JP4748192B2 - 塗布装置、塗布方法、塗布、現像装置及び記憶媒体 - Google Patents

塗布装置、塗布方法、塗布、現像装置及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、例えば半導体ウエハやLCD基板(液晶ディスプレイ用ガラス基板)などの基板に対してレジストなどの塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布装置、塗布方法、塗布、現像装置及び記憶媒体に関する。
半導体デバイスやLCDの製造プロセスにおいては、基板に塗布液が順次塗布されることによって反射防止膜やレジスト膜などの各種の塗布膜が形成される。各塗布液の塗布は例えばスピンコーティングにより行われている。この方法は回転自在なスピンチャックで基板を水平に吸着保持し、基板中央部上方のノズルから所望の膜を形成するための塗布液を基板の回転中心部に供給すると共にスピンチャックを回転させる方法であり、遠心力により塗布液が拡散して基板全体に塗布膜が形成される。
このスピンコーティングにおいては、例えば塗布液の供給時には基板をある所定の塗布時回転数(第1の回転数)にて回転させ、塗布液の供給停止後は、遠心力によって基板の周縁部側に多く寄っている塗布液をならして膜厚プロファイルを良好にする目的で、すなわち基板の面内にてその膜厚が高い均一性を有する塗布膜を形成する目的で、前記塗布時回転数よりも低い、塗布液ならし回転数(第2の回転数)に減速させる場合がある。そして、減速後は基板の回転数を上昇させて乾燥時回転数(第3の回転数)にして、塗布液の乾燥を促進させて塗布膜の形成を行う。この乾燥時回転数は、必要以上の塗布液の飛散を抑えるために前記塗布時回転数よりも低く設定される。
基板として例えば半導体ウエハ(以下ウエハという)に対して処理を行う塗布、現像装置においては、そのスピンコーティングによりレジスト膜などの塗布膜を形成する塗布装置である塗布モジュール及び前記レジスト膜に現像処理を行う現像モジュールが設けられる他に、ウエハの温度調整モジュールが設けられている場合がある。この場合、各ウエハは塗布モジュールに搬送される前にこの温度調整モジュールに搬送され、その面内が所定の温度になるように温度調整される。温度調整されたウエハは塗布モジュールに設けられた、塗布液の飛散を抑えるためのカップ上に搬送され、そのカップの上側に形成された開口部を介して、カップ内に搬入される。そして当該カップ内に設けられた前記スピンチャックに受け渡され、上記のスピンコーティングにより塗布膜が形成される。
このようにカップ上に搬送する前に温度調整モジュールにて各ウエハの面内の温度を一定に制御することで、ウエハ面内及び各ウエハ間で塗布膜の膜厚などのばらつきが生じて分留まりが低下することを防いでいる。つまり、この温度調整モジュールは塗布モジュールの塗布性能均一化の目的で塗布、現像装置に設けられている。
ところで塗布、現像装置においては、スループットを向上させるために同じロット内のウエハあるいは複数のロットにわたるウエハが連続して搬送されて処理が行われるので、各塗布モジュールにおいても連続してウエハに塗布処理が行われる。しかし、塗布モジュールにて連続してウエハの塗布処理が進むと、ウエハに供給された塗布液中に含まれるシンナー等の溶剤が揮発する。また、塗布液を塗布する前にウエハにおけるその塗布液の濡れ性を高めるために溶剤を供給する場合はその溶剤も揮発し、結果としてカップ内及びカップ上でその揮発した溶剤濃度が次第に上昇する。また、連続してウエハの塗布処理が進むと、スピンチャックを回転させるための駆動部に含まれる回転モータなどの発熱量が大きくなる。
このようにカップ周辺における溶剤濃度や前記回転モータの発熱量が変化することなどにより、カップ周辺の温度が時間と共に変動し、カップ内に搬送されるウエハ毎にその温度がばらついてしまう場合がある。具体的に上記のように回転数を変動させてスピンコーティングを行う場合において、ウエハの温度と塗布膜の膜厚との関係について図15を参照しながら説明する。図中11はスピンチャック、12は塗布ノズルである。前記塗布時回転数でウエハWを回転させるときに(図15(a))、ウエハWの温度がその温度調整モジュールにより調整される設定温度に比べて高いほど、溶剤の揮発が速く進行するため塗布液Lの流動性が低下する結果として、前記塗布液ならし回転数にしてもウエハWの周縁部に寄った塗布液Lがならされにくくなる。従って、図15(b)で示すようにウエハWの周縁部における塗布膜Mの膜厚が中央部の膜厚に比べて大きくなり、結果として塗布膜の膜厚プロファイル(膜厚の面内均一性)がばらついてしまう。また、前記乾燥時回転数でウエハWを回転させるときに前記設定温度よりもウエハWの温度が高いほど溶剤の揮発が速く進行し、ウエハWに形成される平均膜厚(膜厚の基板の面内における平均値)が大きくなる。
このようにカップ周辺の温度が時間と共に上昇する現象が発生した場合、半導体デバイスを製造する目的として用いられないダミーウエハを順次塗布モジュールに搬送し、このダミーウエハに対して処理を行う。そしてカップ上に搬送されるダミーウエハの温度が安定した後で、通常のウエハを塗布モジュールに搬送する対策をとることが考えられる。しかし、この方法は通常のウエハを処理できない時間が発生するのでスループットの低下を招くし、ダミーウエハのコスト及びそれを処理するためのコストがかかってしまうという問題がある。ところで、塗布膜形成時にウエハの温度が予定される温度よりも上昇している場合について説明してきたが、予定される温度よりも低い場合においても、膜厚プロファイルのばらつきが大きくなり、また、塗布液乾燥時にウエハの温度が予定される温度よりも低い場合でもウエハ間で平均膜厚がばらついてしまう。
特許文献1には基板の回転数を制御して塗布膜の膜厚をコントロールする塗布装置について記載されているが、上記の問題については記載されておらず、その問題を解決できるものではない。
特開2002−141273(段落0035〜段落0038など)
本発明は、このような事情の下になされたものであり、その目的は膜厚プロファイルの良好な塗布膜を形成することができる塗布装置、塗布方法、前記塗布装置を備えた塗布、現像装置及び前記塗布方法を実施するプログラムを備えた記憶媒体を提供することである。
本発明の塗布装置は、塗布液の塗布時の基板の回転数により塗布膜の膜厚プロファイルを調整し、その後前記回転数よりも低い回転数で回転させて塗布膜の平均膜厚を調整するスピンコーティングを行う塗布装置において、
基板を水平に保持し、回転機構により鉛直軸回りに回転するように構成された基板保持部と、
前記基板保持部に保持された基板の周縁部の温度を測定する第1の温度測定手段と、
前記基板の中心部の温度を測定する第2の温度測定手段と、
一の基板について塗布処理の前にこの第1の温度測定手段により測定された温度測定値と、当該一の基板の次に塗布処理を行う後続の基板について塗布処理の前に前記第1の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を演算し、前記一の基板について塗布処理の前に第2の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記後続の基板について塗布処理の前に第2の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、平均膜厚を調整するための回転数を演算する演算部と、を備えたことを特徴とする。
前記第1の温度測定手段及び第2の温度測定手段は、放射温度計により構成されてもよい。
その場合、前記演算部は例えば、第2の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、第2の温度測定手段により測定された後続の基板の温度測定値との温度差を演算し、その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数との差を演算し、またこの場合、前記第2の温度測定手段は基板の中央部の温度を測定してもよい。
また、前記演算部は例えば第1の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、第1の温度測定手段により測定された後続の基板の温度測定値との温度差を演算し、その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数との差を演算する。そして、前記第1の温度測定手段は基板の周縁部の温度を測定してもよい。
本発明の塗布方法は、塗布液の塗布時の基板の回転数により塗布膜の膜厚プロファイルを調整し、その後前記回転数よりも低い回転数で回転させて塗布膜の平均膜厚を調整するスピンコーティングを行う塗布方法において、
基板保持部に一の基板を水平に保持し、鉛直軸回りに回転させる工程と、
前記一の基板に塗布液を供給してスピンコーティングを行う工程と、
前記基板保持部に保持された一の基板について塗布液を供給する前に第1の温度測定手段により当該基板の周縁部の温度を測定する工程と、
前記一の基板について塗布液を供給する前に第2の温度測定手段により当該基板の中心部の温度を測定する工程と、
前記一の基板の次に塗布処理を行う後続の基板を前記基板保持部に水平に保持し、鉛直軸回りに回転させる工程と、
前記後続の基板に塗布液を供給してスピンコーティングを行う工程と、
前記基板保持部に保持された後続の基板について前記塗布液を供給する前に第1の温度測定手段により当該基板の周縁部の温度を測定する工程と、
前記後続の基板について前記塗布液を供給する前に第2の温度測定手段により当該基板の中心部の温度を測定する工程と、
前記第1の温度測定手段により測定された一の基板についての温度測定値と、前記第1の温度測定手段により測定された後続の基板についての温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を演算する工程と、
前記第2の温度測定手段により測定された一の基板についての温度測定値と、前記第2の温度測定手段により測定された後続の基板についての温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数を演算する工程と、
を備えたことを特徴とする。
前記後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数を演算する工程には、
第2の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、後続の基板の温度測定値との温度差を演算する工程と、
その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数との差を演算する工程と、
が含まれていてもよい。
その場合、例えば前記後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を調整するための回転数を演算する工程には、
第1の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、後続の基板の温度測定値との温度差を演算する工程と、
その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数との差を演算する工程と、
が含まれていてもよい。
本発明の塗布、現像装置は、
基板を収納したキャリアが搬入されるキャリアブロックと、
前記キャリアから取り出された基板の表面にレジストを塗布する塗布部と、露光後の基板を現像する現像部と、を含む処理ブロックと、
この処理ブロックとレジストが塗布された基板を露光する露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を備えた塗布、現像装置において、
前記塗布部として、上記各々いずれかの塗布装置を備えたことを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、回転する基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上記の塗布方法を実施するためのステップ群が組み込まれていることを特徴とする。
本発明の塗布装置によれば、一の基板、後続の基板について夫々温度を測定する温度測定手段が設けられ、これらの測定温度と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数が演算される。従って、基板を処理する雰囲気の温度が変化することによって、後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルのばらつきが大きくなることが抑えられる。
本発明の実施の形態に係る塗布装置として、レジスト塗布装置2について図1及び図2を参照しながら説明する。図1、図2は夫々装置の縦断平面、横断平面を示しており、図2中20は筐体であり、搬送手段である搬送アームの搬入領域に臨む面にウエハWの搬入出口20Aを備えている。搬入出口20Aはシャッタ20Bにより開閉される。筐体20内には基板保持部をなすスピンチャック21が設けられている。
スピンチャック21は、真空吸着によりウエハWを水平に保持するように構成されており、回転モータなどを含む回転機構である回転駆動部22により鉛直回りに回転でき、かつ昇降できるようになっている。またスピンチャック21の下方側には断面形状が山形のガイドリング23が設けられており、このガイドリング23の外周縁は下方側に屈曲して延びている。前記スピンチャック21及びガイドリング23を囲むように塗布液であるレジスト液の飛散を抑えるためのカップ24が設けられている。
このカップ24は上面にスピンチャック21が昇降できるようにウエハWよりも大きい開口部が形成されていると共に、側周面とガイドリング23の外周縁との間に排出路をなす隙間25が形成されている。前記カップ24の下方側は、ガイドリング23の外周縁部分と共に屈曲路を形成して気液分離部を構成している。また前記カップ24の底部の内側領域には排気口26が形成されており、この排気口26には排気管26Aが接続されている。さらに前記カップ24の底部の外側領域には排液口27が形成されており、この排液口27には排液管27Aが接続されている。
またレジスト塗布装置2は、ウエハW表面の中心部にレジスト液を供給するための塗布液ノズルであるレジスト液ノズル31とウエハW表面の中心部に溶剤例えばシンナーを供給するための溶剤ノズル41を備えている。シンナーはウエハW上でのレジスト液の濡れ広がりを向上させるプリウエット処理を行うために供給される。前記レジスト液ノズル31は、レジスト供給管32を介してレジスト液を供給するレジスト供給源33に接続されている。また前記レジスト供給管32にはバルブや流量調整部等を含む供給機器群34が介設されている。前記溶剤ノズル41は、溶剤供給管42を介してシンナーを供給する溶剤供給源43に接続されている。また前記溶剤供給管42にはバルブや流量調整部等を含む供給機器群44が介設されている。
また前記レジスト液ノズル31は、図2に示すように水平方向に伸びたアーム35を介して移動機構36に接続されている。前記アーム35は移動機構36により横方向に沿って設けられたガイドレール30に沿って、カップ24の一端側(図2では右側)の外側に設けられた待機領域37から他端側に向かって移動できると共に上下方向に移動できるように構成されている。また前記溶剤ノズル41は、レジスト液ノズル31と同様に水平方向に伸びたアーム45を介して移動機構46に接続されている。前記アーム45は移動機構46により前記ガイドレール30に沿ってカップ24の他端側(図2では左側)の外側に設けられた待機領域47から一端側に向かって移動できると共に上下方向に移動できるように構成されている。
カップ24上には例えば温度測定手段である棒状の放射温度計51,52が設けられている。放射温度計51はスピンチャック21に載置されたウエハWの周端上から若干中心部に寄った位置に設けられており、図中Lで示すその放射温度計51の中心とウエハWの周端との距離は例えば3mmである。そして放射温度計51はその下方のウエハWの周縁部の温度を測定する。放射温度計52はその中心と、スピンチャック21に載置されたウエハWの中心とが一致するように設けられており、当該ウエハWの中心部の温度を測定する。これら放射温度計51,52により測定された温度に対応する電気信号が後述する制御部6に送信される。後述するように放射温度計51はレジスト塗布時のウエハWの回転数を決定するために、放射温度計52はレジスト塗布後のウエハWの乾燥時の回転数を決定するために夫々設けられている。
また上記レジスト塗布装置2は、後述する当該装置2の一連の動作を制御する例えばコンピュータからなる制御部6を備えており、制御部6に格納されたプログラム61が前記回転駆動部22、供給機器群34,44等の動作を制御するように構成されている。前記プログラム61は、例えばフレキシブルディスク(FD)、メモリーカード、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、ハードディスク等の記憶媒体に格納されて、制御部6にインストールされる。インストールされたプログラム61は、制御部6のプログラム格納部62に格納されて読み出されて、後述の各ステップを実行する。
図3は、制御部6の構成を示している。図中60はバスであり、バス60には制御部6を構成する前記プログラム61、CPU63、ワークメモリ64、メモリ65、入力手段66が接続されている。また前記レジスト塗布装置2の回転駆動部22及び放射温度計51,52が、このバス60に接続されている。
ここで制御部6の各部の構成を詳細に説明するために、このレジスト塗布装置2による処理の概略を説明する。背景技術の欄でも説明したようにこのレジスト塗布装置2は、ウエハWにレジスト液を塗布するときは、ある所定のレジスト塗布時回転数で当該ウエハWを回転させてウエハWの中心部に供給されたレジスト液を遠心力によりウエハWの周縁部へと展伸させるスピンコーティングを行い、レジスト液塗布後はレジスト液をならしてウエハWの周縁部における膜の盛り上がりを抑えるためにスピンチャック21の回転速度を低下させて、ある所定のレジスト液ならし回転数で回転させる。然る後、スピンチャック21の回転速度を上昇させてある所定のレジスト乾燥時回転数で回転させてレジスト液を乾燥させて、レジスト膜を形成する。
図4の実線のグラフはレジスト塗布装置2に連続して搬送されるウエハWのうち先頭のウエハW[ウエハW]の処理の一例を示したものであり、この例では前記レジスト塗布時回転数、レジスト液ならし回転数、レジスト乾燥時回転数は夫々2000rpm、100rpm、1500rpmに夫々設定されている。
ところで、既述のように塗布処理が続くことでカップ24の周辺の温度が変動し、ウエハWごとに供給されたレジスト液に含まれる溶剤の揮発速度が変動する。そして、前記レジスト塗布時回転数で塗布処理を行うときにウエハWの温度がある所定の設定温度からずれると、その溶剤の揮発速度が変動することにより、レジスト液の流動性が変動し、レジスト液ならし回転数にしたときにウエハWの面内でレジスト液がならされる度合いが変化し、ウエハWの周縁部と中央部とでレジスト膜厚のばらつきが発生して、プロファイルが劣化してしまう。また、前記レジスト乾燥回転数でウエハWを回転させてレジストの乾燥処理を行うときにウエハWの温度がある所定の設定温度からずれていると、その溶剤の揮発速度が変動することにより、ウエハW毎にレジスト膜の平均膜厚が変動してしまう。
しかし、レジスト液中の溶剤の揮発速度はカップ周辺の温度の他に塗布処理の各段階におけるウエハの回転数にも依存し、具体的にレジスト塗布時、レジスト乾燥時夫々において、ウエハWの回転数が高いほど前記溶剤の揮発速度が抑えられる。そこで、このレジスト塗布装置2においては、前記ウエハWの後にレジスト塗布装置2に続いて搬送されるn+1枚目(nは1以上の任意の整数)のウエハW[以下ウエハWn+1と記載する]を処理するにあたり、そのウエハWn+1について放射温度計51により測定された温度Tbn+1(℃)と、その直前に当該レジスト塗布装置2に搬送されたn枚目のウエハW[以下ウエハWと記載する]について同じく放射温度計51により測定された温度Tb(℃)と、の差ΔTb(℃)を算出する。そして、ウエハWn+1に塗布処理を行うにあたり、その温度差ΔTbに基づいて、その温度差による溶剤の揮発速度の変動を防ぎ、塗布膜の面内分布に与える影響をキャンセルするためにウエハWの塗布時回転数に加算する塗布時補正回転数(オフセット)ΔY(rpm)を決定する。
そして決定された補正回転数ΔY(rpm)とウエハWの塗布時回転数Y(rpm)とに基づいてそのウエハWn+1の塗布時回転数Yn+1(rpm)が決定され、その決定された塗布時回転数でウエハWn+1にレジスト塗布処理が行われる。このようにウエハWごとに塗布時回転数のレシピを変更することによって、塗布時回転数でウエハWを回転させたときの溶剤の揮発度合いを適切なものとして、レジストの膜厚プロファイルを向上させる。
また、レジスト塗布装置2においては、前記ウエハWn+1を処理するにあたり、そのウエハWn+1について放射温度計52により測定された温度Tan+1(℃)と、その直前に当該レジスト塗布装置2に搬送されたウエハWについて同じく放射温度計52により測定された温度Ta(℃)と、の差ΔTa(℃)を算出する。そして、その温度差ΔTaに基づいて、ウエハWn+1の乾燥処理を行うにあたり、その温度差による溶剤の揮発速度の変動を防ぐために、ウエハWの乾燥時回転数に加算する乾燥時補正回転数(オフセット)ΔX(rpm)を決定する。そして、その補正回転数ΔXとウエハWの乾燥時回転数X(rpm)とに基づいてそのウエハWn+1の乾燥時回転数Xn+1(rpm)が決定され、その決定された回転数で乾燥処理が行われる。このようにウエハWごとに乾燥時回転数のレシピを変更することによってウエハW間で溶剤の揮発度合いを適切なものとして、各レジスト膜の平均膜厚のばらつきを防ぐ。
制御部6の構成の説明に戻ると、ワークメモリ64では放射温度計51から送信された各ウエハW〜ウエハWn+1の夫々の周縁部の温度Tb〜Tbn+1(℃)及び当該放射温度計52から送信された各ウエハW〜ウエハWn+1の夫々の中心部の温度Ta〜Tan+1が記憶される。また、これらの温度Tb〜Tbn+1及び温度Ta〜Tan+1に基づき上記の各種演算が行われる。ワークメモリ64では各種演算が行われる他に、各温度差、塗布時回転数、乾燥時回転数及び各補正回転数などの各演算値が記憶される。
メモリ65には、前記塗布時補正回転数ΔYを演算するための、温度差ΔTbと回転数の変化との関係を示した相関係数Kb(rpm/℃)及び前記乾燥時補正回転数ΔXを演算するための、温度差ΔTaと回転数の変化との関係を示した相関係数Ka(rpm/℃)が記憶されている。
入力手段66は例えばキーボードなどにより構成され、上記の先頭(1枚目)のウエハWにおける塗布時回転数Y及び乾燥時回転数Xは例えば任意にユーザがこの入力手段を介して設定するようになっており、それらの回転数の設定値が前記ワークメモリ64に記憶される。
続いて、このレジスト塗布装置2の作用について、上記の図4及び図5〜図8を用いて説明する。この例では相関係数Ka,Kbの値は各々100として設定されており、また、同じロット内のウエハW25枚について連続して処理が行われるものとする。図4はレジスト膜形成装置2に順次搬送される1枚目〜3枚目のウエハWについて処理時間と回転数との関係を示したグラフであり、図5は先頭のウエハWについての処理工程を示したフローチャート、図6は後続のウエハW2〜W25についての処理工程を示したフローチャートである。また図7、図8はウエハWにレジスト膜が成膜される様子を示した工程図である。
装置のユーザにより先ず入力手段66を介してロットの先頭のウエハW1における塗布時回転数Y、乾燥時回転数Xが夫々設定される。ここでは塗布時回転数Y、乾燥時回転数Xは夫々2000rpm、1500rpmに設定されたものとする。各回転数設定後、例えばこのレジスト塗布装置2の前段に設けられた温度調整モジュールによって例えば23℃に温調されたウエハWが不図示の搬送機構によりレジスト塗布装置2に搬送され、図7(a)(b)に示すようにスピンチャック21が上昇してウエハWの裏面側中央部を吸着保持した後に下降し、カップ24内における塗布処理を行うための処理位置にウエハWを搬送する(ステップS1)。
ウエハWが前記処理位置に移動すると、放射温度計51、52がセンサの下方のウエハW1の周縁部の温度Tb、ウエハWの中心部の温度Taを夫々測定し(ステップS2)、その測定値に対応する電気信号が制御部6に送信される。そして、ワークメモリ64にその温度Ta及びTbが記憶される。
続いてウエハWが前記処理位置に移動してから所定の時間が経過した時刻t1において、制御部6から回転駆動部22に制御信号が送信され、スピンチャック21が回転を開始し、その回転数が上昇すると共に溶剤ノズル41が待機領域47からウエハWの中心部上に移動する(図8(a))。そして例えば回転速度上昇中の時刻t1から所定の時間経過した時刻t2にて、溶剤ノズル41からシンナー40がウエハWの中心部に供給され、スピンコーティングによりウエハW全体に塗布された後、シンナー40の供給が停止し、溶剤ノズル41がウエハW中心部上から待機領域47に移動すると共にレジスト液ノズル31が待機領域37からウエハW中心部上に移動して(図8(b))、ウエハWの回転数が設定された塗布時回転数Yである2000rpmに達すると、その回転数が維持される。
時刻t2から所定の時間経過した時刻t3にてレジスト液RがウエハWの中心部上に供給され(図8(c))、スピンコーティングによりシンナー40が供給されたウエハW表面を広がり、ウエハW全体に塗布される(ステップS3)。時刻t3から所定の時間経過した時刻t4にてレジスト液Rの供給が停止し、更にt4から所定の時間経過した時刻t5にてウエハWの回転数が低下して、レジスト液ならし回転数である100rpmに維持される。そして、ウエハWの周縁部に多く寄ったレジスト液Rがならされ、ウエハWの面内で平坦化される(図8(d))。
時刻t5から所定の時間経過した時刻t6にてウエハWの回転数が上昇し、設定された乾燥時回転数Xである1500rpmに達するとその回転数が維持され、レジスト液Rに含まれる溶剤の揮発が進行してレジスト膜が形成され(ステップS4)、その後時刻t6から所定の時間経過した時刻t7にて回転数が低下し、然る後ウエハWの回転が停止し、図示しない搬送機構によりウエハWがレジスト塗布装置2から搬出される。
続いて、2枚目以降のウエハWn+1(n≧1)が順次レジスト塗布装置2に搬送される。このウエハWn+1はウエハWと同様に処理を受けるので、以下、ウエハWの処理工程との差異点を中心にこのウエハWn+1の処理工程について説明する。スピンチャック21にウエハWn+1が受け渡され(ステップS5)、ウエハWn+1が前記処理位置に移動すると、放射温度計51、52が当該ウエハWn+1の周縁部の温度Tbn+1、ウエハWn+1の中心部の温度Tan+1を夫々測定し(ステップS6)、その測定値に対応する電気信号が制御部6に送信されて、ワークメモリ64にその温度Tbn+1及びTan+1が記憶される。
制御部6は、記憶されたウエハWn+1の周縁部の温度Tbn+1(℃)とウエハWn+1の直前に当該装置にて処理を受けたウエハWの周縁部の温度Tbとの差Tbn+1−Tb=ΔTb(℃)を演算し(ステップS7)、然る後、ΔTb・Kbを演算して、その演算値である塗布時補正回転数ΔY(rpm)を求める(ステップS8)。その後、制御部6は、前記補正回転数ΔYをウエハWの塗布時回転数であるYに加算し、その加算値をウエハWn+1の塗布時回転数Yn+1として決定して、ワークメモリ64に記憶する(ステップS9)。
続いて制御部6は、記憶されたウエハWn+1の中心部の温度Tan+1(℃)とウエハWn+1の直前に当該装置にて処理を受けたウエハWの中心部の温度Taとの差Tan+1−Ta=ΔTa(℃)を演算し(ステップS10)、然る後、ΔTa・Kaを演算して、その演算値である乾燥時補正回転数ΔX(rpm)を求める(ステップS11)。その後、制御部6は、前記乾燥時補正回転数ΔXをウエハWの乾燥時回転数であるXに加算し、その加算値をウエハWn+1の乾燥時回転数Xn+1として決定して、ワークメモリ64に記憶する(ステップS12)。
その後、制御部6から回転駆動部22にその決定された回転数に応じた制御信号が送信され、時刻t1〜t7でウエハWに行われた処理と同じ処理が行われる。ただし、レジスト液の塗布を行う際にはその決定された塗布時回転数Yn+1でウエハWn+1が回転して、レジスト液が供給されて塗布処理が行われ(ステップS13)、またレジストのならしを行うために回転数が低下した後、レジスト乾燥を行う際には決定された乾燥時回転数Xn+1に回転数が上昇して、レジスト乾燥処理が行われる(ステップS14)。
具体的に2枚目のウエハWの処理工程について説明する。2枚目のウエハWがレジスト塗布装置2に搬送され、スピンチャック21に受け渡されて前記処理位置に移動すると、放射温度計51、52が当該ウエハWの周縁部の温度Tb、ウエハWの中心部の温度Taを夫々測定し、その測定値に対応する電気信号を制御部6に送信し、ワークメモリ64にその温度Tb及びTaが記憶される。ウエハWのTb及びTaが23.5℃、ウエハWのTb1及びTa1が23℃であるものとして説明すると、制御部6は、ΔTb=Tb−Tb1=23.5−23を演算し、その演算された値である0.5(℃)とKbの値である100(rpm/℃)とが乗算され、塗布時補正回転数ΔYを50rpmと決定する。そしてその補正回転数をウエハWの塗布時回転数2000rpmに加算し、その計算値である2050rpmをウエハWの塗布時回転数Yとして決定し、ワークメモリ64に記憶する。
続いて制御部6は、ΔTa=Ta−Ta1=23.5−23を演算し、その演算された値である0.5(℃)とKaの値である100(rpm/℃)とを乗算し、乾燥時補正量ΔXを50rpmと決定する。そしてその補正量をウエハWの乾燥時回転数1500rpmに加算し、その計算値である1550rpmをウエハWの乾燥時回転数Xとして決定し、ワークメモリ64に記憶する。
図4では一点鎖線で、上述のウエハWの回転数と時間との関係を示しており、この図に示すように時刻t1になると、スピンチャック21はその決定された塗布時回転数2050rpmになるように加速され、回転数が2050rpmになった後、時刻t2でレジスト液R塗布が行われる。レジスト液R塗布終了後は、ウエハWと同様に回転数が100rpmに低下してレジスト液Rがならされ、然る後時刻t6で回転数が決定された1550rpmになるように加速され、1550rpmになった後はその回転数で回転が維持され、ウエハWのレジスト液Rが乾燥してレジスト膜が形成される。然る後、ウエハWがレジスト塗布装置2から搬出される。
続いて3枚目のウエハWの処理工程について説明する。3枚目のウエハWがスピンチャック21に受け渡されて前記処理位置に移動すると、放射温度計51、52が当該ウエハWの周縁部の温度Tb、ウエハWの中心部の温度Taを夫々測定し、夫々の測定値に対応する電気信号を制御部6に送信し、ワークメモリ64にその温度Tb及びTaが記憶される。これら温度Tb、Taが夫々23.8℃、23.9℃であるものとして説明すると、制御部6は、ΔTb=Tb−Tb=23.8−23.5を演算し、その演算された値である0.3(℃)とKbの値である100(rpm/℃)とを乗算し、塗布時補正回転数ΔYを30rpmと決定する。そしてその補正回転数をウエハWの塗布時回転数2050rpmに加算し、その計算値である2080rpmをウエハWの塗布時回転数Yとして決定し、ワークメモリ64に記憶する。
続いて制御部6は、ΔTa=Ta−Ta=23.9−23.5を演算し、その演算値である0.4(℃)とKaの値である100(rpm/℃)とを乗算し、塗布時補正回転数ΔXを40rpmと決定する。そして、その補正回転数をウエハWの乾燥時回転数1550rpmに加算し、その計算値である1590rpmをウエハWの乾燥時回転数Xとして決定し、ワークメモリ64に記憶する。
図4では二点鎖線で、ウエハWの回転数と時間との関係を示しており、この図に示すように時刻t1になると、スピンチャック21はその決定された塗布時回転数2080rpmになるように加速され、回転数が2080rpmになった後、時刻t2でレジスト液R塗布が行われる。さらに、回転数が100rpmに低下してレジスト液Rがならされた後、回転数が決定された1590rpmまで上昇し、レジスト液Rが乾燥してレジスト膜が形成される。
ウエハW以降、ウエハW〜ロットの最後のウエハW25に対して夫々ステップS5〜S14の処理が実行され、これらの各ウエハW〜W25に対してウエハW、Wと同様の処理が行われる。また、ウエハW〜Wでその温度が上昇しているので、各補正回転数の値は正の値だが、ウエハW間で温度が低下した場合は、補正回転数は負の値になり、その負の値をその直前のウエハWの塗布時回転数、乾燥時回転数に加算することになる。
このレジスト塗布装置2によれば、同じロット内において2枚目以降に搬送されるウエハWについては、放射温度計51により測定されたそのウエハWの温度と、そのウエハWの直前に当該レジスト塗布装置2に搬送されたウエハWの温度との温度差に応じてレジスト塗布時の回転数が決定され、塗布処理が行われている。従って、カップ24周辺の溶剤の揮発や回転駆動部22の発熱量の変化などによって、カップ24周辺の温度が変化し、それに応じて搬送されるウエハWごとに温度が変化しても、各ウエハWのレジスト膜の膜厚プロファイルが劣化することが抑えられるので、歩留まりの低下を抑えることができる。また、この手法によればダミーウエハを搬送して、それについて処理を行う必要もなくなるため、1つのロットの処理時間が長くなってスループットが低下することを防ぐことができる。また、そのようにダミーウエハを使うことによるコストの上昇を防ぐことができる。
さらにこのレジスト塗布装置2によれば、その2枚目以降に搬送されるウエハWについては放射温度計52により測定されたそのウエハWの温度と、そのウエハWの直前に当該レジスト塗布装置2に搬送されたウエハWの温度との温度差に応じてレジスト乾燥時の回転数が決定され、乾燥処理が行われている。従ってウエハW間における平均膜厚のばらつきが抑えられるので、歩留まりの低下を抑えることができる。
ところで、レジストの塗布時に特にウエハWの周縁部の温度が高いと、その周縁部でレジスト液の乾燥が進み、当該レジスト液の流動性が低くなり、レジスト膜の膜厚プロファイルが劣化する。つまりレジスト膜の膜厚プロファイルには特にウエハWの周縁部の温度が影響するため、上記の実施形態のように放射温度計51は、各ウエハWの周縁部の温度を測定するように構成され、その周縁部の温度差を算出することで、より高い面内均一性を持ったレジスト膜を形成できるので好ましい。
また、ウエハWの中心部の温度が最もレジスト膜の平均膜厚に影響する。従って上記の実施形態では、放射温度計52によりウエハWの中心部を測定し、その測定結果に基づいて、乾燥時回転数を決定している。このようにウエハWの中心部の温度に基づいて乾燥時回転数を決定することで、ウエハW間で平均膜厚の均一化を精度高く行うことができるため好ましい。ただし、このようにウエハWの周縁部の温度差、中央部の温度差に基づいて上記の塗布時補正回転数、乾燥時補正回転数を夫々決定することに限られず、これとは逆に周縁部の温度差、中央部の温度差に基づいて乾燥時補正回転数、塗布時補正回転数を決定するようにしてもよい。
また、上記の例のように塗布液の供給を行った後、ウエハWの回転数を低下させ、然る後上昇させてレジストの乾燥を行う代わりに、塗布液の供給を行った後、回転数を低下させ、レジストの乾燥を行うと同時にレジストのならしを行えるような回転数で回転を続けて処理を行ってもよい。また、上記の例では同一ロットについて処理を行っているが連続して複数のロットのウエハWについて処理を行ってもよい。
以下、上記のレジスト塗布装置2が組み込まれた塗布、現像装置7について説明する。図9は塗布、現像装置7に露光装置C4が接続されたレジストパターン形成システムの平面図を示しており、図10は同システムの斜視図である。また、図11は同システムの縦断面図である。この塗布、現像装置7にはキャリアブロックC1が設けられており、その載置台71上に載置された密閉型のキャリア70から受け渡しアーム72がウエハWを取り出して処理ブロックC2に受け渡し、処理ブロックC2から受け渡しアーム72が処理済みのウエハWを受け取ってキャリア70に戻すように構成されている
前記処理ブロックC2は、図10に示すようにこの例では現像処理を行うための第1のブロック(DEV層)B1、レジスト膜の下層に形成される反射防止膜の形成処理を行うための第2のブロック(BCT層)B2、レジスト膜の塗布を行うための第3のブロック(COT層)B3、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜の形成を行うための第4のブロック(ITC層)B4を、下から順に積層して構成されている。
処理ブロックC2の各層は平面視同様に構成されているため、第3のブロック(COT層)B3を例に挙げて説明すると、COT層B3は塗布膜としてレジスト膜を形成するためのレジスト膜形成モジュール73と、このレジスト膜形成モジュール73にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4と、前記レジスト膜形成モジュール73と加熱・冷却系の処理モジュール群との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送アームA3と、により構成されている。このレジスト膜形成モジュール73は、レジスト塗布装置2に相当する塗布部74が3つ、共通の筐体内に設けられた構成になっている。
前記棚ユニットU1〜U4は搬送アームA3が移動する搬送領域R1に沿って配列され、夫々上記の加熱モジュール、冷却モジュールが積層されることにより構成される。加熱モジュールは載置されたウエハを加熱するための加熱板を備えており、冷却モジュールは載置されたウエハを冷却するための冷却板を備えている。
第2のブロック(BCT層)B2、第4のブロック(ITC層)B4については、前記レジスト膜形成モジュールに相当する反射防止膜形成モジュール、保護膜形成モジュールが夫々設けられ、これらモジュールにおいてレジストの代わりに塗布液として反射防止膜形成用の薬液、保護膜形成用の薬液が夫々ウエハWに供給されることを除けばCOT層B3と同様の構成である。
第1のブロック(DEV層)B1については一つのDEV層B1内にレジスト膜形成モジュールに対応する現像モジュールが2段に積層されており、この現像モジュールの前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットが設けられている。そして当該DEV層B1内には、これら2段の現像モジュールと、前記加熱・冷却系の処理モジュールとにウエハWを搬送するための搬送アームA1が設けられている。つまり2段の現像モジュールに対して搬送アームA1が共通化されている構成となっている。
更に処理ブロックC2には、図9及び図11に示すように棚ユニットU5が設けられ、キャリアブロックC1からのウエハWは前記棚ユニットU5の一つの受け渡しユニット、例えば第2のブロック(BCT層)B2の対応する受け渡しユニットCPL2に順次搬送される。第2のブロック(BCT層)B2内の搬送アームA2は、この受け渡しユニットCPL2からウエハWを受け取って各ユニット(反射防止膜形成モジュール及び加熱・冷却系の処理ユニット群)に搬送し、これらユニットにてウエハWには反射防止膜が形成される。
その後、ウエハWは棚ユニットU5の受け渡しユニットBF2、受け渡しアームD1、棚ユニットU5の受け渡しユニットCPL3に搬送され、そこで例えば23℃に温度調整された後、搬送アームA3を介して第3のブロック(COT層)B3に搬入され、レジスト膜形成モジュール73にてレジスト膜が形成される。更にウエハWは、搬送アームA3→棚ユニットU5の受け渡しユニットBF3→受け渡しアームD1を経て棚ユニットU5における受渡しユニットBF3に受け渡される。なおレジスト膜が形成されたウエハWは、第4のブロック(ITC層)B4にて更に保護膜が形成される場合もある。この場合は、ウエハWは受け渡しユニットCPL4を介して搬送アームA4に受け渡され、保護膜の形成された後搬送アームA4により受け渡しユニットTRS4に受け渡される。
一方DEV層B1内の上部には、棚ユニットU5に設けられた受け渡しユニットCPL11から棚ユニットU6に設けられた受け渡しユニットCPL12にウエハWを直接搬送するための専用の搬送手段であるシャトルアーム75が設けられている。レジスト膜や更に保護膜の形成されたウエハWは、受け渡しアームD1を介して受け渡しユニットBF3、TRS4から受け取り受け渡しユニットCPL11に受け渡され、ここからシャトルアーム75により棚ユニットU6の受け渡しユニットCPL12に直接搬送され、インターフェイスブロックC3に取り込まれることになる。なお図11中のCPLが付されている受け渡しユニットは温調用の冷却ユニットを兼ねており、BFが付されている受け渡しユニットは複数枚のウエハWを載置可能なバッファユニットを兼ねている。
次いで、ウエハWはインターフェイスアーム76により露光装置C4に搬送され、ここで所定の露光処理が行われた後、棚ユニットU6の受け渡しユニットTRS6に載置されて処理ブロックC2に戻される。戻されたウエハWは、第1のブロック(DEV層)B1にて現像処理が行われ、搬送アームA1により棚ユニットU5の受け渡しユニットTRS1に受け渡される。その後、受け渡しアーム72を介してキャリア70に戻される。なお図11においてU1〜U4は各々加熱部と冷却部とを積層した熱系ユニット群である。上記の例ではレジスト膜形成モジュール73に上述のレジスト塗布装置2を適用しているが、液処理ユニットであるレジスト膜形成モジュール73に対応するBCT層B2の反射防止膜形成モジュール、ITC層B4の保護膜形成モジュールに、このレジスト塗布装置2を夫々適用して、反射防止膜の膜厚、保護膜の膜厚を制御してもよい。
(実施例1)
上記のレジスト塗布装置2を用いて同じロットのウエハW〜ウエハW25について上述の実施形態の手順に従ってレジスト膜の形成を行った。そして、各ウエハWの面内において所定の複数箇所のレジスト膜厚を測定し、そのウエハWごとにその平均値、つまり平均膜厚を計算した。図12にはこの実験の結果を示しており、図中のグラフの横軸はウエハWの番号であり、レジスト塗布装置2にて処理を受けた順番に対応する。そして、グラフの縦軸は計算された平均膜厚の値を示している。この実施例1の結果は四角のプロットで示しており、夫々の四角のプロットが示すように各ウエハW間における平均膜厚の値は略等しくなっている。
(比較例1)
従来のレジスト塗布装置を用いて実施例1と同様に同じロットのウエハW〜ウエハW25についてレジスト膜の形成を行った。この従来のレジスト塗布装置において、塗布時回転数及び乾燥時回転数はウエハW毎に変化せず一定である。この実験の結果を図12中に丸のプロットで示しており、夫々の丸のプロットが示すように、この比較例1においてウエハWの平均膜厚は後の方に処理を受けたものほど大きくなる傾向にある。そして、その後の方に処理を受けたウエハWほど実施例1と比較例1とで大きく平均膜厚の値が離れている。
従って実施例1及び比較例1の結果からレジスト塗布装置2を用いることで、連続してウエハWに塗布処理を行うにあたり、レジストの平均膜厚の値の上昇を抑えることができ、ウエハW間における平均膜厚の均一性を高くすることができることが示された。
(実施例2)
上記のレジスト塗布装置2を用いて実施例1と同様に同じロットのウエハW〜ウエハW25について上述の実施形態に従ってレジスト膜の形成を行った。そして、各ウエハWの面内において所定の複数箇所のレジスト膜厚を測定し、その3σ(シグマ)を計算した。この3σの値が小さいほど膜厚プロファイルが良好であること、つまりばらつきが小さいことを示す。図13において斜線を付して示した各棒グラフはこの実施例2の実験で得られた各ウエハWの3σを示しており、レジスト塗布装置2にて処理を受けたウエハWの順に左側から右側に向かって並べて示している。
(比較例2)
従来のレジスト塗布装置を用いて比較例1と同様に同じロットのウエハW〜ウエハW25についてレジスト膜の形成を行った。そして、実施例2と同様に各ウエハWの面内において所定の複数箇所のレジスト膜厚を測定し、その3σを計算した。図13において、実施例2の各ウエハWについての棒グラフの左側にこの比較例2における各ウエハWについての棒グラフを示しており、実施例2の棒グラフと区別するためにこの比較例2の棒グラフは多数の点を付して示している。
ウエハW〜ウエハW25について夫々実施例2と比較例2とで比較すると、殆どの場合比較例2の方が実施例2に比べてその3σ値が大きくなっている。また比較例2においては後の方に処理を受けたウエハWほど3σの値が大きくなる傾向にあるが、実施例2においてはウエハW間で比較的均一な3σの値を示しており、後の方に処理を受けたウエハWについては実施例2と比較例2とで大きく3σの値が離れている。
従ってこれら実施例2及び比較例2の結果からレジスト塗布装置2を用いることで、連続した塗布処理を行うにあたりウエハWの膜厚プロファイルのばらつきを抑えることができ、特にロットの後の方のウエハWにおいては、このばらつきが有効に抑えられることが示された。
(実施例3)
上記のレジスト塗布装置2を用いて実施例1と同様に同じロットのウエハW〜ウエハW25について上述の実施形態に従ってレジスト膜の形成を行った。そして、各ウエハWの直径方向における各位置の膜厚を測定した。図14(a)はその測定結果を示したグラフであり、グラフの横軸はウエハWの中心からの距離(mm)を、グラフの縦軸は膜厚(nm)を夫々示している。グラフ中、ウエハW、ウエハW10、ウエハW25についての結果を四角、白丸、黒丸のプロットで夫々示している。
(比較例3)
従来のレジスト塗布装置を用いて比較例2と同様に同じロットのウエハW〜ウエハW25についてレジスト膜の形成を行った。そして、各ウエハWの直径方向における各位置の膜厚を測定した。図14(b)はその測定結果を示したグラフであり、グラフの横軸はウエハWの中心からの距離(mm)を、グラフの縦軸は膜厚(nm)を夫々示している。実施例3と同様にグラフ中、ウエハW、ウエハW10、ウエハW25についての結果を四角、白丸、黒丸のプロットで夫々示している。
実施例3の結果と比較例3の結果を比較して、実施例3では比較例3に比べてウエハW、ウエハW10、ウエハW25ともその面内の膜厚の変動が小さく、また、ウエハW、ウエハW10、ウエハW25間で膜厚の差が小さい。なお、図14(a)(b)のグラフには図示の便宜上ウエハW、ウエハW10、ウエハW25の3枚のウエハWについての結果を示しているが、実際にはより多くのウエハWについて測定を行っており、実施例3においてグラフに示していないウエハWについてはグラフに示したウエハWと同様に面内での膜厚の変動は小さく、またウエハW間で大きく膜厚に差は見られなかった。そして、比較例3においてグラフに示していないウエハWについてはグラフに示したウエハWと同様に面内での膜厚の変動は実施例3の各ウエハWに比べて大きく、またウエハW間で大きく膜厚に差が見られ、後の方に処理を受けたウエハWほど膜厚が大きくなる傾向にあった。
従って、この実施例3及び比較例3からも、レジスト塗布装置2は、ウエハWに連続した塗布処理を行うにあたり、ウエハW面内の膜厚プロファイルのばらつき及びウエハW間での平均膜厚のばらつきを抑えることができると言える。
本発明の実施形態であるレジスト塗布装置の縦断平面図である。 前記レジスト塗布装置の横断平面図である。 前記レジスト塗布装置が備える制御部の構成図である。 各ウエハWの回転数と時間との関係を示したグラフである。 先頭のウエハWの処理のフローチャートである。 2枚目以降のウエハWの処理のフローチャートである。 ウエハにレジストが形成される手順を示した工程図である。 ウエハにレジストが形成される手順を示した工程図である。 前記レジスト塗布装置を備えた塗布、現像装置の平面図である。 前記塗布、現像装置の斜視図である。 前記塗布、現像装置の縦断平面図である。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 従来の塗布方法により形成される塗布膜を示す説明図である。
符号の説明
W 半導体ウエハ
R レジスト
2 レジスト塗布装置
22 回転駆動部
24 カップ
31 レジスト液ノズル
41 溶剤ノズル
51 放射温度計
52 放射温度計
6 制御部
61 プログラム
64 ワークメモリ
7 塗布、現像装置
73 レジスト塗布モジュール

Claims (9)

  1. 塗布液の塗布時の基板の回転数により塗布膜の膜厚プロファイルを調整し、その後前記回転数よりも低い回転数で回転させて塗布膜の平均膜厚を調整するスピンコーティングを行う塗布装置において、
    基板を水平に保持し、回転機構により鉛直軸回りに回転するように構成された基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された基板の周縁部の温度を測定する第1の温度測定手段と、
    前記基板の中心部の温度を測定する第2の温度測定手段と、
    一の基板について塗布処理の前にこの第1の温度測定手段により測定された温度測定値と、当該一の基板の次に塗布処理を行う後続の基板について塗布処理の前に前記第1の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を演算し、前記一の基板について塗布処理の前に第2の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記後続の基板について塗布処理の前に第2の温度測定手段により測定された温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、平均膜厚を調整するための回転数を演算する演算部と、を備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 前記第1の温度測定手段及び第2の温度測定手段は、放射温度計により構成されることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 前記演算部は第2の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、第2の温度測定手段により測定された後続の基板の温度測定値との温度差を演算し、その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数との差を演算することを特徴とする請求項2記載の塗布装置。
  4. 前記演算部は第1の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、第1の温度測定手段により測定された後続の基板の温度測定値との温度差を演算し、その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数との差を演算することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の塗布装置。
  5. 塗布液の塗布時の基板の回転数により塗布膜の膜厚プロファイルを調整し、その後前記回転数よりも低い回転数で回転させて塗布膜の平均膜厚を調整するスピンコーティングを行う塗布方法において、
    基板保持部に一の基板を水平に保持し、鉛直軸回りに回転させる工程と、
    前記一の基板に塗布液を供給してスピンコーティングを行う工程と、
    前記基板保持部に保持された一の基板について塗布液を供給する前に第1の温度測定手段により当該基板の周縁部の温度を測定する工程と、
    前記一の基板について塗布液を供給する前に第2の温度測定手段により当該基板の中心部の温度を測定する工程と、
    前記一の基板の次に塗布処理を行う後続の基板を前記基板保持部に水平に保持し、鉛直軸回りに回転させる工程と、
    前記後続の基板に塗布液を供給してスピンコーティングを行う工程と、
    前記基板保持部に保持された後続の基板について前記塗布液を供給する前に第1の温度測定手段により当該基板の周縁部の温度を測定する工程と、
    前記後続の基板について前記塗布液を供給する前に第2の温度測定手段により当該基板の中心部の温度を測定する工程と、
    前記第1の温度測定手段により測定された一の基板についての温度測定値と、前記第1の温度測定手段により測定された後続の基板についての温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を演算する工程と、
    前記第2の温度測定手段により測定された一の基板についての温度測定値と、前記第2の温度測定手段により測定された後続の基板についての温度測定値と、前記一の基板について実施された塗布処理における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、予め定められた定数と、に基づいて前記後続の基板について、塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数を演算する工程と、
    を備えたことを特徴とする塗布方法。
  6. 前記後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数を演算する工程には、
    第2の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、後続の基板の温度測定値との温度差を演算する工程と、
    その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の平均膜厚を調整するための回転数との差を演算する工程と、
    が含まれることを特徴とする請求項5記載の塗布方法。
  7. 前記後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数を調整するための回転数を演算する工程には、
    第1の温度測定手段により測定された一の基板の温度測定値と、後続の基板の温度測定値との温度差を演算する工程と、
    その温度差と前記定数とに基づいて後続の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数と、一の基板における塗布膜の膜厚プロファイルを調整するための回転数との差を演算する工程と、
    が含まれることを特徴とする請求項5または6に記載の塗布方法。
  8. 基板を収納したキャリアが搬入されるキャリアブロックと、
    前記キャリアから取り出された基板の表面にレジストを塗布する塗布部と、露光後の基板を現像する現像部と、を含む処理ブロックと、
    この処理ブロックとレジストが塗布された基板を露光する露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を備えた塗布、現像装置において、
    前記塗布部として、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の塗布装置を備えたことを特徴とする塗布、現像装置。
  9. 回転する基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項5ないしのいずれか一つに記載の塗布方法を実施するためのステップ群が組み込まれていることを特徴とする記憶媒体。
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