JP4748376B2 - 同軸ケーブルおよびこれを用いた伝送回路 - Google Patents

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Description

本発明は、入力側から入力された電気信号を出力側に伝送し、出力側の中心導体および外部導体に非同軸構造のコネクタを取り付けた同軸ケーブルおよびこの同軸ケーブルを用いた伝送回路に関し、詳しくは、同軸ケーブルの出力側に非同軸コネクタを用いたとしても、対雑音性を向上した同軸ケーブルおよびこの同軸ケーブルを用いた伝送回路に関するものである。
同軸ケーブルは、一端(入力側)から入力された電気信号を他端(出力側)に伝送するものであり、外界からの電気的なノイズの影響を抑え、直流から高周波まで広い周波数帯域にわたり電気信号を効率よく良好に伝送できる。そのため、装置内の電子部品間・基板間の伝送のみならず、装置と装置とを接続するケーブルとしても幅広く様々な場所で用いられている。
このような同軸ケーブルは、中心から外側に向かって同心円状に、心線(中心導体)、絶縁体、細い導線を編んだシールド体(外部導体)、絶縁体(保護被覆)で構成され、断面形状が各体によって同心円状に形成される。なお、一般的な使い方では、中心導体によって電気信号を伝送し、外部導体は共通電位(接地電位)に接続する。
波形測定装置(例えば、デジタルオシロスコープ、ロジックアナライザ等)では、被測定対象に物理的・電気的に接続し、被測定対象からの電気信号を波形測定装置本体に伝送するためのプローブが必須である(例えば、特許文献1参照)。
一般的に波形測定装置用のプローブは、プローブの先端部(物理的・電気的に被測定対象に接続される部分)に入力された電気信号を、先端部から数[cm]〜数十[cm]程度の距離のアンプ部で電気信号を増幅してから波形測定装置本体に伝送したり、先端部から波形測定装置本体に直接電気信号を伝送する場合もある。
そして、同軸ケーブルは、先端部とアンプ部間、アンプ部と装置本体間、先端部と装置本体間等に設けられ、被測定対象の電気信号の伝送に用いられる。
さらに、同軸ケーブルの出力側には中心導体がシールドされた同軸コネクタを用いて、伝送先の電気回路と接続して対雑音性を確保している。
一方、波形測定装置では、複数の被測定対象の電気信号を測定するのが一般的である。そのため、複数の同軸ケーブルを用いて電気信号を伝送している(例えば、特許文献2参照)。
そして、全ての同軸ケーブルに対して同軸コネクタを用いると、伝送先の基板の小型化が難しいという問題があった。また、同軸コネクタでは、一括して複数のコネクタの抜き差しもできないという問題があった。そこで、このような場合には、伝送先の基板には多極ピンのコネクタを実装し、同軸ケーブルの出力側には非同軸構造のコネクタを取り付ける場合がある
図4は、従来の同軸ケーブル(出力側に非同軸構造のコネクタを用いた一例)による電気信号の伝送の構成を示した図である。
図4において、信号源1は、伝送対象の電気信号を出力する。なお、波形測定装置用であれば、被測定対象の電気信号である。外来雑音源2は、信号源1の電気信号とは別に雑音(ノイズ)としての信号を出力する。
同軸ケーブル3は、中心から中心導体3a、絶縁体3b、外部導体3c、保護皮膜3dからなり、一端(入力側)から入力された信号源10の電気信号を他端(出力側)に伝送する。
中心導体3aの入力側は、信号源1に接続される。外部導体3cの入力側は、信号源1の基準電位側に接続される。
フェライトビーズ4は、円筒状、球状(貫通孔有り)、リング状等の形状をしており、中空部分(貫通孔)に同軸ケーブル3が挿入され、同軸ケーブル3の他端(出力側)近傍に設けられる。ここで、近傍とは、同軸ケーブル3の太さやフェライトビーズ4の大きさ等にものよるが、数[mm]〜十数[cm]程度であり、波形測定装置用のプローブであれば、数[mm]〜数[cm]程度である。
基板5は、上述のアンプ部や波形測定装置の入力部に相当し、信号配線5a、終端抵抗5b、基板側コネクタ5c、5dを有し、様々な電子部品が実装される。なお、基板側コネクタ5cは、信号配線5aに接続される。基板側コネクタ5dは、基板5の接地電位に接続される。また、信号配線5a上の負荷抵抗5bは、同軸ケーブル3を整合終端するものであり、コネクタ5c、5dは、多極ピンのコネクタである。
非同軸構造の非同軸コネクタ6は、同軸ケーブル3と基板5とを電気的に接続すると共に、物理的にも基板5に同軸ケーブル3を固定させるものである。ここでは、一例として、非同軸コネクタ6は、2端子6a、6bである。
ここで、例えば、基板5の基板側コネクタ5c、5dの端子が、オスのピン(Pin)であれば、同軸ケーブル3の非同軸コネクタ6a、6bの端子は、メスのレセプタクル(Receptacle)になる。
また、非同軸コネクタ6aは、中心導体3aの出力側に接続され、基板側コネクタ5cを介して中心導体3aと信号配線5aとを電気的に接続する。非同軸コネクタ6bは、外部導体3cの出力側に接続され、外部導体3cと基板5の接地電位(例えば、グランドプレーン)とを電気的に接続する。
ここで、インダクタンス6cは、非同軸コネクタ6bに生ずるインダクタンスである。
なお、非同軸構造の非同軸コネクタ6とは、同軸ケーブル3の外部導体3cが中心導体3aの同心円状に存在せず、中心導体3aがむき出しになっており、外部導体3cによる中心導体3aのシールドの効果が得られないコネクタの構造のことである(例えば、特許文献3参照)。
このような装置の動作を説明する。
信号源1からの電気信号が、中心導体3aによって伝送され、同軸ケーブル3のコネクタ6a、基板5のコネクタ5cを介して、基板5の信号配線5aに伝送される。一方、外部導体3cによって、信号源1の基準電位が、基板5の接地電位と理想的には等しくなる。実際には、外部導体3cには抵抗成分があるため、電圧降下が生じ、外部導体3cの入力側と出力側とでは電位差が生じている。
ここで、中心導体3aを流れる電気信号の信号電流によるフェライトビーズ4の磁束は、中心導体3aの電流による磁界と、外部導体3cの電流による磁界とが打ち消しあうため、”0”になる。このため、フェライトビーズ4は、信号源1の信号伝送にはなんら影響をあたえない。
続いて、外来雑音源2による雑音が、信号源1の信号に混入する動作を説明する。
外来雑音源2が、同軸ケーブル3の外部導体3cに結合し、外部導体3cに雑音電流Irを流す。外部導体3cに流れる雑音電流Irが、コネクタ6bのインダクタンス6cを経由して、基板5の接地電位に流れる。そして、インダクタンス6cのインピーダンスによって、雑音電流Irは雑音電圧に変換される。
ここで、同軸ケーブル3は、入力側に2端子(中心導体3aの一端、外部導体3cの一端)、出力側に2端子(中心導体3aの他端、外部導体3cの他端)の4端子網とみなせる。このような4端子網では、インダクタンス6cと、同軸ケーブル3の出力側(他端)の中心導体3aとは直列接続とみなせるため、同軸ケーブル3の出力側の中心導体3aに現れる信号の電圧に、インダクタンス6cの両端に現れる雑音電圧が加算(混入)されて基板5の信号配線5aに入力される。
なお、フェライトビーズ4は、フェライトビーズ4が装着される部分の外部導体3cのインピーダンスを増加させているので、雑音電流Irを減少させる効果がある。その結果、フェライトビーズ4によって、外来雑音源2からの雑音電圧が減少する。
ここで、同軸ケーブル3のうち、中心導体3aが外部導体3cでシールドされている部分(外部導体3cが中心導体3aの同心円状に重なって存在する部分)は、雑音電圧の混入が無視できることについて説明する。
図5は、同軸ケーブル3の同相電圧除去原理を示した図である。ここで、図4と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。
同軸ケーブル3の外部導体3cに流れる雑音電流Irは、磁束B1を作る。この磁束B1は、中心導体3aに対して完全に鎖交するので、外部導体3cの浮遊インダクタンスによる電圧降下と同一の電圧を中心導体3aに発生させる。
このため、信号源1の信号の電圧は、雑音源2の電圧の影響を受けずに負荷抵抗5bの両端に現れる。例えば、電圧計Vによって、信号源1の信号の電圧を測定できる。
ただし、外部導体3cに抵抗成分が存在する場合、抵抗成分による電圧降下が中心導体3a側に誘起されないため、低周波においては同相電圧除去特性が劣化する。しかし、外来雑音源2の結合が強くなる高周波域において、十分な同相電圧除去特性が得られる。
また、同軸ケーブル3にフェライトビーズ4を装着した場合、外部導体3cに抵抗成分が存在していたとしても、抵抗成分はそのままで外部導体3cのインダクタンスを増加させることができる。これにより、低周波域での同相電圧除去特性を改善できる。
特開平01−105173号公報 特開2003−227850号公報 特開平04−334877号公報
このようにフェライトビーズ4を同軸ケーブル3の出力側近傍に設けることにより、外来雑音源2からの雑音電流、雑音電圧を減少することができる。
しかしながら、外来雑音源2は、外部導体3cと物理的に直接接続されているわけではなく、インピーダンスが非常に高い空気中を電磁波として伝播して外部導体3cに結合する。また、結合できるような外来雑音源2は非常に高電圧である。もちろん、空気中(空間)のインピーダンスは、フェライトビーズ4が装着された外部導体3cのインピーダンスよりも、はるかに高い。
このように外来雑音源2が高電圧であり、高インピーダンスを経由して外部導体3cに外来雑音が結合した場合、フェライトビーズ4を同軸ケーブル3に装着したとしてもほとんど雑音電流Irを減少できない。そのため、雑音電流Irを減少することができず、入力側からの電気信号を出力側に正確に伝送することができないとう問題があった。
また、同軸ケーブル3の外部導体3cが共振する(定在波を作る)周波数と、外来雑音の周波数とが一致した場合には、上記の高電圧・高インピーダンス経由と同様な状況になり、フェライトビーズ4を設けた効果が減少する。
すなわち、これらのような状況では、接地線側(外部導体3c側)のコネクタ6bのインダクタンス6cにより、雑音が信号源1の信号に混入するという問題があった。
そこで本発明の目的は、同軸ケーブルの出力側に非同軸コネクタを用いたとしても、対雑音性を向上した同軸ケーブルおよびこれを用いた伝送回路を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
出力側の中心導体および外部導体に非同軸構造のコネクタを付けた同軸ケーブルにおいて、
前記非同軸構造のコネクタが前記外部導体に接続される位置よりも入力側であり、前記中心導体の同心円状に前記外部導体が存在する部分で前記外部導体に接続されるバイパス線を設け、
前記同軸ケーブルの出力側と前記バイパス線が接続される部分との間にフェライトコアを装着したことを特徴とするものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、
バイアス線のインピーダンスは、前記外部導体の経路のうち前記バイパス線が接続された部分から前記非同軸構造のコネクタまでの経路のインピーダンスよりも低いことを特徴とするものである。
請求項記載の発明は
請求項1または2記載の同軸ケーブルと、
この同軸ケーブルの非同軸構造のコネクタを接続する基板用コネクタおよび前記バイパス線が接続されるバイパス用コネクタを有する基板と
を備えたことを特徴とするものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、
前記同軸ケーブルは、多連であり、
前記基板用コネクタは、複数個の端子が一体形成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、以下のような効果がある。
請求項1〜2によれば、バイパス線が、中心導体に対してシールドが確保された部分の外部導体に接続されるので、外部からの雑音が同軸ケーブルの外部導体に結合して外部導体に雑音電流に流れても、雑音電流のほとんどがバイパス線を経由して流れる。これにより、非同軸構造のコネクタに生ずるインダクタンスの両端に生じる雑音電圧も大幅に減少し、中心導体の出力側から出力される電気信号に雑音電圧が加算されない。従って、同軸ケーブルの出力側に非同軸コネクタを用いたとしても、対雑音性が向上する。
請求項3、4によれば、請求項1〜2のいずれかに記載の同軸コネクタを用いると共に、基板上において基板用コネクタとは別の位置にパイパス線用コネクタを設けてパイパス線を接続するので、バイパス線からの大きな雑音電流がバイパス線用コネクタに流れこんでも、中心導体によって伝送された信号に大きな雑音電流が混入することを防止でき、対雑音性が向上する。

以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図4と同一のものに同一符号を付し、説明を省略する。
図1において、同軸ケーブル3にグランド用の金属導線(例えば、材料としては、銅であり、線種としては、単線、単線を複数本束ねたより線等)であるバイパス線7が設けられる。また、基板5には、バイパス線7と基板5の共通電位とを接続するためのバイパス線用コネクタ8が設けられる(図1では2個)。
バイパス線7の一端は、フェライトビーズ4近傍(フェライトビース4の装着位置よりも同軸ケーブル3の入力側寄り(数[mm]〜数[cm]の距離))の外部導体3cに接続される。なお、バイパス線7が接続される部分の同軸ケーブル3は、保護被覆3dのみが剥がされ、外部導体3cは剥がされておらず、外部導体3cによって中心導体3aはシールドされている。つまり、同軸ケーブル3の長手方向に沿って、非同軸コネクタ6、フェライトビーズ4、バイパス線7の接続部分の順の配置になる。
バイパス線7の他端は、バイパス線用コネクタ8を介して基板5の共通電位に接続される。なお、バイパス線用コネクタ8のピン(端子)は、基板側コネクタ5dの端子とは、基板5上で物理的に異なる場所に設けられる。特に、信号用の基板側コネクタ5c、信号配線5aとは、離した位置にバイパス線用コネクタ8が設けられる。
なお、図1では、一端側(外部導体3cとの接続側)に一本で接続したバイパス線7を経路の途中で分離して2本として、それぞれの他端をバイパス線用コネクタ8に接続している。
また、特許請求の範囲の同軸ケーブルを構成するものとしては少なくとも、同軸ケーブル3、同軸ケーブル3の出力側に取り付けられた非同軸コネクタ6(6a、6b)、バイパス線7(非同軸構造の非同軸コネクタ6が外部導体3cに接続される位置よりも入力側であり、中心導体3aの同心円状に外部導体3cが重なって存在する部分の外部導体3cに接続かつ固定される)である。
そして、特許請求の範囲の伝送回路を構成するものは少なくとも、同軸ケーブル3、非同軸コネクタ6(6a、6b)、バイパス線7に加え、基板5、基板5上の基板側コネクタ5c、5d、バイパス用コネクタ8である。
このような装置の動作を説明する。ここで、信号源1からの電気信号が中心導体3aによって基板5に伝送される動作は同様なので説明を省略する。
外来雑音源2による雑音が、信号源1の信号に混入する動作を説明する。
外来雑音源2が、同軸ケーブル3の外部導体3cに結合し、外部導体3cに雑音電流Irを流す。外部導体3cに流れる雑音電流Irのほとんどが、バイパス線7を流れ、バイパス線用コネクタ8を介して基板5のグランドプレーンに流れ込む。
すなわち、フェライトビーズ4が装着される部分の外部導体3cは、フェライトビーズ4によってインピーダンスが上がっている。そのため、同軸ケーブル3のフェライトビーズ4が装着された側の経路(装着部分の外部導体3c−非同軸コネクタ6b−基板側コネクタ5d)には雑音電流Irがほとんど流れず、インピーダンスの低いバイパス線7側の経路に流れる。
これによって、外部導体3c側(接地線側)の非同軸コネクタ6bのインダクタンス6cに流れる雑音電流Irが大幅に減少し、インダクタンス6cの両端に生じる雑音電圧も大幅に減少し、中心導体3aの出力側から出力される電気信号(信号源1から中心導体3aによって伝送された電気信号)に雑音電圧が加算されない。
このように、バイパス線7の一端が、フェライトビーズ4の装着部分よりも入力側で外部導体3cに接続され、他端が、バイパス線用コネクタ8に接続されるので、外来雑音源2からの雑音電流Irは、フェライトビーズ4の装着によってインピーダンスが増加した経路(装着部分の外部導体3c−非同軸コネクタ6b−基板側コネクタ5d)を流れず、装着部分の外部導体3cよりもインピーダンスが低いバイパス線7に流れる。これにより、インダクタンス6cの両端に生じる雑音電圧も大幅に減少し、中心導体3aの出力側から出力される電気信号に雑音電圧が加算されない。従って、同軸ケーブルの出力側に非同軸コネクタを用いたとしても、対雑音性が向上する。
また、バイパス線用コネクタ8が、基板5上の基板側コネクタ5d、信号配線5aとは離れた別の位置に設けるので、バイパス線7からの大きな雑音電流Irがコネクタ8に流れこんでも、大きな雑音電流Irが信号配線5aに混入することを防止でき、対雑音性が向上する。
例えば、図1に示す同軸ケーブル3を波形測定装置のロジックプローブに適用し、プローブのEMC(MHz帯放射電磁界イミュニティ試験)において、フェライトビーズ4のみの同軸ケーブルのプローブでは、先端ハーネス部分の長さに応じた共振周波数によって、EMC試験に不合格であったが、図1に示す同軸ケーブルのプローブでは試験に合格した。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
(1)図1に示す回路において、1本の同軸ケーブル3を用いる構成を示したが、複数本の同軸ケーブルで複数の信号源1からの信号を、同一の基板5に伝送してもよい。この際、バイパス線7は、同軸ケーブル3ごとに設けてもよい。または、複数本の同軸ケーブル3に対し、バイパス線7を共用としてもよい。ここで、図2は、バイパス線7を複数本の同軸ケーブルに対して共通線とし、各同軸ケーブル3のフェライトビーズ4近傍(フェライトビーズ4が装着される位置よりも入力側(信号源1側))の外部導体3cに接続した例である。
ここで、図3は、複数本の同軸ケーブルを用いた波形測定装置用のロジックプローブの一例を示した図である。特に、図3に示すような高速なロジックアナライザ等の波形測定装置では、多数の先端部(被測定対象の信号源に物理的に接続する部分)があり、これらの複数のプローブを一括してアンプ部や波形測定装置本体に電気信号を伝送する。
このような波形測定装置用の同軸プローブの出力側には、同軸コネクタを用いるのが理想であるが、同軸コネクタは、非同軸コネクタと比べ大きく、高価である。特に、図3に示すような多連の同軸ケーブルそれぞれの出力側に耐久性を持った多連の同軸コネクタを用いて基板5に接続した場合、同軸ケーブル3の他端が大きくなるとともに、基板5も大きくなると共に非常に高価になる。
それに対し、基板5側を耐久性が高く、小型・安価な多極ピンのコネクタ(複数個のピン端子が一体形成されているコネクタ)とし、非同軸コネクタ6を用いた同軸ケーブル3にバイパス線8を設けることにより、耐久性を確保しつつ、小型・安価にすることができる。特に、同軸ケーブル3が一本だけの場合よりも、複数本の場合には、非同軸コネクタ6、多極の基板側コネクタ5c、5dを用いる場合には、コスト、小型化の効果が大きい。
(2)図1に示す回路において、外部導体3cに一本で接続したバイパス線7を他端側で分離して2本として、それぞれの他端をバイパス線用コネクタ8に接続する構成を示したが、例えば、バイパス線用コネクタ8を1個として、一本(より線、単線)のバイパス線7を分離せずに接続してもよく、物理的に複数本のバイパス線7で接続してもよい。また、複数個のバイパス線用コネクタ8を基板5上に設け、複数本のバイパス線それぞれの一端を外部導体3cに接続し、他端側のそれぞをバイパス用コネクタ8それぞれに1本ずつ接続してもよい。すなわち、バイパス用コネクタ8の個数、パイパス線7の本数は、何本でもよく、その接続の仕方もどのようにしてもよい。なお、バイパス線7の本数、コネクタ8の個数が多いほど、バイパス線7側の経路のインピーダンスが下がり、対雑音性が向上するが、設置面積が増えて大型化する。従って、インピーダンスや基板5上の接地面積の大きさ等を勘案して設けるとよい。
(3)基板5の基板側コネクタ5c、5d、バイパス線用コネクタ8の端子をオスのピンとし、同軸ケーブル5の非同軸コネクタ6の端子をメスのレセプタクルとする構成を示したが、基板側コネクタ5c、5d、バイパス線用コネクタ8をメスのレセプタクルとし、非同軸コネクタ6をオスのピンとしてもよい。
(4)フェライトコアの一種としてフェライトビーズを用いる構成を示したが、どのような種類、形状のフェライトコアを用いてもよい。すなわち、磁性体で同軸ケーブル3を挟みこんで閉磁路を構成できればよい。例えば、磁性体の平板に貫通孔が複数設けられ、それぞれの貫通孔に図3に示すような多連の同軸ケーブルを通すものでもよい。さらに、多連の同軸ケーブルを2枚の平板(断面が略L字、略コの字)で、多連の同軸ケーブルを挟むものでもよい。
(5)図1に示す同軸プローブ、伝送回路を波形測定装置のプローブに用いる構成を示したが、どのような装置間、電子部品間等に用いてもよい。特に、伝送元の共通電位と伝送先の共通電位とに電位差があるような回路間・装置間の接続に用いるとよい。
(6)同軸ケーブル3の出力側に非同軸構造の非同軸コネクタ6を用いると、伝送路としての特性インピーダンスが、同軸ケーブル3に対して不整合になる場合がある。このような特性ピンーダンスの不整合は、基板5上の補償回路を設け、直流〜数百[MHz]の周波数範囲(例えば、波形測定装置のプローブとして要求される帯域)で整合させるとよい。
本発明の第1の実施例を示した構成図である。 本発明の第2の実施例を示した構成図である。 図2を用いた波形測定装置用のプローブの外観の一例を示した図である。 従来の伝送回路の構成を示した図である。 同軸ケーブル3の同相電圧除去原理を示した図である。
符号の説明
3 同軸ケーブル
3a 中心導体
3b 外部導体
5 基板
5c、5d 基板側コネクタ
6、6a、6b 非同軸構造の非同軸コネクタ
7 バイパス線
8 バイパス線用コネクタ

Claims (4)

  1. 出力側の中心導体および外部導体に非同軸構造のコネクタを付けた同軸ケーブルにおいて、
    前記非同軸構造のコネクタが前記外部導体に接続される位置よりも入力側であり、前記中心導体の同心円状に前記外部導体が存在する部分で前記外部導体に接続されるバイパス線を設け、
    前記同軸ケーブルの出力側と前記バイパス線が接続される部分との間にフェライトコアを装着したことを特徴とする同軸ケーブル。
  2. バイアス線のインピーダンスは、前記外部導体の経路のうち前記バイパス線が接続された部分から前記非同軸構造のコネクタまでの経路のインピーダンスよりも低いことを特徴とする請求項記載の同軸ケーブル。
  3. 請求項1または2記載の同軸ケーブルと、
    この同軸ケーブルの非同軸構造のコネクタを接続する基板用コネクタおよび前記バイパス線が接続されるバイパス用コネクタを有する基板と
    を備えたことを特徴とする伝送回路。
  4. 前記同軸ケーブルは、多連であり、
    前記基板用コネクタは、複数個の端子が一体形成されていることを特徴とする請求項記載の伝送回路。
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