JP4746374B2 - 位置補正方法及びナビゲーション装置 - Google Patents

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本発明は、自動車のナビゲーションを行う際に、自動車の鉛直方向の位置を精度良く補正することができる位置補正方法、及びナビゲーション装置に関する。
従来、自動車の位置(自車位置)を推定し、推定した自車位置から目的地点までの適切な経路を自動車の運転者に対して案内する自動車のナビゲーション装置が利用されている。通常のナビゲーション装置は、GPS(Global Positioning System )を利用した位置計測を一般的に行っている。GPSを利用するナビゲーション装置は、GPS衛星から電波で発信されるGPS信号を受信するGPS受信機を備え、GPS受信機が複数のGPS衛星からのGPS信号を受信し、受信したGPS信号の時間差を計測し、計測した時間差に基づいて自車位置を計測する。GPS受信機がGPS信号を受信できるGPS衛星の数は、その時々の自車位置及びGPS衛星の位置に応じて異なる。3個のGPS衛星からのGPS信号をGPS受信機が受信できる場合は、緯度方向及び経度方向の位置計測が可能であり、4個以上のGPS衛星からGPS信号を受信できる場合は、緯度方向、経度方向及び鉛直方向の位置計測が可能である。
GPSを利用した位置計測では、測量等の分野で用いられているように、複数のGPS受信機を用いた場合ではmm単位の精度良い位置計測が可能である。しかし、ナビゲーション装置で用いられているように、単独のGPS受信機を用いる場合では、m単位の精度でしか位置計測ができない。特にナビゲーション装置では、自動車に備えられて移動しながら位置計測を行うので、GPSを用いて計測した位置には数十mの誤差が発生する。
そこで、通常のナビゲーション装置では、自動車が走行する場所の地図を示す地図データを予め記憶しておき、GPSによって計測した自車位置を地図データを用いて補正するマップマッチングの処理を行っている。マップマッチングの処理では、ナビゲーション装置は、GPSによる計測位置を地図上の位置に対応させ、自動車が走行するのは道路上であるはずなので、GPSによる計測位置の付近に存在する最も確からしい道路上の位置が自車位置であると推定する処理を行う。更に現在では、より正確に自車位置を推定するために、自立航法の技術を利用してマップマッチングの処理を改良した様々な技術が開発されている。特許文献1には、このような技術の一例が開示されている。
特開平11−304513号公報
ところで世の中には、高速道路と一般道路との関係のように、緯度方向及び経度方向の位置は同一であるが鉛直方向の位置が異なる複数の道路が配置されている道路配置が存在する。地図上にこのような道路配置が存在する場合は、位置の情報として緯度方向及び経度方向のみの情報を用いるナビゲーション装置では、実際とは異なった道路上に自動車が存在しているという誤った自車位置の推定を行う虞がある。従って、より正確に自車位置を推定するためには、鉛直方向の自車位置をも推定する必要がある。しかし、GPSによって計測した鉛直方向の位置は誤差が大きいので、鉛直方向の自車位置を用いて精度良くマップマッチングを行うことは困難であるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、自動車が受ける重力加速度を利用することにより、GPSによって推定した鉛直方向の自車位置を精度良く補正することができる位置補正方法、及びナビゲーション装置を提供することにある。
更に、本発明の他の目的とするところは、鉛直方向の自車位置を用いた正確なナビゲーションを行うことができるナビゲーション装置を提供することにある。
発明に係る位置補正方法は、移動体の速度に係る速度情報を受け付ける速度情報受付部と、移動体の位置に係る情報を受け付ける位置情報受付部と、情報の記憶及び演算を行う処理部とを備え、前記位置情報受付部が受け付けた情報に基づいて鉛直方向の位置を含む前記移動体の位置を推定する処理を前記処理部で行う移動体のナビゲーション装置で、推定した前記移動体の位置を補正する方法において、前記ナビゲーション装置は、前記移動体が受ける重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向き測定する重力センサを備えており、基準の重力加速度の大きさを前記処理部で記憶しておき、前記基準の重力加速度の大きさに対する前記進行方向成分の大きさの割合及び前記進行方向成分の向きに基づいて、前記移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度を特定する情報を前記処理部で随時計算、前記移動体の速度に係る速度情報に基づいて、各瞬間において前記移動体が移動した距離を前記処理部で求め、計算した前記角度及び前記距離に基づいて、各瞬間における前記移動体の鉛直方向への変位を前記処理部で計算し、前記移動体の移動中に計算した前記変位を積算することによって、前記移動体が移動中に鉛直方向へ変位した量を示す鉛直変位量を前記処理部で随時計算し、前記移動体の移動中に随時推定した前記移動体の鉛直方向の位置を平均した鉛直位置平均を前記処理部で計算し、前記移動体の移動中に随時計算した前記鉛直変位量を平均した鉛直変位量平均を前記処理部で計算し、前記処理部で、前記鉛直位置平均から前記鉛直変位量平均を減算し、減算結果に最新の前記鉛直変位量を加算することによって、前記移動体の鉛直方向の補正された推定位置を計算することを特徴とする。
発明に係るナビゲーション装置は、ナビゲーション対象の移動体の速度に係る速度情報を受け付ける速度情報受付手段と、前記移動体の位置に係る情報を受け付けて鉛直方向の位置を含む前記移動体の位置を推定する位置推定手段とを備える移動体のナビゲーション装置において、前記移動体が受ける重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向きを測定する重力センサと、基準の重力加速度の大きさを記憶しておく手段と、前記基準の重力加速度の大きさに対する前記進行方向成分の大きさの割合及び前記進行方向成分の向きに基づいて、前記移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度を特定する情報を随時計算する手段と、前記速度情報受付手段が受け付ける速度情報に基づいて、各瞬間において前記移動体が移動した距離を求める手段と、前記角度を特定する情報及び前記距離に基づいて、各瞬間における前記移動体の鉛直方向への変位を計算する手段と、該手段が前記移動体の移動中に計算した前記変位を積算することによって、前記移動体が移動中に鉛直方向へ変位した量を示す鉛直変位量を随時計算する積算手段と、前記位置推定手段が前記移動体の移動中に随時推定した前記移動体の鉛直方向の位置を平均した鉛直位置平均を計算する手段と、前記積算手段が前記移動体の移動中に随時計算した前記鉛直変位量を平均した鉛直変位量平均を計算する手段と、前記鉛直位置平均から前記鉛直変位量平均を減算し、減算結果に前記積算手段が計算した最新の前記鉛直変位量を加算することによって、前記移動体の鉛直方向の補正された推定位置を計算る手段とを備えることを特徴とする。
発明においては、自動車等の移動体が受ける重力加速度を測定し、測定した重力加速度の向き及び大きさにより、各瞬間で移動体が進行する向きが水平面となす角度を明らかにし、各瞬間での速度に係る情報及び前記角度に基づいて、移動による移動体の鉛直方向への変位量を求め、GPS等を用いて推定した移動体の鉛直方向の推定位置を補正する。
発明においては、重力センサは重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向きを測定し、標準重力加速度等の基準の重力加速度の大きさに対する進行方向成分の大きさの割合から、移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度の大きさを三角関数で表すことができる。また重力加速度の進行方向成分の向きにより、移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度が仰角であるか又は俯角であるかを知ることができる。
発明においては、各瞬間でGPS等を用いて推定した移動体の鉛直方向の推定位置を平均した値から、各瞬間における移動体の鉛直方向への変位量を平均した値を減算することによって、移動の出発地点での鉛直方向の位置を求め、更に移動による移動体の鉛直方向への変位量を加算することによって、移動体の鉛直方向の位置を求める。
発明に係るナビゲーション装置は、鉛直方向の位置の情報を含む地図データを用いて、計算した鉛直方向の補正された推定位置を含む前記移動体の推定位置を、前記地図データが示す地図上の地点に一致するように補正するマップマッチング手段を更に備えることを特徴とする。
発明においては、緯度方向及び経度方向の情報に加えて鉛直方向の位置の情報を含む地図データを用いて、鉛直方向の位置を補正した移動体の推定位置を地図上の地点に対応させるマップマッチングを行う。
発明に係るナビゲーション装置は、前記地図データが示す地図を表示する手段と、該手段が表示する地図に重ねて、前記マップマッチング手段が補正した前記移動体の推定位置を表示する手段とを更に備えることを特徴とする。
発明においては、マップマッチングによって補正した移動体の推定位置を地図上に表示して、ナビゲーションを行う。
発明にあっては、重力加速度を測定することによって得られた移動体の進行方向の傾斜角と速度に係る情報とを用いて、移動による移動体の鉛直方向への変位量を求めて、移動体の鉛直方向の推定位置を補正することにより、GPS等による誤差が大きい移動体の鉛直方向の推定位置を精度良く補正することができる。
発明にあっては、重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向きを測定し、標準重力加速度等の基準の重力加速度の大きさに対する進行方向成分の大きさの割合から、移動体の進行方向の傾斜角を得ることができる。また重力加速度の進行方向成分の向きにより、移動体の進行方向の傾斜角が仰角であるか又は俯角であるか、即ち、移動体が傾斜角をつけて上っているのか又は下っているのかを正確に判定することができる。
発明にあっては、各瞬間でGPS等を用いて推定した移動体の鉛直方向の推定位置を平均することにより、推定位置に含まれるランダムな誤差はキャンセルされ、この平均の値から、各瞬間における移動体の鉛直方向への変位量を平均した値を減算することによって、移動の出発地点での鉛直方向の位置が精度良く求められる。更に移動による移動体の鉛直方向への変位量を加算することによって、移動体の鉛直方向の位置を精度良く求めることが可能となる。
発明にあっては、移動体の鉛直方向の位置を精度良く補正してあるので、鉛直方向の位置の情報を含む地図データを用いて、マップマッチングを行うことが可能となり、高速道路等のように緯度方向及び経度方向の位置は同一であるが鉛直方向の位置が異なる複数の道路が配置されている道路上を移動体が移動している場合であっても、正確に移動体の位置を推定することが可能となる。
発明にあっては、鉛直方向にも正確に推定した移動体の位置を使用者に対して案内し、正確なナビゲーションを行うことができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明のナビゲーション装置1の内部構成を示すブロック図である。本発明のナビゲーション装置1は、ナビゲーション対象の自動車(移動体)に設置されており、自車位置(移動体の位置)を推定しながら目的地点までの適切な経路を案内するための装置である。ナビゲーション装置1は、演算を行うためのCPU、演算に伴う一時的な情報を記憶するRAM、CPUにナビゲーション装置1に必要な処理を行わせる処理プログラムを記憶するROM等を含んだマイクロコンピュータでなる処理部11を備えている。
処理部11には、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信するGPS受信部12と、自動車が受ける重力加速度を測定する重力センサ13と、自動車に備えられたナビゲーション装置1外の車速パルス検出部2に接続可能なインタフェース(速度情報受付手段)14とが接続されている。処理部11は、GPS受信部12が受信したGPS衛星からのGPS信号に基づいて、緯度方向、経度方向及び鉛直方向の自車位置を推定し、本発明に係る位置推定手段として機能する構成となっている。また重力センサ13は、自動車の進行方向に検出軸を固定した一軸の重力センサであり、自動車の進行方向に発生する重力加速度の成分を、自動車が進行する向きをマイナスの向きとして測定する構成となっている。車速パルス検出部2は、自動車の速度に係る情報である車速パルスをインタフェース14に対して出力し、インタフェース14は、車速パルス検出部2からの車速パルスを受け付け、受け付けた車速パルスを処理部11へ入力する構成となっている。
処理部11は、標準重力加速度等の基準の重力加速度の大きさを記憶しており、重力センサ13が測定した自動車の進行方向の重力加速度の成分を基準の重力加速度の大きさと比較することにより、自動車が進行する向きが水平面に対してなす角度を計算する構成となっている。このようにして、処理部11は本発明に係る角度計算手段として機能する構成となっている。また処理部11は、各瞬間で計算した角度及び各瞬間の車速パルスに基づいて、GPS衛星からの電波に基づいて推定した自車位置を補正する処理を行い、本発明に係る位置補正手段として機能する構成となっている。なお、ナビゲーション装置1は、自動車が静止しているときに重力加速度を測定し、測定した重力加速度を基準の重力加速度として処理部11で記憶する構成であってもよい。
更に処理部11には、液晶ディスプレイ等の表示部15と、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等からなり、地図データを記憶している地図記憶部16が接続されている。地図記憶部16が記憶する地図データは、特に道路上の各地点について、緯度方向、経度方向及び鉛直方向の位置の情報を含んでいる。処理部11は、地図記憶部16が記憶する地図データが示す地図上の位置に自車位置を対応させることにより、推定した自車位置を補正するマップマッチングの処理を行い、本発明に係るマップマッチング手段として機能する。また表示部15は、地図データが示す地図を表示し、地図上の地点に対応した自車位置を表示する。
次に、以上の構成でなるナビゲーション装置1で実行する本発明の位置補正方法を説明する。図2は、本発明のナビゲーション装置1が自動車の推定位置を表示するために実行する処理の手順を示すフローチャートである。自動車の走行中に、ナビゲーション装置1のGPS受信部12は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、インタフェース14は車速パルス検出部2から車速パルスを受け付ける(S1)。処理部11は、GPS受信部12が受信したGPS信号に基づいて、緯度方向、経度方向及び鉛直方向の自動車の位置を推定し(S2)、GPSによって推定した自動車の推定位置を内部に記憶する(S3)。重力センサ13は、自動車の進行方向に発生する重力加速度の成分を、自動車が進行する向きをマイナスの向きとして測定する(S4)。処理部11は、重力センサ13が測定した重力加速度の成分と内部に記憶してある基準の重力加速度とを比較することによって、自動車が進行する向きが水平面に対してなす傾斜角αのsinαを計算する(S5)。
図3は、自動車が進行する向きが水平面に対してなす傾斜角αを求める方法を示す模式図である。図中には、水平面に対して角度αをなす路面上を自動車が上りながら進行する図を示す。この場合、自動車が進行する向きが水平面に対してなす傾斜角は角度αとなる。重力センサ13の検出軸は自動車の進行方向に固定されてあり、図中に破線で示す。図中に示す如く、重力加速度は鉛直方向に発生し、重力センサ13には、重力加速度の進行方向の成分が測定される。重力センサ13は自動車が進行する向きをマイナスの向きとして測定するので、自動車が路面を上っている場合は、重力加速度の進行方向の成分は自動車が進行する向きとは逆の向きに発生し、重力センサ13は重力加速度の進行方向の成分をプラスの値として測定する。基準の重力加速度の値をG、重力センサ13が測定する重力加速度の進行方向の成分の値をgとすると、図中に示す如く、自動車が進行する向きが水平面に対してなす傾斜角αのsinαは、sinα=(g/G)と計算することができる。自動車が路面を上っている場合は、傾斜角αはプラスであり、sinαもプラスである。図3に示すのと同一の路面を自動車が下っている場合は、重力加速度の進行方向の成分は自動車が進行する向きに発生するので、重力センサ13が測定するgの値はマイナスとなり、sinαもマイナスとなる。
処理部11は、次に、インタフェース14が受け付けた車速パルスに基づいて、所定の短時間における自動車の走行距離を求め(S6)、求めた走行距離及びsinαに基づいて、前記短時間における自動車の鉛直方向への変位を計算する(S7)。図4は、自動車の鉛直方向への変位を計算する方法を示す模式図である。水平面に対して角度αをなす路面上を自動車が上りながら進行する場合、路面上を自動車が走行する走行距離をLとすると、図中に示す如く、自動車の鉛直方向への変位は、L・sinαと計算することができる。同一の路面を自動車が下りながら走行する場合は、sinαがマイナスとなるので、自動車の鉛直方向への変位もマイナスとなる。
処理部11は、次に、自動車の走行中に計算した自動車の鉛直方向への変位を積算した鉛直変位量hを計算し(S8)、計算した鉛直変位量hを内部に記憶する(S9)。ステップS8では、処理部11が記憶してある前回の鉛直変位量に自動車の鉛直方向への変位を加算することによって、新たな鉛直変位量hを計算することができる。鉛直変位量hは、自動車が走行によってトータルで鉛直方向へ変位した変位量を示している。処理部11は、次に、自動車の走行中にGPSによって随時推定した自動車の鉛直方向の位置を平均した鉛直位置平均Ha、及び自動車の走行中に随時計算した鉛直変位量を平均した鉛直変位量平均haを計算する(S10)。処理部11は、自動車の鉛直方向の補正された推定位置Hを、最新の鉛直変位量hを用いて、H=Ha−ha+hにより計算する(S11)。
図5は、鉛直方向の補正された推定位置を計算する方法を説明する模式図である。図5(a)は、自動車が走行する地形の例を断面図で示す。図中の横軸は水平距離であり、縦軸は鉛直方向の各地点の位置を標高で示す。標高100mの地点を自動車の出発地点とし、上り下りして標高110mとなった地点を自動車の現在地点とする。図5(b)は、GPSによる鉛直方向の推定位置を示す。GPSによる推定位置は精度が悪く、振幅の大きい誤差が推定位置に含まれている。図5(c)は、鉛直変位量の変化を示し、出発地点を0mとして自動車が走行によって各地点で鉛直方向へ変位した変位量を示している。GPSによる鉛直方向の推定位置を平均することにより、推定位置に含まれるランダムな誤差はキャンセルされ、鉛直位置平均Haは、各地点での鉛直方向の位置の平均をほぼ正確に示す。鉛直変位平均haは、出発地点からの鉛直方向への変位を各地点に渡って平均した値であるので、鉛直位置平均Haから鉛直変位平均haを減算したHa−haは、出発地点での鉛直方向の位置をほぼ正確に示す。この値に対して、自動車が走行によってトータルで鉛直方向へ変位した変位量である最新の鉛直変位量hを加算することによって、Ha−ha+hは現在地点での自動車の鉛直方向の補正された推定位置Hとなる。図5(d)は、自動車の鉛直方向の補正された推定位置Hを示し、図5(a)に示した各地点の位置を精度良く再現している。
処理部11は、次に、鉛直方向の位置を補正した自動車の推定位置を、地図記憶部16が記憶する地図データが示す地図上の地点に一致するように補正するマップマッチングの処理を行う(S12)。地図データは、鉛直方向の位置の情報をも含んでいるので、3次元でのマップマッチングが可能となる。処理部11は、次に、地図データが示す地図と共に、補正された自動車の推定位置を表示部15に表示させる(S13)。ステップS13が終了した後は、ナビゲーション装置1は、ステップS1から処理を繰り返す。
以上詳述した如く、本発明においては、ナビゲーション装置1は、走行中の自動車が受ける重力加速度を測定し、測定した重力加速度の向き及び大きさにより、各瞬間で自動車が走行する向きが水平面となす傾斜角を明らかにし、各瞬間での車速パルス及び傾斜角に基づいて、走行による自動車の鉛直方向への変位量を求め、求めた変位量を用いてGPSによる鉛直方向の推定位置を補正する。誤差が大きいGPSによる鉛直方向の推定位置を精度良く補正することができるので、緯度方向及び経度方向の情報に加えて鉛直方向の位置の情報を含む地図データを用いて、マップマッチングの処理を行うことが可能となる。従って、高速道路等のように緯度方向及び経度方向の位置は同一であるが鉛直方向の位置が異なる複数の道路が配置されている道路配置であっても、ナビゲーション装置1は鉛直方向の位置の情報を用いて正確に自車位置を推定することが可能となる。これにより、ナビゲーション装置1は、複雑な道路配置であっても使用者に対して正確なナビゲーションを行うことができる。
なお、本実施の形態においては、本発明のナビゲーション装置1は、自動車の進行方向に検出軸を固定した一軸の重力センサ13を備えた形態を示したが、これに限るものではなく、自動車の進行方向に直交して上下方向に検出軸を更に有する2軸の重力センサ等の複数軸の重力センサを備えた形態であってもよい。自動車に対して進行方向及び上下方向に検出軸を有する2軸の重力センサを備えた形態の場合は、重力加速度の進行方向の成分及び上下方向の成分を夫々g1及びg2とすると、tanα=g1/g2により自動車が走行する向きが水平面となす傾斜角αを求めることができる。
また本実施の形態においては、本発明のナビゲーション装置1は、内蔵する地図記憶部16で地図データを記憶する形態を示したが、これに限るものではなく、光ディスクのドライブ部を備え、CD−ROM又はDVD−ROM等の光ディスクに記録された地図データをドライブ部で読み取る形態、又は外部から電波で送信される地図データを随時受信する受信部を備える形態であってもよい。
また本実施の形態においては、本発明の位置補正方法を自動車のナビゲーションに用いる形態を示したが、本発明の適用対象は自動車のナビゲーションに限るものではなく、航空機又は自走ロボット等のその他の移動体の位置計測に適用することも可能である。
本発明のナビゲーション装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明のナビゲーション装置が自動車の推定位置を表示するために実行する処理の手順を示すフローチャートである。 自動車が進行する向きが水平面に対してなす傾斜角αを求める方法を示す模式図である。 自動車の鉛直方向への変位を計算する方法を示す模式図である。 鉛直方向の補正された推定位置を計算する方法を説明する模式図である。
符号の説明
1 ナビゲーション装置
11 処理部
12 GPS受信部
13 重力センサ
14 インタフェース(速度情報受付手段)
15 表示部
16 地図記憶部
2 車速パルス検出部

Claims (4)

  1. 移動体の速度に係る速度情報を受け付ける速度情報受付部と、移動体の位置に係る情報を受け付ける位置情報受付部と、情報の記憶及び演算を行う処理部とを備え、前記位置情報受付部が受け付けた情報に基づいて鉛直方向の位置を含む前記移動体の位置を推定する処理を前記処理部で行う移動体のナビゲーション装置で、推定した前記移動体の位置を補正する方法において、
    前記ナビゲーション装置は、前記移動体が受ける重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向き測定する重力センサを備えており、
    基準の重力加速度の大きさを前記処理部で記憶しておき、
    前記基準の重力加速度の大きさに対する前記進行方向成分の大きさの割合及び前記進行方向成分の向きに基づいて、前記移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度を特定する情報を前記処理部で随時計算
    前記移動体の速度に係る速度情報に基づいて、各瞬間において前記移動体が移動した距離を前記処理部で求め、
    計算した前記角度及び前記距離に基づいて、各瞬間における前記移動体の鉛直方向への変位を前記処理部で計算し、
    前記移動体の移動中に計算した前記変位を積算することによって、前記移動体が移動中に鉛直方向へ変位した量を示す鉛直変位量を前記処理部で随時計算し、
    前記移動体の移動中に随時推定した前記移動体の鉛直方向の位置を平均した鉛直位置平均を前記処理部で計算し、
    前記移動体の移動中に随時計算した前記鉛直変位量を平均した鉛直変位量平均を前記処理部で計算し、
    前記処理部で、前記鉛直位置平均から前記鉛直変位量平均を減算し、減算結果に最新の前記鉛直変位量を加算することによって、前記移動体の鉛直方向の補正された推定位置を計算すること
    を特徴とする位置補正方法。
  2. ナビゲーション対象の移動体の速度に係る速度情報を受け付ける速度情報受付手段と、前記移動体の位置に係る情報を受け付けて鉛直方向の位置を含む前記移動体の位置を推定する位置推定手段とを備える移動体のナビゲーション装置において、
    前記移動体が受ける重力加速度の進行方向成分の大きさ及び向きを測定する重力センサと、
    基準の重力加速度の大きさを記憶しておく手段と、
    前記基準の重力加速度の大きさに対する前記進行方向成分の大きさの割合及び前記進行方向成分の向きに基づいて、前記移動体が進行する向きが水平面に対してなす角度を特定する情報を随時計算する手段と、
    前記速度情報受付手段が受け付ける速度情報に基づいて、各瞬間において前記移動体が移動した距離を求める手段と、
    前記角度を特定する情報及び前記距離に基づいて、各瞬間における前記移動体の鉛直方向への変位を計算する手段と、
    該手段が前記移動体の移動中に計算した前記変位を積算することによって、前記移動体が移動中に鉛直方向へ変位した量を示す鉛直変位量を随時計算する積算手段と、
    前記位置推定手段が前記移動体の移動中に随時推定した前記移動体の鉛直方向の位置を平均した鉛直位置平均を計算する手段と、
    前記積算手段が前記移動体の移動中に随時計算した前記鉛直変位量を平均した鉛直変位量平均を計算する手段と、
    前記鉛直位置平均から前記鉛直変位量平均を減算し、減算結果に前記積算手段が計算した最新の前記鉛直変位量を加算することによって、前記移動体の鉛直方向の補正された推定位置を計算る手段と
    を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 鉛直方向の位置の情報を含む地図データを用いて、計算した鉛直方向の補正された推定位置を含む前記移動体の推定位置を、前記地図データが示す地図上の地点に一致するように補正するマップマッチング手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
  4. 前記地図データが示す地図を表示する手段と、
    該手段が表示する地図に重ねて、前記マップマッチング手段が補正した前記移動体の推定位置を表示する手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項に記載のナビゲーション装置。
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