JP4750088B2 - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents
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Description
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、前記出発部材と前記一方の回転チャックとの取り付け箇所を調整することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法により解決される。
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、出発部材を構成するガラスロッドの曲がりを除去することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法によって解決される。
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、出発部材を構成するガラスロッドとダミー棒とのピン嵌合部の嵌合を修正することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法により解決される。
図1は、外付け工程を実施する方法を説明する概略図である。同図において、符号1は、出発部材である。出発部材1は、コア部またはコア部とクラッド部の一部とを有するガラスロッドの両端に、ダミー棒を同軸に接続したものである。
ガラスロッドの種類は、特に制限されるものではなく、本発明は、シングルモード光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、偏波保持光ファイバ、分散シフト光ファイバ、カットオフシフト光ファイバ、分散補償光ファイバなど、いかなる種類の光ファイバのための光ファイバ母材の製造にも適用可能である。
ダミー棒としては、一般に、石英ガラス棒など、ガラスロッドと同種または類似の素材からなる棒状材が用いられる。このダミー棒と前記ガラスロッドとの接続は、ピン等を介した嵌合、または融着など、周知の方法により行われる。
第1の回転チャック2はモーター5の駆動力により回転可能であり、これにより出発部材1を軸回りに回転させることができる。
ここで、振れ幅Wとは、出発部材1を1回転させたときにその中心軸上の任意の点が回転軸回りに振れ回る最大の変位量である。
出発部材1の振れ幅が所定値より大きい時は、出発部材1と第1の回転チャック2との取り付け箇所を調整し、所定の値以下となるようにする。前記所定の値としては1mmとすることが好ましい。
振れ幅を測定する点の位置および個数としては、特に制限されるものではないが、例えば、出発部材1の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選び測定すると、徒に測定点の数を増やす必要がなくなり、効率的な測定が可能になるので、好ましい。そして、得られた測定値の最大値を出発部材1の振れ幅とし、これが前記所定の値以下であるか否かを判定する。
そして、出発部材1の振れ幅が前記所定の値以下になったのち、ガラス微粒子の堆積を開始して、光ファイバ母材の製造を行う。
<実施例>
図1に示す装置を用いて光ファイバ母材の製造を行った。
まず、コア部を有するガラスロッドの両端にダミー棒を接続して出発部材1を得た。この出発部材1の一端を第1の回転チャック2に把持させた状態で、出発部材1を48回転/分の回転数にて軸回りに回転させ、振れ幅を測定した。そして、振れ幅が1mmを超えた場合、振れ幅が1mm以下になるように、出発部材1と第1の回転チャック2との接続位置を調整した。
次いで、出発部材1を軸回りに回転させながら外付けを行った。得られた光ファイバ母材を線引きして光ファイバを製造した。得られた光ファイバのコア偏心量を測定したところ、0.1μm以下であった。
次に、出発部材1の振れ幅と、光ファイバのコア偏心量との関係を調べるため、出発部材1と第1の回転チャック2との接続位置を調整することにより、出発部材1の振れ幅をそれぞれ変化させて外付けを行い、光ファイバ母材を製造し、さらにそれぞれの光ファイバ母材を線引きして光ファイバを製造した。得られた光ファイバのコア偏心量を測定したところ、図4に示すようになった。
同図から、出発部材1の振れ幅が大きいほど、光ファイバのコア偏心量が大きくなることが分かる。出発部材1の振れ幅が1mm以下の場合、光ファイバのコア偏心量はいずれも0.1μm以下となり、振れ幅が1.5mm、2mm、またはそれ以上の場合、コア偏心量はいずれも0.8μm以上となった。
Claims (4)
- ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された棒状の出発部材の両端を一対の回転チャックに把持させて、前記出発部材をその軸回りに回転させながら、その外周上にガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を得る光ファイバ母材の製造方法において、
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、前記出発部材と前記一方の回転チャックとの取り付け箇所を調整することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。 - ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された棒状の出発部材の両端を一対の回転チャックに把持させて、前記出発部材をその軸回りに回転させながら、その外周上にガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を得る光ファイバ母材の製造方法において、
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、出発部材を構成するガラスロッドの曲がりを除去することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。 - ガラスロッドの両端にダミー棒がピンを介した嵌合によって同軸に接続された棒状の出発部材の両端を一対の回転チャックに把持させて、前記出発部材をその軸回りに回転させながら、その外周上にガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を得る光ファイバ母材の製造方法において、
前記ガラス微粒子の堆積に先立ち、ガラスロッドの両端にダミー棒が同軸に接続された出発部材の一端を一方の回転チャックに把持させた状態で、該出発部材を軸回りに回転させ、このとき、レーザを用いた計測により、出発部材の位置を、所定の外部基準点から出発部材の表面上の各点までの距離および方向として測定することが可能な装置である外径測定器を用いて、前記出発部材の外径Dと、前記外部基準点から所定の方向に出発部材を観察したときの前記出発部材における前記ガラスロッドの表面までの距離Aを測定し、さらに、前記外部基準点から当該位置における出発部材の回転軸に垂直な断面の中心点までの距離yを、前記外径Dおよび前記距離Aの測定値から、y=A+D/2として求め、前記距離yを、出発部材が少なくとも数回回転する間、測定してそのデータをコンピュータに格納し、統計的に処理することにより、当該位置における振れ幅を、前記距離yの最大値と最小値との差として求めるという手法を用いて、出発部材の長手方向に異なる少なくとも複数の点として、出発部材の長手方向における一端寄り、中央付近、他端寄りの各領域からそれぞれ少なくとも一点を選んだそれぞれの位置について、前記距離yの最大値と最小値との差として求める前記振れ幅を測定し、
そして、前記複数の点として選ばれた位置における前記振れ幅の測定値のなかから最大値を求めてこれを出発部材の振れ幅Wとし、この出発部材の振れ幅Wが所定の値以下であるか否かを判定し、
前記出発部材の振れ幅が前記所定の値より大きいときは、出発部材を構成するガラスロッドとダミー棒とのピン嵌合部の嵌合を修正することにより、前記出発部材の振れ幅が所定の値以下となるようにし、
その後に、前記出発部材の他端を他方の回転チャックに把持させ、しかる後、出発部材の外周上にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。 - 前記所定の値が1mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
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