以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図25は本発明の一実施の形態に係る遊技機を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上に球を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設されプリペイドカードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
先ず遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は遊技機本体1とカードユニットbの前面図である。
遊技機本体1は、遊技機の特定遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠の後方にガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられている遊技盤2が着脱自在に取り付けられている。
ガラス枠11の下部表面には、貸出球や払出球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するための打球操作ハンドル5とが設けられている。また、打球操作ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
更にカードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
図2は遊技機本体1とカードユニットbの背面図である。
遊技機本体1の背面には各種機能別の制御基板と部品等で構成されている。
ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板100と、該主基板100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞品球の払出動作と、カードユニット接続基板900とカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
更に制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板700と、外部機器と接続し枠用外部情報(賞球信号、球貸し信号、球切れ信号)を出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
また、保護カバー93内には、表示器制御基板300、ランプ制御基板400、音声制御基板500等が遊技盤2に設けられている。それぞれの制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、更には静電気、電気ノイズからも保護されるようにしている。中でも主基板100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
次に、パチンコ球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、パチンコ球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞品球の払出および貸球動作が行われるごとに、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
タンクユニット90は、パチンコ球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
また、球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。
シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を二つのレーンに分け整列する。球が払出ユニット95に向かう途中には前記球ならし94によって球圧による隆起が押さえられるが、更に球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むようにしてある。
また、シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板100に入力され球の有無が監視される。このスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板100との接続有無が大きな違いとなる。
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成するとともに、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸出球と払出球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、払出球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸出球を検出するための球貸し検出スイッチ220等が設けられている。
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を払出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
また、要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、それぞれ所定の球数のカウントを分けて確実に計数するためである。更に、賞球検出スイッチ130は主基板100に接続され、払出制御基板200と同様に所定の球数のカウントを行い、より正確に払出が行われたことを確認できるようにしている。
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板100へ入力される。主基板100は前記オーバフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の発射を停止するように指示情報を出力する。
図3は遊技盤2の正面図である。
遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための釘(図示省略)や風車15と、各入賞口と、入賞口の一つである始動口21に入賞に起因した始動口スイッチ121の検出信号により、複数種類の識別情報(各種図柄)の可変表示を行う特別図柄表示装置(可変表示装置)310と、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の検出信号により、複数種類の普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置140等が設けられている。
また、遊技盤2の最下部には、遊技球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口29が設けられている。アウト口29に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞品球の払い出しも行われない。
更に装飾ランプとして、特別図柄表示装置310を作動させるための保留球数(始動口21に入賞した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための特別図柄保留LED420、普通図柄表示装置140を作動させるための保留球数(普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検出した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための普通図柄保留LED421、サイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、センターLED425、ゲートLED426、アタッカーLED427、サイドLED428等が設けられている。
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落し入賞口23a、左落し入賞口23b、大入賞口24がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出されるごとに各入賞口に割り当てられた所定の賞品球が払い出される。
このうち始動口21は、前述したように特別図柄表示装置310上で実行される表示遊技の権利を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものである。なお、特別図柄表示装置310について詳しくは後述する。
図4は遊技盤2の背面図である。遊技盤2の背面には、既に図2で示したものと同様に、各種の制御基板やその関連部品等が組み付けられている。
制御基板としては、特別図柄表示装置310の制御を行う表示器制御基板300、前記装飾ランプの制御を行うランプ制御基板400、音声の制御を行う音声制御基板500、外部機器と接続し盤用外部情報(大当たり1信号、大当たり2信号、図柄確定回数信号)を出力するための盤用外部端子板850等が設けられている。
各入賞口の入賞球を検出するためのスイッチとして、始動口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123b等が各入賞口付近に設置されている。大入賞口24付近には、役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125が設けられている。各入賞口のスイッチは、それぞれの入賞口付近に設けているが、入賞球が遊技機外に排出されるまでの通路上に配置することもできる。
各入賞口に球が入賞すると、各入賞口スイッチにより検知され、検知されるごとに、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞品球の払出が行われる。始動口21には5発、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落し入賞口23a、左落し入賞口23bには8発、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15発と割り当てられている。賞品球数の割り当ては入賞口ごとに固定化しているが、任意に変更することもできる。
また、普通図柄表示装置140を作動させるための球を検出するスイッチとして、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126が遊技盤2上の所定の位置に設けられ、遊技領域17内を移動する球の通過を検出する。この普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126は通過入賞口として設けられている。
役物を可変動作させる関連装置には、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかに球の流れの方向を切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物の拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136が設けられている。
次に遊技盤2上の主要な構成要素について更に詳細に説明する。
前記始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片からなる条件装置を備え、普通電動役物ソレノイド136(図4参照)からなる駆動源で各可動片を開閉させるようになっている。始動口21は、各可動片の開閉動作により、球が入賞し難い通常の第1状態(閉状態)と入賞し易い第2状態(開状態)に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
始動口21に球が入賞することが、次述する特別図柄表示装置310の第1表示領域311で第1表示遊技(可変表示)が実行されるための始動条件として設定されている。図6に示すように、始動口21は、球の入賞を検知する始動口スイッチ121を内部に備えている。始動口スイッチ121は入賞球を検知してONになると、始動入賞信号を主基板(遊技制御基板)100に出力するものである。なお、始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
前記特別図柄表示装置310は、その画面中に識別情報としての各種図柄を可変表示可能なものであり、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器等を採用することも可能である。図13に示すように、特別図柄表示装置310の画面は、下側の第1表示領域311と上側の第2表示領域312とに区分されている。
前記始動口21に球が入賞し、始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、第1表示遊技の権利が獲得されて、この権利に基づき第1表示遊技が実行される。第1表示遊技は、第1表示領域311に表示される複数種類の各種図柄(識別情報)が所定の時間に亘りスクロール変動し、所定の図柄の組合せ(例えば「777」等)で変動を停止する可変表示である。
図13に示すように、本実施の形態における第1表示遊技では、第1表示領域311は横3列の3つの表示部に分割されて使用され、各表示部ごとに各種図柄が縦方向へスクロールする可変表示が開始される。そして、所定時間経過後に各表示部ごとに1つずつ任意の図柄が停止するように設定されている。各表示部はスロットマシンにおける1つのリールとしての役割を果たしている。
第1表示遊技の結果として、第1表示領域311の各表示部に停止した図柄が、所定の組合せ(例えば「777」等と3つとも総て同一に揃った場合等)となった場合が特定表示態様と定められている。かかる特定表示態様が確定する前に、最後の表示部を1つ除いた他の2つの表示部に停止した図柄が一致した状態がリーチ表示態様に該当する。具体的には、図13中に示すように、第1表示領域311に「7↓7」、「5↓5」等の如く表示される。図中で「↓」は、各種図柄が上から下に向かってスクロールしている状態(未確定状態)を模擬表示している。
前記第1表示遊技の結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生するが、その起因となる前記特定表示態様となったことを条件に、続けて前記第2表示領域312で第2表示遊技が実行される。第2表示遊技は、前記第1表示遊技と同一の内容であるが、他の実施形態として全く異なる可変表示の内容としてもよい。
第2表示遊技は通常は特別遊技状態の期間中に実行されることになるが、この特別遊技状態の期間中、あるいは第1,第2の各表示遊技の最中に、前記始動口21に球が入賞した場合は、第1表示遊技の権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の特別遊技状態等が終了した後、保留にされていた権利が順次消化される。第1表示遊技の保留数は最大4個であり、その数は前記特別図柄保留LED420によって報知される。
また、前記第2表示遊技では、所定条件の成立に基づき、前記識別情報の複数種類の組合せのうちから、特定の組合せを導出するための選択率が変更されるように設定されている。ここで所定条件の成立とは、例えば、前記第1表示遊技の権利の保留数が上限値4個ある状態で更に始動口21に球が入賞することや、前記第2表示遊技中に予め定められたある特別の図柄が出現すること等が考えられる。このような選択率の変更について詳しくは後述する。
また、第2表示遊技の結果が、前記特定表示態様のうちのある特別な組合せとなった場合には、前記特別遊技状態が発生すると共に、遊技者に有利な付加価値として、時短モードが発生するように設定されているが、これらについても詳しくは後述する。
なお、第1,第2の各表示遊技の結果が、それぞれ最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は外れ表示態様に該当する。また、第1,第2の各表示遊技で用いる識別情報は、0〜9の数字や記号等の単純な図柄に限定されるものではなく、例えば特定のキャラクターを模したものを用いてもよい。
前記大入賞口24は一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)等の駆動源の作動により、その入賞口が球の入賞し難い通常の第2状態(閉状態)と入賞容易な第1状態(開状態)とに変化し得るように構成されている。
大入賞口ソレノイド134は、前記特定遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。
方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように通路部具を作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように作動する。
すなわち、大入賞口24は、前記各表示遊技で特定表示態様となった際に、特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、第1状態に所定時間維持された後、第2状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば16回)を限度に繰り返し実行される状態である。
所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(約30秒)が経過すると大入賞口24の扉は閉鎖状態となる。
前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特定遊技状態は終了となる。
本実施の形態では、特別遊技状態の期間中に、前記第2表示遊技の結果が特定表示態様になった場合に、前記特別遊技状態が途中で中止されて、新たな特別遊技状態が開始されるように設定されている。他の実施の形態として、前記特別遊技状態の期間中に、前記第2表示遊技の結果が特定表示態様になった場合に、前記特別遊技状態の終了を待って、新たな特別遊技状態を開始するようにしてもよい。そうすれば、遊技者に対する特別遊技状態の減縮を防止することができる。
前記普通図柄表示装置140は、左右に分けたLED2灯の点灯によって普通図柄ゲーム(普通図柄表示遊技)を行う。このLED2灯以外の方法では、7セグメント表示器を使用する場合もある。左右に分けたLEDには、それぞれ「当たり」と「はずれ」が割り当てられ、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により球の通過を検出すると、普通図柄表示装置140による普通図柄ゲームの権利を獲得し普通図柄ゲームを行う。
普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置140は左右のLEDの交互点滅による可変表示が開始され、所定の時間可変表示を行い停止すると左右どちらか一方の点灯表示となり、遊技者は判定の結果を目視し確認することができる。判定の結果「当たり」となると、前記始動口21の各可動片が、球が入賞し難い通常の第1状態(閉状態)から入賞し易い第2状態(開状態)に一時的に変化する。
普通図柄表示装置140が可変表示中に、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126によって通過球の検出があった場合は、普通図柄ゲームの権利を獲得するが保留とされ現在進行中の普通図柄ゲームが終了した後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄ゲームの保留数は最大4個とし、前記普通図柄保留LED421によって報知される。
次に遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図5及び図6は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板及びそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図5、図6には、制御基板として、主基板(遊技制御基板ともいう)100、払出制御基板200、表示制御基板300、ランプ制御基板400、音声制御基板500、発射制御基板600、電源基板700が示されている。ここで、主基板100と表示制御基板300は、全体として表示制御手段と、この表示制御手段に含まれるリーチ表示制御手段を構成する。
最初に、図6に示す主基板100について説明する。
主基板100は、主基板内部のクロック回路108が生成するクロックを基準に動作する。またクロック回路108が生成したクロックを内部タイマー107で分周して得た一定時間間隔の割込み信号をCPU102に入力することで、一定時間ごとに当該CPU102をリセットする。CPU102は、リセット間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理をリセットごとに実行することで一連の動作を遂行する。
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126b、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、ゲート回路110に供給される。
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、左賞球検出スイッチ130a、右賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバフロースイッチ133からの各入力信号は、ゲート回路111に供給される。
ゲート回路110、111のアドレスは、CPU102のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。CPU102が出力するアドレス信号及びライト/リードの制御信号を、CPU102が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
このチップセレクト信号にてゲート回路110、111がセレクトされると、始動口スイッチ121等からの各入力信号がゲート回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止処理が行われた後、入力信号ごとに指定されたRAM領域に記憶される。
始動口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、更に役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU102で演算処理され、指定のRAM領域に記憶される。
その他、始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値がセットされ、これらの値がRAM領域に記憶される。このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態が設定され各制御基板にデータが出力される。
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ114を通り、更に出力データバスを通してラッチ回路112a〜112gに出力される。出力用のラッチ回路とCPU102とを結ぶデータバスの途中にバッファ114を配置することでバス信号が一方向の流れになり、不正防止の対策となる。
始動口スイッチ5個賞球RAM領域、左右袖入賞口スイッチ、左右落し入賞口スイッチ8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ、カウントスイッチ15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバス、出力データバスを通じてラッチ回路112aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバス、出力データバスを通じてラッチ回路112eに出力する。
メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路113でデコードして得たチップセレクト信号がラッチ回路112a、ラッチ回路112eに順次出力されると、8ビット賞球データがラッチ回路112aに、割込み信号、ストローブ信号の制御信号がラッチ回路112eにそれぞれラッチされ、8ビットパラレル賞球出力信号と割り込み信号、ストローブ信号の2ビットの制御信号で構成された出力信号が、払出制御基板に賞球データとして出力される。
図7に示す払出制御基板200は、球排出機構を制御して、賞球データに対応した数の賞球排出を行うものである。排出した賞球の検知を、左賞球検出スイッチ130a、右賞球検出スイッチ130bで行い、その検出信号がゲート回路211に出力される。チップセレクト信号がアドレスデコード回路213からゲート回路211に出力されることにより、左賞球検出スイッチ130a、右賞球検出スイッチ130bの出力する検知信号がデータバス上に出力されCPU102に取り込まれる。
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路112fに出力され、アドレスデコード回路113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
入賞始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これに基づいてCPU102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に記憶される。
また、表示器制御基板300へは、前記遊技状態演出データに対応した停止図柄を定める各停止図柄に関するデータが時系列に表示演出データとして出力される。すなわち、CPU102から8ビット認識コード、表示状態演出8ビットデータが、データバスを通じてラッチ回路112bに順次出力されると、これらと同調するように表示器制御基板300への割り込み信号、各ストローブ信号の2ビット制御信号がラッチ回路112eへ出力される。
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされてパラレル出力され、時系列に各停止図柄に関するデータや、変動停止データ等が表示演出データとして、表示制御基板300に順次出力される。
表示演出データに同調して、8ビットパラレルランプ表示出力データと制御信号が、ランプ制御基板400にラッチ回路112cを通じて出力される。また、表示演出データに同調して、8ビットパラレル音源出力データと制御信号が音声制御基板500にラッチ回路112dを通じて出力される。すなわち、各データがデータバスに出力されるタイミングに同調してアドレスデコード回路からチップセレクト信号が出力され、ラッチ回路112c、112dにデータバス上のデータがラッチされて、ランプ制御基板400等に出力される。
遊技状態が特別遊技状態(大当たり)の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路112gに出力され、かつアドレスデコード回路113からのチップセレクト信号がラッチ回路112gに入力される。これによりラッチ回路112gから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開閉状態になって球を大入賞口24に誘導可能となる。
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号がゲート回路111を介してデータバスに出力されCPU102に取り込まれる。役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路112gに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、大当たり状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に記憶される。
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125で計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路112gの出力データが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回の大当たりラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、上述した制御方法により大当たり状態ラウンドが更に継続する。
右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値が取得される。この乱数値に基づいて、普通図柄表示装置140(普通図柄LED1、普通図柄LED2)の表示制御データが生成され、これがCPU102からデータバスを通じてラッチ回路112gに出力される。そしてアドレスデコード回路113からチップセレクト信号が出力されるごとに普通図柄LED表示が一定時間行われる。
乱数値の取得結果が当たりの場合には、前記始動口21の各可動片を作動させる普通電動役物ソレノイド136の制動データが、CPU102からラッチ回路112gに出力されると共に、アドレスデコード回路113からのチップセレクト信号に応じてラッチ回路112gから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。それにより、遊技盤2において球が始動口21に入賞し易い状態が発生する。
主基板100に電源が供給されると、電源基板700よりリセット信号が供給され主基板100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化するとクロック同期、遅延回路109による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン101が稼動状態になり、主基板100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン101の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板700から停電検出信号がワンチップマイコン101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)105に供給され、ワンチップマイコン101において各記憶領域の退避動作が行われる。
具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下する事で、電源基板700からRAM104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM104の記憶状態が保持される。
電源が次に供給されたとき、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU102はI/Oポート106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
シュート球切れスイッチ131で球切れを検知した信号及びオーバフロースイッチ133で遊技盤面の下皿にて賞球の球詰まりを検出した信号は、ゲート回路111及びデータバスを通じてワンチップマイコン101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路112aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路112a〜112gの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
主基板100は、主基板内部のクロック回路108が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー107は、分周動作により一定時間間隔で割込み信号をCPU102に発生する。CPU102は、当該割り込み信号が入力される一定時間ごとに各種処理を行うようになっている。
次に、図7に示す払出制御基板200について説明する。
払出制御基板200は、主基板100から受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、賞球データ制御信号1、賞球データ制御信号2で構成された通信データを受信する。
賞球データ制御信号1が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に割り込み信号が出力される。これにより、賞球データ制御信号1は、CPU203に対して賞球データの取り込みをトリガーとする。
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212、ゲート回路211に出力し、ゲート回路212、211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路及びデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
CPU203は、賞球経路切換信号をデータバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号がソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球払出球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出したとき、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球払出球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130b、左賞球検出スイッチ130aで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へ情報出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
その他、払出動作においては、主基板100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、及び遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバフロースイッチ133のオーバフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
電源電圧が低下する場合は、電源基板700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされたとき、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
次に、図8に示す表示制御基板300について説明する。
表示制御基板(表示制御手段)300は、主に遊技盤2上に設置された特別図柄表示装置(可変表示装置)310の制御を行う。表示制御基板300は、所定の画像処理手順(プログラム)や画像制御データを記憶している表示器制御ROM302と、所定の画像処理手順を読み取り実行する表示器制御CPU301を有している。
また表示制御基板300は、前記表示器制御CPU301によって画像処理手順を実行することで取得した情報を記憶するための表示器制御RAM303と、主基板100からの指示情報や表示制御基板内の各制御IC等と入出力を行うための入出力インターフェース306と、表示器制御CPU301によって、入出力インターフェース306を介して制御指示情報を取得し、具体的な画像を生成する画像制御IC304を有している。
更に表示制御基板300は、画像制御IC304に管理され、多種多様な画像をデータ化し記憶している画像データROM305と、前記表示器制御CPU301が正常に動作し画像が表示されていることを確認するための信号を外部に出力するための試射試験端子307等を有している。
表示器制御CPU301には、入出力インターフェース306を介して、主基板100からパラレル通信によって指示情報が入力される。表示器制御CPU301は、入力された指示情報の内容を、表示器制御ROM302に記憶されている画像処理手順に従って実行し、表示器制御RAM303に情報を整理して格納しながら、画像制御IC304へ具体的な指示を行う。
画像制御IC304は、表示器制御CPU301の指示に従い、画像データROM305を参照して、具体的な映像信号を生成し、表示装置へ出力する。図8のブロック図では、画像制御IC304が生成した画像データやパレット(色)情報等を一時的に記憶しておく領域であるVRAMが図示されていないが、画像制御IC304の内部にVRAMを内蔵したワンチップマイコンで構成してもよい。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700から表示器制御CPU301に入力される。その後、表示器制御CPU301は、表示器制御ROM302に記憶されている画像制御手順に従って、表示制御基板300内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図9に示すランプ制御基板400について説明する。
ランプ制御基板400は、遊技機本体1の前面や遊技盤2上に設置された遊技機状態ランプ422、サイドケースランプ423、各種LED424〜428,420,421等の点灯制御を行うものである。
ランプ制御基板400は、所定のランプ制御処理手順(プログラム)や制御データを記憶しているランプ制御ROM402と、所定のランプ制御処理手順を読み取り実行するランプ制御CPU401と、ランプ制御CPU401によってランプ制御処理手順を実行することで取得した情報を記憶するランプ制御RAM403と、主基板100からの指示情報やランプ制御基板400内の各制御回路等と入出力を行うための入出力インターフェース404と、ランプ制御CPU401によって入出力インターフェースを介してランプ制御基板400と接続している各ランプ・LEDの点灯信号を、駆動させるためのドライバー回路405等で構成されている。
ランプ制御CPU401には、入出力インターフェース404を介して、主基板100からパラレル通信により指示情報が入力される。ランプ制御CPU401は、入力された指示情報の内容をランプ制御ROM402に記憶されているランプ制御処理手順に従って実行し、ランプ制御RAM403に情報を整理して格納しながら、ドライバー回路405を動作させ、接続されている各ランプ・LEDの点灯・消灯を行う。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700からランプ制御CPU401に入力される。そして、ランプ制御CPU401は、ランプ制御ROM402に記憶されている制御手順に従って、ランプ制御基板内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図10に示す音声制御基板500について説明する。
音声制御基板500は、遊技機本体1が遊技状態にある時、ゲーム演出による効果音や音声等の制御を行うものである。また、遊技状態でない場合は、遊技機本体1の異常状態を知らせるための警告音等の制御を行う。
音声制御基板500は、所定の音声処理手順(プログラム)や制御データを記憶している音声制御ROM502と、所定の音声制御手順を読み取り実行する音声制御CPU501と、音声制御CPU501により音声処理手順を実行して取得した情報を記憶する音声制御RAM503と、主基板100からの指示情報や音声制御基板500内の各制御IC等と入出力を行うための入出力インターフェース506と、音声制御CPU501により入出力インターフェースを介し制御指示情報を取得して具体的な音声を生成する音声制御IC504と、音声制御IC504に管理され、多種多様な音声をデータ化し記憶している音声データROM505と、音声制御CPU501から生成された音声信号を増幅するアンプ回路507から構成される。
音声制御CPU501は、入出力インターフェース506を介して、主基板100からパラレル通信により指示情報が入力される。音声制御CPU501は、入力された指示情報の内容を音声制御ROM502に記憶されている音声制御手順に従って実行し、音声制御RAM503に情報を整理して格納しながら、音声制御IC504へ具体的な指示を行う。
音声制御IC504は、音声制御CPU501の指示に従い、音声データROM505を参照し、具体的な音声の信号を生成しアンプ回路507へ出力する。 電源基板からのリセット信号は、パチンコ機に電源が投入されると、該電源基板700から音声制御CPU501に入力され、音声制御CPU501は音声制御ROM503に記憶されている音声制御手順に従い、音声制御基板内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図11に示す発射制御基板600について説明する。
発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、ストップスイッチ652からの信号、電源基板700からのリセット信号、そして、前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、パルスモータ(発射モータ653)の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604等とから構成されている。
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにするストップスイッチ652、球を発射させるためのパルスモータ653(発射モータ)等で構成されている。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態であれば発射が可能であるとみなす信号を出力し、遊技者がハンドル5に触れていない状態であれば、発射が不可能であるとみなす信号をモータ駆動信号制御回路603にそれぞれ出力する。
発射停止スイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、遊技者により発射停止スイッチ652の操作がされた場合に、モータ駆動信号制御回路603に球の発射停止信号を出力し、発射停止スイッチ652の入力がない場合に、球の発射信号を出力する。
また、発射停止スイッチ652は、遊技者から何ら発射停止スイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、発射停止スイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5が回転していない状態では発射停止スイッチ652からの信号が入力されている状態になるようになっている。つまり、遊技機本体1に電源が投入され、前記リセット信号がモータ駆動信号制御回路603に入力され、各回路の初期化が行われた後、遊技者がハンドル5に触れて回転させた状態になって初めて球が発射される。
次に、図12に示す電源基板700について説明する。
外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
DC24Vを電源回路701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、前記主基板100、前記払出制御基板200、前記ランプ制御基板400、前記音声制御基板500、前記表示制御基板300、前記発射制御基板600に供給される。
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板100、前記払出制御基板200に供給される。前記AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源に使用される。
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路708で検出して遅延回路707に出力する。遅延回路707は内部時定数500ミリsecの遅延時間をもち、電圧検出回路708の連続出力時間が遅延回路707の時定数より大きくないと遅延回路707は出力信号を出力しない。この為、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路707の時定数より小さい時間の電圧変動及び電源停止は無視され停電検出信号は電源基板より外部に出力されない。
遅延回路707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路707は停電検出信号を前記主基板100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ704は、クロック回路706より周期20ミリsecのクロックが常時入力されている。
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。この為、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ704に入力すると、8クロック(約160ミリsec)後8ビットシフトレジスタ704からリセット信号が前記主基板100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記表示制御基板300、前記ランプ制御基板400、前記音声制御基板500に出力される。
電源立ち上げ時及び停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路707の時定数の時間、停電検出信号及びリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ704の8クロック後非能動状態で出力される。 RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ705を手動で押すことにより能動状態で前記主基板100、前記払出制御基板200に出力される。
次に遊技機本体1の作用について説明する。
遊技者がハンドル5を操作すると、パチンコ球が1つずつ遊技盤2上に形成されている遊技領域に打ち込まれる。図16に示すフローチャートにおいて、始動口21に球が入賞すると(ステップS101:Y)、始動口スイッチ121により検出され、始動口スイッチ121からの始動信号に基づき、主基板100は、第1表示遊技に係る現時点での保留数が上限4回に達しているか否かを判別する(ステップS102)。そして既に保留数が上限に達しているときは(ステップS102:Y)、今回の入賞に基づいて第1表示遊技の権利は確保しない。
一方、保留数が上限に達していないときは(ステップS102:N)、現時点の保留数に「1」を加算して権利を保留すると共に(ステップS103)、特別図柄保留LED420を1つ点灯させる(ステップS104)。また、主基板100により、確保された権利に基づき行われる第1表示遊技(第2表示遊技も含む場合がある。)の実行結果に関する乱数値が取得される(ステップS105)。
ここで抽出された乱数値に基づき、CPU102で当該乱数値に基づいて実行される表示遊技の実行結果が予め決定される(ステップS106)。更にその実行結果に基づいて、表示遊技に関する演出の種類(制御パターン)が決定され(ステップS107)、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に記憶される(ステップS108)。
更に、表示制御基板300へは、前記遊技状態演出データに対応した停止図柄を定める各停止図柄に関するデータが時系列に表示演出データとして出力される。すなわち、CPU102から8ビット認識コード、表示状態演出8ビットデータが、データバスを通じてラッチ回路112bに順次出力されると、これらと同調するように表示制御基板300への割り込み信号、各ストローブ信号の2ビット制御信号がラッチ回路112eへ出力される。
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされてパラレル出力され、時系列に各停止図柄に関するデータや、変動停止データ等が表示演出データとして、表示制御基板300に順次出力される。
次に、図17に基づいて第1表示遊技の流れを説明する。主基板100は、保留数が0でなければ(ステップS201:Y)、保留数を「1」だけ減算すると共に特別図柄保留LED420を1つ消灯する(ステップS202)。次に、RAM領域に記憶してある表示遊技の実行結果等を読み出し(ステップS203)、これら読み出した情報と表示遊技の開始指示とを含む所定の実行開始命令を表示制御基板300へ出力する。
表示制御基板300は、受信した命令に含まれる実行結果や制御パターンに従って表示遊技の実行を制御する。すなわち、特別遊技状態等の期間中でないことを条件として(ステップS204:N)、今回の第1表示遊技の制御パターンが特定表示態様に相当する制御パターンでない場合(ステップS205:N)、スロットマシンに見立てた第1表示遊技を第1表示領域311で実行し(ステップS215)、該第1表示遊技でリーチ表示態様を出現させた後に外れ表示態様を確定させ、あるいはリーチ表示態様を出現させることなく外れ表示態様を確定させる(ステップS216)。この場合は第1表示遊技だけで表示遊技が終了する。
図13は、外れ表示態様に確定する制御パターンにおける第1表示遊技の進行例を示している。第1表示遊技では、特別図柄表示装置310の第1表示領域311が横3列の表示部に区分けされた上で、各表示部ごとに各種図柄が上から下に向かってスクロールする様子が可変表示される(同図(a))。図中、下向き矢印は、各種図柄がスクロールしている状態を模擬表示したものである。
所定時間に亘りこのようなスクロール表示を行った後、例えば、左の表示部、右の表示部、中央の表示部の順で順次スクロール動作が停止し、各表示部ごとに1つずつ任意の図柄が停止する。図13に示した例では、同図(b)に示すように左の表示部と右の表示部とが停止した段階でリーチ表示態様が形成されないまま、最後に同図(c)に示すように中央の表示部が停止して、外れ表示態様(同一数字が「243」の如く揃わない状態)が確定表示されている。
また、前記主基板100側から指示された今回の表示遊技の制御パターンが、特定表示態様に相当する場合であって(ステップS205:Y)、更に時短モードのパターンであれば(ステップS206:Y)、第1表示領域311で第1表示遊技が実行され(ステップS207)、第1表示領域311の各表示部で各種図柄がスクロール表示された後に停止して、特定表示態様のうち時短モードに相当する特別な組合せが停止表示される(ステップS208)。それにより、特別遊技状態(大入賞口24が所定回数開放を繰り返す状態)が発生すると共に時短モードとなる(ステップS209)。
更に第1表示遊技の結果が特定表示態様であったことに起因して、前記特別遊技状態の期間中には、今度は特別図柄表示装置310の第2表示領域312で、前記第1表示遊技と同等の内容の第2表示遊技が実行される(ステップS210)。この第2表示遊技については後述する。
特定表示態様のうち時短モードに相当する特別な組合せとは、例えば図14に示すように、予め定められた特定の数字「7」等が3つ揃うような組合せ(同図(d))が相当する。かかる時短モードでは、球が普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検知されると、普通図柄表示装置140における普図ゲームが通常の遊技状態よりも短時間(たとえば2〜3秒間)で終了する。
それにより、普図ゲームが頻繁に行われ、それに伴ない始動口20が第2状態に変位する確率も高まるため、結果的に次の特別遊技状態の発生時期が早められる。時短モードで普図ゲームが行われる回数は、例えば、第1,第2表示遊技で停止表示される数字図柄に応じて異ならせるとよい。例えば、数字図柄が「777」の場合に200回とし、数字図柄「333」の場合には100回等と設定するとよい。
なお、時短モードの代わりに、あるいはこれと併せて、各表示遊技の結果が特定表示態様のうちの「777」等の特別な組合せになった場合に、次回の各表示遊技において特定表示態様が出現する発生率を、通常の遊技状態よりも高く変更するように制御してもよい。このように、通常状態に比べて大当たりが発生する確率が向上された遊技状態を確率変動モードという。かかる確率変動モードにおいても、次の特別遊技状態の発生時期が早められることになる。
一方、前記第1表示遊技に係る制御パターンが時短モードに相当するものでなければ(ステップS206:N)、第1表示領域311で第1表示遊技が実行され(ステップS211)、第1表示領域311の各表示部ごとに各種図柄がスクロール表示された後に停止し、特定表示態様(同一数字が「555」の如く揃う状態)が停止表示される(ステップS212)。この場合、特別遊技状態(大入賞口24が所定回数開放を繰り返す状態)だけが発生し(ステップS213)、特別遊技状態の期間中に第2表示領域312で続けて第2表示遊技が実行される(ステップS214)。
以上のように、前記第1表示遊技の結果が特定表示態様となった場合には、これに起因して前記特別遊技状態の期間中に第2表示領域312で、前記第1表示遊技と同等の内容の第2表示遊技が実行されることになる。それにより、第1表示遊技の結果に基づき発生した特別遊技状態の期間中にあっても、続いて更に第2表示遊技を遊技者は楽しむことができる。もちろん、第2表示遊技の結果次第では、特別遊技状態が再度発生する場合もあるので、よりいっそうと遊技における興趣を高めることができる。
次に、図18に基づいて第2表示遊技を実行する際の流れを説明する。
かかる第2表示遊技の実行結果や制御パターンも、前記第1表示遊技の実行結果等と同様に予めCPU102で取得された乱数値に基づき決定されている。なお、前記第1表示遊技の実行結果等を定める乱数値とは別に、第2表示遊技の実行結果等を定める乱数値を取得するようにしてもよい。
何れの場合にせよ、前記主基板100側から指示された今回の第2表示遊技の制御パターンが、特定表示態様に相当する場合であって(ステップS301:Y)、更に時短モードのパターンであれば(ステップS302:Y)、第2表示領域311で第2表示遊技が実行される(ステップS303)。
すなわち、第2表示領域312の各表示部で各種図柄がスクロール表示された後に停止して、特定表示態様のうち時短モードに相当する特別な組合せが停止表示される(ステップS304)。それにより、特別遊技状態(大入賞口24が所定回数開放を繰り返す状態)が発生すると共に時短モードとなる(ステップS305)。なお、第2表示遊技中においては、前記第1表示領域311には第1表示遊技の結果がそのまま継続して表示されることになるが、例えば他の異なるデモ画面等を表示するようにしてもよい。
特別遊技状態の期間中に第2表示遊技が行われ、この表示結果も重ねて特定表示態様となった場合には、先の特別遊技状態はその進行具合に関係なく中止されて、第2表示遊技の結果に基づく新たな特別遊技状態が開始されるように設定されている。あるいは他の実施形態として、先の特別遊技状態の終了後に新たな特別遊技状態を開始するようにしてもよい。そうすれば、遊技者に対する特別遊技状態の減縮を防止することができる。なお、時短モードに関しても同様である。
第2表示遊技の結果において、特定表示態様のうち時短モードに相当する特別な組合せとは、例えば図14に示すように、予め定められた特定の数字「2」等が3つ揃うような組合せ(同図(f))が相当する。かかる時短モードでは、球が普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検知されると、普通図柄表示装置140における普図ゲームが通常の遊技状態よりも短時間(たとえば2〜3秒間)で終了する。もちろん、特定の数字「2」は単なる一例であり、前記第1表示遊技の場合と同様に特定の数字「7」と定めることもできる。
一方、前記第2表示遊技に係る制御パターンが、時短モードに相当するものでなければ(ステップS302:N)、第2表示領域312で第2表示遊技が実行され(ステップS306)、第2表示領域312の各表示部ごとに各種図柄がスクロール表示された後に停止し、特定表示態様(同一数字が「555」の如く揃う状態)が停止表示される(ステップS307)。この場合、特別遊技状態(大入賞口24が所定回数開放を繰り返す状態)だけが発生する(ステップS308)。かかる場合も、先の特別遊技状態の取り扱いとしては、その進行具合に関係なく中止されて、新たな特別遊技状態が開始するようになっている。
更にまた、第2表示遊技の制御パターンが、特定表示態様に相当する制御パターンでない場合には(ステップS301:N)、同じく第2表示領域312で第2表示遊技が実行され(ステップS309)、該第2表示遊技でリーチ表示態様が出現した後に外れ表示態様が確定、あるいは図15に一例を示すように、リーチ表示態様が出現することなく外れ表示態様が確定する(ステップS310)。
前述したが主基板100と表示制御基板300は、全体として表示制御手段と、この表示制御手段に含まれるリーチ表示制御手段を構成している。表示制御手段は、所定条件の成立に基づき前記第2表示遊技において、識別情報の複数種類の組合せのうちから特定の組合せを導出する選択率を変更する制御を行う。そのため、第2表示遊技における表示結果の導出傾向がマンネリ化することを防ぐことができ、遊技者の期待感を長く持続させることができる。
ここで所定条件の成立とは、例えば、第1表示遊技の権利の保留数が上限4まである状態で、新たに始動口20に球が入賞して権利が破棄されること等、予め定められた様々な遊技状態の成立が考えられる。また、第2表示遊技における識別情報の特定の組み合わせとは、可変表示の各種制御パターンのうち予め選択された特定のものが相当する。
例えば図19に示すように、第2表示遊技に係る乱数値が、外れと、リーチ外れと、大当たりの3種類に分類されている場合において、前記制御パターンとして、第1制御パターンから第7制御パターンの7種類を用意しておくとよい。ここで、外れの場合における各制御パターンの優先順位と、リーチ外れの場合における各制御パターンの優先順位と、大当たりの場合における各制御パターンの優先順位とは、それぞれ予め定められているものとする。
具体的には、図19(a)に示すように、乱数値が「外れ」に相当する場合には、優先順位として、第1制御パターンを1位に、第2制御パターンおよび第5制御パターンを2位に、第3制御パターンと第6制御パターンを3位に、第4制御パターンと第7制御パターンを4位に設定する。
また、図19(b)に示すように、乱数値が「リーチ外れ」に相当する場合には、優先順位として、第2制御パターンおよび第5制御パターンを1位に、第1制御パターンおよび第3制御パターン、第6制御パターンを2位に、第4制御パターンと第7制御パターンを3位に設定する。
更にまた、図19(c)に示すように、乱数値が「大当たり」に相当する場合には、優先順位として、第4制御パターンおよび第7制御パターンを1位に、第3制御パターンおよび第6制御パターンを2位に、第2制御パターンと第5制御パターンを3位に、第1制御パターンを4位に設定する等である。
このように第2表示遊技において、通常は外れとリーチ外れと大当たりのそれぞれの場合における各制御パターンの出現率の優先順位は予め定められているのに対して、前述した所定条件が成立した場合には、例えばその成立時から所定期間に限り、第2表示遊技において、外れやリーチ外れや大当たり別に関係なく、第1〜第7の各制御パターンのうちから特定の制御パターンとして、第1制御パターンの出現確率だけを他より2倍あるいは3倍と高めるように制御すること等が考えられる。
なお、各制御パターンに相当する識別情報の組合せとは、単に第2表示領域312に3つ並ぶ数字の組合せだけに限定されるものではなく、識別情報としての各数字の出現タイミングや停止タイミング、識別情報の背景の種類や背景表示の変化、それに特別な識別情報としてのキャラクターの登場による演出等、様々な表示形態により構成される表示内容の組合せを意味する。
また、前記第1、第2表示遊技においてリーチ表示態様を出現させる表示制御は、前記表示制御手段に含まれるリーチ表示制御手段により行われるが、このリーチ表示制御手段により、前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率に応じて、前記第1表示遊技においてリーチ表示態様が出現する発生率を変更する制御も行うように設定してもよい。
第1表示遊技に係るリーチ発生用乱数としては、例えば1〜15の15種類があり、リーチ表示態様を導出する乱数は1個で、残りの14個はリーチ表示態様を導出しない乱数である。従って、第1表示遊技でリーチ表示態様が出現する発生率は、通常は一律1/15となるのだが、これに対して、前述した第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率に応じて、第1表示遊技におけるリーチ表示態様の発生率を変更するように制御を行ってもよい。
具体的には例えば前記第2表示遊技において、所定条件の成立に基づき前記第1〜第7の各制御パターンのうち、第1制御パターンの出現確率だけが他より高まるよう選択率が設定されている場合においては、第1表示遊技におけるリーチ表示態様の発生率を2/15に変更し、更にまた、第2制御パターンの出現確率だけが他より高まるよう選択率が設定されている場合においては、第1表示遊技におけるリーチ表示態様の発生率を3/15に変更する制御等が考えられる。それにより、第1表示遊技と第2表示遊技との表示内容に密接な関連性を持たせることができる。
ここで前記特別遊技状態が終了していることを条件として、前記リーチ表示態様が出現する発生率を変更するようにすれば、例えば、1回の特別遊技状態の継続中という比較的短い時間内にて、その間に第2表示遊技の結果が特定表示態様となる可能性が高くなり、特別遊技状態が連続するような状況を、なるべく抑えることができる。
更にまた、前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率に応じて、前記リーチ表示制御手段により、前記第1表示遊技においてリーチ表示態様の発生率に加えて、複数種類あるリーチ表示態様のうちから所定のリーチ表示態様を導出する選択率も変更するように制御してもよい。それにより、表示遊技における興趣をよりいっそう高めることができる。
例えば図20〜図22に示すように、リーチ表示態様として3種類のパターンを設定しておき、そのリーチパターンを決定するのがリーチパターン決定用乱数として、例えば0〜99の乱数を用意する。ここで更にリーチ振り分けパターンとして、例えばリーチ振り分けパターン1〜3の3種類を設定しておき、これら各パターンの内容は、図20〜図22に示すように、リーチパターン決定用乱数の値に応じてリーチA〜リーチCとする。
先ずリーチ振り分けパターン1では、大当たり(特定表示態様)の場合、図20(a)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜9であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が10〜49であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が50〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。
また、リーチ振り分けパターン1で外れの(リーチ外れも含む。以下同じ。)場合には、図20(b)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜49であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が50〜79であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が80〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。従って、リーチ振り分けパターン1は大当たり信頼度がA<B<Cの順に高くなるようなリーチ表示態様の演出が行われる。
次に、リーチ振り分けパターン2では、大当たりの場合、図21(a)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜32であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が33〜65であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が66〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。
一方、リーチ振り分けパターン2で外れの場合には、図21(b)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜32であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が33〜65であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が66〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。従って、リーチ振り分けパターン2は大当たり信頼度がA=B=Cとなって、何れのリーチパターンも同じ発生率となるようなリーチ表示態様の演出が行われる。
また、リーチ振り分けパターン3では、大当たりの場合、図22(a)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜49であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が50〜89であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が90〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。
一方、リーチ振り分けパターン3で外れの場合には、図22(b)に示すように、リーチパターン決定用乱数が0〜19であればリーチA、リーチパターン決定用乱数が20〜49であればリーチB、リーチパターン決定用乱数が50〜99であればリーチCに振り分けるようになっている。従って、リーチ振り分けパターン3は大当たり信頼度がA>B>Cの順に低くなるようなリーチ表示態様の演出が行われる。
ここでリーチパターンとは、単に第2表示遊技の途中で2つの同一数字が並ぶ組合せだけに限定されるものではなく、各数字の出現タイミングや、背景の種類や背景表示の変化、それに識別情報としてのキャラクターの登場等による演出等、様々な表示形態により演出される表示内容の組合せを意味する。
第1表示遊技の結果を定める乱数値が、大当たり(特定表示態様)に相当する際に、例えば、リーチ振り分けパターン1が選択されている場合であれば、前記リーチ振り分けパターン1に従って、リーチパターン決定用乱数値に基づきリーチパターンの振り分けが行われる。
図20において、リーチパターン決定用乱数が0〜9であればリーチAとなり、リーチAへの振り分け率は10%となる。リーチパターン決定用乱数が10〜49であればリーチBとなり、リーチBへの振り分け率は40%となる。また、リーチパターン決定用乱数が50〜99であればリーチCとなり、リーチCへの振り分け率は50%となる。
このように、例えばリーチ振り分けパターン1が選択されていれば、大当たり発生時における各リーチ表示態様への選択は、高い確率でリーチCに、やや高い確率でリーチBに、低い確率でリーチAにそれぞれ振り分けられる。また、その他のリーチ振り分けパターン2、あるいはリーチ振り分けパターン3が選択されていれば、それぞれに対応する他の選択率でリーチA〜リーチCにそれぞれ振り分けられることになる。
なお、第1表示遊技の結果を定める乱数値が外れに相当する場合も、前記大当たりの場合と同様に、前述したリーチ振り分けパターン1〜リーチ振り分けパターン3ごとに、それぞれの選択率に応じて各リーチA〜リーチCの3つのパターンのうちの何れかに振り分けられることになる。
ところで、3種類のリーチ振り分けパターン1〜3のうちどのリーチ振り分けパターンであるかは、前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率に応じて変更されるように設定されている。具体的には例えば、前記第2表示遊技において、所定条件の成立に基づき前記第1〜第7の各制御パターンのうち、第1制御パターンの出現確率だけが他より高まるよう選択率が設定された場合、その設定のたびに、リーチ振り分けパターン1→リーチ振り分けパターン2→リーチ振り分けパターン3と順に切り換えていく制御等が考えられる。
あるいはまた、所定条件の成立に基づき、前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率がともかく変更されるたびに、かかる変更に連動させて、ランダム(ここでは大当たり終了後)にリーチ振り分けパターン1〜3のどれかに切り換えるように制御しても面白く、斬新で変化に富んだ遊技内容になる。
以上のように、複数種類のリーチパターンのうちから所定のリーチパターンを選択する制御が行われ、更には前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率に応じて、リーチ振り分けパターンの切り換え制御、すなわち複数種類のリーチ表示状態のうちから所定のリーチ表示状態の発生の選択率を変更する制御が行われる。そのため、複数種類のリーチ表示態様が発生して遊技内容を多彩にすることができる。また、各リーチ表示態様の選択率が変更される結果、各リーチ表示態様の大当たりへの期待感を従来のように固定的でなく変化させることができる。
更にまた、前記リーチ表示制御手段は、前記各表示遊技の実行過程で、リーチ表示態様の表示前に、該リーチ表示態様の導出を予告するリーチ予告を任意の割合で行う制御も行う。かかるリーチ予告によって、斬新な表示の演出効果が得られるのと同時に、リーチ状態発生への期待感を増大させることができる。
リーチ予告は、各表示遊技の実行過程でリーチ表示態様が導出されることを予告する情報であり、例えば、特定のキャラクターが現れるとリーチ表示態様が導出されることを示唆する表示情報等が該当する。もちろん、このリーチ予告の出現による実際のリーチ表示態様発生の信頼性は100%である必要はない。
具体的には、各表示遊技において予め特定表示態様の出現が決定されている場合に、例えば1/3の振り分け処理を行って、リーチ予告=1/3の割合で発生させるように表示制御を実行するとよい。
次に、遊技機本体1の制御の一部についても、図23〜図25に示すフローチャートを使用して説明する。
図23は主基板100のメイン処理の動作を示すフローチャートである。
遊技機本体1に電源が投入されると、主基板100に搭載されているワンチップマイコン101にリセット信号が入力される。ワンチップマイコン101のCPU102はリセット信号が入力されると、プログラムカウンタ(PC)を初期化し、メイン処理の先頭アドレス(ステップ001)からプログラムを実行する。
メイン処理が開始されると、ステップ001の割り込み初期設定が実行される。割り込み初期設定では、前記CPU102に依存の割り込みベクタの設定や割り込み禁止設定などが行われる。
続いて、ステップ002のハードウェアの初期化では、前記CPU102に接続される各種のデバイスや入出力インターフェースを設定する。ここで入出力インターフェースには、パラレルI/OやシリアルI/Oが用意されている。
次に、ステップ003でRAM初期化スイッチの入力を確認する。RAM初期化スイッチは、遊技盤2の裏面に設置されたハードウェアのスイッチであり、電源投入時にこのスイッチが押下されていると、この処理により入力を判断し処理の分岐を行う。入力ありの確認ができた場合には、ステップ005に処理を移行し強制的に遊技情報記憶領域の初期化を行う。入力なしの場合には、ステップ004に処理が移行される。
ステップ004の停電フラグの確認処理は、以前に停電検出がされ遊技情報記憶領域の退避行動が行われたか判断するフラグの確認処理である。この場合、停電フラグがON(1)の場合には、前述の行動が行われたと判断し処理を分岐し、ステップ012以降の遊技情報記憶領域の復帰動作へ処理を移行する。一方、停電フラグがOFF(0)の場合には、次のステップ005へ移行する。
ステップ005のスタックポインタの初期化は、CPU102が管理するスタック領域のポインタ(アドレス)を初期化する。ステップ006の遊技情報記憶領域の初期化は、クリア処理のほかに必要最低限の各種パラメータの設定を行い遊技情報記憶領域を工場出荷時に設定する。
ステップ007のタイマ割り込みの起動、および割り込みの許可は、CPU102に接続されるハードウェアタイマの設定をして該タイマを動作させ、CPU102の割り込み設定を禁止状態から割り込み許可(可能)状態にし、タイマ割り込み処理(図24のステップ101からステップ110)が動作するようにする。
ステップ008の特別図柄ゲーム処理は、特別図柄の変動時間の監視や特別図柄用乱数の管理、客待ちデモ画面への制御移行、大入賞口24の開放時間の監視、入賞カウント数の監視、特別図柄保留球の確認などが行われる。
ステップ009の普通図柄ゲーム処理は、普通電動役物ソレノイド136の作動の監視に伴う入賞カウント数の監視、変動時間の監視および動作、普通図柄保留球の確認、当たり判定などが行われる。
ステップ010の外部情報編集処理は、外部接続端子盤や試射試験信号端子116から出力する信号情報を編集し、遊技情報記憶領域に格納する処理である。前記信号情報の編集処理では、所定の球数を払い出すごとに出力する賞球信号、特別図柄が変動を終了し停止するごとに出力する特別図柄確定信号、普通図柄が変動を終了し停止するごとに出力する普通図柄確定信号、特別図柄の保留数を信号化して出力する特別図柄保留信号、普通図柄の保留数を信号化して出力する普通図柄保留信号などの出力監視および設定を行う。
ステップ011のメイン乱数更新処理では、各停止図柄などに対応する同期防止用乱数の抽出を行い、後述するタイマ割り込み処理(図24)で抽出した各停止図柄に関する図柄乱数に、それぞれ対応する同期防止用乱数を加算することにより、同じような順番で図柄が停止することを防止している。
ステップ008からステップ011はメイン処理では繰り返し実行される。また、この間にタイマ割り込みが動作し、並行してタイマ割り込み処理が実行されることによって、遊技機本体1は遊技可能状態となり、遊技情報記憶領域が更新されていく。
ステップ012のスタックポインタ復帰処理は、前記ステップ004の停電フラグの確認処理で、停電フラグがON(1)の場合に移行してくる。停電時に退避された遊技情報の一部であるスタックポインタをここで設定し直すことになる。
ステップ013のタイマ割り込み起動処理は、前記ステップ007とほぼ同様の処理であるが、ステップ013の起動の処理とステップ015の割り込み許可処理との間に、ステップ014のレジスタ復帰処理を入れ、復帰処理の完了をしてからタイマ割り込み処理ができるようにしている。
ステップ012からステップ014の復帰処理が完了すると、停電時に退避した遊技情報記憶領域の一部の停電時実行アドレスからCPU102を動作させる。ステップ016の停電フラグOFFの設定処理は、次回の電源投入時に停電復帰処理に処理を移行させないようにする。
図24は主基板100のタイマ割り込み処理の動作を示すフローチャートである。
前述したメイン処理(図23)のステップ007やステップ015によって、タイマ割り込み処理が許可され実行可能となると、設定された時間の間隔でタイマ割り込み処理が実行される。前記メイン処理のステップ008からステップ011の繰り返し処理の間に、タイマ割り込みが起動され次述する処理が実行される。
先ず最初のステップ101のレジスタ退避処理では、タイマ割り込み処理が起動された時点でのCPU102のレジスタをスタック領域へ退避する。
ステップ102の入力処理は、CPU102に接続される各種デバイスの情報(始動口スイッチ121、各入賞口スイッチ122,123、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126、ガラス扉開放検出スイッチ132、オーバフロースイッチ133、シュート球切れスイッチ131、賞球検出スイッチ130等の信号)を、入出力インターフェースを介して入力ポートから読み込み、遊技情報記憶領域に記憶する。
ステップ103の出力処理では、前記メイン処理のステップ010を中心として他の処理によって編集された遊技状態情報を遊技情報記憶領域から読み出し、CPU102に接続される入出力インターフェースを介して出力ポートをアクセスし、大入賞口ソレノイド134、普通電動役物ソレノイド136、特別図柄表示装置310、盤用外部端子、枠用外部端子に信号として出力する。
ステップ104のコマンド送信処理では、他の処理によって編集された遊技制御情報を遊技情報記憶領域から読み出し、CPU102に接続される各種のデバイスに入出力インターフェースを介して出力ポートから出力する。出力先には、表示制御基板300、ランプ制御基板400、払出制御基板200、音声制御基板500などが制御対象となる。
ステップ105のタイマ割り込み乱数更新処理では、前記メイン処理内のステップ011の内容に加えて、大当たり抽選に使用する大当判定用乱数、図柄乱数、リーチ実行乱数、制御パターン乱数などを更新する。
大当判定用乱数は、特別図柄表示装置310における図柄の可変表示の結果、大当たりを発生させるか否かを決定するための確率を事前に決定するための乱数である。大当判定用乱数は、例えば0〜299の数値から構成され、乱数更新処理ごとに1ずつカウントアップされ、1周(0〜299)すると、次回の開始位置を抽選し抽選結果を開始位置として、1ずつカウントアップし直すように構成されている。例えば、抽選結果が59であった場合、59を開始位置として、59〜58まで1ずつカウントアップする。
図柄乱数は、特別図柄表示装置310の表示結果として特定される各停止図柄を決定するためのものである。リーチ実行乱数は、リーチ表示態様が出現する場合、最後の停止図柄が確定するまでに特殊な演出を行うか否かを決定するものである。また、制御パターン乱数は、可変表示実行時の様々な制御パターンを決定するものである。
ステップ106のタイマ更新処理は、特別図柄表示装置310において各種図柄の可変表示開始から停止までの時間や、普通図柄表示装置140の表示(点灯)時間や払出制御信号を一定時間出力するためのソフトウェアタイマ(カウンタ)などを更新する。これらの制御処理は、このタイマを監視しながら信号のON/OFFを制御する。
ステップ107のエラー更新処理は、ステップ102によって取得された情報の一つである払出センサ情報を一定時間監視し、球の移動を確認することによりエラーを検出する処理である。払出センサにより球の移動が確認できない場合は、センサ位置以前の通路上で球の詰まりなどが原因と考えられエラー情報を更新する。また、払出センサ情報によるエラー監視以外に遊技機前面のガラス枠の開閉状態情報も同様に監視し、ガラス枠が開いた状態になった時はエラー情報を更新する。
ステップ108のスイッチ監視処理は、ステップ102によって入力された各センサ、およびスイッチの状態情報を遊技情報記憶領域から読み込み、遊技状態情報を更新する。ここで対象となるセンサおよびスイッチは、始動口スイッチ121、各入賞口スイッチ122,123、役物連続作動操作スイッチ124、カウントスイッチ125、賞球検出スイッチ130、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126など球の検出に関するもので、それぞれ球の通過を検出する度にカウントし遊技状態情報として生成編集し、遊技情報記憶領域へ記憶する。
ステップ109のレジスタ復帰処理は、ステップ101で退避したレジスタの内容をスタック領域からCPU102へ復帰する。ステップ110のタイマ割り込み許可処理は、次回のタイマ割り込み処理を許可にする。
図25は主基板100のNMI割り込み処理の動作を示すフローチャートである。
NMI割り込み処理は、電源基板700内にある停電検出回路709から出力される停電検出信号により起動される。CPU102に停電検出信号が入力されるとNMI割り込み処理が実行され、下記の内容が処理される。
先ずステップ201のレジスタ退避処理では、停電検出時のCPU102のレジスタをスタック領域に退避させる。この時、レジスタの内容が退避されるが、これ以前に自動的にNMI割り込み直前のアドレスが退避されている。
ステップ202の停電フラグON設定処理は、停電を検出し、これらの停電検出時処理が実行されたことを、フラグとして遊技情報記憶領域に設定する処理である。
ステップ203の遊技情報記憶領域アクセス禁止処理は、遊技情報記憶領域へのアクセス(読み書き)をハードウェアで禁止にする設定処理である。これ以降の処理で遊技情報記憶領域のアクセスはできなくなり、保護される状態となる。
これで停電時の遊技情報記憶領域の退避行動は終了となり、NMI割り込み処理自体を終了とせずに、無限ループに入り実質CPU102の処理を停止させ電源供給が完全に断たれるのを待つ。これはNMI割り込み処理を終了してしまうと、電源供給が完全に断たれるまで時間があるのでタイマ割り込みが処理されてしまい動作が不定となってしまうからである。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。また、特別図柄表示装置310はスロットマシンに適用することができる。
また、前記各表示遊技の結果が前記特定表示態様のうちの特別な組合せとなった場合には、前記特別遊技状態が発生すると共に、遊技者に有利な付加価値として、時短モードや確率変動モードが発生するが、もちろん付加価値はこれらに限られるものではない。
また、前記実施の形態では、特別遊技状態の期間中に、前記第2表示遊技の結果が特定表示態様になった場合、前記特別遊技状態が途中で中止されて、新たな特別遊技状態が開始されるようにしたが、他の実施の形態として、前記特別遊技状態の期間中に、第2表示遊技の結果が特定表示態様になった場合、前記特別遊技状態の終了を待って、新たな特別遊技状態を開始するようにしてもよい。そうすれば、遊技者に対する特別遊技状態の減縮を防止することができる。
また、表示遊技において模擬する遊技内容は、前述したスロットマシンのような図柄合わせに限られない。例えば、カードゲーム、ルーレット、あるいは所定のストーリーの展開等、画面で表現できる各種遊技を模擬の対象とすることができる。
また、前記始動口21に球が入賞することを、第1表示遊技が実行されるための始動条件として設定したが、他の補助的な変動表示遊技を行う表示器や、開閉動作遊技を行う入賞装置等においてある条件を満たすことを、前記始動条件に設定してもよい。
また、前記特別遊技状態は、大入賞口24を最大16回繰り返し開閉させることに設定したが、これに限られるものではなく、例えば賞球数の割合を一時的に増したり、他の役物を入賞し易い形態に変化させる等、様々な状態に設定してもよい。
また、前記第2表示遊技において特定の組合せを導出する選択率を変更する所定条件として、前述した「第1表示遊技の権利の保留数が上限値4個ある状態で更に始動口21に球が入賞すること」に限られるものではなく、以下のような所定条件で第2表示遊技における特定の組合せの選択率の変更を行ってもよい。
例えば、第1、第2表示遊技の可変表示ごとに前記選択率を変更すれば、表示遊技が実行される度に、第2表示遊技における特定の組合せの出現度合いが変化し、表示内容に意外性が増す。
また、第2表示遊技においてリーチ表示態様の発生ごとに前記選択率を変更すれば、リーチ表示態様が発生する度に、次回の第2表示遊技における特定の組合せの出現度合いが変化し、遊技が面白くなる。
また、第1あるいは第2表示遊技でリーチ表示態様の発生が所定回数になったことを条件に、前記選択率を変更すれば、リーチが何回か発生した後に、次回の第2表示遊技における特定の組合せの出現度合いが変化するので、遊技者の興趣を引くことができる。
また、特定のリーチ表示態様の発生ごとに、あるいは特定のリーチ表示態様の発生回数が所定回数になった場合に、前記選択率を変更するようにしてもよい。また、時短モードの発生を伴う特定表示態様の確定ごとに、前記選択率を変更するようにしても面白い。更にまた、第1、第2表示遊技の実行回数あるいは所定時間毎に前記選択率を変更してもよい。