JP4749776B2 - 櫛付き塗布容器 - Google Patents

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本発明は、櫛付き塗布容器、とくに櫛付き塗布容器に装着する櫛歯体に関するものである。
櫛付き塗布容器において、櫛歯の先端部分における内容液保持性を向上させるために櫛歯の両面に注出口を設け、それより先端部分の櫛歯面に複数の溝と突条を交互に配設して凹凸面を形成した櫛付キャップは、従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、内容液の保持能力を大きくするとともに、毛髪の毛先まで満遍なく塗布するため、櫛歯の両面に吐出口を設け、櫛歯の両側周縁に間隔をおいて、複数の突出部を形成した毛髪用塗布剤の塗布櫛も、従来より知られている(例えば、特許文献2参照)。
[特許文献1] 特開2001−275739号公報
特開平10−75815号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の櫛付キャップは、櫛付キャップを倒立させて使用するときに、櫛歯からの液垂れを防ぐことができるが、塗布時に頭皮に内容液が多く付き、毛髪が多いときには毛先に付きにくく、毛髪全体に満遍なく塗布することは簡単にできなかった。
また、特許文献2記載の塗布櫛は、毛髪全体に満遍なく塗布することはできるが、保持具が櫛歯の側部周縁であるので、櫛歯の両面の間には保持されず、保持能力を多くできなかった。
本発明は、上記の問題を解決することを課題とし、塗布液の保持能力を高めるとともに、毛髪の毛先にも満遍なく塗布できるようにした染毛剤等の櫛付き塗布容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、櫛付き塗布容器として、両端の固定歯と複数の櫛歯を列状に配置した櫛歯体を装着した櫛付き塗布容器であって、櫛歯の先端部に穿設した吐出口から根本部の間で、櫛歯および固定歯の互いに対向する平面に、櫛歯が根本部から延びる方向に対して垂直な横方向に延びる突条と溝とからなる凹凸面を設けたことを特徴とする構成を採用する。
また、塗布剤として、染毛剤を採用する。
櫛歯の先端部に、吐出口を設け、櫛歯の両面に吐出口から根本部にかけて突条と溝とからなる凹凸面を設けたから、染毛剤、その他の塗布剤の保持能力が高くなり、また、余分についた塗布剤を取り除くことができるので、毛髪の根本部から先端部まで、むらなく塗布剤を塗布することができるようになった。
染毛剤の塗布に用いるときには、染めむらがなくなり、染毛効果がよくなった。
次に、本発明の櫛付き塗布容器について実施例をあげ、図面を参照して説明する。
図1、2において、Aは染毛剤、その他毛髪用塗布剤を収納した容器、Bは容器Aに取着された櫛体である。
容器Aは、口筒部1と肩部2、胴部3と底部からなり、口筒部1には、ねじ4が螺設されている。
容器Aは合成樹脂によって形成され、胴部3は可撓性を有しており、スクイズ可能となっている。
櫛体Bは、取付台10と、取付台10に立設された櫛歯体11とからなっている。
取付台10は、円筒体12と上壁13とからなり、円筒体12の内周には、口筒部1のねじ4が螺合するねじ14が螺設されている。
円筒体12に沿って、その内側には、上壁13下面より短い長さの密封リング15が垂設されており、上壁13の上面には、櫛歯体11の櫛基台16が立設されている。
櫛歯体11は、櫛基台16の上面に設けられた支持板17、その両端に設けられた固定歯18、および支持板17に取着された櫛歯列19とからなっており、櫛基台16内部は、液通路20となっている。
櫛歯列19は、根本部を連結部21とした複数の櫛歯22からなり、各櫛歯22の根本端22aは、支持板17の取付孔に嵌挿されている。
各櫛歯22には、液通路20に連通する流出孔23が穿設されており、櫛歯22先端近くには、流出孔23に続いて、両側の側面24に開口する吐出口25が穿設されている。
図1〜3に示すように、固定歯18の内側の側面と各櫛歯22の両側の側面24には、吐出口25から櫛歯22の根本部、すなわち連結部21近くまで横方向に伸びる突条26と溝とからなる凹凸面27が設けられており、突条26の高さは1.0〜2.0mm前後であり、溝巾は0.5〜1.0mm前後としている。
突条26の高さ、溝巾は、櫛歯22の間隔、塗布剤に応じて調整することができる。
また、凹凸面は、吐出口25から根本部までの間で連続して設けてもよく、間隔をおいて設けてもよい。
次に、本実施例塗布容器の作用効果について説明する。
本実施例塗布容器は、染毛剤、その他の毛髪用塗布剤の塗布容器として使用され、染毛用に使用する場合には、容器A内に、二液の染毛剤が混合収納される。
塗布容器の使用にあたっては、従来のものと同様に、櫛歯体11を毛髪に当接して塗布する。
その際、櫛歯22の側面24に、吐出口25から櫛歯22の根本部にかけて凹凸面27を設けたから、吐出された塗布剤が凹凸面27によって保持され、凹凸面27の突条26の高さを1.0〜2.0mm前後、溝巾を0.5〜1.0mm前後としたので、必要な保持力を得ることができる。
また、凹凸面27により、余分な塗布剤を取り除くこともでき、毛髪の根本から先端まで、満遍なく塗布することができる。
とくに、染毛剤の塗布に使用する場合には、染めむらもなく、染毛効果をあげることができる。
上記実施例では、櫛歯列19を別体として櫛基台16に取着するようにしているが、櫛歯列19を含めて、櫛体Bを一体成形してもよい。
次に、櫛歯が容器の軸方向に対して横方向に延びる第2実施例について説明する。
図4、5において、Aaは染毛剤を収納した容器、Baは容器口部に装着された櫛体である。
容器Aaは、櫛体Baを取着する口部と、胴部30を具えており、胴部30は可撓性を有し、スクイズ可能となっている。
櫛体Baは、取付台31と、取付台31に立設された櫛基体32とを具えている。
櫛基体32は、内部に液通路33が穿孔され、上下端の固定歯34a、34bの間に櫛歯列35が取着されている。
櫛歯列35は、根本部を連結部36とした複数の櫛歯37からなっており、櫛歯37の内部には、液通路33に連通する流出孔38が穿孔されており、櫛歯37の先端近くには、両側の側面に開口する吐出口39が穿設されている。
固定歯34a、34bの内側の側面、櫛歯37の両側の側面には、吐出口39から櫛歯37の連結部36近くまで、横方向に延びる突条40と溝からなる凹凸面41が形成されている。
突条40の高さは、1.0〜2.0mm前後、溝巾は0.5〜1.0mm前後としており、突条40の高さ、溝巾、凹凸面41の位置は、第1実施例と同様に調節することができる。
本実施例は、櫛歯37の側面に凹凸面41を設けているので、第1実施例と同様の作用効果を得ることができ、さらに、エアゾール容器にも取着することができるので、染毛剤だけでなく、毛髪用塗布容器として広く利用することができる。
本発明は、櫛歯の間に塗布剤を保持し、毛髪の根本から先端までほぼ一様に満遍なく塗布することができるから、とくに染毛剤の塗布容器として有効であり、また、各種の毛髪用塗布容器として広く利用できる。
本発明第1実施例塗布容器の断面立面図である。 塗布容器の一部断面側面図である。 櫛歯の説明図で、(a)は断面図、(b)は側面図である。 第2実施例の塗布容器の断面立面図である。 要部の拡大図である。
符号の説明
A、Aa 容器
B、Ba 櫛体
1 口筒部
2 肩部
3、30 胴部
4、14 ねじ
10、31 取付台
11、32 櫛歯体
12 円筒体
13 上壁
15 密封リング
16 櫛基台
17 支持板
18 固定歯
19、35 櫛歯列
20、33 液通路
21、36 連結部
22、37 櫛歯
22a 根本端
23、38 流出孔
24 側面
25、39 吐出口
26、40 突条
27、41 凹凸面
34a、b 固定歯

Claims (2)

  1. 両端の固定歯と複数の櫛歯を列状に配置した櫛歯体を装着した櫛付き塗布容器であって、
    櫛歯の先端部に穿設した吐出口から根本部の間で、櫛歯および固定歯の互いに対向する平面に、櫛歯が根本部から延びる方向に対して垂直な横方向に延びる突条と溝とからなる凹凸面を設けたことを特徴とする櫛付き塗布容器。
  2. 塗布剤が、染毛剤であることを特徴とする請求項1記載の櫛付き塗布容器。
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