JP4745841B2 - 超音波内視鏡の超音波信号コネクタ - Google Patents

超音波内視鏡の超音波信号コネクタ Download PDF

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この発明は、超音波内視鏡の超音波信号コネクタに関する。
超音波内視鏡においては、挿入部先端に超音波プローブが配置され、その超音波プローブに入出力される電気信号を授受するための複数の電気接点が超音波信号コネクタに設けられている。
そして、超音波信号コネクタには、超音波内視鏡外に設けられた超音波信号コントローラとの接続状態を維持させることができるように、超音波信号コントローラに設けられたコネクタ受けと係脱自在に係合するピン状の係合部材が設けられている(例えば、特許文献1)。
特開平5−285133
超音波内視鏡は、患者の体内に挿入して使用されるので、超音波診断を一回行う毎に装置を洗浄消毒する必要がある。そこで、特許文献1に記載された従来の超音波内視鏡の超音波信号コネクタは、電気接点と係合部材の部分に蓋体を被せて、蓋体の外周端部に形成された溝にコネクタの縁部を嵌め込んでいる。
しかし、単に蓋体を設けただけではコネクタを洗浄液に浸漬したときに水漏れ事故が発生するので、蓋体をコネクタにしっかりと固定する必要がある。かといって、コネクタ受けとの係合部材を利用して蓋体を固定すると、固定部に集中応力が作用して係合部材であるピンが破損する場合がある。
また、洗浄消毒の際の水漏れ防止のための気密テストを行う際にコネクタ内が加圧されると、コネクタの筐体が膨らんで蓋体との間に隙間が発生してそこから水漏れする場合があり、そのために気密テストを行うことができない。
そこで本発明は、超音波信号コントローラ側との係合部材を破損することなく蓋体をコネクタにしっかりと固定することができ、しかも、洗浄消毒に先立って行われる気密テストの際にコネクタの筐体が膨らむことを防止して、確実に気密テストを行うことができる超音波内視鏡の超音波信号コネクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の超音波内視鏡の超音波信号コネクタは、超音波内視鏡の挿入部先端に配置された超音波プローブに入出力される電気信号を授受するための複数の電気接点が設けられて、超音波内視鏡外の超音波信号コントローラに対して着脱自在に接続される超音波内視鏡の超音波信号コネクタであって、電気接点が設けられている側の面以外の全面が筐体により水密に囲まれたものにおいて、超音波信号コントローラに接続されていない状態の時に、複数の電気接点の全てを水密に覆うための蓋体を着脱自在に取り付けることができるように設けると共に、蓋体側から筐体側に対し係脱自在に係合して、蓋体を筐体から外れないように固定する少なくとも一対の手動の掛け金を設けたものである。
なお、掛け金が、蓋体の180°反対側の位置関係にある二つの外面側に各々設けられているとよく、掛け金が、蓋体を筐体に対して閉じ方向に弾力的に押さえ付けた状態に固定するようにしてもよい。
また、掛け金が、筐体を側方から挟み付ける状態に筐体の側壁面を押圧して筐体の側方への膨らみを規制するよう蓋体から突出して設けられた一対の押さえ部材に取り付けられていてもよく、その場合、一対の押さえ部材が、筐体の側壁面の電気接点が設けられている側の縁部付近を外方から押圧するようにしてもよい。
本発明によれば、超音波信号コントローラに接続されていない状態の時に、複数の電気接点の全てを水密に覆うための蓋体を着脱自在に取り付けることができるように設けると共に、蓋体側から筐体側に対し係脱自在に係合して、蓋体を筐体から外れないように固定する少なくとも一対の手動の掛け金を設けたことにより、超音波信号コントローラ側との係合部材を破損することなく蓋体をコネクタにしっかりと固定することができ、筐体を側方から挟み付ける状態に筐体の側壁面を押圧して筐体の側方への膨らみを規制するよう蓋体から突出して設けられた一対の押さえ部材に掛け金を取り付けることにより、洗浄消毒に先立って行われる気密テストの際にコネクタの筐体が膨らむことを防止して、確実に気密テストを行うことができる。
超音波内視鏡の挿入部先端に配置された超音波プローブに入出力される電気信号を授受するための複数の電気接点が設けられて、超音波内視鏡外の超音波信号コントローラに対して着脱自在に接続される超音波内視鏡の超音波信号コネクタであって、電気接点が設けられている側の面以外の全面が筐体により水密に囲まれたものにおいて、超音波信号コントローラに接続されていない状態の時に、複数の電気接点の全てを水密に覆うための蓋体を着脱自在に取り付けることができるように設けると共に、蓋体側から筐体側に対し係脱自在に係合して、蓋体を筐体から外れないように固定する少なくとも一対の手動の掛け金を設ける。その場合に、筐体を側方から挟み付ける状態に筐体の側壁面を押圧して筐体の側方への膨らみを規制するよう蓋体から突出して設けられた一対の押さえ部材に掛け金を取り付ける。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は超音波内視鏡を示しており、体腔内に挿入される可撓性の挿入部1の先端に超音波プローブ2が配置されている。50は、超音波内視鏡外に配置された超音波信号コントローラである。
挿入部1の基端には操作部3が連結され、超音波信号コントローラ50に設けられたコネクタ受け51に着脱自在に接続される超音波信号コネクタ6が、操作部3から延出する可撓性コード4の先端に取り付けられている。
14は、コネクタ受け51に対する超音波信号コネクタ6の接続状態を固定/解除するための手動の操作レバー。5は、図示されていないビデオプロセッサ(兼光源装置)に接続される光学観察系統のコネクタである。
図3は超音波信号コネクタ6を示しており、超音波信号コネクタ6の前面側には、前出の超音波信号コントローラ50のコネクタ受け51の電気接点に対して接続/分離自在な複数の電気接点11が並んで配置されている。
各電気接点11は超音波プローブ2と信号線で接続されており、超音波プローブ2に入出力される電気信号を超音波信号コントローラ50のコネクタ受け51との間で授受することができる。
複数の電気接点11が配置された超音波信号コネクタ6の前面(即ち、電気接点11が配置されている側の面)の中央位置には、連結ロッド12が軸線周りに回転自在に突出配置されており、その連結ロッド12の側面にはコネクタ受け51側と係合する係合ピン13が突設されている。
この係合ピン13は、図示されていないコネクタ受け51のカム溝と係脱自在に係合してコネクタ受け51との接続状態を維持させるためのものであり、係合ピン13が突設されている連結ロッド12を他端側から軸線周りに回転操作して係合ピン13を回動させるための操作レバー14が、超音波信号コネクタ6の背面側に配置されている。
そのような超音波信号コネクタ6は、おおよそ直方体(六面体)状に形成されていて、電気接点11が配置されている側の面を除く五面は筐体10によって水密に囲まれた構成になっている。
筐体10は、電気接点11が配置されている側の面がそっくり開口した形状に形成されており、その開口面には、電気接点11等が配置された開口部カバー15が全面を塞ぐ状態に取り付けられている。
そして開口部カバー15の側面部には、筐体10の開口縁の内周面部分によって押し潰されてその部分をシールする弾力性のあるゴム材等からなるOリング17が、外周を囲む状態に装着されている。また、開口部カバー15の外壁面には、全ての電気接点11の周囲を全周にわたって囲む環状溝16が形成されている。
20は、そのような超音波信号コネクタ6をコネクタ受け51に接続されていない状態で洗浄消毒する際に、図1に示されるように全ての電気接点11を覆う状態に超音波信号コネクタ6に取り付けられる蓋体である。
略直方体状に形成された蓋体20は、超音波信号コネクタ6に対向する側が開口した形状に形成されていて、その開口部分の縁部20aが、超音波信号コネクタ6の環状溝16に嵌め込まれる環状に形成され、その外周部に弾力性のあるゴム材等からなるOリング23が装着されている。
26は、蓋体20が超音波信号コネクタ6に取り付けられた時に、筐体10の側面に外方から押し付けられる一対の押さえ板である。押さえ板26は、蓋体20から突出する板バネ材25の先端部分に取り付けられていて、筐体10を側方から挟み付ける状態に筐体10の側壁面を押圧して筐体10の側方への膨らみを規制する押さえ部材が、板バネ材25と押さえ板26とで構成されている。
一対の板バネ材25は各々、蓋体20の底部の長辺側から開口部の側方位置に向かって延出しており、例えばバネ用ステンレス鋼板等のようなバネ材により形成されている。
一対の押さえ板26は各々、超音波信号コネクタ6の筐体10に押し付けられた時に筐体10を傷つけないようにプラスチック材又はゴム材等により形成されて、板バネ材25の先端部分の内面(即ち、超音波信号コネクタ6の筐体10に面する側の面)にあい対向して向かい合う状態に取り付けられている。
図1と図4は、蓋体20が超音波信号コネクタ6に取り付けられた状態の側面半断面図と正面図であり、蓋体20の縁部20aが超音波信号コネクタ6の環状溝16内に嵌め込まれて全ての電気接点11が蓋体20で覆われ、環状溝16内でOリング23が押し潰された状態になって、外部から電気接点11内及び超音波信号コネクタ6内への水等の浸入が阻止されている。
そして、蓋体20を筐体10から外れないように固定することができる一対の手動の掛け金30が、各押さえ板26の背面位置において板バネ材25に取り付けられている。二つの掛け金30は、180°反対側の位置関係にある蓋体20の二つの外面側に各々設けられていて、そこから筐体10の外面側に対し係脱自在に係合する。
各掛け金30は、支軸31に回動自在に軸支された回動摘み32の中間部分にバネ環33の基端部分が回動自在に保持されていて、バネ環33の先端部分33aが超音波信号コネクタ6の筐体10の係合突起部10aに係脱するようになっている。なお、係合突起部10aは筐体10と一体成形により形成してもよく、或いは突起部材を筐体10に突設してもよい。
バネ環33は、バネ性を有するステンレス鋼線材等を四角い環状に形成してそれを略くの字状に曲げて形成されており、筐体10の係合突起部10aに係合する際には少し曲げ伸ばされた状態に弾性変形し、それによって、蓋体20が筐体10に対して閉じ方向に弾力的に押さえ付けられた状態に固定される。
その結果、係合ピン13に何らの負荷をかけることなく、従って集中応力により係合ピン13が破損するようなことなく、蓋体20を超音波信号コネクタ6から外れない状態に固定することができ、内視鏡用の自動洗浄器による洗浄消毒や気密テスト等を行っても蓋体20が超音波信号コネクタ6から外れないので、簡単な構成で洗浄消毒の自動化に対応することができる。
なお、その状態においては、一対の押さえ板26が、筐体10の側壁面の中の面積の広い方の側壁面の外面に各々当接しており、それによって板バネ材25が押し広げられる状態に弾性変形している。
したがって、一対の押さえ板26は板バネ材25のバネ力によって筐体10の側壁面(面積の広い方の側壁面)を外方から弾力的に押圧しており、それによって筐体10が外方に膨らもうとするのを規制している。
この実施例では、一対の押さえ板26が、図1に示されるように、超音波信号コネクタ6の筐体10の側壁部の電気接点11が設けられている側の開口部の縁部付近を外方から押圧するように配置されている。
その結果、洗浄消毒に先立って行われる気密テストの際に超音波信号コネクタ6内が加圧された状態になっても、筐体10が膨らんでOリング17との密着状態が緩むことが防止されて確実に気密テストを行うことができ、筐体10の肉厚を厚くする必要がないので、超音波信号コネクタ6を通常の使用の際に使い易いコンパクトなものにすることができる。
なお、蓋体20を取り付けた状態での洗浄消毒が終わったら、図1に二点鎖線で示されるように、掛け金30の回動摘み32を回動させてバネ環33の先端部分33aを筐体10の係合突起部10aから外せば、蓋体20が超音波信号コネクタ6から外れた図3に示される状態にすることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図5に示される第2の実施例のように、掛け金30を180°反対側の位置関係にある蓋体20の二つの外面側に各々二つ(合計四つ)以上設けて、蓋体20を筐体10から外れないように固定してもよい。
本発明の第1の実施例の超音波内視鏡の超音波信号コネクタに蓋体が取り付けられた状態の側面半断面図である。 本発明の実施例の超音波内視鏡の全体構成を示す外観図である。 本発明の第1の実施例の超音波内視鏡の超音波信号コネクタから蓋体が取り外された状態を一部断面で示す正面図である。 本発明の第1の実施例の超音波内視鏡の超音波信号コネクタに蓋体が取り付けられた状態の正面図である。 本発明の第2の実施例の超音波内視鏡の超音波信号コネクタに蓋体が取り付けられた状態の正面図である。
符号の説明
2 超音波プローブ
6 超音波信号コネクタ
10 筐体
10a 係合突起部
11 電気接点
13 係合ピン(超音波信号コントローラ側との係合部材)
20 蓋体
25 板バネ材(押さえ部材)
26 押さえ板(押さえ部材)
50 超音波信号コントローラ
30 掛け金
31 支軸
32 回動摘み
33 バネ環

Claims (3)

  1. 超音波内視鏡の挿入部先端に配置された超音波プローブに入出力される電気信号を授受するための複数の電気接点が設けられて、上記超音波内視鏡外の超音波信号コントローラに対して着脱自在に接続される超音波内視鏡の超音波信号コネクタであって、上記電気接点が設けられている側の面以外の全面が筐体により水密に囲まれたものにおいて、
    上記超音波信号コントローラに接続されていない状態の時に、上記複数の電気接点の全てを水密に覆うための蓋体着脱自在に取り付けることができるように設けられると共に、
    上記筐体を側方から挟み付ける状態に上記筐体の側壁面を押圧して上記筐体の側方への膨らみを規制するよう、上記蓋体側に設けられた一対の押さえ部材に、上記蓋体を上記筐体から外れないように固定する少なくとも一対の手動の掛け金が取り付けられ
    上記掛け金は、上記筐体側に突出形成された係合突起に対し上記蓋体側から係脱自在に係合するバネ環を備え、
    上記各バネ環は、バネ性を有する金属線材を四角い環状に形成してそれを上記係合突起との係合部付近において略くの字状に上記係合突起側に向けて曲げて形成されており、
    上記バネ環を上記筐体の側方から上記係合突起に係合させると、上記バネ環が上記の略くの字状から伸ばされる方向に弾性変形し、それによって上記蓋体が上記筐体に対して閉じ方向に弾力的に押さえ付けられた状態になると同時に、上記筐体の側方への膨らみが規制されることを特徴とする超音波内視鏡の超音波信号コネクタ。
  2. 上記掛け金が、上記蓋体の180°反対側の位置関係にある二つの外面側に各々設けられている請求項1記載の超音波内視鏡の超音波信号コネクタ。
  3. 上記一対の押さえ部材が、上記筐体の側壁面の上記電気接点が設けられている側の縁部付近を外方から押圧する請求項1又は2記載の超音波内視鏡の超音波信号コネクタ。
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