各図は本発明の一実施の形態に係る遊技機を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上に球を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設され有価価値カードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
先ず遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は遊技機本体1とカードユニットbの前面図である。
遊技機本体1は、遊技機の特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠の後方にガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられている遊技盤2が着脱自在に取り付けられている。
ガラス枠11の下部表面には、貸出球や払出球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するための打球操作ハンドル5とが設けられている。また、打球操作ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
さらにカードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
図2は遊技機本体1とカードユニットbの背面図である。
遊技機本体1の背面には各種機能別の制御基板と部品等で構成されている。ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板100と、該主基板100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞品球の払出動作と、カードユニット接続基板900とカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
さらに制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板700と、主基板100からの賞球情報が入力され、払出制御基板200からの球貸情報が入力され、かつ、外部機器と接続し枠用外部情報(賞球信号、球貸し信号、球切れ信号)を出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
また、保護カバー93内には、表示器制御基板300、ランプ制御基板400、音声制御基板500等が遊技盤2に設けられている。それぞれの制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護されるようにしている。中でも主基板100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
次に、パチンコ球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、パチンコ球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞品球の払出および貸球動作が行われるごとに、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
タンクユニット90は、パチンコ球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
また、球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。
シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を2つのレーンに分け整列する。球が払出ユニット95に向かう途中には前記球ならし94によって球圧による隆起が押さえられるが、さらに球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むようにしてある。
また、シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板100に入力され球の有無が監視される。このスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板100との接続有無が大きな違いとなる。
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成するとともに、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸出球と払出球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、払出球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸出球を検出するための球貸し検出スイッチ220等が設けられている。
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を払出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
また、要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、それぞれ所定の球数のカウントを分けて確実に計数するためである。さらに、賞球検出スイッチ130は主基板100に接続され、払出制御基板200と同様に所定の球数のカウントを行い、より正確に払出が行われたことを確認できるようにしている。
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバーフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバーフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板100へ入力される。主基板100は前記オーバーフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の発射を停止するように指示情報を出力する。
図3は遊技盤2の正面図である。遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための釘(図示省略)や風車15と、各入賞口と、入賞口の一つである始動口21に入賞に起因した始動口スイッチ121の検出信号により、複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示装置310と、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の検出信号により、可変表示を行う普通図柄表示装置140等が設けられている。
また、遊技盤2の最下部には、遊技球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口29が設けられている。アウト口29に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞品球の払い出しも行われない。
さらに装飾ランプとして、可変表示装置310を作動させるための保留数(始動口21に入賞した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための特別図柄保留LED420、普通図柄表示装置140を作動させるための保留数(普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検出した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための普通図柄保留LED421、サイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、ゲートLED426、アタッカーLED427、サイドLED428等が設けられている。
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落し入賞口23a、左落し入賞口23b、大入賞口24がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出される毎に各入賞口に割り当てられた所定の賞品球が払い出される。
このうち始動口21は、前述したように可変表示装置310で実行される表示遊技の実行権を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものである。なお、可変表示装置310について詳しくは後述する。
図4は遊技盤2の背面図である。遊技盤2の背面には、既に図2で示したものと同様に、各種の制御基板やその関連部品等が組み付けられている。制御基板としては、可変表示装置310の制御を行う表示器制御基板300、前記装飾ランプの制御を行うランプ制御基板400、音声の制御を行う音声制御基板500、外部機器と接続し盤用外部情報(大当たり1信号、大当たり2信号、図柄確定回数信号)を出力するための盤用外部端子板850等が設けられている。
各入賞口の入賞球を検出するためのスイッチとして、始動口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123b等が各入賞口付近に設置されている。大入賞口24付近には、役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125が設けられている。各入賞口のスイッチは、それぞれの入賞口付近に設けているが、入賞球が遊技機外に排出されるまでの通路上に配置することもできる。
各入賞口に球が入賞すると、各入賞口スイッチにより検知され、検知される毎に、各入賞口毎に割り当てられた次の所定の賞品球の払出が行われる。始動口21には5発、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落し入賞口23a、左落し入賞口23bには8発、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15発と割り当てられている。賞品球数の割り当ては入賞口毎に固定化しているが、任意に変更することもできる。
また、普通図柄表示装置140を作動させるための球を検出するスイッチとして、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126aと左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bが遊技盤2上の所定の位置に設けられており、それぞれ遊技領域17内を移動する球の通過を検出する。これら左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bは通過入賞口として設けられている。
役物を可変動作させる関連装置には、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかに球の流れの方向を切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物である始動口21を拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136が設けられている。
次に遊技盤2上の主要な構成要素についてさらに詳細に説明する。
前記始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片からなる条件装置を備え、普通電動役物ソレノイド136からなる駆動源で各可動片を開閉させるようになっている。始動口21は、各可動片の開閉動作により、球が入賞し難い通常の第2状態(閉状態)と入賞し易い第1状態(開状態)に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
始動口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で表示遊技が実行されるための始動条件として設定されている。図5、図6に示すように、始動口21は、球の入賞を検知する始動口スイッチ121を内部に備えている。始動口スイッチ121は入賞球を検知してONになると、検知信号を主基板100に出力するものである。始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。ここで始動口スイッチ121が始動手段を構成している。
可変表示装置310は、その画面中に複数種類の識別情報としての各種図柄を可変表示可能な表示領域を備えるものであり、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器等を採用することも可能である。前記始動口21に球が入賞し、前記始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、可変表示装置310における表示遊技の権利が獲得されて表示遊技が実行される。
表示遊技では、前記表示領域上で複数種類の各種図柄がスクロール変動するように設定されている。かかる表示遊技の実行中、あるいは後述する特別遊技状態の期間中に、再び前記始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、表示遊技の権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の表示遊技等が終了した後、保留にされていた権利が順次消化されるようになっている。ここで表示遊技の保留数は最大4個と設定されており、その数は前記特別図柄保留LED420によって報知される。
図14に示すように、本実施の形態における表示遊技では、可変表示装置310の表示領域は横3列の3つの表示部(左表示部311、中表示部312、右表示部313)に区画されて使用され、各表示部311〜313ごとに各種図柄が縦方向へスクロールする可変表示が開始される。そして、所定時間経過後に各表示部311〜313ごとに1つずつ任意の図柄が停止表示されるように設定されている。各表示部311〜313はスロットマシンにおける1つのリールとしての役割を果たしている。
前記表示遊技の表示結果として、各表示部311〜313に停止表示された図柄が、図14(d)に示すように、予め定めた特定の組み合わせ(例えば「2,2,2」等と3つとも総て同一種類に揃う等)となった場合が特定表示態様と定められている。また、特定表示態様が確定する前において、図14(c)に示すように、最後の図柄が停止表示する中表示部312を1つ除いた他の2つの表示部311,313に停止表示された図柄が同一種類に揃った状態がリーチ態様に該当する。
前記表示遊技の表示結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態(所定の遊技価値)が発生し得るように設定されている。また前記表示遊技の表示結果が、最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は外れ表示態様に該当する。なお、表示遊技に用いる識別情報は、0〜9の数字や記号等の単純な図柄に限定されるものではなく、例えば特定のキャラクターを模したものを用いてもよい。
また、前記表示遊技ではリーチ態様から開始される場合が設定されている。さらに、前記表示遊技では、図15に示すようにリーチ態様(同図(a))を経て最後に停止する図柄が、前記リーチ態様を構成するリーチ図柄(リーチ識別情報)と同一種類で前記特定表示態様となる際に、同図(b)〜(d)に示すように最後に停止する図柄が、所定確率で前記リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様で停止表示される場合がある。
このように、リーチ態様後に最後に停止する図柄が、リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様に停止表示された場合は、かかる表示態様が予告表示となり、続いて図15(e)に示すように総ての図柄が再変動して、該再変動の表示結果が、所定確率で前記特定表示態様のうち予め定めた識別情報(以下、確変図柄とする。)の組み合わせである確率変動特定表示態様(以下、確変特定表示態様とする。)に停止表示される場合(同図(f))も設定されている。
本実施の形態では、数字「7」が確変図柄として定められているが、確変図柄は数字「7」だけに限られるものではなく、他に例えば「3」や「5」も確変図柄として追加したり、あるいはまた、数字ではない特別な記号やキャラクター図柄等を確変図柄として用意してもよい。
確変特定表示態様が確定すると、これに基づく特別遊技状態が終了した後の次回の表示遊技で、通常状態に比べて特定表示態様に確定する確率が高くなる。このように、通常時に比べて特別遊技状態が発生する確率が向上された遊技状態を確率変動状態(または「確変モード」)という。なお、表示遊技がリーチ態様から開始される場合や、リーチ態様後の予告表示ないし確率変動特定表示態様について詳しくは後述する。
前記大入賞口24は一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)等の駆動源の作動により扉が可変動作して、入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。
方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように通路部具を作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように作動する。
すなわち、大入賞口24は、前記表示遊技で特定表示態様(確率変動特定表示態様も含む。)となった際に、特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態である。所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(約30秒)が経過すると、大入賞口24の扉は閉鎖状態となる。そして、前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる。
普通図柄表示装置140は、左右に分けたLED2灯の点灯によって可変表示を行う。このLED2灯以外の方法では、7セグメント表示器を使用する場合もある。左右に分けたLEDには、それぞれ「当たり」と「はずれ」が割り当てられており、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bにより球の通過を検出すると、普通図柄表示装置140による普通図柄ゲームの権利を獲得し普通図柄ゲームを行う。
普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置140は左右のLEDの交互点滅による可変表示が開始され、所定の時間可変表示を行い停止すると左右どちらか一方の点灯表示となり、遊技者は判定の結果を目視し確認することができる。判定の結果「当たり」となると、前記始動口21の一対の可動片が、球が入賞し難い通常の閉状態から入賞し易い開状態に一時的に作動する。
普通図柄表示装置140が可変表示中に、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bによって通過球の検出があった場合は、普通図柄ゲームの権利を獲得するが保留とされ現在進行中の普通図柄ゲームが消化された後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄ゲームの保留数は最大4個とし、前記普通図柄保留LED421によって報知される。
次に遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図5および図6は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図5、図6には、制御基板として、主基板100、払出制御基板200、表示器制御基板300、ランプ制御基板400、音声制御基板500、発射制御基板600、電源基板700が示されている。
ここで主基板100と表示器制御基板300は、全体として表示制御手段1300、予告表示手段1308、それに再変動表示手段1309を構成する。表示制御手段1300は、前記始動口21への球の入賞に基づき、可変表示装置31における表示遊技を実行し、その表示内容を制御するものである。
予告表示手段1308は、表示遊技でリーチ態様を経て最後に停止する図柄が、前記リーチ態様を構成するリーチ図柄と同一種類で前記特定表示態様となる際に、該最後に停止する図柄を、所定確率で前記リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様で停止表示させる制御を実行するものである。
再変動表示手段1309は、前記最後に停止する図柄が、前記リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様に停止表示された場合に、続いて総ての図柄を再変動させた後、所定確率で前記再変動の表示結果を、前記特定表示態様のうち予め定めた確率変動特定表示態様に停止表示させる制御を実行するものである。
また、主基板100は、確率変動実行手段1310等の各種機能を実現する。確率変動実行手段1310は、前記再変動の結果、確率変動特定表示態様が停止表示された場合に、次回以降の表示遊技の表示結果が特定表示態様に確定する確率を、通常の初期設定値よりも高い高確率設定値に変動させる制御を実行するものである。
さらにまた、主基板100および表示器制御基板300によって、乱数発生手段1301、乱数取得手段1302、確変乱数発生手段1303、確変乱数取得手段1304、記憶手段1305、乱数判定手段1306、確変乱数判定手段1307、リーチ継続乱数発生手段1401、リーチ継続乱数取得手段1402、リーチ継続乱数判定手段1403等の各種機能が実現されるが、これらに関しては後述する。
また、主基板100のワンチップマイコン101中のRAM104から成る記憶手段1305には、前記各種機能に関連したものでは、乱数記憶手段、リーチ継続乱数記憶手段、乱数判定結果記憶手段、リーチ継続乱数判定結果記憶手段等のそれぞれの領域が設けられている。
図6は主基板100の詳細を示している。
主基板100は、主基板内部のクロック回路108が生成するクロックを基準に動作する。またクロック回路108が生成したクロックを内部タイマー107で分周して得た一定時間間隔の割込み信号をCPU102に入力することで、一定時間ごとに当該CPU102でタイマー割込み処理を実行する。CPU102は、タイマー設定時間の間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理を割込み毎に実行することで一連の動作を遂行する。
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126b、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、ゲート回路110に供給される。
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、左賞球検出スイッチ130a、右賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、ゲート回路111に供給される。
ゲート回路110、111のアドレスは、CPU102のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。CPU102が出力するアドレス信号およびライト/リードの制御信号を、CPU102が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
このチップセレクト信号にてゲート回路110、111がセレクトされると、始動口スイッチ121等からの各入力信号がゲート回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止処理が行われた後、入力信号ごとに指定されたRAM領域に記憶される。
始動口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU102で演算処理され、指定のRAM領域に記憶される。
その他、始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値がセットされ、これらの値がRAM領域に記憶される。このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態が設定され各制御基板にデータが出力される。
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ114を通り、さらに出力データバスを通してラッチ回路112a〜112gに出力される。出力用のラッチ回路とCPU102とを結ぶデータバスの途中にバッファ114を配置することでバス信号が一方向の流れになり、不正防止の対策となる。
始動口スイッチ5個賞球RAM領域、左右袖入賞口スイッチ、左右落し入賞口スイッチ8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ、カウントスイッチ15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバス、出力データバスを通じてラッチ回路112aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバス、出力データバスを通じてラッチ回路112eに出力する。
メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路113でデコードして得たチップセレクト信号がラッチ回路112a、ラッチ回路112eに順次出力されると、8ビット賞球データがラッチ回路112aに、割込み信号、ストローブ信号の制御信号がラッチ回路112eにそれぞれラッチされ、8ビットパラレル賞球出力信号と割り込み信号、ストローブ信号の2ビットの制御信号で構成された出力信号が、払出制御基板に賞球データとして出力される。
図7に示す払出制御基板200は、球排出機構を制御して、賞球データに対応した数の賞球排出を行うものである。排出した賞球の検知を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、その検出信号がゲート回路211に出力される。チップセレクト信号がアドレスデコード回路213からゲート回路211に出力されることにより、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bの出力する検知信号がデータバス上に出力されCPU102に取り込まれる。
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路112fに出力され、アドレスデコード回路113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これに基づいてCPU102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に記憶される。
また、表示器制御基板300へは、前記遊技状態演出データに対応した停止図柄を定める左図柄データ、中図柄データ、右図柄データが時系列に表示演出データとして出力される。すなわち、CPU102から8ビット認識コード、表示状態演出8ビットデータが、データバスを通じてラッチ回路112bに順次出力されると、これらと同調するように表示器制御基板300への割り込み信号、各ストローブ信号の2ビット制御信号がラッチ回路112eへ出力される。
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされてパラレル出力され、時系列に左図柄データ、中図柄データ、右図柄データや、変動停止データ等が表示演出データとして、表示器制御基板300に順次出力される。
表示演出データに同調して、8ビットパラレルランプ表示出力データと制御信号が、ランプ制御表示基板400にラッチ回路112cを通じて出力される。また、表示演出データに同調して、8ビットパラレル音源出力データと制御信号が音声制御基板500にラッチ回路112dを通じて出力される。すなわち、各データがデータバスに出力されるタイミングに同調してアドレスデコード回路からチップセレクト信号が出力され、ラッチ回路112c、112dにデータバス上のデータがラッチされて、ランプ制御表示基板400等に出力される。
遊技状態が特別遊技状態(大当たり)の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路112gに出力され、かつアドレスデコード回路113からのチップセレクト信号がラッチ回路112gに入力される。これによりラッチ回路112gから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開閉状態になって球を大入賞口24に誘導可能となる。
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号がゲート回路111を介してデータバスに出力されCPU102に取り込まれる。役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路112gに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、大当たり状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に記憶される。
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125で計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路112gの出力データが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回の大当たりラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、上述した制御方法により大当たり状態ラウンドがさらに継続する。
右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値が取得される。この乱数値に基づいて、普通図柄表示装置140(普通図柄LED1、普通図柄LED2)の表示制御データが生成され、これがCPU102からデータバスを通じてラッチ回路112gに出力される。そしてアドレスデコード回路113からチップセレクト信号が出力されるごとに普通図柄LED表示が一定時間行われる。
乱数値の取得結果が当たりの場合には、前記始動口21の各可動片を作動させる普通電動役物ソレノイド136の制動データが、CPU102からラッチ回路112gに出力されると共に、アドレスデコード回路113からのチップセレクト信号に応じてラッチ回路112gから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。それにより、遊技盤2において球が始動口21に入賞し易い状態が発生する。
主基板100に電源が供給されると、電源基板700よりリセット信号が供給され主基板100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化するとクロック同期、遅延回路109による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン101が稼動状態になり、主基板100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン101の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板700から停電検出信号がワンチップマイコン101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)105に供給され、ワンチップマイコン101において各記憶領域の退避動作が行われる。
具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下する事で、電源基板700からRAM104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM104の記憶状態が保持される。
電源が次に供給されたとき、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU102はI/Oポート106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
シュート球切れスイッチ131で球切れを検知した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技盤面の下皿にて賞球の球詰まりを検出した信号は、ゲート回路111およびデータバスを通じてワンチップマイコン101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路112aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路112a〜112gの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
主基板100は、主基板内部のクロック回路108が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー107は、分周動作により一定時間間隔で割込み信号をCPU102に発生する。CPU102は、当該割り込み信号が入力される一定時間ごとに各種処理を行うようになっている。
次に、図7に示す払出制御基盤200について説明する。
払出制御基板200は、主基板100から受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、賞球データ制御信号1、賞球データ制御信号2で構成された通信データを受信する。
賞球データ制御信号1が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に割り込み信号が出力される。これにより、賞球データ制御信号1は、CPU203に対して賞球データの取り込みをトリガーとする。
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212、ゲート回路211に出力し、ゲート回路212、211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路およびデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
CPU203は、賞球経路切換信号をデータバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号がソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球払出球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出したとき、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球払出球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130b、左賞球検出スイッチ130aで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へ情報出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
その他、払出動作においては、主基板100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、および遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバーフロースイッチ133のオーバーフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
電源電圧が低下する場合は、電源基板700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされたとき、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
次に、図8に示す表示器制御基板300について説明する。
表示器制御基板(遊技制御手段)300は、遊技盤2上に設置された可変表示装置310の制御を主に行う。表示器制御基板300は、所定の画像処理手順(プログラム)や画像制御データを記憶している表示器制御ROM302と、所定の画像処理手順を読み取り実行する表示器制御CPU301を有している。
また表示器制御基板300は、前記表示器制御CPU301によって画像処理手順を実行することで取得した情報を記憶するための表示器制御RAM303と、主基板100からの指示情報や表示器制御基板内の各制御IC等と入出力を行うための入出力インターフェース306と、表示器制御CPU301によって、入出力インターフェース306を介して制御指示情報を取得し、具体的な画像を生成する画像制御IC304を有している。
さらに表示器制御基板300は、画像制御IC304に管理され、多種多様な画像をデータ化し記憶している画像データROM305と、前記表示器制御CPU301が正常に動作し画像が表示されていることを確認するための信号を外部に出力するための試射試験端子307等を有している。
表示器制御CPU301には、入出力インターフェース306を介して、主基板100からパラレル通信によって指示情報が入力される。表示器制御CPU301は、入力された指示情報の内容を、表示器制御ROM302に記憶されている画像処理手順に従って実行し、表示器制御RAM303に情報を整理して格納しながら、画像制御IC304へ具体的な指示を行う。
画像制御IC304は、表示器制御CPU301の指示に従い、画像データROM305を参照して、具体的な映像信号を生成し、可変表示装置310へ出力する。図8のブロック図では、画像制御IC304が生成した画像データやパレット(色)情報等を一時的に記憶しておく領域であるVRAMが図示されていないが、画像制御IC304の内部にVRAMを内蔵したワンチップマイコンで構成してもよい。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700から表示器制御CPU301に入力される。その後、表示器制御CPU301は、表示器制御ROM302に記憶されている画像制御手順に従って、表示器制御基板300内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図9に示すランプ制御基板400について説明する。
ランプ制御基板400は、遊技機本体1の前面や遊技盤2上に設置された遊技機状態ランプ422、サイドケースランプ423、各種LED424〜428,420,421等の点灯制御を行うものである。
ランプ制御基板400は、所定のランプ制御処理手順(プログラム)や制御データを記憶しているランプ制御ROM402と、所定のランプ制御処理手順を読み取り実行するランプ制御CPU401と、ランプ制御CPU401によってランプ制御処理手順を実行することで取得した情報を記憶するランプ制御RAM403と、主基板100からの指示情報やランプ制御基板400内の各制御回路等と入出力を行うための入出力インターフェース404と、ランプ制御CPU401によって入出力インターフェースを介してランプ制御基板400と接続している各ランプ・LEDの点灯信号を、駆動させるためのドライバー回路405等で構成されている。
ランプ制御CPU401には、入出力インターフェース404を介して、主基板100からパラレル通信により指示情報が入力される。ランプ制御CPU401は、入力された指示情報の内容をランプ制御ROM402に記憶されているランプ制御処理手順に従って実行し、ランプ制御RAM403に情報を整理して格納しながら、ドライバー回路405を動作させ、接続されている各ランプ・LEDの点灯・消灯を行う。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700からランプ制御CPU401に入力される。そして、ランプ制御CPU401は、ランプ制御ROM402に記憶されている制御手順に従って、ランプ制御基板内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図10に示す音声制御基板500について説明する。
音声制御基板500は、遊技機本体1が遊技状態にある時、ゲーム演出による効果音や音声等の制御を行うものである。また、遊技状態でない場合は、遊技機本体1の異常状態を知らせるための警告音等の制御を行う。
音声制御基板500は、所定の音声処理手順(プログラム)や制御データを記憶している音声制御ROM502と、所定の音声制御手順を読み取り実行する音声制御CPU501と、音声制御CPU501により音声処理手順を実行して取得した情報を記憶する音声制御RAM503と、主基板100からの指示情報や音声制御基板500内の各制御IC等と入出力を行うための入出力インターフェース506と、音声制御CPU501により入出力インターフェースを介し制御指示情報を取得して具体的な音声を生成する音声制御IC504と、音声制御IC504に管理され、多種多様な音声をデータ化し記憶している音声データROM505と、音声制御IC501から生成された音声信号を増幅するアンプ回路507から構成される。
音声制御CPU501は、入出力インターフェース506を介して、主基板100からパラレル通信により指示情報が入力される。音声制御CPU501は、入力された指示情報の内容を音声制御ROM502に記憶されている音声制御手順に従って実行し、音声制御RAM503に情報を整理して格納しながら、音声制御IC504へ具体的な指示を行う。
音声制御IC504は、音声制御CPU501の指示に従い、音声データROM505を参照し、具体的な音声の信号を生成しアンプ回路507へ出力する。電源基板からのリセット信号は、パチンコ機に電源が投入されると、該電源基板700から音声制御CPU501に入力され、音声制御CPU501は音声制御ROM503に記憶されている音声制御手順に従い、音声制御基板内の各制御回路の初期化を行う。
次に、図11に示す発射制御基板600について説明する。
発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、ストップスイッチ652からの信号、電源基板700からのリセット信号、そして、前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、パルスモータ(発射モータ653)の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604等から構成されている。
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにするストップスイッチ652、球を発射させるためのパルスモータ653(発射モータ)等で構成されている。
電源基板700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態であれば発射が可能であるとみなす信号を出力し、遊技者がハンドル5に触れていない状態であれば、発射が不可能であるとみなす信号をモータ駆動信号制御回路603にそれぞれ出力する。
ストップスイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、遊技者によりストップスイッチ652の操作がされた場合に、モータ駆動信号制御回路603に球の発射停止信号を出力し、ストップスイッチ652の入力がない場合に、球の発射信号を出力する。
また、ストップスイッチ652は、遊技者から何らストップスイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、ストップスイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5が回転していない状態ではストップスイッチ652からの信号が入力されている状態になるようになっている。つまり、遊技機本体1に電源が投入され、前記リセット信号がモータ駆動信号制御回路603に入力され、各回路の初期化が行われた後、遊技者がハンドル5に触れて回転させた状態になって初めて球が発射される。
次に、図12に示す電源基板700について説明する。
外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
DC24Vを電源回路701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、前記主基板100、前記払出制御基板200、前記ランプ制御基板400、前記音声制御基板500、前記表示器制御基板300、前記発射制御基板600に供給される。
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板100、前記払出制御基板200に供給される。前記AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源に使用される。
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路708で検出して遅延回路707に出力する。遅延回路707は内部時定数500ミリsecの遅延時間をもち、電圧検出回路708の連続出力時間が遅延回路707の時定数より大きくないと遅延回路707は出力信号を出力しない。この為、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路707の時定数より小さい時間の電圧変動および電源停止は無視され停電検出信号は電源基板より外部に出力されない。
遅延回路707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路707は停電検出信号を前記主基板100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ704は、クロック回路706より周期20ミリsecのクロックが常時入力されている。
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。この為、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ704に入力すると、8クロック(約160ミリsec)後8ビットシフトレジスタ704からリセット信号が前記主基板100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記表示器制御基板300、前記ランプ制御基板400、前記音声制御基板500に出力される。
電源立ち上げ時および停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路707の時定数の時間、停電検出信号およびリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ704の8クロック後非能動状態で出力される。RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ705を手動で押すことにより能動状態で前記主基板100、前記払出制御基板200に出力される。
次に本遊技機の作用について説明する。
図13は、遊技機本体1のうち表示遊技の実行に関わる部分の概略機能構成と表示遊技の流れを示している。始動口21へ入賞した球は、始動手段である始動口スイッチ121によって検出される。
乱数発生手段1301は、乱数(例えば0〜316の中の何れかの数字)を一定間隔で継続的に発生し、乱数取得手段1302は、始動口スイッチ121が球を検出したときに、乱数発生手段1301から大当たり乱数としての乱数値(大当たり乱数値)を取得する。これと同時に乱数取得手段1302は、図示省略した大当たり図柄乱数発生手段から大当たり図柄乱数としての乱数値(大当たり図柄乱数値)を取得するようになっている。
またリーチ継続乱数発生手段1401は、乱数(例えば0〜31の中の何れかの数字)を一定間隔で継続的に発生し、リーチ継続乱数取得手段1402は、始動口スイッチ121が球を検出したときに、リーチ継続乱数発生手段1401からリーチ継続乱数としての乱数値(リーチ継続乱数値)を取得する。
さらに確変乱数発生手段1303は、乱数(例えば0〜5の中の何れかの数字)を一定間隔で継続的に発生し、確変乱数取得手段1304は、始動口スイッチ121が球を検出したときに、確変乱数発生手段1303から確変乱数としての乱数値(確変乱数値)を取得する。
記憶手段1305の乱数記憶手段は、乱数取得手段1302の取得した大当たり乱数値と大当たり図柄乱数値とを先入れ先出し形式で記憶し、同じく記憶手段1305のリーチ継続乱数記憶手段は、リーチ継続乱数取得手段1402の取得したリーチ継続乱数値を先入れ先出し形式で記憶する。さらに記憶手段1305は、確変乱数取得手段1304の取得した確変乱数値を先入れ先出し形式で記憶する。
ここで大当たり乱数値と大当たり図柄乱数値、それにリーチ継続乱数値等は、それぞれ前記始動口スイッチ121による球の検出ごとに互いに対応付けられて1組となり、前述した特別図柄保留LED420に表示される権利の保留数として、最大4組まで記憶されるようになっている。
記憶手段1305に記憶されている各乱数値は、表示遊技を開始する際に読み出される。乱数判定手段1306は、記憶手段1305から読み出された大当たり乱数値と所定の大当たり判定値(当たり乱数)とを比較し、大当たりか否かを判定する。
また、リーチ継続乱数判定手段1403は、記憶手段1305から読み出されたリーチ継続乱数値と所定のリーチ継続判定値(リーチ継続乱数)とを比較し、リーチ態様から表示遊技を開始するか否かを判定する。さらにまた、確変乱数判定手段1307は、記憶手段1305から読み出された確変乱数値を所定の確変判定値と比較し、遊技状態を確率変動状態に設定するか否かを判定する。
今回読み出された大当たり乱数値が、予め設定されている前記大当たり判定値と一致する場合には、当該大当たり乱数値と組になっている大当たり図柄乱数値に従って、表示遊技の最終的な表示結果となる表示態様が定められる。また、リーチ継続乱数値がリーチ継続判定値と一致しているか否かによって場合分けし、さらに、確変乱数値が確変判定値と一致しているか否かによって場合分けし、それぞれの場合に対応して予め定めた複数種類の変動パターンの中から今回の表示遊技に用いる可変表示の変動パターンを乱数処理によって選択する。
前記大当たりか否かの判定時に、遊技状態が既に確率変動状態に設定されている場合には、確率変動実行手段1310の制御により、今回の表示遊技の表示結果が特定表示態様に確定する確率が通常の初期設定値よりも高い高確率設定値に変動される。
すなわち、前記大当たり判定値を格納しているテーブルは2種類用意されており、一方のテーブル1には、大当たり確率として通常の初期設定値に対応する大当たり判定値が格納され、他方のテーブル2には、前記初期設定値よりも高い高確率設定値に対応する大当たり判定値が格納されている。そして、乱数判定手段1306による判断時に、遊技状態が既に確率変動状態に設定されている場合には前記テーブル1が用いられ、遊技状態が未だ確率変動状態に設定されていない場合には前記テーブル2が用いられる。
前記大当たり乱数値が大当たり判定値でない場合には、特定表示態様にならないように表示結果の表示態様が選択されると共に、それに至る所定の変動パターンが選択される。より詳細には、左図柄と右図柄の関係(リーチ態様になるか否か)と、中図柄と左右図柄との関係(リーチ態様になる場合であって中図柄と左右図柄とが一致する場合には、中図柄を乱数処理により左右図柄と異なるものに変える)とによって場合分けする。また、リーチ継続乱数値がリーチ継続判定値と一致しているか否かによって場合分けし、さらに、前記確変乱数値が確変判定値と一致しているか否かによって場合分けする。
ここで、大当たり乱数値が大当たり判定値であるか否かにかかわらず、リーチ継続乱数値がリーチ継続判定値と一致する場合には、表示遊技がリーチ態様1312から開始する変動パターンが選択される。一方、リーチ継続乱数値がリーチ継続判定値と一致しない場合には、表示遊技が初期画面1311から開始する変動パターンが選択される。こうして定めた停止態様や変動パターンに基づいて表示遊技が実行される。
表示遊技の流れとしては図13において、初期画面1311からリーチ態様1312を経て、そのまま通常の特定表示態様1315になる場合、初期画面1311からリーチ態様1312を経た後、予告表示1313ないし再変動1314が表示されてから確変特定表示態様1316になる場合がある。また、初期画面1311からリーチ態様1312を経て外れ表示態様1317になる場合と、初期画面1311からリーチ態様1312を経ずにそのまま外れ表示態様1317になる場合がある。さらにリーチ態様1312から開始される場合がある。
図14は、可変表示装置310で展開される表示遊技の流れの一例を示している。表示遊技が初期状態から開始される場合には、図14(a)に示すように、可変表示装置310における3つの表示部311〜313において各種図柄のスクロール変動が開始される。
しばらくすると、何れかの表示部311〜313から順に、一つずつ図柄が停止表示される。図14(b)では、3つのうちの左表示部311に数字「2」の図柄が停止表示された状態を示し、同図(c)では、右表示部313にも前記左表示部311に停止表示された数字「2」と同一種類の図柄が停止表示され、リーチ態様が形成されている。
また、前述したように表示遊技がリーチ態様から開始される場合には、図14(c)に示す状態から表示遊技が開始される。このように、表示遊技がリーチ態様から開始される場合が設定されているので、リーチ態様までの時間を短縮することによって遊技者の期待と興奮を、表示遊技のリーチ態様開始直後から喚起することが可能になる。
その後、中表示部312において最後の図柄が停止表示される。ここでリーチ態様を経て最後に停止する図柄が、図14(d)に示すように、リーチ図柄「2」と同一種類でかつ同一の表示態様で停止表示された場合には、そのまま表示結果が特定表示態様に該当する「222」に確定し、特別遊技状態として大入賞口24の開閉動作が最大で15回繰り返される。一方、図14(e)に示すように、リーチ態様を経て最後に停止する図柄が、リーチ図柄「2」と異なる種類の図柄であれば、外れ表示態様として今回の表示遊技が終了する。
以上の実施の形態では、球が始動口21に入賞して始動口スイッチ121が球を検出したときに、大当たり乱数値やリーチ継続乱数値をそれぞれ取得してこれらを記憶しておき、表示遊技を開始する段階で、大当たり乱数値が大当たり判定値か否か、またリーチ継続乱数値がリーチ継続判定値か否か等の判定を行うようにしたが、別の実施の形態として、次のように制御してもよい。
すなわち、乱数取得手段1302が乱数発生手段1301から乱数値を取得するのは、前記同様に始動口スイッチ121が球を検出した時であるが、この時点で乱数値が当たり乱数か否かを乱数判定手段1306により判定し、かかる判定結果を記憶手段1305の乱数判定結果記憶手段に記憶させる。この時点で併せて表示遊技の実行結果の表示態様を構成する停止図柄の選定も行い、前記判定結果と停止図柄の双方を対応付けておくとよい。
また、リーチ継続乱数取得手段1402がリーチ継続乱数発生手段1401から乱数値を取得するのも、始動口スイッチ121が球を検出した時であるが、この時点で乱数値がリーチ継続乱数か否かをリーチ継続乱数判定手段1403により判定し、かかる判定結果を記憶手段1305のリーチ継続乱数判定結果記憶手段に記憶させる。
そして、実際に表示遊技を開始する段階で、前記乱数取得手段1302が取得した乱数値の判定結果や、表示遊技の実行結果の表示態様を構成する停止図柄、それに前記リーチ継続乱数取得手段1402が取得した乱数値の判定結果等を、それぞれ前記記憶手段1305から読み出して、表示遊技を実行するように処理するとよい。
図15は、可変表示装置310で展開される表示遊技の別の流れの一例を示している。すなわち、図15(a)に示すように、表示遊技の最初あるいは途中でリーチ態様が形成された場合には、その後で最後に停止する図柄が、前記リーチ図柄と同一種類となれば、前述したように特定表示態様となるが、予告表示手段1308によって、前記最後に停止する図柄が、前記リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様で停止表示される場合がある。
ここで異なる表示態様とは、前記最後に停止する図柄が前記リーチ図柄と同様に、例えば数字「2」として同一種類の図柄となっても、数字「2」の具体的な表示態様として、図15(b)に示すように、リーチ図柄の方は黒色なのに最後に停止する図柄が赤色(図中で薄い色で示す)で互いに色が異なっていたり、また同図(c)に示すように、互いに大きさが異なっていたり、さらに同図(d)に示すように、互いに形状が異なるような場合が該当する。
このように異なる表示態様としては、前述したように少なくとも色、形状、大きさの違いを含む複数種類が用意されており、図示省略した表示態様選択手段により、複数種類ある表示態様のうち何れかの表示態様が適宜選択されるようになっている。ここで表示態様選択手段は、主基板100および表示器制御基板300により構成される。なお、前記最後に停止する図柄がリーチ図柄と同一種類であるが、異なる表示態様で停止表示されるか否かは、前記予告表示手段1308によって任意の所定確率で制御される。
前記最後に停止する図柄が、実際にリーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様に停止表示された場合には、かかる表示態様が予告表示となり、図15(e)に示すように、いったん停止表示された総ての図柄が再変動される。再変動の表示は再変動表示手段1309によって制御され、再変動の表示結果として、図15(f)に示すように、確変図柄「7」が3つ揃う組み合わせである確変特定表示態様に停止表示される場合がある。
もちろん再変動が実行されても、その表示結果が前記確変特定表示態様に確定する確率は必ずしも100%である必要はなく、前記再変動表示手段1309の制御により任意の所定確率で確変特定表示態様に確定されるようになっている。また、再変動の表示結果が確変特定表示態様に停止表示されないときは、外れ表示態様(図14(e)参照)ではなく、図15(g)に示すように、通常の特定表示態様が停止表示されるようになっている。それにより、前記再変動の起因となった特定表示態様(予告表示)に基づく特別遊技状態が喪失するおそれがなくなり、遊技者の期待感を大きく損ねる事態を防止することができる。
また、再変動の表示結果が通常の特定表示態様に停止表示される場合にも、該再変動でリーチ態様を経て最後に停止する図柄を、所定確率で前記リーチ図柄と同一種類であるが異なる表示態様に停止表示させる場合も設定すれば、再び再変動が繰り返されることになり、いったん諦めかけた前記確変特定表示態様への期待感を持続させることができる。
もちろん、このように再変動が繰り返される状況は必ずしも設ける必要はなく、例えば、再変動の具体的態様として、リーチ態様という途中の演出自体を含まない表示内容にして、前記特定表示態様(予告表示)を構成する同一種類に揃った3つの図柄が、一斉に他の同一種類の図柄に順次スクロールするような表示内容にすること等も考えられる。
前記再変動の表示結果として、図15(f)に示すように確変特定表示態様が停止表示された場合には、確率変動実行手段1310により、次回以降の表示遊技の表示結果で特定表示態様に確定する確率が、通常の初期設定値よりも高い高確率設定値に変動する。それにより、遊技者により有利な遊技状況を演出することができる。
以上のように、次回以降の表示遊技の表示結果で特定表示態様に確定する確率が高確率設定値に変動する場合には、かかる事実を遊技者は総ての表示遊技における可変表示が終了する前であっても、前記リーチ態様の出現後に最後に停止する図柄の表示態様によって予め知ることができる。しかも、実際に高確率設定値に変動するか否かは、前記予告表示に基づく再変動の結果により示唆されるため、表示上の興趣をなおさら高めることができる。
また、前記リーチ態様後に最後に停止する図柄が前記リーチ図柄と異なる表示態様としては、前述したよう複数種類が用意されているが、ここで前記表示態様選択手段により選択された表示態様の種類に応じて、前記再変動表示手段1309の制御により、前記再変動の表示内容を異なるように設定すれば、表示内容に豊富なバリエーションが生じて、表示上の興趣を高めることができる。
具体的には例えば、図15(b)に示す表示態様に基づく再変動では、可変表示装置310における3つの表示部311〜313において各種図柄が別々にスクロール変動し、何れかの表示部311〜313から順次一つずつ図柄が停止表示される表示内容とし、図15(c)に示す表示態様に基づく再変動では、既に同一種類に揃った3つの図柄が、一斉に他の同一種類の図柄に順次スクロールするような表示内容とし、また図15(d)に示す表示態様に基づく再変動では、さらに別の表示内容とすること等が考えられる。
さらにまた、前記表示態様選択手段により選択された表示態様の種類に応じて、前記再変動表示手段1309の制御により、前記再変動の表示結果を前記確変特定表示態様に停止表示させる確率を異なるように設定すれば、前記表示態様の種類と確変特定表示態様とに相関関係が生じることになり、よりいっそうと遊技全体の興趣を高めることができる。
具体的には例えば、図15(b)に示す表示態様に基づく再変動では、10割の確率で確変特定表示態様に停止表示されるが、図15(c)に示す表示態様に基づく再変動では、9割の確率で確変特定表示態様に停止表示されるように設定し、また図15(d)に示す表示態様に基づく再変動では、7割の確率で確変特定表示態様に停止表示されるように設定すること等が考えられる。
なお、図16における表示遊技の例に示すように、同図(c)において、最初から確変図柄「7」が2つ揃うリーチ態様が出現した場合には、そのまま続いて最後に停止する図柄も確変図柄「7」が揃えば、かかる表示結果は同図(d)に示すように確変特定表示態様となる。その効果は、前述した図15(f)に示す確変特定表示態様の場合と同様である。