
そして、続くS360では、この検出したノイズ信号の信号レベルLNの前回の検出値からの変化量が予め設定された設定値KAよりも大きいか否かを判断し、ノイズ信号の信号レベルLNの変化量が設定値KAよりも大きい場合には、S330にて判定したビーコン信号LCの信号レベルの変動は、当該衛星追尾システムを構成する回路の特性変動(換言すればバックグランドノイズのレベル変動)によるものであると判断して、S370に移行する。そして、S370では、平面アンテナ20の方位角の変化幅を例えば10度以下に制限して、ビーコン信号のC/Nが最大となるアンテナ方向を設定する狭域追尾処理を実行し、当該追尾処理を終了する。
【0056】
また、S360にて、ノイズ信号の信号レベルLNの変化量が設定値KA以下であると判断された場合には、ノイズ信号の信号レベルLNの変化量が小さいにも関わらず、ビーコン信号LCの信号レベルが変動していることから、アンテナ方向が追尾衛星から外れたと判断して、S380に移行する。そして、S380では、平面アンテナ20の方位角の変化幅を正常時(S370)よりも大きい30度に設定して、まずその範囲内で、ビーコン信号の信号レベルが最大となるようにアンテナ方向を制御し、その後、ビーコン信号のC/Nが最大となるようにアンテナ方向を微調整する、広域追尾処理を実行し、当該追尾処理を終了する。
【0057】
以上説明したように、本実施例の衛星追尾システムにおいては、追尾衛星から送信されてくる追尾用信号(ビーコン信号)のC/Nを検出する際には、図3に示したC/N検出処理を実行することにより、混合回路56に選局用の局発信号を出力する局部発振回路58の発振周波数を、ノイズ信号選局用の周波数と、ビーコン信号選局用の周波数とに順次切り替え(S210,S230)、その切替動作に連動して各信号の信号レベルLN,LCを検出し(S220,S240)、その検出結果に基づきC/Nを算出する(S250)。
【0058】
このため、従来のように、混合回路56を用いて周波数変換された第2の中間周波数の中から追尾用信号とノイズ信号とを夫々抽出するためのバンドパスフィルタや信号処理回路を各信号毎に設ける必要がなく、C/N検出用の回路構成を簡単にすることができる。
【0059】
また、本実施例の衛星追尾システムにおいて、平面アンテナ20の追尾衛星からの追尾外れを判定する際には、C/Nを検出するのではなく、追尾用信号(ビーコン信号)のレベル変動があったか否かを判断し、更に、追尾用信号のレベル変動があった場合には、ノイズ信号が同様にレベル変動しているか否かを判断し、追尾用信号のレベル変動が発生したにも関わらず、ノイズ信号がレベル変動していないときに、追尾外れを判定するようにしている。
【0060】
このため、図3に示したC/N検出処理にて追尾用信号のC/Nを求め、C/Nが小さくなったときに、追尾外れを判定するようにした場合に比べて、追尾外れを速やかに検出することができ、延いては、アンテナ方向が追尾衛星から外れた際の復旧動作を速やかに行うことが可能となる。
【0061】
尚、本実施例においては、局部発振回路56が本発明の局部発振手段に相当し、混合回路56が本発明の混合手段に相当し、クリスタルフィルタ64が本発明のバンドパスフィルタに相当する。また、水晶発振器50、分岐回路59、及びPLL回路60は、局部発振回路56と共に、請求項3記載の局部発振手段を実現している。また、図3に示したC/N検出処理は、本発明のC/N検出手段に相当し、図2に示したS130の処理は、本発明のアンテナ方向制御手段に相当する。また、図4に示す追尾処理(図2に示したS180)の内、S310〜S330の処理は、本発明の第1レベル変動判定手段に相当し、S340〜S360の処理は、本発明の第2レベル判定手段に相当し、S370及びS380の処理は、本発明の追尾制御手段に相当する。
【0062】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例の衛星追尾システムでは、追尾用信号として追尾衛星から送信されてくる位置確認用のビーコン信号を受信し、そのビーコン信号のC/Nが最大となるように、平面アンテナ20の方向を調整するものとして説明したが、追尾用信号としては、追尾衛星から送信されてくる他の信号を使用してもよい。また、上記実施例の衛星追尾システムは車載用であるとして説明したが、地上に固定された固定局で静止軌道に打ち上げられた静止衛星とは異なる人工衛星からの送信電波を受信するために、パラボラアンテナをその衛星に追尾させる固定局用衛星追尾システムであっても、本発明を適用できるのはいうまでもない。また、本発明は、上記実施例の衛星追尾システムに限定されるものではなく、例えば、衛星アンテナの方向を調整するために用いられるC/N検出装置等、受信信号のC/Nを検出する装置であれば、上記実施例と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の車載用衛星追尾システム全体の構成を表す構成図である。
【図2】 図1のマイコンにて実行される衛星自動追尾処理を表すフローチャートである。
【図3】 図1のマイコンにてビーコン信号のC/Nを検出するために実行されるC/N検出処理を表すフローチャートである。
【図4】 図1のマイコンにて衛星サーチ後に実行される追尾処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
4…受信部、6…制御部、20…平面アンテナ、22…調整機構、24…モータ、50…水晶発振器(VC−TCXO)、52…混合フィルタ、54…分岐回路、56…混合回路、58…局部発振回路、59…分岐回路、60…PLL回路、64…クリスタルフィルタ、68…A/D変換回路、70…マイコン(自動追尾制御用マイクロコンピュータ)、74…モータコントローラ、76…ジャイロ、78…GPS受信機。
Claims (3)
- 人工衛星からの送信電波を受信する衛星アンテナと、
前記衛星アンテナの方向を調整するための調整機構と、
前記衛星アンテナからの受信信号に含まれる一定周波数の特定信号のC/N(信号対ノイズ比を検出し、該C/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記衛星アンテナのアンテナ方向を制御する制御装置と、
を備えた衛星追尾システムであって、
前記制御装置は、
周波数変換用の局部発振信号を発生する局部発振手段と、
前記衛星アンテナからの受信信号と前記局部発振信号とを混合することにより、前記受信信号を所定周波数帯の中間周波信号に変換する混合手段と、
該混合手段からの出力の内、予め設定された特定周波数の信号を選択的に通過させるバンドパスフィルタと、
前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を切り換えることにより、前記バンドパスフィルタから、前記特定信号及び前記特定信号周囲のノイズ信号の中間周波信号を順次出力させ、その出力された各中間周波信号の信号レベルを検出することにより、前記バンドパスフィルタを通過した特定信号の信号レベルと、前記バンドパスフィルタを通過した前記ノイズ信号の信号レベルとを夫々検出し、その検出した各信号の信号レベルから前記特定信号のC/Nを算出するC/N検出手段と、
前記C/N検出手段にて算出される前記特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記衛星アンテナのアンテナ方向を制御するアンテナ方向制御手段と、
前記アンテナ方向制御手段による前記アンテナ方向の制御が完了すると、前記バンドパスフィルタから前記特定信号の中間周波数が出力されるように前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を設定して、前記バンドパスフィルタを通過した特定信号の信号レベルを検出し、その検出した特定信号の信号レベルが前回の検出値から所定値以上変化しているか否かを判断することにより、前記特定信号のレベル変動の有無を判定する第1レベル変動判定手段と、
前記第1レベル変動判定手段にて前記特定信号のレベル変動があったと判断されると、前記バンドパスフィルタから前記ノイズ信号の中間周波数が出力されるように前記局部発振手段が発生する局部発振信号の周波数を設定して、前記バンドパスフィルタを通過したノイズ信号の信号レベルを検出し、その検出したノイズ信号の信号レベルの前回の検出値からの変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する第2レベル変動判定手段と、
前記第2レベル変動判定手段にて前記ノイズ信号の変化量が所定値よりも大きいと判定されたときには、前記アンテナ方向の変化幅を予め設定された狭域追尾用に制限して、前記C/N検出手段にて算出される特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記アンテナ方向を制御し、前記第2のレベル変動判定手段にて前記ノイズ信号の変化量が所定値以下であると判定されたときには、前記アンテナ方向が追尾衛星から外れたと判断して前記アンテナ方向の変化幅を前記狭域追尾用よりも大きい広域追尾用に設定し、前記C/N検出手段にて算出される特定信号のC/Nが最大となるように前記調整機構を介して前記アンテナ方向を制御する、追尾制御手段と、
を備えたことを特徴とする衛星追尾システム。 - 前記特定信号は、前記衛星アンテナからの受信信号に含まれる衛星位置確認用のビーコン信号であることを特徴とする請求項1に記載の衛星追尾システム。
- 前記局部発振手段は、発振周波数の温度補償機能を有する水晶発振器からの基準信号に基づき前記局部発振信号を生成するよう構成され、前記バンドパスフィルタは、狭帯域のクリスタルフィルタからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衛星追尾システム。
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