JP4749460B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路に関し、特に、携帯電話、自動車電話、コードレス電話、画像処理装置等に用いて好適なものである。
図10は、従来技術によるD/A(デジタル/アナログ)変換システムの構成を示す図である。D/A変換器(DAC)101は、nビットのデジタル信号D1〜Dnをアナログ電流に変換して出力する。抵抗102は、電流を電圧に変換する機能を有し、抵抗102の両端には、D/A変換器101が出力するアナログ電流に応じたアナログ電圧が発生する。ローパスフィルタ(LPF)103は、抵抗102に発生するアナログ電圧に対してフィルタリング処理して低周波数帯域の信号のみを通過させて、アナログ電圧を出力する。
電子ボリューム107は、オペアンプ106、固定抵抗104及び可変抵抗105を含む反転オペアンプにより構成される。電子ボリューム107の出力電圧ANの増幅率は、固定抵抗104と可変抵抗105との比により決まる。D/A変換システムは、製造プロセス上のばらつきを調整するために、D/A変換システムを製品出荷する前に、電子ボリューム107内の可変抵抗105の抵抗値を変化させることにより、出力レベルを調整する必要がある。
この電子ボリューム107は、D/A変換システムの製造ばらつきを抑制するために必要不可欠なものであるが、大面積を必要とする。すなわち、電子ボリューム107は、オペアンプ106を含むために、どうしても半導体チップ上での占有面積が大きくならざるを得ず、D/A変換システムも大型化してしまう。
D/A変換システムは、携帯電話等に用いられており、近年、高速動作が要求されている。上記のローパスフィルタ103は、電圧入力及び電圧出力のRC型ローパスフィルタであり、通常、約5個のオペアンプを含んでいる。従来はD/A変換システムを比較的低速で動作させていたので、ローパスフィルタ103内のオペアンプの消費電流が小さかったが、近年はD/A変換システムを高速で動作させる必要があるため、ローパスフィルタ103内のオペアンプの消費電流が1個当たり2〜3mAと大きなものになってしまっている。また、電子ボリューム107内のオペアンプ106の消費電流も大きい。その結果、D/A変換システムの消費電力が大きくなってしまい、携帯電話等の電池寿命が短くなってしまう。
また、従来は、個々で独立して設計された既存のD/A変換器101、ローパスフィルタ103、電子ボリューム107のディスクリートセルを組み合わせて1個の半導体チップを形成し、その半導体チップに抵抗102を外部抵抗として接続していた。この外部抵抗102は、高精度の固定抵抗であるが、この外部抵抗102が外付けになるので、D/A変換システム自体が大型化してしまう。
図11は、従来技術によるA/D(アナログ/デジタル)変換システムの構成を示す図である。ローパスフィルタ(LPF)111は、上記のローパスフィルタ103と同様に、電圧入力及び電圧出力のRC型フィルタであり、アナログ電圧ANに対してローパスフィルタリング処理をして、フィルタリング処理されたアナログ電圧を出力する。電子ボリューム116は、上記の電子ボリューム107と同様に、オペアンプ114、固定抵抗112及び可変抵抗113を有し、可変抵抗113の抵抗値を変化させることにより、ローパスフィルタ111によりフィルタリング処理されたアナログ電圧のレベルを調整することができる。A/D変換器(ADC)115は、電子ボリューム116によりレベル調整されたアナログ電圧をnビットのデジタル信号D1〜Dnに変換する。
このA/D変換システムにおいても、上記のD/A変換システム(図10)と同様に、A/D変換システムの製造ばらつきを抑制するために電子ボリューム116が必要不可欠であるが、電子ボリューム116は大面積を必要とし、A/D変換システム自体も大型化してしまう。
また、このA/D変換システムは、ローパスフィルタ111内のオペアンプ及び電子ボリューム116内のオペアンプ114の消費電流が大きくなってしまい、A/D変換システムを使用した携帯電話等の電池寿命が短くなってしまう不都合があった。
以上のように、従来技術によるD/A変換システム及びA/D変換システムは、オペアンプを含む電子ボリュームが大面積を占めるために、D/A変換システム及びA/D変換システム自体が大きくなってしまう。
また、ローパスフィルタ内のオペアンプ及び電子ボリューム内のオペアンプの消費電流が大きいために、D/A変換システム又はA/D変換システムを使用する携帯電話等の電池寿命が短くなってしまう。
また、D/A変換システム(図10)では、D/A変換器101、ローパスフィルタ103及び電子ボリューム107を1個の半導体チップ内に形成し、その半導体チップに抵抗102を外部抵抗として外付けしているために、D/A変換システム自体が大型化してしまう。
本発明の目的は、製造プロセス条件及び/又は環境条件によらずに安定した電圧を出力することができる半導体集積回路を提供することである。
本発明の半導体集積回路は、抵抗変動係数に反比例する入力電流を入力するための入力端子と、前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流を供給するための電流源と、前記電流源及び前記入力端子の間に接続され、前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第1の抵抗と、前記入力端子及び基準レベル端子の間に接続され、前記入力電流及び前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第2の抵抗と、前記電流源及び前記第1の抵抗の間に接続され、前記抵抗変動係数とは無関係の電圧を出力するための出力端子とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、製造プロセス条件及び/又は環境条件によらずに安定した電圧を出力することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態によるD/A(デジタル/アナログ)変換システムを実現する半導体集積回路1の構成例を示すブロック図である。半導体集積回路1は、1個の半導体チップとして形成され、D/A変換器(DAC)2、電子ボリューム及びレベルシフタ部3、フィルタ4を内蔵する。D/A変換器2は、nビットのデジタル信号D1〜Dnを入力するための入力信号線と、ポジティブ端子A1Pに接続されるポジティブアナログ出力信号線と、ネガティブ端子A1Nに接続されるネガティブアナログ出力信号線を有する。電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、ポジティブ端子A1Pに接続されるポジティブアナログ入力信号線と、ネガティブ端子A1Nに接続されるネガティブアナログ入力信号線と、ポジティブ端子A2Pに接続されるポジティブアナログ出力信号線と、ネガティブ端子A2Nに接続されるネガティブアナログ出力信号線を有する。フィルタ4は、ポジティブ端子A2Pに接続されるポジティブアナログ入力信号線と、ネガティブ端子A2Nに接続されるネガティブアナログ入力信号線と、ポジティブ端子A5Pに接続されるポジティブアナログ出力信号線と、ネガティブ端子A5Nに接続されるネガティブアナログ出力信号線を有する。
D/A変換器2は、nビットのデジタル信号D1〜Dnを入力し、デジタル信号D1〜Dnをアナログ信号に変換し、図10に示したD/A変換器101と異なり、差動アナログ電流を出力する。差動アナログ電流は、互いに位相が反転したポジティブ電流とネガティブ電流とからなる。ポジティブ電流は、D/A変換器2のポジティブアナログ出力信号線を介してポジティブ端子A1Pに出力される。ネガティブ電流は、D/A変換器2のネガティブアナログ出力信号線を介してネガティブ端子A1Nに出力される。この電流出力型D/A変換器2は、電圧出力型D/A変換器に比べて、高速処理に適している。D/A変換器2の内部構成は、後に図2(A)、(B)を参照しながら説明する。
電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、電流/電圧変換器の機能と電子ボリュームの機能とを有し、D/A変換器2から出力される差動アナログ電流を、レベル調整された差動アナログ電圧に変換する。具体的には、電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、差動アナログ電圧の直流分のレベル及び交流分の振幅レベルを調整することができる。また、電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、レベルシフタの機能を有し、フィルタ4の入力に必要な電圧レベルに上げるために、ポジティブ電圧及びネガティブ電圧のそれぞれの直流分のレベルを上げて(シフトして)、フィルタ4に差動アナログ電圧を出力する。電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、図10に示した従来のD/A変換システムにおける電子ボリューム107の機能と電流/電圧変換器としての抵抗102の機能とを併せ持っているので、固定抵抗を外付けにする必要がなく、半導体集積回路1自体を小型化することができる。電子ボリューム及びレベルシフタ部3の内部構成は、後に図3(A)、(B)を参照しながら説明する。
フィルタ4は、ノイズを除去するためのgm−C型ローパスフィルタであり、電子ボリューム及びレベルシフタ部3から出力される差動アナログ電圧に対してフィルタリング処理して低周波数帯域の信号のみを通過させて、フィルタリング処理された差動アナログ電流を端子A5P及びA5Nに出力する。フィルタ4は、電圧入力及び電流出力のgm−C型フィルタであり、図10に示した電圧入力及び電圧出力のRC型フィルタ103に比べて消費電流が少ない。フィルタ4の内部構成は、後に図4(A)、(B)を参照しながら説明する。
図2(A)は、図1に示したD/A変換器2の内部構成を示す回路図である。まず、回路構成を説明する。nビットのデジタル信号D1〜Dnは、それぞれn個のスイッチ12の制御端子に入力される。n個の電流源11は、それぞれn個のスイッチ12の各共通端子Cと正基準電位との間に接続される。ただし、n個の電流源11は、すべて同じ電流を出力するのではなく、最上位のビット信号Dnが入力されるスイッチ12に対応する電流源11が最も大きな電流を出力し、下位のビット信号ほどそれに対応する電流源11が小さな電流を出力し、最下位のビット信号D1に対応する電流源11が最も小さな電流を出力する。スイッチ12の各ポジティブ端子Pはすべて端子A1Pに接続され、スイッチ12の各ネガティブ端子Nはすべて端子A1Nに接続される。
次に、回路の動作を説明する。デジタル信号D1〜Dnは、各ビット信号が0又は1の2値信号である。各ビット信号が0のときには、そのビット信号に対応するスイッチ12は、共通端子Cとネガティブ端子Nとの間を接続する。各ビット信号が1のときには、そのビット信号に対応するスイッチ12は、共通端子Cとポジティブ端子Pとの間を接続する。共通端子Cとポジティブ端子Pとが接続されると、そのスイッチ12に対応する電流源11は、ポジティブ出力端子A1Pに電流を出力する。共通端子Cとネガティブ端子Nとが接続されると、そのスイッチ12に対応する電流源11は、ネガティブ出力端子A1Nに電流を出力する。
その結果、ポジティブ端子A1Pには、ビット信号が1になったものに対応する電流源11の電流の合計値がポジティブアナログ電流I1P(図2(B))として出力される。一方、ネガティブ端子A1Pには、ビット信号が0になったものに対応する電流源11の電流の合計値がネガティブアナログ電流I1N(図2(B))として出力される。図2(B)に示すように、ポジティブアナログ電流I1Pとネガティブアナログ電流I1Nは、互いに位相が反転した差動アナログ電流を形成する。例えば、n=8ビットの場合、m本のビット信号が1になり、8−m本のビット信号が0になり、ポジティブアナログ電流I1P及びネガティブアナログ電流I1Nの大きさが決まる。
図3(A)は、電子ボリューム及びレベルシフタ部3の内部構成を示す回路図である。電子ボリューム及びレベルシフタ部3は、電子ボリューム21及びレベルシフタ22P,22Nを有する。電子ボリューム21は、可変抵抗23,24P,24Nを有する。レベルシフタ22P,22Nは、それぞれ電流源25及びpチャネルMOSトランジスタ26を有する。
まず、電子ボリューム21について説明する。可変抵抗23は、ポジティブ端子A1Pに接続されるポジティブアナログ入力信号線とネガティブ端子A1Nに接続されるネガティブアナログ入力信号線との間に接続される。可変抵抗24Pは、ポジティブ端子A1Pに接続されるポジティブアナログ入力信号線とグランド電位との間に接続される。可変抵抗24Nは、ネガティブ端子A1Nに接続されるネガティブアナログ入力信号線とグランド電位との間に接続される。
可変抵抗24Pは、図2のD/A変換器2から入力されるポジティブアナログ電流I1Pをポジティブアナログ電圧V1P(図3(A)、(B))に変換する。ポジティブアナログ電圧V1Pは、ポジティブ端子A1Pに接続されるポジティブアナログ入力信号線上の電圧である。半導体集積回路1はどうしても製造ばらつきが生じるので、半導体集積回路1の製品出荷前に可変抵抗24Pの抵抗値を変化させてポジティブアナログ電圧V1Pの直流分のレベルを調整する必要がある。このレベル調整により、図3(B)に示すように、ポジティブアナログ電圧V1Pの直流分のバイアスレベルをV1(例えば0.5V)に調整する。
可変抵抗24Nは、図2のD/A変換器2から入力されるネガティブアナログ電流I1Nをネガティブアナログ電圧V1N(図3(A)、(B))に変換する。ネガティブアナログ電圧V1Nは、ネガティブ端子A1Nに接続されるネガティブアナログ入力信号線上の電圧である。上記と同様に、半導体集積回路1の製造ばらつきを抑制するために、可変抵抗24Nの抵抗値を変化させて、ネガティブアナログ電圧V1Nの直流分のバイアスレベルをV1(例えば0.5V)に調整する。
さらに、半導体集積回路1の製造ばらつきを抑制するために、可変抵抗23の抵抗値を変化させることにより、ポジティブアナログ電圧V1P及びネガティブアナログ電圧V1Nの交流分の振幅レベルAM(図3(B))を調整する。
以上のように、電子ボリューム21は、アナログ電圧のレベルを調整する機能と共に、D/A変換されたアナログ電流をアナログ電圧に変換する電流/電圧変換器の機能をも有する。この電子ボリューム21は、図10の電子ボリューム107とは異なり、オペアンプ106を有さず、3個の可変抵抗23,24P,24Nで構成することができる。これにより、電子ボリューム21の小型化及び消費電流の低減化を図ることができ、ひいては半導体集積回路1の小型化及び消費電力の低減化を図ることができる。
次に、レベルシフタ22Pについて説明する。pチャネルMOSトランジスタ26は、ゲートがポジティブ端子A1Pに接続され、ソースがポジティブ出力端子A2Pに接続され、ドレインがグランド電位に接続される。また、電流源25は、正基準電位とpチャネルMOSトランジスタ26のソースとの間に接続される。
次に、レベルシフタ22Nについて説明する。pチャネルMOSトランジスタ26は、ゲートがネガティブ端子A1Nに接続され、ソースがネガティブ出力端子A2Nに接続され、ドレインがグランド電位に接続される。また、電流源25は、正基準電位とpチャネルMOSトランジスタ26のソースとの間に接続される。
図3(A)、(B)に示すように、レベルシフタ22Pは、直流バイアスレベルがV1(例えば0.5V)のポジティブアナログ電圧V1Pを入力し、直流バイアスレベルがV2(例えば1.55V)のポジティブアナログ電圧V2Pを出力することができる。
また、レベルシフタ22Nは、直流バイアスレベルがV1(例えば0.5V)のネガティブアナログ電圧V1Nを入力し、直流バイアスレベルがV2(例えば1.55V)のネガティブアナログ電圧V2Nを出力することができる。
上記のレベルシフタ22P,22Nは、直流バイアスレベルV1を、後段のフィルタ4(図1)の入力に必要な直流バイアスレベルV2に上げるものである。電子ボリューム21により直流バイアスレベルV1を調整することができるが、D/A変換器2(図2(A)、(B))内の電流源(MOSトランジスタ)11の性質上、電子ボリューム21は直流バイアスレベルを約0.5Vより高くすることが困難である。そのため、レベルシフタ22P,22Nにより、直流バイアスレベルV1(約0.5V)を、フィルタ4の入力に必要な直流バイアスレベルV2(約1.55V)まで上げる必要がある。したがって、電子ボリューム21が出力する差動アナログ電圧の直流バイアスレベルがフィルタ4の入力に必要なレベルに達しているときには、レベルシフタ22P,22Nが不要になる。
図4(A)は、図1に示したフィルタ4の内部構成を示す回路図である。フィルタ4は、電圧入力及び電流出力のgm−C型ローパスフィルタであり、OTA(Operational Transconductance Amplifier)31及び容量32P,32Nを有する。さらに、OTA31は、ポジティブ入力端子A3P、ネガティブ入力端子A3N、ポジティブ出力端子A4P、ネガティブ出力端子A4Nを有する。ポジティブ入力端子A3Pはポジティブ端子A2Pに接続され、ネガティブ入力端子A3Nはネガティブ端子A2Nに接続される。ポジティブ出力端子A4Pはポジティブ端子A5Pに接続され、ネガティブ出力端子A4Nはネガティブ端子A5Nに接続される。容量32Pは、ポジティブ端子A4P及びA5P間のポジティブアナログ出力信号線とグランド電位との間に接続される。容量32Nは、ネガティブ端子A4N及びA5N間のネガティブアナログ出力信号線とグランド電位との間に接続される。
図4(B)は、上記のOTA31の内部構成を示す回路図である。ポジティブ入力端子A3Pは、pチャネルMOSトランジスタ34Pのゲートに接続され、ポジティブ出力端子A4Pは、pチャネルMOSトランジスタ34Pのソースに接続される。電流源33Pは、正基準電位とpチャネルMOSトランジスタ34Pのソースとの間に接続される。電流源35Pは、pチャネルMOSトランジスタ34Pのドレインとグランド電位との間に接続される。
ネガティブ入力端子A3Nは、pチャネルMOSトランジスタ34Nのゲートに接続され、ネガティブ出力端子A4Nは、pチャネルMOSトランジスタ34Nのソースに接続される。電流源33Nは、正基準電位とpチャネルMOSトランジスタ34Nのソースとの間に接続される。電流源35Nは、pチャネルMOSトランジスタ34Nのドレインとグランド電位との間に接続される。pチャネルMOSトランジスタ36は、ゲートが所定の基準電位に接続され、ソース/ドレインがpチャネルMOSトランジスタ34P及び34Nの各ドレインに接続される。pチャネルMOSトランジスタ36は、nチャネルMOSトランジスタでもよく、抵抗として機能する。
OTA31は、ポジティブ入力端子A3Pにポジティブアナログ電圧V3P(電圧V2Pと同じ電圧)を入力し、ネガティブ入力端子A3Nにネガティブアナログ電圧V3N(電圧V2Nと同じ電圧)を入力し、ポジティブ出力端子A4Pにポジティブアナログ電流I4Pを出力し、ネガティブ出力端子A4Nにネガティブアナログ電流I4Nを出力する。ポジティブアナログ電圧V3Pが大きくなるほど、pチャネルMOSトランジスタ34Pのソース−ドレイン間を流れる電流が小さくなり、ポジティブアナログ電流I4Pが大きくなる。同様に、ネガティブアナログ電圧V3Nが大きくなるほど、pチャネルMOSトランジスタ34Nのソース−ドレイン間を流れる電流が小さくなり、ネガティブアナログ電流I4Nが大きくなる。OTA31は、差動アナログ電圧V3P,V3Nを差動アナログ電流I4P,I4Nに変換して出力する。
以上のように、gm−C型フィルタ4は、図10のRC型フィルタ103と異なり、内部にオペアンプを有さずにOTA31を有する。フィルタ係数に依存するが、gm−C型フィルタ4は、通常、約5個のOTA31を有する。OTA31は、1個当たり0.1mAの小さな消費電流で済む。これに対し、図10のRC型フィルタ103は、通常、約5個のオペアンプを有し、そのオペアンプは、1個当たり2〜3mAの大きな消費電流を必要とする。したがって、本実施形態によるgm−C型フィルタ4は、図10のRC型フィルタ103と比べて、劇的に消費電流が減少する。D/A変換システムは、携帯電話等に用いられ、近年、高速動作が要求されているが、高速動作させても、半導体集積回路1の消費電力を小さくし、半導体集積回路1を使用する携帯電話等の電池寿命を長くすることができる。また、OTA31は、オペアンプよりも占有面積が小さいので、OTA31を含むgm−C型フィルタ4は、図10のオペアンプを含むRC型フィルタ103よりも占有面積が小さくなり、D/A変換システムを小型にすることができる。
また、電子ボリューム21を3個の可変抵抗で構成することにより、図10に示した電子ボリューム107内のオペアンプ106を削除することができるので、電子ボリューム21の占有面積を小さくし、かつ消費電流を小さくすることができる。これにより、半導体集積回路1の消費電力が小さくなり、半導体集積回路1を小型化することができる。
また、図10に示したD/A変換システムでは、抵抗102を外部抵抗として半導体チップに外付けしていたために、D/A変換システム自体が大型化してしまっていた。本実施形態によれば、電子ボリューム21は、図10に示した電子ボリューム107の機能と電流/電圧変換器としての抵抗102の機能とを併せ持つ。また、その電子ボリューム21は、半導体チップ内に内蔵させて外部抵抗を削除することができるので、半導体集積回路1を小さくすることができる。
図5は、本発明の実施形態による他のD/A変換システムを実現する半導体集積回路61の構成例を示すブロック図である。この半導体集積回路61は、レベル調整を行う電子ボリュームとして固定抵抗63P,64P,63N,64Nを用いる点で、可変抵抗23,24P,24N(図3(A))を用いる半導体集積回路1(図1)と異なる。
D/A変換器(DAC)62は、デジタル信号D1〜Dnを入力し、ポジティブ端子A1Pにポジティブアナログ電流を出力し、ネガティブ端子A1Nにネガティブアナログ電流を出力し、その他に、同一の基準定電流を端子IR1及びIR2に出力する。このD/A変換器62の内部構成は、後に図6を参照しながら説明する。
固定抵抗63Pは、端子IR1及びA1Pの間に接続される。固定抵抗64Pは、端子A1P及びグランド電位との間に接続される。固定抵抗63Nは、端子IR2及びA1Nの間に接続される。固定抵抗64Nは、端子A1N及びグランド電位との間に接続される。
レベルシフタ65Pは、図3(A)のレベルシフタ22Pと同じ構成を有し、入力が端子A1Pに接続され、出力が端子A2Pに接続される。レベルシフタ65Nは、図3(A)のレベルシフタ22Nと同じ構成を有し、入力が端子A1Nに接続され、出力が端子A2Nに接続される。フィルタ66は、図4(A)のフィルタ4と同じ構成を有し、入力が端子A2P及びA2Nに接続され、出力が端子A5P及びA5Nに接続される。
上記の固定抵抗63Pは、ポジティブアナログ電圧の直流分のレベルを調整するための抵抗であり、固定抵抗63Nは、ネガティブアナログ電圧の直流分のレベルを調整するための抵抗である。また、固定抵抗64P及び64Nは、ポジティブアナログ電圧及びネガティブアナログ電圧で形成される差動アナログ電圧の交流分の振幅レベルを調整するための抵抗である。
ここで、固定抵抗63P,64P,63N,64Nは、可変抵抗と異なり、製造後はその抵抗値を変更することができないが、製造ばらつきを抑制する機能を有する。その理由を説明する。固定抵抗63P,64P,63N,64N及び後述の図6のD/A変換器62内の固定抵抗73は、同タイプ及び同ユニットで製造されるため、ばらつきの性質及び量がほぼ同じである。すなわち、これらの固定抵抗は、すべて同じ大小方向に同じ量だけ誤差が生じる。その結果、そのばらつきが互いに相殺し合い、出力端子A2P及びA2Nに出力される電圧値のばらつきを抑制することができる。
図6は、図5に示したD/A変換器62の内部構成を示す回路図である。抵抗73は、nチャネルMOSトランジスタ72aのゲートとnチャネルMOSトランジスタ81のドレインの相互接続点とグランド電位の間に接続される。所定の基準電位VREFは、nチャネルMOSトランジスタ72bのゲートに入力される。電流源71aは、正基準電位とnチャネルMOSトランジスタ72aのドレインとの間に接続される。電流源71bは、正基準電位とnチャネルMOSトランジスタ72bのドレインとの間に接続される。電流源74は、nチャネルMOトランジスタ72a及び72bの各ソースの相互接続点とグランド電位との間に接続される。
nチャネルMOSトランジスタ72bのドレインは、pチャネルMOSトランジスタ75、76及び77の各ゲートに接続される。pチャネルMOSトランジスタ75、76及び77の各ソースは、正基準電位に接続される。pチャネルMOSトランジスタ76のドレインは端子IR1に接続され、pチャネルMOSトランジスタ77のドレインは端子IR2に接続される。端子IR1及びIR2からは、同一の基準定電流が出力される。pチャネルMOSトランジスタ75のドレインは、nチャネルMOSトランジスタ81のドレイン及びnチャネルMOSトランジスタ83のゲートに接続される。
バイアス回路78は、トランジスタ81,82,83及び電流源79,80を有する。nチャネルMOSトランジスタ81は、ソースがグランド電位に接続され、ゲートがnチャネルMOSトランジスタ82のゲートに接続される。nチャネルMOSトランジスタ82は、ゲートが自己のドレインに接続され、ソースがグランド電位に接続される。電流源79は、正基準電位とnチャネルMOSトランジスタ82のドレインとの間に接続される。電流源80は、正基準電位とnチャネルMOSトランジスタ83のドレインとの間に接続される。nチャネルMOSトランジスタ83は、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがpチャネルMOSトランジスタ84のゲートに接続される。pチャネルMOSトランジスタ84は、nチャネルMOSトランジスタでもよい。
pチャネルMOSトランジスタ84は、ソースが正基準電位に接続され、ドレインがnチャネルMOSトランジスタ85及び86の各ドレインに接続される。MOSトランジスタ86のゲートには、デジタル信号D1〜Dnのうちの1つのビット信号Dが入力され、MOSトランジスタ85のゲートには、ビット信号Dの反転信号XDが入力される。nチャネルMOSトランジスタ86のソースはポジティブ端子A1Pに接続され、MOSトランジスタ85のソースはネガティブ端子A1Nに接続される。MOSトランジスタ84が、図2(A)の電流源11に相当し、MOSトランジスタ85及び86が、図2(A)のスイッチ12に相当する。すなわち、MOSトランジスタ84は、定電流を出力する。MOSトランジスタ86は、ビット信号Dが1を示すハイレベルになるとオンになり、ソース−ドレイン間で電流を通過させる。MOSトランジスタ85は、反転信号XDが1(ビット信号Dが0)を示すハイレベルになるとオンになり、ソース−ドレイン間で電流を通過させる。MOSトランジスタ84〜86の組は、図2(A)と同様に、ビット数分だけ並ぶ。このD/A変換器62を構成することにより、上記のように、図5に示す固定抵抗63P,64P,63N,64Nにより電圧値を調整し、電圧値のばらつきを抑制することができる。
図7は、本発明の実施形態によるA/D(アナログ/デジタル)変換システムを実現する半導体集積回路51の構成例を示すブロック図である。半導体集積回路51は、1個の半導体チップであり、フィルタ52、電子ボリューム及びレベルシフタ部53、及びA/D変換器(ADC)54を内蔵する。フィルタ52は、入力線がポジティブ端子A2P及びネガティブ端子A2Nに接続され、出力線がポジティブ端子A5P及びネガティブ端子A5Nに接続される。電子ボリューム及びレベルシフタ部53は、入力線がポジティブ端子A5P及びネガティブ端子A5Nに接続され、出力線がポジティブ端子A6P及びネガティブ端子A6Nに接続される。A/D変換器54は、入力線がポジティブ端子A6P及びネガティブ端子A6Nに接続され、nビットのデジタル信号D1〜Dnを出力する。
フィルタ52は、図4(A)、(B)に示したフィルタ4と同じ構成を有する。電子ボリューム及びレベルシフタ部53の内部構成は、後に図8を参照しながら説明する。A/D変換器54の内部構成は、後に図9(A)、(B)を参照しながら説明する。
図8は、図7に示した電子ボリューム及びレベルシフタ部53の内部構成を示す回路図である。電子ボリューム及びレベルシフタ部53は、電子ボリューム21及びレベルシフタ61P,61Nを有する。電子ボリューム21は、図3(A)に示したものと同じ構成である。レベルシフタ61Pは、オペアンプ62Pで構成され、ポジティブアナログ電圧の直流バイアスレベルを例えば1.5Vから1.1Vに下げてポジティブ端子A6Pに出力する。レベルシフタ61Nは、オペアンプ62Nで構成され、ネガティブアナログ電圧の直流バイアスレベルを例えば1.5Vから1.1Vに下げてネガティブ端子A6Nに出力する。
なお、レベルシフタ61P及び61Nは、電子ボリューム及びレベルシフタ部53内に設けるのではなく、A/D変換器54(図7)内に設けてもよい。その場合は、レベルシフタ61P,61NとA/D変換器54内の素子とを共通化することができるので、小型化することができる。
図9(A)は、図7に示したA/D変換器54の内部構成を示す回路図である。説明の簡略化のため、端子A6P及びA6Nに入力される差動アナログ電圧を2ビットのデジタル信号D1,D2に変換して出力する場合を例に説明するが、1ビット及び3ビット以上のデジタル信号に変換する場合にも適用することができる。
高電位VRHと低電位VRLとの間に、抵抗90、91、92、93及び94が直列に接続される。抵抗92は、抵抗92a及び92bが直列に接続され、抵抗92a及び92b間に端子SGが接続される。4個のコンパレータ95a,95b,95c,95dは、それぞれ第1〜第4の入力端子を有する。各コンパレータの第1及び第2の入力端子には、ポジティブ端子A6P及びネガティブ端子A6Nが接続される。
コンパレータ95aは、第3の入力端子が抵抗90及び91の相互接続点に接続され、第4の入力端子が抵抗93及び94の相互接続点に接続される。コンパレータ95bは、第3の入力端子が抵抗91及び92の相互接続点に接続され、第4の入力端子が抵抗92及び93の相互接続点に接続される。コンパレータ95cは、第3の入力端子が抵抗92及び93の相互接続点に接続され、第4の入力端子が抵抗91及び92の相互接続点に接続される。コンパレータ95dは、第3の入力端子が抵抗93及び94の相互接続点に接続され、第4の入力端子が抵抗90及び91の相互接続点に接続される。
デコーダDDは、コンパレータ95aから出力されるビット信号d4、コンパレータ95bから出力されるビット信号d3、コンパレータ95cから出力されるビット信号d2、コンパレータ95dから出力されるビット信号d1を入力し、2ビットのデジタル信号D1及びD2を出力する。
図9(B)は、上記のコンパレータ95aの内部構成を示す回路図である。コンパレータ95b,95c,95dも、コンパレータ95aの構成と同様である。コンパレータ95aは、第1〜第4の入力端子Vip,Vin,Vrp,Vrnを有する。スイッチ96は、制御信号φ1に応じてスイッチの切り換えを行う。スイッチ97及び98は、制御信号φ2に応じてスイッチの切り換えを行う。
まず、スイッチ96が閉じてスイッチ97及び98が開く。第1の入力端子(ポジティブ入力端子)Vipは、容量CPを介してコンパレータ99の+端子に接続される。第2の入力端子(ネガティブ入力端子)Vinは、容量CNを介してコンパレータ99の−端子に接続される。容量CPは、第1の入力端子Vipに入力されるポジティブ入力電圧により充電され、容量CNは、第2の入力端子Vinに入力されるネガティブ入力電圧により充電される。
次に、スイッチ96が開いてスイッチ97及び98が閉じる。第3の入力端子(ポジティブ参照端子)Vrpは、容量CPを介してコンパレータ99の+端子及び端子SGに接続される。第4の入力端子(ネガティブ参照端子)Vrnは、容量CNを介してコンパレータ99の−端子及び端子SGに接続される。コンパレータ99の+端子には、第1の入力端子Vipに入力されるポジティブ入力電圧と、第3の入力端子Vrpに入力されるポジティブ参照電圧との差分に応じた電圧が印加される。コンパレータ99の−端子には、第2の入力端子Vinに入力されるネガティブ入力電圧と、第4の入力端子Vrnに入力されるネガティブ参照電圧との差分に応じた電圧が印加される。コンパレータ99は、+端子に入力される電圧が−端子に入力される電圧よりも大きいときにはビット信号d4を1として出力し、−端子に入力される電圧が+端子に入力される電圧よりも大きいときにはビット信号d4を0として出力する。
図9(A)において、デコーダDDは、最上位ビットd4から最下位ビットd1に向かってd4,d3,d2,d1の順番でビット判定を行う。ビット信号d4が1のときには、ビット信号d1〜d3にかかわらず、下位ビットD1=1及び上位ビットD2=1のデジタル信号を出力する。ビット信号d4が0かつビット信号d3が1のときには、ビット信号d1及びd2にかかわらず、下位ビットD1=0及び上位ビットD2=1のデジタル信号を出力する。ビット信号d4及びd3が0かつビット信号d2が1のときには、ビット信号d1にかかわらず、下位ビットD1=1及び上位ビットD2=0のデジタル信号を出力する。ビット信号d2〜d4が0かつビット信号d1が1のときには、下位ビットD1=0及び上位ビットD2=0のデジタル信号を出力する。これにより、アナログ/デジタル変換が実現される。
以上のように、A/D変換システムを実現する半導体集積回路51においても、gm−C型フィルタ52を用いることにより、RC型フィルタと比べて、劇的に消費電流が減少するので、半導体集積回路51の消費電力が小さくなり、半導体集積回路51を使用する携帯電話等の電池寿命が長くなる。
また、電子ボリューム21を3個の可変抵抗で構成することにより、図11に示した従来の電子ボリューム116内のオペアンプ114を削除することができるので、電子ボリューム21の占有面積を小さくし、かつ消費電流を小さくすることができる。これにより、半導体集積回路51の消費電力が小さくなり、半導体集積回路51を小型化することができる。
なお、上記の電子ボリューム21は、抵抗を用いてレベル調整を行う場合を例に説明したが、抵抗の代わりにトランジスタや容量等の素子を用いてレベル調整を行ってもよい。本実施形態によるD/A変換システム又はA/D変換システムの半導体集積回路は、携帯電話、自動車電話、コードレス電話、画像処理装置(ビデオ装置、DVD装置等)等に用いることができる。
上記の半導体集積回路は、その製造プロセス条件及び/又は環境条件によりその動作特性が変動することがある。次に、製造プロセス条件及び/又は環境条件により変動する係数を補正することができる半導体集積回路を説明する。
図12は、製造プロセス条件及び/又は環境条件により変動する係数を補正するための電流/電圧変換器(電子ボリューム及びレベルシフタ部)120を示す。この電流/電圧変換器120は、図1の入力端子A1P及び出力端子A2Pの間で電子ボリューム及びレベルシフタ部3の代わりに設けられる。図1の入力端子A1N及び出力端子A2Nの間にも、電流/電圧変換器120と同じものが設けられる。
入力端子A1Pは、抵抗変動係数Krpに反比例する入力電流I125を入力するための端子である。入力電流I125は、次式で表される。
I125=I0×f(D)/Krp
ここで、I0は、図1のD/A変換器2の最大出力電流の代表値である。Dは、D/A変換器2に入力されるデジタル値である。f(D)は、入力デジタル値Dに比例する関数値であり、0〜1の範囲の値である。Krpは、LSI内蔵抵抗の抵抗値の変動係数であり、半導体集積回路1が形成される同一の半導体基板上の抵抗の変動係数である。同一半導体基板上に形成される抵抗は、その半導体プロセスの性質上、製造プロセス条件及び動作環境条件により変化する抵抗変動係数Krpがすべて同じである。入力端子A1Pの前段のD/A変換器2にLSI内蔵抵抗を含むために、入力電流I125は抵抗変動係数Krpに反比例する。具体的には、後に説明する図6のD/A変換器62がLSI内蔵抵抗73を含むので、入力電流I125は抵抗変動係数Krpに反比例する。
電流源121は、上記の抵抗変動係数Krpと同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流I126を供給することができる。バイアス電流I126は、次式で表される。
I126=Kb×I0/Krp
ここで、Kbは、バイアス電流I126と上記の関数f(D)が1のときの入力電流I125との比の代表値である。電流源121は、上記の抵抗変動係数Krpと同一の抵抗変動係数のLSI内蔵抵抗(図6の抵抗73)を含むために、バイアス電流I126は抵抗変動係数Krpに反比例する。
第1の抵抗R122は、電流源121及び入力端子A1Pの間に接続され、バイアス電流I126を流すことができ、その抵抗値は上記の抵抗変動係数Krpと同一の抵抗変動係数に比例する。第1の抵抗R122は、次式で表される。
R122=Krp×R1
ここで、R1は、抵抗R122の代表抵抗値である。
第2の抵抗R124は、入力端子A1P及び基準レベル端子(グランド端子)の間に接続され、入力電流I125及びバイアス電流I126を流すことができ、その抵抗値は上記の抵抗変動係数Krpと同一の抵抗変動係数に比例する。第2の抵抗R124は、次式で表される。
R124=Krp×R2
ここで、R2は、抵抗R124の代表抵抗値である。
出力端子A2Pは、電流源121及び第1の抵抗R122の間に接続され、抵抗変動係数Krpとは無関係の電圧を出力する。入力端子A1Pが接続されるノード123の電圧Vmは、次式で表される。
Vm=R124×(I125+I126)
=Krp×R2×(I0×f(D)/Krp+Kb×I0/Krp)
=R2×I0×f(D)+R2×Kb×I0
出力端子A2Pの電圧Voutは、次式で表される。
Vout=Vm+R122×I126
=(R2×I0×f(D)+R2×Kb×I0)
+(Krp×R1)×(Kb×I0/Krp)
=Kb×I0×(R1+R2)+R2×I0×f(D)
このように、出力電圧Voutの式には、LSI内蔵抵抗の抵抗変動係数Krpが含まれず、出力電圧Voutは、抵抗変動係数Krpには無関係の電圧になる。すなわち、製造プロセスバラツキ及び動作環境条件の変化に影響せず、安定した出力電圧Voutを得ることができる。
第2の抵抗R124を可変抵抗にすることにより、第2の抵抗R124に電子ボリュームの機能を持たせることができる。この電流/電圧変換器120は、電子ボリューム及びレベルシフタの機能を有する。
以上のように、半導体集積回路1は、同一の半導体基板上に形成される。すなわち、電流源121内の抵抗、第1の抵抗R122及び第2の抵抗R124は同一の半導体基板上にLSI内蔵抵抗として形成されるので、電流源121内の抵抗、第1の抵抗R122及び第2の抵抗R124は同一の抵抗変動係数Krpを有する。この抵抗変動係数Krpは、製造プロセス条件及び動作環境条件により変化するものである。電流/電圧変換器120は、製造プロセス条件及び/又は環境条件により変動する係数Krpを補正した電圧Voutに変換して出力端子A2Pから出力することができる。
なお、図3(A)の電子ボリューム及びレベルシフタ部3を用いて抵抗変動係数Krpを補正するには、図3(A)の抵抗23,24P,24Nをデジタル入力による可変抵抗とし、抵抗23,24P,24Nの抵抗値をチューニングする方法が考えられる。しかし、そのようなチューニング回路を半導体集積回路に追加すると、半導体集積回路の面積が大きくなり、消費電流も大きくなる。また、動作中にチューニングを行えないので、動作環境条件による特性変動分は設計時にマージンとして見積もっておく必要があり、冗長な設計になってしまう。すなわち、チューニング回路の入力デジタルビット数が増加し、その面積が増大してしまう。
図12の電流/電圧変換器120によれば、チューニングを行わなくても抵抗変動係数Krpを補正した出力電圧Voutを出力することができる。チューニングを行わなくても抵抗変動係数Krpが自動的にキャンセルされて電圧が出力されるので、チューニングの工程が必要なくなる。また、設計時に不必要なマージンをとる必要がなくなる。また、半導体集積回路の面積及び消費電流の増大を防止しつつも、抵抗変動係数Krpを補正した電圧を出力することができる。
また、図12の第1の抵抗R122、第2の抵抗R124及び電流源121内の抵抗は以下の理由で低精度の抵抗でよいので、コストを低減することができる。高精度の抵抗は外付けの抵抗により実現するが、低精度の抵抗はLSI内蔵抵抗で実現できる。本実施形態による電流/電圧変換器120は、抵抗変動係数Krpが大きくても、自動的に抵抗変動係数Krpを補正することができるので、第1の抵抗R122、第2の抵抗R124及び電流源121内の抵抗を低精度のLSI内蔵抵抗で実現することができる。
図13は、より具体的な半導体集積回路130を示す。半導体集積回路130は、D/A変換器62、電流/電圧変換器131P,131N及びフィルタ66を有する。D/A変換器62及びフィルタ66は、図5に示すものと同じである。
電流/電圧変換器131Pは、バイアス端子IR1、入力端子A1P及び出力端子A2Pに接続される。電流/電圧変換器131Nは、バイアス端子IR2、入力端子A1N及び出力端子A2Pに接続される。電流/電圧変換器131P及び131Nは、図12と同様に、それぞれ第1の抵抗R122及び第2の抵抗R124を有する。
D/A変換器62は、図6に示すように、抵抗変動係数KrpのLSI内蔵抵抗73を有する。このLSI内蔵抵抗73の影響を受けて、バイアス端子IR1,IR2及び入力端子A1P,A1Nは、図12に示したように、抵抗変動係数Krpに反比例するバイアス電流I126及び入力電流I125を出力する。
入力端子A1P,A1Nには、抵抗変動係数Krpに反比例する電流I125が入力されるが、電流/電圧変換器131P,131Nは抵抗変動係数Krpを補正した電圧に変換して出力することができる。出力端子A2P,A2Nからは、製造プロセス条件及び/又は環境条件によらず安定した電圧が出力される。
図12及び図13ではD/A変換システムの半導体集積回路について説明したが、A/D変換システムの半導体集積回路についても同様に図12及び図13の電流/電圧変換器を適用することができる。すなわち、図7のA/D変換システムにおいて、電子ボリューム及びレベルシフタ部53の代わりに、図13の電流/電圧変換器131P,131Nを設ければよい。抵抗変動係数Krpに反比例する電流が入力端子A5P,A5Nに入力されれば、電流/電圧変換器はその抵抗変動係数Krpを補正した電圧を出力することができる。抵抗変動係数Krpに反比例する電流が入力端子A5P,A5Nに入力される例としては、入力端子A5P,A5Nの前段のフィルタ52にLSI内蔵抵抗を用いる場合やさらにその前段でLSI内蔵抵抗を用いる場合がある。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の様々な形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1)デジタル信号をアナログ信号に変換し、互いに位相が反転したポジティブアナログ電流とネガティブアナログ電流とからなる差動アナログ電流をポジティブ信号線及びネガティブ信号線に出力するデジタル/アナログ変換器と、
前記ポジティブ信号線と基準電位との間に接続される第1の抵抗と、
前記ネガティブ信号線と基準電位との間に接続される第2の抵抗と、
前記ポジティブ信号線及び前記ネガティブ信号線を介して入力される差動アナログ信号に対してフィルタリング処理を行うフィルタとを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
(付記2)前記ポジティブ信号線と前記ネガティブ信号線との間に接続される第3の抵抗をさらに備えたことを特徴とする付記(1)に記載の半導体集積回路。
(付記3)前記第1、第2及び第3の抵抗はそれぞれ可変抵抗であることを特徴とする付記(2)に記載の半導体集積回路。
(付記4)前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする付記(3)に記載の半導体集積回路。
(付記5)前記フィルタは、OTA及び容量を含むことを特徴とする付記(4)に記載の半導体集積回路。
(付記6)前記ポジティブ信号線上の信号の直流分のレベルと前記ネガティブ信号線上の信号の直流分のレベルとをシフトするレベルシフタをさらに備え、
前記フィルタは、前記レベルシフタによりレベルシフトされた前記ポジティブ信号線及び前記ネガティブ信号線上の信号により形成される差動アナログ信号に対してフィルタリング処理を行うことを特徴とする付記(5)に記載の半導体集積回路。
(付記7)デジタル信号をアナログ信号に変換してアナログ電流を出力するデジタル/アナログ変換器と、
前記デジタル/アナログ変換器から出力されるアナログ電流をレベル調整されたアナログ電圧に変換する電流/電圧変換器と、
前記電流/電圧変換器により変換されたアナログ電圧に対してフィルタリング処理を行うフィルタとを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
(付記8)前記デジタル/アナログ変換器は、デジタル信号をアナログ信号に変換して互いに位相が反転した差動アナログ電流を出力し、
前記電流/電圧変換器は、前記デジタル/アナログ変換器から出力される差動アナログ電流をレベル調整された差動アナログ電圧に変換し、
前記フィルタは、前記電流/電圧変換器により変換された差動アナログ電圧に対してフィルタリング処理を行うことを特徴とする付記(7)に記載の半導体集積回路。
(付記9)前記電流/電圧変換器は、前記差動アナログ電圧を形成する2つのアナログ電圧のそれぞれの直流分のレベルを調整するための第1及び第2の素子と、前記差動アナログ電圧の交流分の振幅レベルを調整するための第3の素子とを含むことを特徴とする付記(8)に記載の半導体集積回路。
(付記10)前記第1、第2及び第3の素子はそれぞれ抵抗であることを特徴とする付記(9)に記載の半導体集積回路。
(付記11)前記第1、第2及び第3の素子はそれぞれ可変抵抗であることを特徴とする付記(10)に記載の半導体集積回路。
(付記12)前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする付記(11)に記載の半導体集積回路。
(付記13)前記フィルタは、OTA及び容量を含むことを特徴とする付記(12)に記載の半導体集積回路。
(付記14)前記電流/電圧変換器により変換された差動アナログ電圧を形成する2つのアナログ電圧のそれぞれの直流分のレベルをシフトするレベルシフタをさらに備え、
前記フィルタは、前記レベルシフタによりレベルシフトされた差動アナログ電圧に対してフィルタリング処理を行うことを特徴とする付記(13)に記載の半導体集積回路。
(付記15)互いに位相が反転したポジティブアナログ信号とネガティブアナログ信号とからなる差動アナログ信号に対してフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理したポジティブアナログ信号及びネガティブアナログ信号をポジティブ信号線及びネガティブ信号線に出力するフィルタと、
前記ポジティブ信号線と基準電位との間に接続される第1の抵抗と、
前記ネガティブ信号線と基準電位との間に接続される第2の抵抗と、
前記ポジティブ信号線及び前記ネガティブ信号線を介して入力される差動アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
(付記16)前記ポジティブ信号線と前記ネガティブ信号線との間に接続される第3の抵抗をさらに備えたことを特徴とする付記(15)に記載の半導体集積回路。
(付記17)前記第1、第2及び第3の抵抗はそれぞれ可変抵抗であることを特徴とする付記(16)に記載の半導体集積回路。
(付記18)前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする付記(17)に記載の半導体集積回路。
(付記19)前記フィルタは、OTA及び容量を含むことを特徴とする付記(18)に記載の半導体集積回路。
(付記20)前記ポジティブ信号線上のポジティブアナログ信号の直流分のレベルと前記ネガティブ信号線上のネガティブアナログ信号の直流分のレベルとをシフトするレベルシフタをさらに備え、
前記アナログ/デジタル変換器は、前記レベルシフタによりレベルシフトされたポジティブアナログ信号及びネガティブアナログ信号により形成される差動アナログ信号をデジタル信号に変換することを特徴とする付記(19)に記載の半導体集積回路。
(付記21)入力信号をフィルタリング処理し、フィルタリング処理されたアナログ電流を出力するフィルタと、
前記フィルタから出力されるアナログ電流をレベル調整されたアナログ電圧に変換する電流/電圧変換器と、
前記電流/電圧変換器により変換されたアナログ電圧をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
(付記22)前記フィルタは、互いに位相が反転した差動アナログ電流に対してフィルタリング処理をして差動アナログ電流を出力し、
前記電流/電圧変換器は、前記フィルタから出力される差動アナログ電流をレベル調整された差動アナログ電圧に変換し、
前記アナログ/デジタル変換器は、前記電流/電圧変換器により変換された差動アナログ電圧をデジタル信号に変換することを特徴とする付記(21)に記載の半導体集積回路。
(付記23)前記電流/電圧変換器は、前記差動アナログ電圧を形成する2つのアナログ電圧のそれぞれの直流分のレベルを調整するための第1及び第2の素子と、前記差動アナログ電圧の交流分の振幅のレベルを調整するための第3の素子とを含むことを特徴とする付記(22)に記載の半導体集積回路。
(付記24)前記第1、第2及び第3の素子はそれぞれ抵抗であることを特徴とする付記(23)に記載の半導体集積回路。
(付記25)前記第1、第2及び第3の素子はそれぞれ可変抵抗であることを特徴とする付記(24)に記載の半導体集積回路。
(付記26)前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする付記(25)に記載の半導体集積回路。
(付記27)前記フィルタは、OTA及び容量を含むことを特徴とする付記(26)に記載の半導体集積回路。
(付記28)前記電流/電圧変換器により変換される差動アナログ電圧を形成する2つのアナログ電圧のそれぞれの直流分のレベルをシフトするレベルシフタをさらに備え、
前記アナログ/デジタル変換器は、前記レベルシフタによりレベルシフトされた差動アナログ電圧をデジタル信号に変換することを特徴とする付記(27)に記載の半導体集積回路。
(付記29)前記電流/電圧変換器は、製造プロセス条件及び/又は環境条件により変動する係数を補正した電圧に変換することを特徴とする付記(7)に記載の半導体集積回路。
(付記30)前記電流/電圧変換器は、
抵抗変動係数に反比例する入力電流を入力するための入力端子と、
前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流を供給するための電流源と、
前記電流源及び前記入力端子の間に接続され、前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第1の抵抗と、
前記入力端子及び基準レベル端子の間に接続され、前記入力電流及び前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第2の抵抗と、
前記電流源及び前記第1の抵抗の間に接続され、前記抵抗変動係数とは無関係の電圧を出力するための出力端子とを含むことを特徴とする付記(7)に記載の半導体集積回路。
(付記31)前記第2の抵抗は、電子ボリュームを実現するための可変抵抗であることを特徴とする付記(30)に記載の半導体集積回路。
(付記32)前記電流/電圧変換器は、製造プロセス条件及び/又は環境条件により変動する係数を補正した電圧に変換することを特徴とする付記(21)に記載の半導体集積回路。
(付記33)前記電流/電圧変換器は、
抵抗変動係数に反比例する入力電流を入力するための入力端子と、
前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流を供給するための電流源と、
前記電流源及び前記入力端子の間に接続され、前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第1の抵抗と、
前記入力端子及び基準レベル端子の間に接続され、前記入力電流及び前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第2の抵抗と、
前記電流源及び前記第1の抵抗の間に接続され、前記抵抗変動係数とは無関係の電圧を出力するための出力端子とを含むことを特徴とする付記(21)に記載の半導体集積回路。
(付記34)前記第2の抵抗は、電子ボリュームを実現するための可変抵抗であることを特徴とする付記(33)に記載の半導体集積回路。
(付記35)抵抗変動係数に反比例する入力電流を入力するための入力端子と、
前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流を供給するための電流源と、
前記電流源及び前記入力端子の間に接続され、前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第1の抵抗と、
前記入力端子及び基準レベル端子の間に接続され、前記入力電流及び前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第2の抵抗と、
前記電流源及び前記第1の抵抗の間に接続され、前記抵抗変動係数とは無関係の電圧を出力するための出力端子とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
(付記36)前記第1及び第2の抵抗は同一の半導体基板上に形成され、前記第1及び第2の抵抗は同一の抵抗変動係数を有することを特徴とする付記(35)に記載の半導体集積回路。
(付記37)前記電流源、前記第1及び第2の抵抗は同一の半導体基板上に形成され、前記電流源は前記第1及び第2の抵抗と同一の抵抗変動係数の第3の抵抗を含むことを特徴とする付記(36)に記載の半導体集積回路。
(付記38)前記第2の抵抗は、電子ボリュームを実現するための可変抵抗であることを特徴とする付記(35)に記載の半導体集積回路。
本発明の実施形態によるD/A変換システムを実現する半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。 図2(A)は図1に示すD/A変換器の構成を示す回路図であり、図2(B)はその回路動作を示す波形図である。 図3(A)は図1に示す電子ボリューム及びレベルシフタ部の構成を示す回路図であり、図3(B)はその回路動作を示す波形図である。 図4(A)は図1に示すフィルタの構成を示す回路図であり、図4(B)はOTAの構成を示す回路図である。 他のD/A変換システムを実現する半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。 図5に示すD/A変換器の構成を示すブロック図である。 A/D変換システムを実現する半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。 図7に示す電子ボリューム及びレベルシフタ部の構成を示す回路図である。 図9(A)は図7に示すA/D変換器の構成を示す回路図であり、図9(B)はコンパレータの構成を示す回路図である。 従来技術によるD/A変換システムの構成を示す回路図である。 従来技術によるA/D変換システムの構成を示す回路図である。 本実施形態による電流/電圧変換器の構成を示す回路図である。 本実施形態によるD/A変換システムを実現する半導体集積回路の構成を示す図である。
符号の説明
1,61 半導体集積回路(D/A変換システム)
2,62 D/A変換器
3 電子ボリューム及びレベルシフタ部
4,66 フィルタ
11 電流源
12 スイッチ
21 電子ボリューム
22,65 レベルシフタ
23,24 抵抗
31 OTA
32 容量
51 半導体集積回路(A/D変換システム)
52 フィルタ
53 電子ボリューム及びレベルシフタ部
54 A/D変換器
61 レベルシフタ
63,64 抵抗
101 D/A変換器
102 外部抵抗
103 ローパスフィルタ
104,105 抵抗
106 オペアンプ
107 電子ボリューム
111 ローパスフィルタ
112,113 抵抗
114 オペアンプ
115 A/D変換器
116 電子ボリューム
120 電流/電圧変換器
121 電流源
R122 第1の抵抗
123 ノード
R124 第2の抵抗
I125 入力電流
I126 バイアス電流
130 半導体集積回路
131P,131N 電流/電圧変換器

Claims (4)

  1. 抵抗変動係数に反比例する入力電流を入力するための入力端子と、
    前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に反比例するバイアス電流を供給するための電流源と、
    前記電流源及び前記入力端子の間に接続され、前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第1の抵抗と、
    前記入力端子及び基準レベル端子の間に接続され、前記入力電流及び前記バイアス電流を流すための前記抵抗変動係数と同一の抵抗変動係数に比例する第2の抵抗と、
    前記電流源及び前記第1の抵抗の間に接続され、前記抵抗変動係数とは無関係の電圧を出力するための出力端子とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記第1及び第2の抵抗は同一の半導体基板上に形成され、前記第1及び第2の抵抗は同一の抵抗変動係数を有することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記電流源、前記第1及び第2の抵抗は同一の半導体基板上に形成され、前記電流源は前記第1及び第2の抵抗と同一の抵抗変動係数の第3の抵抗を含むことを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  4. 前記第2の抵抗は、電子ボリュームを実現するための可変抵抗であることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
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